JP2009221916A - 二次空気供給装置 - Google Patents

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康広 大井
Shinya Kondo
真也 近藤
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Abstract

【課題】気筒群毎の排気通路のそれぞれに接続された分岐通路を開閉する開閉弁に開弁状態の故障が発生した場合に、どちらの開閉弁が故障したか又は両方の開閉弁が故障したかを判別できる二次空気供給装置を提供する。
【解決手段】二次空気供給装置10は内燃機関1のバンク毎に設けられた排気通路8に対してエアポンプ12を利用して空気を供給するものであり、二次空気供給装置10は排気通路8毎の分岐通路15を開閉するASV17の開弁故障状態を検出し、その開弁故障状態が第1ASV17Rのみが開弁状態で故障する第1故障モード、第2ASV17Lのみが開弁状態で故障する第2故障モード及び両方のASV17が開弁状態で故障する第3故障モードのいずれに該当するかをクランク角度に対応付けられた共通通路14内の圧力変動パターンに基づいて判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に空気を供給して排気中の未燃成分を削減するための二次空気供給装置に関する。
V型内燃機関のように複数の気筒が二つの気筒群に分けられて気筒群毎に排気通路が設けられた内燃機関に適用され、気筒群毎の排気通路のそれぞれにエアポンプを利用して空気を供給する二次空気供給装置は周知である。このような二次空気供給装置は空気を取入れる共通通路とその共通通路から各排気通路へ分岐させる分岐通路とを備え、気筒群毎の分岐通路のそれぞれに開閉弁が設けられていることが多い。これらの開閉弁が故障した場合には排気通路への空気の供給に不具合を生じて所期の目的を達成し得ないため開閉弁の故障を診断する種々の方法が提案されている。
例えば、エアポンプと開閉弁との間に圧力センサを設け、エアポンプ作動中に開閉弁の開閉状態を切り替えるとともに、圧力センサで検出した切り換え前後の圧力値と圧力変動値とに基づいて各構成部品の異常を検出する二次空気供給装置が知られている(特許文献1)。また、V型内燃機関に対してバンク毎に空燃比フィードバック制御が行われていることを利用して、分岐通路毎に設けられた開閉弁の異常をバンク間の空燃比差に基づいて検出する二次空気供給装置も知られている(特許文献2)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献3〜6が存在する。
特開2004−11585号公報 特開2003−314263号公報 特開2007−16606号公報 特開2005−9386号公報 特開2004−293426号公報 特開平5−86848号公報
特許文献1の装置は、分岐通路毎の開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障している場合に開閉弁の開閉前後の圧力変動値が正常時とは異なる値になる。このため、分岐通路毎の開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障していることを検出できる。しかし、分岐通路毎の開閉弁のどちらが開弁状態で故障しているか、またはそれらの両方が開弁状態で故障しているかを判別することができない。また、特許文献2の装置は、バンク間の空燃比差に基づいて故障を判断するものであるので、開閉弁のいずれか一方が開弁状態で故障したことを検出することができる。しかし、分岐通路毎の開閉弁の両方が開弁状態で故障した場合には、その故障がバンク間の空燃比差に反映されないので、開閉弁の両方が開弁状態で故障したことを検出することができない。
そこで、本発明は、気筒群毎の排気通路のそれぞれに接続された分岐通路を開閉する開閉弁に開弁状態の故障が発生した場合に、どちらの開閉弁が故障したか又は両方の開閉弁が故障したかを判別できる二次空気供給装置を提供することを目的とする。
本発明の二次空気供給装置は、複数の気筒が二つの気筒群に分けられて、一方の気筒群の燃焼と他方の気筒群の燃焼とが異なる時期に行われ、かつ前記一方の気筒群に接続された第1排気通路と、前記他方の気筒群に接続された第2排気通路とを有する内燃機関に適用され、エアポンプを利用して前記第1排気通路及び前記第2排気通路のそれぞれに空気を供給できる二次空気供給装置において、前記エアポンプが設けられた共通通路、前記共通通路から分岐して前記第1排気通路に接続された第1分岐通路及び前記共通通路から分岐して前記第2排気通路に接続された第2分岐通路を有する空気供給通路と、前記第1分岐通路を開閉する第1開閉弁と、前記第2分岐通路を開閉する第2開閉弁と、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障する開弁故障状態を検出し、その開弁故障状態が前記第1開閉弁のみが開弁状態で故障する第1故障モード、前記第2開閉弁のみが開弁状態で故障する第2故障モード及び前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との両方が開弁状態で故障する第3故障モードのいずれに該当するかを前記内燃機関のクランク角度に対応付けられた前記共通通路内の圧力変動のパターンに基づいて判断する故障診断手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
この二次空気供給装置が適用される内燃機関は、複数の気筒が二つの気筒群に分けられて、一方の気筒群の燃焼と他方の気筒群の燃焼とが異なる時期に行われる。従って、一方の気筒群に接続される第1排気通路に生じる排気脈動と、他方の気筒群に接続される第2排気通路に生じる排気脈動とは気筒群間の燃焼間隔に相当するクランク角度だけ位相がずれる。各排気通路に生じた排気脈動は各分岐通路及び各開閉弁を経由して共通通路に伝播し共通通路内に圧力変動として現れる。例えば、第1開閉弁が開弁状態にあり、かつ第2開閉弁が閉弁状態にあるときには、共通通路と第1排気通路とが第1分岐通路を介して通じかつ第2分岐通路が閉鎖されるため、共通通路の圧力変動は第1排気通路の排気脈動と同期したパターンになる。また、これとは反対に第1開閉弁が閉弁状態にあり、かつ第2開閉弁が開弁状態にあるときには、共通通路と第2排気通路とが第2分岐通路を介して通じかつ第1分岐通路が閉鎖されるため、共通通路の圧力変動は第2排気通路の排気脈動と同期したパターンになる。従って、これら二つのパターンは気筒群間の燃焼間隔に相当するクランク角度分だけ位相がずれた形になる。更に、第1開閉弁及び第2開閉弁の両方が開弁状態にある場合には共通通路が第1排気通路及び第2排気通路のそれぞれに通じるため、共通通路の圧力変動は上記二つのパターンが合成されたパターンになる。このように、共通通路内の圧力変動のパターンは各開閉弁の開閉状態毎に相違する。従って、各開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障した場合に、クランク角度に対応付けられた共通通路内の圧力変動のパターンを認識することにより、その故障が第1開閉弁のみが開弁状態で故障する第1故障モード、第2開閉弁のみが開弁状態で故障する第2故障モード及び第1開閉弁と前記第2開閉弁との両者が開弁状態で故障する第3故障モードのいずれに該当するかを判断することができる。
本発明の二次空気供給装置の一態様において、前記故障診断手段は、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁のそれぞれが閉じられるべき条件下における前記共通通路内の圧力変動に基づいて前記開弁故障状態を検出してもよい(請求項2)。共通通路内の圧力変動は各開閉弁の開閉状態を反映する。従って、各開閉弁が閉じられるべき条件下における共通通路内の圧力変動を参照することにより、本来閉じられるべき各開閉弁のうちの少なくとも一つが開弁状態で故障していることを検出できる。
故障診断手段による圧力変動のパターンの認識は種々の方法で行うことができる。例えば、前記故障診断手段は、前記共通通路内の圧力変動のパターンの上限又は下限ピークが発生するクランク角度の相違に基づいて前記第1故障モード、前記第2故障モード及び前記第3故障モードのいずれに該当するかを判断してもよい(請求項3)。この態様によれば、圧力変動パターンのなかで比較的検出が容易な上限又は下限ピークとクランク角度との関係から各パターンを互いに区別できる。従って、故障モードの判断に要する処理の複雑化を抑えることができる。
この態様において、前記故障診断手段は、前記内燃機関の1サイクルに要するクランク角度範囲を各気筒群の燃焼時期に対応した2種類の判定領域に区分し、各判定領域における前記上限又は下限ピークの基準サイクル数当たりの発生数に基づいて前記第1故障モード、前記第2故障モード及び前記第3故障モードのいずれに該当するかを判断してもよい(請求項4)。この場合は、各判定領域に属する上限又は下限ピークの発生数をカウントするだけで圧力変動のパターンの相違を認識することができる。基準サイクル数が大きいほどサンプル数が増えるため判別精度の向上に寄与するが、この基準サイクル数は要求される判別精度を考慮して適宜決定すればよい。
以上説明したように、共通通路内の圧力変動のパターンは各開閉弁の開閉状態毎に相違するから、本発明の二次空気供給装置によれば、各開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障した場合に、クランク角度に対応付けられた共通通路内の圧力変動のパターンを認識することにより、その故障が第1開閉弁のみが開弁状態で故障する第1故障モード、第2開閉弁のみが開弁状態で故障する第2故障モード及び第1開閉弁と前記第2開閉弁との両者が開弁状態で故障する第3故障モードのいずれに該当するかを判断することができる。
図1は本発明の一形態に係る二次空気供給装置が適用された内燃機関の要部を示している。内燃機関1は不図示の車両に走行用動力源として搭載され、左右のバンク2L、2Rに3つずつ気筒3が設けられたV型6気筒のガソリンエンジンとして構成されている。右バンク2Rの気筒3によって一方の気筒群が構成され、左バンク2Lの気筒3によって他方の気筒群が構成される。各気筒3を互いに区別する際には図示の気筒番号#1〜#6を用いて説明する。また、必要に応じて右バンク2Rに対応することを意味する「R」を、左バンク2Lに対応することを意味する「L」を各構成部材の符号に付加して説明する場合がある。特に左右を区別する必要がない場合はこれらの文字を省略する。
内燃機関1は4ストローク1サイクル型の機関として構成されており、そのクランク軸5は1サイクル当たり2回転する。従って、各気筒3の燃焼間隔はクランク角度にして120°CAに設定されており、各気筒3は#1→#5→#3→#6→#2→#4の燃焼順序となるようにクランク角度に対応付けられている。これにより、内燃機関1は左右のバンク2L、2Rの間で交互に燃焼が行われ、左右のバンク2L、2Rの燃焼時期は互いに異なる。
各気筒3に空気を導くための吸気通路6は各バンク2に共通に設けられた吸気マニホールド7を有している。吸気マニホールド7の下流は気筒3毎に分岐しており、その分岐部分には不図示の燃料噴射弁が一つずつ設けられている。燃料噴射弁にて燃料が噴射されることにより各気筒3に混合気が導かれる。各気筒3に導かれた混合気は不図示の点火プラグにて着火されて燃焼する。各バンク2の気筒3からの排気はバンク毎に設けられた排気通路8に導かれる。右バンク側の第1排気通路8Rには排気を浄化するための触媒コンバータ9Rが設けられている。一方、左バンク側の第2排気通路8Lにも同一構成の触媒コンバータ9Lが設けられている。
内燃機関1には、排気中の未燃燃料成分を浄化させるために各排気通路8に空気を供給する二次空気供給装置10が設けられている。二次空気供給装置10はエアフィルタ11にて濾過された空気を圧送する電動式のエアポンプ12と、エアポンプ12から吐出された空気を各排気通路8に導く空気供給通路13とを有している。空気供給通路13はエアポンプ12が設けられた共通通路14と、この共通通路14から分岐して第1排気通路8Rに接続された第1分岐通路15Rと、共通通路14から分岐して第2排気通路8Lに接続された第2分岐通路15Lとを有している。共通通路14にはその内部圧力に応じた信号を出力する圧力センサ16が設けられている。
二次空気供給装置10は、各分岐通路15を開閉するため、第1分岐通路15Rに設けられた第1エアスイッチングバルブ17Rと、第2分岐通路15Lに設けられた第2エアスイッチングバルブ17Lとを更に有している。各エアスイッチングバルブ(以下、ASVと称する。)17は互いに同一の構造を持つ。内部構造の詳細な図示は省略するが、各ASV17は吸気通路6で発生した負圧の導入を切り換えることにより開弁状態と閉弁状態との間で動作できる周知のものである。第1ASV17Rは本発明に係る第1開閉弁に、第2ASV17Lは本発明に係る第2開閉弁にそれぞれ相当する。なお、各ASV17の下流には、排気通路側からの排気の流入を防止するための逆止弁18が一つずつ設けられている。
二次空気供給装置10の制御は内燃機関1の運転状態を適正に制御するためのエンジンコントロールユニット(ECU)20にて行われる。図示しないが、ECU20は主演算部としてのマイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺装置が組み合わされたコンピュータとして構成されている。ECU20はクランク軸5の位置(クランク角度)に応じた信号を出力するクランク角度センサ21等の各種センサからの出力情報を参照しつつ、ROMに保持された各種の制御プログラムを実行することにより内燃機関1の各部を制御する。ここでは、本発明に関連してECU20が実行する制御について説明する。
ECU20は、内燃機関1が冷間始動されてから暖機完了前の期間ように燃料濃度が高く、しかも触媒コンバータ9が十分に昇温していない場合に各排気通路8に空気が供給されるように二次空気供給装置10のエアポンプ12及び各ASV17をそれぞれ操作する。各排気通路8に空気が導入されることにより、排気中の酸素濃度が高められて排気中の未燃燃料成分の酸化が促進されるので、未燃燃料成分の排出量を低減することができる。二次空気供給装置10の基本的な操作は公知の方法と同様であるので詳細な説明を省略する。
二次空気供給装置10はASV17が何らかの原因で故障して上述した機能を発揮できなくなる場合もある。その故障を発見するためECU20は以下に説明する故障診断制御を実施する。なお、ASV17の故障には開弁状態で故障して開弁状態のままになる開弁故障状態と、閉弁状態で故障して閉弁状態のままになる閉弁故障状態とが存在するが、ここでは開弁故障状態を検出してその故障モードを判別する方法を中心に説明する。
本形態の故障診断制御は共通通路14内の圧力変動を参照することによりASV17の開弁故障状態を検出するとともに、その故障状態が第1ASV17Rのみが故障する第1故障モード、第2ASV17Lのみが故障する第2故障モード及びASV17の両方が故障する第3故障モードのいずれに該当するかを判断する。
いずれの故障モードであってもASV17が開いたままとなるため、開弁故障状態が発生したときには第1排気通路8R及び第2排気通路8Lの少なくとも一方と共通通路14とが通じた状態になる。このため、開弁故障状態が発生したときには各排気通路8で発生した排気脈動が分岐通路15を経由して共通通路14へ伝播することになる。共通通路14に伝播した排気脈動は共通通路14内の圧力変動となって現れる。従って、各ASV17を閉弁すべきとき、例えばECU20が各ASV17を閉弁させるための指令を発しているときに共通通路14内の圧力変動の有無を点検することで、開弁故障状態を検出することが可能になる。
図2は各故障モードにおける共通通路14内の圧力変動の波形をクランク角度に対応させて示した説明図である。第1故障モード及び第2故障モードのそれぞれの圧力変動は内燃機関1の燃焼間隔の2倍に相当する略240°CA周期のパターンを持つ。換言すれば、各圧力変動の上限ピークPH又は下限ピークPLは略240°CA間隔で発生している。上述したように、内燃機関1はその燃焼がバンク間で交互に行われ、かつバンク間の燃焼間隔が略120°CAに設定されている。このため、右バンク2Rに対応する第1故障モードの圧力変動のパターンと、左バンク2Lに対応する第2故障モードの圧力変動のパターンとはそれらの位相が略120°CAずれている。第3故障モードの場合は各排気通路8の排気脈動が共通通路14に伝播するため、その圧力変動のパターンは第1故障モードのパターンと第2故障モードのパターンとが合成されたものとなる。つまり、第3故障モードの圧力変動のパターンは略120°CA周期となり、上限ピークPH又は下限ピークPLが略120°CA間隔で発生する。
このように、故障モード毎に圧力変動のパターンが相違しているため、本形態の故障診断制御は開弁故障状態を検出した際に共通通路14の圧力変動のパターンを認識し、そのパターンが上述したいずれのパターンに該当するかを判断することにより、検出した開弁故障状態がいずれの故障モードに該当するかを判断する。その判断を実現するための具体的な処理については図3を参照しながら説明する。
図3は本形態に係る故障診断制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンのプログラムはECU20のROMに保持されており適時に読み出されて所定間隔で繰り返し実行される。
まず、ECU20はステップS1において各ASV17の故障を判定する。その判定処理は図1に示された圧力センサ16からの出力信号を参照して供給通路14内の圧力を検出しその圧力変動に基づいて故障の有無を判定する。つまりこの処理では、二次空気供給装置10による空気の供給停止時、即ち各ASV17が閉弁され、かつエアポンプ12が停止している時における周期的な圧力変動の有無を検出する。
続くステップS2では、圧力変動の検出結果に基づいて開弁故障状態か否かを判定する。上記のようにして圧力変動を検出した場合はASV17のそれぞれが閉じられるべき条件下で共通通路14内に圧力変動が生じていることになる。従って、ASV17の少なくとも一つが開弁故障状態に陥っていることがわかる。そこで、ステップS3に進んで、開弁故障状態が上述したいずれの故障モードに該当するかを特定する故障モード判断処理を行う。一方、圧力変動を検出しない場合は各ASV17が正しく閉弁状態となって各分岐通路15が閉鎖されていることになるから、その場合にはステップS9に進んでASV17の開弁故障は存在しないものしてルーチンを抜ける。
ステップS3では、開弁故障状態がいずれの故障モードに該当するかを圧力変動のパターンに基づいて決定する。圧力変動のパターンを認識する方法は種々の方法があるが、本形態は圧力変動の上限ピークPHが発生したクランク角度に基づいてパターンの相違を認識する。即ち、図2に示したように、内燃機関1の1サイクルに要するクランク角度範囲(0〜720°CA)を各バンクの燃焼時期に対応した2種類の判定領域I、IIに区分する。そして、圧力変動の上限ピークPHを検出したときのクランク角度をクランク角度センサ21の出力信号を参照しつつ記憶し、その記憶したクランク角度がこれらの判定領域のどちらに該当するかをカウントする。そして、クランク軸5の10回転当たり、つまり5サイクル当たりのカウント数に基づいて圧力変動のパターンを認識する。そのカウント数と圧力変動のパターンとの対応関係は図4に示した通りである。図中のパターンA〜Bは各故障モードの圧力変動パターンに対応する。即ち、パターンAは第1故障モードに、パターンBは第2故障モードに、パターンCは第3故障モードにそれぞれ対応する。
図2と図4とを対照すれば理解できるように、第1故障モードの場合は右バンク2Rの排気脈動が共通通路14まで伝播するため、圧力変動の上限ピークPHは右バンク2Rの燃焼時期に対応した判定領域IIに発生する。一方、第2故障モードの場合は左バンク2Lの排気脈動が共通通路14まで伝播するため、圧力変動の上限ピークは左バンク2Lの燃焼時期に対応した判定領域Iに発生する。従って、圧力変動の上限ピークPHが判定領域IIに集中した場合はパターンAに該当することがわかり、その上限ピークPHが判定領域Iに集中した場合はパターンBに該当することがわかる。そして、上限ピークPHの発生にこのような偏りがない場合はパターンCに該当することがわかる。
図4に示すように、本形態は上限ピークPHをカウントする基準サイクルを5サイクルとしているので、誤検出の可能性をも考慮して判定領域Iに該当する数が3回未満でかつ判定領域IIに該当する数が13回以上の場合に検出した圧力変動のパターンがパターンAであると判断する。また、判定領域Iに該当する数が13回以上でかつ判定領域IIに該当する数が3回未満の場合に検出した圧力変動のパターンがパターンBであると判断する。そして、これらの条件のいずれにも該当しない場合は圧力変動のパターンがパターンCであると判断する。
図2に戻り、ステップS3において上述した方法にて圧力変動のパターンを把握した後にステップS4へ進む。ステップS4においてステップS3の処理結果がパターンAである場合はステップS5に進み、開弁故障状態が第1故障モードに該当すると判断する。一方、パターンAでない場合はステップS6に進みステップS3の処理結果がパターンBであるか否かを判定する。パターンBである場合はステップS7に進み開弁故障状態が第2故障モードに該当すると判断する。ステップS6でパターンBでないと判断する場合はパターンCであることに他ならないので、ステップS8に進んで開弁故障状態が第3故障モードであると判断する。そして今回のルーチンを終了する。
以上の故障診断制御により各故障モードを特定した後には、故障モード毎にその対策を適宜実施してよい。例えば、警告灯を点灯させる、故障が発生したASVの開閉動作を試みるなどの対策が考えられる。もっとも、これらの対策に関しては本発明の要旨と直接関係しないためこれ以上の説明は省略する。
以上の形態によれば、ASV17の少なくとも一つが開弁状態で故障した場合に、クランク角度に対応付けられた圧力変動のパターンを認識することにより、その故障が第1〜第3の故障モードのいずれに該当するかを判断することができる。圧力変動の上限ピークPHとクランク角度との対応関係に基づいて圧力変動のパターンを認識するので、故障モードの判断に要する処理の複雑化を抑制できる。即ち、上述した判定領域I、IIに属する上限ピークPHの発生数をカウントするという簡素な構成で圧力変動のパターンの相違を認識できる。なお、以上の形態は上限ピークPHの代わりに下限ピークPLの発生をカウントするように変更することも可能である。また、基準サイクルは要求される判定精度を考慮して適宜に定めて良い。
以上の形態において、ECU20が図2の制御ルーチンを実行することにより、ECU20は本発明に係る故障診断手段として機能する。但し、本発明は以上の形態に限定されず、種々の形態にて実施することができる。
本発明の二次空気供給装置を適用し得る内燃機関はV型機関に限らず、複数の気筒が二つに気筒群に分けられて気筒群毎に排気通路が設けられた形態の内燃機関であれば本発明を適用できる。例えば直列型機関で排気が2系統となっている機関にも本発明を適用することができる。また、本発明を適用し得る内燃機関の気筒数にも制限はない。また一つの気筒群には少なくとも一つの気筒が含まれていればよい。
内燃機関の一方の気筒群と他方の気筒群との間で交互に燃焼が行われることは必須ではない。一方の気筒群の燃焼と他方の気筒群の燃焼とが異なる時期に行われる内燃機関であれば排気脈動のクランク角度に関する周期が気筒群毎に相違するため本発明を適用することができる。例えば、V型8気筒の内燃機関において90°CA間隔で右バンク→左バンク→右バンク→右バンク→左バンク→右バンク→左バンク→左バンクの順序で燃焼が行われるものがあるが、本発明をこのような内燃機関に適用しても排気脈動の位相は燃焼間隔に相当する90°CAずれるから、排気脈動に伴う共通通路内の圧力変動のパターンを故障モード毎に区別することができる。
本発明の一形態に係る二次空気供給装置が適用された内燃機関の要部を示した図。 各故障モードにおける共通通路14内の圧力変動の波形をクランク角度に対応させて示した説明図。 故障診断制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャート。 上限ピークのカウント数と圧力変動のパターンとの対応関係を示した図。
符号の説明
1 内燃機関
2 バンク(気筒群)
3 気筒
8R 第1排気通路
8L 第2排気通路
10 二次空気供給装置
12 エアポンプ
13 空気供給通路
14 共通通路
15R 第1分岐通路
15L 第2分岐通路
17R 第1ASV(第1開閉弁)
17L 第2ASV(第2開閉弁)
20 ECU(故障診断手段)

Claims (4)

  1. 複数の気筒が二つの気筒群に分けられて、一方の気筒群の燃焼と他方の気筒群の燃焼とが異なる時期に行われ、かつ前記一方の気筒群に接続された第1排気通路と、前記他方の気筒群に接続された第2排気通路とを有する内燃機関に適用され、エアポンプを利用して前記第1排気通路及び前記第2排気通路のそれぞれに空気を供給できる二次空気供給装置において、
    前記エアポンプが設けられた共通通路、前記共通通路から分岐して前記第1排気通路に接続された第1分岐通路及び前記共通通路から分岐して前記第2排気通路に接続された第2分岐通路を有する空気供給通路と、前記第1分岐通路を開閉する第1開閉弁と、前記第2分岐通路を開閉する第2開閉弁と、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁の少なくとも一つが開弁状態で故障する開弁故障状態を検出し、その開弁故障状態が前記第1開閉弁のみが開弁状態で故障する第1故障モード、前記第2開閉弁のみが開弁状態で故障する第2故障モード及び前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との両方が開弁状態で故障する第3故障モードのいずれに該当するかを前記内燃機関のクランク角度に対応付けられた前記共通通路内の圧力変動のパターンに基づいて判断する故障診断手段と、を備えることを特徴とする二次空気供給装置。
  2. 前記故障診断手段は、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁のそれぞれが閉じられるべき条件下における前記共通通路内の圧力変動に基づいて前記開弁故障状態を検出する請求項1に記載の二次空気供給装置。
  3. 前記故障診断手段は、前記共通通路内の圧力変動のパターンの上限又は下限ピークが発生するクランク角度の相違に基づいて前記第1故障モード、前記第2故障モード及び前記第3故障モードのいずれに該当するかを判断する請求項1又は2に記載の二次空気供給装置。
  4. 前記故障診断手段は、前記内燃機関の1サイクルに要するクランク角度範囲を各気筒群の燃焼時期に対応した2種類の判定領域に区分し、各判定領域における前記上限又は下限ピークの基準サイクル数当たりの発生数に基づいて前記第1故障モード、前記第2故障モード及び前記第3故障モードのいずれに該当するかを判断する請求項3に記載の二次空気供給装置。
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