JP2009225932A - 呼吸換気量インジケータ及び呼吸換気変位量の測定方法 - Google Patents

呼吸換気量インジケータ及び呼吸換気変位量の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検者の呼吸による体幹部の動きを正確に測定可能にするとともに、測定データの再現性を改善し、固定具を使用した体幹部定位放射線治療にも使用でき、放射線治療時に装置が邪魔にならず、誰にでも簡単に取り扱え、器械的故障の心配の無い呼吸換気量インジケータ及び呼吸換気変位量の測定方法を提供する。
【解決手段】可撓性を有する体幹部当接部4Aを備え流体としての気体Gを充填したバッグとしてのエアバッグ4の流体出入口としてのチューブ部材6に流量計8を介して閉鎖システム内圧緩衝器としての風船7を接続し、流量計8に表示手段24を備えており、直接計測することが困難である被検者の体幹部3、特に胸郭の体積変化を精度良く計測可能とするとともに、測定データの再現性を改善し、固定具を使用した体幹部定位放射線治療にも使用でき、放射線治療時に装置が邪魔にならず、誰にでも簡単に取り扱え、器械的故障の心配が無い。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検者の呼吸動作に伴う、被検者の体幹部の動作を特定する呼吸換気量インジケータ及び呼吸換気変位量の測定方法に関するものである。
従来、体幹部定位放射線治療時における呼吸同期照射には、いろいろな方法が提案され、各施設が独自の方法に取り込んでいる。簡易的な呼吸位相モニタリングとしては腹壁の働きを捉える方法が一般的であるが、正確なモニタリングのためには患者への十分な教育・練習が必要となる。これは、横隔膜には筋紡錘が少ないため、呼吸位相に関係なく随意的に腹壁を動かすことが可能となるからである。
しかし、呼吸時の肋間筋の動きは不随意的であり、肋間筋には筋紡錘が多く、胸郭の動きを制限させると呼吸不可能となる。このような生理学的理由から呼吸位相モニタリングには、純粋に胸郭の堆積変化を捉えるのが理想的であると考える。
呼吸位相モニタリングに従来法のように腹壁の動きのみを捉える方法では、上記のように教育・練習により患者に恣意的な呼吸を強いる必要があり、自然な呼吸下での使用が困難な場合がある。
この問題を解決する一つの方法として、胸部および腹部の2点の動きを捉える装置を用いる方法がある(特許文献1)。
特開2006−263461号公報
しかし、特許文献1記載の装置を用いた方法(以下、従来法と呼称する)において、呼吸位相モニタリングとして計測するのは、胸部あるいは腹部の“点”での変位量であり、微弱な変位量検出に伴う誤差や変位量検出手段と被測定部位の接触状態の変動などにより、測定データにバラツキが生じてしまい計測の再現性に問題点があった。
また体幹部定位放射線治療では、毎回の治療における患者位置の正確な再現性が要求されるため、体幹部の固定が重要であり各種の固定具が使用される。しかし従来法では、固定具を使用すると被測定部位とモニタリング検出器との接触が不可能となり、装置自体が使用できない問題点があった。
さらに従来法では装置に器械系が必要であり、放射線治療時の治療ビームの方向性に制約がかかったり、取扱が煩雑であったり、器械的な故障などの問題点があった。
本発明はこのような問題点を解決したもので、被検者の呼吸による体幹部の動きを正確に測定可能にするとともに、測定データの再現性を改善し、固定具を使用した体幹部定位放射線治療にも使用でき、放射線治療時に装置が邪魔にならず、誰にでも簡単に取り扱え、器械的故障の心配の無い呼吸換気量インジケータ及び呼吸換気変位量の測定方法を提供する点である。
請求項1の発明は、可撓性を有する体幹部当接部を備え流体を充填したバッグの流体出入口に流量計又は流体圧力計を介して閉鎖システム内圧緩衝器を接続し、前記流量計又は流体圧力計に表示手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の前記呼吸換気量インジケータにおいて、前記流量計の流量又は前記流体圧力計の圧力に応じて前記体幹部当接部の変位量を演算手段を介して算出することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、直接計測することが困難である被検者の体幹部、特に胸郭の体積変化を精度良く計測することが可能となる。また、点ではなく面での変位量検出を可能としたことで、バッグの体幹部当接部と体幹部との接触状態の変動に伴う測定データのバラツキを抑制し、この呼吸換気量インジケータによる測定データの再現性を改善させている。さらに、被検者に恣意的な呼吸を強いる必要がなく、自然な呼吸下で計測を行うことが可能となり、被検者の負担を抑制するとともに呼吸換気量インジケータを用いた計測の簡略化を図ることができる。また、バッグを被測定部位と固定具の間に挟みこむ位置に置き使用することを可能としたことで、被検者の体幹部、特に胸部の腫瘍位置に対して自由な方向からの放射線照射又は撮影が可能となり、固定具を使用した体幹部定位放射線治療にも使用可能とし、放射線治療又は各種撮影の自由度を向上させる。さらに、呼吸換気量インジケータから可動する器械部分を無くすことにより、単純な閉鎖空間システムだけで構成される装置を可能とし、放射線治療時に装置が邪魔にならず、呼吸換気量インジケータに関する被検者への装着作業、計測作業、又はメンテナンス作業等の各種作業を誰でも簡単に取り扱えものとし、さらに器械的故障の心配を無くし、その上、器械部分の動作の優劣に起因されるような測定データのばらつきを無くし、この呼吸換気量インジケータによる測定データの再現性を改善させる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、被検者の体幹部、特に胸郭の体積変化をさらに精度良く計測することが可能となる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1乃至図6に本発明の呼吸換気量インジケータの一実施例を示す。
図1は呼吸換気量インジケータ1の構造を示すブロック図である。図中の符号1は呼吸換気量インジケータ1を示している。この呼吸換気量インジケータ1は、変換手段としてのエアバッグ4と、このエアバッグ4を被検者2の体幹部3側に押圧固定可能な固定手段5と、エアバッグ4と流通路としてのチューブ部材6を介して相互の内部気体Gを流通可能に接続された閉鎖システム内圧緩衝器としての風船7と、チューブ部材6に配設された流量計8と、前記流量計8に接続された演算手段としての端末装置9とを備えている。
エアバッグ4は、ポリウレタン、シリコンゴム、天然ゴム、塩化ビニール等の可撓性を有する樹脂製からなる膨張収縮自在な袋状体からなり、体幹部当接部4Aが被検者2の体幹部3、特に胸部を被覆可能な面積に形成されたものである。ここで、このエアバッグ4を構成する袋状体の一部には、袋状体内外を連通する開口部を備え、この開口部と前記チューブ部材6の一端10とは接続可能に設けられている。なお、エアバッグ4、特に体幹部当接部4Aは、シリコンゴム、天然ゴム等の可撓性且つ弾力性を有する樹脂材料からなるものとしても構わないものとする。
固定手段5は、図2に示すように被検者2の体幹部3の前面部及び左右側面部を履覆可能に形成された前面側固定部材11と、被検者2の体幹部3の背面部に対応して形成された背面側固定部材12と、前面側固定部材11と背面側固定部材12とを固定する接続手段13とを備えている。
ここで、図2に示すように前面側固定部材11は、硬質樹脂材料を被検者2の体幹部3、特に胸郭及び左右体側部の形状に合わせてドーム形状に形成したものであり、また背面側固定部材12は、被検者2を仰向け姿勢で載置可能な寝台である。そして、接続手段13は、前面側固定部材11の左右側端に設けられ被検者2の身長方向と平行に形成された略L型フランジ形状の前面側固定部14と、背面側固定部材12の左右側端に設けられた背面側固定部15とにおいて、前面側固定部14に形成された円形状の貫通部16と、背面側固定部15に形成され、前記貫通部16に挿通可能な突起部17と、前記貫通部16に突起部17を挿通させた状態で前記突起部17に係合可能な略C型の係合受部18を備え、前面側固定部14と突起部17とを固定可能とする係合手段19とを備えている。
閉鎖システム内圧緩衝器としての風船7は、シリコンゴム、天然ゴム等の弾性部材からなる膨張収縮自在な袋状体であり、袋状体の一方に開口部を備え、この開口部とチューブ部材6の他端20とは接続可能に設けられる。ここで、閉鎖システム内圧緩衝器としては、前記風船7のほかに、中空で膨張伸縮自在な蛇腹構造体であってもよく、その他にも膨張伸縮自在な中空体で、内部に一定量の気体Gを取り込むことが可能であるとともに、その中空体の内部と外部を連通し、チューブ部材6に接続可能な少なくとも一つの開口部を備えたものであれば、特に限定されるものではない。
ここで、チューブ部材6の一端10又は他端20に、互いに膨張収縮自在なエアバッグ4及び風船7を接続し、エアバッグ4内部及び風船7内部に充填された流体としての気体G、例えば空気又はヘリウムガス(He)等をチューブ部材6を介して流通可能としており、これらエアバッグ4、チューブ部材6、そして、風船7によって閉鎖システム21を構成している。
流量計8は、チューブ部材6内における、エアバッグ4側から風船7側への一方向の流れと、風船7側からエアバッグ4側への他方向への流れの双方向の気体Gの流量を計測可能とする、双方向での流量計測が可能なものであり、リアルタイムでの計測値を表示可能な表示部22を備えている。
演算手段としての端末装置9には、流量計8より送られてくる測定値に基づき体幹部3、特に胸郭の体積変化を判定する判定手段23を備えている。また、端末装置9には、後述する図6に示すような時間経過に伴う流体流量の変化を表示可能とする表示手段としてのモニター装置24を備えている。ここで、端末装置9としてPC(パーソナルコンピュータ)を使用するが、演算機能を備えた電子計算機の類であれば特に限定されるものではない。
続いて、上記構成の作用効果について説明する。
最初に呼吸換気量インジケータ1の使用方法について説明すると、背面側固定部材12上面に仰向けに載置された被検者2の体幹部3、特に胸部全体が被覆されるようにエアバッグ4を載置する。
次に、被検者2の体幹部3及びエアバッグ4の上方から前面側固定部材11を、被検者2の体幹部3に被せ、係合手段19によって前面側固定部材11と背面側固定部材12とを固定して、体幹部3にエアバッグ4を押圧固定する。ここで、前面側固定部材11は、予め被検者2の体幹部3、特に胸部の形状に合わせて形成されており、前面側固定部材11と背面側固定部材12とが固定された状態では、被検者2と前面側固定部材11及び背面側固定部材12との隙間は殆ど設けられず、それに伴い、被検者2の体幹部3に押圧固定されたエアバッグ4も常時圧縮状態となっており、エアバッグ4内部の気体Gの体積も限られたものとなっている。ここで、前面側固定部14を体幹部3の胸部の形状に合わせて形成し、被検者2と前面側固定部14との間に配設されたエアバッグ4を圧縮状態としたこと、エアバッグ4内部で流れる気体Gの流量を制限し、エアバッグ4に接続された流量計8によって計測される気体Gの流量の測定範囲を制限することで、呼吸に伴う被検者2の体幹部3、特に胸郭の体積変化を精度良く測定することが可能である。
また、前面側固定部材11を体幹部3の胸部の形状に合わせて形成し、被検者2の呼吸に伴う体幹部3の動きを規制し、前面側固定部材11の形状を被検者2の通常呼吸時の胸部の形状に合わせて形成した場合に、たとえば、測定時に被検者2の呼吸が深い場合、それに伴い大きく体動する体幹部3の動きを規制し、体幹部3の動きに比例するエアバッグ4の膨張収縮動作を安定させている。
続いて、被検者2の体幹部3に装着された本実施例の呼吸換気量インジケータ1の使用方法について説明する。
図1、図4及び図5に被検者2の呼吸に伴う、エアバッグ4及び風船7、並びに気体Gの動きを示す。ここで図1のエアバッグ4を通常状態とし、図4に図1の状態から被検者2が吸気を行った状態を示し、さらに図5には図4の状態から被検者2が呼気を行った状態を示しており、その後エアバッグ4は図1の状態へと戻るものとする。
そして、本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、被検者2の呼吸に合わせて、変化する体幹部3、特に胸郭の体積変化に伴い、固定手段5によって被検者2の体幹部3に押圧固定されたエアバッグ4が膨張収縮する。このエアバッグ4の膨張収縮に伴う体積の変化によって、チューブ部材6内部を流れる気体Gの流量が変化する。このチューブ部材6内部の気体Gの流量の変化を流量計8によって計測し、この流量計8の測定値を演算手段9に送り、流量計8の測定値に基づいて演算手段9の判定手段23が、体幹部3、特に胸郭の体積変化を計測する。
具体的には、図1の標準状態から、図4に示すように被検者2の呼吸による体幹部3の体積の増大に伴い、体幹部3によって押圧され収縮したエアバッグ4内部の気体Gは、チューブ部材6の一端10へと押し出され、そのチューブ部材6の一端10よりチューブ部材6内部をエアバッグ4側から風船7側へと流量計8を通過しながら、チューブ部材6の他端20から風船7内部に取り込まれるものである。ここで風船7は、エアバッグ4内部から押し出された気体Gによって、風船7内部に気体Gが送り込まれ、風船7の体積は膨張状態となる。
その後、図5に示すように被検者2の呼吸による体幹部3の体積の減少に伴い、図4において行われていた体幹部3による押圧が解除されたエアバッグ4では、前述の膨張状態の風船7が弾性復元力によって収縮すると、前述の収縮したエアバッグ4内部から押し出され風船7内部に取り込まれた気体Gが、チューブ部材6の他端20からチューブ部材6内部を風船7側からエアバッグ4側へと流量計8を通過しながら、チューブ部材6の一端10からエアバッグ4内部に取り込まれる。ここで、エアバッグ4は、風船7の収縮によって押し出された気体Gによって、エアバッグ4内部に気体Gが送り込まれ、図1に示す標準状態の体積まで膨張する。
このように本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、図1→図4→図1→図5→図1へと連続して行われる被検者2の呼吸による胸郭の体積変化を、被検者2の体幹部3側に固定されたエアバッグ4を介して、閉塞システム内部を流通する気体Gの運動に変換する。そして気体Gの運動に伴う気体Gの流量を流量計8によって計測して、その流量計8の計測値から演算手段9の判定手段23によって胸郭の体積変化を判定するものである。このように一次において胸郭の体積変化を、エアバッグ4を介して気体Gの運動に変換し、二次においてその気体Gの運動から胸郭の体積変化を判定することで、直接計測することが困難である被検者2の胸郭の体積変化を精度良く計測することが可能となる。さらにこの呼吸換気量インジケータ1による胸郭の体積変化の判定結果を用いることで、呼吸による体幹部3の腫瘍24の動きを精度良く計測することが可能となる。
ここで、図6に時間経過に伴う流体流量の変化をグラフで示している。このグラフでは、縦軸に流量計22の測定値に基づく流体流量を示し、横軸に時間を示している。グラフの折れ線がAの値にある状態では、図1に示す場合の流体Gの流量に対応し、またグラフの折れ線がBの範囲内にある状態では、図4に示す場合の流体Gの流量に対応し、さらにグラフの折れ線がCの範囲内にある状態では、図5に示す場合の流体Gの流量に対応している。
図1、図4及び図5に示すように、体幹部当接部4Aの変位量は流体Gの流量と対応関係にあるので、図6に示す流体Gの流量の測定結果を用いることにより、時間経過に伴う体幹部当接部4Aの変位量を測定することが可能となり、つまりは体幹部3、特に胸郭の体積変化量を測定することが可能となる。さらに図1、図4及び図5に示すように呼吸による体幹部3の動きに伴って動く腫瘍24の動きを予想又は確定することが可能となり、体幹部定位放射線治療のように、呼吸による体幹部3、特に胸郭の腫瘍24の動きに対応して腫瘍24位置を確定することを必要とする治療において、放射線ビームを腫瘍24位置に精度良く照射することが可能となる。
さらにチューブ部材6の両端に、互いに膨張収縮自在なエアバッグ4及び風船7を接続し、エアバッグ4内部及び風船7内部の気体Gをチューブ部材6を介して流通可能にする閉鎖システム21を構成としたことにより、図4においてエアバッグ4内部から押し出され、チューブ部材6の一端10から他端20へと流れた気体Gが、チューブ部材6内部で逆流を起こしてチューブ部材6の内圧が上昇することを防ぐとともに、同様に図5において、風船7内部から押し出され、チューブ部材6の他端20から一端10へと流れた気体Gが、チューブ部材6内部で逆流を起こしてチューブ部材6の内圧が上昇することを防ぎ、チューブ部材6内部における気体Gの流れを計測している流量計8の測定値に影響又は誤差が生じることを防止している。このように体幹部3、特に胸郭の体積変化の気体Gの運動への変換を正確に行い、さらにこの気体Gの運動に伴う流量の計測を正確に行うことで、体幹部3、特に胸郭の体積変化を正確に計測することが可能となる。
本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、体幹部3、特に胸部に面接触可能な体幹部当接部4Aの変位量を、流量計8からの計測値を介して計測し、この体幹部当接部4Aの変位量から被検者2の体幹部3、特に胸郭の体積変化を精度良く計測するものであり、このように体幹部当接部4Aを被検者2の体幹部3、特に胸部に面接触可能なものとすることで、体幹部測定部4Aによる面の変位量検出を可能として、エアバッグ4の体幹部当接部4Aと体幹部3との接触状態の変動に伴う測定データのばらつきを抑制し、この呼吸換気量インジケータ1による測定データの再現性を向上させる。
また本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、体幹部当接部4Aを介して、被検者2の呼吸に伴う体幹部3、特に胸郭の体積変化を計測するものであり、この呼吸換気量インジケータ1を使用する前に被検者2に自己呼吸停止の教育や呼吸停止練習を行わせることを不要とし、被検者2に恣意的な呼吸を強いる必要がなく、自然な呼吸下で計測を行うことが可能となり、被検者2の負担を抑制するとともに呼吸換気量インジケータ1を用いた計測の簡略化を図ることができる。
さらに本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、ポリウレタン、シリコンゴム、ゴム、塩化ビニール等の可撓性樹脂製からなる膨張収縮自在な袋状体からなるエアバッグ4や、硬質樹脂材料からなる前面側固定部材11のように、図1に示すような被検者2の体幹部3、特に胸部に近い側の構成に金属材料を使用せずに合成樹脂材料のような非金属材料を使用することにより、固定手段5によって被検者2の体幹部3にエアバッグ4を固定する場合、この呼吸換気量インジケータ1を使用した状態での放射線治療時においても、被検者2の体幹部3周囲に装着される前面側固定部材11を非金属材料から形成することによって、体幹部3、特に胸部の腫瘍24位置に向けて照射される放射線の透過を妨げることが抑制されるので、呼吸換気量インジケータ1の使用、特に固定手段5の前面側固定部材11を被検者2の体幹部3周囲に装着したままでの放射線治療が可能である。
また本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、被検者2に対して固定手段5によって圧縮状態とされた薄いエアバッグ4が体幹部3、特に胸部の上に配置される構成として、エアバッグ4を体幹部3、特に胸部と固定手段5との間に挟みこむ位置に置き使用することを可能としたことで、呼吸換気量インジケータ1を用いて放射線治療や各種撮影を行う場合に、呼吸換気量インジケータの構成が放射線治療機器又は撮影機器から体幹部3、特に胸部の腫瘍24位置への放射線照射方向又は撮影方向の遮蔽物となるような邪魔にならず、被検者2の体幹部3、特に胸部の腫瘍24位置に対して自由な方向からの放射線照射又は撮影が可能となり、固定手段5を使用した体幹部定位放射線治療にも使用可能とし、放射線治療又は各種撮影の自由度が向上する。
さらに本実施例の呼吸換気量インジケータ1では、エアバッグ4、風船7、及び、チューブ部材6からなる閉鎖システム21内を流通する流体としての気体Gの流量を流量計8により計測する単純な閉鎖システム21だけで構成される装置を可能とし、放射線治療時に呼吸換気量インジケータ1の装置が邪魔にならず、呼吸換気量インジケータ1に関する被検者への装着作業、計測作業、又はメンテナンス作業等の各種作業を誰でも簡単に取り扱えものとし、さらに器械的故障の心配を無くし、その上、器械部分の動作の優劣に起因されるような測定データのばらつきを無くし、この呼吸換気量インジケータ1による測定データの再現性を改善させる。
また本実施例の呼吸換気量インジケータ1の構成を、エアバッグ、風船7、及び、チューブ部材6からなる閉鎖システム21と、エアバッグ4を被検者2の体幹部3に固定する固定手段5と、チューブ部材6に配設された流量計8と、この流量計8に接続され表示手段24を備えた演算手段9とすることで、呼吸換気量インジケータ1の構成から器械部分のような複雑な構成を排除して誰にでも取り扱うことのできる構成とし、呼吸換気量インジケータ1に関する被検者2への装着作業、計測作業、又はメンテナンス作業等の各種作業を簡単なものとし取り扱い性を向上させる。
本実施例は本発明の請求項1に対応しており、可撓性を有する体幹部当接部4Aを備え流体としての気体Gを充填したバッグとしてのエアバッグ4の流体出入口としてのチューブ部材6に流量計8を介して閉鎖システム内圧緩衝器としての風船7を接続し、流量計8に表示手段24を備えている。
この場合、直接計測することが困難である被検者の体幹部3、特に胸郭の体積変化を精度良く計測することが可能となる。また、点ではなく被験者の体幹部3、特に胸部に当接する体幹部測定部4Aによる面での変位量検出を可能としたことで、エアバッグ4の体幹部当接部4Aと体幹部3との接触状態の変動に伴う測定データのばらつきを抑制し、この呼吸換気量インジケータ1による計測の再現性を改善させる。さらに被検者2に恣意的な呼吸を強いる必要がなく、自然な呼吸下で計測を行うことが可能となり、被検者2の負担を抑制するとともに呼吸換気量インジケータ1を用いた計測の簡略化を図ることができる。また、被検者2の体幹部3、特に胸部の腫瘍24位置に対して自由な方向からの放射線照射又は撮影が可能となり、放射線治療又は各種撮影の自由度が向上する。さらに、呼吸換気量インジケータ1から可動する器械部分を無くすことにより、単純な閉鎖空間システムとしての閉塞システム21だけで構成される呼吸換気量インジケータ1を可能とし、放射線治療時に呼吸換気量インジケータ1の装置が邪魔にならず、呼吸換気量インジケータ1に関する被検者への装着作業、計測作業、又はメンテナンス作業等の各種作業を誰でも簡単に取り扱えものとし、さらに器械的故障の心配を無くし、その上、器械部分の動作の優劣に起因されるような測定データのばらつきを無くし、この呼吸換気量インジケータ1による測定データの再現性を改善させる。
また、本実施例では請求項2に対応しており、呼吸換気量インジケータ1において、流量計8の流量に応じて体幹部当接部4Aの変位量を演算手段としての端末装置9を介して算出しており、被検者の体幹部3、特に胸郭の体積変化をさらに精度良く計測することが可能となる。
また、実施例上の効果として、被検者2の体幹部3の動きを気体Gの流れに変換可能な変換手段としてのエアバッグ4と、エアバッグ4を体幹部3に押圧固定可能な固定手段5と、エアバッグ4と気体Gが流通可能に接続される閉鎖システム緩衝器としての風船7と、エアバッグ4と風船7の間に配設され、気体Gの流量を計測する流量計測手段としての流量計8と、流量計8の計測結果に基づいて体幹部3の体積変化を判定する判定手段23を有する演算手段9とを備えている。
この場合、一次において被検者2の体幹部3、特に胸郭の体積変化を、変換手段を介して気体Gの運動に変換し、二次においてその気体Gの運動から胸郭の体積変化を判定することで、直接計測することが困難である被検者2の体幹部3、胸郭の体積変化を精度良く計測することが可能となる。
また、前記閉鎖システム緩衝器を膨張収縮自在な袋状体である風船7としたことで、閉塞システム緩衝器の構成を簡単なものとすることで、呼吸換気量インジケータ1の生産コストやメンテナンス性を向上させることが可能となる。
尚、本発明は上記実施例に記載の内容に限定されず、適宜変更可能である。例えば、流体は気体G以外にも液体であっても構わないものとする。また、流量計22に替えて流体圧力計としても構わないものとする。
放射線治療装置やCT(コンピュータ断層)装置で治療照射や撮像を行う場合のみならず、患者の呼吸に伴う体動量の検出を行い、体動に同期して治療照射や撮像を行う、所謂呼吸同期動作を必要とする各種治療や検査等に利用することが可能である。
本発明の一実施例を示す呼吸換気量インジケータの構成を示す概略図である。 同上、呼吸換気量インジケータの要部の斜視図である。 同上、流量計付近を示す斜視図である。 同上、図1において被検者が吸気を行った状態を示す概略図である。 同上、図4において被検者が呼気を行った状態を示す概略図である。 同上、時間経過に伴う流体の流量を表すグラフである。
符号の説明
1 呼吸換気量インジケータ
4 エアバッグ(バッグ)
4A 体幹部当接部
6 チューブ部材(流体出入口)
7 風船(閉鎖システム緩衝器)
8 流量計
9 端末装置(演算手段)
24 表示手段
G 気体(流体)

Claims (2)

  1. 可撓性を有する体幹部当接部を備え流体を充填したバッグの流体出入口に流量計又は流体圧力計を介して閉鎖システム内圧緩衝器を接続し、前記流量計又は流体圧力計に表示手段を備えたことを特徴とする呼吸換気量インジケータ。
  2. 請求項1記載の前記呼吸換気量インジケータにおいて、
    前記流量計の流量又は前記流体圧力計の圧力に応じて前記体幹部当接部の変位量を演算手段を介して算出することを特徴とする呼吸換気変位量の測定方法。
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