JP2009224351A - フレキシブル基板 - Google Patents

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詳一 三村
Masato Tobinaga
真人 飛永
Yukihiro Iwata
進裕 岩田
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Abstract

【課題】フレキシブル基板において、必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板自身からの輻射を低減させ、さらに撮像装置に用いられるフレキシブル基板において、固体撮像装置に加わる外力負荷を低減させるフレキシブル基板を提供することにある。
【解決手段】信号端子を有する電子デバイスに接続されるフレキシブル基板であって、信号端子から信号を伝送する伝送径路が絶縁層上に配置された第1の領域と、導体層が絶縁層上に配置された第2の領域と、第1の領域と第2の領域とを連結する連結部とを備える第1の部分及び第2の部分と、第1の部分における伝送径路と第2の部分における伝送径路とを接続して連結させる伝送径路が絶縁層上に配置された第3の部分とを備え、第1の部分及び第2の部分は、第1の領域と第2の領域とが互いに向かい合うように、連結部で折り曲げられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子デバイスに接続されるフレキシブル基板に関し、より特定的には、テレビジョンカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置に用いられるフレキシブル基板に関する。
従来、電子デバイスからの電気信号の伝送を行うために、例えばフレキシブル基板が広く用いられている。図1は、電子デバイス(例えば、撮像装置に用いられる固体撮像素子とプリズムとが接合された撮像ブロック10)に用いられるフレキシブル基板11及び撮像ブロック10の模式斜視図であり、図2は、フレキシブル基板11のX方向から見た模式断面図である。
図2に示すように、従来のフレキシブル基板11は、信号を伝送する伝送径路(配線パターン)13と、絶縁層14と、各種放射ノイズを効果的にシールドする導体層15(グランドパターン)とを備える。図2において、フレキシブル基板11の絶縁層14の一方の面には、伝送径路13が形成され、他方の面には、導体層15が、例えば網目状に形成されている。このような構成を有するフレキシブル基板11は、図1において、撮像ブロック10から生成された信号を伝送径路13に通してコネクタ12まで伝送する。
また、フレキシブル基板11において、信号が伝送される際には、フレキシブル基板11から輻射が生じるが、絶縁層14の他方の面に導体層15が形成されていることにより、この輻射が低減される。このように導体層15を用いて輻射を低減させる効果は、一般的にシールド効果と呼ばれている。このようなシールド効果は、様々な電子デバイスに用いられるフレキシブル基板にて用いられている。
また近年、固体撮像素子を3個用いる撮像装置として3板式カラーカメラ(以下3板カメラという)が開発され広く用いられるようになってきている。また、このような固体撮像素子を用いたデジタルカメラ及びデジタルビデオカメラの高画質化が進んでいる。特にデジタルビデオカメラにおいて、テレビのハイビジョン化により、従来のスタンダード画質からハイビジョン画質へと進んでいる。その結果、画素数の拡大及び色分解能力の向上が図られ、光の3原色ごとに固体撮像素子を割り当てる3CCD(Charge Coupled Device)方式及び3CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)方式が主流となりつつある。このような従来の3板カメラの構造について、図面を用いて説明する。
図3は、従来の3板カメラにおける撮像ブロック10の模式断面図である。図3に示すように、撮像ブロック10は、3板カメラにおける図示しない撮像レンズを通過して入射された光を所定の色成分に分解する色分解プリズム1と、複数の固体撮像素子2r、2g、2bと、各々の固体撮像素子が搭載された撮像素子基板3r、3g、3bとにより構成されている。
このような構成を有する従来の3板カメラでは、3色の被写体像の重ね合わせを精度良く行う必要がある。重ね合わせの精度、すなわちレジストレーションの精度が悪いと色ずれやモアレ偽信号が発生し、画質は微妙に劣化する。従って、レジストレーションの精度低下が生じないように、それぞれの固体撮像素子2r、2g、2bへ加わる外力負荷を低減させる必要がある。
また、このような従来の3板カメラを有する撮像装置は、上述したようなフレキシブル基板11が用いられている(図1参照)。図1に示すように、フレキシブル基板11は、各固体撮像素子2r、2g、2bと接続されている。これにより、フレキシブル基板11を介して各固体撮像素子2r、2g、2bに、フレキシブル基板11の曲げによる応力や外力負荷が加えられる。
そのため、従来の撮像装置においては、フレキシブル基板の曲げによる応力の発生を低減させるフレキシブル基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1においては、フレキシブル基板は、信号を伝送する伝送径路(配線パターン)が形成されている面の反対面に網目状のグランドパターンを形成している。このようなフレキシブル基板の構造においては、より一層の柔軟性を得ることができるため、フレキシブル基板の曲げによる応力の発生を小さくすることができる。
特開平9−298626号公報
近年、このような3板カメラにおけるそれぞれの固体撮像素子の位置決めは、μmオーダの精度が要求されつつあり、例えばそれぞれの固体撮像素子2r、2g、2bの位置決めは光軸方向では焦点深度があるため数十μm、被写体映像面内方向ではμmオーダの精度を必要とするようになりつつある。
特許文献1のフレキシブル基板においては、より一層に柔軟にするために、導体層のグランドパターン及び配線パターンの幅を極力細く形成して、フレキシブル基板へ付加される外力負荷を大幅に低減させることができる。しかしながら、このようなフレキシブル基板では、信号配線で発生する電界をグランドパターンで受ける割合が減少して配線インピーダンスが増加し、信号波形の乱れやフレキシブル基板自身からの輻射が増大して不要輻射の大きな要因となるという問題があった。
また一方、図2に示すようなフレキシブル基板11の導体層15が絶縁層14を全面的に形成される場合、フレキシブル基板11の柔軟性が低下し、フレキシブル基板11の取り回しが困難となる場合がある。これにより、固体撮像素子の信号端子がフレキシブル基板に固定されているため、温度変化や応力負荷などによりフレキシブル基板に付加される外力負荷及びフレキシブル基板の曲げによる応力が、そのまま固体撮像素子へ伝達されて固体撮像素子へ加えられる外力負荷を充分に低減することはできず、作用する外力の大きさによっては、撮像素子の位置決め精度に影響を与える場合があり、この位置ずれによるレジストレーションの精度低下が問題となる。
このように、電子デバイス、特に固体撮像素子を備えるテレビジョンカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置に用いられるフレキシブル基板に関して、フレキシブル基板の柔軟性及びそのシールド効果の両立が求められている。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、フレキシブル基板において、必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板自身からの輻射を低減させることができるフレキシブル基板を提供することにある。
さらに撮像装置に用いられるフレキシブル基板において、固体撮像装置に加わる外力負荷を低減させるフレキシブル基板を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、信号端子を有する電子デバイスに接続されるフレキシブル基板であって、信号端子から信号を伝送する伝送径路が絶縁層上に配置された第1の領域と、導体層が絶縁層上に配置された第2の領域と、第1の領域と第2の領域とを連結する連結部とを備える第1の部分及び第2の部分と、第1の部分における伝送径路と第2の部分における伝送径路とを接続して連結させる伝送径路が絶縁層上に配置された第3の部分とを備え、第1の部分及び第2の部分は、第1の領域と第2の領域とが互いに向かい合うように、連結部で折り曲げられていることを特徴とするフレキシブル基板を提供する。
本発明の第2態様によれば、連結部は、絶縁層で形成され、第1の領域の絶縁層と、第2の領域の絶縁層とが、連結部の絶縁層を介して連結されている、第1態様1に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第3態様によれば、伝送径路の伝送方向において、第2の領域の幅よりも小さい幅を有する1又は複数の連結部が設けられている、第1態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第4態様によれば、伝送径路の伝送方向において、第3の部分の幅は、伝送される信号の最大周波数の波長の10分の1以下である、第1態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第5態様によれば、第1の領域の絶縁層において、伝送径路が配置されている面の反対側の面に第2の領域の導体層が配置されている、第1態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第6態様によれば、第2の領域の絶縁層において、伝送径路が配置されている面の反対側の面に導体層と、連結部は、導体層とをさらに備え、第1の領域の導体層と、第2の領域の導体層とが、連結部の導体層を介して連結されている、第5態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第7態様によれば、第1の部分、第2の部分及び第3の部分の第1の領域において、第2の領域の導体層と接続され、第2の領域を接地する接地径路が接続して連結された伝送径路をさらに含む、第1態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明の第8態様によれば、電子デバイスがプリズム部材を備える受光素子である、第1態様に記載のフレキシブル基板を提供する。
本発明によれば、フレキシブル基板は、フレキシブル基板自身からの輻射を低減させる導体層を有する第1及び第2の部分と、導体層を有さない第3の部分とを備える構造が採用されているので、第3の部分において柔軟性を有し、フレキシブル基板の伝送径路の伝送方向(長手方向)に対して直角する方向と平行に曲げることができ、フレキシブル基板の曲げによる応力を低減させることができる。さらに、第1及び第2の部分において導体層を有しているので、必要なシールド効果を確保できるので、フレキシブル基板自身からの輻射を低減することができる。
また、フレキシブル基板は、柔軟性を有しているので、撮像素子基板に接続されているフレキシブル基板から加えられる外力負荷を著しく低減させることができる。その結果、固体撮像素子へ付加されるプリングバックなどの応力負荷を著しく低減させることができる。従って、比較的簡単な構造にて、フレキシブル基板において必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板自身からの輻射の増大を抑制して、固体撮像素子へ付加される応力負荷を低減することができ、レジストレーションの精度低下を抑制可能なフレキシブル装置を提供することができる。
このように、本発明に係るフレキシブル基板は、必要な柔軟性を確保して、フレキシブル基板自身からの輻射の低減と、固体撮像装置に加わる外力負荷の低減との両立をすることができる。
以下に、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態に係るフレキシブル基板21を備えた撮像装置の一例である3板カメラにおける撮像ブロック20及びフレキシブル基板21の模式斜視図を図4に示す。図4に示すように、本実施形態の撮像ブロック20は、3つのプリズム部材1r、1g、1bが接着剤を介して接合され、それぞれの固体撮像素子(図示せず)が接着剤を介して接合された構造を有している。なお、図4に示す撮像ブロック20の構造自体は、図3に示す撮像ブロック10と同じ構造であるため、同じ構成部材には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
ここで、図3に戻って、本実施形態に係る3板カメラの構造及びその機能について、説明する。図3に示すように、色分解プリズム1は、3つのプリズム部材1r、1g、1bが互いに密着して接合されることより構成され、入射光を3つの色成分に分解する3色分解プリズム部材1である。それぞれのプリズム部材1r、1g、1bの接合界面は、ダイクロイックミラー4、5となっている。また、3つのプリズム部材1r、1g、1bの光の出射面には、個別に固体撮像素子2r、2g、2bが接着剤を介して固定されている。
また、図3において、3色分解プリズム1に入射した光束7は、ダイクロイックミラー4、5によって、3つの色成分、すなわち光の3原色の光束6a、6b、6cに色分解され、各々の固体撮像素子2r、2g、2bに受光される。ダイクロイックミラー4、5にて3原色に分解反射された光束のうちの光束6a、6bは、それぞれのプリズム部材1g、1b内にて再度全反射されることで、裏返し像(鏡像)ではなく表像を形成する光束として固体撮像素子2g、2bに受光される。それぞれの固体撮像素子2g、2b、2rにて受光されたそれぞれの光束は、それぞれの撮像素子基板3r、3g、3bにて撮像信号の処理がなされて、撮像信号が合成されたカラーテレビジョン信号が得られる。
図4に示すように、本実施形態の撮像ブロック20は、上述したように、3つのプリズム部材1r、1g、1bが接着剤を介して接合され、それぞれの固体撮像素子2r、2g、2bが接着剤を介して接合された構造を有している。さらに、それぞれの固体撮像素子2r、2g、2bには、撮像素子基板3r、3g、3bのそれぞれ及びフレキシブル基板21が接続されている。このようなフレキシブル基板21としては、例えばFFC(Flexible Flat Cable)、FPC(Flexible Printed Circuit)等が用いられ、各撮像素子基板3r、3g、3bとコネクタ22が接続される画像制御基板(図示せず)との間の電気信号の伝送を行う。
ここで、本実施形態のフレキシブル基板21の構成を説明するための模式展開図を図5に示し、本実施形態のフレキシブル基板21について説明する。図5に示すように、フレキシブル基板21は、信号の伝送を行う伝送径路が連続的に形成された信号伝送径路部分21aの一方の端部に、後述するように輻射を低減させる複数のシールド部分21bが連結された形態を有している。
また、このようなフレキシブル基板21の構成は、次のように、複数の領域及び部分に分けて説明することができる。ここで、図5のフレキシブル基板21の範囲Mの模式拡大図を図6に示す。図6に示すように、フレキシブル基板21は、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部(本発明の第1及び第2の部分に相当する)34、35及び複数の第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部を信号の伝送方向において連結する信号伝送径路接続部(本発明の第3の部分に相当する)35から構成されている。
第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35のそれぞれは、第1の領域31と、第2の領域32と、及び連結部33とを備える。このように、フレキシブル基板21は、第1又は第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35と信号伝送径路接続部36とを互いに接続して連結させた構造から形成されている。
ここで、図5におけるフレキシブル基板21のY方向から見た模式断面図の図7を示す。
図7に示すように、第1又は第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35における第1の領域31は、上述した信号伝送径路部分21aの一部に相当し、絶縁層41の図示上面に複数の伝送径路42が形成されている。絶縁層41は、絶縁性を有する部材で形成される。また、複数の伝送径路42は、導体材料にて形成され、絶縁層41の表面に固定されている。具体的には、伝送径路42は、例えば箔状の銅により、信号を伝送するための導体線路が形成されている。
図7に示すように、第1又は第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35における第2の領域32は、上述したシールド部分21bに相当し、絶縁層41の図示上面の略全体に導体層43が形成されている。導体層43は、導体材料を含む材料にて形成されている。具体的には、導体層43は、例えば銅やアルミニウムなどの導体材料により、絶縁層41の図示上面の略全体に形成され、絶縁層41の表面に固定されている。
図7に示すように、第1又は第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35における連結部33は、第1の領域31の絶縁層と第2の領域32の絶縁層を連結する。連結部33は、例えば絶縁層で形成されている。また、第1の領域31の絶縁層、第2の領域32の絶縁層及び連結部33の絶縁層が、本実施形態のように一体的に形成されていてもよい。
信号伝送径路接続部36は、第1の領域31で形成されている。このような信号伝送径路接続部36の部分の伝送径路42は、第1シールド部材付き信号伝送径路部34と第2シールド部材付き信号伝送径路部35との間に配置され、第1シールド部材付き信号伝送径路部34における第1の領域31の部分の伝送径路42と第2シールド部材付き信号伝送径路部35における第1の領域31の部分の伝送径路42との間を接続して連結させている。
また、フレキシブル基板21において、第1又は第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35のそれぞれは、図7に示すように、連結部33の部分で、矢印C方向に折り曲げられている。ここで、図5に示すフレキシブル基板21が図7に示す矢印C方向に折り曲げられた模式平面図を図8に示し、図8におけるフレキシブル基板21のZ方向から見た模式断面図を図9に示す。
図9に示すように、フレキシブル基板21は、第1シールド部材付き信号伝送径路部34のそれぞれにおいて、第1の領域31の伝送径路42と第2の領域32の導体層43とが互いに向き合うように折り曲げられている。これにより、第1シールド部材付き信号伝送径路部34において、第2の領域32の導体層43が、第1の領域31の伝送径路42で発生する電界を受けることができる。この結果、フレキシブル基板21は、フレキシブル基板21自身からの輻射を低減させることができる。なお、第2シールド部材付き信号伝送径路部35においても、第1シールド部材付き信号伝送径路部34と同様である。
また、図5に示すように、第2の領域32に形成される導体層43を接地させる接地径路40が、信号を伝送する伝送径路と略平行して信号伝送径路部分21aに形成されている。このような接地径路40は、フレキシブル基板21における複数の導体層43のそれぞれと接続され、導体層43を接地することができる。
また、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35のそれぞれは、図5に示すように、伝送径路42の伝送方向に、例えば幅Aで形成される。信号伝送径路接続部36は、図5に示すように、伝送径路42の伝送方向に、例えば幅B(A>B)で形成される。また、信号伝送径路接続部36の幅Bは、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35の幅Aより小さく、伝送される信号の最大周波数の波長の10分の1以下である。つまり、伝送される信号の周波数は、複数のシールド部分21bがフレキシブル基板21における信号伝送径路部分21aに対して連続して形成されていると見なすことができる。これにより、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35における導体層43が、信号伝送径路接続部36における伝送径路42で発生する電界を抑制することができる。その結果、フレキシブル基板21は、必要なシールド効果を確保して、フレキシブル基板21自身からの輻射を低減することができる。
また、連結部33は、幅Aより小さく形成され、連結部33が第1の領域31と第2の領域32を連結している。例えば、連結部33は、図5に示すように、第2の領域32の幅Aに対して、両端部に形成され、第1の領域31と第2の領域32を連結している。つまり、連結部33は、幅を有するスリット部37(開口部)を形成するように配置されている。これにより、フレキシブル基板21を図7に示す矢印C方向に容易に曲げることができる。
また、図4に示すように、フレキシブル基板21の両端部において、一方の端部は、撮像素子基板3r、3g、3bのそれぞれと接続される接続端部(図示せず)が形成され、他方の端部は、コネクタ22が接続されている。これにより、各撮像素子基板3r、3g、3bのそれぞれで生成された信号は、信号伝送径路部分21aに形成される伝送経路42を通して伝送されてコネクタ22が接続される画像制御基板(図示せず)に入力される。
また、フレキシブル基板21は、必要な長さに応じて、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35及び信号伝送径路接続部36が互いに繰り返して、連続的に配置されて形成される。
このように、本実施形態のフレキシブル基板21に設けられた信号伝送径路接続部36は、フレキシブル基板自身からの輻射を低減させる導体層を有しない、つまり第2の領域32(シールド部分21b)を有していないので、導体層43を有する第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35に比べて、柔軟性を有している。これにより、フレキシブル基板21は、フレキシブル基板21の伝送径路42の伝送方向(長手方向)に対して直交する方向と平行に、信号伝送径路接続部36で容易に折り曲げられる又は湾曲させることができる。その結果、フレキシブル基板21の曲げによる応力を低減させることができる。
また、フレキシブル基板21において、必要な柔軟性を確保するために配置された信号伝送径路接続部36の幅は、伝送される信号の最大周波数の波長の10分の1以下で形成されているので、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35における導体層43(シールド部分21b)により、複数のシールド部分21bがフレキシブル基板21における信号伝送径路部分21aに対して連続して形成されていると見なすことができる。その結果、フレキシブル基板21の全体を通じて必要なシールド効果を確保できるので、フレキシブル基板21自身からの輻射を低減することができる。
また、本実施形態に係るフレキシブル基板21が、図4に示すように、各固体撮像素子2r、2g、2bと接続される場合に、フレキシブル基板21は、撮像素子基板3bの付近において、柔軟性を有する信号伝送径路接続部36で湾曲することができる。このように、フレキシブル基板21は、信号伝送径路接続部36において、必要な柔軟性を有しているので、フレキシブル基板21の曲げによる応力を低減し、さらに、固体撮像素子へ付加される応力負荷を低減させることができる。
以上のように、本実施形態に係るフレキシブル基板は、比較的簡単な構造にて、必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板自身からの輻射を低減させることができる。また、本実施形態に係るフレキシブル基板21が固体撮像素子を備える撮像装置に用いられた場合には、本実施形態に係るフレキシブル基板21は、上述のように必要な柔軟性を有しているので、固体撮像素子へ付加される応力負荷を低減させることができ、レジストレーションの精度低下を抑制させることができる。
このように、本実施形態に係るフレキシブル基板においては、必要な柔軟性の確保とともにフレキシブル基板自身からの輻射の低減と、固体撮像素子に付加される外力負荷の低減との両立をすることができる。
ここで、本実施形態の変形例であるフレキシブル基板51の模式断面図を図10に示す。図10に示すように、フレキシブル基板51には、絶縁層41において、伝送径路42が配置された面と反対側の面に導体層44が設けられている。
導体層44は、図10に示すように、絶縁層41を介して、伝送径路42及びが配置された反対側の面の全体に配置される。このように、本実施形態の変形例に係るフレキシブル基板51は、導体層44が伝送径路42を略コの字の形状で囲んで配置されるので、フレキシブル基板21と比して、伝送径路42で発生する電界をさらに受けることができる。また、導体層44は、絶縁層41を介して、少なくとも伝送径路42が配置された反対側に配置されていることが好ましい。なお、図10に示すフレキシブル基板51は、図7に示すフレキシブル基板21と同様の、絶縁層41、及び伝送径路42を備えている。
また、フレキシブル基板51は、導体層43が形成されていない部分を有している、すなわち信号伝送径路接続部36を有しているので、フレキシブル基板21と同様に、柔軟性を有する。これにより、フレキシブル基板51は、フレキシブル基板21と同様に、必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板21自身からの輻射の増大を抑制して、フレキシブル基板51の曲げによる応力を低減することができる。また、フレキシブル基板51が、各固体撮像素子2r、2g、2bと接続される場合、上述したように、フレキシブル基板21と同様の効果である固体撮像素子へ付加される応力負荷を低減することができる。
また、本実施形態において、伝送径路42を包むように、第2の領域32における導体層43が拡大されていてもよい。これにより、フレキシブル基板21を折り曲げることで、導体層43が伝送径路42を全方向から囲むことができるので、伝送径路42で発生する全方向の電界を導体層43が受けることができる。その結果、配線インピーダンスが更に減少し、信号波形の乱れやフレキシブル基板自身からの輻射の減少だけでなく、シールド効果も得られて不要輻射を更に抑制することができる。また、フレキシブル基板21は、略ロの字の形状で構成されるので、第1及び第2シールド部材付き信号伝送径路部34、35において、伝送径路42と導体層43が互いに向き合うように、確実に固定することができる。
また、本実施形態のシールド部分21bにおける導体層43は、絶縁層41の略全面に形成されていると説明してきたが、フレキシブル基板に必要なシールド効果が十分に得られるのであれば、例えば網目状に形成されていてもよい。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明に係るフレキシブル基板は、比較的簡単な構造にて、フレキシブル基板において必要な柔軟性を確保しながら、フレキシブル基板自身からの輻射させる効果を有し、電子デバイスからの電気信号の伝送を行うために用いられる一般的なフレキシブル基板に有用である。
さらに、本発明に係るフレキシブル基板は、固体撮像素子へ付加される応力負荷を低減する効果を有し、固体撮像素子を備えるテレビジョンカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置等に有用である。
撮像ブロック及びフレキシブル基板の模式斜視図 図1のフレキシブル基板のX方向から見た模式断面図 従来の3板式カラーカメラにおける撮像ブロックの模式断面図 本発明の実施形態に係るフレキシブル基板を備えた撮像装置の一例である3板カメラの構造を有する撮像ブロック及びフレキシブル基板の模式斜視図 本実施形態のフレキシブル基板の構成を説明するための模式展開図 図5のフレキシブル基板の範囲Mの模式拡大図 図5におけるフレキシブル基板のY方向から見た模式断面図 図5に示すフレキシブル基板が図7に示す矢印C方向に折り曲げられた模式平面図 図8におけるフレキシブル基板のZ方向から見た模式断面図 本実施形態の変形例に係るフレキシブル基板の模式断面図
符号の説明
1 3色分解プリズム
1r プリズム部材(赤色)
1g プリズム部材(緑色)
1b プリズム部材(青色)
2r 固体撮像素子(赤色用)
2g 固体撮像素子(緑色用)
2b 固体撮像素子(青色用)
3r 撮像素子基板(赤色用)
3g 撮像素子基板(緑色用)
3b 撮像素子基板(青色用)
4、5 ダイクロイックミラー
6a 原色の光束(赤色用)
6b 原色の光束(緑色用)
6c 原色の光束(青色用)
7 光束
10、20 撮像ブロック
11、21、51 フレキシブル基板
21a 信号伝送径路部分
21b シールド部分
12、22 コネクタ
31 第1の領域
32 第2の領域
33 連結部
34 第1シールド部材付き信号伝送径路部
35 第2シールド部材付き信号伝送径路部
36 信号伝送径路接続部
37 スリット部
40 接地径路
41 絶縁層
42 伝送径路
43、44 導体層

Claims (8)

  1. 信号端子を有する電子デバイスに接続されるフレキシブル基板であって、
    上記信号端子から信号を伝送する伝送径路が絶縁層上に配置された第1の領域と、導体層が絶縁層上に配置された第2の領域と、上記第1の領域と上記第2の領域とを連結する連結部とを備える第1の部分及び第2の部分と、
    上記第1の部分における上記伝送径路と第2の部分における上記伝送径路とを接続して連結させる伝送径路が絶縁層上に配置された第3の部分とを備え、
    上記第1の部分及び上記第2の部分は、上記第1の領域と上記第2の領域とが互いに向かい合うように、上記連結部で折り曲げられていることを特徴とするフレキシブル基板。
  2. 上記連結部は、絶縁層で形成され、
    上記第1の領域の絶縁層と、上記第2の領域の絶縁層とが、上記連結部の絶縁層を介して連結されている、請求項1に記載のフレキシブル基板。
  3. 上記伝送径路の伝送方向において、上記第2の領域の幅よりも小さい幅を有する1又は複数の上記連結部が設けられている、請求項1に記載のフレキシブル基板。
  4. 上記伝送径路の伝送方向において、上記第3の部分の幅は、伝送される上記信号の最大周波数の波長の10分の1以下である、請求項1に記載のフレキシブル基板。
  5. 上記第1の領域の絶縁層において、上記伝送径路が配置されている面の反対側の面に上記第2の領域の導体層が配置されている、請求項1に記載のフレキシブル基板。
  6. 上記第2の領域の絶縁層において、上記伝送径路が配置されている面の反対側の面に導体層と、
    上記連結部は、導体層とをさらに備え、
    上記第1の領域の導体層と、上記第2の領域の導体層とが、上記連結部の導体層を介して連結されている、請求項5に記載のフレキシブル基板。
  7. 上記第1の部分、上記第2の部分及び上記第3の部分の第1の領域において、上記第2の領域の導体層と接続され、上記第2の領域を接地する接地径路が接続して連結された伝送径路をさらに含む、請求項1に記載のフレキシブル基板。
  8. 前記電子デバイスがプリズム部材を備える受光素子である、請求項1に記載のフレキシブル基板。
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