JP4451319B2 - 二重管型熱交換器 - Google Patents
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Description
このような熱交換器としては、特許文献1,特許文献2,特許文献3,その他が知られている。
また、被冷却流体の温度が低いとき熱交換を行わずバイパスするには、別個にバイパス回路を設ける必要があり、何れにしてもコンパクト性に欠ける欠点があった。
さらには、熱交換に伴い内管と外管との間に温度差が生じると、その接合部に大きな熱応力が加わるおそれがあった。
そこで本発明は、係る課題を解決することを目的とする。
前記内管(1)は軸線が直線で、一端部のみに拡径された拡開部(1d)を有し、他の部分の直径が同一に形成され、
前記外管(1)は軸線が直線で、他端部のみに縮径された縮小部(2b)を有し、他の部分の直径が同一に形成され、
前記インナーフィン(3)は、周方向の断面が波形に曲折されると共に、両端部に縮径された縮小部(3b)を介して縮径の波無し部(3c)が形成され且つ、全体が筒状に形成され、
前記内管(1)に、その他端側から前記インナーフィン(3)が挿通されて、被嵌され、その内面側と外面側とが連通しないように、その軸線方向の両端縁の前記波無し部(3c)が少なくとも内管(1) の前記他の部分の外面に液密に接合され、
前記インナーフィン(3)を被嵌した内管(1)が、その非拡径部側である他端部側を、前記外管(2)に、その非縮径部側である一端側から挿入して被嵌され、両管(1) (2) はその内管(1) の拡開部(1d)および外管(2) の縮小部(2b)が互いに液密に接合され、
内管(1) には、その内周に第1流体(4) の一対の第1出入口(5) が設けられて、それが前記インナーフィン(3) の前記内面側に夫々連通し且つ、一対の第1出入口(5) 間が閉塞手段(9) により閉塞され、
外管(2) には、その外周に第2流体(6) の一対の第2出入口(7) が設けられて、それが前記インナーフィン(3) の前記外面側に夫々連通したことを特徴とする二重管型熱交換器である。
前記両管(1)(2)の両端部間に、前記第2流体(6) の小タンク部(8) が形成されるように、前記インナーフィン(3) の軸線方向の両端部が縮小部(3b)を介して内管(1) に液密に接合され、
その一端側の縮小部(3b)には内管(1) の前記拡径部(1d)に整合する拡径された拡開部(3d)が延在され、
そのインナーフィン(3)の一端部の拡開部(3d)を介して、前記内管(1)の拡開部(1d)と外管(2)の一端部内面とが液密に接合されると共に、そのインナーフィン(3) の他端部の縮小部(3b)を介して、前記内管(1)と外管(2) の縮小部(2b)の内面とが接合され、
前記第2出入口(7) がその小タンク部(8) に連通され、
その小タンク部(8)よりも僅かに軸線方向の中心寄りの両端位置に前記第1出入口(5) が形成されると共に、その第1出入口(5) は夫々周方向に互いに離間して多数の小孔が形成されたものからなる二重管型熱交換器である。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2において、
前記内管(1) の前記一対の第1出入口(5) は、展開状態で互いに平行に並列された長孔からなり、その中心線(l) が内管(1) の長手方向に対して斜め配置された二重管型熱交換器である。
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
前記内管(1) 内の前記閉塞手段(9) に、それを開閉自在にするバイパス弁(9a)が設けられた二重管型熱交換器である。
前記インナーフィン(3) は、その波の稜線が蛇行形成され、長手方向の両端縁部は波形が形成されていない波無し部(3c)からなり、その波無し部(3c)が前記内管(1) の外面に液密に接合された二重管型熱交換器である。
請求項6に記載の本発明は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、
内管(1) と外管(2) の少なくとも一方に蛇腹状の熱応力吸収部(13)が設けられた二重管型熱交換器である。
先ず、拡管部の存在しない内管1の他端側からインナーフィン3を挿通して、被嵌することができる。次いでインナーフィン3を被嵌した内管1の他端部側を、前記外管2に、その非縮径部側である一端側から挿入して被嵌し、両管1,2を拡開部1dおよび縮小部2bで互いに液密に接合さすることができる。そして、内管1と外管2との間に内装された筒状のインナーフィン3の内面側と外面側とに、夫々第1流体4と第2流体6とを流通させて、構造が簡単で熱交換性能のよいコンパクトなものとすることができる。
また、内管1に閉塞手段9を設けると共に、一対の第1出入口5を設けるという単純な構成で、第1流体4をインナーフィン3の内面側に確実に流通させることができる。
また、第1出入口5を内管1の両端位置において周方向に互いに離間して多数の小孔で構成した場合には、インナーフィン3の内面側各部に第1流体4を均一に流通させることができる。
上記構成において、内管1の第1出入口5を、展開状態で互いに平行に並列させた長孔とし、各長孔のの中心線lが内管1の長手方向に対して斜め配置したものにおいては、その長孔をインナーフィン3の複数の波の谷部に対向させて、第1流体4を均等にインナーフィン3の各部に流通させることができる。
上記構成において、内管1の閉塞手段9にバイパス弁9aを設けたものにおいては、被冷却流体としての第1流体4の温度が低温で、熱交換の不要なとき、それを内管1内にバイパスさせることができる。そしてバイパス路を有する構造の簡単な二重管型熱交換器を提供できる。
上記いずれかの構成において、内管1と外管2の少なくとも一方に蛇腹状の熱応力吸収部13を設けたものにおいては、内管1と外管2の温度差に基づく熱応力を可及的に小さくし、耐久性の高い二重管型熱交換器を提供できる。
図1は本発明の熱交換器の分解斜視図であり、図2はその組立て状態を示す縦断面図、図3は図2の要部拡大図である。
この二重管型熱交換器は、図1に示す如く、内管1とインナーフィン3と外管2とを有する。内管1は、その両端部に夫々第1出入口5が形成されている。この第1出入口5は、周方向に離間した多数の小孔からなる。この例では、小孔は楕円形に形成されその長軸が軸線方向に位置する。なお、その小孔の長軸を軸線に対して斜めに形成してもよい。
なお、この例では左側の波無し部3cの左端部に拡開部3dが設けられている。波状部3aの長さは、内管1の両端部に位置する一対の第1出入口5間の長さに略等しい。また、内管1の左端には拡開部1dが設けられている。
次に、外管2はその内周直径がインナーフィン3の波状部3aの外周直径に整合する。そして右端には、縮小部2bが形成されている。また、外管2の左端には、カラー14が嵌着される。外管2の外周の両端部には一対の第2出入口7が設けられ、そこに夫々パイプ12が取付けられる。
このようにしてなる熱交換器は、インナーフィン3が横断面波形で筒状に形成され、その内面側と外面側とが連通しないように分離されている。そして、インナーフィン3の内面側には第1流体4が流通する。即ち、図2,図3に示す如く、第1流体4が内管1内に導かれ、閉塞手段9の直前で右端側の第1出入口5より内管1の外面とインナーフィン3の内面との間に流通し、内管1の左端部でその第1流体4が第1出入口5を介して内管1内に導かれる。この熱交換器をEGRクーラとして使用するときには、第1流体として高温の排気ガスを用い、オイルクーラとして使用するときは高温のオイルとすることができる。
さらに、この例では内管1の中間部には、蛇腹状の熱応力吸収部13が設けられている。これは、内管1と外管2との温度差に基づく熱膨張の差を吸収し、両者間に大きな熱応力が生じるのを防止するものである。
次に、図8は内管1の一端部に内装したバイパス弁9aの他の例であり、このバイパス弁9aは、円板状のバイメタルタイプのものである。第1流体4が低温のときにはバイパス弁9aは実線の状態から鎖線の状態に変化し、第1流体4を内管1内にバイパスする。第1流体4が高温の場合には、バイパス弁9aは実線の位置にあり、第1流体4を第1出入口5を介してインナーフィン3の内面側に導く。
図1〜図3の例でインナーフィン3は、その両端部に縮小部3bおよび波無し部3cを有し、その波無し部3cの先端部が内管1の外面および外管2の内面にろう付け固定されているが、それに代えて、波無し部3cの長さを図1のそれより短くし、波無し部3cと内管1の外面との間のみを接合してもよい。また、図1〜図3の例で、第1流体を被冷却流体とし、第2流体を冷却水としたが、それらを逆にしてもよい。
図5の例では、熱応力吸収部13を内管1に設けたが、それに代えて外管2にそれを設けてもよい。
1d 拡開部
2 外管
2b 縮小部
3 インナーフィン
3a 波状部
3b 縮小部
3c 波無し部
3d 拡開部
5 第1出入口
6 第2流体
7 第2出入口
8 小タンク部
9 閉塞手段
9a バイパス弁
12 パイプ
13 熱応力吸収部
14 カラー
15 駆動リンク
16 支持体
l 中心線
Claims (6)
- 内管(1) と外管(2) とが同軸に配置されて、両管(1)(2)の両端間が閉塞されると共に、両管(1)(2)内にインナーフィン(3) が介装された二重管型熱交換器において、
前記内管(1)は軸線が直線で、一端部のみに拡径された拡開部(1d)を有し、他の部分の直径が同一に形成され、
前記外管(1)は軸線が直線で、他端部のみに縮径された縮小部(2b)を有し、他の部分の直径が同一に形成され、
前記インナーフィン(3)は、周方向の断面が波形に曲折されると共に、両端部に縮径された縮小部(3b)を介して縮径の波無し部(3c)が形成され且つ、全体が筒状に形成され、
前記内管(1)に、その他端側から前記インナーフィン(3)が挿通されて被嵌され、その内面側と外面側とが連通しないように、その軸線方向の両端縁の前記波無し部(3c)が少なくとも内管(1) の前記他の部分の外面に液密に接合され、
前記インナーフィン(3)を被嵌した内管(1)が、その非拡径部側である他端部側を、前記外管(2)に、その非縮径部側である一端側から挿入して被嵌され、両管(1) (2) はその内管(1) の拡開部(1d)および外管(2) の縮小部(2b)が互いに液密に接合され、
内管(1) には、その内周に第1流体(4) の一対の第1出入口(5) が設けられて、それが前記インナーフィン(3) の前記内面側に夫々連通し且つ、一対の第1出入口(5) 間が閉塞手段(9) により閉塞され、
外管(2) には、その外周に第2流体(6) の一対の第2出入口(7) が設けられて、それが前記インナーフィン(3) の前記外面側に夫々連通したことを特徴とする二重管型熱交換器。 - 請求項1において、
前記両管(1)(2)の両端部間に、前記第2流体(6) の小タンク部(8) が形成されるように、前記インナーフィン(3) の軸線方向の両端部が縮小部(3b)を介して内管(1) に液密に接合され、
その一端側の縮小部(3b)には内管(1) の前記拡径部(1d)に整合する拡径された拡開部(3d)が延在され、
そのインナーフィン(3)の一端部の拡開部(3d)を介して、前記内管(1)の拡開部(1d)と外管(2)の一端部内面とが液密に接合されると共に、そのインナーフィン(3) の他端部の縮小部(3b)を介して、前記内管(1)と外管(2) の縮小部(2b)の内面とが接合され、
前記第2出入口(7) がその小タンク部(8) に連通され、
その小タンク部(8)よりも僅かに軸線方向の中心寄りの両端位置に前記第1出入口(5) が形成されると共に、その第1出入口(5) は夫々周方向に互いに離間して多数の小孔が形成されたものからなる二重管型熱交換器。 - 請求項1または請求項2において、
前記内管(1) の前記一対の第1出入口(5) は、展開状態で互いに平行に並列された長孔からなり、その中心線(l) が内管(1) の長手方向に対して斜め配置された二重管型熱交換器。 - 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
前記内管(1) 内の前記閉塞手段(9) に、それを開閉自在にするバイパス弁(9a)が設けられた二重管型熱交換器。 - 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
前記インナーフィン(3) は、その波の稜線が蛇行形成され、長手方向の両端縁部は波形が形成されていない波無し部(3c)からなり、その波無し部(3c)が前記内管(1) の外面に液密に接合された二重管型熱交換器。 - 請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、
内管(1) と外管(2) の少なくとも一方に蛇腹状の熱応力吸収部(13)が設けられた二重管型熱交換器。
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Family Applications (1)
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