JP2009220521A - インクジェット記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上に、少なくとも無機微粒子及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む第1の溶液と、少なくとも無機微粒子及びポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)を含む第2の溶液とを、前記第1の溶液の上に前記第2の溶液が位置するように同時重層塗布し、塗布膜を重層形成する塗布膜形成工程と、前記塗布膜を形成すると同時に、又は前記塗布膜の乾燥塗中であって塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物を含む第3の溶液を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程とを有し、第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも1つが更にカチオン性ポリウレタンを含んでいる。
【選択図】なし
Description
また、カチオン性エマルジョンを用いた上記のインクジェット記録材料では、スチレン−アクリル系など種々の樹脂系が挙げられているものの、滲み防止の点ではウレタン系で構成されるのが望ましい一方、ウレタン系樹脂では塗布液の粘度上昇による塗布液の安定性が悪くなることから、塗布故障が発生しやすいという問題がある。
<1> 支持体上に、少なくとも無機微粒子及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む第1の溶液と、少なくとも無機微粒子及びポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)を含む第2の溶液とを、前記第1の溶液の上に前記第2の溶液が位置するように同時重層塗布し、塗布膜を重層形成する塗布膜形成工程と、前記塗布膜を形成すると同時に、又は前記塗布膜の乾燥塗中であって塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物を含む第3の溶液を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程と、を有し、前記第1の溶液及び前記第2の溶液の少なくとも1つが更にカチオン性ポリウレタンを含むインクジェット記録媒体の製造方法である。
<第1の態様>
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法の第1の態様は、支持体上に、少なくとも無機微粒子及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコールとを含む第1の溶液と、少なくとも無機微粒子及びポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)を含む第2の溶液とを、前記第1の溶液の上に前記第2の溶液が位置するように同時重層塗布し、塗布膜を重層形成する塗布膜形成工程と、前記塗布膜を形成すると同時に、又は前記塗布膜の乾燥塗中であって塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物(以下、「水溶性多官能架橋剤」ということがある。)を含む第3の溶液を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程と、を少なくとも設け、第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも1つに更にカチオン性ポリウレタンを含ませた構成としたものである。
−塗布膜形成工程−
塗布膜形成工程は、支持体上に、少なくとも無機微粒子及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む第1の溶液(以下、「第1のインク受容層用塗布液」ともいう。)と、少なくとも無機微粒子及びポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)を含む第2の溶液(以下、「第2のインク受容層用塗布液」ともいう。)とを、前記第1の溶液の上に前記第2の溶液が位置するように同時重層塗布し、塗布膜を重層形成する。
塗布膜形成工程では、塗布膜として支持体に近い側から順に、第1の溶液で形成される第1塗布膜(以下、単に「第1塗布膜」ということがある。)と、第2の溶液で形成される第2塗布膜(以下、単に「第2塗布膜」ということがある。)とが形成される。なお、以下、第1及び第2のインク受容層用塗布液を総じて単に「インク受容層用塗布液」ということがある。
第1の溶液を構成する無機微粒子、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン性ポリウレタン等の各成分、並びに調製方法等について説明する。
前記無機微粒子とアセトアセチル変性PVAとを混合した後、この混合液を分散機を用いて細粒化することで、平均粒子径50nm以下の水分散液を得ることができる。
第1の溶液の調製には、各過程において溶媒を用いることができるが、該溶媒には水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。また、塗布に使用可能な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。
これらの点については、後述の第2の溶液を調製する場合も同様である。
第1の溶液は、無機微粒子の少なくとも1種を含有する。無機微粒子をバインダー成分と共に含むことにより、多孔質性のインク受容層を形成することができる。
沈降法シリカは、珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の工程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば、東ソー・シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシールとして市販されている。
ゲル法シリカは、珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造される。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子が形成される。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販さている。ゾル法シリカは、コロイダルシリカとも呼ばれ、ケイ酸ソーダの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られ、例えば日産化学工業(株)からスノーテックスとして市販されている。
湿式法シリカとしては、平均1次粒子径50nm以下、好ましくは3〜40nmであり、かつ平均凝集粒子径が5〜50μmである湿式法シリカが好ましく、これをカチオン性化合物の存在下で平均二次粒子径500nm以下、好ましくは20〜200nm程度まで微粉砕した湿式法シリカ微粒子を使用することが好ましい。
前記カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号、同昭59−33176号、同昭59−33177号、同昭59−155088号、同昭60−11389号、同昭60−49990号、同昭60−83882号、同昭60−109894号、同昭62−198493号、同昭63−49478号、同昭63−115780号、同昭63−280681号、同平1−40371号、同平6−234268号、同平7−125411号、同平10−193776号公報等に記載の1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましい。特に、カチオン性ポリマーとしてはジアリルアミン誘導体が好ましい。分散性及び分散液粘度の点で、これらのカチオンポリマーの分子量は、2000〜10万程度が好ましく、特に2000〜3万程度が好ましい。
第1の溶液は、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(以下、「アセトアセチル変性PVA」と略記することがある。)の少なくとも1種を含有する。アセトアセチル変性PVAを含むことにより、最終的に形成されるインク受容層のひび割れや耐水性の低下を防止することができる。
アセトアセチル変性PVAの平均重合度としては、500〜5000が好ましく、特に1000〜4500が好ましい。
本発明におけるインクジェット記録媒体を構成するインク受容層の少なくとも1層は、カチオン性ポリウレタンを用いて構成され、第1の態様における第1の溶液が、カチオン性ポリウレタンの少なくとも1種を含有してもよい。カチオン性ポリウレタンを含むことにより、塗布時に良好な塗布面状が得られ、インク受容層に画像記録した後の滲み(耐水性)を抑制することができる。
カチオン性ポリウレタンは、上市されている市販品を用いてもよく、市販品の例として、スーパーフレックス600(第1工業製薬(株)製)、パテラコールIJ−21(大日本インキ化学工業(株)製)などを挙げることができる。
第1の溶液には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の成分以外に、必要に応じて、カチオン性ポリマー等のカチオン性媒染剤、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤、高沸点有機溶剤などの他の成分を含有することができる。
次に、第2の溶液を構成する無機微粒子、ポリビニルアルコール等の各成分、並びに調製方法等について説明する。
第2の溶液(第2のインク受容層用塗布液)の調製は、上記の第1の溶液(第1のインク受容層用塗布液)を調製する場合と同様の方法により行なうことができる。
また、第2の溶液の塗布後の乾燥は、前記第1の溶液における場合と同様に行なえる。
また、第1塗布膜と第2塗布膜との膜厚比(第2塗布膜/第1塗布膜)については、特に制限はないが、インク吸収性と脆性改良の両立の観点からは、1/9〜 5/5の範囲とするのが好ましく、1/9〜3/7の範囲とするのがより好ましい。
第2の溶液は、無機微粒子の少なくとも1種を含有する。第2の溶液に使用可能な無機微粒子としては、前記第1の溶液の調製に使用可能な無機微粒子と同様のものを挙げることができる。中でも、シリカ粒子が好ましく、気相法シリカがより好ましい。
第2の溶液は、アセトアセチル変性PVA以外のポリビニルアルコール(以下、単に「PVA」と略記することがある。)の少なくとも1種を含有する。アセトアセチル変性PVAを含むと、後述の溶液付与工程で第3の溶液が付与される際に、第3の溶液中の「分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物」が、第2の溶液に含まれるアセトアセチル変性PVAと直接接触して増粘し、塗布性、すなわち塗布後の塗布面状が悪化してしまう。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法においては、前記第1の溶液がカチオン性ポリウレタンを含まずあるいは含むと共に、第2の溶液が、カチオン性ポリウレタンの少なくとも1種を含有してもよい。第2の溶液、又は第1及び第2の溶液がカチオン性ポリウレタンを含むことにより、塗布後(特に乾燥中)のひび割れ等の塗膜故障が防止され、記録後の滲み(特に耐水性)が抑制される。
第2の溶液に使用可能なカチオン性ポリウレタンとしては、前記第1の溶液の調製に使用可能なものと同様のものが挙げられる。
第2の溶液は、水溶性アルミニウム化合物を含有することが好ましい。水溶性アルミニウム化合物を含むことにより、耐水性が向上し、例えば高湿下など水分の影響によるインク(画像)の滲みが抑制される。また、前記カチオン性ポリウレタンが第1の溶液に含有されるときには、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール及びカチオン性ポリウレタンを併用した場合に水溶性アルミニウム化合物が接触すると大きく現れる増粘、及びこれに伴なって受ける塗布性の低下が特に抑えられる。これより、かかる組成系としたときの塗布液の安定化が図れ、塗布後(特に乾燥中)のひび割れ等の塗膜故障による塗布面状の悪化及びインク(画像)滲みの発生が抑えられる。
なお、「水溶性」とは、20℃の水に1質量%以上溶解することをいう。
[Al2(OH)nCl6−n]m ・・・式1
[Al(OH)3]nAlCl3 ・・・式2
Aln(OH)mCl(3n−m) 〔0<m<3n〕 ・・・式3
第2の溶液には、第1の溶液と同様に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、カチオン性ポリマー等のカチオン性媒染剤、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤、高沸点有機溶剤などの他の成分を含有することができる。
溶液付与工程は、前記塗布膜形成工程で塗布膜(第1塗布膜及び第2塗布膜)を形成すると同時に、又は塗布膜(第1塗布膜及び第2塗布膜)の乾燥塗中であって該塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物(以下、「水溶性多官能架橋剤」ということがある。)を含む第3の溶液を第2塗布膜の上に付与する。
また、第3の溶液のpHは、7.1以上の塩基性溶液が好ましく、架橋促進の点で、既述の第1の溶液及び第2の溶液のpHは3〜5.5の範囲が好ましい。
支持体上に形成されたインク受容層の1層の厚みは、15〜40μmの範囲が好ましく、また、2層以上からなるインク受容層の全体の厚みは、10〜50μmの範囲が好ましい。
(水溶性多官能化合物)
本発明における第3の溶液は、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物(水溶性多官能架橋剤)の少なくとも1種を含有する。この水溶性多官能架橋剤は、既述のアセトアセチル変性PVAを架橋する架橋剤として機能するものである。本発明においては、この水溶性多官能架橋剤を第3の溶液に含有し、インク受容層形成時にアセトアセチル変性PVAと直接接触しないようにするので、塗布後(特に乾燥中)のひび割れ等の塗膜故障が防止され、記録後の滲み(特に耐水性)を抑制することができる。
前記アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジアミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリアミノプロパン、アミノ基を有する重合体(例えば、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン)、等が挙げられる。
第3の溶液中における無機微粒子(好ましくはシリカ粒子(特に気相法シリカ))の含有量としては、インク吸収性の点から、第3の溶液に対して、5〜15質量%の範囲が好ましく、6〜13質量%の範囲がより好ましい。
第3の溶液中におけるポリビニルアルコール(アセトアセチル変性PVAを除く)の含有量としては、脆性及びインク吸収性の点から、無機微粒子に対して、15〜30質量%の範囲が好ましく、15〜25質量%の範囲がより好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、支持体として、例えば、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料で構成される不透明支持体のいずれをも使用できる。中でも、紙等の基体の両側に樹脂層が設けられた樹脂被覆紙が好適である。
前記ポリオレフィン樹脂被覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙を使用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成するパルプとしては、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いることができる。
また、ポリオレフィン樹脂を被覆する場合の厚みは、5〜50μmの範囲が好ましく、特に10〜45μmの範囲が好ましい。
次に、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法の第2の態様を説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法の第2の態様は、支持体上に、少なくとも無機微粒子とアセトアセチル変性ポリビニルアルコールとカチオン性ポリウレタンとを含む溶液(インク受容層用塗布液;以下、「溶液A」ともいう。)を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、形成された前記塗布膜の乾燥塗中であって該塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物を含む溶液(架橋剤含有溶液;以下、「溶液B」ともいう。)を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程と、を設けて構成されたものである。
また、インク受容層用塗布液の塗布法の詳細についても既述の通りである。
第2の態様のインク受容層用塗布液中におけるアセトアセチル変性PVAの含有量としては、脆性、耐水性及び塗布故障抑制の点から、無機微粒子に対して、15〜230質量%の範囲が好ましく、15〜25質量%の範囲がより好ましい。
第2の態様のインク受容層用塗布液中におけるカチオン性ポリウレタンの含有量としては、にじみ(耐湿性)改良の点から、無機微粒子に対して、5〜40質量%の範囲が好ましく、10〜35質量%の範囲がより好ましい。
また、「塗布膜の乾燥塗中であって塗布膜が減率乾燥を示す前」に付与する方法等についても、前記第3の溶液の付与について既述した通りであり、好ましい態様も同様である。本態様での架橋剤溶液(溶液B)もまた、前記第3の溶液と同様に無機微粒子及びPVAが含まれてもよい。
−支持体の作製−
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解し、パルプスラリーを調製した。次いで、得られたパルプスラリーに、対パルプあたり、カチオン性澱粉(日本NSC(株)製、CATO 304L)1.3質量%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光化学(株)製、ポリアクロン ST−13)0.15質量%、アルキルケテンダイマー(荒川化学(株)製、サイズパインK)0.29質量%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29質量%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製、アラフィックス100)0.32質量%を加えた後、さらに消泡剤0.12質量%を加えた。
下記組成中の(1)気相法シリカ微粒子と(2)イオン交換水と(3)シャロールDC−902Pとを混合し、超音波分散機((株)エスエムテー製)を用いて分散させた後、分散液を45℃に加熱し、20時間保持した。その後、これに下記組成中の(4)ホウ酸と(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコールの7質量%水溶液と(6)カチオン性ポリウレタン樹脂と(7)ポリ塩化アルミニウム(8)界面活性剤の10質量%水溶液とを30℃下で加え、インク受容層用塗布液A1(溶液A)を調製した。
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(Z210、日本合成化学(株)製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製) ・・・2部
(7)ポリ塩化アルミニウム ・・・1.5部
(アルファイン83、大明化学工業(株)製)
(8)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
下記組成の成分を常温で溶解、混合し、架橋剤溶液1(溶液B)を調製した。
<架橋剤溶液1の組成>
(1)イオン交換水 ・・・30部
(2)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤) ・・・1部
(3)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.5部
上記で得た支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、前記インク受容層塗布液A1を200cc/m2になるようにスライドビードコーターで塗布し、熱風乾燥機により80℃(風速3m/秒)で3分間乾燥した。この間、塗布膜は、恒率乾燥を示した。3分間の乾燥直後にこの塗布膜を架橋剤溶液1に1秒間浸漬させ、80℃で10分間乾燥した。このようにして、インクジェット記録媒体を作製した。
−インク受容層用塗布液A2の調製−
実施例1のインク受容層用塗布液A1の調製において、組成を下記のように変更したこと以外は、インク受容層用塗布液A1と同様にして、インク受容層用塗布液A2を調製した。
〈インク受容層用塗布液A2の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(Z210、日本合成化学(株)製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製) ・・・2部
(7)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
実施例1のインク受容層用塗布液A1の調製において、組成を下記のように変更したこと以外は、インク受容層用塗布液A1と同様にして、インク受容層用塗布液B1(第2の溶液)を調製した。
〈インク受容層用塗布液B1の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA−235)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
実施例1と同様にして、架橋剤溶液1(第3の溶液)を調製した。
上記で得た支持体のウラ面と反対側のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、インク受容層塗布液A2を下層として160cc/m2になるように、インク受容層塗布液B1を上層として40cc/m2になるように、スライドビードコーターで同時重層塗布し、支持体側から順にインク受容層塗布液A2からなる第1塗布膜とインク受容層塗布液B1からなる第2塗布膜とを形成し、熱風乾燥機により80℃(風速3m/秒)で3分間乾燥した。この間、第1塗布膜及び第2塗布膜は、恒率乾燥を示した。3分間の乾燥直後にこの塗布膜を架橋剤溶液1に1秒間浸漬させ、80℃で10分間乾燥させた。3分間の乾燥直後に架橋剤液1にこの塗布層を1秒間浸漬させ、80℃で10分間乾燥した。このようにして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例2において、下層形成用のインク受容層塗布液A2を実施例1で調製したインクジェット受容層用塗布液A1(第1の溶液)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例2において、下層形成用のインク受容層塗布液A2を下記組成のインクジェット受容層用塗布液A3(第1の溶液)に代え、上層形成用のインク受容層塗布液B1を下記組成のインクジェット受容層用塗布液B2(第2の溶液)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(Z210、日本合成化学(株)製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール(PVA−235、(株)クラレ製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製) ・・・2部
(7)ポリ塩化アルミニウム(アルファイン83、大明化学工業(株)製) ・・・1.5部
(8)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
実施例2において、上層形成用のインク受容層塗布液B1を下記組成のインクジェット受容層用塗布液B3(第2の溶液)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール(PVA−235、(株)クラレ製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)ポリ塩化アルミニウム ・・・1.5部
(アルファイン83、大明化学工業(株)製)
(7)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
−インク受容層用塗布液A2の調製−
実施例2と同様にして、インク受容層用塗布液A2(第1の溶液)を調製した。
実施例1のインク受容層用塗布液A1の調製において、組成を下記のように変更したこと以外は、インク受容層用塗布液A1と同様にして、インク受容層用塗布液C1(第2の溶液)を調製した。
〈インク受容層用塗布液C1の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA−235)の7%水溶液 ・・・29部
(6)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10%水溶液 ・・・0.6部
実施例2のインク受容層用塗布液B1の調製において、組成を下記のように変更したこと以外は、インク受容層用塗布液B1と同様にして、インク受容層用塗布液B4(第3の溶液)を調製した。
〈インク受容層用塗布液B3の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA−235)の7%水溶液 ・・・29部
(6)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤) ・・・1部
(7)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製) 10%水溶液 ・・・0.6部
上記で得た支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、インク受容層塗布液A2を最下層として140cc/m2になるように、インク受容層塗布液C1を中間層として20cc/m2になるように、インク受容層用塗布液B4を最上層として40cc/m2になるように、3液をスライドビードコーターで同時重層塗布し、支持体側からインク受容層塗布液A2からなる第1塗布膜、インク受容層塗布液C1からなる第2塗布膜、インク受容層塗布液B4からなる第3塗布膜を形成し、熱風乾燥機により80℃(風速3m/秒)で10分間乾燥した。このようにして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例6において、下層形成用のインク受容層塗布液A2を、実施例1で調製したインクジェット受容層用塗布液A1に代えたこと以外は、実施例6と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例6において、上層形成用のインク受容層塗布液B4を下記組成のインクジェット受容層用塗布液B5(第2の溶液)に代えたこと以外は、実施例6と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール(PVA−235、(株)クラレ製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤) ・・・1部
(7)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製) ・・・2部
(8)ポリ塩化アルミニウム ・・・1.5部
(アルファイン83、大明化学工業(株)製)
(9)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
実施例6において、上層形成用のインク受容層塗布液B4を下記組成のインクジェット受容層用塗布液B6(第2の溶液)に代えたこと以外は、実施例6と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5質量%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)ポリビニルアルコール(PVA−235、(株)クラレ製)の7質量%水溶液 ・・・29部
(6)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤) ・・・1部
(7)ポリ塩化アルミニウム ・・・1.5部
(アルファイン83、大明化学工業(株)製)
(8)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10質量%水溶液 ・・・0.6部
実施例1で得られた支持体を用い、該支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、実施例2で調製したインク受容層塗布液A2を下層として160cc/m2になるように、実施例9で調製したインク受容層用塗布液B6を上層として40cc/m2になるように、2液をスライドビードコーターで同時重層塗布し、塗布形成された塗布膜を熱風乾燥機により80℃(風速3m/秒)で10分間乾燥した。このようにして、インクジェット記録媒体を作製した。
比較例1において、インク受容層塗布液A2を、実施例1で調製したインク受容層塗布液A1に代えたこと以外は、比較例1と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例1で得られた支持体を用い、該支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、下記のインク受容層用塗布液A4を200cc/m2になるように塗布し、熱風乾燥機により80℃(風速3m/秒)で10分間乾燥した。このようにして、インクジェット記録媒体を作製した。
実施例1のインク受容層用塗布液A1の調製において、組成を下記のように変更したこと以外は、インク受容層用塗布液A1と同様にして、インク受容層用塗布液A4を調製した。
〈インク受容層用塗布液A4の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) ・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液) ・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤) ・・・0.37部
(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(Z210、日本合成化学(株)製)の7%水溶液 ・・・29部
(6)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製) ・・・2部
(7)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤) ・・・0.2部
(8)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10%水溶液 ・・・0.6部
下記組成のインク受容層用塗布液A5を調製した。この塗布液は、調製直後から粘度が高く、取り扱いが困難で塗布できなかった。
〈インク受容層用塗布液A5の組成〉
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子)・・・10.0部
(AEROSIL300SV、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 ・・・56部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液)・・・0.87部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
(4)ホウ酸(架橋剤)・・・0.37部
(5)アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(Z210、日本合成化学(株)製)の7%水溶液 ・・・29部
(6)カチオン性ポリウレタン樹脂(スーパーフレックス600、第一工業製薬(株)製)・・・2部
(7)アジピン酸ジヒドラジド(水溶性多官能架橋剤)・・・0.2部
(8)ポリ塩化アルミニウム ・・・1.5部
(アルファイン83、大明化学工業(株)製)
(9)界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)の10%水溶液 ・・・0.6部
実施例4において、上層形成用のインク受容層塗布液B2を、実施例5で調製したインクジェット受容層用塗布液B3に代えたこと以外は、実施例4と同様にして、インクジェット記録媒体を作製した。
上記の実施例及び比較例で得られた各インクジェット記録媒体について、以下の評価、測定を行なった。測定、評価の結果は、下記表1に示す。
インクジェットプリンターMP970(キヤノン(株)製)を用い、23℃、50%RHの環境下で各インクジェット記録媒体上にマゼンタとブラックとが隣り合う格子状のパターン(格子の一辺の長さ0.28mm)を3cmの四角形になるようにプリントした。プリント直後、インクジェット記録媒体を23℃、90%RHの環境下に移動し、7日間放置した。7日後、23℃、50%RH環境下で充分に乾燥させた後に目視で滲みの程度を評価し、下記の評価基準にしたがってランク付けを行なった。
<評価基準>
A:滲みが認識できなかった。
B:やや滲んでいた。
C:滲みが大きく、実用上許容できない範囲であった。
インクジェットプリンターMP970(キヤノン(株)製)を用い、23℃、50%RHの環境下で各インクジェット記録媒体上に、2cm四方の大きさでイエロー、マゼンタ、シアン、赤、緑、青、黒のベタ画像をプリントした。プリント後、23℃、50%RHで24時間乾燥させた後に、イオン交換水に10分間浸漬させた。その後、ベタ画像の滲みの程度を目視にて観察し、以下の評価基準にしたがってランク付けした。
<評価基準>
A:滲みが認識できなかった。
B:滲みはほとんど目立たなかった。
C:やや滲みがみられたが、実用上許容範囲であった。
D:滲みが大きく、実用上許容できない範囲であった。
インクジェットプリンタA820(セイコーエプソン(株)製)を用い、23℃、50%RHの環境下で各インクジェット記録媒体上に黒ベタ画像をプリントした。プリント後、23℃、50%環境下で1晩放置し、濃度計(X−rite 310TR)にてビジュアル反射濃度を測定した。
インク受像層用塗布液A1〜A4、B1〜B6をそれぞれ30℃の環境下に放置し、粘度が時間とともに上昇して300mPs以上に達する時間から下記の評価基準にしたがって評価した。
<評価基準>
A:インク受像層用塗布液の調製後、1晩放置しても取り扱いに支障はなかった。
B:インク受像層用塗布液の調製後、1時間以内であれば取り扱いに支障はなかった。
C:インク受像層用塗布液の調製直後を除いては取扱い性が悪かった。
D:増粘が著しく、取り扱い不可能であった。
各インクジェット記録媒体について、塗布乾燥時にインク受容層表面に発生する膜割れ、ブツ故障の発生程度を目視で確認し、以下の基準でランク付けした。
<評価基準>
A:膜割れ、故障の発生はみられなかった。
B:膜割れ、故障が僅かに発生しているが目立たない程度であった。
C:膜割れ、故障の発生が確認でき、実用上許容できない範囲であった。
D:膜割れ、故障の発生が顕著であった。
これに対し、比較例では、架橋剤として用いたアジピン酸ジヒドラジドがアセトアセチル変性PVAと直接接触してしまうと、カチオン性ポリウレタンの共存する系で著しく塗布面状が悪化してしまい、特に水溶性アルミニウム化合物が更に共存する系(比較例2)では、塗布液の安定性が著しく低下した。また、1液系の比較例3,4では、塗布液安定性が保てず、形成された塗布面状も悪化した。カチオン性ポリウレタンを含有しない系(比較例5)になると、画像滲みが大きく低下した。
Claims (5)
- 支持体上に、少なくとも無機微粒子及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む第1の溶液と、少なくとも無機微粒子及びポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)を含む第2の溶液とを、前記第1の溶液の上に前記第2の溶液が位置するように同時重層塗布し、塗布膜を重層形成する塗布膜形成工程と、
前記塗布膜を形成すると同時に、又は前記塗布膜の乾燥塗中であって塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物を含む第3の溶液を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程と、
を有し、前記第1の溶液及び前記第2の溶液の少なくとも1つが更にカチオン性ポリウレタンを含むインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記第3の溶液は、更に無機微粒子とポリビニルアルコール(アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを除く)とを含み、
前記第1の溶液と、前記第2の溶液と、前記第3の溶液とを支持体上に該支持体側から順に第1の溶液、第2の溶液、第3の溶液の位置関係になるように同時重層塗布し、支持体上に塗布膜を重層形成すると共に、
前記第1の溶液、前記第2の溶液、及び前記第3の溶液の少なくとも1つが更にカチオン性ポリウレタンを含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記第2の溶液が、更に水溶性アルミニウム化合物を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 支持体上に、少なくとも無機微粒子とアセトアセチル変性ポリビニルアルコールとカチオン性ポリウレタンとを含む溶液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
形成された前記塗布膜の乾燥塗中であって該塗布膜が減率乾燥を示す前に、分子内に2個以上のアミノ基を有する水溶性多官能化合物を含む溶液を前記塗布膜の上に付与する溶液付与工程と、
を有するインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記塗布膜の形成に用いる前記溶液が、更に水溶性アルミニウム化合物を含むことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
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