JP2009228601A - 空燃比センサの異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターボチャージャを備えたエンジンにおいて、空燃比センサの異常診断の正確性を向上する。
【解決手段】異常判定の際にウエストゲートバルブ11を全開にする。タービン3aの流体抵抗に起因して、排ガスの大部分はバイパス通路10を流れる。空燃比センサ12は、タービン3aの下流側とバイパス通路10との合流点よりも下流側の排気通路5に設置されているため、バイパス通路10からの排ガスを主に検出することになる。空燃比センサ12が検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることができ、異常判定の正確性を向上することができる。
【選択図】図1
【解決手段】異常判定の際にウエストゲートバルブ11を全開にする。タービン3aの流体抵抗に起因して、排ガスの大部分はバイパス通路10を流れる。空燃比センサ12は、タービン3aの下流側とバイパス通路10との合流点よりも下流側の排気通路5に設置されているため、バイパス通路10からの排ガスを主に検出することになる。空燃比センサ12が検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることができ、異常判定の正確性を向上することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排ガスの空燃比の検出に用いられる空燃比センサの異常診断装置に関し、特にターボチャージャを有する内燃機関に適したものに関する。
内燃機関の排気通路に設けられた空燃比センサは、劣化すると検出値の振幅が小さくなり、且つ応答性が悪化するため、その異常を診断できる装置が要請されている。特許文献1〜3が開示する装置は、目標空燃比が切り換えられた時からの検出値の変化に基づいて、空燃比センサの異常を診断する。
しかしながら、ターボチャージャを備えたエンジンにおいて、タービンの下流側の排気通路に空燃比センサが設置されている場合、空燃比センサがタービンの挙動の影響を受けるため、空燃比センサの異常を正確に検出できないおそれがある。具体的には、異常検出には吸気量やエンジン回転数などから推定される燃焼室から空燃比センサまでの排ガスの輸送時間を考慮するのが好適であるが、特に急加速時などの過渡状態では吸気量やエンジン回転数の変化に対するタービンの追従が遅れるため、推定される輸送時間が適切でなくなるおそれがある。
そこで本発明の目的は、ターボチャージャを備えたエンジンにおいて、空燃比センサの異常診断の正確性を向上することにある。
本発明の空燃比センサの異常診断装置は、排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、前記空燃比センサは前記タービンの下流側と前記バイパス通路との合流点よりも下流側に設置されており、前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを全開に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする。
診断の際に、バルブ制御手段がウエストゲートバルブを全開に制御すると、タービンの流体抵抗に起因して、排ガスの大部分はバイパス通路を流れる。空燃比センサは、タービンの下流側とバイパス通路との合流点よりも下流側に設置されているため、バイパス通路からの排ガスを主に検出することになる。したがって、空燃比センサが検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることができ、異常診断の正確性を向上することができる。
本発明の別の一態様は、排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、前記空燃比センサは前記タービンの下流側と前記バイパス通路との合流点よりも下流側に設置されており、前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする。
診断の際に、バルブ制御手段がウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御すると、タービンに供給される排ガスの量がウエストゲートバルブによって制御される。したがって、空燃比センサが検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることだけでなく、診断の間にタービンの回転を継続させることも可能となり、診断中あるいは診断後に急加速操作があった場合におけるタービンの追従遅れ(いわゆるターボラグ)を抑制することができる。
本発明の別の一態様は、排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、前記空燃比センサは前記タービンの下流側であって前記バイパス通路との合流点よりも上流側に設置されており、前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする。
空燃比センサがタービンの下流側であってバイパス通路との合流点よりも上流側に設置されている場合には、バイパス通路からの排ガスが空燃比センサの検出値に与える影響は小さい。この構成において、診断の際にバルブ制御手段によってウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御すると、タービン回転数の変化を抑制することが可能になり、これによって空燃比センサに対するタービン回転数変化の影響を抑制して、異常診断の正確性を向上することができる。
本発明の装置は、吸入空気量とタービン回転数とに基づいて、判定に用いられる1又は2以上の所定のパラメータを補正する補正手段を更に備えるのが好適であり、これによって異常診断の正確性を更に向上することができる。
そのような所定のパラメータは、タービンの挙動に関連するものが好適であり、遅れ時間(すなわち、燃料供給点から空燃比センサまでの混合気の移動に要する時間)、及び/又は応答時間(すなわち、混合気が空燃比センサに到達してから空燃比センサの検出値が所定度合いまで応答するまでの時間)を含むのが特に好適である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づき説明する。図1において、本発明の実施形態に係る過給機付エンジン1は、エンジン本体2、ターボチャージャ3及びインジェクタ4を備えている。ターボチャージャ3のタービン3aは、排気通路5を介してエンジン本体2の排気ポートに接続され、コンプレッサ3bは、インタクーラ6及びサージタンク8を有する吸気通路7を介してエンジン本体2の吸気ポートに接続されている。
タービン3aの上流側と下流側の排気通路5をバイパスするように、バイパス通路10が設けられている。バイパス通路10には、ウエストゲートバルブ11が設けられている。ウエストゲートバルブ11は、弁体に接続された電動式のアクチュエータにより、バイパス通路10の流量を無段階で制御できる。
タービン3aの下流側の排気通路5中、バイパス通路10との合流点よりも下流側、且つ触媒装置15よりも上流側には、A/Fセンサ12が設置されている。A/Fセンサ12は、ジルコニアなどの酸素イオン伝導性材料からなるシート状の固体電解質素子、及び当該固体電解質素子を挟んだ一対の電極を有するものであり、排ガス中の酸素濃度に比例した出力を発生する。A/Fセンサ12は、内蔵されたヒータによって固体電解質を直接加熱するいわゆる積層型のものであるが、大気層を介して間接的に固体電解質を加熱するいわゆるコップ型であってもよい。
コンプレッサ3bよりも上流側の吸気通路7は、エアフローメータ13及びエアクリーナ14を介して外気に開放されている。タービン3aよりも下流側の排気通路5は、触媒装置15及び不図示の消音器を介して外気に開放されている。
吸気通路7中であってコンプレッサ3bの下流側に、過給圧センサ16が設置されている。過給圧センサ16の検出素子としては例えば圧電素子を用いることができる。
ECU20は、エンジンの運転条件を検出する各種のセンサと電気的に接続され、信号が入力される。このような各種のセンサには、上述したA/Fセンサ12、エアフローメータ13及び過給圧センサ16のほか、スロットル開度センサ32、クランク角センサ33、アクセルペダルセンサ34が含まれる。ECU20はインジェクタ4と電気的に接続され、燃料噴射量(噴射時間)の制御によって任意の空燃比を実現可能である。ECU20は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェイス、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータを備えている。 エンジン回転数NE及び要求負荷TAによって過給域・非過給域の別を定義した過給域マップ(図2参照)が予め作成され、ECU20のROMに格納されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。図3において、ECU20は、異常判定条件が成立しているかを判断する(S10)。この判断は、イグニッションスイッチのオン後所定時間経過したこと、A/Fセンサ12が活性化していること、及び触媒が活性化していることを条件に行われ、これらが共に満たされた場合に肯定される。
次にECU20は、スロットル開度センサ32からの信号に基づいて算出される要求負荷TA、及びクランク角センサ33からの信号に基づいて算出されるエンジン回転数NEに基づいて、過給域マップを参照し、現在の運転状態が過給域にあるかを判断する(S20)。過給域にある場合は処理がリターンされる。
現在の運転状態が過給域にない場合(概ね低回転且つ低負荷の場合)には、次にECU20は、ウエストゲートバルブ11を全開に制御し(S30)、その状態で異常判定を実行する(S40)。
異常判定は、図4に示されるように、目標空燃比をリッチとリーンの間でステップ的に反転し、遅れ時間Td及び応答時間Trをそれぞれ算出すると共に、両者を予め定められた基準値と比較し、いずれかが基準値よりも大である場合に異常と判定することによって行う。
遅れ時間Tdは、目標空燃比が反転した時点t0(又はt10)から、A/Fセンサ12の検出値(出力値)が立ち上がった時点t1(又はt11)までの時間(すなわち、燃料供給点からA/Fセンサ12までの混合気の移動に要する時間)である。
応答時間Trは、A/Fセンサ12の検出値が立ち上がった時点t1(又はt11)から、A/Fセンサ12の検出値が目標空燃比に対して所定割合応答した時点t2(又はt12)までの時間(すなわち、燃料供給量の変化に対して空燃比センサの検出値が所定度合いまで応答するまでの時間)である。ここでの所定割合は例えば63%とすることができるが、必要に応じて任意の他の値を設定してもよい。
なお、遅れ時間Td及び応答時間Trのうちの一方のみによって異常判定を行ってもよい。また、目標空燃比が反転した時点から実際の空燃比が切り替わるまでの応答遅れを考慮して、他の手段で検出又は推定した実空燃比が反転してからの経過時間を遅れ時間として検出してもよい。
異常と判定された場合には、ECU20はその不揮発性メモリに所定の異常フラグをセットする。この異常フラグは、他の制御処理において適宜参照され、例えば同フラグがセットされている場合には空燃比フィードバック制御が禁止又は制限される。同フラグの参照により車室内のディスプレイに故障情報を表示し、あるいは故障履歴として整備の際に整備作業者に出力してもよい。
以上の処理の結果、本実施形態の装置では、異常判定の際に、ECU20の制御によってウエストゲートバルブ11が全開にされることになる。
異常判定の際にウエストゲートバルブ11が全開にされると、タービン3aの流体抵抗に起因して、排ガスの大部分はバイパス通路10を流れる。空燃比センサ12は、タービン3aの下流側とバイパス通路10との合流点よりも下流側の排気通路5に設置されているため、バイパス通路10からの排ガスを主に検出することになる。したがって、空燃比センサ12が検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることができ、異常判定の正確性を向上することができる。
また、本実施形態では、現在の運転状態が過給域にない場合(概ね低回転且つ低負荷の場合)にのみ、ウエストゲートバルブ11を全開に制御して異常判定を実行(S30、S40)するので、タービン3aの動作の影響を効果的に抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、A/Fセンサの異常判定の際に、ウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御することを特徴とする。この目的から、吸入空気量GAとウエストゲートバルブ開度とを関連付けた空気量−バルブ開度マップ(図5参照)が予め作成され、ECU20のROMに格納されている。同マップでは、吸入空気量GAが小さいほど、ウエストゲートバルブ開度が小さくなるように設定されており、これによって、排ガス量が小さい場合であっても判定の間にタービン3aを停止させることなく、所定範囲内の低回転数で継続して回転させることができるようにされている。第2実施形態は制御における変形例であり、その機械的構成は第1実施形態と同様であるため、その詳細の説明は省略する。
次に、第2実施形態の動作について説明する。図6において、ECU20は、異常判定条件が成立しているかを判断し(S110)、肯定の場合に、現在の運転状態が過給域にあるかを判断する(S120)。これらの処理は、上記第1実施形態におけるステップS10,S20と同様である。
現在の運転状態が過給域にない場合(概ね低回転且つ低負荷の場合)には、次にECU20は、エアフローメータ13によって検出される吸入空気量GAの値を読み込む(S130)。そしてECU20は、空気量−バルブ開度マップの参照により、ウエストゲートバルブ11を吸入空気量GAに応じた開度に制御し(S140)、その状態で異常判定を実行する(S150)。異常判定の処理は、上記第1実施形態におけるステップS40と同様である。
以上の処理の結果、第2実施形態では、A/Fセンサ12の異常判定の際に、ウエストゲートバルブ11が吸入空気量GAに基づいて定められた開度に制御される。その結果、バイパス通路10の流体抵抗が変化するので、タービン3aに供給される排ガスの量がウエストゲートバルブ11によって制御されることになる。したがって、上記第1実施形態と同様に、空燃比センサ12が検出する排ガスのうちタービン回転数の影響を受ける要素を小さくすることができる。また、吸入空気量GAが小さいほど、ウエストゲートバルブ開度は小さくされるので、排ガス量が小さい場合であっても判定の間にタービン3aを停止させることなく、所定範囲内の低回転数で継続して回転(換言すれば、アイドリング)させることができ、これによって、判定中あるいは判定後に急加速操作があった場合におけるタービンの追従遅れ(いわゆるターボラグ)を抑制することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、図7に示されるように、A/Fセンサ112がタービン3aの下流側とバイパス通路10との合流点よりも上流側の排気通路5に設置されている点を特徴とする。この点を除いて、第3実施形態の機械的構造及び制御は第2実施形態と同様である。また第3実施形態は第2実施形態と同様の空気量−バルブ開度マップ(図5参照)を有し、A/Fセンサ112の異常判定の際に、ECU20によって、ウエストゲートバルブ11が吸入空気量GAに基づいて定められた開度に制御される。
この第3実施形態では、A/Fセンサ112の異常判定の際に、ウエストゲートバルブ11が吸入空気量GAに基づいて定められた開度に制御される。その結果、タービン3aに供給される排ガスの量がウエストゲートバルブ11によって制御され、吸入空気量GAが大きく排ガス量が多い場合に、排ガスの大部分がバイパス通路10を経由して排出され、吸入空気量GAが少なく排ガス量が少ない場合に、タービン3aが所定範囲内の低回転数で継続して回転(アイドリング)させられる。このため、異常判定の際にタービン3aに供給される排ガスの量のばらつきが抑制され、タービン回転数の変化が抑制され、異常判定中のタービン3aの追従の遅れに起因する遅れ時間の変化を抑制して、異常判定の正確性を向上することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対するA/Fセンサ12の応答に基づいてA/Fセンサ12の異常を判定するにあたり、吸入空気量とターボチャージャのタービン回転数とに基づいて、判定に用いられる1又は2以上の所定のパラメータを補正することを特徴とする。第4実施形態で補正される所定のパラメータは、遅れ時間Td(すなわち、燃料供給点から空燃比センサまでの混合気の移動に要する時間)及び応答時間Tr(すなわち、混合気が空燃比センサに到達してから空燃比センサの検出値が所定度合いまで応答するまでの時間)である。
この目的から、吸入空気量GAとディレイ補正値とを関連付けた空気量−ディレイ補正値マップ(図8参照)、及び、タービン回転数とディレイ補正係数とを関連付けたタービン回転数−ディレイ補正係数マップ(図9参照)が予め作成され、ECU20のROMに格納されている。両マップではそれぞれ、吸入空気量GAが大きいほどディレイ補正値が小さくなるように、またタービン回転数が大きいほどディレイ補正係数が小さくなるように設定されている。
また、吸入空気量GAと応答時間補正値とを関連付けた空気量−応答時間補正値マップ(図10参照)、及び、タービン回転数と応答時間補正係数とを関連付けたタービン回転数−応答時間補正係数マップ(図11参照)が予め作成され、ECU20のROMに格納されている。両マップではそれぞれ、吸入空気量GAが大きいほど応答時間補正値が小さくなるように、またタービン回転数が大きいほど応答時間補正係数が小さくなるように設定されている。
第4実施形態は制御における変形例であり、その機械的構成は第1実施形態と同様であるため、その詳細の説明は省略する。
次に、第4実施形態の動作について説明する。図12において、ECU20は、異常判定条件が成立しているかを判断し(S210)、肯定の場合に、図4と同様にして、異常判定のための目標空燃比のリッチ・リーン反転を行う(S220)。次に、リッチ・リーン反転からの経過時間により、遅れ時間Td及び応答時間Trを算出する(S230)。
次にECU20は、吸入空気量GA及びタービン回転数を読み込み(S240)、これらに基づいて、上述した空気量−ディレイ補正値マップ(図8参照)及びタービン回転数−ディレイ補正係数マップ(図9参照)の参照により、ディレイ補正値とディレイ補正係数とを算出して、遅れ時間を補正する。この補正は、次の数式1によって行われる。
(数式1)
(補正遅れ時間)=(遅れ時間Td)−(ディレイ補正値)×(ディレイ補正係数)
(数式1)
(補正遅れ時間)=(遅れ時間Td)−(ディレイ補正値)×(ディレイ補正係数)
次にECU20は、吸入空気量GA及びタービン回転数に基づいて、上述した空気量−応答時間補正値マップ(図10参照)及びタービン回転数−応答時間補正係数マップ(図11参照)の参照により、応答時間補正値と応答時間補正係数とを算出して、応答時間を補正する。この補正は、次の数式2によって行われる。
(数式2)
(補正応答時間)=(応答時間Tr)−(応答時間補正値)×(応答時間補正係数)
(数式2)
(補正応答時間)=(応答時間Tr)−(応答時間補正値)×(応答時間補正係数)
次にECU20は、算出された補正遅れ時間及び補正応答時間を用いて、これらをそれぞれ予め定められた基準値と比較することにより、異常判定を行う(S270)。
以上のとおり、第4実施形態では、吸入空気量GAとタービン回転数とに基づいて、判定に用いられる所定のパラメータを補正するので、異常判定の正確性を更に向上することができる。なお、本実施形態では遅れ時間Tdと応答時間Trの両者を補正することとしたが、遅れ時間Td及び応答時間Trのうちいずれか一方のみを補正してもよいし、他のパラメータを補正してもよい。また、本実施形態では遅れ時間Tdと応答時間Trの検出値を補正したが、判定のための基準値を補正してもよく、同等の効果を得ることができる。また、本実施形態のような補正は、第1ないし第3実施形態に対する追加の処理として実行することもできる。
なお、上記各実施形態では異常ないし故障の有無を2値的に検出したが、異常ないし故障の程度を多段階的又は無段階的に検出してもよい。
また、上記各実施形態では、ディーゼルエンジンについて本発明を適用した例について説明したが、本発明におけるエンジンはガソリンエンジンや気体燃料エンジンなど他の各種の形式の内燃機関に適用することもでき、かかる構成も本発明の範疇に属するものである。
2 エンジン本体
3 ターボチャージャ
3a タービン
4 インジェクタ
5 排気通路
7 吸気通路
10 バイパス通路
11 ウエストゲートバルブ
12 A/Fセンサ
20 ECU
3 ターボチャージャ
3a タービン
4 インジェクタ
5 排気通路
7 吸気通路
10 バイパス通路
11 ウエストゲートバルブ
12 A/Fセンサ
20 ECU
Claims (6)
- 排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、
前記空燃比センサは前記タービンの下流側と前記バイパス通路との合流点よりも下流側に設置されており、
前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを全開に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。 - 排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、
前記空燃比センサは前記タービンの下流側と前記バイパス通路との合流点よりも下流側に設置されており、
前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。 - 排気通路に配置されたタービンを有するターボチャージャと、前記排気通路に設けられて前記タービンをバイパスするバイパス通路と、当該バイパス通路を開閉するウエストゲートバルブと、前記排気通路に設置された空燃比センサと、を有する内燃機関において、燃焼混合気の空燃比の変化又は目標空燃比の変化に対する前記空燃比センサの応答に基づいて前記空燃比センサの異常を判定する判定手段を備えた空燃比センサの異常診断装置であって、
前記空燃比センサは前記タービンの下流側であって前記バイパス通路との合流点よりも上流側に設置されており、
前記診断の際に、前記空燃比センサに対する前記タービンの影響を抑制するように、前記ウエストゲートバルブを吸入空気量に基づいて定められた開度に制御するバルブ制御手段を更に備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の空燃比センサの異常診断装置であって、
吸入空気量と前記ターボチャージャのタービン回転数とに基づいて、前記判定に用いられる1又は2以上の所定のパラメータを補正する補正手段を更に備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。 - 請求項4に記載の空燃比センサの異常診断装置であって、
前記所定のパラメータは遅れ時間を含むことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。 - 請求項4又は5に記載の空燃比センサの異常診断装置であって、
前記所定のパラメータは応答時間を含むことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。
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