JP2009226821A - ポリアミド系積層二軸延伸フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メタキシリレンジアミン、若しくはメタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる混合キシリレンジアミンを主たるジアミン成分とし、炭素数6〜12のα、ω−脂肪族ジカルボン酸成分を主たるジカルボン酸成分とするメタキシリレン基含有ポリアミド重合体を主体とする樹脂層(A層)の少なくとも片面に、脂肪族ポリアミド樹脂を主体とする樹脂層(B層)を積層してなり、さらに、少なくとも片面の最表面に共重合ポリエステルからなる接着性改質樹脂が塗布されたポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
【選択図】なし
Description
1. メタキシリレンジアミン、若しくはメタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる混合キシリレンジアミンを主たるジアミン成分とし、炭素数6〜12のα、ω−脂肪族ジカルボン酸成分を主たるジカルボン酸成分とするメタキシリレン基含有ポリアミド重合体を主体とする樹脂層(A層)の少なくとも片面に、脂肪族ポリアミド樹脂を主体とする樹脂層(B層)を積層してなり、さらに、少なくとも片面の最表面に共重合ポリエステルからなる接着性改質樹脂が塗布されたポリアミド系積層二軸延伸フィルムであって、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするポリアミド系積層二軸延伸フィルム、
(1)前記メタキシリレン基含有ポリアミド重合体を主成分とする樹脂層(A層)中のメタキシリレン基含有ポリアミド重合体の割合が99重量%以上であり、かつ、熱可塑性エラストマーが添加されていないか、1重量%未満の割合で添加されている
(2)前記ポリアミド系積層二軸延伸フィルムと厚さ40μmのポリエチレンフィルムとのラミネートフィルムを温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下において、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたりに40サイクルの速度で連続して2000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホール数が10個以下である
(3)温度23℃、相対湿度65%の酸素透過率が150ml/m2・MPa・day以下である
2. 前記ポリアミド系積層二軸延伸フィルムが下記式(I)を満足することを特徴とする上記第1に記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
Pa<1/[t(0.015x+0.15)] (I)
(ただし、xはフィルム中のメタキシリレン基含有ポリアミド重合体の含有量(重量%)、Paは温度23℃、相対湿度65%におけるフィルムの平均酸素透過度(ml/m2・MPa・day)、tはフィルムの厚み(mm)を示す。)
3. 前記脂肪族ポリアミド樹脂を主体とする樹脂層(B層)中に、熱可塑性エラストマーが0.5重量%以上8.0重量%以下の混合比率となるように添加されていることを特徴とする上記第1又は第2に記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
4. A層の厚みが、A層及びB層の合計厚みの10%以上30%以下であることを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
5. 前記接着性改質樹脂の塗布が、共重合ポリエステル水系分散体を含む塗布剤を塗布するものであり、前記共重合ポリエステル水系分散体が、グラフト化ポリエステルの粒子と水系溶媒とを含み、前記グラフト化ポリエステルが、ポリエステル主鎖と、親水性基を有するラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体により形成されるグラフト部分とを有し、前記グラフト化ポリエステル粒子の平均粒子径が500nm以下であり、そして前記グラフト化ポリエステル粒子のポリエステル主鎖に由来するカルボニル炭素の13C−NMRシグナルの半値幅が300Hz以上であることを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
6. フィルムの厚みが8〜50μmであることを特徴とする上記第1〜第5のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
Pa<1/[t(0.015x+0.15)] (I)
なお、xは5〜50(重量%)、tは0.008〜0.050(mm)(8〜50μm)の範囲が好ましい。
本発明に用いられ得る共重合ポリエステル水系分散体は、グラフト化ポリエステルの粒子と、水、水系溶媒または有機溶媒とを含み、半透明から乳白色の外観を呈する。このグラフト化ポリエステルは、ポリエステル主鎖と、親水性基を有するラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体により形成されるグラフト部分とを有することが好ましい。
本発明においてグラフト化ポリエステルの主鎖として用い得るポリエステルは、好適には少なくともジカルボン酸成分とジオール成分とから合成される飽和または不飽和ポリエステルであり、得られるポリエステルは、1種の重合体または2種以上の重合体の混合物であり得る。そして、本来それ自身では水に分散または溶解しないポリエステルが好ましい。本発明に用い得るポリエステルの重量平均分子量は、5000〜l00000、好ましくは5000〜50000である。重量平均分子量が5000未満であると乾燥塗膜の後加工性等の塗膜物性が低下する。さらに重量平均分子量が5000未満であると、主鎖となるポリエステル自身が水溶化し易いため、形成されるグラフト化ポリエステルが後述するコア−シェル構造を形成し得ない。ポリエステルの重量平均分子量が100000を超えると水分散化が困難となる。水分散化の観点からは100000以下が好ましい。
本発明に用い得るグラフト化ポリエステルのグラフト部分は、親水性基を有するか、または後で親水性基に変化させることができる基を有するラジカル重合性単量体を少なくとも1種含む単量体混合物由来の重合体であり得る。
グラフト化反応の溶媒は、沸点が50〜250℃の水性有機溶媒から構成されることが好ましい。ここで水性有機溶媒とは20℃における水に対する溶解性が少なくとも10g/L以上、好ましくは20g/L以上である有機溶媒をいう。沸点が250℃を超える水性有機溶媒は、蒸発速度が遅いため、塗膜形成後の塗膜の高温焼付によっても十分に取リ除き得ないので不適当である。また沸点が50℃以下の水性有機溶媒では、それを溶媒としてグラフト化反応を実施する場合、50℃以下の温度でラジカルに分解する開始剤を用いねばならないので取扱上の危険が増大し、好ましくない。
本発明で用い得るラジカル重合開始剤として、当業者には公知の有機過酸化物類や有機アゾ化合物類を用い得る。
グラフト部分の形成は、上記ポリエステル中のラジカル重合性不飽和二重結合と上記ラジカル重合性単量体とが重合することおよび/またはラジカル重合性不飽和二重結合と上記ラジカル重合性単量体の重合体の活性末端とが反応することにより進行する。グラフト化反応終了後の反応生成物は、目的とするグラフト化ポリエステルの他にグラフト部分を有さないポリエステルおよびポリエステルとグラフトしなかったラジカル重合性単量体の重合体を含有する。反応生成物中のグラフト化ポリエステルの生成比率が低く、グラフト部分を有さないポリエステル及びグラフトしなかったラジカル重合性単量体の重合体の比率が高い場合は、安定性の良好な分散体が得られない。
本発明に用いられ得るグラフト化ポリエステルは、固体状態で水系媒体に投入するか、または親水性溶媒に溶解後、水系媒体に投入することによって、水分散化され得る。特に、親水性の基を有するラジカル重合性単量体として、スルホン酸基およびカルボキシル基のような酸性基を有する単量体を用いた場合、グラフト化ポリエステルを塩基性化合物で中和することによって、グラフト化ポリエステルを容易に平均粒子径500nm以下の微粒子として水に分散して、共重合ポリエステル水系分散体を調製し得る。
本発明のポリアミド系フィルム積層体において、ポリアミドフィルム基材の少なくとも片面に接着性改質樹脂として上記共重合ポリエステル水系分散体を含む塗布剤をポリアミドフィルム基材上に塗布することにより好ましく皮膜が形成される。
本発明のポリアミド系フィルム積層体において、ポリアミドフィルム基材上に形成された接着性改質皮膜上にインキ層が積層されることができる。
本発明のポリアミド系フィルム積層体において、上記インキ層上に接着剤層が積層される。接着剤層の厚さは、通常、0.1μm〜10μmである。
本発明のポリアミド系フィルム積層体において、上記接着剤層上にシーラント層が積層される。シーラント層の厚さは、通常、20μm〜100μmである。シーラント層は、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂を押し出しラミネートまたはドライラミネートすることによって形成され得る。接着性改質皮膜は本発明のポリアミド系積層ニ軸延伸フィルムの少なくとも片面の最表面に位置しているものであるが、インキ層、接着剤層、シーラント層は、接着性改質皮膜上に配されることが好ましい。
重合体0.03gをテトラヒドロフラン10mlに溶かし、GPC−LALLS装置 低角度光散乱光度計LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)で測定した。
グラフト化反応により得られた生成物を、UNITY 500(バリアン社製)を用いて、ポリエステル中の二重結合含有成分の二重結合に由来するプロトンの1H−NMR(220MHz、測定溶媒CDC13 /DMSO−d6 )を測定し、そのシグナルの強度変化を元に、以下の式1を用いてグラフト効率を算出した。
グラフト化ポリエステルを、KOH/水−メタノール溶液中で還流することによりポリエステルの加水分解を行なった。分解生成物を酸性条件下でTHFを用いて抽出を行ない、抽出液からグラフト部分をヘキサンで再沈殿することによリ精製した。得られた重合体をGPC装置(島津製作所製、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算)を用いて分子量を測定し、グラフト部分の重量平均分子量を計算した。
水系分散体を、イオン交換水だけを用いて固形分濃度0.1wt%に調製し、レーザー光散乱粒度分布計Coulter model N4 (Coulter社製)を用いて20℃で粒子径を測定した。
水系分散体の粘度を、回転粘度計(東京計器(株)製, EM型)を用いて25℃で測定した。
水系分散体を固形分濃度20重量%になるように重水で希釈し、次いでこれにDSSを添加して測定用サンプルを調製した。UNITY 500(バリアン社製)を用いて、25℃で、DSSのシグナルが5Hz以下になるように測定条件を設定した後、サンプルの13C−NMR(125MHz)を測定し、重み付け関数をかけずにフーリエ変換をした。得られたポリエステル主鎖のカルボニル炭素のシグナルとグラフト部分のカルボニル炭素のシグナルの半値幅をそれぞれ計測した。
水系分散体をガラス板に塗布し、次いで170℃で乾燥してポリエステル固形分を得た。このポリエステル固形分10mgをサンプルパンに取り、示差走査型熱量計で10℃/分の速度で走査してTgを測定した。
試料0.25gを96%硫酸25mlに溶解し、この溶液10mlを用い、オストワルド粘度管にて20℃で落下秒数を測定し、下式7より相対粘度を算出した。
RV=t/t0
ただし、t0:溶媒の落下秒数、t:試料溶液の落下秒数。
フィルムを、湿度65%RH、気温25℃の雰囲気下で、2日間に亘って酸素置換させた後に、JIS−K−7126(B法)に準拠して、酸素透過度測定装置(OX−TRAN 2/20:MOCOM社製)を用いて測定した。
実施例で作製したフィルムにエステル型のポリウレタン系二液型接着剤(東洋モートン社製、TM590/CAT56=13/2(重量部))を塗布量3g/m2で塗布後、線状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPEフィルム:東洋紡績社製、L6102)40μmをドライラミネートし、40℃の環境下で3日間エージングを行いラミネートフィルムとした。
上記ラミネートフィルムを、20.3cm(8インチ)×27.9cm(11インチ)の大きさに切断し、その切断後の長方形テストフイルム(ラミネートフィルム)を、温度23℃の相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングした。しかる後、その長方形テストフィルムを巻架して長さ20.32cm(8インチ)の円筒状にする。そして、その円筒状フィルムの一端を、ゲルボフレックステスター(理学工業社製、NO.901型)(MIL−B−131Cの規格に準拠)の円盤状固定ヘッドの外周に固定し、円筒状フィルムの他端を、固定ヘッドと17.8cm(7インチ)隔てて対向したテスターの円盤状可動ヘッドの外周に固定した。そして、可動ヘッドを固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッドの軸に沿って7.6cm(3.5インチ)接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させることなく6.4cm(2.5インチ)直進させた後、それらの動作を逆向きに実行させて可動ヘッドを最初の位置に戻すという1サイクルの屈曲テストを、1分間あたり40サイクルの速度で、連続して2000サイクル繰り返した。しかる後に、テストしたフィルムの固定ヘッドおよび可動ヘッドの外周に固定した部分を除く17.8cm(7インチ)×27.9cm(11インチ)内の部分に生じたピンホール数を計測した(すなわち、497cm2 (77平方インチ)当たりのピンホール数を計測した)。
上記ラミネートフィルムを、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、東洋ボールドウイン社製の「テンシロンUMT−II−500型」を用いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下でポリアミド系樹脂フィルム層とL−LDPE層間の剥離強度を測定した。なお、引張速度は10cm/分、剥離角度は180度とし、剥離部分に水を付けて測定した。
上記ラミネートフィルムを、90℃の熱水中に30分間浸漬させた後、室温下に約30秒間放置した後に、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、東洋ボールドウイン社製の「テンシロンUMT−II−500型」を用いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下でポリアミド系樹脂フィルム層とL−LDPE層間の剥離強度を測定した。なお、引張速度は10cm/分、剥離角度は180度とし、剥離部分に水を付けて測定した。
(a)包装袋の作製
上記ラミネートフィルムを用いて、線状低密度ポリエチレンフィルム側を内側に重ね合わせて内寸が横15cm、縦19cmの三方シール袋を作製した。
(b)呈色液の作製
水2000重量部に対し、寒天7重量部、メチレンブルー0.04重量部を加え、95℃の温湯中で溶かした。さらに、窒素雰囲気下でハイドロサルファイト(Na2S2O4)1.2重量部を加えて混ぜ、無色の溶液とした。
(c)窒素雰囲気下で、上記(a)で作製した三方シール袋内に250mlの上記(b)で作製した呈色液を入れ、袋内の気体を抜きながら袋の上部をシールして、内寸が横15cm、縦15cmの袋とした。
(d)得られた袋を室温で3時間放置し、寒天を固めたのち、40℃、湿度90%の条件下に保存し、2週間後の袋の中のメチレンブルー寒天溶液の呈色状態を観察した。評価方法は下記の通りで、○以上ならば実用上問題なしとした。
◎:変色なし
○:非常に僅かに青く変色
△:若干青く変色
×:青く変色
上記(a)〜(d)で作製したメチレンブルー呈色液入り包装袋を用いて、以下の方法で振とう試験を行った。試験に供する包装袋を1つのダンボール箱につき20個入れ、振とう試験装置に設置し、23℃で水平方向に行程幅5cm、振とう回数120回/分の条件で24時間振とうを加えた。ついで、40℃、湿度90%の条件下に保存し、3日後の袋の中のメチレンブルー寒天溶液の呈色状態を観察した。評価方法は下記の通りで、○以上ならば実用上問題なしとした。
◎:変色なし
○:非常に僅かに青く変色
△:若干青く変色
×:青く変色
<接着性改質皮膜形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
攪拌機、温度計および部分還流式冷却器を具備したステンレススチール製オートクレーブにジメチルテレフタレート466部、ジメチルイソフタレート466部、ネオペンチルグリコール401部、エチレングリコール443部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160〜220℃で4時間かけてエステル交換反応を行った。次いでフマール酸23部を加えて200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧したのち0.2mmHgの減圧下で1時間30分攪拌しながら反応させてポリエステルを得た。得られたポリエステルは淡黄色透明で、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量は12000であった。NMR測定等により得られた組成は次の通りであった。
テレフタル酸 48モル%
イソフタル酸 48モル%
フマール酸 4モル%
ジオール成分
ネオペンチルグリコール 50モル%
エチレングリコール 50モル%
2種3層の共押出しTダイ設備を使用し、次のような構成の未延伸シートを得た。B層/A層/B層の構成で、未延伸シートのトータル厚みは210μmであり、トータル厚みに対する各層の厚み比率はB層/A層/B層=40%/20%/40%、A層の押出樹脂温度は270℃、B層の押出樹脂温度は260℃である。A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミド(三菱瓦斯化学(株)製、RV=2.65)=100重量%からなる組成物。B層を構成する組成物:ナイロン6(東洋紡績(株)製、RV=2.8)が95重量%と熱可塑性エラストマーとしてポリアミド系ブロック共重合体(ナイロン12/ポリテトラメチレングリコール共重合体、アルケマ社製ペバックス4033、RV=2.0)が5重量%からなる組成物。
<接着性改質皮膜形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
実施例1で得られるポリエステル樹脂を90部、メタクリル酸7.0部、アクリル酸エチル3.0部、アゾビスジメチルバレロニトリル0.48部と変更した以外は実施例1と同様の調整により共重合ポリエステル水系分散体を得た。しかる後、分散体を固形分濃度5%になるように水で希釈して接着性改質皮膜形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)Bを得た。
<接着性改質皮膜形成用の塗布液(共重合ポリエステル水系分散液)の調整>
ジメチルテレフタレート457部、ジメチルイソフタレート452部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート7.4部に変更・使用した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを得た。得られたポリエステルは淡黄色透明で、ガラス転移温度62℃、重量平均分子量は12000であった。NMR測定等により得られた組成は次の通りであった。
テレフタル酸 49モル%
イソフタル酸 48.5モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 2.5モル%
ジオール成分
ネオペンチルグリコール 50モル%
エチレングリコール 50モル%
実施例1において縦延伸後のシートに接着性改質皮膜を塗布する工程を省略してテンターに導き横延伸を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例1のポリアミド系積層二軸延伸フィルムを得た。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表1〜2に示す。
2種3層の共押出しTダイ設備を使用し、次のような構成の未延伸シートを得た。B層/A層/B層の構成で、未延伸シートのトータル厚みは190μmであり、トータル厚みに対する各層の厚み比率はB層/A層/B層=40%/20%/40%、A層の押出樹脂温度は270℃、B層の押出樹脂温度は260℃である。A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミド(三菱瓦斯化学(株)製、RV=2.65)=100重量%からなる組成物。B層を構成する組成物:ナイロン6(東洋紡績(株)製、RV=2.8)が95重量%と熱可塑性エラストマーとしてポリアミド系ブロック共重合体(ナイロン12/ポリテトラメチレングリコール共重合体、アルケマ社製ペバックス4033、RV=2.0)が5重量%からなる組成物。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が98重量%とポリアミド系ブロック共重合体が2重量%からなる組成物。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が99重量%とポリアミド系ブロック共重合体が1重量%からなる組成物。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が98重量%とポリアミド系ブロック共重合体が2重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=41%/18%/41%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が97重量%とポリアミド系ブロック共重合体が3重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=39%/22%/39%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=43%/14%/43%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が98重量%とポリアミド系ブロック共重合体が2重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=36%/28%/36%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が99重量%とポリアミド系ブロック共重合体が1重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=43%/14%/43%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が93重量%とポリアミド系ブロック共重合体が7重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=36%/28%/36%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
B層を構成する組成物:ナイロン6が100重量%からなる組成物。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=30%/40%/30%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミドが80重量%とナイロン6が20重量%からなる組成物。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミドが80重量%とナイロン6が20重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=20%/60%/20%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミドが80重量%とナイロン6が20重量%からなる組成物。
トータル厚みに対する各層の厚み比率がB層/A層/B層=30%/40%/30%。
参考例1の記載において以下のように代えた他は、参考例1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。
A層を構成する組成物:ポリメタキシリレンアジパミドが90重量%とポリアミド系ブロック共重合体が10重量%からなる組成物。
B層を構成する組成物:ナイロン6が100重量%からなる組成物。
Claims (6)
- メタキシリレンジアミン、若しくはメタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる混合キシリレンジアミンを主たるジアミン成分とし、炭素数6〜12のα、ω−脂肪族ジカルボン酸成分を主たるジカルボン酸成分とするメタキシリレン基含有ポリアミド重合体を主体とする樹脂層(A層)の少なくとも片面に、脂肪族ポリアミド樹脂を主体とする樹脂層(B層)を積層してなり、さらに、少なくとも片面の最表面に共重合ポリエステルからなる接着性改質樹脂が塗布されたポリアミド系積層二軸延伸フィルムであって、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするポリアミド系積層二軸延伸フィルム、
(1)前記メタキシリレン基含有ポリアミド重合体を主成分とする樹脂層(A層)中のメタキシリレン基含有ポリアミド重合体の割合が99重量%以上であり、かつ、熱可塑性エラストマーが添加されていないか、1重量%未満の割合で添加されている
(2)前記ポリアミド系積層二軸延伸フィルムと厚さ40μmのポリエチレンフィルムとのラミネートフィルムを温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下において、ゲルボフレックステスターを用いて、1分間あたりに40サイクルの速度で連続して2000サイクルの屈曲テストを行った場合のピンホール数が10個以下である
(3)温度23℃、相対湿度65%の酸素透過率が150ml/m2・MPa・day以下である - 前記ポリアミド系積層二軸延伸フィルムが下記式(I)を満足することを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
Pa<1/[t(0.015x+0.15)] (I)
(ただし、xはフィルム中のメタキシリレン基含有ポリアミド重合体の含有量(重量%)、Paは温度23℃、相対湿度65%におけるフィルムの平均酸素透過度(ml/m2・MPa・day)、tはフィルムの厚み(mm)を示す。) - 前記脂肪族ポリアミド樹脂を主体とする樹脂層(B層)中に、熱可塑性エラストマーが0.5重量%以上8.0重量%以下の混合比率となるように添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
- A層の厚みが、A層及びB層の合計厚みの10%以上30%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
- 前記接着性改質樹脂の塗布が、共重合ポリエステル水系分散体を含む塗布剤を塗布するものであり、前記共重合ポリエステル水系分散体が、グラフト化ポリエステルの粒子と水系溶媒とを含み、前記グラフト化ポリエステルが、ポリエステル主鎖と、親水性基を有するラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体により形成されるグラフト部分とを有し、前記グラフト化ポリエステル粒子の平均粒子径が500nm以下であり、そして前記グラフト化ポリエステル粒子のポリエステル主鎖に由来するカルボニル炭素の13C−NMRシグナルの半値幅が300Hz以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
- フィルムの厚みが8〜50μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド系積層二軸延伸フィルム。
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