JP2009221994A - ガスタービンの吸気冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既設のガスタービン発電設備に設置する際に、各種設計事項の検討や、既設設備の改造を必要とせずに、容易に設置できる安価なガスタービンの吸気冷却装置を提供する。
【解決手段】ガスタービンの吸込み空気aを冷却する吸気冷却装置1であって、枠状の装置フレーム10と、装置フレーム10の上部に設けられ、その下部に複数の排水孔11aを有する冷却水ヘッダ11と、排水孔11aの下部に位置するように装置フレーム10に吊下げられた導水部材12と、導水部材12の下端に位置するように設けられた水受けトレイ13と、水受けトレイ13と接続された回収タンク14と、回収タンク14から冷却水ヘッダ11に冷却水16を供給する循環水ポンプ15とを有し、装置フレーム10を、導水部材12がガスタービンの空気取入れ口20の前面に対向するように、間隔をもって選択的に設置可能にした。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガスタービン発電設備において、空気取入室より取り込まれる空気を冷却するガスタービンの吸気冷却装置に係り、特に既設のガスタービン発電設備に対して、特別な改造等を必要とせずに、独立して安価に設置できるガスタービンの吸気冷却装置に関する。
従来、ガスタービン発電設備では、夏季などの大気温度高温時にガスタービンの空気圧縮機入口の空気密度が低下し、ガスタービン作動流体となる空気流量が減少するため、ガスタービンの出力が低下することが知られている。一方、夏季などの大気温度高温時は、一年中で最も電力量を必要とする時期であることから、このガスタービンの出力低下量を減少させるために、吸込み空気を冷却する各種の吸気冷却器の設置が広く行われてきた。
しかしながら、設計当初から吸気冷却器を備えていない既設のガスタービン発電設備において、吸気冷却器を新たに設置することは、設置スペースの確保などの問題があり、困難である場合が多かった。この問題に対して、伝熱管による伝熱効率を向上させ、構成のコンパクト化を図ると共に、伝熱管の配置構成を改良し、既設のガスタービン発電設備への適用を容易にしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−36887号公報
上述した従来技術においては、吸気冷却器を、既設のガスタービン発電設備へ付設する際、コンパクトな設置スペースで設置できる。
しかしながら、ガスタービンの吸気通路に、多数の伝熱管を有する吸気冷却器を設置する構成であるため、この吸気冷却器の設置に伴って、ガスタービンの吸気の圧力損失が増大する。したがって、この増大した圧力損失が及ぼすガスタービンの性能低下の検討や、許容圧力損失の検討などガスタービン発電設備の設計的見直しが必要となる。
また、既設ガスタービン発電設備の空気取入れ室や吸気ダクト等の大幅な改造や、この改造に伴う、既設ガスタービン発電設備の停止期間の確保などが必要となる。さらに、これらに伴う費用の発生についても、検討することが必要となる。このため、既設ガスタービン発電設備の各種設計事項の検討や、既設設備の改造及び停止を必要とせずに、容易に設置できる安価なガスタービンの吸気冷却装置が要求されている。
本発明は上述の事項に基づいてなされたもので、その目的は、既設のガスタービン発電設備に設置する際に、各種設計事項の検討や、既設設備の改造及び停止を必要とせずに、容易に設置できる安価なガスタービンの吸気冷却装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、ガスタービンの吸込み空気を冷却水によって冷却する吸気冷却装置であって、枠状の装置フレームと、前記装置フレームの上部に設けられ、その下部に複数の排水孔を有する冷却水ヘッダと、前記排水孔の下部に位置するように前記装置フレーム又は前記冷却水ヘッダに吊下げられた導水部材と、前記導水部材の下端に位置するように前記装置フレームに設けられた水受けトレイと、前記水受けトレイと接続された回収タンクと、前記回収タンクから前記冷却水ヘッダに前記冷却水を供給する循環水ポンプとを有し、前記冷却水ヘッダ、前記導水部材及び前記水受けトレイを備えた前記装置フレームを、前記導水部材が前記ガスタービンの空気取入れ口の前面に対向するように、間隔をもって選択的に設置可能にしたものとする。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記導水部材が鎖状体または、メッシュ状のシート体であるものとする。
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記装置フレームは、自在回転型の車輪を有する。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかにおいて、好ましくは、前記回収タンク及び前記循環水ポンプを、前記水受けトレイの下方における装置フレームに配設する。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかにおいて、好ましくは、前記装置フレームの前記ガスタービンの空気取入れ口側部に、前記ガスタービンの空気取入れ口の前面外周に接離し、筒状の通風路を形成する可撓性接続部材を有する。
(6)上記(1)乃至(4)のいずれかにおいて、好ましくは、前記水受けトレイと前記回収タンクとを接続する管路中に、温水もしくは冷却水にするための熱交換器を設ける。
本発明によれば、導水部材によって冷却水を流下させる形式の吸気冷却装置を、既設のガスタービンの空気取入れ口の前面に間隔を持って、選択的に設置可能にしたので、既設のガスタービン発電設備の吸込み空気の圧力損失に変化を与えることなく設置することができる。また、既設の発電設備の運転性能への影響を与えず、各種設計事項の検討を必要とせずに容易に施工できるとともに、原価低減を図ることができる。
以下、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を備えたガスタービン発電設備の構成を示す概念図である。この図1において、本発明の吸気冷却装置1は、ガスタービン発電設備の吸込み空気aを冷却するために、ガスタービン発電設備の上流側(図1中左側)に設置されている。ガスタービン発電設備は、吸気冷却装置1によって冷却された吸込み空気aを圧縮して燃焼用の圧縮空気bを得る空気圧縮機2と、この空気圧縮機2からの圧縮空気bを燃料とともに燃焼して高温高圧の燃焼ガスcを発生させる燃焼器3と、この燃焼器3からの燃焼ガスcによってロータの回転動力を得るタービン4とを備えている。
タービン4のロータは、空気圧縮機2のロータと発電機5に、それぞれ中間軸6と連結軸7を介して連結している。このため、燃焼器3からの燃焼ガスcの流体エネルギを回転エネルギに変換し、この回転エネルギを空気圧縮機ロータと発電機5とに伝達して空気圧縮機2を駆動するとともに、発電機5を発電させる。タービン4から排出される排気ガスdは図示しない排気ダクトを介して大気放出される。なお、一般に、空気圧縮機2、タービン4、発電機5が、各機器の回転軸の中心を一にして直列連結して構成したユニットをパワートレインユニット8と称する。
次に、本発明の吸気冷却装置1の一実施の形態を図2乃至図4を用いて説明する。図2は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図であり、特にガスタービン発電設備の空気取入れ口20を備える空気取入れ室21を中心に図示してある。図3は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を示す正面概略図、図4は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態に用いる鎖状体(チェーン)の構成を拡大して示す正面概略図である。
この図2において、パワートレインユニット8は、その軸方向が、空気取入れ口20の開口方向と直交するように配置されている(軸方向を紙面に直交する方向に図示している)。このパワートレインユニット8の空気圧縮機2には、空気圧縮機2に供給される吸込み空気aを取り込む吸気ダクト23の一端部が、空気圧縮機2の軸方向に直交する形で連結されている。この吸気ダクト23は略直方体の形状であって、さらに上流に配置される空気取入れ室21の背面側と他端部で連結されている。
空気取入れ室21は、略直方体の形状であって、内部を上下2段に仕切る仕切り板25により、2室に分割されている。また、正面の最上流側には、空気取入れ口20が設けられていて、その前面には、雨水や異物の侵入を防止するルーバ22が配置されている。また、ルーバ22の下流側の室内には、吸込み空気a中に含まれる粉塵を除去して清浄な空気を空気圧縮機2に供給するために、順にプレフィルタ24a、中性能フィルタ24b、HEPAフィルタ24cが設置されている。
本発明に係る吸気冷却装置1は、既設のガスタービン発電設備における空気取入れ室21の空気取入れ口20の前面に、後述する間隔eを持って、対向して選択的に設置されている。図3において、吸気冷却装置1は、例えばH鋼などの鋼材を枠状に構成し、これを櫓状に組合わせた装置フレーム10で本体部分を構成している。装置フレーム10の大きさは、設置すべき既設のガスタービン発電設備の空気取入れ口20の大きさに対応するものであって、空気取入れ口20の縦横の長さより若干大きくすることが好ましい。また、装置フレーム10の吸気方向に直交する両側面には、横風の装置内への流入を防止するために、シートによる覆い(図示せず)が設けられている。装置フレーム10の上部には、複数の管状の冷却水ヘッダ11が装置フレーム10の正面側から背面側に向けて、吸気方向に直交する方向に配置されている。本実施の形態においては、5個の冷却水ヘッダ11が設けられている。
図4に示すように、この冷却水ヘッダ11の下部長手方向には、所定のピッチで複数の排水孔11aが設けられていて、この複数の排水孔11aの下部にそれぞれ位置するように、冷却水ヘッダ11に吊下げ部材12aを介して複数の鎖状体(チェーン)12が導水部材として吊下げられている。この鎖状体(チェーン)12は、錆等の問題からステンレス鋼などの耐食性の向上した合金鋼が好ましいが、プラスチックチェーンであってもよい。また、金網等のメッシュ状のシート体であってもよい。つまり、その部材の表面を冷却水16が流下または滴下できるものであればよい。この鎖状体(チェーン)12の長さは、設置するガスタービン発電設備の空気取入れ口20の高さより若干長いことが好ましい。また、この複数の鎖状体(チェーン)12の下端部は、風等で揺れないように、バネと係止具からなる下端固定具12cで装置フレーム10に固定されている。下端固定具12cは、図示した形態以外に、例えば最下端の鎖状体(チェーン)12に長尺な棒を連通することで固定させてもよい。
次に、図3に戻り、装置フレーム10には、略矩形の水受けトレイ13が、複数の鎖状体(チェーン)12の下端の下方に位置するように、設けられている。この水受けトレイ13と水受けトレイ13に溜まった冷却水16を回収する回収タンク14は、例えばステンレス管などの管路18aで接続されている。この回収タンク14と回収タンク14内の冷却水16を冷却水ヘッダ11に供給する循環水ポンプ15の入口側、及び循環水ポンプ15の出口側と冷却水ヘッダ11とがそれぞれ管路18b、18cで接続されている。なお、本実施の形態においては、回収タンク14と循環水ポンプ15は地面に設置されている。また、装置フレーム10の枠を構成する鋼材の基底部には、略矩形の底板17が設けられている。この底板17をボルト、ナット等の固定具によって地面上に固定することにより、吸気冷却装置1を地面上に着脱可能に設置することができる。
次に、上述した本発明の吸気冷却装置1の一実施の形態の動作を図1乃至図4を用いて説明する。
回収タンク14に冷却水16を注入した後に、循環水ポンプ15を起動する。循環水ポンプ15は、回収タンク14から冷却水16を吸引し、冷却水16を装置フレーム10上部の冷却水ヘッダ11に管路18cを通して供給する。冷却水ヘッダ11に供給された冷却水16は、吸込み空気aを冷却するために冷却水ヘッダ11下部の排水孔11aから、流出し、排水孔下部に吊下げられた鎖状体(チェーン)12の表面を伝わり導かれて流下する。鎖状体(チェーン)12の下方に流下した冷却水16は、水受けトレイ13に落下する。水受けトレイ13内に落下し溜められた冷却水16は、管路18aによって順次回収タンク14に流入する。このように、冷却水16は、循環水ポンプ15によって冷却水ヘッダ11、鎖状体(チェーン)12、水受けトレイ13、及び回収タンク14とからなる冷却回路を循環する。なお、本実施の形態において使用される冷却水は、純水や上水などの制約を有さず、工業用水も用いることができる。
図2に示すように、吸気冷却装置1は、ガスタービン発電設備の空気取入れ室21の空気取入れ口20の前面に対向して選択的に設置されている。このため、吸込み空気aは、吸気冷却装置1を通過する際に、鎖状体(チェーン)12の表面を流下していく冷却水16と接触することや、冷却水16の気化熱により冷却される。冷却された吸込み空気aは、空気取入れ口20から空気取入れ室21、吸気ダクト23を通過して空気圧縮機2に導かれている。これにより、吸込み空気の温度上昇に伴うタービンの出力低下を防止することができる。
ところで、吸気冷却装置1は、前述したように既設のタービン発電設備の空気取入れ室21の空気取入れ口20の前面に間隔eを持って、選択的に設置されている。この間隔eは、以下の理由に基づいて設定される。
まず、1つ目の理由は、吸気冷却装置1を設置する際に、既設のガスタービン発電設備の吸込み空気圧力の圧力損失量の発生を考慮する必要がある。この点に関して更に詳しく説明すると、本発明の吸気冷却装置1は、冷却水流下形式の吸気冷却装置であるため、通風路の上流に設置しても吸気の圧力損失が発生しにくいが、既設のガスタービン発電設備の運転状況に影響を与えることなく選択的に設置可能とすることを目的とするために、既設のガスタービン発電設備の吸込み空気圧力の圧力損失が変化しないように、間隔eが選択される。
次に、2つ目の理由は、鎖状体(チェーン)12に沿って流下していく冷却水16が、吸込み空気aによって飛散して、空気取入れ室21のルーバ22から各フィルタ24a〜24cまで浸入することがある。この場合、フィルタ24a〜24cの表面は飛散した水分子による液膜で覆われる。その結果、これらのフィルタを構成する多孔性繊維の孔をこの液膜が塞ぐことになり、フィルタ24a〜24cによる圧力損失量を上昇させることになってしまう。したがって、飛散した冷却水16がフィルタ24a〜24c部分まで浸入しないように間隔eの寸法を選択する必要がある。
本発明の吸気冷却装置の実施の形態によれば、冷却水流下形式の吸気冷却装置を、既設のガスタービンの空気取入れ口の前面に間隔eを持って、選択的に設置可能にしたので、既設のガスタービン発電設備の吸込み空気の圧力損失に変化を与えることなく設置することができる。また、既設のガスタービン発電設備の運転性能への影響を与えず、各種設計事項の検討を必要とせずに容易に施工できるとともに、原価低減を図ることができる。
図5は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態に用いる鎖状体(チェーン)の他の例の構成を拡大して示すもので、この例では、吊下げ部材12aとして、例えばワイヤー12bが使用され、装置フレーム10の両側面を構成する鋼材間にワイヤー12bが張架されている。つまり、ワイヤー12bが、冷却水ヘッダ11の直下部を、冷却水ヘッダの長手方向に沿うように張架されていて、このワイヤー12bに鎖状体(チェーン)12の最上端部分が連通されている。また、このワイヤー12bには、各排水孔11aの直下の位置に図示しない凹部がそれぞれ構成されている。
この吊下げ部材12aをワイヤー12bの張架により構成した他の例の場合は、例えば、吸気冷却を必要としない夏季以外の期間は、鎖状体(チェーン)12を装置フレーム10の側面側に移動させることができる。このことにより、ガスタービン発電設備の空気取入れ口20の前面の通風路には、何等塞ぐものがない状態になる。したがって、吸気冷却を必要としない夏季以外の期間における、吸気冷却装置1本体の移動を必要としなくなる。なお、吸気冷却を必要とする場合には、鎖状体(チェーン)12を側面側から中心側に移動させる。ワイヤー12bの各排水孔11a直下の位置には、それぞれ凹部が設けられているため、この凹部に該当する鎖状体(チェーン)12をそれぞれ配置する。その後、鎖状体(チェーン)12の下端部を、下端固定具12cで装置フレーム10に固定することにより、所定の位置に配設することができる。
次に、本発明の吸気冷却装置の第2の実施の形態を図6を用いて説明する。図6は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第2の実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図である。なお、以下の説明において第1の実施の形態と同じ部材には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。
本実施の形態においては、装置フレーム10の枠を構成する鋼材の基底部に自在回転型の車輪30を配設した。この自在回転型の車輪30は、図示しない車輪回転防止機構を備えている。また、回収タンク14及び循環水ポンプ15を水受けトレイ13の下方における装置フレーム10に配設した。具体的には、台板31を装置フレーム10の下部に設け、台板31に回収タンク14及び循環水ポンプ15を載置する構成とした。
以上のように構成された吸気冷却装置1では、例えば、空気取入れ室21の空気取入れ口20の前面との間隔eを容易に調整することができる。既設のガスタービン発電設備の吸込み空気圧力の圧力損失の値を監視しながら必要な間隔eを決定することも容易に実施できる。さらに、適切な間隔eが決定された場合には、車輪回転防止機構を動作させることにより、その位置での固定が可能となり、吸気冷却装置1の安全な設置が可能となる。また、例えば夏季以外のガスタービン発電設備が、吸気冷却を必要としない時期には、吸気冷却装置1を、空気取入れ口20の前面から適当な場所へ、容易に移動することができる。この結果、吸気冷却装置1の適切な保管が容易になる。なお、本実施の形態においては、回転自在型の車輪30について説明したが、例えば、鉄道用の車輪を装置フレーム10の下部に設け、空気取入れ室21の前方にレールを敷設したものにすることも可能である。
次に、本発明の吸気冷却装置の第3の実施の形態を図7を用いて説明する。図7は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第3の実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図である。なお、以下の説明において第1の実施の形態と同じ部材には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。
本実施の形態においては、装置フレーム10の背面部における、空気取入れ口20に対向する部分に、例えばベローズのような可撓性接続部材32を配設したものである。この可撓性接続部材32が、対向する空気取入れ口20の前面外周に接離し、筒状の通風路を形成することができる。この可撓性接続部材32は、例えば合成ゴムや合成繊維などからなるシート材を用いることもできる。また、他の例としては、蛇腹状のものが好ましいが、これに限らず、例えば単なる袋状のものを用いることも可能である。さらに、可撓性接続部材32における空気取入れ口20との接離部分には、空気取入れ口20側に係止具を備えることが好ましいが、可撓性接続部材32が、空気取入れ室21の両側面、天井面及び底面の外周にある程度重なるように設置できれば、係止具を備えなくてもよい。
以上のように構成された吸気冷却装置1では、吸気冷却装置1と空気取入れ室21との間隔eを、可撓性接続部材32からなる筒状の通風路で接続している。このため、例えば、通風路に直交する方向の横風が存在しても、冷却された吸込み空気aがスムーズに空気取入れ室21へ導入される。また、外気と隔離されることから、冷却効果が損なわれず、外気粉塵等の間隔eからの流入が防止される。さらに、可撓性接続部材32であることから、空気取入れ室21との接離も容易であって、吸気冷却装置1の設置が不要な場合の移動に対しても便宜である。
次に、本発明の吸気冷却装置の第4の実施の形態を図8を用いて説明する。図8は、本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第4の実施の形態を示す正面概略図である。なお、以下の説明において第1の実施の形態と同じ部材には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。
本実施の形態においては、吸気冷却装置1を構成する水受けトレイ13と回収タンク14とを接続する管路18a中に、例えば、ウォータークーラーのような冷却水16を冷却もしくは加温するための熱交換器33を設けている。具体的には、水受けトレイ13と回収タンク14との間の管路18a中に冷却水16を一定量貯える冷却水タンクと、一般的な冷凍サイクル機器であるコンプレッサ(圧縮機)、コンデンサ(凝縮器)、キャピラリチューブ(減圧器)、蒸発チューブ(蒸発器)とを設け、この蒸発チューブが冷却水タンク内に配設されている。つぎに、この熱交換器33の冷凍サイクルを説明すると、コンプレッサ(圧縮機)から吐出された高温高圧の気化した冷媒が、コンデンサ(凝縮器)によって凝縮されて液体に変化し、キャピラリチューブ(減圧器)を通過して減圧膨張して蒸発しやすくなる。そして、この蒸発しやすくなった冷媒が蒸発チューブ(蒸発器)を通過するときに、蒸発気化し、その後コンプレッサ(圧縮機)に戻る。この蒸発チューブ(蒸発器)を冷媒が、通過する間に、冷却水タンク内の冷却水から熱を吸収して冷却水を冷却する。
以上のように構成された吸気冷却装置1では、例えば、熱交換器33によって、冷却水16が冷却される場合であれば、冷却される吸込み空気aの温度も下がることから、夏季におけるガスタービン発電設備の出力低下量を、更に減少させることが可能になる。
一方、熱交換器33によって、冷却水16を加温して吸気冷却装置1を使用する場合とは、例えば、冬季に積雪がある寒冷地域におけるガスタービン発電設備の場合であって、このような環境においては、空気取入れ室21の前面のルーバ22に雪が付着して、空気取入れ口20を塞いでしまう虞がある。このような場合に、本実施の形態の吸気冷却装置1によって、吸込み空気aの温度を上昇させることにより、ルーバ22への雪の付着を防止することが可能となる。
なお、本発明においては、吸気冷却装置1を図2に示す既設のガスタービン発電設備に選択的に設置したが、他の形式の既設のガスタービン発電設備にも適用することができる。
本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を備えたガスタービン発電設備の構成を示す概念図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態を示す正面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態に用いる鎖状体(チェーン)の構成を拡大して示す正面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の一実施の形態に用いる鎖状体(チェーン)の他の例の構成を拡大して示す正面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第2の実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第3の実施の形態を備えたガスタービン発電設備を示す側面概略図である。 本発明のガスタービンの吸気冷却装置の第4の実施の形態を示す正面概略図である。
符号の説明
1 吸気冷却装置
2 空気圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
5 発電機
10 装置フレーム
11 冷却水ヘッダ
11a 排水孔
12 鎖状体(導水部材)
13 水受けトレイ
14 回収タンク
15 循環水ポンプ
16 冷却水
20 空気取入れ口
30 車輪
31 台板
32 可撓性接続部材
33 熱交換器
a 吸込み空気
b 圧縮空気
c 燃焼ガス
d 排気ガス
e 間隔

Claims (6)

  1. ガスタービンの吸込み空気を冷却水によって冷却する吸気冷却装置であって、
    枠状の装置フレームと、
    前記装置フレームの上部に設けられ、その下部に複数の排水孔を有する冷却水ヘッダと、
    前記排水孔の下部に位置するように前記装置フレーム又は前記冷却水ヘッダに吊下げられた導水部材と、
    前記導水部材の下端に位置するように前記装置フレームに設けられた水受けトレイと、
    前記水受けトレイと接続された回収タンクと、
    前記回収タンクから前記冷却水ヘッダに前記冷却水を供給する循環水ポンプとを有し、
    前記冷却水ヘッダ、前記導水部材及び前記水受けトレイを備えた前記装置フレームを、前記導水部材が前記ガスタービンの空気取入れ口の前面に対向するように、間隔をもって選択的に設置可能にしたことを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
  2. 請求項1記載のガスタービンの吸気冷却装置において、前記導水部材が鎖状体または、メッシュ状のシート体であることを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載のガスタービンの吸気冷却装置において、前記装置フレームは、自在回転型の車輪を備えたことを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスタービンの吸気冷却装置において、前記回収タンク及び前記循環水ポンプを、前記水受けトレイの下方における装置フレームに配設したことを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガスタービンの吸気冷却装置において、前記装置フレームの前記ガスタービンの空気取入れ口側部に、前記ガスタービンの空気取入れ口の前面外周に接離し、筒状の通風路を形成する可撓性接続部材を備えたことを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のガスタービンの吸気冷却装置において、前記水受けトレイと前記回収タンクとを接続する管路中に、温水もしくは冷却水にするための熱交換器を設けたことを特徴とするガスタービンの吸気冷却装置。
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