JP2010031955A - 軸部材および差動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】差動装置用軸部材の着脱作業性向上を図る。
【解決手段】ディファレンシャルギヤ装置は、ドライブピニオンの端部に設けられた歯車部に噛合するリングギヤが外周部に設けられ、ドライブピニオンの動力を受けて回転するデフケースと、デフケースに取付けられ、デフケースと共に回転するピニオンシャフト31と、デフケースに取付けられ、ピニオンシャフト31に設けられた複数のピニオンギヤと、デフケースに取付けられ、ピニオンギヤに噛合する左サイドギヤおよび右サイドギヤとを含んで構成され、ピニオンシャフト31が、軸線方向に延在する分割面41a、42aを有し、分割面41a、42aを合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける六角溝44を有する分割シャフト41、42を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸部材および差動装置に関し、特に、軸線方向に延在する分割面を介して分割される軸部材およびその軸部材からなるピニオンシャフトを備えた差動装置に関する。
自動車等の車両の変速機の出力側には、内燃機関の動力(トルク)を左右の車輪のそれぞれに伝達する差動装置としてのディファレンシャルギヤ装置が配設されている。このディファレンシャルギヤ装置は、車両の旋回時等の必要時に左右の車輪にそれぞれ対応する左右のドライブシャフトを介して異なる動力を伝達するようになっている。
従来のこの種のディファレンシャルギヤ装置としては、図9に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図9において、ディファレンシャルギヤ装置1は、デフキャリア2を備えており、このデフキャリア2内に、図示しないドライブシャフトに接続され、内燃機関の動力が伝達されるドライブピニオン3と、ドライブピニオン3に噛合するリングギヤ4と、外周部にリングギヤ4が取付けられ、リングギヤ4と共に一体回転するデフケース5と、デフケース5に取付けられたピニオンシャフト6と、デフケース5を貫通してピニオンシャフト6の貫通孔6aに挿入され、ピニオンシャフト6がデフケース5から抜け出るのを防止するための固定ピン7と、ピニオンシャフト6に回転自在に支持される複数のピニオンギヤ8と、ピニオンギヤ8に噛み合う左右一対のサイドギヤ9とを備えて構成されており、リングギヤ4から入力される動力を、ピニオンギヤ8を介して左右のサイドギヤ9から差動出力するようになっている。
このような構成を有するディファレンシャルギヤ装置1にあっては、リングギヤ4とデフケース5がボルト10によって結合されているため、ピニオンギヤ8とサイドギヤ9の摩耗や損傷等が発生してピニオンギヤ8とサイドギヤ9を交換する場合には、デフケース5およびリングギヤ4からボルト10を取り外してデフケース5からリングギヤ4を取り外した後、固定ピン7をデフケース5から引き抜く。
次いで、ピニオンシャフト6をデフケース5から引き抜いてデフケース5に形成された図示しない開口部からピニオンギヤ8とサイドギヤ9を取り出すようにしている。
一方、リングギヤおよびサイドギヤ等からなる差動ユニットの組み付け性を考慮してピニオンシャフトを軸線方向に沿って2分割したものがある(例えば、特許文献2、3参照)。このようなピニオンシャフトは、2分割されたピニオンシャフトを用いることで、分割された状態のピニオンシャフトにそれぞれピニオンギヤおよびサイドギヤの組み付けた後に分割されたピニオンシャフトを一体化することで、差動ユニットの組み付けを容易に行うことができる。
特開2005−90702号公報 特開平4−69438号公報 実公平3−4852号公報
しかしながら、特許文献1に示すようなボルト10を使用したディファレンシャルギヤ装置に代えて、図10に示すように、リングギヤ4が溶接によってデフケース5に取付けられたディファレンシャルギヤ装置を使用した場合には、図11に示すように、ピニオンシャフト6をデフケース5から引き抜いたときにピニオンシャフト6がリングギヤ4に干渉してしまうため、溶接部を破壊してデフケース5からリングギヤ4を取り外す必要がある。
このため、ピニオンギヤ8とサイドギヤ9のみの交換を行うことができずに、リングギヤ4、デフケース5、ピニオンギヤ8およびサイドギヤ9からなる差動ユニットを全て交換する必要がある。したがって、交換費用が高くなってしまうとともに、差動ユニットの交換作業の作業性が悪化してしまった。
一方、特許文献2、3に示すように、ディファレンシャルギヤ装置に2分割されたピニオンシャフトを使用した場合には、ピニオンシャフトをデフケースに差し込んだときに、デフケースの回転方向、すなわち、ピニオンシャフトへの荷重の入力方向とピニオンシャフトの分割面とを調整する手段がないため、ピニオンシャフトへの荷重の入力方向とピニオンシャフトの分割面が平行となった場合には、ピニオンシャフトの分割面に荷重が加わってしまった。
すなわち、デフケースの回転方向とピニオンシャフトの分割面が平行となった場合には、分割面を境にして分割された一方のピニオンシャフトのみにピニオンギヤから荷重が集中して入力されてしまい、分割された一方のピニオンシャフトが変形または破損してしまい、結果的にピニオンシャフトが変形または破損するおそれがあった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、軸部材を着脱する際に軸部材が周辺部材と干渉するのを防止して交換費用の低減および交換作業の作業性の向上を図ることができるとともに、軸部材の破損や変形を防止することができる軸部材および差動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る軸部材は、上記目的を達成するため、(1)軸線方向に延在する分割面を有し、前記分割面を合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける回動力入力部を有する複数の軸部材を備えたものから構成されている。
この構成により、軸部材を取付け対象に着脱することにより、軸部材が取付け対象の周辺部材に干渉するのを防止することができる。このため、取付け対象の交換費用を低減することができるとともに、取付け対象の交換作業の作業性を向上させることができる。
また、軸部材が、分割面を合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける回動力入力部を有するので、軸部材を取付け対象に取付けたときに回動力入力部に回動力を与えることによって軸部材を回動させることができる。このため、軸部材の分割面と軸部材への荷重の入力方向とを調整することができ、軸部材の一方に荷重が集中して入力されるのを防止して、軸部材の破損や変形を防止することができる。
上記(1)に記載の軸部材は、(2) 前記回転入力部が、前記軸部材の軸線方向一方側に形成され、工具が嵌合される凹部または凸部からなるものから構成されている。
この構成により、軸部材の軸線方向一方側に形成された凹部または凸部に工具を嵌合させて工具によって軸部材を回動させることにより、軸部材の分割面と軸部材への荷重の入力方向とを容易に調整することができる。
上記(1)または(2)に記載の軸部材を備えた差動装置であって、(3) 出力軸の端部に設けられた出力ギヤに噛合するリングギヤが外周部に設けられ、前記出力軸の動力を受けて回転するデフケースと、前記デフケースに設けられ、前記デフケースと共に回転するピニオンシャフトと、前記デフケースに設けられ、前記ピニオンシャフトに回転自在に設けられた複数のピニオンギヤと、前記デフケースに設けられ、前記ピニオンギヤに噛合する複数のサイドギヤとを含んで構成され、前記軸部材が前記ピニオンシャフトから構成される。
この構成により、差動装置のデフケースにピニオンシャフトを分割して着脱することにより、ピニオンシャフトがデフケースに取付けられたリングギヤに干渉するのを防止することができる。このため、リングギヤ、デフケース、ピニオンギヤおよびサイドギヤからなる差動ユニットの交換費用を低減することができるとともに、差動ユニットの交換作業の作業性を向上させることができる。
また、ピニオンシャフトが、分割面を合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける回動力入力部を有するので、ピニオンシャフトをデフケースに取付けたときに回動力入力部に回動力を与えることによってピニオンシャフトを回動させることができる。
このため、ピニオンシャフトの分割面とピニオンシャフトへの荷重の入力方向とを調整することができ、デフケースが回転したときにピニオンギヤからピニオンシャフトに荷重が入力されたときに、分割されたピニオンシャフトの一方に荷重が集中してしまうのを防止することができる。このため、ピニオンシャフトの破損や変形を防止することができる。
上記(3)に記載の差動装置は、(4)前記ピニオンシャフトが前記デフケースに着脱自在に設けられ、前記ピニオンシャフトが一体的に前記デフケースに着脱される場合には、前記ピニオンシャフトが前記リングギヤに干渉されるように前記リングギヤが前記デフケースに固定され、前記ピニオンシャフトを分割して順番に前記デフケースに装着した初期状態において、前記ピニオンシャフトへの荷重の入力方向と前記ピニオンシャフトの分割面とが直交しないものから構成されている。
この構成により、ピニオンシャフトが一体的にデフケースに着脱される場合には、リングギヤに干渉されるようにリングギヤがデフケースに固定される差動装置にあっては、デフケースにピニオンシャフトを分割して順番に着脱することにより、ピニオンシャフトがリングギヤに干渉するのを防止することができる。このため、リングギヤ、デフケース、ピニオンギヤおよびサイドギヤからなる差動ユニットの交換費用を低減することができるとともに、差動ユニットの交換作業の作業性を向上させることができる。
また、ピニオンシャフトを分割して順番にデフケースに装着した初期状態において、ピニオンシャフトへの荷重の入力方向とピニオンシャフトの分割面とが直交しないので、この初期状態では、デフケースの回転方向とピニオンシャフトの分割面が平行となる場合があり、この場合には、分割面を境にして分割された一方のピニオンシャフトのみにピニオンギヤから荷重が集中して入力されてしまい、分割された一方のピニオンシャフトが変形または破損してしまい、結果的にピニオンシャフトが変形または破損するおそれがある。
本発明では、ピニオンシャフトをデフケースに取付けたときに回動力入力部に回動力を与えることによってピニオンシャフトを回動させ、ピニオンシャフトへの荷重の入力方向とピニオンシャフトの分割面とを直交させることができる。
このため、デフケースが回転したときにピニオンギヤからピニオンシャフトに荷重が入力されたときに、分割されたピニオンシャフトの一方に荷重が集中してしまうのを防止することができる。このため、ピニオンシャフトの破損や変形を防止することができる。
上記(3)または(4)に記載の差動装置は、前記リングギヤが前記デフケースに溶接されるものから構成されている。
この構成により、リングギヤがデフケースから簡単に取り外せない場合に、デフケースにピニオンシャフトを分割して着脱することにより、ピニオンシャフトがデフケースに溶接されたリングギヤに干渉するのを確実に防止することができ、溶接部を破壊することなしに、ピニオンシャフトをデフケースから取り出すことができる。
本発明によれば、軸部材を着脱する際に軸部材が周辺部材と干渉するのを防止して交換費用の低減および交換作業の作業性の向上を図ることができるとともに、軸部材の破損や変形を防止することができる軸部材および差動装置を提供することができる。
以下、本発明に係る軸部材および差動装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図8は、本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、差動装置としてのディファレンシャルギヤ装置11は、デフケース12と、デフケース12に収容された差動機構13と、デフケース12に溶接により固定された周辺部材であるリングギヤ14と、リングギヤ14と互いの軸線が交差するよう噛み合うドライブピニオン15と、デフケース12を円錐ころ軸受16を介して回転自在に支持するとともに、ドライブピニオン15を円錐ころ軸受17、18を介して回転自在に支持するデフキャリア19と、デフケース12を円錐ころ軸受20を介して回転自在に支持するとともに、デフキャリア19にフランジボルト21により固定されたベアリングリテーナ22と、ドライブピニオン15に連結されるコンパニオンフランジ23とを含んで構成されている。
リングギヤ14は、かさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が45度をなす歯車からなり、ドライブピニオン15の軸線と傾斜して噛み合っており、ドライブピニオン15に伝達された動力を減速して差動機構13に伝達するようになっている。
ドライブピニオン15は、リングギヤ14と同様のかさ歯車、ハイポイドギヤなどの軸角が45度をなす歯車部15aと、一端部で歯車部15aと一体的に形成された軸部15bとを含んで構成されており、軸部15bで、円錐ころ軸受17、18を介してデフキャリア19に支持されている。
ドライブピニオン15は、円錐ころ軸受18により、リングギヤ14と離隔する方向への移動が規制されており、リングギヤ14と歯車部15aとが所要のバックラッシュになるよう調整された状態で噛み合っている。
軸部15bには、他端部でスプライン外歯15cが形成されており、スプライン外歯15cとコンパニオンフランジ23に形成されたスプライン内歯23aとが嵌合し、コンパニオンフランジ23とドライブピニオン15とが共に回転するようになっている。
また、軸部15bには、雄ねじ15dが形成されており、この雄ねじ15dには、ワッシャ24およびナット25が装着されてドライブピニオン15にコンパニオンフランジ23が固定されている。
コンパニオンフランジ23は、図示しないドライブシャフトに連結されており、内燃機関の動力がドライブシャフトを介してドライブピニオン15に伝達されるようになっている。すなわち、本実施の形態では、ドライブピニオン15が出力軸を構成しており、ドライブピニオン15の出力ギヤとしての歯車部15aにリングギヤ14が噛合しているため、デフケース12は、ドライブピニオン15を介して内燃機関の動力を受けて回転するようになっている。
図2に示すように、デフケース12は、第1ボス部12aと、第1ボス部12aと対向し第1ボス部12aの軸線と一致する軸線を有する第2ボス部12bと、第1ボス部12aおよび第2ボス部12bと一体的に形成された側壁部12cと、側壁部12cの外周に形成されたフランジ部12dとを含んで構成されている。
第1ボス部12aには、その軸線方向に貫通する貫通孔12eが形成されるとともに、第2ボス部12bには、貫通孔12eと軸線が一致するよう形成された貫通孔12fが形成されている。側壁部12cには、第1ボス部12aの軸線と直交して貫通孔12gが形成されるとともに、貫通孔12gに直交して貫通孔12hが形成されている。
差動機構13は、軸部材としてのピニオンシャフト31と、ピニオンシャフト31をデフケース12の側壁部12cに固定する固定ピン32と、ピニオンシャフト31に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ33、34と、デフケース12の貫通孔12eに挿通された左アクスルシャフト35と、左アクスルシャフト35の先端部にスプライン嵌合され、ピニオンギヤ33、34と噛み合うサイドギヤとしての左サイドギヤ36と、デフケース12の貫通孔12fに挿通された右アクスルシャフト37と、右アクスルシャフト37の先端部にスプライン嵌合され、ピニオンギヤ33、34と噛み合うサイドギヤとしての右サイドギヤ38とを含んで構成されている。本実施の形態では、デフケース12、リングギヤ14、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38が差動ユニット39を構成している。
一方、図3に示すように、本実施の形態のピニオンシャフト31は、一対の分割シャフト41、42から構成されており、この分割シャフト41、42は、軸線方向に延在する分割面41a、42aを有している。この分割面41a、42aは、それぞれ半円状の溝部41b、42bが形成されており、分割面41a、42aが合わされたときに筒状のピン嵌合穴43が形成されるようになっている。なお、図3(a)は、ピニオンシャフト31の外観図、(b)は、ピニオンシャフト31を分割シャフト41、42に分割した状態を示す、(c)は、ピニオンシャフト31の上面図である。
ピン嵌合穴43は、ピニオンシャフト31が貫通孔12gに挿通されたときに、貫通孔12hと同軸上に位置決めされるようになっており、貫通孔12hに固定ピン32が挿通されたときに、固定ピン32がピン嵌合穴43に挿通されると、ピニオンシャフト31を貫通孔12gに抜け止め係止している。
また、分割シャフト41、42の軸線方向上部(軸線方向一方側)には凹部としての六角溝44が形成されており、この六角溝44には図示しない工具が嵌合されるようになっている。
この六角溝44は、分割シャフト41の上部に形成された一方の半溝44aおよび分割シャフト42の上部に形成された他方の半溝44bから構成されており、分割面41a、42aが合わされたときに六角溝44が形成されるようになっている。また、分割シャフト41、42は、半溝44a、44bを除いた部分が半円状に形成されている。
本実施の形態では、ピニオンシャフト31が貫通孔12gに挿通されたときに、六角溝44に工具を嵌合させることにより、ピニオンシャフト31を回動させることができるようになっており、六角溝44は、分割面41a、42aを合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける回動力入力部を構成している。
また、本実施の形態では、ピニオンシャフト31が一体的、すなわち、分割シャフト41、42が一体的にデフケース12の貫通孔12gに着脱される場合には、ピニオンシャフト31がリングギヤ14に干渉されるようにリングギヤ14がデフケース12のフランジ部12dに溶接されている。
また、デフケース12には、図4に示すように開口部12iが形成されており、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38は、開口部12iを通してデフケース12に着脱自在となっている。
このような構成を有するディファレンシャルギヤ装置11にあっては、内燃機関の動力が、コンパニオンフランジ23を介してドライブピニオン15に伝達されると、ドライブピニオン15に噛合するリングギヤ14に伝達される。
このとき、リングギヤ14と共にデフケース12が回転し、デフケース12内の差動機構13が動作し、左アクスルシャフト35および右アクスルシャフト37に伝達され、最終的に左右の車輪に動力が伝達される。なお、デフケース12の回転方向は、左アクスルシャフト35および右アクスルシャフト37の軸線回りである。
次に、差動ユニット39のメンテナンス方法を説明する。
ここで、図5(b)に示すように、図2のA方向からピニオンシャフト31を目視したときには、分割シャフト41、42の分割面41a、42aとデフケース12の回転方向が略直交した方向となっている。
本実施の形態では、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38をデフケース12から取り外す場合には、図示しない固定ピン32用の工具を使用して固定ピン32を貫通孔12hおよびピン嵌合穴43から抜き出した後、六角溝44に工具を嵌合して、図5(a)に示すように、分割シャフト41、42の分割面41a、42aとデフケース12の回転方向が略平行となるまでピニオンシャフト31を回動させる。
次いで、図6に示すように、分割シャフト42を貫通孔12gから抜き出した後、図7に示すように、分割シャフト41をリングギヤ14から離隔する方向に移動させた状態で分割シャフト41を貫通孔12gから抜き出す。このとき、分割シャフト41、42を順番に貫通孔12gから抜き出すことができるため、分割シャフト41、42がリングギヤ14に干渉しない。
次いで、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38をデフケース12の開口部12iから抜き出す。次いで、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38の交換を行って、ピニオンギヤ33、34、左サイドギヤ36および右サイドギヤ38をデフケース12の開口部12iを通してデフケース12に取付ける。
次いで、分割シャフト41を貫通孔12gに挿通した後、分割シャフト42を貫通孔12gに挿通する。すなわち、図6、図7の手順と反対の手順でピニオンシャフト31をデフケース12に取付ける。
本実施の形態では、分割シャフト41、42を順番にデフケース12に装着した初期状態において、ピニオンシャフト31への荷重の入力方向と分割シャフト41、42の分割面41a、42aとが直交しない、すなわち、デフケース12の回転方向と分割シャフト41、42の分割面41a、42aが平行となってしまうため、ディファレンシャルギヤ装置11の作動時に、分割面41a、42aを境にして分割シャフト41または分割シャフト42のいずれか一方に、ピニオンギヤ33、34から荷重が集中して入力されてしまい、分割シャフト41または分割シャフト42のいずれか一方が変形または破損してしまい、結果的にピニオンシャフト31が変形または破損するおそれがある。
そこで、六角溝44に工具を嵌合して、図5(a)のR方向にピニオンシャフト31を回動し、図5(b)に示すように、分割シャフト41、42の分割面41a、42aとデフケース12の回転方向を略直交させる。
分割シャフト41、42の分割面41a、42aがデフケース12の回転方向と略直交するまでピニオンシャフト31を回動させると、工具を六角溝44から取り外して、固定ピン32用の工具を使用して貫通孔12hに固定ピン32を差し込み、この固定ピン32をピン嵌合穴43に差し込む。
このため、ピニオンギヤ33、34がピニオンシャフト31に回転自在に支持されるとともに、ピニオンシャフト31がデフケース12に取付けられる。このため、ピニオンシャフト31がデフケース12に取付けられた初期状態において、分割シャフト41、42の分割面41a、42aとデフケース12の回転方向とを略直交させることができる。
このように本実施の形態のディファレンシャルギヤ装置11は、ドライブピニオン15の端部に設けられた歯車部15aに噛合するリングギヤ14が外周部に設けられ、ドライブピニオン15の動力を受けて回転するデフケース12と、デフケース12に取付けられ、デフケース12と共に回転するピニオンシャフト31と、デフケース12に取付けられ、ピニオンシャフト31に設けられた複数のピニオンギヤ33、34と、デフケース12に取付けられ、ピニオンギヤ33、34に噛合する左サイドギヤ36および右サイドギヤ38とを含んで構成され、ピニオンシャフト31が、軸線方向に延在する分割面41a、42aを有し、分割面41a、42aを合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける六角溝44を有する分割シャフト41、42を備えたので、デフケース12に分割シャフト41、42を順番に着脱することにより、分割シャフト41、42がリングギヤ14に干渉するのを防止することができる。このため、差動ユニット39の交換費用を低減することができるとともに、差動ユニット39の交換作業の作業性を向上させることができる。
また、差動ユニット39の交換費用を低減して差動ユニット39を簡単に交換することができるため、評価試験のときの試験工数を低減することができるとともに、市場サービスを向上させることができる。
また、ピニオンシャフト31が、分割面41a、42aを合わせることによって組み合わされた状態で工具から回動力を受ける六角溝44を有するので、ピニオンシャフト31をデフケース12に取付けたときに六角溝44を通してピニオンシャフト31に回動力を与えることによってピニオンシャフト31を回動させることができる。
このため、ピニオンシャフト31の分割面41a、42aとピニオンシャフト31への荷重の入力方向とを調整することができ、デフケース12の回転時にピニオンギヤ33、34からピニオンシャフト31に荷重が入力されたときに、分割シャフト41、42の一方に荷重が集中してしまうのを防止することができる。このため、分割シャフト41、42の一方の破損や損傷を防止することができ、結果的にピニオンシャフト31の破損や変形を防止することができる。
特に、本実施の形態は、ピニオンシャフト31が一体的にデフケース12に着脱される場合には、リングギヤ14に干渉されるようにリングギヤ14がデフケース12に固定されるディファレンシャルギヤ装置11から構成されるので、デフケース12に分割シャフト41、42を順番に着脱することにより、ピニオンシャフト31がリングギヤ14に干渉するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、分割シャフト41、42を順番にデフケース12に装着した初期状態において、ピニオンシャフト31への荷重の入力方向とピニオンシャフト31の分割面41a、42aとが直交しないので、六角溝44に工具を嵌合させて分割シャフト41、42の分割面41a、42aとデフケース12の回転方向を略直交させることができる。このため、デフケース12の回転時にピニオンギヤ33、34からピニオンシャフト31に荷重が入力されたときに、分割シャフト41、42の一方に荷重が集中してしまうのを防止することができる。
また、本実施の形態では、分割シャフト41、42の上部に、工具が嵌合される六角溝44を形成し、この六角溝44に工具を嵌合させて工具によってピニオンシャフト31を回動させることにより、ピニオンシャフト31の分割面41a、42aとピニオンシャフト31への荷重の入力方向とを容易に調整することができる。
また、本実施の形態では、リングギヤ14をデフケース12に溶接し、リングギヤ14がデフケース12から簡単に取り外せないようにしたので、デフケース12に分割シャフト41、42を分割して着脱することにより、ピニオンシャフト31がリングギヤ14に干渉するのを確実に防止することができる。このため、溶接部を破壊することなしに、ピニオンシャフト31をデフケース12から取り出すことができる。
なお、本実施の形態では、回動力入力部を六角溝44のような凹部から構成しているが、これに限らず、三角穴や四角穴等のように、工具が嵌合可能でピニオンシャフト31を回動可能な凹部形状であればよい。
また、回動力入力部は、凹部形状に限らず、凸部から構成されていてもよい。例えば、図8に示すように、分割シャフト41、42の軸線方向上部(軸線方向一方側)に、凸部としての六角突起46を形成し、六角突起46には図示しない工具を嵌合させるようにしてもよい。
この六角突起46は、分割シャフト41の上部に形成された一方の半突起46aおよび分割シャフト42の上部に形成された他方の半突起46bから構成されており、分割面41a、42aが合わされたときに六角突起46が形成されるものである。
また、本実施の形態では、軸部材をディファレンシャルギヤ装置11のピニオンシャフト31に適用しているが、これに限るものではない。例えば、取付け対象に、軸部材が着脱される際に軸部材と干渉する周辺部材が設けられ、かつ、取付け対象から軸部材の分割面に負荷が入力されるのを避けるために、軸部材を外部から回動させる必要があるものであれば、その他の装置に適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係る軸部材および差動装置は、軸部材を着脱する際に軸部材が周辺部材と干渉するのを防止して交換費用を低減することができるとともに交換作業の作業性を向上させることができるとともに、軸部材の破損や変形を防止することができるという効果を有し、軸線方向に延在する分割面を介して分割される軸部材およびその軸部材からなるピニオンシャフトを備えた差動装置等として有用である。
本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、ディファレンシャルギヤ装置の断面図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、差動ユニットの断面図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、(a)は、ピニオンシャフトの外観図、(b)は、ピニオンシャフトを分割した状態を示す、(c)は、ピニオンシャフトの上面図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、差動ユニットの分解図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、分割シャフトの分割面とデフケースの回転方向が略平行となる位置と略直交する位置との間でピニオンシャフトを回動させた状態を示すピニオンシャフトの上面図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、一方の分割シャフトをデフケースから抜き出す状態を示す図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、一方の分割シャフトをデフケースから抜き出した後に他方の分割シャフトをデフケースから抜き出す状態を示す図である。 本発明に係る軸部材および差動装置の一実施の形態を示す図であり、(a)は、他の形状のピニオンシャフトの外観図、(b)は、他の形状のピニオンシャフトを分割した状態を示す図である。 従来のディファレンシャルギヤ装置の断面図である。 リングギヤが溶接によってデフケースに取付けられた従来のディファレンシャルギヤ装置の断面図である。 ピニオンシャフトがリングギヤに干渉した状態を示す従来の差動ユニットの断面図である。
符号の説明
11 ディファレンシャルギヤ装置(差動装置)
12 デフケース
14 リングギヤ
15 ドライブピニオン(出力軸)
15a 歯車部(出力ギヤ)
31 ピニオンシャフト(軸部材)
33、34 ピニオンギヤ
36 左サイドギヤ(サイドギヤ)
38 右サイドギヤ(サイドギヤ)
41、42 分割シャフト
41a、42a 分割面
44 六角溝 (凹部、回動力入力部)
46 六角突起 (凸部、回動力入力部)

Claims (5)

  1. 軸線方向に延在する分割面を有し、前記分割面を合わせることによって組み合わされた状態で外部から回動力を受ける回動力入力部を有する複数の軸部材を備えたことを特徴とする軸部材。
  2. 前記回転入力部が、前記軸部材の軸線方向一方側に形成され、工具が嵌合される凹部または凸部からなることを特徴とする請求項1に記載の軸部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸部材を備えた差動装置であって、
    出力軸の端部に設けられた出力ギヤに噛合するリングギヤが外周部に設けられ、前記出力軸の動力を受けて回転するデフケースと、
    前記デフケースに設けられ、前記デフケースと共に回転するピニオンシャフトと、前記デフケースに設けられ、前記ピニオンシャフトに回転自在に設けられた複数のピニオンギヤと、前記デフケースに設けられ、前記ピニオンギヤに噛合する複数のサイドギヤとを含んで構成され、
    前記軸部材が前記ピニオンシャフトから構成されることを特徴とする差動装置。
  4. 前記ピニオンシャフトが前記デフケースに着脱自在に設けられ、前記ピニオンシャフトが一体的に前記デフケースに着脱される場合には、前記ピニオンシャフトが前記リングギヤに干渉されるように前記リングギヤが前記デフケースに固定され、
    前記ピニオンシャフトを分割して順番に前記デフケースに装着した初期状態において、前記ピニオンシャフトへの荷重の入力方向と前記ピニオンシャフトの分割面とが直交しないことを特徴とする請求項3に記載の差動装置。
  5. 前記リングギヤが前記デフケースに溶接されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の差動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013126695A1 (en) * 2012-02-24 2013-08-29 Szuba Consulting, Inc. Torque transmitting assembly
US20220163103A1 (en) * 2020-11-25 2022-05-26 Gkn Automotive Limited Final reduction apparatus

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