JP2009223142A - 感光性フィルムの粗面化処理方法、及び感光性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 感光性フィルムの表面を効率的に粗面化できる感光性フィルムの粗面化処理方法、及び該処理方法によって処理された感光性フィルムの提供。
【解決手段】 本発明の感光性フィルム2の粗面化処理方法は、透明支持体1上に形成された感光性フィルム2を、該感光性フィルム2が接するように、基体3上に積層する積層工程と、該基体4上に積層された感光性フィルム2を、該透明支持体1を介して露光する露光工程と、該透明支持体1を露光後の感光性フィルム2から剥離し、該感光性フィルム2を現像する現像工程と、現像後の感光性フィルム2の表面を、粗面化する粗面化工程と、を有する。粗面化工程は、例えば、プラズマ処理により行う。感光性フィルム2の表面粗さRa値は、0.05μm〜0.2μmが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ソルダーレジスト等の永久パターンの形成に好適な感光性フィルムの粗面化処理方法、及び感光性フィルムに関する。
ソルダーレジスト等の永久パターンの形成に、感光性フィルムが用いられている。該感光性フィルムは、感光性組成物を支持体上に塗布し、該支持体上で該感光性組成物を乾燥させることによって製造される。
該感光性フィルムは、従来の液状ソルダーレジスト材料等の液状感光性材料と比較して、表面平坦性に優れる。そのため、該感光性フィルムから形成されたソルダーレジスト等の永久パターン上には、他のソルダーレジスト、配線パターン等の他の部材を、無駄な隙間を生じさせずに、積層できる。したがって、該感光性フィルムを用いてソルダーレジスト等の永久パターンを形成すれば、例えば、半導体装置の高密度化(高実装化)を図ることができる。このような事情等により、近年、該感光性フィルムの使用が注目されている。
しかしながら、該感光性フィルムは、表面が平滑であり、表面粗さが小さく、他の部材との密着性(接着性)が低いという問題がある。
特許文献1は、液状ソルダーレジスト材料から形成されたソルダーレジスト膜の表面を粗面化処理し、該ソルダーレジスト膜と他の部材との密着力を向上させる技術を開示する。該粗面化処理は、液状ソルダーレジスト材料を硬化させて、ソルダーレジスト膜を形成した後に行われる。
特許文献2は、液状ソルダーレジスト材料から形成された絶縁層の濡れ性を向上させるために、該絶縁層の表面をプラズマアッシング処理する技術を開示する。
特許文献1及び2において示されるように、液状ソルダーレジスト材料から形成されたソルダーレジスト膜の表面を粗面化処理することにより、該ソルダーレジスト膜と他の部材との密着性を向上させることは一般的に行われている。
しかしながら、感光性フィルムから形成されたソルダーレジストの表面を粗面化することは非常に困難である。なぜならば、感光性フィルムから形成されたソルダーレジストの表面は、液状ソルダーレジスト材料から形成されたソルダーレジスト膜と比較して、硬くなっており、かつ、表面が平坦になっているからである。
前記感光性フィルムは、通常、ポリエチレンテレフタレート等の透明な支持体上に形成された状態で、所定の基体表面上に積層され、更に、該支持体を介して露光される。露光された箇所の感光性フィルムは、硬化する。このように、露光の際、感光性フィルムの表面は支持体で覆われているため、大気中の酸素等によって、感光性フィルムの表面硬化が阻害され難い。そのため、感光性フィルムの表面は、液状ソルダーレジスト材料と比較して、硬くなり易く、粗面化処理し難くなっている。
また、液状ソルダーレジスト材料からなるソルダーレジスト膜の表面は凹凸を有しているが、感光性フィルムの表面は、上記のように、平坦になっている。そのため、粗面化処理を行った場合、表面に凹凸のあるソルダーレジスト膜と比較して、感光性フィルムは、表面積が小さく、粗面化され難くなっている。
以上のように、感光性フィルムの粗面化処理は、非常に難しく、大きな問題となっている。また、表面平坦性を有しつつ、かつ、他の部材との密着性が高い感光性フィルムが無く、問題となっている。
特開平10−284648号公報 特開平11−54927号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、感光性フィルムの表面を効率的に粗面化できる感光性フィルムの粗面化処理方法、及び該処理方法によって処理された感光性フィルムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 透明支持体上に形成された感光性フィルムを、該感光性フィルムが接するように、基体上に積層する積層工程と、
該基体上に積層された感光性フィルムを、該透明支持体を介して露光する露光工程と、
該透明支持体を露光後の感光性フィルムから剥離し、該感光性フィルムを現像する現像工程と、
現像後の感光性フィルムの表面を、粗面化する粗面化工程と、を有することを特徴とする感光性フィルムの粗面化処理方法である。
該<1>の感光性フィルムの粗面化処理方法は、粗面化工程において、現像後の感光性フィルムの表面が、粗面化される。
<2> 透明支持体上に形成された感光性フィルムを、該感光性フィルムが接するように、基体上に積層する積層工程と、
該基体上に積層された感光性フィルムを、該透明支持体を介して露光する露光工程と、
該透明支持体を露光後の感光性フィルムから剥離し、該感光性フィルムを現像する現像工程と、
現像後の感光性フィルムを更に露光する後露光工程と、
後露光後の感光性フィルムの表面を、粗面化する粗面化工程と、を有することを特徴とする感光性フィルムの粗面化処理方法である。
該<2>の感光性フィルムの粗面化処理方法は、粗面化工程において、後露光後の感光性フィルムの表面が、粗面化される。
<3> プラズマ処理により、感光性フィルムの表面を粗面化する粗面化工程を有する前記<1>又は<2>に記載の感光性フィルムの粗面化処理方法である。
<4> エキシマ処理により、感光性フィルムの表面を粗面化する粗面化工程を有する前記<1>又は<2>に記載の感光性フィルムの粗面化処理方法である。
<5> 感光性フィルムが、バインダーと、光重合開始剤と、不飽和二重結合を少なくとも1つ有する重合性化合物と、熱架橋剤と、を含む感光性組成物からなる前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性フィルムの粗面化処理方法である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の感光性フィルムの粗面化処理方法によって処理された感光性フィルムであって、表面粗さRa値が、0.05μm〜0.2μmである感光性フィルムである。
<7> 表面粗さRa値が、0.05μm〜0.12μmである前記<6>に記載の感光性フィルムである。
<8> 基体上に、前記<6>又は<7>に記載の感光性フィルムからなる感光層を有することを特徴とする感光性積層体である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、感光性フィルムの表面を効率的に粗面化できる感光性フィルムの粗面化処理方法、及び該処理方法によって処理された感光性フィルムを提供できる。
〔感光性フィルムの粗面化処理方法〕
本発明の一実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法は、積層工程と、露光工程と、現像工程と、粗面化工程と、を有する。図1は、該感光性フィルムの粗面化処理方法を示す説明図である。以下、図1を用いて、一実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法を説明する。
(積層工程)
前記積層工程は、透明支持体1上に形成された感光性フィルム2を、該感光性フィルム2が接するように基体3上に積層する工程である。該積層工程は、図1において示される符号(a)から符号(b)への工程である。
<透明支持体>
前記透明支持体1としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、前記感光性フィルム2を剥離可能であり、かつ、光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記透明支持体1は、合成樹脂製で、且つ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記透明支持体1の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm〜150μmが好ましく、5μm〜100μmがより好ましく、8μm〜50μmが特に好ましい。前記透明支持体1は、単層であってもよいし、多層構成を有していてもよい。
前記透明支持体1の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の透明支持体1の長さは、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
<感光性フィルム>
前記感光性フィルム2としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、バインダーと、光重合開始剤と、不飽和二重結合を少なくとも1つ有する重合性化合物と、熱架橋剤と、を含む感光性組成物から形成されることが好ましい。該感光性組成物は、バインダーと、光重合開始剤と、不飽和二重結合を少なくとも1つ有する重合性化合物と、熱架橋剤と、を所定の溶剤に溶解して調製される。
<<バインダー>>
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、側鎖にヘテロ環を含んでもよい芳香族基及び側鎖にエチレン性不飽和結合を有する高分子化合物が挙げられる。前記高分子化合物は、側鎖にカルボキシル基を有することが好ましい。前記バインダーは、水に不溶で、かつ、アルカリ性水溶液により膨潤又は溶解する化合物が好ましい。
前記側鎖にヘテロ環を含んでもよい芳香族基を有する高分子化合物は、側鎖にヘテロ環を含んでもよい芳香族基を有する重合性化合物を用いて重合することによって得られる。該重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、以下の例示化合物(1)〜(30)が挙げられる。
前記側鎖にエチレン性不飽和結合を有する高分子化合物は、側鎖にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を用いて重合することによって得られる。該重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、以下の例示化合物(31)〜(40)が挙げられる。
側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物は、側鎖にカルボキシル基を有する重合性化合物を用いて重合することによって得られる。
前記カルボキシル基を有する重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、インクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられる。
前記高分子化合物は、前述の重合性化合物の他に、更に他の重合性化合物を共重合させてもよい。
前記他の重合性化合物としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類等が挙げられる。
前記高分子化合物を合成する際に用いられる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記高分子化合物の分子量は、質量平均分子量で、10,000〜100,000が好ましく、10,000〜50,000がより好ましい。前記質量平均分子量が10,000未満であると硬化膜(感光フィルム)強度が不足することがあり、100,000を超えると現像性が低下することがある。
前記高分子化合物中は、未反応の単量体を含んでいてもよい。この場合、前記単量体の前記高分子化合物中における含有量は、15質量%以下が好ましい。
前記高分子化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、他の高分子化合物を混合して用いてもよい。
前記バインダーの前記感光性組成物中の固形分含有量は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、感光フィルムの膜強度が弱くなりやすく、該感光フィルムの表面のタック性が悪化することがあり、80質量%を超えると、露光感度が低下することがある。
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、高感度等の理由により、オキシム誘導体が好ましい。
また、他の光重合開始剤としては、前記オキシム誘導体以外に、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有する公知の他の光重合開始剤を用いることができる。該他の光重合開始剤は、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、重合性化合物(モノマー)の種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。なお、前記他の光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記他の光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ヘキサアリールビイミダゾール、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、アクリジン化合物、メタロセン類などが挙げられる。
前記光重合開始剤の含有量としては、感光性組成物中における全固形分に対して、0.1〜25質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.3〜3質量%が更に好ましく、0.4〜2質量%が特に好ましい。
前記重合性化合物は、不飽和二重結合(重合性基)を少なくとも1つ有する。前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合(例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビニルエステルやビニルエーテル等のビニル基、アリルエーテルやアリルエステル等のアリル基など)、重合可能な環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタン基等)などが挙げられ、これらの中でもエチレン性不飽和結合が好ましい。
前記分子中に重合性基を少なくとも1つ有する化合物は、ポリアルキレンオキシド基を有することが好ましい。
また、前記重合性化合物は、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有する化合物を含むことが好ましい。
前記重合性化合物の含有量としては、前記感光性組成物中の全固形分に対して、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。該含有量が1質量%未満であると、十分な硬化感度を得られないことがあり、40質量%を超えると、現像性・保存性に悪影響を与えることがある。
前記熱架橋剤としては、加熱により架橋反応を起こす化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、1分子内に少なくとも2つのエポキシ基(オキシラン環)を有するエポキシ化合物(オキシラン化合物)、1分子内に少なくとも2つのオキセタン環を有するオキセタン化合物等を用いることができる。これらの中でも1分子内に少なくとも2つのエポキシ基を有するエポキシ化合物が特に好ましい。
前記熱架橋剤の含有量としては、感光性組成物中の全固形分に対して、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。該含有量が1質量%未満であると、硬化膜(感光性フィルム)の膜強度の向上が認められず、50質量%を超えると、現像性の低下、露光感度の低下を生ずることがある。
前記感光性組成物に用いられる溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、前記高分子化合物を合成する際に用いられる溶媒等が挙げられる。
前記感光性組成物は、その他、必要に応じて、蛍光増白剤、増感剤、熱重合禁止剤、着色顔料、フィラー、密着促進剤、及び界面活性剤等のその他の成分を含んでもよい。
前記感光性フィルム2の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。前記感光性フィルム2は、例えば、次のようにして製造できる。
まず、前記バインダー、重合性化合物等の感光性組成物に含まれる材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて、感光性フィルム用の感光性組成物溶液を調製する。次に、該感光性組成物溶液を前記透明支持体上に塗布し、該感光性組成物からなる塗布膜を乾燥させて、感光性フィルム2が製造される。前記塗布方法、乾燥方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
前記感光性フィルム2の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、2μm〜100μmが好ましく、5μm〜50μmがより好ましく、10μm〜40μmが更に好ましい。
該感光性フィルム2の厚みが、5μm未満であると、絶縁信頼性が不足することがあり、50μmを超えると、現像時間が長くなることがある。
前記感光フィルム1は、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の他の層を有してもよい。
また、積層工程前であれば、前記感光性フィルム2は、その表面にポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等からなる保護層を備えていてもよい。
<基体>
前記基体3は、感光フィルム2が積層される被処理基体となるものであり、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板(プリント基板)、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板等が挙げられる。
<積層方法>
図1(a)に示されるように、先ず、基体3上に、感光フィルム2を配置する。この時、透明支持体1は、該感光フィルム2の上側に位置している。なお、該基体3上には、配線パターン4が形成されている。次いで、該配線パターン4を覆うように、基体3上に感光フィルム2を積層する(図1(b)参照)。なお、積層時、加圧して、感光フィルム2を該基体3の表面に密着させてもよいし、加熱して密着させてもよい。また、前記感光フィルム2の積層を、真空状態で行ってもよい。
(露光工程)
前記露光工程は、前記基体3上に積層された感光性フィルム2を、前記透明支持体1を介して露光する工程である。該露光工程は、図1において示される符号(b)の工程である。
<露光方法>
図1(b)の矢印は、露光に用いられる光の向きを表す。図1(b)に示されるように、該露光工程では、透明支持体1の上方から照射した光を、該透明支持体1を透過させて、感光フィルム2を露光する。露光された領域の感光フィルム2は硬化し、露光されなかった領域の感光フィルム2は、硬化せず、露光前の状態にある。
前記露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、デジタル露光、アナログ露光等が挙げられる。
前記アナログ露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、(超)高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ等で露光を行なう方法が挙げられる。
前記デジタル露光としては、前記フォトマスクを使用せずに行なうのであれば特に制限はないが、例えば、光照射手段及び光変調手段を少なくとも備えた露光ヘッドと、前記感光フィルム2の少なくともいずれかを移動させつつ、前記感光フィルム2に対して、前記光照射手段から出射した光を前記光変調手段によりパターン情報に応じて変調しながら前記露光ヘッドから照射して行なうことが好ましい。
前記デジタル露光では、紫外から近赤外線を発する光源であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、レーザ等の公知光源が用いられるが、好ましい光源は(超)高圧水銀灯、レーザであり、より好ましい光源はレーザである。
(現像工程)
前記現像工程は、前記透明支持体1を露光後の感光性フィルム2から剥離し、該感光性フィルム2を現像する工程である。該現像工程は、図1において示される符号(b)から符号(c)への工程である。
該現像工程では、先ず、透明支持体1を感光フィルム2から剥離する。その後、感光フィルム2を現像する。該現像によって、前記露光工程において露光されず、硬化しなかった領域(未硬化領域)の感光フィルムを除去する。現像により、未硬化領域が除去されると、硬化した領域(硬化領域)の感光フィルム2が基体3上に現れ、該感光フィルム2からなる永久パターンが得られる(図1(c)参照)。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液などが好適に挙げられる。これらの中でも、炭酸ナトリウム水溶液が特に好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、ベンジルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
(粗面化工程)
前記粗面化工程は、現像後の感光性フィルム2の表面を、粗面化する工程である。該粗面化工程は、図1において示される符号(c)から符号(d)への工程である。
該粗面化工程において、表面をあらし、表面に微細な凹凸を付与して、感光性フィルム2の表面を粗面化する。粗面化方法としては、プラズマ処理と、エキシマ処理がある。
なお、図1(c)の矢印は、現像後の感光性フィルム2の表面が粗面化されることを示すものである。
前記プラズマ処理は、プラズマを利用して、感光性フィルム2の表面を粗面化する方法である。該プラズマ処理には、例えば、公知のプラズマ発生装置(例えば、Plasma Etch PE−200、巴工業社製)を用いることができる。プラズマ条件を適宜、設定することにより、感光性フィルム2の表面を粗面化できる。
例えば、前記プラズマ発生装置(Plasma Etch PE−200)の場合、プラズマを120秒間発生させることによって、感光性フィルム2の表面を粗面化できる。
前記エキシマ処理は、エキシマを利用して、感光性フィルム2の表面を粗面化する方法である。該エキシマ処理には、例えば、公知のエキシマ紫外線照射装置(例えば、MODEL:MEIR−M−1−200、M.D.Excimer,INC製、UEEX801、岩崎電気社製)を用いることができる。エキシマ条件を適宜、設定することにより、感光性フィルム2の表面を粗面化できる。
例えば、前記エキシマ紫外線照射装置(MEIR−M−1−200)の場合、30秒間の照射条件で、感光性フィルム2の表面を粗面化できる。
また、前記エキシマ紫外線照射装置(UEEX801)の場合、20秒間の照射条件で、感光性フィルム2の表面を粗面化できる。
粗面化された感光性フィルム2の表面は、表面粗さRaによって評価される。該表面粗さRaは、レーザ顕微鏡で測定して求められる値である。本発明における表面粗さRaは、レーザ顕微鏡(VK−9700、キーエンス社製)によって測定したものである。
前記粗面化工程は、基体3上の感光性フィルム2の全面に対して行ってもよいし、感光性フィルム2の一部の表面のみに対して行ってもよい。該感光性フィルム2の一部の表面のみを粗面化したい場合、粗面化しない箇所を遮蔽板等により適宜、マスクキングすればよい。
(その他の工程)
本実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法は、適宜、その他の工程を含んでもよい。その他の工程としては、例えば、後露光工程、加熱硬化工程がある。
(後露光工程)
前記後露光工程は、粗面化後の感光性フィルムを、更に露光する工程である(図示せず)。
該後露光工程においては、基体上の感光性フィルムの全面を露光することが好ましい。該後露光工程において、更に、該感光性フィルムの硬化を促進させる。
該後露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、超高圧水銀等のUV露光機が好適に挙げられる。
(加熱硬化工程)
前記加熱硬化工程とは、感光性フィルムを加熱して、硬化させる工程である。図1(e)には、加熱硬化工程によって、硬化された感光性フィルム2(永久パターン)が示されている。該感光性フィルム2を加熱すると、該感光性フィルム2は硬化し、膜強度が高められる。
本発明の感光性フィルム2の粗面化処理方法においては、該加熱硬化工程は、必ず、前記粗面化工程の後に行う必要がある。該加熱硬化工程を、前記粗面化工程前に行うと、感光性フィルムの表面が硬くなりすぎて、粗面化できなくなる。
加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性フィルム2中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。加熱時間としては、10分〜120分が好ましく、15分〜60分がより好ましい。
前記加熱装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーター等が挙げられる。
本実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法によれば、感光性フィルムの表面を粗面化できる。具体的には、感光性フィルムの表面粗さRaを、0.05μm〜0.2μmにできる。
〔他の実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法〕
以下、他の実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法について説明する。
前記粗面化処理方法は、積層工程と、露光工程と、現像工程と、後露光工程と、粗面化工程と、を有する。
本実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法は、現像工程後に、後露光工程を行い、その後露光工程後に、粗面化工程を行うことを特徴とする。
なお、積層工程、露光工程及び現像工程までは、上記実施形態と同様の内容である。
以下、本実施形態における後露光工程及び粗面化工程を説明する。
(後露光工程)
本実施形態における後露光工程は、現像後の感光性フィルムを更に露光する工程である。該後露光工程においては、基体上の感光性フィルムの全面を露光することが好ましい。該後露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、超高圧水銀等のUV露光機が好適に挙げられる。
(粗面化工程)
本実施形態における粗面化工程は、後露光後の感光性フィルムの表面を、粗面化する工程である。該粗面化工程の内容は、上記の実施形態に係る感光性フィルムの粗面化処理方法の粗面化工程と同様である。
〔粗面化処理された感光性フィルム〕
本発明の感光性フィルムは、上記粗面化処理方法によって処理されたものである。該感光性フィルムの表面粗さRaは、0.05μm〜0.2μmが好ましく、0.05μm〜0.12μmがより好ましい。
該表面粗さRaが0.05μm未満であると、UF、EMC及びDAF等の各種部材との密着強度が得られないことがあり、0.2μmを超えると、高解像度化、高密度実装を図ることができないことがある。
本発明の粗面化処理方法で処理された、感光性フィルムは、表面粗さRaが0.05μm〜0.2μmであるため、他のソルダーレジスト等の永久パターン、配線パターン等の他の部材との密着性に優れる。該感光性フィルムと、他の部材との接触面には、適宜、公知の接着層を介在させてもよい。
本発明の粗面化処理方法で処理された、感光性フィルムは、表面粗さRaが0.05μm〜0.2μmであるため、適度な表面散乱光を発生でき、面検機感度がよい。したがって、汎用の面検機(例えば、FPT−MARVE、ヤチヨ社製)を用いて、該感光性フィルムの表面を観察できる。
〔感光性積層体〕
感光性積層体とは、前記基体と、本発明の感光性フィルムを少なくとも有するものである。その他、目的に応じて適宜、他の層を有してもよい。
〔他の感光性フィルムの粗面化処理方法〕
他の感光性フィルムの粗面化処理方法としては、粗面を有する透明支持体の表面に、感光性フィルムを形成し、該感光性フィルムの表面に、透明支持体の粗面形状を転写する方法がある。
前記粗面を有する透明支持体は、例えば、前記実施形態において説明した透明支持体の表面を、プラズマ処理することにより得られる。
該粗面を有する透明支持体上に感光性フィルムを形成する方法としては、前記実施形態において説明した、感光性フィルムの製造方法と同様の方法を用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
〔実施例1〕
<バインダー1の合成>
1,000mL三口フラスコに1−メトキシ−2−プロパノール159gを入れ、窒素気流下、85℃まで加熱した。これに、ベンジルメタクリレート63.4g、メタクリル酸72.3g、V−601(和光純薬製)4.15gの1−メトキシ−2−プロパノール159g溶液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に5時間加熱して反応させた。次いで、加熱を止め、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(30/70mol%比)の共重合体を得た。
次に、前記共重合体溶液の内、120.0gを300mL三口フラスコに移し、グリシジルメタクリレート16.6g、p−メトキシフェノール0.16gを加え、撹拌し溶解させた。溶解後、トリフェニルホスフィン3.0gを加え、100℃に加熱し、付加反応を行った。グリシジルメタクリレートが消失したことを、ガスクロマトグラフィーで確認し、加熱を止めた。質量平均分子量25,000、固形分45質量%のバインダー1の溶液を調製した。出来上がったバインダー1の、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メタクリル酸のGMA付加物のモル比は30:33:37であり、I/O値は0.88であった。
<分散物1の調製>
下記添加量にて、シリカ、バインダー1、ジシアンジアミド、着色顔料、酢酸n−プロピルを予め混合した後、モーターミルM−250(アイガー社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sにて3時間分散して調製した。
バインダー1 ・・・・・・・・・・ 124.2部
シリカ(アドマファイン SO−C2、アドマテックス社製)
・・・・・・・・・・ 77.3部
ジシアンジアミド(DICY7、ジャパンエポキシレジン社製)
・・・・・・・・・・ 0.9部
ブルー顔料(HELIOGEN BLUE D7086、BASF社製)
・・・・・・・・・・ 1.3部
イエロー顔料(Pariotol Yellow D0960、BASF社製)
・・・・・・・・・・ 0.4部
酢酸n−プロピル ・・・・・・・・・・ 151.7部
合計 ・・・・・・・・・・ 355.8部
<感光性組成物溶液1の調製>
下記組成の感光性組成物溶液1を調製した。
分散液1 ・・・・・・・・・・ 355.8部
バインダー1 ・・・・・・・・・・ 370.8部
モノマー(DPHA) ・・・・・・・・・・ 140.9部
ベンゾトリアゾール ・・・・・・・・・・ 4.5部
フッ素系界面活性剤(メガファックF780F、大日本インキ社製)
・・・・・・・・・・ 1.3部
開始剤(下記構造式1を有する化合物)
・・・・・・・・・・ 3.8部
熱架橋剤
(ビスフェノールFタイプのエポキシ、YDF−170、東都化成社製)
・・・・・・・・・・ 49.7部

ジエチルチオキサントン(カヤキュア DETX−S、日本化薬社製)
・・・・・・・・・・ 4.0部
メチルエチルケトン ・・・・・・・・・・ 118.9部
合計 ・・・・・・・・・・ 1049.7部
なお、前記モノマー(DPHA)は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製)であり、そのモノマーアクリル等量は91である。
<感光性フィルムの作製>
得られた感光性組成物溶液1を、透明支持体としての厚み16μm(東レ(株)製、16FB50)、幅300mm、長さ200mのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、バーコーターで塗布し、80℃熱風循環式乾燥機中で乾燥して、厚み30μmの感光性フィルムを作製した。
なお、該感光性フィルム上に、保護フィルムとして、膜厚20μm、幅290mm、長さ210mのポリプロピレンフィルム(王子特殊紙(株)製、E−200)をラミネーションにより積層した。
<感光性フィルムの粗面化処理方法>
(積層工程)
前記基体として、プリント基板(配線形成済みの銅張積層板(銅厚み12μm))を用意し、その表面にバフ研磨処理を施した。
該銅張積層板上に前記感光性フィルムを配置し、保護フィルムを剥がしながら、該感光性フィルムが前記銅張積層板に接するようにして、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)製、VP130)を用いて、該感光性フィルムを該銅張積層板(基体)上に積層した。圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
なお、前記銅張積層板(基体)と、前記感光性フィルムと、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(透明支持体)とがこの順に積層された物が、感光性積層体となる。
(露光工程)
前記感光性積層体を、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた前記積層体の感光フィルム表面に、INPREX IP−3000(富士フイルム社製、ピクセルピッチ=1.0μm)を用いて、前記透明支持体を介して、所望のパターンを露光した。
(現像工程)
室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体から前記透明支持体を剥がし取り、銅張積層板上の感光フィルムの全面に、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて60秒間、スプレー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。
(粗面化工程)
現像工程後の銅張積層板上の感光フィルムに対し、プラズマ処理を施した。該プラズマ処理には、Plasma Etch PE−200(巴工業社製)を用いた。プラズマを120秒間発生させることによって、感光性フィルムの表面を粗面化した。
前記粗面化工程後、超高圧水銀灯により200mJ/cmで全面露光(後露光工程)を行い、更に、170℃で1時間加熱処理(ポストベーク)(加熱硬化工程)をして、ソルダーレジストパターン(永久パターン)を得た。
<評価>
前記永久パターンの表面粗さRa、面検機感度、密着性、及び高密度化対応(表面平坦性)を評価した。各評価内容は、以下の通りである。
(表面粗さRa)
レーザ顕微鏡(VK−9700、キーエンス社製)を用いて、前記実施例1の永久パターンの表面粗さRaを測定した。結果は表1に示した。
(面検機感度)
面検機(FPT−MARVE、ヤチヨ社製)を用いて、前記実施例1の永久パターンの表面を観察した。該面検機による検出画面を、目視評価した。評価基準は、以下の通りである。
評価基準
◎:目視評価可能。永久パターン表面を、該面検機のCCDカメラで細部まで良好に検出できる。
○:目視評価可能。永久パターン表面を、該面検機のCCDカメラで検出できる。
×:目視評価不能。永久パターン表面を、該面検機のCCDカメラで検出できない。
(密着性)
前記実施例1の永久パターンの表面に、UF(アンダーフィル材)、EMC(エレクトリックモールドコンパウンド、部品封止材)、及びDAF(ダイアタッチフィルム、部品接着フィルム)を積層し、その後、圧縮加圧した。評価基準は、以下の通りである。
評価基準
◎:永久パターンと、UF、EMC及びDAFとの界面で剥離なし。部材単独で破壊が見られた。
○:ごく一部の永久パターンと、UF、EMC及びDAFとの界面で剥離が発生。殆どの部材は、単独で破壊された。
△:一部の永久パターンと、UF、EMC及びDAFとの界面で剥離が発生。一部の部材は、単独で破壊された。
×:永久パターンと、UF、EMC及びDAFとの界面で剥離が発生。
(高密度化対応(表面平坦性))
前記実施例1の永久パターンの表面に、UF(アンダーフィル材)、EMC(エレクトリックモールドコンパウンド、部品封止材)、及びDAF(ダイアタッチフィルム、部品接着フィルム)を積層したもの表面平坦性を評価した。
具体的には、UF、EMC及びDAFを積層した永久パターンが、L/S(ライン・アンド・スペース)が40μm/40μm以上の高密度化に対応できるか否かを評価した。評価基準は以下の通りである。
評価基準
○:対応可能
×:対応不可(UF、EMC及びDAFに、接触不良、又は充填不良が発生した場合)
〔実施例2〕
現像工程後に粗面化工程を行わず、現像工程後、後露光工程後を行った後に、粗面化工程を行い、その後、加熱硬化工程を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、ソルダーレジストパターン(永久パターン)を得た。実施例2の永久パターンについても、前記実施例1と同様の評価を行った。結果は表1に示した。
〔比較例1〕
粗面化工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、ソルダーレジストパターン(永久パターン)を得た。比較例1の永久パターンについても、前記実施例1と同様の評価を行った。結果は表1に示した。
〔比較例2〕
感光性フィルムに代えて、前記実施例1の感光性組成物溶液1をそのまま、液状ソルダーレジスト材料として使用した。
前記実施例1と同様のプリント基板上に、前記液状ソルダーレジスト材を、乾燥後の塗膜の厚みが20μmとなるように、塗布した。その後、塗膜を乾燥し、前記実施例1と同様の露光工程、現像工程を行った。現像後、前記実施例1と同様の後露光工程、加熱硬化工程を行なった。
その後、塗膜に対し、プラズマ処理を施した。該プラズマ処理には、前記実施例1と同様、Plasma Etch PE−200(巴工業社製)を用いた。プラズマを60秒間発生させることによって、該塗膜の表面を粗面化し、永久パターンを得た。
比較例2の永久パターンについても、前記実施例1と同様の評価を行った。結果は表1に示した。
〔比較例3〕
前記比較例2と、加熱硬化工程まで同様にして、プリント基板上に液状ソルダーレジスト材料からなる塗膜を形成した。その後、該塗膜に対し、プラズマ処理を施した。該プラズマ処理には、前記実施例1と同様、Plasma Etch PE−200(巴工業社製)を用いた。プラズマを120秒間発生させることによって、該塗膜の表面を粗面化し、永久パターンを得た。
比較例3の永久パターンについても、前記実施例1と同様の評価を行った。結果は表1に示した。
感光性フィルムからなる実施例1及び2の永久パターンは、面検機感度、密着性、及び表面平坦性の何れも優れることが確かめられた。
これに対し、粗面化処理を施していない感光性フィルムからなる比較例1の永久パターンは、表面平坦性に優れるものの、密着性が実施例1及び2よりも劣り、かつ、面検機感度が良くないことが確かめられた。
また、液状ソルダーレジスト材料からなる比較例2及び3の永久パターンは、面検機感度、及び密着性は優れるものの、表面平坦性が悪いため、高密度化に対応できないことが確かめられた。
図1は、感光性フィルムの粗面化処理方法を示す説明図である。
符号の説明
1 透明支持体
2 感光性フィルム
3 基体
4 配線パターン

Claims (7)

  1. 透明支持体上に形成された感光性フィルムを、該感光性フィルムが接するように、基体上に積層する積層工程と、
    該基体上に積層された感光性フィルムを、該透明支持体を介して露光する露光工程と、
    該透明支持体を露光後の感光性フィルムから剥離し、該感光性フィルムを現像する現像工程と、
    現像後の感光性フィルムの表面を、粗面化する粗面化工程と、を有することを特徴とする感光性フィルムの粗面化処理方法。
  2. 透明支持体上に形成された感光性フィルムを、該感光性フィルムが接するように、基体上に積層する積層工程と、
    該基体上に積層された感光性フィルムを、該透明支持体を介して露光する露光工程と、
    該透明支持体を露光後の感光性フィルムから剥離し、該感光性フィルムを現像する現像工程と、
    現像後の感光性フィルムを更に露光する後露光工程と、
    後露光後の感光性フィルムの表面を、粗面化する粗面化工程と、を有することを特徴とする感光性フィルムの粗面化処理方法。
  3. プラズマ処理により、感光性フィルムの表面を粗面化する粗面化工程を有する請求項1又は2に記載の感光性フィルムの粗面化処理方法。
  4. エキシマ処理により、感光性フィルムの表面を粗面化する粗面化工程を有する請求項1又は2に記載の感光性フィルムの粗面化処理方法。
  5. 感光性フィルムが、バインダーと、光重合開始剤と、不飽和二重結合を少なくとも1つ有する重合性化合物と、熱架橋剤と、を含む感光性組成物からなる請求項1から4のいずれかに記載の感光性フィルムの粗面化処理方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の感光性フィルムの粗面化処理方法によって処理された感光性フィルムであって、表面粗さRa値が、0.05μm〜0.2μmである感光性フィルム。
  7. 表面粗さRa値が、0.05μm〜0.12μmである請求項6に記載の感光性フィルム。
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