JP2009222167A - 流体動圧軸受装置、スピンドルモータおよび流体動圧軸受装置の製造方法 - Google Patents

流体動圧軸受装置、スピンドルモータおよび流体動圧軸受装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工精度の誤差に起因して動圧溝の作用が阻害される不都合を抑える構造を提供する。
【解決手段】軸受部材101の軸孔102の内面に、中央部116aが屈曲した動圧溝116と、その両端に連続した1対の環状溝115および117を形成する。環状溝115の縁は、軸部材120と軸受部材101との間の隙間寸法が、環状溝115が形成された部分の隙間の寸法よりも大きいテーパ部109に連続している。また、環状溝117の縁は、軸部材と軸受部材101との隙間の寸法が、動圧溝116が形成された部分の隙間の寸法よりも大きいシール部111に連続している。これにより、動圧溝116、環状溝115および117の形成時に、それらの位置が加工誤差により軸方向にずれても、動圧溝116の両端が環状溝に連続し、且つ、環状溝の縁がより大きな隙間寸法の部分に連続した構造を維持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、性能のばらつきが抑えられる流体動圧軸受装置に関する。
流体動圧軸受装置において、動圧を発生させるための溝(動圧溝)を軸部材あるいは軸受部材側に設ける構成が知られている。この技術に関しては、例えば特許文献1〜5に記載されている。
実開昭62−63415号公報(第1図) 特開平4−285311号公報(要約書) 特開昭61−127918号公報(第9図) 特開平10−141358号公報(要約書) 特許第3150878号公報(図4、図5および図8)
ところで、軸部材と軸受部材との間の相対的な動きに起因して、潤滑流体中に急激な負圧の状態が発生し、それにより潤滑流体中に気泡が発生(この現象をキャビテーションという)することがある。この潤滑流体中における気泡の発生が生じると、潤滑流体の外部への漏出や動圧発生効果の低下および振動が生じる。このため、このキャビテーションを抑える構造が重要となる。キャビテーションを抑えるには、動圧溝を所謂へリングボーン動圧溝のようなくの字に屈曲した形状にして、その屈曲した動圧溝の端部がより間隔の大きな隙間空間に開放された構造とすることが効果的である。本明細書では、このような構造の動圧溝を、ブレークスルー・ヘリングボーン動圧溝と称する。
しかしながら、図9に示すような、単にヘリングボーン動圧溝の端部を大きな隙間空間まで延長しただけの従来のブレークスルー・ヘリングボーン動圧溝を採用した場合、隙間部及び拡大隙間部に対応する形状を軸受部材内周面または軸部材外周面に加工する際の加工誤差と前記動圧溝を形成する際の加工誤差に起因して、ブレークスルー・へリングボーン動圧溝の屈曲点から端部までの寸法がばらつくこととなり、ひいては動圧軸受装置の性能がばらつくという問題が生じる。以下、この点について詳細に説明する。なお、動圧溝の形成は、加工の容易性、低コスト性さらに加工屑を低減する観点から、電解加工(Electro Chemical Machining)による方法が適当である。
以下この問題について、上記のブレークスルー・ヘリングボーン動圧溝を軸受部材の内周面に電解加工により形成した場合を例に挙げ説明する。ブレークスルー・へリングボーン動圧溝の屈曲点から端部までの寸法がばらつく要因としては次のようなものが考えられる。
1)隙間部及び拡大隙間部を形成する部材形状の軸方向寸法のばらつき
2)電解加工にて動圧溝を形成するための電極工具の軸方向寸法のばらつき
3)電極工具の軸方向の位置出しを行う際に、電極工具端面と位置出し用基準面である軸受部材端面との間に微小な異物等が噛み込むことによって生じる動圧溝形成位置の軸方向のばらつき
上記の要因が単独または重複して発生することによって、軸受部材内周面と軸部外周面との間に形成された隙間部及び拡大隙間部に対して、拡大隙間部に連続するように隙間部に形成された動圧溝位置の軸方向のずれが生じ、ブレークスルー・ヘリングボーン動圧溝の屈曲点から端部までの軸方向寸法をばらつかせることになる。
また、上記の軸方向のずれが発生することで、本来の設計では意図されていない潤滑流体の流れを生じさせ、それが原因で軸剛性のばらつき、回転トルクのばらつき等の動圧軸受装置の性能のばらつきの問題が生じる。
すなわち、特許文献1に記載の発明では、加工精度に起因して、軸部材と軸受部材の相対的な位置関係が軸方向でずれると、溝が形成されていない対向面との間の隙間の狭くなっている部分の対向面積が変化する。これは、軸受抵抗が増加する要因となる。つまり、特許文献1に記載の発明では、加工精度に起因する軸受の抵抗増加の問題が解決できない。
特許文献2に記載の発明では、動圧溝の一方の端部が塞がっているので、軸方向の振動等に起因する気泡の発生を防止する効果が乏しい。特許文献3に記載の発明では、軸方向の寸法誤差が生じた場合に、軸方向の一方において、動圧溝の端部が開放されない構造となり、気泡の発生を抑える効果が低下する。つまり、寸法誤差に起因して気泡が発生し易い構造となる可能性がある。また、上記の動圧溝の端部が開放されない構造となった場合に、軸部材と軸受部材との間に隙間の狭い部分が形成されるので、軸受抵抗が増加する。
特許文献4に記載の発明では、動圧溝の形成位置に冗長性が確保されているが、その形成位置が軸方向でずれた場合に動圧溝の端部が、拡径した領域に連続した構造ではなくなる。このため、動圧溝の形成誤差に起因して、振動時等に生じる気泡の発生を抑える構造が崩れ易い。
特許文献5には、動圧溝がより大きな隙間である油リザーバに連続する構造が記載されている。しかしながら、当該文献の図8に示されるように、油リザーバの縁が、隙間寸法の狭い部分に隣接しているので、油リザーバを構成する溝部の形成位置に誤差があると、この隙間寸法の狭い部分の幅が変化する。つまりこの構造は、隙間寸法の狭い部分の幅が製品毎に変動し易い。一方、この隙間寸法の狭い部分は、軸部材と軸受部材との間で働く摩擦力への影響が大きい。したがって、特許文献5に記載の技術を採用した場合、軸受の摩擦抵抗が製品毎にばらつき易いものとなる。
以上のような技術背景において、本発明は、加工精度の誤差に起因して動圧溝の作用が阻害される不都合が発生し難く、さらに軸受抵抗のばらつきが発生し難い流体動圧軸受装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、軸受部材と、前記軸受部材に相対回転可能な状態で装着された軸部材と、前記軸受部材の一端側を閉塞する蓋部材と、前記軸受部材と前記軸部材との間の隙間に充填された潤滑流体と、前記軸受部材または前記軸部材の軸方向に離れた位置に形成された一対の環状溝と、前記一対の環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝とを備え、前記一対の環状溝のそれぞれは、前記動圧溝が形成された部分における前記軸受部材の内周面と前記軸部材の外周面との間の隙間より大きな隙間を有する拡大隙間部に連続していることを特徴とする流体動圧軸受装置である。
請求項1に記載の発明によれば、軸方向に離間した一対の環状溝を繋ぐ屈曲したパターンを有する動圧溝を備えた構造において、各環状溝の外側の縁、すなわち環状溝同士が離間する方向側に位置する縁部分は、軸受部材/軸部材間の間隔が動圧溝の部分よりも広い部分(拡大隙間部)に連続している。
この構造によれば、動圧溝の両端が2つの環状溝に繋がり、その端部が開放されるので、軸受部材と軸部材との間で相対的な移動が急激に生じても、潤滑流体内における急激な負圧状態の発生が抑えられる。このため、この負圧状態の発生に起因する気泡の発生が抑えられる。また、動圧溝および環状溝の形成時における加工精度に起因して、軸方向における溝の位置ずれが生じても、動圧溝の両端が2つの環状溝に繋がる構造が維持され、動圧溝の屈曲点から端部までの軸方向寸法も維持される。このため、加工精度による位置ずれが生じても上述した気泡の発生が抑制される機能が維持される。
またこの構造によれば、動圧溝が形成された部分を挟んだ位置に形成された2つの環状溝がその軸方向外側の当該環状溝の部分よりも隙間寸法(軸部材と軸受部材間の隙間の寸法)が大きい拡大隙間部に連続している。このため、動圧溝および環状溝の形成時に軸方向における溝の位置ずれが生じても、意図しない狭い隙間が軸受部材の内周と軸部材の外周との間に形成されることが防止される。すなわち、動圧溝が形成された部分には、内周面の円周に沿って見た場合、溝部と丘部が交互に形成されており、溝部の面と軸部材の外周面との間の隙間よりも丘部の面と軸部材の外周面との間の隙間の方が狭く、軸方向における動圧溝の位置ずれによって、このような狭い隙間が意図しない位置に形成されると軸受性能が損なわれるが、一対の環状溝を屈曲した動圧溝で繋ぐ構成にすることによって、こうした問題が避けられる。また、このような狭い隙間では軸受抵抗が大きいため、動圧軸受の回転トルクを増大させ、結果的にスピンドルモータの消費電力を増大させるので、動圧を発生しない部分では上記狭い隙間を極力形成しない構造にする方が好ましい。動圧溝の両端部に環状溝を設けることによって、環状溝に対応する全周に亘って動圧溝の端部と拡大隙間部との間に動圧を発生しない狭い隙間(丘部の面と軸部材の外周面との間の隙間)が形成されないので、この一対の環状溝を有しない従来構造と比べて回転トルクが低減される。さらに、ヘリングボーン動圧溝の端部がより間隔の大きな隙間空間に開放された構造が確実に確保され、さらに、衝撃や振動等による軸部材と軸受部材との間の急激な相対移動に起因して潤滑流体中に急激な負圧の状態が発生することや、それにより潤滑流体中に気泡が発生することを防止できる。
請求項1に記載の発明において、動圧溝および環状溝は、軸部材側に設けても良いし、軸受部材側に設けても良い。なお、拡大隙間部を構成するための形状は、動圧溝および環状溝が形成された部材側に設けられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、拡大隙間部は、面取り部、シール部、リセス部、またはアンダーカット部により構成されていることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、従来からの構造に存在する部位を用いて拡大隙間部が構成される。このため、コスト増や大型化を避けることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、動圧溝は、その屈曲部を境にして軸方向において非対称なパターンを有していることを特徴とする。動圧溝として屈曲部を境にして軸方向において非対称なパターンを採用することで、軸受装置内の潤滑流体を効果的に加圧することができ、動圧溝の形成位置精度、軸受部材内周面の寸法精度の悪化によって発生する可能性のある負圧を防ぐことができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、動圧溝が一対の環状導電部及び該一対の環状導電部を繋ぐ屈曲した導電部が一体的に形成された電極工具を用いた電解加工により同時に形成されていることを特徴とする。電解加工は、開口径の軸受部材への加工が行いやすく、また加工コストが低く、さらに加工屑が発生しないという優位性がある。請求項4に記載の発明によれば、このような電解加工の優位性を得ることができるとともに、環状溝と動圧溝を同じ電極工具で同時に形成するため、環状溝および動圧溝の形成時に軸方向に溝形成位置のずれが生じても、動圧溝の屈曲点から環状溝に連続する端部までの軸方向寸法は変わらないので、流体動圧軸受装置の性能のばらつきが防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、拡大隙間部に一部が重なる位置に一対の環状溝が形成されていることを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、加工精度に起因して、環状溝の軸方向における位置にずれが生じても、重なり代が確保されているので、環状溝が拡大隙間部に連続する構造が保たれる。そのため、この位置ずれに起因して、軸部材の外周面と、軸受部材の内周面との間に意図しない狭い隙間が形成される不都合を避けることができる。また、環状溝と動圧溝を同じ電極工具で同時に形成する場合、環状溝および動圧溝の形成時に軸方向に溝形成位置のずれが生じても、環状溝が拡大隙間部に重なる部分の幅が変動するのみで動圧溝の屈曲点から環状溝に連続する端部までの軸方向寸法は変わらないので、流体動圧軸受装置の性能のばらつきが防止できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体動圧軸受装置を用いたことを特徴とするスピンドルモータである。
請求項7に記載の発明は、軸受部材と、前記軸受部材に相対回転可能な状態で装着された軸部材と、前記軸受部材と前記軸部材との隙間に充填された潤滑流体と、前記軸受部材または前記軸部材の軸方向に離れた位置に形成された一対の環状溝と、前記一対の環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝とを備え、前記一対の環状溝のそれぞれは、当該環状溝が形成された部分における前記軸受部材の内周と前記軸部材の外周との間の隙間より大きな隙間を有する拡大隙間部に連続している構造を備えた流体動圧軸受装置の製造方法であって、前記拡大隙間部を構成する形状に前記軸受部材または前記軸部材を加工する第1の工程と、前記第1の工程において加工された部分に、一対の環状導電部及び環状導電部を繋ぐ屈曲した導電部が形成された電極工具を用いて電解加工により、前記一対の環状溝及び環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝を同時に形成する工程とを有することを特徴とする流体動圧軸受装置の製造方法である。
請求項7に記載の発明では、拡大隙間部の基となる形状(例えば、段部、シール部のテーパ形状やリセス部のテーパ部)を形成した後に、拡大隙間部に一部が重なるように環状溝を形成する。これにより、環状溝の位置に軸方向におけるずれが生じても、環状溝が拡大隙間部に連続する構造を得ることができるとともに動圧溝の屈曲点から環状溝に連続する端部までの軸方向寸法が変わらない。このため、動圧溝と環状溝の形成において溝形成位置の誤差が生じても、それにより気泡の発生を抑える効果が失われず、さらに意図せず流体動圧軸受装置の抵抗が高くなることが防止され、動圧溝の屈曲点から端部までの軸方向寸法のばらつきが無くなることにより流体動圧軸受装置の性能のばらつきが低減される。したがって、請求項7に記載の発明は、溝形成位置の誤差が生じ易い電解加工を用いた場合に有用となる。
本発明によれば、負圧による気泡の発生がし難く、動圧溝を形成する際の加工位置の誤差が簡単な構造によって吸収され、動圧溝の形成位置の加工誤差に起因して動圧溝の作用が阻害される不都合が発生し難く、ひいては軸受性能のばらつきが発生し難い流体動圧軸受装置および軸受性能の高いスピンドルモータを提供することができる。
(1)第1の実施形態
(構造および製造方法)
以下、本発明を利用した流体動圧軸受装置の一例を説明する。図1は、実施形態の流体動圧軸受装置を構成する軸受部材の一例であり、その加工途中の状態を示す側断面図である。図2は、図1に示す軸受部材に電解加工を施した状態を示す側断面図(A)と、(A)における符号Bの部分を拡大した部分拡大図(B)である。図3は、図2に示す軸受部材に軸部材を装着した状態を示す側面図である。
図1には、加工途中の軸受部材101が示されている。軸受部材101には、軸部材が挿入される軸孔102が中央に形成されている。図1において、符号103は、後述する蓋部材が嵌め込まれる蓋取付部である。蓋取付部103に連続して、蓋取付部103より内径が縮径した鍔収容部104が設けられている。鍔収容部104には、後述する軸部材側の鍔部材(フランジ部)が軸受される。鍔収容部104に連続して、面取り部106を介して、鍔収容部104より縮径された溝形成部105が設けられている。溝形成部105には、後述するラジアル動圧溝と環状溝とが形成される。図1には、溝形成部105に、ラジアル動圧溝および環状溝が形成されていない状態が示されている。鍔収容部104から溝形成部105に移行する部分には、面取り部106が形成されている。面取り部106は、軸方向に対して斜めにカットされた形状とされている。面取り部106は、溝形成部105から鍔収容部104に向かって漸次拡径する部分であり、軸受装置として組み上げられた状態において、この部分に拡大隙間部の一例が形成される。
溝形成部105に連続して、溝形成部105より内径が拡径されたリセス部107が形成されている。リセス部107は、軸受の回転トルク低減と潤滑流体である潤滑油の油溜まりを確保する意図で設けられている。相対的に内径が拡径されたリセス部107から、相対的に内径が縮径である溝形成部105に連続的に繋がるように、リセス部107の下端の縁には、テーパ部108が設けられている。この構造は、リセス部107の上端の縁にもテーパ部109として同様に設けられている。テーパ部108は、溝形成部105から漸次拡径する部分であり、軸受装置として組み上げられた状態において、この部分に拡大隙間部の一例が形成される。この拡大隙間部を構成する形状という点で、テーパ部109も同様の機能を有する。
リセス部107から連続して、リセス部107より内径が縮径された溝形成部110が形成されている。溝形成部110には、後述する動圧溝と環状溝とが形成される。図1には、溝形成部110に、動圧溝および環状溝が形成されていない状態が示されている。溝形成部110の内径は、溝形成部105と同じ内径とされている。
溝形成部110に連続して、シール部111が形成されている。シール部111は、溝形成部110の縁から軸孔102の開放方向(図の上方向)に向かって、内面が軸方向に対して15°のなす角を有する広がったテーパ断面形状を有している。シール部111は、潤滑油の毛細管力を利用して、潤滑油が軸孔102内から外部に漏出しないようにする機能(毛細管シール機能)を有する。シール部111は、溝形成部110から漸次拡径する部分であり、軸受装置として組み上げられた状態において、この部分に拡大隙間部の一例が形成される。
以下、上記の構造を得る工程の概略を簡単に説明する。まず、軸受部材101の出発材料となる金属材料を用意する。次に、この金属材料に円柱状の軸孔102の基なる孔を形成する。そして、その内面を切削加工することで、図1に示す形状を得る。
図2には、溝形成部105および110に動圧溝および環状溝を形成した状態が示されている。すなわち、溝形成部105には、環状溝112、動圧溝113および環状溝114が形成されている。環状溝112は、軸孔102の内面を一周する形の環状に内面が掘り下げられた形状を有している。環状溝112は、鍔収容部104から続く面取り部106に連続している。
動圧溝113は、帯状であり、中央が屈曲した屈曲部113aを有し、周方向に見て山型の形状を有している。このような動圧溝の形状は、一般的にヘリングボーン動圧溝として知られている。動圧溝113の一端は、環状溝112に連続し、他端は、環状溝114に連続している。動圧溝113は、屈曲部113aを境にして、図の上下方向において対称な形状とされている。
環状溝114は、リセス部107に連続している。すなわち、環状溝114は、リセス部107のテーパ部108に連続している。環状溝114は、その幅が異なるのみで環状溝112と同じ構造とされている。この例では、環状溝112の幅(軸方向における寸法)より環状溝114の幅が広く設定されているが、この限りではない。環状溝の幅は、動圧溝の端部と拡大隙間部が連続して繋がるように、必要に応じて選択すればよい。また、環状溝112、動圧溝113および環状溝114は、この例において同じ深さとされている。環状溝112および114においては、潤滑油の主な流れ方向は周方向なので、動圧は発生しない。従って、環状溝112および環状溝114の深さ寸法は、動圧溝113と同じ、あるいはそれより深い寸法としてもよいが、一つの電極工具で少なくとも動圧溝とそれに対応する一対の環状溝を同時に加工できるようにするためには両者を同じ深さ寸法とすることが好ましい。
図2に示すように、溝形成部110には、環状溝115、動圧溝116および環状溝117が形成されている。環状溝115は、軸孔102の内面を一周する形の環状に、内面が掘り下げられた形状を有している。環状溝115は、リセス部107のテーパ部109に連続している。環状溝115、動圧溝116および環状溝117は、環状溝112、動圧溝113および環状溝114と同じ深さとされている。
動圧溝116は、帯状であり、中央から軸受の内側方向(図の下側方向)にずれた位置で屈曲した屈曲部116aを有し、周方向に見て両側が非対称な山型の形状を有している。動圧溝116の一端は、環状溝115に連続し、他端は、環状溝117に連続している。動圧溝116もヘリングボーン動圧溝の一つである。このように動圧溝116を屈曲部116aに対して非対称な形状とするのは、流体動圧軸受装置内の潤滑流体を、効果的に加圧するとともに、動圧溝や軸受内面部の精度によって発生する可能性のある負圧を防ぐためである。この実施例では、動圧溝116の屈曲点から溝の上側端部までの長さの方が屈曲点から溝の下側端部までの長さよりも長いので、軸受装置の内側が加圧されて軸受内部における負圧が防げる。
以下、環状溝112、動圧溝113、環状溝114、環状溝115、動圧溝116および環状溝117を形成する工程について説明する。この例では、これらの溝を電解加工により、同時に形成する。まず、図1に示す状態の軸受部材101を用意する。次に電解加工により、図2に示す環状溝112、動圧溝113、環状溝114、環状溝115、動圧溝116および環状溝117を図8の電極工具800を用いて同時に形成する。図8の電極工具800には、環状溝112、環状溝114および動圧溝113にそれぞれ対応する一対の環状導電部801および802と、該一対の環状導電部801と802とを繋ぐ屈曲した動圧溝導電部803が一体的に形成されている。また、電極工具800には、環状溝115、環状溝117および動圧溝116にそれぞれ対応するもう一対の環状導電部804および805と、該一対の環状導電部804と805とを繋ぐ屈曲した動圧溝導電部806が一体的に形成されている。また、電極工具800の導電部以外の部分は絶縁膜で覆われている。これらの構成により、電極工具800を用いての、軸受部材101側の各溝の同時形成を可能にしている。
この際、環状溝112の縁(図の下側の縁)が面取り部106に一部重なるように環状溝112の幅およびその形成位置を設定する。また、環状溝114の縁(図の上側の縁)がテーパ部108に一部重なるように環状溝114の幅およびその形成位置を設定する。さらに、環状溝115の縁(図の下側の縁)がテーパ部109に一部重なるように環状溝115の幅およびその形成位置を設定する。さらに、環状溝117の縁(図の上側の縁)がシール部111に一部重なるように環状溝117の幅およびその形成位置を設定する。
こうすることで、動圧溝113、116、環状溝112、114、115、117の形成時に電極工具の軸方向の位置決めにずれが生じても、環状溝112が面取り部106に連続し、環状溝114がテーパ部108に連続し、環状溝115がテーパ部109に連続し、環状溝117がシール部111に連続する構造を得ることができる。例として、図2(B)に環状溝117とシール部111の重なり具合を示す。すなわち、環状溝117の縁をテーパ部等の拡大隙間部が形成される部分に幅w分だけ重なるようにしておくことで、軸方向において環状溝117の位置がずれても、環状溝117が拡大隙間部に連続する構造を得る幅w分の余裕を確保できる。
また、動圧溝と環状溝とは同時に形成されるので、それらの形成位置に軸方向におけるずれが生じても、動圧溝113の両端は、環状溝112および114に連続し(繋がり)、動圧溝116の両端は、環状溝115および117に連続する(繋がる)構造を得ることができる。さらに、軸受部材101や電極工具の加工誤差に起因して溝形成位置に軸方向におけるずれが生じても、動圧溝113および116のそれぞれの屈曲点から端部までの長さは設計どおりの寸法で形成されるため、所望の動圧特性が確保される。よって、動圧特性に影響を及ぼすことなく動圧溝の加工を行うことが容易になる。
なお、上述した動圧溝および環状溝の形成と同時にあるいは前または後に、軸受部材101の鍔収容部端面104aにも動圧溝が形成される。この動圧溝のパターンの概要を図4(A)に示す。図4(A)において、符号31が鍔収容部端面104aに形成された動圧溝である。こうして図2に示す状態の軸受部材101を得る。
以下、続いて本実施形態で示す流体動圧軸受装置の組立手順を説明する。図2に示す状態の軸受部材101を得たら、図3に示す軸部材120を用意する。軸部材120は、軸孔102(図2参照)に入る部分が段差のない円筒形状であり、その先端に、円環形状の鍔部材121が固定されている。
軸部材120を用意したら、軸部材120を軸孔102(図1または図2参照)に挿入する。軸部材120は、図の下方向から軸受部材101の軸孔102(図1または図2参照)に装着される。
軸部材120を軸受部材101に装着したら、蓋部材122を蓋取付部103に嵌め込み、接着剤で固定する。なお、蓋部材122の鍔部材121に対向する蓋部材内側端面122aと軸受部材101の鍔収容部端面104aには、それぞれスラスト動圧溝が形成されている。この動圧溝のパターンの概要を図4に示す。図4(A)において、符号31が鍔収容部端面104aに形成された動圧溝であり、図4(B)において、符号32が蓋部材内側端面122aに形成された動圧溝である。蓋部材122を固定した後、軸受部材と軸部材の間の微小隙間に所定量の潤滑流体を充填する。こうして、図3に示すように一端側が開放され、他端側が閉塞された流体動圧軸受装置が得られる。なお、潤滑流体としては、例えばエステル系の潤滑油を使用することができる。また、図3では軸受部材101の内周面上の溝形成部を、溝形成部110および105の2箇所としたが、溝形成部を1箇所または3箇所以上とすることも可能である。
(実施形態の機能)
以下、図3に示す軸受構造の機能について説明する。図3に示す構造において、軸部材120は、軸受部材101に対して相対的に回転することができる。この回転の際、ラジアル動圧溝113および116の作用により、当該付近の隙間に存在する潤滑流体に、ラジアル方向の動圧が発生する。この動圧により、軸部材120と軸受部材101との間のラジアル方向におけるバランスのとれた隙間が形成され、摩擦の低減された軸部材120の回転が可能とされる。また、軸受部材101の鍔収容部端面104a、および蓋部材122の蓋部材内側端面122aに形成されたスラスト動圧溝31および32の作用により、軸部材120に対してスラスト方向の動圧が発生し、軸部材120が鍔収容部端面104aおよび蓋部材内側端面122aと非接触状態になり、軸方向における軸部材120の保持が行われる。
(実施形態の優位性)
図2に示すように、動圧溝116の両端が、環状溝115および117に繋がっているので、軸部材120(図3参照)が軸受部材101に対して振動あるいは変位しても、潤滑流体内における急激な圧力変動が、環状溝115および117によって緩和される。このため、潤滑流体内における急激な負圧の発生が抑えられ、気泡の発生が防止される。これにより、振動や急激な力が軸部材120に加わった際の動圧の発生機能が損なわれず、安定した軸受性能を得ることができる。この点は、動圧溝113についても同じである。
また、環状溝112、114、115および117の縁が、面取り部106、リセス部107の一部であるテーパ部108および109、シール部111に重なる位置関係とされているので、環状溝の形成位置に多少の誤差が生じても、環状溝が拡大隙間部(例えば面取り部106の部分に形成される隙間部)に連続する構造を維持させることができる。このため、環状溝の形成位置の誤差に起因する意図しない狭い隙間部の形成が防止され、この狭い隙間部が形成されることに起因する軸受性能の低下を防ぐことができる。
(実施形態の軸受を利用したスピンドルモータ)
以下、図3に示す軸受構造を利用したスピンドルモータの一例を説明する。図5は、スピンドルモータの一例を示す断面図である。なお、図5において、図1〜3と同じ符号は、同じ部分を示す。
図5には、軸回転型のスピンドルモータ500が示されている。スピンドルモータ500は、例えばハードディスク装置等の磁気ディスク記憶装置や光ディスク記憶装置の回転機器の駆動源として利用される。スピンドルモータ500は、回転軸となる軸部材120を備えている。軸部材120は、軸受部材101に回転自在な状態で保持され、また軸部材120の一端部には、ロータ501が固定されている。ロータ501には、スピンドルモータ500によって駆動される回転部材(図示省略)がビス孔502を利用して固定される。ロータ501には、ヨーク503が固定され、ヨーク503には、環状の永久磁石504が固定されている。
軸部材120は、図3を用いて説明したように、流体動圧を用いた軸受機構により、軸受部材101に軸受されている。軸受部材101は、ステータハウジング505に固定されている。ステータハウジング505には、磁性体により構成されるステータコア506が固定されている。ステータコア506には、コイル507が巻かれ、ステータ508が形成されている。ステータ508は、ロータ501側の永久磁石504に対向している。
コイル507の巻き始めと巻き終わりからは、図示省略した配線が引き出されている。ステータハウジング505には、絶縁孔509が設けられており、その孔よりコイルの配線を引き出し半田510にてフレキシブルプリント配線板に結線される。この配線を介して、コイル507に図示しない駆動回路から駆動電流が供給される。この駆動電流がスイッチングされることで、ステータ508とロータ501側の永久磁石504との間で周期的に極性が反転する磁力が発生し、それによりステータハウジング505に対してロータ501が回転する。
(2)第2の実施形態
以下、動圧溝と環状溝を軸部材側に設けた場合の一例を図6および7を用いて説明する。この場合、図1〜図3に示す構成において、軸受部材101の軸孔102の内面には、溝形成部105、リセス部107、溝形成部110およびシール部111は形成されず、それらの部分は、凹凸のない円筒内面となる。その代わり、軸部材120の対応する部分に第1の溝形成部、リセス部、第2の溝形成部およびシール部を構成するための加工が施される。
図6は、上述した加工を施した軸部材の概要を示す側面図である。図6には、軸部材601が示されている。軸部材601の先端(図の下端)の部分は、拡径された鍔部602とされている。鍔部602は、軸部材601と一体物であり、切削加工により形成されている。符号603は、鍔部602を形成する際に形成されるアンダーカット部である。アンダーカット部603は、部分的に縮径された環状の溝構造を有している。
アンダーカット部603に連続して環状溝604が形成されている。環状溝604は、図2の環状溝112に対応する。環状溝604には、動圧溝605の一端が繋がっている(連続している)。動圧溝605の他端は、環状溝606が繋がっている。環状溝604、動圧溝605および環状溝606の深さは同じ寸法とされている。環状溝604、動圧溝605および環状溝606により溝形成部607が構成されている。
環状溝606は、リセス部608の縁を構成するテーパ部610に連続している。リセス部608は、溝形成部607よりも縮径された構造を有し、その役割は、図2に示すリセス部107と同じである。
リセス部608の他方の縁は、テーパ部611とされ、そこから環状溝612が連続している。環状溝612には、動圧溝613の一方の端部が繋がり、動圧溝613の他方の端部は、環状溝614に繋がっている。環状溝612、動圧溝613および環状溝614により溝形成部615が構成されている。環状溝612、動圧溝613および環状溝614は、同じ深さ寸法とされている。環状溝614に連続してシール部616が設けられている。シール部616は、図の上方に向かって漸次縮径した形状とされている。
以下、上記構造の製造方法の一例を説明する。まず、溝形成部607および615が形成されていない形状を得る。次に溝形成部607および615を電解加工により形成する。この際、環状溝604の一部がアンダーカット部603に重なり、環状溝606の一部がテーパ部610に重なり、環状溝612の一部がテーパ部611に重なり、環状溝614の一部がシール部616に重なるように各環状溝の幅と、形成位置の調整を行う。
以上のように図6に示す軸部材601を得る。軸部材601を得たら、溝形成部、リセス部、シール部が形成されていない軸受部材620(図7参照)を用意し、軸部材601を装着する。そして、蓋部材621(図3の符号122に相当)を嵌め込み固定し、軸受部材と軸部材との間の隙間に潤滑油を充填することで、図7の流体動圧軸受装置を得る。
本発明は、流体動圧軸受装置および当該装置を用いたスピンドルモータに利用することができる。
加工途中の軸受部材の概要を示す側断面図である。 第1の実施形態の軸受部材を示す側断面図(A)と部分拡大図(B)である。 第1の実施形態を示す断面図である。 スラスト動圧溝の形状の一例を示す正面図である。 スピンドルモータの概要を示す断面図である。 軸部材の概要を示す側面図である。 第2の実施形態を示す断面図である。 電極工具の概要を示す側面図である。 従来のブレークスルー・ヘリングボーン動圧溝を示す側面図である。
符号の説明
101…軸受部材、102…軸孔、103…蓋取付部、104…鍔収容部、105…溝形成部、106…面取り部、107…リセス部、108…テーパ部、109…テーパ部、110…溝形成部、111…シール部、112…環状溝、113…動圧溝、114…環状溝、115…環状溝、116…動圧溝、117…環状溝、120…軸部材、121…鍔部材、122…蓋部材、500…スピンドルモータ、501…ロータ、502…ビス孔、503…ヨーク、504…永久磁石、505…ステータハウジング、506…ステータコア、507…コイル、508…ステータ。

Claims (7)

  1. 軸受部材と、
    前記軸受部材に相対回転可能な状態で装着された軸部材と、
    前記軸受部材の一端側を閉塞する蓋部材と、
    前記軸受部材と前記軸部材との間の隙間に連続的に充填された潤滑流体と、
    前記軸受部材または前記軸部材の軸方向に離れた位置に形成された一対の環状溝と、
    前記一対の環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝と
    を備え、
    前記一対の環状溝のそれぞれは、前記動圧溝が形成された部分における前記軸受部材の内周面と前記軸部材の外周面との間の隙間より大きな隙間を有する拡大隙間部に連続していることを特徴とする流体動圧軸受装置。
  2. 前記拡大隙間部は、面取り部、シール部、リセス部、またはアンダーカット部により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体動圧軸受装置。
  3. 前記動圧溝は、その屈曲部を境にして軸方向において非対称なパターンを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の流体動圧軸受装置。
  4. 前記動圧溝が少なくとも一対の環状導電部と該一対の環状導電部を繋ぐ屈曲した導電部とが一体的に形成された電極工具を用いた電解加工により同時に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体動圧軸受装置。
  5. 前記一対の環状溝のそれぞれが前記拡大隙間部に一部が重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体動圧軸受装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体動圧軸受装置を用いたことを特徴とするスピンドルモータ。
  7. 軸受部材と、
    前記軸受部材に相対回転可能な状態で装着された軸部材と、
    前記軸受部材の一端側を閉塞する蓋部材と、
    前記軸受部材と前記軸部材との間の隙間に充填された潤滑流体と、
    前記軸受部材または前記軸部材の軸方向に離れた位置に形成された一対の環状溝と、
    前記一対の環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝と
    を備え、
    前記一対の環状溝のそれぞれは、前記動圧溝が形成された部分における前記軸受部材の内周面と前記軸部材の外周面との間の隙間より大きな隙間を有する拡大隙間部に連続している構造を備えた流体動圧軸受装置の製造方法であって、
    前記拡大隙間部を構成する形状に前記軸受部材または前記軸部材を加工する第1の工程と、
    前記第1の工程において加工された部分に、少なくとも一対の環状導電部及び環状導電部を繋ぐ屈曲した導電部が一体的に形成された電極工具を用いて、前記一対の環状溝及び該環状溝を繋ぐ屈曲した動圧溝を同時に形成する電解加工工程と
    を有することを特徴とする流体動圧軸受装置の製造方法。
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