JP2009228630A - インテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールド - Google Patents
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Abstract
【課題】中空筒状の吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができ、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができるインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドを提供すること。
【解決手段】射出成形金型が、吸気ポート取付け部4の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された突起部39および突起部43を備え、突起部39および突起部43が、吸気ポート取付け部4の吸気ポート側端部内周面に曲面に形成するようそれぞれの先端部および基端部に曲面部39a、43aを有し、突起部39および突起部43の分割面が、吸気ポート取付け部4の軸線方向に沿った第1の分割面39b、43b、突起部43の先端部とスライド金型35の凸部41との対向面に形成され、吸気ポート取付け部4の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面41a、43cとを有する。
【選択図】図7
【解決手段】射出成形金型が、吸気ポート取付け部4の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された突起部39および突起部43を備え、突起部39および突起部43が、吸気ポート取付け部4の吸気ポート側端部内周面に曲面に形成するようそれぞれの先端部および基端部に曲面部39a、43aを有し、突起部39および突起部43の分割面が、吸気ポート取付け部4の軸線方向に沿った第1の分割面39b、43b、突起部43の先端部とスライド金型35の凸部41との対向面に形成され、吸気ポート取付け部4の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面41a、43cとを有する。
【選択図】図7
Description
本発明は、インテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドに関し、特に、シリンダヘッドの吸気ポートに取付けられる中空筒状のインテークマニホールドの吸気ポート取付け部に曲面を形成することができるインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドに関する。
自動車等の車両に搭載された内燃機関のシリンダヘッドには、各気筒の燃焼室に吸入空気を供給するためにインテークマニホールドが接続されている。このインテークマニホールドは、入口管を介し吸気供給源に連通するサージタンクと、このサージタンクと内燃機関の各気筒とを吸気ポートを介して接続させる複数(気筒数に等しい数)の出口管とを備えたものが知られている。
このインテークマニホールドは、吸気系の中でもかなりの大型の部品であるので、内燃機関周りのより一層の軽量化のために、従来の軽合金(例えば、アルミニウム合金等)に代えて、合成樹脂で成形することが考えられている。なお、インテークマニホールドの場合、排気系に比べて温度条件が低い吸気系であり、合成樹脂(特に繊維等で強化されたタイプの合成樹脂)の適用は十分に可能である。
このようなインテークマニホールドを合成樹脂で製造する場合、従来では、サージタンクの半割体と出口管の半割体とが一体化された一対の半割体を合成樹脂で予め成形しておき、この対をなす半割体同士を衝合させた上で、その接合面に接着剤を適用するか、または接合部分を熱的に若しくは振動を加えて溶融させる等して、半割体同士を接合することによって完成品(インテークマニホールド)を得るようにする方法が、一般的な方法として考えられている(例えば、特許文献1参照)。
また、インテークマニホールドの出口管の一端部は、吸入空気を燃焼室に供給するための吸気ポートに連通されるように内燃機関のシリンダヘッドに取付けられており、出口管の一端部にはシリンダヘッドに取付けられる吸気ポート取付け部が成形されている。
この吸気ポート取付け部としては、吸気ポートに接続されたときに、気密性を確保するために、半割体の一方の出口管の一端部に完成品と同じ形状となるように中空状に成形されるものがあり、この吸気ポート取付け部は、一方の半割体を成形する際に、サージタンクおよび出口管と一体成形される。
この吸気ポート取付け部は、中空状であるため、一般的に、吸気ポート取付け部の内周形状と同形状の外周形状を有するスライド金型を用い、射出成形によって半割体が成形されたときに、吸気ポート取付け部からスライド金型を引き抜くことにより、成形されるようになっている。
特開2002−138913号公報
しかしながら、このような従来のインテークマニホールドの製造方法にあっては、スライド金型を用いて吸気ポート取付け部を成形するようにしていたため、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、出口管から吸気ポート取付け部を通して吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうことがあった。
以下、その理由を図11に基づいて説明する。
吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合には、吸気ポート取付け部から吸気ポートに吸入される空気の流れを円滑にするために、図11(a)に示すように、吸気ポート取付け部111の内周面に直線部111aを形成するとともに、吸気ポート側端部に直線部111aに対して傾斜する曲面部111bを形成し、吸気ポート取付け部111をシリンダヘッド113に取付けたときに、吸気ポート取付け部111の出口端と吸気ポート112の流線を同じ方向にする必要がある。
吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合には、吸気ポート取付け部から吸気ポートに吸入される空気の流れを円滑にするために、図11(a)に示すように、吸気ポート取付け部111の内周面に直線部111aを形成するとともに、吸気ポート側端部に直線部111aに対して傾斜する曲面部111bを形成し、吸気ポート取付け部111をシリンダヘッド113に取付けたときに、吸気ポート取付け部111の出口端と吸気ポート112の流線を同じ方向にする必要がある。
ところが、吸気ポート取付け部111から図示しないスライド金型を引き抜く際に、上方側の曲面部111bが加工の妨げとなる領域となり、すなわち、負角となるため、上方側の曲面部111bをスライド金型によって成形することができない。
このため、図11(b)に示すように、吸気ポート取付け部111が吸気ポート112に連通するように吸気ポート取付け部111をシリンダヘッド113に取付けたときに、吸気ポート取付け部111の吸気ポート側端部の上面(符号Aで示す)が直線状となってしまい、吸気ポート取付け部111と吸気ポート112の接続部が角状となってしまう。このため、吸気ポート取付け部111から吸気ポート112に吸入される空気が吸気ポート112の入口端に衝突して乱流となってしまい、吸気ポート112を通してエンジンの燃焼室に所望する吸入空気量を吸入することができないおそれがあった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、中空筒状の吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができ、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができるインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドを提供することを目的とする。
本発明に係るインテークマニホールドの成形金型は、目的を達成するため、(1)サージタンクと、一端部が内燃機関の各気筒の各吸気ポートに接続されるとともに、他端部が前記サージタンクに接続される複数の出口管とを備えた樹脂製インテークマニホールドを、前記サージタンクおよび前記複数の出口管を軸線方向に沿って2分割した形状を有する一対の半割体に成形する際に、一方の前記半割体の出口管の一端部に中空筒状の吸気ポート取付け部を成形するインテークマニホールドの成形金型であって、前記吸気ポート取付け部の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された第1の分割金型および第2の分割金型を備え、前記第1の分割金型および前記第2の分割金型は、前記吸気ポート取付け部の吸気ポート側端部内周面に曲面を形成するよう一端部外周端面に曲面部を有し、前記第1の分割金型および前記第2の分割金型の前記分割面は、前記吸気ポート取付け部の軸線方向に沿った第1の分割面と、前記第2の分割金型の他端部と前記第1の分割金型の対向面に形成され、前記吸気ポート取付け部の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面とから構成されている。
この構成により、成形金型が、吸気ポート取付け部の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された第1の分割金型および第2の分割金型を備え、第1の分割金型および第2の分割金型が、吸気ポート取付け部の吸気ポート側端部内周面に曲面を形成するよう一端部外周端面に曲面部を有し、第1の分割金型および第2の分割金型の分割面が、吸気ポート取付け部の軸線方向に沿った第1の分割面と、第2の分割金型の他端部と第1の分割金型の対向面に形成され、吸気ポート取付け部の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面とから構成されるので、第1の分割金型および第2の分割金型を用いて射出成形等によって吸気ポート取付け部を成形する際に、吸気ポート取付け部の吸気ポート側端部に第1の分割金型および第2の分割金型の曲面を転写することができる。
そして、第1の分割金型および第2の分割金型が、吸気ポート取付け部の軸線方向に沿った第1の分割面を有するので、第1の分割金型および第2の分割金型の型割りをサージタンク側と吸気ポート側の2方向にすることができる。
このため、第1の分割金型および第2の分割金型を中空筒状の吸気ポート取付け部から引き抜くときに、吸気ポート取付け部に形成された曲面が負角とならず、吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができる。
このため、第1の分割金型および第2の分割金型を中空筒状の吸気ポート取付け部から引き抜くときに、吸気ポート取付け部に形成された曲面が負角とならず、吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができる。
このため、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、出口管から吸入された空気を吸気ポート取付け部の曲面を通して吸気ポートに円滑に導くことができ、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができる。この結果、吸気ポートを通して燃焼室に所望する吸入空気量を吸入することができる。
上記(1)に記載の成形金型を用いてインテークマニホールドを製造する方法であって、(2)前記第1の分割金型および前記第2の分割金型の外周形状に沿った内周形状を有する吸気ポート取付け部を成形した後、前記第2の分割金型を前記吸気ポート側に引き抜いた後、前記第1の分割金型を前記サージタンク側に引き抜くことにより、一方の半割体を成形し、前記一方の半割体と他方の半割体の接合面同士を接合するものから構成されている。
この構成により、中空筒状の吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができ、この中空筒状の吸気ポート取付け部を有する一方の半割体と他方の半割体の接合面同士を接合することにより、インテークマニホールドを製造することができる。
このため、インテークマニホールドをシリンダヘッドに取付けたときに、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合であっても、出口管から吸入された空気を吸気ポート取付け部の曲面を通して吸気ポートに円滑に導くことができ、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができる。この結果、吸気ポートを通して燃焼室に所望する吸入空気量を吸入することができる。
上記(2)に記載の製造方法によって製造されたインテークマニホールドであって、(3)吸気ポート取付け部の内周面の流線方向と吸気ポートの流線方向とが所定角度を有し、前記吸気ポート取付け部の前記吸気ポート側端部内周面に形成された曲面を通して前記吸気ポート取付け部が前記吸気ポートに連通するものから構成されている。
この構成により、インテークマニホールドをシリンダヘッドに取付けたときに、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合であっても、出口管から吸入された空気を吸気ポート取付け部の曲面を通して吸気ポートに円滑に導くことができ、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができる。この結果、吸気ポートを通して燃焼室に所望する吸入空気量を吸入することができる。
本発明によれば、中空筒状の吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができ、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができるインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドを提供することができる。
以下、本発明に係るインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドの実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図10は、本発明に係るインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドの一実施の形態を示す図である。
図1〜図10は、本発明に係るインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドの一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1は、インテークマニホールドの外観図であり、図2は、内燃機関およびインテークマニホールドの要部を示す図である。
図1、図2において、インテークマニホールド1は、図示しない吸入路を通じてサージタンク2に吸入された空気を内燃機関としてのエンジン11の吸気ポート12に導くためのものであり、エンジン11の気筒数に応じた複数の出口管としての分岐管3を有している。
図1は、インテークマニホールドの外観図であり、図2は、内燃機関およびインテークマニホールドの要部を示す図である。
図1、図2において、インテークマニホールド1は、図示しない吸入路を通じてサージタンク2に吸入された空気を内燃機関としてのエンジン11の吸気ポート12に導くためのものであり、エンジン11の気筒数に応じた複数の出口管としての分岐管3を有している。
本実施の形態では、4気筒エンジンであるため、インテークマニホールド1は、4つの分岐管3を備えている。これら各分岐管3の一端は、サージタンク2に連結されており、各分岐管3の他端は、エンジン11の吸気ポート12に連通するようにシリンダヘッド15に取付けられている。
また、インテークマニホールド1は、耐熱性や強度を考慮してナイロン等の合成樹脂から構成されており、各分岐管3とサージタンク2とが一体的に設けられている。なお、詳細には、インテークマニホールド1は、後述するように各分岐管3とサージタンク2の半割体が接合されて一体化されているものである。
また、図2に示すように、インテークマニホールド1が取付けられるエンジン11は、車両に搭載される直列4気筒エンジンであり、図2中には、そのうちの1つの気筒の断面が示されている。
エンジン11は、筒状のシリンダ13が形成されたシリンダブロック14と、シリンダブロック14の上端に固定されたシリンダヘッド15とを備えており、シリンダヘッド15は、アルミニウム合金等の金属から形成されている。
シリンダ13には、略円形の頂面16aを有し、シリンダ13内を往復運動するピストン16が収納されており、ピストン16の頂面16aと、シリンダ13を規定するシリンダブロック14の内壁と、シリンダヘッド15とによって囲まれたシリンダ13内には燃焼室17が形成されている。
また、シリンダヘッド15には、燃焼室17に連通する吸気ポート12および排気ポート18が形成されており、吸気ポート12および排気ポート18には、これらの吸気ポート12および排気ポート18と燃焼室17との間を適当なタイミングで開閉する吸気バルブ19および排気バルブ20がそれぞれ配置されている。
また、シリンダヘッド15には図示しないエキゾーストマニホールドが取付けられており、このエキゾーストマニホールドには、燃焼室17から排出される排気ガスが導入されるようになっている。
また、インテークマニホールド1の各分岐管3の先端部は、吸気ポート取付け部4を構成しており、この吸気ポート取付け部4にはフランジ部5が取付けられている。このフランジ部5は、図示しないボルト等によってシリンダヘッド15に取付けられるようになっており、各吸気ポート12および各分岐管3は、連通している。
また、サージタンク2とシリンダヘッド15の間に位置する各分岐管3は、エンジン11が設置されるエンジンルームの設置スペースを考慮して湾曲されている。
そして、図示しない吸気管からサージタンク2内に流入した空気は、このサージタンク2内と連通するインテークマニホールド1の各分岐管3に流入した後、エンジン11の各シリンダ13に対応する各吸気ポート12に流入する。
そして、図示しない吸気管からサージタンク2内に流入した空気は、このサージタンク2内と連通するインテークマニホールド1の各分岐管3に流入した後、エンジン11の各シリンダ13に対応する各吸気ポート12に流入する。
また、本実施の形態の吸気ポート12の流線方向(吸入空気の流れ方向)と吸気ポート取付け部4との流線方向は、直線状ではなく所定角度を有しており、図3に示すように、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部内周面には曲面(以下、曲面部6という)が形成されている。
このため、サージタンク2から各分岐管3に流入した空気は、吸気ポート取付け部4の曲面部6を通して吸気ポート12に円滑に導かれるため、吸気ポート12に吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができる。
一方、本実施の形態のインテークマニホールド1は、射出成形金型によって成形されるようになっている。
図4は、インテークマニホールド1の完成品となる前の射出成形金型で形成されたインテークマニホールドの半割体を示す図であり、インテークマニホールド1は、射出成形金型によってサージタンク2および各分岐管3を軸線方向に沿って2分割した形状を有する一対の半割体31、32に成形されるようになっている。
図4は、インテークマニホールド1の完成品となる前の射出成形金型で形成されたインテークマニホールドの半割体を示す図であり、インテークマニホールド1は、射出成形金型によってサージタンク2および各分岐管3を軸線方向に沿って2分割した形状を有する一対の半割体31、32に成形されるようになっている。
一方の半割体31には、各分岐管3Aの先端部に中空筒状の吸気ポート取付け部4が形成されており、各分岐管3Aおよびサージタンク2Aが一体成形されている。また、他方の半割体32には、各分岐管3Bの先端部に中空筒状の吸気ポート取付け部4が形成されておらず、各分岐管3Bおよびサージタンク2Bが一体成形されている。本実施の形態では、吸気ポート取付け部4を有する半割体31を形成する射出成形金型について説明を行う。
図5〜図7は、射出成形金型の構成を示す図である。
図5、図6において、射出成形金型33は、固定金型34、スライド金型35およびスライド金型36を備えている。
図5、図6において、射出成形金型33は、固定金型34、スライド金型35およびスライド金型36を備えている。
固定金型34には半割体31のサージタンク2Aと各分岐管3Aの外側を形成するようにサージタンク2Aと各分岐管3Aの外周形状に沿った凹部40が設けられており、スライド金型35には半割体31のサージタンク2Aと各分岐管3Aの内側を形成するようにサージタンク2Aと各分岐管3Aの内周形状に沿った凸部41が設けられている。
具体的には、凸部41のうち、スライド金型35のサージタンク2Aの内周形状に沿った部分は、矩形状に形成されており、分岐管3Aの内周形状に沿った部分は半円状に形成されている。
また、凹部40のうち、固定金型34のサージタンク2Aの外周形状に沿った部分は、矩形状に形成されており、分岐管3Aの外周形状に沿った部分は半円状に形成されている。
固定金型34およびスライド金型35は、それぞれの凹部40および凸部41の間に画成される空間部によってキャビティ37が形成されており、このキャビティ37内にはスライド金型35に形成されたスプルー38を通して図示しない射出ノズルから溶融樹脂が射出・充填されるようになっている。
また、スライド金型35およびスライド金型36は、図示しない型締め、型開き機構によって固定金型34に対して当接離隔するようになっており、型締め時に固定金型34、スライド金型35およびスライド金型36の対向面によってキャビティ37が画成されるようになっている。
また、吸気ポート取付け部4を形成するためのスライド金型35のスライド金型36側一端部には、半円状の突起部39が形成されており、この突起部39は、スライド金型36の空間部42に収納されるようになっている。
また、スライド金型36の表面には半円状の突起部43が設けられており、この突起部43は、突起部39の下面に当接することにより、円柱状の金型が構成される。また、突起部39の上方のスライド金型35の表面には突起部44が設けられており、この突起部44の下面と、突起部39の上面と、スライド金型35の表面とによって空間部42が形成される。
また、突起部39の上面と突起部44の下面との間および突起部43の下面と固定金型34の凹部40の間にはキャビティ37が画成される空間が形成されるようになっており、半円状の突起部39および突起部43が当接することによって構成される円筒状の金型の周囲のキャビティ37部分に溶融樹脂が充填されることにより、中空筒状の吸気ポート取付け部4が成形される。
図7に示すように、突起部43とスライド金型36の接続部分、すなわち、突起部43の基端部の外周端面には曲面部43aが形成されている。この曲面部43aは、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部内周面に曲面部6を形成するものであり、基端部に向かって下方に傾斜している。
また、スライド金型35に設けられた突起部39の先端の外周端面には曲面部39aが形成されており、この曲面部39aは、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部内周面に曲面部6を形成するように、スライド金型36に向かって下方に傾斜している。なお、図7では、吸気ポート取付け部4とスライド金型35の突起部39およびスライド金型36の突起部43との位置関係が明確になるように吸気ポート取付け部4を図示している。
すなわち、本実施の形態では、スライド金型35が第1の分割金型を構成するとともに、スライド金型36が第2の分割金型を構成しており、スライド金型35の突起部39とスライド金型35の突起部43および凸部41とは、分割面を介して分割されている。
この分割面は、吸気ポート取付け部4の軸線方向に沿った第1の分割面39b、43bと、突起部43の先端部(他端部)およびスライド金型35の凸部41の対向面に形成され、吸気ポート取付け部4の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面41a、43cとから構成されている。
本実施の形態では、所定角度として、第2の分割面41a、43cは、吸気ポート取付け部4の軸線方向に対して90°傾斜している。なお、この所定角度は、90°に限らず、突起部39および凸部41の第2の分割面41a、43cを当接させて射出成形を行う際に、突起部39および凸部41が吸気ポート取付け部4の軸線方向にずれない角度であればよい。
また、固定金型34には図示しない取り出しピンが上下動自在に設けられており、この取り出しピンは、先端部が凹部40から突出することによって半割体31の下面を押圧し、半割体31を固定金型34から取り出すものである。
次に、図8〜図10に基づいてインテークマニホールド1の製造方法を説明する。なお、半割体32は吸気ポート取付け部4を成形すること以外は、半割体31と同様の手順で成形されるため、半割体31の成形方法について説明をする。
まず、型締め、型開き機構によって、図8に示すように固定金型34、スライド金型35およびスライド金型36を型締めした後、射出ノズルからスプルー38を介してキャビティ37内に溶融樹脂Pを射出して半割体31を成形する。
このとき、突起部39、43の周囲の空間部42を含むキャビティ37に溶融樹脂Pが充填されるため、中空筒状の吸気ポート取付け部4が形成されるとともに、突起部39の先端部と突起部43の基端部とにそれぞれ形成された曲面部39a、43aによって、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部内周面に曲面部6が転写される。
次いで、溶融樹脂Pが固化されたときに、型締め、型開き機構によってスライド金型36を図9中、右側に移動させることにより、吸気ポート取付け部4の内周部からスライド金型36の突起部43を引き抜く。
このとき、突起部43が吸気ポート取付け部4に対して吸気ポート12側に引き抜かれるため、この抜き方向に対して吸気ポート取付け部4の下部に形成された曲面部6が負角とならない。このため、中空筒状の吸気ポート取付け部4の下部に曲面部6を確実に形成することができる。
次いで、型締め、型開き機構によってスライド金型35を図10中、左側に移動させることにより、固定金型34からスライド金型35を離型することにより、突起部39を吸気ポート取付け部4から引き抜く。
このとき、突起部39が吸気ポート取付け部4に対してサージタンク2側に引き抜かれるため、この抜き方向に対して吸気ポート取付け部4の上部に形成された曲面部6が負角とならない。このため、中空筒状の吸気ポート取付け部4の上部に曲面部6を確実に形成することができる。
次いで、取り出しピンを凹部40から上方に突出させることにより、固定金型34から半割体31を取り出した後、半割体31および半割体32の接合面に接着剤を適用するか、または接合部分を熱的に若しくは振動を加えて溶融させる等して、半割体31、32同士を接合することによって完成品であるインテークマニホールド1を得ることができる。
このように本実施の形態では、射出成形金型33が、吸気ポート取付け部4の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された突起部39および突起部43を備え、突起部39および突起部43が、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部内周面に曲面に形成するようそれぞれの先端部および基端部に曲面部39a、43aを有し、突起部39および突起部43の分割面が、吸気ポート取付け部4の軸線方向に沿った第1の分割面39b、43b、突起部43の先端部とスライド金型35の凸部41との対向面に形成され、吸気ポート取付け部4の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面41a、43cとを有するので、突起部39および突起部43を用いて射出成形によって吸気ポート取付け部4を成形する際に、吸気ポート取付け部4の吸気ポート12側端部に突起部39および突起部43の曲面部39a、43aを転写することができる。
そして、突起部39および突起部43が、吸気ポート取付け部4の軸線方向に沿った第1の分割面39b、43bを有するので、突起部39および突起部43の型割りをサージタンク2側と吸気ポート12側の2方向にすることができる。このため、突起部39および突起部43を中空筒状の吸気ポート取付け部4から引き抜くときに、吸気ポート取付け部4に形成された曲面部6が負角とならず、吸気ポート取付け部4に曲面部6を確実に形成することができる。
このようにして製造されたインテークマニホールド1は、半割体31の状態において各分岐管3Aと中空筒状の吸気ポート取付け部4とを一体成形するときに、吸気ポート12側端部内周面に曲面部6を確実に形成することができるため、完成品となったインテークマニホールド1をシリンダヘッド15に取付けたときに、吸気ポート12の流線方向と吸気ポート取付け部4の流線方向が直交せずに角度を有する場合であっても、各分岐管3から吸入された空気を吸気ポート取付け部4の曲面部6を通して吸気ポート12に円滑に導くことができる。このため、吸気ポート12に吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができ、吸気ポート12を通して燃焼室17に所望する吸入空気量を吸入することができる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係るインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールドは、中空筒状の吸気ポート取付け部に曲面を確実に形成することができ、吸気ポートの流線方向と吸気ポート取付け部の流線方向が直交せずに角度を有する場合に、吸気ポートに吸入された空気の気流を乱してしまうのを防止することができるという効果を有し、シリンダヘッドの吸気ポートに取付けられる中空筒状のインテークマニホールドの吸気ポート取付け部に曲面を形成することができるインテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールド等として有用である。
1 インテークマニホールド
2 サージタンク
3 分岐管(出口管)
4 吸気ポート取付け部
6 曲面部
11 エンジン(内燃機関)
12 吸気ポート
15 シリンダヘッド
17 燃焼室
31、32 半割体
33 射出成形金型
35 スライド金型(第1の分割金型)
36 スライド金型(第2の分割金型)
39a、43a 曲面部
39b、43b 第1の分割面
41a、43c 第2の分割面
2 サージタンク
3 分岐管(出口管)
4 吸気ポート取付け部
6 曲面部
11 エンジン(内燃機関)
12 吸気ポート
15 シリンダヘッド
17 燃焼室
31、32 半割体
33 射出成形金型
35 スライド金型(第1の分割金型)
36 スライド金型(第2の分割金型)
39a、43a 曲面部
39b、43b 第1の分割面
41a、43c 第2の分割面
Claims (3)
- サージタンクと、一端部が内燃機関の各気筒の各吸気ポートに接続されるとともに、他端部が前記サージタンクに接続される複数の出口管とを備えた樹脂製インテークマニホールドを、前記サージタンクおよび前記複数の出口管を軸線方向に沿って2分割した形状を有する一対の半割体に成形する際に、一方の前記半割体の出口管の一端部に中空筒状の吸気ポート取付け部を成形するインテークマニホールドの成形金型であって、
前記吸気ポート取付け部の内周形状に応じた外周形状を有し、分割面を介して分割された第1の分割金型および第2の分割金型を備え、
前記第1の分割金型および前記第2の分割金型は、前記吸気ポート取付け部の吸気ポート側端部内周面に曲面を形成するよう一端部外周端面に曲面部を有し、
前記第1の分割金型および前記第2の分割金型の前記分割面は、前記吸気ポート取付け部の軸線方向に沿った第1の分割面と、前記第2の分割金型の他端部と前記第1の分割金型の対向面に形成され、前記吸気ポート取付け部の軸線方向と所定角度をなす第2の分割面とから構成されることを特徴とするインテークマニホールドの成形金型。 - 請求項1に記載の成形金型を用いてインテークマニホールドを製造する方法であって、
前記第1の分割金型および前記第2の分割金型の外周形状に沿った内周形状を有する吸気ポート取付け部を成形した後、
前記第2の分割金型を前記吸気ポート側に引き抜いた後、前記第1の分割金型を前記サージタンク側に引き抜くことにより、一方の半割体を成形し、前記一方の半割体と他方の半割体の接合面同士を接合することを特徴とするインテークマニホールドの製造方法。 - 請求項2に記載の製造方法によって製造されたインテークマニホールドであって、前記吸気ポート取付け部の内周面の流線方向と吸気ポートの流線方向とが所定角度を有し、前記吸気ポート取付け部の前記吸気ポート側端部内周面に形成された曲面を通して前記吸気ポート取付け部が前記吸気ポートに連通することを特徴とするインテークマニホールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008077871A JP2009228630A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | インテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールド |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008077871A JP2009228630A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | インテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009228630A true JP2009228630A (ja) | 2009-10-08 |
Family
ID=41244290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008077871A Pending JP2009228630A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | インテークマニホールドの成形金型、インテークマニホールド製造方法およびインテークマニホールド |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009228630A (ja) |
-
2008
- 2008-03-25 JP JP2008077871A patent/JP2009228630A/ja active Pending
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