JP2009220012A - 汚泥破砕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固液分離装置によって脱水された汚泥を細かく破砕して、その汚泥を乾燥するときの効率を高める。
【解決手段】外周面に切断刃13Aの形成された刃付き円板11Aと、これに対向して位置する相手円板12を互いに逆方向に回転駆動し、その刃付き円板11Aと相手円板12の間にケーキ状の汚泥S1を落し込み、両円板11A,12によって薄い汚泥S2を成形すると共に切断刃13Aによってその汚泥を切断してペレット化する。
【選択図】図2
【解決手段】外周面に切断刃13Aの形成された刃付き円板11Aと、これに対向して位置する相手円板12を互いに逆方向に回転駆動し、その刃付き円板11Aと相手円板12の間にケーキ状の汚泥S1を落し込み、両円板11A,12によって薄い汚泥S2を成形すると共に切断刃13Aによってその汚泥を切断してペレット化する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ケーキ状の汚泥を破砕する汚泥破砕装置に関するものである。
例えば、廃豆腐、食品加工排水、下水処理物、養豚場などから排出された廃水、野菜屑、果実の皮、食品残渣、おから、固形物を含む廃油などの有機系又は無機系の汚泥を固液分離装置によって固液分離することは従来より周知である(例えば特許文献1参照)。かかる固液分離装置から排出された含液率の低下した汚泥は、そのまま廃棄されるか、又は乾燥装置によって乾燥処理されてから廃棄され、あるいは乾燥後の汚泥が、堆肥化装置によって堆肥化されることもある。
固液分離装置から排出された含液率の低下した汚泥は、一般に比較的大きなケーキ状の塊となっているので、これをそのまま廃棄すると、これが嵩張ってしまい、その運搬効率が低下する。また、ケーキ状の汚泥を乾燥させる場合も、その乾燥効率が低下し、さらに乾燥後の汚泥を堆肥化するときも、その発酵効率が低下する。
そこで、固液分離装置又は乾燥装置から排出された含液率の低下したケーキ状の汚泥を細かく破砕すれば、上述した欠点を回避することができる。ところが、従来はケーキ状の汚泥を破砕する装置が無かったため、上述した欠点を免れることはできなかった。
本発明は、上述した認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、ケーキ状の汚泥を効率よくペレット状に切断することのできる汚泥破砕装置を提供することにある。
本発明は、外周部に少なくとも1つの切断刃が突設された複数の刃付き円板と、各刃付き円板に対向して配置された相手円板と、各刃付き円板及びその各刃付き円板に対向して位置する相手円板をそれぞれ反対の方向に回転駆動する駆動装置と、前記相手円板に近接して配置されたスクレーパとを具備し、回転する刃付き円板と、その各刃付き円板に対向して位置すると共に、その刃付き円板と反対方向に回転する相手円板との間にケーキ状の汚泥を落し込み、前記切断刃によって該汚泥をペレット状に切断すると共に、刃付き円板とこれに対向する相手円板の間を通った汚泥が該相手円板の外周面に付着したとき、その汚泥を前記スクレーパにより掻き落すことを特徴とする汚泥破砕装置を提案する。
その際、前記駆動装置は、前記刃付き円板と、相手円板をそれぞれ相対回転不能に支持する第1及び第2の支持軸と、該第1及び第2の支持軸を回転駆動するモータとを有し、第1及び第2の支持軸は、互いにほぼ平行に配置され、刃付き円板と相手円板は第1及び第2の支持軸の軸方向に交互に配列されていて、第1の支持軸に支持された刃付き円板と第2の支持軸に支持された相手円板とが互いに対向し、かつ第2の支持軸に支持された刃付き円板と第1の支持軸に支持された相手円板とが互いに対向し、刃付き円板の外径と、相手円板の外径は異なっていると有利である。
本発明によれば、ケーキ状の汚泥を効率よくペレット状に破砕することができる。
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
図1は、本例の汚泥破砕装置の概略平面図であり、図2は図1のII−II線に沿って切断した拡大断面図である。ここに示した汚泥破砕装置は、フレーム1と、そのフレーム1の上部を覆ったカバー2とを有している。図3はカバー2を除去して示した汚泥破砕装置の平面図であり、図4は図2のIV−IV線断面図である。
図1及び図2に示すように、カバー2の中央部には汚泥投入口3が形成され、後述するように、この汚泥投入口3からケーキ状の汚泥が投入される。また、図2及び図3から判るように、フレーム1は、その上部と下部が開口していて、一体に固定された4つの側壁4,5,6,7から構成されている。カバー2は、その4つの側壁4乃至7の上端面に載置され、ボルトによってフレーム1に着脱可能に固定されている。
図2乃至図4に示すように、フレーム1の内部には、ほぼ平行に延びる第1及び第2の2本の支持軸8,8Aが配置され、これらの支持軸8,8Aの長手方向各端部領域の横断面は円形に形成され、かかる長手方向各端部が軸受を介してフレーム1の互いに対向した各側壁4,5にそれぞれ回転自在に支持されている。
また、図3に示すように、側壁4にはモータ9が固定支持され、そのモータ9の出力軸に上述の第1の支持軸8が連結されている。また、第1及び第2の支持軸8,8Aの端部領域には、互いに噛み合った第1及び第2のギア10,10Aがそれぞれ固定されている。
図2乃至図4に示すように、第1及び第2の支持軸8,8Aには、多数の刃付き円板11,11Aと、その各刃付き円板11,11Aに対向して位置する相手円板12,12Aがそれぞれ支持されている。刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aは、その外周面を突き合わせた状態で対向配置されている。これらの刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aが嵌合した第1及び第2の支持軸8,8Aの部分の横断面形状は、図2に示すように六角形となっていて、かかる支持軸8,8Aに、刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aの六角形に形成された中心孔が嵌合している。これによって、各刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aは、第1及び第2の支持軸8,8Aに対して相対回転することはない。また、図3に示すように、複数の刃付き円板11と相手円板12の外側の第1の支持軸8の部分には、係止リング23,24が係止され、これによって刃付き円板11と相手円板12が、第1の支持軸12Aから離脱することが阻止されている。同様に、第2の支持軸8Aにも、係止リング23A,24Aが係止され、これによって複数の刃付き円板11Aと相手円板12Aが、第2の支持軸8Aから外れることが阻止されている。
図4から判るように、刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aは、第1及び第2の支持軸8,8Aの軸方向に交互に配列されていて、第1の支持軸8に支持された刃付き円板11と、第2の支持軸8Aに支持された相手円板12Aとが互いに対向し、かつ第2の支持軸8Aに支持された刃付き円板11Aと第1の支持軸8に支持された相手円板12とが互いに対向している。
図2及び図4に示すように、各刃付き円板11,11Aの外周部には切断刃13,13Aがそれぞれ突設されている。図示した例では、各刃付き円板11,11Aが4つずつの切断刃13,13Aを有しているが、その数は1以上の適宜な数に設定することができる。これに対し、各刃付き円板11,11Aに対向した各相手円板12,12Aには刃は設けられていない。刃付き円板11,11Aの刃13,13Aが図2に示したように相手円板12,12Aに対向したときも、その刃13,13Aと相手円板12,12Aの外周面は接触せず、これらは、ごく微小なギャップをあけて対置する。
上述のように、本例の汚泥破砕装置は、外周部に少なくとも1つの切断刃13,13Aが突設された複数の刃付き円板11,11Aと、その各刃付き円板11,11Aに対向して配置された相手円板12,12Aとを有しており、前述のカバー2は、これらの刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aの上方に位置し、その中央部に汚泥投入口3が形成されている。
また、図2から明らかなように、刃付き円板11,11Aの外径D1と相手円板12,12Aの外径D2は互いに異なっている。図示した例では、刃付き円板11,11Aの外径D1の方が相手円板12,12Aの外径D2よりも大きくなっていて、第1の支持軸8に支持された刃付き円板11と、第2の支持軸8Aに支持された刃付き円板11Aは、これらを支持軸8,8Aの軸方向に見たとき、その刃付き円板11,11Aの一部が重なった状態で位置している。図示した例とは逆に、相手円板12,12Aの外径D2を刃付き円板11,11Aの外径D1よりも大きく設定することもできる。
図3に示したモータ9が作動すると、第1の支持軸8がその中心軸線のまわりに回転し、その回転が第1及び第2のギア10,10Aを介して第2の支持軸8Aに伝えられ、第2の支持軸8Aがその中心軸線のまわりに回転する。これによって、第1の支持軸8に支持された刃付き円板11と相手円板12は、図2に矢印Aで示すように反時計方向に回転し、第2の支持軸8Aに支持された刃付き円板11Aと相手円板12Aは図2に矢印Bで示すように時計方向に回転する。対向して位置する刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aは、互いに反対の方向に回転し、これらの最も接近した対向部が共に下方に移動する向きに回転するのである。
上述のように、汚泥破砕装置は、各刃付き円板11,11A及びその各刃付き円板11,11Aに対向して位置する相手円板12,12Aをそれぞれ反対の方向に回転駆動する駆動装置を具備しており、本例の駆動装置は、刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aをそれぞれ相対回転不能に支持する第1及び第2の支持軸8,8Aと、その各支持軸8,8Aに固定された第1及び第2のギア10,10Aと、第1及び第2の支持軸8,8Aを回転駆動するモータ9とを有している。かかる第1及び第2の支持軸8,8Aが、互いにほぼ平行に配置されているのである。
さらに、図2乃至図4に示すように、各相手円板12,12Aに近接してスクレーパ14,14Aが配置されている。第1の支持軸8に支持された各相手円板12に近接して配置されたスクレーパ14は、上下に配置された2つずつのリング状のスペーサ15を介して、互いに間隔をあけて配置され、その各スペーサ15の中心孔と各スクレーパ14に形成された貫通孔には、ステーボルト16がそれぞれ挿通されている。その各ステーボルト16は、図3に示すように、フレーム1の各側壁4,5を貫通し、その各ステーボルト16の長手方向各端部に形成された雄ねじに螺着されて締め付けられたナット21,22によって、フレーム1に固定されている。また、複数のスクレーパ14と、隣り合うスペーサ14の間に配置されたスペーサ15は、ステーボルト16の各端部に形成された雄ねじにそれぞれ螺着されて締め付けられたナット17,18によってステーボルト16に固定されている。
第2の支持軸8Aに支持された各相手円板12Aに近接して配置されたスクレーパ14Aも、上述したところと全く同様にして、上下に配置された2つずつのリング状のスペーサ15Aを介して、互いに間隔をあけて配置され、その各スペーサ15の中心孔と各スクレーパ14Aに形成された貫通孔に挿通されたステーボルト16Aが、ステーボルト16Aに形成された雄ねじに螺着されて締め付けられたナット21A,22Aによって、フレーム1の各側壁4,5に固定され、複数のスクレーパ14Aとスペーサ15Aは、ステーボルト16Aの雄ねじに螺着されて締め付けられたナット17A,18Aによってステーボルト16Aに固定されている。
図2に示すように、図示していない固液分離装置又は乾燥装置から排出されて落下するケーキ状の汚泥S1は、カバー2の汚泥投入口3を通して、フレーム1の内部に投入される。このケーキ状の汚泥の含液率(汚泥が水を含むときは含水率)は、例えば85乃至10重量%程度である。かかるケーキ状の汚泥S1が、前述のようにモータ9によって図2に矢印A方向に回転駆動された刃付き円板11と、これに対向して位置し、矢印B方向に回転駆動された相手円板12Aの間と、同じく矢印B方向に回転駆動された刃付き円板11Aと、これに対向し、かつ矢印A方向に回転駆動された相手円板12との間に落し込まれる。このように、回転する刃付き円板11,11Aと、その各刃付き円板11,11Aに対向して位置すると共に、その刃付き円板11,11Aと反対方向に回転する相手円板12,12Aとの間にケーキ状の汚泥S1を落し込むと、その汚泥が刃付き円板11,11Aの切断刃13,13A以外の外周面と相手円板12,12Aの外周面との間を通るとき、図2に符号S2で示したように、汚泥が細長の平坦な形態に成形される。次いで、図2に示したように、刃付き円板11,11Aの切断刃13,13Aが相手円板12,12Aの外周面に最も近づいたとき、細長の平坦な形態に成形された汚泥S2は、その切断刃13,13Aによって切断され、ペレット状となる。このように、回転する刃付き円板11,11Aと、これに対向して回転する相手円板12,12Aの間に落し込まれた汚泥を、切断刃13,13Aによってペレット状に切断するのである。
また、図2に示したように、刃付き円板11,11Aと、これに対向する相手円板12,12Aの間を通った汚泥S2がその相手円板12,12Aの外周面に付着したとき、その汚泥S2をスクレーパ14,14Aのエッジ部20,20Aによって掻き落すことができる。このように、スクレーパ14,14Aは、刃付き円板11,11Aと、これに対向する相手円板12,12Aの間を通った汚泥がその相手円板12,12Aの外周面に付着したとき、その汚泥S2を掻き落すことができる位置に配置されているのである。図2に示したように、ペレット状となった汚泥S3は下方に落下する。
また、前述のように、刃付き円板11,11Aの外径D1と、これに対向して位置する相手円板12,12Aの外径D2が互いに異なっているので、各刃付き円板11,11Aと相手円板12,12Aの厚さにほぼ等しい幅のペレット状の汚泥を得ることができる。また、刃付き円板11,11Aに形成された切断刃13,13Aの数や、隣り合う切断刃13,13Aの間の間隔を適宜選択することによって、得られたペレット状の汚泥の長さを変えることもできる。例えば、幅3mm、長さ30mm程のペレットの汚泥を得ることができるのである。
また、図4に示したように、刃付き円板11,11Aの厚さT1と、相手円板12,12Aの厚さT2と、スクレーパ14,14Aの厚さT3と、スペーサ15,15Aの厚さT4は、適宜な大きさに設定でき、例えば、T1=3.0mm、T2=3.5mm、T3=2.0mm、T4=4.5mmに設定することができる。
上述のように、ケーキ状の汚泥を小さなペレット状の汚泥に破砕することができるので、その汚泥を廃棄処分するとき、これを効率よく運搬でき、或いはそのペレット状の汚泥を乾燥し、或いは堆肥化するときも、その乾燥効率と、発酵効率を高めることができる。
8 第1の支持軸
8A 第2の支持軸
9 モータ
11,11A 刃付き円板
12,12A 相手円板
13,13A 切断刃
14,14A スクレーパ
D1,D2 外径
S1,S2,S3 汚泥
8A 第2の支持軸
9 モータ
11,11A 刃付き円板
12,12A 相手円板
13,13A 切断刃
14,14A スクレーパ
D1,D2 外径
S1,S2,S3 汚泥
Claims (2)
- 外周部に少なくとも1つの切断刃が突設された複数の刃付き円板と、各刃付き円板に対向して配置された相手円板と、各刃付き円板及びその各刃付き円板に対向して位置する相手円板をそれぞれ反対の方向に回転駆動する駆動装置と、前記相手円板に近接して配置されたスクレーパとを具備し、回転する刃付き円板と、その各刃付き円板に対向して位置すると共に、その刃付き円板と反対方向に回転する相手円板との間にケーキ状の汚泥を落し込み、前記切断刃によって該汚泥をペレット状に切断すると共に、刃付き円板とこれに対向する相手円板の間を通った汚泥が該相手円板の外周面に付着したとき、その汚泥を前記スクレーパにより掻き落すことを特徴とする汚泥破砕装置。
- 前記駆動装置は、前記刃付き円板と、相手円板をそれぞれ相対回転不能に支持する第1及び第2の支持軸と、該第1及び第2の支持軸を回転駆動するモータとを有し、第1及び第2の支持軸は、互いにほぼ平行に配置され、刃付き円板と相手円板は第1及び第2の支持軸の軸方向に交互に配列されていて、第1の支持軸に支持された刃付き円板と第2の支持軸に支持された相手円板とが互いに対向し、かつ第2の支持軸に支持された刃付き円板と第1の支持軸に支持された相手円板とが互いに対向し、刃付き円板の外径と、相手円板の外径は異なっている請求項1に記載の汚泥破砕装置。
Priority Applications (1)
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JP2008066896A JP2009220012A (ja) | 2008-03-15 | 2008-03-15 | 汚泥破砕装置 |
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JP2008066896A JP2009220012A (ja) | 2008-03-15 | 2008-03-15 | 汚泥破砕装置 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130528 |