本発明の好適な実施形態を例示する。(形態1) ラウンド数抽選手段は、先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数と後の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数が異なる確率よりも、先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数と後の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数が同数になる確率の方を高くすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 このような遊技機によれば、先の始動口入賞で抽選したラウンド数で特別遊技が行われることを望む遊技者の期待に、より応えることができる。
(形態2) 特別遊技実行手段は、先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数と後の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数が異なる場合に、いずれのラウンド数を特別遊技が開始された場合に適用するかの切替タイミングを後の始動口入賞から先の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に設定することを特徴とする請求項1または形態1に記載の遊技機。 上記の遊技機によれば、遊技者は、後の始動口入賞から先の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に設定されている切替タイミングの前に特定領域に入賞させるか、後に入賞させるかを見計らいながら、楽しく遊技することができる。
(形態3) 特別遊技実行手段は、先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数と後の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数が異なる場合に、いずれのラウンド数を特別遊技が開始された場合に適用するかの切替タイミングを先の始動口入賞の特定有効期間終了から後の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に設定することを特徴とする請求項1または形態1に記載の遊技機。 上記の遊技機によれば、遊技者は、先の始動口入賞の特定有効期間終了から後の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に設定されている切替タイミングの前に特定領域に入賞させるか、後に入賞させるかを見計らいながら、楽しく遊技することができる。
(形態4) 抽選されたラウンド数または決定された特別遊技に適用するラウンド数を報知する手段が設けられている請求項1、形態1〜3のいずれかに記載の遊技機。 このような報知手段が設けられていると、遊技者は、抽選されたラウンド数または決定された特別遊技に適用するラウンド数を認識しながら遊技することができる。
(形態5) 始動口に遊技媒体が入賞すると特定入賞装置を所定時間開放する手段と、前記始動口入賞に基づいて設定された特定有効期間内に特定入賞装置内に設けられた特定領域に遊技媒体が入賞すると特別遊技を実行する手段と、特別遊技を第1状態から第2状態に切替えるラウンド数を抽選する手段とを備え、特別遊技は、第1状態と第2状態のいずれかで行われる複数のラウンド遊技かからなり、第1状態では特定領域に遊技媒体が入賞する可能性が高く、第2状態では特定領域に遊技媒体が入賞する可能性が低くされ、前記特別遊技実行手段は、第1状態または第2状態でラウンド遊技を開始し、ラウンド遊技中に特定領域に遊技媒体が入賞すると次のラウンド遊技を実行し、ラウンド数が抽選されたラウンド数以降では第2状態でラウンド遊技を行う遊技機であり、前記ラウンド数抽選手段は、始動口に遊技媒体が入賞したときにラウンド数を抽選し、前記特別遊技実行手段は、始動口に遊技媒体が入賞し、その入賞によって設定された特定有効期間内にさらに始動口に遊技媒体が入賞した場合に、後の始動口入賞から先の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に特定領域に遊技媒体が入賞すると先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数で特別遊技を実行し、先の始動口入賞の特定有効期間終了から後の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に特定領域に遊技媒体が入賞すると後の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数で特別遊技を実行することを特徴とする遊技機。 上記の遊技機は、後の始動口入賞があっても、後の始動口入賞から先の始動口入賞の特定有効期間終了までの間に特定領域に遊技媒体が入賞すると先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数で特別遊技を実行する。このため、先の始動口入賞に基づいて抽選したラウンド数で特別遊技が行われることを望む遊技者の期待に応えることができる。
(実施例) 本発明を遊技機の一種であるパチンコ機10に適用した一実施例について、図面を参照しながら説明する。 図1に示されているように、パチンコ機10の正面中央部には、平板状の遊技盤面12が設けられている。遊技盤面12には、センター役物50、上方に向かって円弧状に延びるレール44、普通入賞口18が2つ、始動口30が3つ配設されている。普通入賞口18の内部には、パチンコ球の入賞を検出する普通入賞口センサ18aが装着されている。始動口30の内部には、パチンコ球の入賞を検出する始動口センサ30aが装着されている。普通入賞口センサ18aと始動口センサ30aは、後述するメイン制御部100に接続されている。 遊技盤
面12に取付けられている4つの風車25は、軸回りに回転することができる。遊技盤面12には、釘13が多数打付けられている。遊技盤面12の各部や周囲には、電球やLEDによって発光するランプ27が配置されている。
パチンコ機10の下部右側には、遊技者が操作してパチンコ球を発射するハンドル38が装着されている。ハンドル38は時計方向に回動操作することができる。ハンドル38の外周部には、遊技者がハンドル38に触っていることを検出するタッチ部38aが設けられている。ハンドル38の裏側には、ハンドル38が回動操作されるとオンになる発射スイッチ38b(図1においては図示省略。図4に図示)が設けられている。タッチ部38aと発射スイッチ38bは、後述する発射制御部280に接続されている。
パチンコ機10の下部には、上皿46、下皿40、球抜きレバー33、灰皿42が装着されている。上皿46は、払出されたパチンコ球(賞球)を貯留する。下皿40は、賞球や貸球を一時的に貯留する。球抜きレバー33を左水平方向にスライドさせると、下皿40の底面が開放され、下皿40からパチンコ球を抜くことができる。上皿46の裏側には、スピーカ26が配置されている。スピーカ26は、後述するサブ制御部150に接続されている。
図2、図3を参照しながら、センター役物50について説明する。センター役物50は、枠体52、天入賞口54、図柄表示器56、大入賞口58、羽根59、キャラクタ体61、Vゾーン62等を備えている。枠体52は、センター役物50の外郭を形成している。天入賞口54は、枠体52の最上部に設けられている。天入賞口54の内部には、パチンコ球の入賞を検出する天入賞口センサ54aが装着されている。天入賞口54の下方に配置されている図柄表示器56は液晶ディスプレーであり、ラウンド数(後述する)等を表示する。 2つ設けられている大入賞口58は、枠体52の左右上部が切り欠かれることによって形成されている。羽根59は、大入賞口58に1つずつ設けられており、回動することによって大入賞口58を開閉する。図2では、羽根59が外方側に回動して大入賞口58が開放され、パチンコ球67が左の大入賞口58を通過している状態を図示している(羽根59が大入賞口58を閉じた状態は、点線で図示されている)。大入賞口58の内側には、入賞したパチンコ球を下側に案内するガイド部材65が設けられている。ガイド部材65の下方には、内部に大入賞口センサ66が装着されている検出口64が設けられている。
センター役物50の中央部に装着されているキャラクタ体61は、コミカルな恐竜状に形成されており、本体61aと下顎61bを備えている。本体61aは枠体52に固定されている。下顎61bは、本体61aに対して上下方向に移動する(下顎61bを移動させる機構については、後述にて説明する)。下顎61bが上方に移動するとキャラクタ体61は口を閉じ、下顎61bが下方に移動するとキャラクタ体61は口を開ける(図2は、下顎61bが下方に移動した状態を示している。図3は、下顎61bが上方に移動した状態と、下方に移動した状態の両者を示している)。以下においては、下顎61bによってキャラクタ体61の口が閉じられた状態を「閉鎖状態」、口が開かれた状態を「開放状態」と言う。開放状態の下顎61bは、パチンコ球を1個貯留することができる。下顎61bが閉鎖状態になると、パチンコ球が下顎61bに入ることができなくなる。開放状態でパチンコ球を貯留していた下顎61bが閉鎖状態になると、貯留されていたパチンコ球は下顎61bの後端から落下する。
上棚69は、枠体52と一体に形成されている。図3に示されているように、上棚69は、キャラクタ体61に向かって後下方側に傾斜している。図2に良く示されているように、上棚69には、前後方向に延びるとともに、後方側で互いに接近している2つの案内壁69aと、案内壁69a間に配置された凸部69bが形成されている。案内壁69aと凸部69bは、パチンコ球をキャラクタ体61側に案内する。上棚69下方には、下棚70が配置されている。下棚70は、前下方側に傾斜している。 下棚70の前端中央部の真下には、入賞口であるVゾーン62が配置されている。Vゾーン62の左右には、同じく入賞口であるNゾーン63が配置されている。Vゾーン62内には、入賞を検出するVゾーンセンサ62aが装着されている。Nゾーン63内にも、入賞を検出するNゾーンセンサ63aが装着されている。下棚70には、前後方向に延び、かつ互いに並行な案内壁70aが2つ形成されている。案内壁70aは、パチンコ球を後方から前方に向かって案内する。
図3に示されているように、センター役物50の上部には、ソレノイド72が装着されている。ソレノイド72と羽根59は、リンク部材(図示省略)によって連結されている。ソレノイド72が駆動されると、羽根59が開閉する。センター役物50の裏側には、モータ73が装着されている。モータ73と下顎61bとの間には、複数のリンク部材74が介装されている。モータ73が回転すると、下顎61bが上下に移動する(キャラクタ体61の口が開閉する)。 下棚70には、板厚方向に貫通する孔70bが形成されている。また、下棚70の下方には、可動体76が配置されている。可動体76の一端(後方側)にはカム76bが形成されている。可動体76は、カム76bがピン77で枠体52側に装着されることによって、回動することができる。可動体76の他端(前方側)には、振分片76aが形成されている。振分片76aの横断面は三角形状であり、その頂点は後方側を向いている。可動体76が回動すると、振分片76aは、下棚70の貫通孔70bから突出したり、貫通孔70bに沈み込んだりする。以下においては、振分片76aが突出した状態を突出状態、沈み込んだ状態を非突出状態と言う。図3においては、振分片76aが突出状態である可動体76を実線で図示し、振分片76aが非突出状態である可動体76を点線で図示している。
可動体76のカム部76bの下方には、ソレノイド78が取付けられている。ソレノイド78のプランジャ78aには、水平方向に移動可能なスライド部材79が固定されている。スライド部材79には、半円状の凸部79aが形成されている。可動体76のカム部76bと、スライド部材79の凸部79aは、係合している。このため、ソレノイド78のプランジャ78aが収縮し、スライド部材79が後方側に移動した状態では、可動体76は反時計方向に回動する。可動体76が反時計方向に回動すると、振分片76aは非突出状態になる。プランジャ78aが伸展すると、スライド部材79は前方側に移動する。スライド部材79が前方側に移動すると、可動体76が時計方向に回動し、振分片76aは突出状態になる。
図4に示されているように、パチンコ機10の裏側には、メイン制御部100、サブ制御部150、表示制御部200、払出制御部250、発射制御部280、払出装置51、発射装置60等が装着されている。メイン制御部100、サブ制御部150、表示制御部200、払出制御部250、発射制御部280は、プリント配線が施された基板上にCPU、ROM、RAM等が実装された構成を有している。 メイン制御部100は、始動口センサ30a、大入賞口センサ66、Vゾーンセンサ62a等から入力される検出信号に基づいて、CPUがROMに格納されている制御プログラムを処理する。CPUが制御プログラムを処理することによって生成されたコマンド信号は、メイン制御部100からサブ制御部150、ソレノイド72、78、モータ73等に出力される。なお、メイン制御部100には、各種のセンサや駆動装置が接続されているが、図4においては、これらを始動口センサ30a、大入賞口センサ66、Vゾーンセンサ62a、ソレノイド72、78、モータ73で代表し、その他のものについては図示を省略している。メイン制御部100のRAMは、入出力信号や、制御プログラムが処理されることによって生成される各種データを一時的に記憶する。
サブ制御部150は、内蔵するCPU、ROM、RAM等によってメイン制御部100から入力されるコマンド信号を処理し、表示制御部200にコマンド信号を出力するとともに、スピーカ26、ランプ27等に制御信号を出力する。 表示制御部200は、CPU、VDP、ROM、RAM等を備えている。CPUとVDPはサブ制御部150から入力されたコマンド信号を処理し、ROMに格納されている表示データに基づいて表示用信号を図柄表示器56に出力する。図柄表示器56は、表示制御部200から入力される表示用信号に応じた図柄やキャラクタを表示する。
払出制御部250は、内蔵するCPU、ROM、RAM等を用いてメイン制御部100から入力されたコマンド信号を処理し、払出装置51に駆動信号を出力する。払出装置51は、駆動信号に従ってパチンコ球を払出す。 また、払出制御部250は、払出装置51に設けられている球切れセンサ51aや払出検出センサ51bからの検出信号が入力される。球切れセンサ51aは、パチンコ機10の裏側上部に設けられている貯留タンクにパチンコ球が貯留されていないと、球切れ検出信号を出力する。払出検出センサ51bは、払出装置51で球ガミが発生すると球ガミ検出信号を出力する。払出制御部250は、球切れセンサ51aから球切れ検出信号が入力されるか、あるいは払出検出センサ51bから球ガミ検出信号が入力されると、発射停止信号を発射制御部280に出力する。
発射制御部280には、払出制御部250、タッチ部38a、発射スイッチ38bが接続されている。発射制御部280は、遊技者がタッチ部38aに触れたことによって生じる静電容量変化からハンドル38が操作されたことを検出する。そして、発射制御部280は、タッチ部38aによって遊技者がハンドル38に触っていることが検出され、かつハンドル38が回動操作されて発射スイッチ38bがオンになると、発射信号を発射装置60に出力する。発射装置60は、発射信号が入力されると、遊技盤面12に向けてパチンコ球を発射する。 なお、発射制御部280は、払出制御部250から発射停止信号が入力されている場合には、遊技者がタッチ部38aに触ったことや、発射スイッチ38bがオンになったことが検出されても、発射装置60に発射信号を出力しない。
パチンコ機10の動作全般について、図1を参照しながら説明する。 遊技者がハンドル38を操作してパチンコ球を発射すると、パチンコ球はレール44に沿って遊技盤面12の上部に達し、遊技盤面に打付けられている多数の釘13に衝突して頻繁に方向を変えながら落下する。風車25は、パチンコ球が当たると回転し、パチンコ球の落下方向を急変させる。 普通入賞口18にパチンコ球が入賞すると、普通入賞口センサ18aがそれを検出する。普通入賞口センサ18aが入賞を検出すると、7個の賞球が払出される。 始動口30にパチンコ球が入賞すると、それが始動口センサ30aによって検出される。始動口センサ30aによって始動口30への入賞が検出されると、センター役物50の羽根59が所定のタイミングで所定時間開放される(羽根59の動作については、後述にて詳しく説明する)。
図5、図6を参照しながら、大入賞口58から入賞したパチンコ球が、センター役物50内をどのように移動するのかについて説明する。図5は、キャラクタ体61の下顎61bが開放状態であり、かつ可動体76の振分片76aが非突出状態であるセンター役物50を図示している。図6は、キャラクタ体61の下顎61bが開放状態であり、かつ可動体76の振分片76aが突出状態であるセンター役物50を図示している。下顎61bが開放状態と閉鎖状態になるタイミングや、振分片76aが突出状態と非突出状態になるタイミングについては、後述にて詳細に説明する。 図5に示されているように、開放されている羽根59上に載っ
たパチンコ球67は、羽根59の傾斜に沿って移動しながら大入賞口58に入賞する。入賞したパチンコ球67は、ガイド部材65によって案内され、検出口64を通過する。パチンコ球67が検出口64を通過すると、それが大入賞口センサ66によって検出される。
検出口64を通過したパチンコ球67は、上棚69上に落下し、案内壁69aと凸部69bによってキャラクタ体61側に向かって案内される。キャラクタ体61側に案内されたパチンコ球67は、下顎61bが開放状態になっていると、下顎61bに入り込み、そのまま貯留される。 下顎61bが閉鎖状態になると、貯留されていたパチンコ球67は下顎61bの後端から下棚70上に落下する。下棚70上に落下したパチンコ球67は、下棚70の傾斜に沿って前方側に移動する。振分片76aが非突出状態になっていると、パチンコ球67は、そのまま案内壁70a間を通過してさらに前方に移動し、下棚70の前端からVゾーン62に落下する(入賞する)。パチンコ球67がVゾーン62に入賞すると、Vゾーンセンサ62aがそれを検出する。
図6に示されているように、振分片76aが突出状態になっていると、下顎61bから下棚70上に落下して前方側に移動したパチンコ球67は、振分片76aに衝突して右方向または左方向に偏向される。そして、パチンコ球67は下棚70に沿ってさらに前方側に移動し、下棚70の前端からNゾーン63に落下する(入賞する)。パチンコ球67がNゾーン63に入賞すると、それがNゾーンセンサ63aによって検出される。 以上説明したように、振分片76aが非突出状態になっていると、下棚70に落下したパチンコ球67はそのまま前方に移動するので高い確率でVゾーン62に入賞する。振分片76aが突出状態になっていると、下棚70に落下したパチンコ球67は振分片76aによって偏向されるので、Nゾーン63に入賞する。
パチンコ機10で遊技の進行にともなって実行される種々の処理について、フローチャート等を参照しながら説明する。以下説明する、ラウンド数抽選処理S10、遊技処理S50、賞球制御処理S170は、メイン制御部100で並行処理される。表示制御処理S200は、表示制御部200で処理される。 図7に示されているように、ラウンド数抽選処理S10の最初の処理S12では、始動口30にパチンコ球が入賞したか否かが判別される。S12で始動口30にパチンコ球が入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、そのまま待機する。S12で始動口30にパチンコ球が入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S14が行われる。S14では、ラウンド乱数が取得される。具体的には、メイン制御部100のCPUに設けられている所定範囲内の整数値を繰り返しカウントしているカウンタから、始動口30にパチンコ球が入賞したタイミングで値を読み込むことにより、ラウンド乱数が取得される。
S14に続くS16では、第1ラウンドテーブルが選択される。第1ラウンドテーブルはROMに格納されており、照合値と、その照合値に対応して1回、7回、15回のいずれかのラウンド数が記憶されている。ラウンド数とは、ラウンド遊技の繰り返し回数を意味する。ラウンド遊技とは、始動口30にパチンコ球が入賞してセンター役物50の羽根59が開閉したときに大入賞口58にパチンコ球が入賞し、さらにパチンコ球がVゾーン62に入賞した場合に、羽根59が所定回数開閉を繰り返す遊技態様である。 S18では、S14で取得されたラウンド乱数と、S16で選択された第1ラウンドテーブルを照合することにより、ラウンド数が抽選される。例えば、ラウンド乱数として「69」が取得され、第1ラウンドテーブルの照合値「69」に対応して15回が記憶されていた場合には、ラウンド数として15回が抽選される。第1ラウンドテーブルには、1回、7回、15回のラウンド数が等確率で抽選されるように、それらが同数記憶されている。詳しくは後述するが、ラウンド数が抽選されている状態でセンター役物50のVゾーン62に入賞が行われると、ラウンド数分のラウンド遊技が行われる大当り遊技が開始される。
S18の次にS20が実行される。S20が実行されると、S18で抽選されたラウンド数に係る情報がサブ制御部150を介して表示制御部200に出力される。 S20に続くS22では、Vゾーン検出有効期間が経過したか否かが判別される。Vゾーン検出有効期間とは、Vゾーン62内に設けられているVゾーンセンサ62aの検出が有効化される期間である。Vゾーン検出有効期間は、始動口30にパチンコ球が入賞して羽根59が開閉した場合に、羽根59が閉じてからの所定期間(例えば、「3秒」)である。Vゾーン検出有効期間が設けられているのは、羽根59が開放されてパチンコ球が大入賞口58に入賞した場合に、パチンコ球がセンター役物50内を移動してVゾーン62に入賞するまでにある程度の時間を要するからである。S22でVゾーン検出有効期間が経過したと判別された場合(YESの場合)には、S12以降の処理が再び実行される。S22でVゾーン検出有効期間が経過していないと判別された場合(NOの場合)には、図8に示されているS26に移行する。
S26では、始動口30にパチンコ球が入賞したか否かが判別される。S26で始動口30に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、後述するS28〜S44をスキップしてS22の処理に戻る。S26で始動口30に入賞していると判別された場合(YESの場合)には、S28を実行する。 S28を実行すると、ラウンド再抽選乱数が取得される。ラウンド再抽選乱数は、上述したラウンド乱数と同様に、始動口30にパチンコ球が入賞したタイミングで、カウンタから取得される。
S28に続くS30では、前回始動口30に入賞したとき(以下、「先の始動口入賞」と言う)に抽選されたラウンド数が1回であるか否かが判別される。S30で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が1回であると判別された場合(YESの場合)には、S32を実行する。S30で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が1回ではないと判別された場合(NOの場合)には、S32をスキップする。 S32を実行すると、ROMに格納されている第2ラウンドテーブルを選択する。第2ラウンドテーブルには、後述するS42でラウンド再抽選乱数と照合された場合に、ラウンド数が1回と抽選される確率が「98/100」、ラウンド数が7回と抽選される確率が「1/100」、ラウンド数が15回と抽選される確率が「1/100」となるように、照合値に対応してラウンド数が記憶されている。
S34では、先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が7回であるか否かが判別される。S34で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が7回であると判別された場合(YESの場合)には、S36を実行する。S34で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が7回でないと判別された場合(NOの場合)には、S36をスキップする。 S36では、第3ラウンドテーブルが選択される。第3ラウンドテーブルには、ラウンド再抽選乱数と照合された場合に、ラウンド数が1回と抽選される確率が「1/100」、ラウンド数が7回と抽選される確率が「98/100」、ラウンド数が15回と抽選される確率が「1/100」となるように、照合値に対応してラウンド数が記憶されている。 S38では、先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が15回であるか否かが判別される。S38で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が15回であると判別された場合(YESの場合)には、S40を実行する。S38で先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が15回でないと判別された場合(NOの場合)には、S40をスキップする。 S40が実行されると、第4ラウンドテーブルが選択される。第4ラウンドテーブルには、ラウンド再抽選乱数と照合された場合に、ラウンド数が1回と抽選される確率が「1/100」、ラウンド数が7回と抽選される確率が「1/100」、ラウンド数が15回と抽選される確率が「98/100」となるように、照合値に対応してラウンド数が記憶されている。
S42では、S28で取得されたラウンド再抽選乱数と、S32、S36、S40のいずれかの処理で選択された、第2ラウンドテーブル、または第3ラウンドテーブル、または第4ラウンドテーブルとを照合することにより、ラウンド数を抽選する。 S42に続くS44では、抽選されたラウンド数を表示制御部200に出力する。そして、図7に示されているS22に戻る。
以上のように、ラウンド数抽選処理S10では、先の始動口入賞が始動口30に行われ、Vゾーン検出有効期間が経過していない時にさらに始動口30に入賞が行われると、ラウンド再抽選乱数と、第2ラウンドテーブル、第3ラウンドテーブル、第4ラウンドテーブルのいずれかを照合することにより、ラウンド数が再抽選される。その場合には、高い確率で先の始動口入賞において抽選されたのと同じラウンド数が再抽選される。例えば、先の始動口入賞において抽選されたラウンド数が15回の場合には、「98/100」の確率でラウンド数15回が再抽選される。
図9に示されているように、遊技処理50のS52では、始動口30にパチンコ球が入賞したか否かが判別される。S52で始動口30に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、そのまま待機する。S52で始動口30に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S54を実行する。 S54を実行すると、キャラクタ体61の下顎61bが開放状態にされる。なお、始動口30に入賞が行われるまでは、下顎61bは、開放状態と閉鎖状態になることを繰り返している(キャラクタ体61が、口を開けたり閉めたりしている)。 S54に続くS56では、センター役物50の羽根59が開かれる。羽根59が開かれるタイミングは、始動口30に入賞が行われてから1秒後である。S56の次に行われるS58では、可動体76を駆動することにより、振分片76aを非突出状態にし、その後に突出状態にする。振分片76aが非突出状態になるタイミングは始動口30に入賞が行われてから0.4秒後である。振分片76aが突出状態になるタイミングは始動口30に入賞が行われてから0.6秒後である。
S58に続くS60が実行されると、羽根59が閉じられる。羽根59が開いてから閉じられるまでの時間は、0.5秒である。そして、S62に移行する。 S62では、Vゾーン62に入賞したか否かが判別される。S62でVゾーン62に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S63に移行する。S63が行われると、ラウンド数抽選処理S10で抽選したラウンド数が確定される。S63の次に行われるS64では、予告終了コマンドが表示制御部200に出力される。予告終了コマンドは、後述する表示制御処理S170で用いられる。そして、大当り遊技処理S100を実行してから、遊技処理S50を終了する。大当り遊技処理S100については、後述にて説明する。
一方、S62でVゾーン62に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S68に移行する。 S68では、Vゾーン検出有効期間が経過したか否かが判別される。S68でVゾーン検出有効期間が経過していないと判別された場合(NOの場合)には、そのまま待機する。S68でVゾーン検出有効期間が経過したと判別された場合(YESの場合)には、S70を実行する。S70が実行されると、予告終了コマンドが表示制御部200に出力される。そして、遊技処理S50を終了する。
図10に示されているように、大当り処理S100の最初の処理S102では、ラウンド実行数に「1」が加算される。 そして、S102に続くS106では、ラウンド実行数が遊技処理S50で確定したラウンド数(R)と等しいか否かが判別される。S106でラウンド実行数が確定したラウンド数
と等しいと判別された場合(YESの場合)には、S130を行う。 S130では、確定したラウンド数(R)が15回であるか否かが判別される。S130で確定したラウンド数が15回であると判別された場合(YESの場合)には、S124(後述する)に移行する。S130で確定したラウンド数が15回ではない(1回か、7回である)と判別された場合(NOの場合)には、技術介入ラウンド処理S140を実行してからS124に移行する。技術介入ラウンド処理S140については、後述にて説明する。
S106でラウンド実行数が確定したラウンド数と等しくないと判別された場合(NOの場合)には、S108を実行する。 S108を実行するとラウンド遊技が開始され、センター役物50の羽根59が1秒開き、1秒閉じる。 S108に続くS110では、羽根59が18回開閉したか否かが判別される。S110で羽根59が18回開閉していないと判別された場合(NOの場合)には、S112に移行する。 S112では、ラウンド遊技が開始されてから大入賞口58にパチンコ球が10個入賞したか否かが判別される。S112で大入賞口58にパチンコ球が10個入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S114を実行する。 S114では、Vゾーン62に入賞したか否かが判別される。S114でVゾーン62に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S108以降の処理を実行する。すなわち、羽根59の開閉が繰り返される。S114でVゾーン62に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S123を実行する。S123を実行すると、羽根59の開閉回数と、大入賞口58への入賞個数がクリアされる。そして、S102以降の処理を実行する。よって、新しいラウンド遊技が開始される。
一方、S110で羽根59が18回開閉したと判別された場合(YESの場合)には、S112をスキップしてS120を行う。 S112でラウンド遊技が開始されてから大入賞口58にパチンコ球が10個入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S120に移行する。 S120では、下顎61bを閉鎖状態にしてから再度開放状態にする。下顎61bにパチンコ球が貯留されている状態で下顎61bが閉鎖状態にされると、そのパチンコ球は下顎61bの後方端から下棚70上に落下する。落下したパチンコ球は、下棚70の傾斜に沿って前方に移動し、振分片76aが非突出状態になっている場合には、案内壁70aに案内されながらさらに前方移動する。そして、下棚70の前端から落下して高い確率でVゾーン62に入賞する。
S120の次にはS122が行われる。S122では、Vゾーン62に入賞したか否かが判別される。S122でVゾーン62に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S123以降の処理を再び実行する。すなわち、新しいラウンド遊技が開始される。S122でVゾーン62に入賞しなかったと判別された場合(NOの場合)には、S124に移行してラウンド実行数をクリアする。そして、大当り処理S100を終了する。
図11に示されているように、技術介入ラウンド処理S140のS142では、キャラクタ体61の下顎61bを閉鎖状態にする。下顎61bを閉鎖状態にすると、Vゾーン62に入賞する確率は極めて低くなる。 S142に続いてS144が行われる。S144が行われると、センター役物50の羽根59が開閉される。 S144に続くS146では、羽根59が17回開閉したか否かが判別される。S146で羽根59が17回開閉していないと判別された場合(NOの場合)には、S148に移行する。 S148では、ラウンド遊技が開始されてから大入賞口58にパチンコ球が10個入賞したか否かが判別される。S148で大入賞口58にパチンコ球が10個入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S150を実行する。
S150では、Vゾーン62に入賞したか否かが判別される。S150でVゾーン62に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S144以降の処理を実行する。すなわち、羽根59の開閉が繰り返される。S150でVゾーン62に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S158を実行する。 S158では、ラウンド実行数に1が加算される。そして、S160を行う。S160では、ラウンド実行数が15回であるか否かが判別される。S160でラウンド実行数が15回ではないと判別された場合(NOの場合)には、S162に移行する。 S162では、羽根59の開閉回数と、大入賞口58への入賞個数がクリアされる。そして、S142以降の処理を再び行う。すなわち、新しいラウンド遊技が開始される。
S160でラウンド実行数が15回であると判別された場合(YESの場合)には、そのまま技術介入ラウンド処理S140を終了する。このように、確定したラウンド数(R)が1回または7回であり、技術介入ラウンド処理に移行しても、ラウンド遊技が繰返される上限は15回である。 一方、S146で羽根59が17回開閉したと判別された場合(YESの場合)には、S153を実行する。S153では、羽根59を開閉する。S153を実行することによって行われる羽根59の開閉は18回目に相当する。そして、S154に移行する。
S154では、閉鎖状態になっていた下顎61bを開放状態にしてから再び閉鎖状態にする。下顎61bが開放状態になったときに、そこにパチンコ球が入ると、下顎61bが閉鎖状態になったときに下棚70に落下したパチンコ球は、高い確率でVゾーン62に入賞する。すなわち、羽根59の開閉が18回行われ、そのときに開放状態になってから再び閉鎖状態になる下顎61bにパチンコ球が入ると、高い確率でVゾーン62への入賞が行われる。S154に続いて、S156を行う。 一方、S148でラウンド遊技が開始されてから大入賞口58にパチンコ球が10個入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S156を実行する。 S156では、Vゾーン62に入賞したか否かが判別される。S156でVゾーン62に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S158以降の処理が行われる。S156でVゾーン62に入賞しなかったと判別された場合(NOの場合)には、技術介入ラウンド処理S140を終了し、大当り処理S100に戻る。この場合には、ラウンド遊技は継続されなかったことになる。
図12に示されているように、賞球制御処理S170のS172では、普通入賞口18、または天入賞口54に入賞したか否かが判別される。S172で普通入賞口18、または天入賞口54に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S174を実行して賞球を7個払出す。S172で普通入賞口18、または天入賞口54に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S174をスキップする。 S176では、始動口30に入賞したか否かが判別される。S176で始動口30に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S178を実行して賞球を5個払出す。S176で始動口30に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S178をスキップする。 S180では、Vゾーン62、Nゾーン63に入賞したか否かが判別される。S180でVゾーン62、Nゾーン63に入賞したと判別された場合(YESの場合)には、S182を実行して賞球を15個払出す。そして、賞球制御処理S170を終了する。S180でVゾーン62、Nゾーン63に入賞していないと判別された場合(NOの場合)には、S182をスキップする。
図13に示されているように、表示制御部200で処理される表示制御処理S200のS201では、抽選されたラウンド数がメイン制御部100から入力されたか否かが判別される。S201で抽選されたラウンド数が入力されていないと判別された場合(NOの場合)には、そのまま待機する。S201で抽選されたラウンド数が入力されたと判別された場合(YESの場合)には、S202に移行する。 S202では、予告乱数を取得する。具体的には、表示制御部200のCPUに設けられているカウンタから、抽選されたラウンド数が入力されたタイミングで値を読み込むことにより、予告乱数が取得される。
S202に続くS206では、S202で取得された予告乱数が当り値であるか否かが判別される。詳しくは、予告乱数と、表示制御部200のROMに格納されている予告テーブルとを照合する。予告テーブルには、照合値と、照合値に対応して「当り」と「外れ」が記憶されている。照合の結果、予告乱数と同数の照合値に対応して「当り」が記憶されていた場合には、その予告乱数は当り値であり、「外れ」が記憶されていた場合には、その予告乱数は外れ値である。予告テーブルは、予告乱数と照合された場合に、予告乱数が外れ値であると判別される確率よりも、当り値であると判別される確率の方が高いように設定されている(「外れ値」よりも「当り値」が多く記憶されている)。S206で予告乱数が当り値ではない(「外れ値」である)と判別された場合(NOの場合)には、そのまま表示制御処理S200を終了する。S206で予告乱数が当り値であると判別された場合(YESの場合)には、S208を実行する。
S208が実行されると、ラウンド数の予告表示を行う。具体的には、抽選されたラウンド数や、抽選されたラウンド数に対応したキャラクタ等を図柄表示器56に表示する。遊技者は、この予告表示によって、Vゾーン62に入賞すれば表示されたラウンド数が確定することを認識する。多いラウンド数(7回や、15回)が予告表示された場合には、遊技者は、Vゾーン62に入賞してラウンド数が確定することを多いに期待しながら、楽しく遊技する。 S208の次に行われるS210では、メイン制御部100から予告終了コマンドが入力されたか否かを判別する。S210で予告終了コマンドが入力されていないと判別した場合(NOの場合)には、そのまま待機する。S210で予告終了コマンドが入力されたと判別した場合(YESの場合)には、S212に移行してラウンド数の予告表示を終了させる。そして、表示制御処理S200を終了する。
上述したように、本パチンコ機10は、始動口30にパチンコ球が入賞(先の始動口入賞)してラウンド数が抽選された場合に、その入賞によるVゾーン検出有効期間が経過していない時にさらに始動口30に入賞(以下、「後の始動口入賞」と言う)すると、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数を高い確率で引き継ぐ。しかしながら、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数を後の始動口入賞が引き継がない場合(抽選されたラウンド数が切替わる場合)には、Vゾーン62に入賞させるタイミングによって、決定されるラウンド数が多くなったり、少なくなったりする。よって、遊技者は、Vゾーン62に入賞させるタイミングを調整する技術介入を行うことによって、より面白く遊技することができる。以下、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数を後の始動口入賞で引き継がない場合において、Vゾーン62に入賞するタイミングと、抽選されたラウンド数が切替えられるタイミングによって得られる遊技上の効果について説明する。
図14は、始動口30への入賞、大入賞口の開放(羽根59の開放)、先の始動口入賞と後の始動口入賞それぞれについてのVゾーン検出有効期間、抽選されたラウンド数に係るタイミングチャートを例示している。抽選されたラウンド数の切替えは、後の始動口入賞の直後に行われる。このタイミングチャートでは、先の始動口入賞によるVゾーン検出有効期間が経過する前に後の始動口入賞が行われ、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数よりも、後の始動口入賞で抽選されたラウンド数の方が多い場合を示している。このようなタイミングチャートは、遊技者が先の始動口入賞で抽選されたラウンド数が少なかったことを図柄表示器56の予告表示で認識し、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間が経過する前に後の始動口
入賞を行って多いラウンド数に切替えようとし、それが成功したり、偶然に先の始動口入賞のVゾーン検出期間が経過する前に後の始動口入賞が行われた場合のものである。そして、後の始動口入賞のVゾーン検出有効期間が経過する前にVゾーン62に入賞させると、確定するラウンド数が多くなる。
図15は、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数よりも、後の始動口入賞で抽選されたラウンド数の方が少ない場合のタイミングチャートである。この場合には、抽選されたラウンド数が少なく切替えられてしまうよりも前にVゾーン62に入賞させることによって、確定するラウンド数を多くすることができる。
図16は、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数よりも、後の始動口入賞で抽選されたラウンド数の方が多く、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間の終了直後に、抽選されたラウンド数の切替えを行った場合のタイミングチャートである。このような場合には、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間終了後であって、後の始動口入賞のVゾーン検出有効期間の終了前にVゾーン62に入賞させることによって、ラウンド数を多く確定することができる。
図17は、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数よりも、後の始動口入賞で抽選されたラウンド数の方が少なく、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間の終了直後に抽選されたラウンド数の切替えを行った場合のタイミングチャートである。このような場合、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間終了前にVゾーン62に入賞させることによって、確定するラウンド数が多くなる。
図18は、先の始動口入賞によって大入賞口が開放している状態で後の始動口入賞が行われた場合のタイミングチャートである。この場合には、後の始動口入賞による大入賞口の開放が行われるまでは、Vゾーン62に入賞するパチンコ球は、当然ながら先の始動口入賞によって大入賞口が開放しているときにセンター役物50に入ったものである。このため、抽選されたラウンド数の切替えは、後の始動口入賞による大入賞口の開放が行われるタイミングで行うのが好ましい。なお、遊技上の意外性による面白さを高めるために、抽選されたラウンド数の切替えを、後の始動口入賞が行われたタイミングや、先の始動口入賞のVゾーン検出有効期間が経過したタイミングとすることもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。 また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。 従って、例えば、以下に記載するように構成することもできる。
(1)始動口30にパチンコ球が入賞し、その入賞に基づくVゾーン検出有効期間内にさらに始動口30にパチンコ球が入賞した場合に、第1特定期間にVゾーン62に入賞すると先の始動口入賞で抽選したラウンド数で大当り遊技を行い、第2特定期間にVゾーン62に入賞すると後の始動口入賞で抽選したラウンド数で大当り遊技を行う。 このように、Vゾーン62に入賞するタイミングによって、先の始動口入賞で抽選されたラウンド数と、後の始動口入賞で抽選されたラウンド数のいずれで大当り遊技を行うかが明確になっていると、遊技進行上の不確実さがなくなるので、初心者が遊技しやすい遊技機を実現できる。第1特定期間とは、例えば、後の始動口入賞から先の始動口入賞に基づくVゾーン検出有効期間が経過するまでである。第2特定期間とは、例えば、先の始動口入賞に基づくVゾーン検出有効期間経過時から後の始動口入賞に基づくVゾーン検出有効期間経過時までである。