JP2009222156A - 差動装置 - Google Patents

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JP2009222156A JP2008068143A JP2008068143A JP2009222156A JP 2009222156 A JP2009222156 A JP 2009222156A JP 2008068143 A JP2008068143 A JP 2008068143A JP 2008068143 A JP2008068143 A JP 2008068143A JP 2009222156 A JP2009222156 A JP 2009222156A
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征彦 阿部
Norihiro Mizoguchi
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Abstract

【課題】バックラッシを簡単に調整することができ組立効率のよい差動装置を提供すること。
【解決手段】差動装置20において、支持部材51と、押圧部材52とを備え、支持部材51が、ピニオンシャフト32の端部を収容するピニオンシャフト収容穴と、ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する支持部材貫通孔とを有し、ケース31が、支持部材51を収容する支持部材収容穴と、支持部材収容穴と連通し押圧部材52、57を収容する押圧部材収容穴と、支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通するケース貫通孔とを有し、ピニオンシャフト32が、端部でピニオンシャフト32の軸線と直交する方向に貫通する固定ピン貫通孔を有し、固定ピン33が、ケース31のケース貫通孔と、支持部材51の支持部材貫通孔と、ピニオンシャフト32の固定ピン貫通孔に挿入されることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、差動装置に関し、詳しくは、サイドギヤとピニオンギヤとのバックラッシを簡単に調整できるようにした差動装置に関する。
従来、この種の差動装置として、例えば、図16に示すように、ピニオンシャフト1を支持するケース2と、固定ピン3と、ピニオンシャフト1に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ4、5と、一対のピニオンギヤ4、5と噛み合う第1サイドギヤ6および第2サイドギヤ7と、第1サイドギヤ6に連結された第1シャフト8と、第2サイドギヤ7に連結された第2シャフト9と、バックラッシを調整するためのシム11、12とを含んで構成されたものが知られている。
従来の差動装置においては、ケース2の第1サイドギヤ6と対向する内壁面2aと、第1サイドギヤ6の側面6aとの間の隙間Sに、シム11を介装させて、第1サイドギヤ6とピニオンギヤ4、5とのバックラッシを調整している。また、ケース2の第2サイドギヤ7と対向する内壁面2bと、第2サイドギヤ7の側面7aとの間の隙間Sに、シム12を介装させて第2サイドギヤ7とピニオンギヤ4、5とのバックラッシを調整している。このシム11、12は、隙間Sおよび隙間Sの大きさに応じた厚みのものが選択され、隙間Sおよび隙間Sが適切な数値になるようケース2内にそれぞれ組み込まれる。
このような適切なシムを選択して組み込むシム選択構造の場合には、厚みの異なったシムを多数用意し、これらのシムの中から適切な厚みのものを選択しなければならない。そのため、シムの管理に手間がかかり、さらに適切な厚みの選択にも手間がかかっていた。例えば、差動装置を一旦組み立てた後、隙間Sおよび隙間Sの大きさを測定し、その測定値に応じた厚みのシムを選択し、測定後に差動装置を分解して、選択されたシムを組み込むようにしていたので選択に手間がかかっていた。このようなシムの選択を簡略化すべく、差動装置の構成部品の寸法をそれぞれ測定し、得られた測定値からシムの厚みを算出し、その算出結果に応じた厚みのシムを選択しても、なお手間がかかるという問題を解決し難い。
このようなシム選択構造の問題を解決するため、シムを使用しないでバックラッシを調整するようにした差動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来の差動装置は、サイドギヤを保持するケースと、ケースを収容するハウジングと、ハウジングに支持されたドライブピニオンと、ケースに固定されドライブピニオンと噛み合うリングギヤと、ケースとハウジングの間に介装されケースを回転自在に支持する円錐ころ軸受と、を含んで構成されている。
従来の特許文献1に記載の差動装置においては、円錐ころ軸受の外輪の外周部におねじが形成され、ハウジングの内壁部にめねじが形成されており、両者がねじ結合することにより、外輪がハウジング内で軸線方向に移動できるようになっている。また、円錐ころ軸受の内輪がケースの一端部を回転自在に支持している。この場合、外輪を回転させると、外輪が円錐ころおよび内輪を押圧するので、円錐ころ軸受の予圧が調整されるとともに、予圧によりケースを介してリングギヤが軸線方向に移動するので、リングギヤとこのリングギヤと噛み合っているドライブピニオンとのバックラッシが調整される。このようにして、従来の特許文献1に記載の差動装置においては、シムを使用せずに円錐ころ軸受の外輪を移動させて、間接的にバックラッシを調整するようにしている。
特開2001−336606号公報(2頁、3頁、図1、図3)
しかしながら、特許文献1に記載の差動装置においては、円錐ころ軸受の外輪をハウジングにねじ込むことにより、円錐ころを内輪側に押圧して円錐ころ軸受の与圧を調整しているので、予圧が加えられることによりリングギヤとドライブピニオンとのバックラッシが間接的に調整されることになる。したがって、バックラッシの調整は、予圧の有無や大きさに直接影響されてしまう。すなわち、大きい予圧が必要なときは、円錐ころ軸受の外輪をハウジングにねじ込む量を大きくする必要があり、ねじ込む量が大きくなるとバックラッシが小さくなってしまう。そのため、バックラッシを優先して調整するときは、適切な予圧が得られないおそれがあり、予圧を優先して調整するときは、適切なバックラッシが得られないおそれがあるという問題があった。
本発明は、前述のような従来の問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、バックラッシを簡単に調整することができ組立効率のよい差動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る差動装置は、上記目的達成のため、(1)ピニオンシャフトを支持するケースと、前記ピニオンシャフトを前記ケースに固定する固定ピンと、前記ピニオンシャフトに回転自在に支持された一対のピニオンギヤと、前記一対のピニオンギヤと噛み合う第1サイドギヤと、前記第1サイドギヤと対向した位置で前記一対のピニオンギヤと噛み合う第2サイドギヤと、一端部で前記第1サイドギヤに連結された第1シャフトと、一端部で前記第2サイドギヤに連結された第2シャフトと、を備えた差動装置において、一方端部で前記ピニオンギヤを支持する支持部材と、前記支持部材の他方端部を前記ピニオンギヤに近接する方向に押圧する押圧部材とを備え、前記支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容するピニオンシャフト収容穴と、前記ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する支持部材貫通孔とを有し、前記ケースが、前記支持部材を収容する支持部材収容穴と、前記支持部材収容穴と連通し前記押圧部材を収容する押圧部材収容穴と、前記支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通するケース貫通孔とを有し、前記ピニオンシャフトが、前記端部で前記ピニオンシャフトの軸線と直交する方向に貫通する固定ピン貫通孔を有し、前記固定ピンが、前記ケースの前記ケース貫通孔と、前記支持部材の前記支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記固定ピン貫通孔に挿入されることを特徴とする。
この構成により、押圧部材が支持部材の他方端部をピニオンギヤに近接する方向に押圧すると、ピニオンギヤが支持部材により押圧され、ピニオンギヤと第1サイドギヤとの間のバックラッシおよびピニオンギヤと第2サイドギヤとの間のバックラッシが調整される。その結果、従来のバックラッシの調整のように、差動装置の各構成部品の寸法を測定して得られた測定結果に応じた厚みのシムを、多種類の中から選択する煩雑な調整がなくなる。また、円錐ころ軸受の与圧を介することなく直接バックラッシが調整されるので、適切なバックラッシを短時間で簡単に得ることができ、総合的に組立効率が向上する。
本発明に係る差動装置は、上記(1)に記載の構成を有する差動装置において、好ましくは、(2)前記押圧部材が、円柱状に形成され前記押圧部材の外周側面部におねじが形成されるとともに、前記おねじとねじ結合するめねじが前記押圧部材収容穴を囲む前記ケースの内壁面部に形成される。
この構成により、押圧部材とケースとがねじ結合されているので、押圧部材を回転させると、支持部材の他方端部がピニオンギヤに近接する方向に押圧されて、ピニオンギヤが支持部材により押圧され、ピニオンギヤと第1サイドギヤとの間のバックラッシおよびピニオンギヤと第2サイドギヤとの間のバックラッシが調整される。このように、押圧部材を回転させてバックラッシが調整されるので、押圧部材を自動的に回転させる装置を使用することにより、バックラッシの調整を自動的に行うことも可能となる。その結果、従来のバックラッシの調整のように、差動装置の各構成部品の寸法を測定して得られた測定結果に応じた厚みのシムを、多種類の中から選択する煩雑な調整がなくなる。また、円錐ころ軸受の与圧を介することなく直接バックラッシが調整されるので、適切なバックラッシを短時間で簡単に得ることができので、総合的に組立効率が著しく向上する。
本発明に係る差動装置は、上記(1)または(2)に記載の構成を有する差動装置において、好ましくは、(3)前記固定ピンの外周面と前記支持部材の前記支持部材貫通孔を囲む前記支持部材の内壁面との間に弾性部材が介装されるよう構成される。
この構成により、支持部材貫通孔に弾性部材が介装されて、固定ピンが弾性部材により弾性的に保持されるとともに、固定ピンがピニオンシャフトに固定されているので、ピニオンシャフトに励起される振動が抑制され、振動により励起される騒音の発生が防止される。
本発明に係る差動装置は、上記目的達成のため、(1)ピニオンシャフトを支持するケースと、前記ピニオンシャフトの両端部を前記ケースに固定する第1固定ピンおよび第2固定ピンと、前記ピニオンシャフトに回転自在に支持された一対の第1ピニオンギヤおよび第2ピニオンギヤと、前記第1ピニオンギヤおよび前記第2ピニオンギヤと噛み合う第1サイドギヤおよび第2サイドギヤと、一端部で前記第1サイドギヤに連結された第1シャフトと、一端部で前記第2サイドギヤに連結された第2シャフトと、を備えた差動装置において、一方端部で前記第1ピニオンギヤを支持する第1支持部材と、前記第1支持部材の他方端部を前記第1ピニオンギヤに近接する方向に押圧する第1押圧部材とを備え、前記第1支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容する第1ピニオンシャフト収容穴と、前記第1ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第1支持部材貫通孔とを有し、一方端部で前記第2ピニオンギヤを支持する第2支持部材と、前記第2支持部材の他方端部を前記第2ピニオンギヤに近接する方向に押圧する第2押圧部材とを備え、前記第2支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容する第2ピニオンシャフト収容穴と、前記第2ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第2支持部材貫通孔とを有し、前記ケースが、前記第1支持部材を収容する第1支持部材収容穴と、前記第2支持部材を収容する第2支持部材収容穴と、前記第1支持部材収容穴と連通し前記第1押圧部材を収容する第1押圧部材収容穴と、前記第1支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第1ケース貫通孔と、前記第2支持部材収容穴と連通し前記第2押圧部材を収容する第2押圧部材収容穴と、前記第2支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第2ケース貫通孔とを有し、前記ピニオンシャフトが、前記両端部で前記ピニオンシャフトの軸線と直交する方向に貫通する第1固定ピン貫通孔および第2固定ピン貫通孔を有し、前記第1固定ピンが、前記ケースの前記第1ケース貫通孔と、前記第1支持部材の前記第1支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記第1固定ピン貫通孔に挿入されるとともに、前記第2固定ピンが、前記ケースの前記第2ケース貫通孔と、前記第2支持部材の前記第2支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記第2固定ピン貫通孔に挿入されることを特徴とする。
この構成により、第1押圧部材が第1支持部材の他方端部を第1ピニオンギヤに近接する方向に押圧すると、第1ピニオンギヤが第1支持部材により押圧され、第1ピニオンギヤと第1サイドギヤとの間のバックラッシが調整されるとともに、第2押圧部材が第2支持部材の他方端部を第2ピニオンギヤに近接する方向に押圧すると、第2ピニオンギヤが第2支持部材により押圧され、第2ピニオンギヤと第2サイドギヤとの間のバックラッシが調整される。その結果、従来のバックラッシの調整のように、差動装置の各構成部品の寸法を測定して得られた測定結果に応じた厚みのシムを、多種類の中から選択する煩雑な調整がなくなる。また、円錐ころ軸受の与圧を介することなく直接バックラッシが調整されるので、適切なバックラッシを短時間で簡単に得ることができ、総合的に組立効率が向上する。
本発明によれば、押圧部材を回転させてピニオンギヤを支持する支持部材を摺動させ、ピニオンギヤを移動させることができるので、ピニオンギヤとサイドギヤとのバックラッシを簡単に調整することができ、組立効率のよい差動装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る差動装置を動力伝達装置に適用した例を示し、差動装置を含む動力伝達装置の断面図である。また、図2は、差動装置の断面図であり、図3は、差動装置の断面図であり、図3(a)および図3(b)は、バックラッシ調整機構の部分拡大断面図である。図4は、差動装置の押圧部材の部分平面図であり、図4(a)は、十字穴が形成された係合部を示し、図4(b)は、六角穴が形成された係合部を示し、図4(c)は、四角穴が形成された係合部を示し、図4(d)は、溝が形成された係合部を示す。
まず、本実施の形態の差動装置を含む動力伝達装置の構成について説明する。
図1に示すように、動力伝達装置10は、差動装置20と、差動装置20に固定されたリングギヤ21と、リングギヤ21と直交して噛み合うドライブピニオン22と、ドライブピニオン22を円錐ころ軸受23、24を介して回転自在に支持するハウジング25と、ハウジング25と差動装置20との間に介装された円錐ころ軸受26と、ハウジング25に固定されたリテーナ27と、リテーナ27と差動装置20との間に介装された円錐ころ軸受28と、ドライブピニオン22に連結されたコンパニオンフランジ29とを含んで構成されている。
このハウジング25の内部には、リングギヤ21、ドライブピニオン22、差動装置20および円錐ころ軸受23、24、26、28などの潤滑部材を潤滑するオイルが封入されており、ハウジング25の各開口部分には、図示しないシール部材が設けられている。
図2に示すように、差動装置20は、バックラッシ調整機構30、40と、バックラッシ調整機構30、40を収容するケース31と、ピニオンシャフト32と、第1固定ピンとしての固定ピン33および第2固定ピンとしての固定ピン34と、ピニオンシャフト32に回転自在に支持された一対の第1ピニオンギヤとしてのピニオンギヤ35および第2ピニオンギヤとしてのピニオンギヤ36と、ピニオンギヤ35、36と噛み合う第1サイドギヤ37と、ピニオンシャフト32を挟んで第1サイドギヤ37と対向した位置で一対のピニオンギヤ35、36と噛み合う第2サイドギヤ38と、一端部で第1サイドギヤ37に連結された第1シャフトとしての第1アクスルシャフト41と、一端部で第2サイドギヤ38に連結された第2シャフトとしての第2アクスルシャフト42とを含んで構成されている。
また、差動装置20において、第1サイドギヤ37の摺動面37aと、この摺動面37aと対向するケース31の内壁面との間にワッシャ43が介装されるとともに、第2サイドギヤ38の摺動面38aと、この摺動面38aと対向するケース31の内壁面との間にワッシャ44が介装されており、各面の耐摩耗性を向上させ、第1サイドギヤ37および第2サイドギヤ38を滑らかに回転させるようにしている。また、ピニオンギヤ35の摺動面35aとバックラッシ調整機構30との間にワッシャ45が介装されるとともに、ピニオンギヤ36の摺動面36aとバックラッシ調整機構40との間にワッシャ46が介装されており、各面の耐摩耗性を向上させ、ピニオンギヤ35、36を滑らかに回転させるようにしている。
図3(a)に示すように、バックラッシ調整機構30は、ケース31に摺動可能に収容された第1支持部材としての支持部材51と、支持部材51をピニオンギヤ35に近接する方向に押圧する第1押圧部材としての押圧部材52と、支持部材51に収容される弾性部材53、54とを含んで構成されている。
支持部材51は、ピニオンギヤ35をワッシャ45を介して摺動可能に支持する支持部51aと、支持部51aと一体的に形成された円筒状の本体部51bとを有している。
支持部51aは、球面状に形成された一方端部としての支持面51cを有しており、本体部51bは、平面状に形成され押圧部材52により押圧される他方端部としての被押圧面51dを有している。
また、支持部材51には、支持面51cで開口し、ピニオンシャフト32をその軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容する第1ピニオンシャフト収容穴としてのピニオンシャフト収容穴51eが形成されている。なお、このピニオンシャフト収容穴51eは、支持部材51の軸線方向に貫通する貫通孔であってもよい。本体部51bには、その軸線方向と直交する方向に貫通する第1支持部材貫通孔としての支持部材貫通孔51fが形成されており、この支持部材貫通孔51fには、弾性部材53、54が挿入されるようになっている。
押圧部材52は、円柱状に形成され、軸線方向の一端部の中央には、図示しない組立工具と係合する係合部52aが設けられており、軸線方向の他端部には、支持部材51を押圧する平坦な押圧面52bが設けられている。なお、この押圧面52b側の押圧部材52に複数の凹み部を形成し押圧部材52を軽くするようにしてもよい。
また、押圧部材52の外周部には、おねじ52cが設けられている。係合部52aは、組立工具の形状に応じた形状の凹みを有しており、例えば、凹みは、図4(a)に示す十字穴52dや、図4(b)に示す六角穴52eや、図4(c)に示す四角穴52fや、図4(d)に示す長形の溝52gで構成されている。
弾性部材53は、ゴム、プラスチックなどの弾性材料からなり、円柱状に形成され、軸線方向に貫通する貫通孔53aを有しており、貫通孔53aには、固定ピン33が挿入されるようになっている。弾性部材54も、弾性部材53と同様に形成され、貫通孔54aを有しており、貫通孔54aにも固定ピン33が挿入されるようになっている。
図3(b)に示すように、バックラッシ調整機構40は、バックラッシ調整機構30と同様に構成されている。すなわち、ケース31に摺動可能に収容された第2支持部材としての支持部材56と、支持部材56をピニオンギヤ36に近接する方向に押圧する第2押圧部材としての押圧部材57と、支持部材56に収容される弾性部材58、59とを含んで構成されている。
支持部材56は、ピニオンギヤ36をワッシャ46を介して摺動可能に支持する支持部56aと、支持部56aと一体的に形成された円筒状の本体部56bとを有している。
支持部56aは、球面状に形成された一方端部としての支持面56cを有しており、本体部56bは、平面状に形成され押圧部材57により押圧される他方端部としての被押圧面56dを有している。
また、支持部材56には、支持面56cで開口し、ピニオンシャフト32をその軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容する第2ピニオンシャフト収容穴としてのピニオンシャフト収容穴56eが形成されている。なお、このピニオンシャフト収容穴56eは、支持部材56の軸線方向に貫通する貫通孔であってもよい。
本体部56bには、その軸線方向と直交する方向に貫通する第2支持部材貫通孔としての支持部材貫通孔56fが形成されており、この支持部材貫通孔56fには、弾性部材58、59が挿入されるようになっている。
押圧部材57は、円柱状に形成され、軸線方向の一端部の中央には、図示しない組立工具と係合する係合部57aが設けられており、軸線方向の他端部には、支持部材56を押圧する平坦な押圧面57bが設けられている。また、押圧部材57の外周部には、おねじ57cが設けられている。係合部57aは、バックラッシ調整機構30における係合部52aと同様に、組立工具の形状に応じた形状の凹みを有している。
弾性部材58は、ゴム、プラスチックなどの弾性材料からなり、円柱状に形成され、軸線方向に貫通する貫通孔58aを有しており、貫通孔58aには、固定ピン34が挿入されるようになっている。弾性部材59も、弾性部材58と同様に形成され、貫通孔59aを有しており、貫通孔59aにも固定ピン34が挿入されるようになっている。
バックラッシ調整機構30およびバックラッシ調整機構40は、同一の大きさおよび形状であってもよく、異なった大きさおよび形状であってもよい。一対のピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37とのバックラッシおよび一対のピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38とのバックラッシを均一にして動力の伝達を円滑にするためには、バックラッシ調整機構30およびバックラッシ調整機構40は、同一の大きさおよび形状であることが好ましい。
図2に示すように、ケース31は、高い剛性を有する金属材料からなり、第1ボス部31aと、ピニオンシャフト32を挟んで第1ボス部31aと対向し第1ボス部31aの軸線と一致する軸線を有する第2ボス部31bと、第1ボス部31aおよび第2ボス部31bと一体的に形成された側壁部31cと、側壁部31cの外周に形成されたフランジ部31dとを含んで構成されている。
第1ボス部31aは、図1に示すように、円錐ころ軸受28を介してリテーナ27に回転自在に支持されるようになっており、第2ボス部31bは、円錐ころ軸受26を介してハウジング25に回転自在に支持されるようになっている。
第1ボス部31aには貫通孔31eと、貫通孔31eより大径の貫通孔31eaが形成されており、貫通孔31eには第1アクスルシャフト41が挿通され、貫通孔31eaには、第1サイドギヤ37が挿入されるようになっている。また、第2ボス部31bには、貫通孔31eと軸線が一致する貫通孔31fと、貫通孔31fより大径の貫通孔31faが形成されており、貫通孔31fには第2アクスルシャフト42が挿通され、貫通孔31faには、第2サイドギヤ38が挿入されるようになっている。
図3(a)に示すように、側壁部31cには、ピニオンギヤ35に近接する側で、第1ボス部31aの軸線と直交して第1支持部材収容穴としての支持部材収容穴31gが形成されている。また、側壁部31cには、この支持部材収容穴31gよりも小さい直径を有するとともに、支持部材収容穴31gと軸線が一致する第1支持部材収容穴としての支持部材収容穴31hとが形成されている。この支持部材収容穴31gおよび支持部材収容穴31hには、バックラッシ調整機構30の支持部材51が、その軸線方向に摺動可能に収容されるようになっている。
また、側壁部31cには、支持部材収容穴31hと軸線が一致する第1押圧部材収容穴としての押圧部材収容穴31iが形成されており、支持部材収容穴31hと押圧部材収容穴31iとが連通している。この押圧部材収容穴31iを囲む側壁部31cの内壁面31jには、めねじ31kが形成されており、押圧部材52のおねじ52cとねじ結合するようになっている。また、支持部材収容穴31hの軸線と直交する方向に貫通する第1ケース貫通孔としてのケース貫通孔31lが形成されており、ケース貫通孔31lには、弾性部材53、54が挿入されるようになっている。
また、図3(a)に示すように、側壁部31cには、ピニオンギヤ36に近接する側で、支持部材収容穴31gと軸線が一致した第2支持部材収容穴としての支持部材収容穴31mと、この支持部材収容穴31mよりも小さい直径を有するとともに、支持部材収容穴31mと軸線が一致する第2支持部材収容穴としての支持部材収容穴31nが形成されている。この支持部材収容穴31mおよび支持部材収容穴31nには、バックラッシ調整機構40の支持部材56が、その軸線方向に摺動可能に収容されるようになっている。
また、側壁部31cには、支持部材収容穴31nと軸線が一致する第2押圧部材収容穴としての押圧部材収容穴31oが形成されており、支持部材収容穴31nと押圧部材収容穴31oとが連通している。この押圧部材収容穴31oを囲む側壁部31cの内壁面31pには、めねじ31qが形成されており、押圧部材57のおねじ57cとねじ結合するようになっている。また、支持部材収容穴31nの軸線と直交する方向に貫通する第2ケース貫通孔としてのケース貫通孔31rが形成されており、ケース貫通孔31rには、弾性部材58、59が挿入されるようになっている。
フランジ部31dには、複数の貫通孔31sが形成されており、図1に示すリングギヤ21を固定するワッシャ付ボルト47が挿通されるようになっている。
ピニオンシャフト32は、図2に示すように、その軸線と直交する方向に貫通する第1固定ピン貫通孔としての固定ピン貫通孔32aおよび第2固定ピン貫通孔としての固定ピン貫通孔32bを有しており、固定ピン貫通孔32aには、固定ピン33が圧入され、固定ピン貫通孔32bには、固定ピン34が圧入されるようになっている。
ピニオンギヤ35は、かさ歯車からなり、支持部材51の支持面51cと同様に球面状に形成された摺動面35aと、軸線方向に形成された貫通孔35bとを有している。ピニオンギヤ36も、ピニオンギヤ35と同一の歯数および形状に形成され、支持部材56の支持面56cと同様に球面状に形成された摺動面36aと、軸線方向に形成された貫通孔36bとを有している。
第1サイドギヤ37は、ピニオンギヤ35、36と噛み合うかさ歯車からなり、歯車部37bと、歯車部37bと一体的に形成されたボス部37cとを有している。第1サイドギヤ37には軸線方向に貫通孔37dが形成されており、この貫通孔37dを囲む第1サイドギヤ37の内壁面にはスプライン内歯が形成されている。このスプライン内歯とスプライン嵌合するスプライン外歯が第1アクスルシャフト41に形成されている。
第2サイドギヤ38も、第1サイドギヤ37と同様、ピニオンギヤ35、36と噛み合うかさ歯車からなり、歯車部38bと、歯車部38bと一体的に形成されたボス部38cとを有している。第2サイドギヤ38には軸線方向に貫通孔38dが形成されており、この貫通孔38dを囲む第2サイドギヤ38の内壁面にはスプライン内歯が形成されている。このスプライン内歯とスプライン嵌合するスプライン外歯が第2アクスルシャフト42に形成されている。
図1に示すように、リングギヤ21は、かさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が90度をなす歯車からなり、ドライブピニオン22の軸線と直交して噛み合っており、ドライブピニオン22に伝達された動力を減速して差動装置20に伝達するようになっている。
ドライブピニオン22は、リングギヤ21と同様のかさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が90度をなす歯車部22aと、歯車部22aと一体的に形成された軸部22bとを含んで構成されており、軸部22bで、円錐ころ軸受23、24を介してハウジング25に支持されている。ドライブピニオン22は、円錐ころ軸受23により、リングギヤ21と離隔する方向への移動が規制されており、リングギヤ21と歯車部22aとが所要のバックラッシになるよう調整された状態で噛み合っている。
軸部22bは、端部でコンパニオンフランジ29と連結されており、コンパニオンフランジ29は、図示しないプロペラシャフトと連結されている。このプロペラシャフトを介してエンジンの動力がコンパニオンフランジ29に伝達されるようになっており、ドライブピニオン22、リングギヤ21の順にエンジンの動力が差動装置20に伝達されるようになっている。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る差動装置20の組立およびバックラッシの調整について説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る差動装置20における分解した状態の各構成要素の断面を示す断面図であり、図6は、差動装置20の断面図およびバックラッシ調整装置のブロック図である。
まず、図5に示すように、支持部材51に弾性部材53、54を挿入し、図示しないケースの開口部から、ケース31の支持部材収容穴31g、31hに支持部材51を挿入し、ピニオンシャフト32の一方端部をピニオンギヤ35の貫通孔35b、ワッシャ45の貫通孔45aおよび支持部材51のピニオンシャフト収容穴51eに挿入する。次いで、固定ピン33をケース31のケース貫通孔31l、弾性部材53の貫通孔53aに挿入し、ピニオンシャフト32の固定ピン貫通孔32aに圧入し、さらに弾性部材54の貫通孔54aに挿入する。そして、押圧部材52をケース31の押圧部材収容穴31iに挿入しねじ結合させる。
次いで、支持部材56に弾性部材58、59を挿入し、図示しないケースの開口部から、ケース31の支持部材収容穴31m、31nに支持部材56を挿入し、ピニオンシャフト32の一方端部をピニオンギヤ36の貫通孔36b、ワッシャ46の貫通孔46aおよび支持部材56のピニオンシャフト収容穴56eに挿入する。次いで、固定ピン34をケース31のケース貫通孔31r、弾性部材58の貫通孔58aに挿入し、ピニオンシャフト32の固定ピン貫通孔32bに圧入し、さらに弾性部材59の貫通孔59aに挿入する。そして、押圧部材57をケース31の押圧部材収容穴31oに挿入しねじ結合させる。
次いで、図2に示すように、第1サイドギヤ37のボス部37cにワッシャ43を組み込み、第1サイドギヤ37を、図示しないケースの開口部から挿入し、ピニオンギヤ35、36に噛み合わせる。そして、第1アクスルシャフト41をボス部37cの貫通孔37dに挿入し、第1アクスルシャフト41を第1サイドギヤ37にスプライン嵌合させる。
次いで、第2サイドギヤ38のボス部38cにワッシャ44を組み込み、第2サイドギヤ38を、図示しないケースの開口部から挿入し、ピニオンギヤ35、36に噛み合わせる。そして、第2アクスルシャフト42をボス部38cの貫通孔38dに挿入し、第2アクスルシャフト42を第2サイドギヤ38にスプライン嵌合させる。なお、ケース31を左右または前後に二分割し、差動装置20の各構成要素を組み立てた後、分割されたケースを結合させて一体化するようにして、組立作業をより簡易にするようにしてもよい。
本実施の形態に係る差動装置20においては、その組立後に、押圧部材52および押圧部材57を回転させることにより、ピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37との間と、ピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38との間のバックラッシが調整される。
バックラッシの調整は、押圧部材52および押圧部材57を回転させて行われるので、ドライバなどの締付工具を使用してもよく、自動的にバックラッシを調整するバックラッシ調整装置を使用してもよい。本実施の形態に係る差動装置20においては、図6に示すように、バックラッシ調整装置60を使用してバックラッシの調整が行われる。
図6に示すように、バックラッシ調整装置60は、押圧部材52および押圧部材57を回転させる回転工具61、62と、回転工具61、62に生ずるトルクを検出するトルク検出部63、64と、回転工具61、62を駆動する締付駆動部65、66と、回転工具61、62の締付けを制御する制御部67と、バックラッシの適切な数値(mm)、回転工具61、62の適切な締付トルク(N・m)、回転工具61、62の回転数(rpm)、締付制御の設定条件などを予め設定し、記憶させる設定部68と、各部に電源を供給する電源部69とを含んで構成されている。
バックラッシ調整装置60により、差動装置20のバックラッシを調整するには、まず、差動装置20を図示しない治具にセットし、次いで、回転工具61を押圧部材52の係合部52aに係合させるとともに、回転工具62を押圧部材57の係合部57aに係合させる。この状態で、制御部67により締付駆動部65、66を動作させ、回転工具61、62を同時に回転させる。回転工具61、62が回転すると、押圧部材52、57がそれぞれ支持部材51、56の被押圧面51d、56dをそれぞれ押圧し、ワッシャ45、46を介してピニオンギヤ35、36をそれぞれ押圧する。
そして、回転工具61、62の締付トルクが、トルク検出部63、64により検出され、所定の締付トルクに到達したことが検出されると、締付駆動部65、66が停止する。締付駆動部65、66が停止したとき、ピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37とのバックラッシ、ピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38とのバックラッシが、同時に適切な数値でセットされている。
このように、差動装置20を治具にセットしバックラッシ調整装置60を動作させるだけの簡単な作業で、短時間に適切なバックラッシが得られる。回転工具61、62の所定の締付トルクは、差動装置20の構造、形状、大きさおよび伝達される動力の設定条件などの諸条件に基づいて適宜選択される。
このように、本実施の形態に係る差動装置20においては、前述のように構成されているので、次の効果が得られる。すなわち、本実施の形態に係る差動装置20は、ケース31と、固定ピン33、34と、一対のピニオンギヤ35、36と、第1サイドギヤ37および第1アクスルシャフト41と、第2サイドギヤ38および第2アクスルシャフト42とを備えており、さらに、支持面51c、56cでピニオンギヤ35、36をそれぞれ支持する支持部材51、56と、支持部材51、56の被押圧面51d、56dをピニオンギヤ35、36に近接する方向にそれぞれ押圧する押圧部材52、57を備えている。
そして、支持部材51、56が、ピニオンシャフト32の端部を収容するピニオンシャフト収容穴51e、56eと、ピニオンシャフト収容穴51e、56eの軸線方向に直交する方向に貫通する支持部材貫通孔51f、56fと、支持部材貫通孔51f、56fに挿入され固定ピン33、34を挿通させる貫通孔53a、54a、58a、59aをそれぞれ有する弾性部材53、54、58、59とを備えている。
さらに、ケース31が、支持部材51、56を収容する支持部材収容穴31g、31h、31m、31nを有し、支持部材収容穴31g、31h、31m、31nと連通し押圧部材52、57を収容する押圧部材収容穴31i、31oと、支持部材収容穴31g、31h、31m、31nの軸線方向に直交する方向に貫通するケース貫通孔31l、31rとを有し、ピニオンシャフト32が、両端部でピニオンシャフトの軸線と直交する方向に貫通する固定ピン貫通孔32a、32bを有し、固定ピン33、34が、ケース31のケース貫通孔31l、31rと、弾性部材53、54、58、59の貫通孔53a、54a、58a、59aと、ピニオンシャフト32の固定ピン貫通孔32a、32bにそれぞれ挿入されるよう構成されている。
また、押圧部材52、57の外周側面部におねじ52c、56cがそれぞれ形成されるとともに、おねじ52c、56cとねじ結合するめねじ31k、31qがそれぞれケース31に形成され、押圧部材52、57とケース31とがねじ結合するよう構成されている。
その結果、押圧部材52、57を所定の締付トルクで回転させるだけで、ピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37との間の適切なバックラッシおよびピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38との間の適切なバックラッシが、同時にセットされる。従来のバックラッシの調整のように、差動装置の各構成部品の寸法を測定して得られた測定結果に応じた厚みのシムを、多種類の中から選択する煩雑な調整がなくなり、短時間で簡単に適切なバックラッシを得ることができる。したがって、多種類のシムを用意し、これらの在庫管理をする必要もなくなり、総合的に組立効率を著しく向上させることができる。
また、支持部材51の支持部材貫通孔51fに弾性部材53、54が介装されて、固定ピン33が弾性部材53、54により弾性的に保持されるとともに、固定ピン33がピニオンシャフト32に圧入されて固定されているので、ピニオンシャフト32の振動が抑制され、振動により励起される騒音の発生が防止される。支持部材51と同様に、支持部材56の支持部材貫通孔56fにも弾性部材58、59が介装されて、固定ピン34が弾性部材58、59により弾性的に保持されるとともに、固定ピン34がピニオンシャフト32に圧入されて固定されているので、ピニオンシャフト32の振動が抑制され、振動により励起される騒音の発生が防止される。
また、本実施の形態に係る差動装置20は、図3(a)に示すように、支持部材51には、ピニオンシャフト収容穴51eが形成され、ピニオンシャフト32がその軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容されているので、間隔Lの隙間にオイル通路が形成され、このオイル通路にケース31内のオイルを流通させることができる。その結果、支持部材51の支持面51c、ワッシャ45およびピニオンギヤ35の摺動面35a、ピニオンギヤ35とピニオンシャフト32の摺動面にオイルが十分に供給され、焼き付きなどの弊害を未然に防止することができる。
また、リングギヤ21の回転とともにケース31が回転すると、ケース31内のオイルは遠心力の作用により、ピニオンシャフト32の軸方向端部と支持部材51のピニオンシャフト収容穴51eとの間の隙間に一時的に滞留させることができ、間隔Lのオイル通路からピニオンギヤ35に向けて供給されるので、円滑な潤滑が得られる。
また、図3(b)に示すように、支持部材56にも、ピニオンシャフト収容穴56eが形成され、ピニオンシャフト32がその軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容されているので、間隔Lの隙間にオイル通路が形成され、このオイル通路にケース31内のオイルを流通させることができる。その結果、支持部材56の支持面56c、ワッシャ46およびピニオンギヤ36の摺動面36a、ピニオンギヤ36とピニオンシャフト32の摺動面にオイルが十分に供給され、焼き付きなどの弊害を未然に防止することができる。また、ケース31内のオイルは遠心力の作用により、ピニオンシャフト32の軸方向端部と支持部材56のピニオンシャフト収容穴56eとの間の隙間に一時的に滞留させることができ、間隔Lのオイル通路からピニオンギヤ36に向けて供給されるので、円滑な潤滑が得られる。
本実施の形態に係る差動装置20においては、第1サイドギヤ37とケース31との間、第2サイドギヤ38とケース31との間、ピニオンギヤ35と支持部材51との間、ピニオンギヤ36と支持部材56との間に、それぞれワッシャ43、44、45、46が介装された場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、第1サイドギヤとケースとの間、第2サイドギヤとケースとの間、ピニオンギヤと支持部材との間にワッシャを介装しなくてもよい。
本実施の形態に係る差動装置20においては、支持部材51、56の支持部51a、56aの直径を本体部51b、56bの直径よりもそれぞれ大きくした場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、支持部材の支持部の直径を本体部の直径と同一の大きさで形成してもよい。この場合には、支持部材51、56をケース31の外側から押圧部材収容穴31i、31oを挿通させケース31内に組み込むことができ、組立を容易にすることができる。
また、本実施の形態に係る差動装置20においては、支持部材51、56を円柱状に形成した場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、支持部材を円柱状以外の形状で形成してもよい。例えば、四角柱、六角柱などの多角柱で形成してもよい。この場合には、支持部材を収容するケースの支持部材収容穴も支持部材の形状に対応して形成される。
次いで、第1の実施の形態に係る差動装置20の変形例について説明する。
図7は、第1の実施の形態に係る差動装置20を示し、図7(a)は、ねじ部を有する固定ピン33をピニオンシャフト32にねじ結合した状態の部分断面図であり、図7(b)は、図7(a)のAから見た部分側面図であり、図7(c)は、弾性材料からなる固定ピン33をピニオンシャフト32に係合させた状態の部分断面図であり、図7(d)は、図7(c)のBから見た部分側面図である。
本実施の形態に係る差動装置20においては、固定ピン33、34をピニオンシャフト32に圧入により固定した場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、固定ピンをピニオンシャフトに圧入以外の固定手段により固定してもよい。例えば、図7(a)に示すように、ピニオンシャフト32において、その軸線方向にめねじ32mを形成するとともに、固定ピン33において、その軸線方向の中間部におねじ33oを形成し、さらに、図7(b)に示すように、固定ピン33の端部に六角形の断面を有する係合穴33kを形成し、図示しない六角レンチにより固定ピン33をピニオンシャフト32にねじ結合させて固定してもよい。
また、図7(c)、図7(d)に示すように、固定ピン33をスプリングピンなどの弾性材料で形成し、固定ピン33をピニオンシャフト32に収縮させて挿入し、ばねの復元力でピニオンシャフト32に係合させて固定してもよい。
図8は、第1の実施の形態に係る差動装置20を示し、図8(a)は、ねじ部を有するピン抜け防止部材48をねじ穴31laにねじ結合した状態の部分断面図であり、図8(b)は、図8(a)のCから見た部分側面図であり、図8(c)は、固定ピン33を円柱状のピン抜け防止部材49を圧入穴31lbに圧入した状態の部分断面図であり、図8(d)は、図8(c)のDから見た部分側面図である。
本実施の形態に係る差動装置20においては、固定ピン33をケース貫通孔31lに挿入しピニオンシャフト32に圧入により固定した場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、ピン抜け防止部材を設け固定ピンがケース貫通孔から抜き出ないようにしてもよい。
例えば、図8(a)に示すように、周側面部におねじが形成され、端面部に回転工具と係合する係合穴48aが形成されたピン抜け防止部材48を設け、ケース31において、図8(b)ケース貫通孔31lの開口部分にケース貫通孔31lより大径でケース貫通孔31lと軸線が一致するねじ穴31laを形成し、ピン抜け防止部材48をねじ穴31laに挿入してねじ結合するようにしてもよい。
また、図8(c)、図8(d)に示すように、円柱状のピン抜け防止部材49を設け、ケース31において、ケース貫通孔31lの開口部分にケース貫通孔31lより大径でケース貫通孔31lと軸線が一致する圧入穴31lbを形成し、ピン抜け防止部材49を圧入穴31lbに圧入するようにしてもよい。
図9は、第1の実施の形態に係る差動装置20の断面図を示し、図9(a)は、ロック部材31ka、31qaを設けた状態の断面図であり、図9(b)は、接着剤からなるロック部材31kbを設けた状態の部分断面図であり、図9(c)は、キーからなるロック部材31kcを設けた状態の部分断面図である。
本実施の形態に係る差動装置20においては、押圧部材52、57をケース31にねじ結合して、バックラッシを調整するバックラッシ調整機構30、40について説明したが、本発明に係る差動装置においては、バックラッシ調整後に、バックラッシ調整機構を構成する押圧部材とケースとの間に緩み防止手段を設けてもよい。
例えば、図9(a)に示すように、ケース31のめねじ31k、31qの周囲に、一箇所または数箇所で弾性材料からなるロック部材31ka、31qaを設けてもよい。このロック部材31ka、31qaにより、押圧部材52、57の緩みを未然に防止し、調整したバックラッシを確実に維持するようにしてもよい。
また、図9(b)に示すように、ケース31のめねじ31kと押圧部材52のおねじ52cとのねじ結合部分の全周囲に、接着剤からなるロック部材31kbを塗布し押圧部材52の緩みを未然に防止し、調整したバックラッシを確実に維持するようにしてもよい。
また、図9(c)に示すように、キー31kcを設けるとともに、押圧部材52および支持部材51にキー穴52kおよびキー穴51kを形成し、キー穴52kおよびキー穴51kにキー31kcを圧入し押圧部材52の緩みを未然に防止し、調整したバックラッシを確実に維持するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る差動装置50の断面図であり、図11は、差動装置50の部分断面図であり、図12は、図11のE−E断面を示す断面図である。
なお、第2の実施の形態に係る差動装置50においては、第1の実施の形態に係る差動装置20のバックラッシ調整機構40に代えてバックラッシ調整機構70で構成しているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図9に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
まず、構成について説明する。
図10に示すように、本実施の形態に係る差動装置50は、第1の実施の形態に係る差動装置20と同様に、バックラッシ調整機構30、70と、バックラッシ調整機構30、70を収容するケース71と、ピニオンシャフト72と、固定ピン33と、ピニオンシャフト72に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ35、36と、一対のピニオンギヤ35、36と噛み合う第1サイドギヤ37と、第1サイドギヤ37と対向した位置で一対のピニオンギヤ35、36と噛み合う第2サイドギヤ38と、一端部で第1サイドギヤ37に連結された第1シャフトとしての第1アクスルシャフト41と、一端部で第2サイドギヤ38に連結された第2シャフトとしての第2アクスルシャフト42とを含んで構成されている。
図11および図12に示すように、バックラッシ調整機構70は、ケース71に摺動可能に収容された支持部材73と、支持部材73をピニオンギヤ36に近接する方向に押圧する押圧部材57と、支持部材73に収容される弾性部材74、75、76、77とを含んで構成されている。
支持部材73は、ピニオンギヤ36をワッシャ46を介して摺動可能に支持する支持部73aと、支持部73aと一体的に形成された円筒状の本体部73bとを有している。
支持部73aは、球面状に形成された一方端部としての支持面73cを有しており、本体部73bは、平面状に形成され押圧部材57により押圧される他方端部としての被押圧面73dを有している。
また、支持部材73には、支持面73cで開口し、ピニオンシャフト72をその軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容するピニオンシャフト収容穴73eが形成されている。また、支持部材73には、弾性部材74、75、76、77を収容する弾性部材収容孔74a、75a、76a、77aが径方向に等間隔に形成され弾性部材74、75、76、77が収容されるようになっている。
弾性部材74は、ゴム、プラスチックなどの弾性材料からなり、四角形の断面を有する棒状に形成されており、弾性部材収容孔74aに収容されたとき、端面74bと、支持部材73の被押圧面73dとが平坦になる長さで形成されている。弾性部材75、76、77も、弾性部材74と同様に形成されている。
図10および図11に示すように、ケース71は、ケース31と同様に構成されており、側壁部71cにおいて、ピニオンギヤ36に近接する側で、支持部材収容穴31gと軸線が一致した支持部材収容穴71mと、この支持部材収容穴71mよりも小さい直径を有するとともに、支持部材収容穴71mと軸線が一致する支持部材収容穴71nが形成されている。この支持部材収容穴71mおよび支持部材収容穴71nには、バックラッシ調整機構70の支持部材73が、その軸線方向に摺動可能に収容されるようになっている。
また、側壁部71cには、支持部材収容穴71nと軸線が一致する押圧部材収容穴71oが形成されており、支持部材収容穴71nと押圧部材収容穴71oとが連通している。この押圧部材収容穴71oを囲む側壁部71cの内壁面71pには、めねじ71qが形成されており、押圧部材57のおねじ57cとねじ結合するようになっている。
ピニオンシャフト72は、図10に示すように、その軸線と直交する方向に貫通する固定ピン貫通孔72aを有しており、固定ピン貫通孔72aには、固定ピン33が圧入されるようになっている。
このように、本実施の形態に係る差動装置50は、バックラッシ調整機構70を含んで構成されているので、以下のような効果がある。
すなわち、第1の実施の形態に係る差動装置20の構成により得られる効果に加え、バックラッシ調整機構70が、ケース71に摺動可能に収容された支持部材73と、支持部材73をピニオンギヤ36に近接する方向に押圧する押圧部材57と、支持部材73に収容される弾性部材74、75、76、77とを含んで構成されているので、簡単な構造で、ピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37との間の適切なバックラッシおよびピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38との間の適切なバックラッシを得ることができる。また、支持部材73の弾性部材収容孔74a、75a、76a、77aに弾性部材74、75、76、77が介装されているので、ピニオンシャフト72に励起される振動が抑制され、振動により発生する騒音の発生が防止される。
また、図11に示すように、ピニオンシャフト72が、支持部材73のピニオンシャフト収容穴73eに、その軸線方向および径方向に所定の間隔Lを有して収容されているので、間隔Lの隙間にオイル通路が形成されている。このオイル通路にケース71内のオイルを流通させることができるので、支持部材73の支持面73c、ワッシャ46およびピニオンギヤ36の摺動面36a、ピニオンギヤ36とピニオンシャフト72の摺動面にオイルが十分に供給され、焼き付きなどの弊害を未然に防止することができる。また、ケース71内のオイルは遠心力の作用により、ピニオンシャフト72の軸方向端部と支持部材73のピニオンシャフト収容穴73eとの間の隙間に一時的に滞留させることができ、間隔Lのオイル通路からピニオンギヤ36に向けて供給されるので、円滑な潤滑が得られる。
本実施の形態に係る差動装置50においては、バックラッシ調整機構30と、バックラッシ調整機構30にピニオンシャフト72を挟んで対向するバックラッシ調整機構70とを含んで構成される場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、本実施の形態に係る差動装置50のバックラッシ調整機構30に代えてバックラッシ調整機構70と同様のバックラッシ調整機構を含んで構成してもよい。
(第3の実施の形態)
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る差動装置80の断面図であり、図14は、差動装置80の部分断面図であり、図15は、図14のF−F断面を示す断面図である。
なお、第3の実施の形態に係る差動装置80においては、第1の実施の形態に係る差動装置20のバックラッシ調整機構40が異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図9に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
まず、構成について説明する。
図13に示すように、本実施の形態に係る差動装置80は、第1の実施の形態に係る差動装置20と同様に、バックラッシ調整機構30、90と、バックラッシ調整機構30、90を収容するケース71と、ピニオンシャフト92と、固定ピン33と、ピニオンシャフト92に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ35、36と、一対のピニオンギヤ35、36と噛み合う第1サイドギヤ37と、第1サイドギヤ37と対向した位置で一対のピニオンギヤ35、36と噛み合う第2サイドギヤ38と、一端部で第1サイドギヤ37に連結された第1シャフトとしての第1アクスルシャフト41と、一端部で第2サイドギヤ38に連結された第2シャフトとしての第2アクスルシャフト42とを含んで構成されている。
図13および図14に示すように、バックラッシ調整機構90は、ケース71に摺動可能に収容された支持部材93と、弾性部材94と、支持部材93をピニオンギヤ36に近接する方向に押圧する押圧部材57とを含んで構成されている。
支持部材93は、ピニオンギヤ36をワッシャ46を介して摺動可能に支持する支持部93aと、支持部93aと一体的に形成された円筒状の本体部93bとを有している。
支持部93aは、球面状に形成された一方端部としての支持面93cを有しており、本体部93bは、平面状に形成され押圧部材57により押圧される他方端部としての被押圧面93dを有している。
また、支持部材93には、支持面93cで開口し、ピニオンシャフト92をその径方向に所定の間隔Lを有して収容するとともに、弾性部材94を収容するピニオンシャフト収容穴93eが形成されている。このピニオンシャフト収容穴93eの一部は、弾性部材94を密着させて収容するよう、弾性部材94の形状と同様の形状を有している。
弾性部材94は、ゴム、プラスチックなどの弾性材料からなり、円柱状に形成されている。弾性部材94の軸線方向の一方端部で凸状の円錐面94aが形成されており、ピニオンシャフト収容穴93eを囲む支持部材93の内壁面93nと密着して係合するようになっている。弾性部材94の軸線方向の他方端部で凹状の円錐面94bが形成されており、ピニオンシャフト92の先端面92sと密着して係合するようになっている。
図13に示すように、ピニオンシャフト92の一方端部には、その軸線と直交する方向に貫通する貫通孔92aを有しており、貫通孔92aには、固定ピン33が圧入されるようになっている。また、ピニオンシャフト92の他方端部には、その軸線方向に直交する方向に貫通する貫通孔92aが形成されており、ピニオンシャフト92の外周面92gと支持部材93のピニオンシャフト収容穴93eを囲む支持部材93の内壁面nとの間に形成された間隔Lを流通するオイルが貫通孔92a内を流通するようになっている。
このように、本実施の形態に係る差動装置80は、バックラッシ調整機構90を含んで構成されているので、以下のような効果がある。
すなわち、第1の実施の形態に係る差動装置20の構成により得られる効果に加え、バックラッシ調整機構90が、ケース71に摺動可能に収容された支持部材93と、支持部材93をピニオンギヤ36に近接する方向に押圧する押圧部材57と、支持部材93に収容される弾性部材94とを含んで構成されているので、簡単な構造で、ピニオンギヤ35、36と第1サイドギヤ37との間の適切なバックラッシおよびピニオンギヤ35、36と第2サイドギヤ38との間の適切なバックラッシを得ることができる。
また、支持部材93の内壁面nに弾性部材94の凸状の円錐面94aが密着して係合するとともに、弾性部材94の凹状の円錐面94bとピニオンシャフト92の先端面92sとが密着して係合しているので、ピニオンシャフト92に励起される振動が抑制され、振動により発生する騒音の発生が防止される。
また、図14に示すように、ピニオンシャフト92が、支持部材93のピニオンシャフト収容穴93eに、その軸線方向に所定の間隔Lを有して収容されているので、間隔Lの隙間にオイル通路が形成されている。また、ピニオンシャフト92が貫通孔92aを有し、貫通孔92aがオイル通路になっているので、これらのオイル通路にケース31内のオイルを流通させることができる。その結果、支持部材93の支持面93c、ワッシャ46およびピニオンギヤ36の摺動面36a、ピニオンギヤ36とピニオンシャフト92の摺動面にオイルが十分に供給され、焼き付きなどの弊害を未然に防止することができる。また、ケース31内のオイルは遠心力の作用により、貫通孔92a内に一時的に滞留させることができ、間隔Lのオイル通路からピニオンギヤ36に向けて供給されるので、円滑な潤滑が得られる。
本実施の形態に係る差動装置80においては、バックラッシ調整機構30と、バックラッシ調整機構30にピニオンシャフト92を挟んで対向するバックラッシ調整機構90とを含んで構成される場合について説明したが、本発明に係る差動装置においては、本実施の形態に係る差動装置50のバックラッシ調整機構30に代えてバックラッシ調整機構90と同様のバックラッシ調整機構を含んで構成してもよい。
以上説明したように、本発明に係る差動装置は、簡単な構造で、ハウジングにおける本体と蓋体との相対変位を抑制し、騒音の発生を防止することができるという効果を奏し、最終減速装置やトランスアクスルなどの動力伝達装置の差動装置全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る差動装置を動力伝達装置に適用した例を示し、差動装置を含む動力伝達装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の断面図であり、図3(a)および図3(b)は、バックラッシ調整機構の部分拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の押圧部材の部分平面図であり、図4(a)は、十字穴が形成された係合部を示し、図4(b)は、六角穴が形成された係合部を示し、図4(c)は、四角穴が形成された係合部を示し、図4(d)は、溝が形成された係合部を示す。差動装置のバックラッシ調整機構の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置における分解した状態の各構成要素の断面を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の断面図およびバックラッシ調整装置のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置を示し、図7(a)は、ねじ部を有する固定ピンをピニオンシャフトにねじ結合した状態の部分断面図であり、図7(b)は、図7(a)のAから見た部分側面図であり、図7(c)は、弾性材料からなる固定ピンをピニオンシャフトに係合させた状態の部分断面図であり、図7(d)は、図7(c)のBから見た部分側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る差動装置を示し、図8(a)は、ねじ部を有するピン抜け防止部材をケース貫通孔にねじ結合した状態の部分断面図であり、図8(b)は、図8(a)のCから見た部分側面図であり、図8(c)は、固定ピンを円柱状のピン抜け防止部材をケース貫通孔に圧入した状態の部分断面図であり、図8(d)は、図8(c)のDから見た部分側面図である。 本発明第1の実施の形態に係る差動装置20の断面図を示し、図9(a)は、ロック部材を設けた状態の断面図であり、図9(b)は、接着剤からなるロック部材を設けた状態の部分断面図であり、図9(c)は、キーからなるロック部材を設けた状態の部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る差動装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る差動装置の部分断面図である。 図11のE−E断面を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る差動装置の断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る差動装置の部分断面図である。 図14のF−F断面を示す断面図である。 従来の差動装置の断面図である。
符号の説明
20、50、80 差動装置
30、40、70、90 バックラッシ調整機構
31、71 ケース
31e、31f、35b、36b、53a、54a、58a、59a、92a 貫通孔
31g、31h 支持部材収容穴(第1支持部材収容穴)
31m、31n 支持部材収容穴(第2支持部材収容穴)
71m、71n 支持部材収容穴
31i 押圧部材収容穴(第1押圧部材収容穴)
31o 押圧部材収容穴(第2押圧部材収容穴)
71o 押圧部材収容穴
31j、71p 内壁面
31l ケース貫通孔(第1ケース貫通孔)
31r ケース貫通孔(第2ケース貫通孔)
31p、93n 内壁面
32、72、92 ピニオンシャフト
32a 固定ピン貫通孔(第1固定ピン貫通孔)
32b 固定ピン貫通孔(第2固定ピン貫通孔)
72a 固定ピン貫通孔
33 固定ピン(第1固定ピン)
34 固定ピン(第2固定ピン)
35 第1ピニオンギヤ
36 第2ピニオンギヤ
35a、36a 摺動面
37 第1サイドギヤ
38 第2サイドギヤ
40、70 バックラッシ調整機構
41 第1アクスルシャフト(第1シャフト)
42 第2アクスルシャフト(第2シャフト)
51 支持部材(第1支持部材)
56 支持部材(第2支持部材)
73、93 支持部材
51a、56a、73a、93a 支持部
51b、56b、73b、93b 本体部
51c、56c、73c、93c 支持面
51d、56d、73d、93d 被押圧面
51e ピニオンシャフト収容穴(第1ピニオンシャフト収容穴)
56e ピニオンシャフト収容穴(第2ピニオンシャフト収容穴)
73e、93e ピニオンシャフト収容穴
51f 支持部材貫通孔(第1支持部材貫通孔)
56f 支持部材貫通孔(第2支持部材貫通孔)
52 押圧部材(第1押圧部材)
57 押圧部材(第2押圧部材)
53、54、58、59、74、75、76、77、94 弾性部材

Claims (5)

  1. ピニオンシャフトを支持するケースと、前記ピニオンシャフトを前記ケースに固定する固定ピンと、前記ピニオンシャフトに回転自在に支持された一対のピニオンギヤと、前記一対のピニオンギヤと噛み合う第1サイドギヤと、前記第1サイドギヤと対向した位置で前記一対のピニオンギヤと噛み合う第2サイドギヤと、一端部で前記第1サイドギヤに連結された第1シャフトと、一端部で前記第2サイドギヤに連結された第2シャフトと、を備えた差動装置において、
    一方端部で前記ピニオンギヤを支持する支持部材と、前記支持部材の他方端部を前記ピニオンギヤに近接する方向に押圧する押圧部材とを備え、
    前記支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容するピニオンシャフト収容穴と、前記ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する支持部材貫通孔とを有し、
    前記ケースが、前記支持部材を収容する支持部材収容穴と、前記支持部材収容穴と連通し前記押圧部材を収容する押圧部材収容穴と、前記支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通するケース貫通孔とを有し、
    前記ピニオンシャフトが、前記端部で前記ピニオンシャフトの軸線と直交する方向に貫通する固定ピン貫通孔を有し、
    前記固定ピンが、前記ケースの前記ケース貫通孔と、前記支持部材の前記支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記固定ピン貫通孔に挿入されることを特徴とする差動装置。
  2. 前記押圧部材が、円柱状に形成され前記押圧部材の外周側面部におねじが形成されるとともに、前記おねじとねじ結合するめねじが前記押圧部材収容穴を囲む前記ケースの内壁面部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の差動装置。
  3. 前記固定ピンの外周面と前記支持部材の前記支持部材貫通孔を囲む前記支持部材の内壁面との間に弾性部材が介装されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の差動装置。
  4. 前記固定ピンの軸線方向の端面と前記支持部材の前記ピニオンシャフト収容穴を囲む前記支持部材の内壁面との間に弾性部材が介装されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の差動装置。
  5. ピニオンシャフトを支持するケースと、前記ピニオンシャフトの両端部を前記ケースに固定する第1固定ピンおよび第2固定ピンと、前記ピニオンシャフトに回転自在に支持された一対の第1ピニオンギヤおよび第2ピニオンギヤと、前記第1ピニオンギヤおよび前記第2ピニオンギヤと噛み合う第1サイドギヤおよび第2サイドギヤと、一端部で前記第1サイドギヤに連結された第1シャフトと、一端部で前記第2サイドギヤに連結された第2シャフトと、を備えた差動装置において、
    一方端部で前記第1ピニオンギヤを支持する第1支持部材と、前記第1支持部材の他方端部を前記第1ピニオンギヤに近接する方向に押圧する第1押圧部材とを備え、
    前記第1支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容する第1ピニオンシャフト収容穴と、前記第1ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第1支持部材貫通孔とを有し、
    一方端部で前記第2ピニオンギヤを支持する第2支持部材と、前記第2支持部材の他方端部を前記第2ピニオンギヤに近接する方向に押圧する第2押圧部材とを備え、
    前記第2支持部材が、前記ピニオンシャフトの端部を収容する第2ピニオンシャフト収容穴と、前記第2ピニオンシャフト収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第2支持部材貫通孔とを有し、
    前記ケースが、前記第1支持部材を収容する第1支持部材収容穴と、前記第2支持部材を収容する第2支持部材収容穴と、
    前記第1支持部材収容穴と連通し前記第1押圧部材を収容する第1押圧部材収容穴と、前記第1支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第1ケース貫通孔と、
    前記第2支持部材収容穴と連通し前記第2押圧部材を収容する第2押圧部材収容穴と、前記第2支持部材収容穴の軸線方向に直交する方向に貫通する第2ケース貫通孔とを有し、
    前記ピニオンシャフトが、前記両端部で前記ピニオンシャフトの軸線と直交する方向に貫通する第1固定ピン貫通孔および第2固定ピン貫通孔を有し、
    前記第1固定ピンが、前記ケースの前記第1ケース貫通孔と、前記第1支持部材の前記第1支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記第1固定ピン貫通孔に挿入されるとともに、前記第2固定ピンが、前記ケースの前記第2ケース貫通孔と、前記第2支持部材の前記第2支持部材貫通孔と、前記ピニオンシャフトの前記第2固定ピン貫通孔に挿入されることを特徴とする差動装置。
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