JP2009219541A - 飲酒状態検出装置 - Google Patents

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善幸 畠山
Bunji Atsumi
文治 渥美
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Abstract

【課題】飲酒しているか否かを精度よく検出することができる飲酒状態検出装置を提供すること。
【解決手段】被験者の心拍を取得し(S10)、心拍状態に基づいて心拍のゆらぎを取得し(S14)、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者の飲酒状態を検出する(S18)。心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期する場合に被験者が飲酒していると判定することにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被験者の飲酒状態を検出する飲酒状態検出装置に関するものである。
従来、被験者の飲酒状態を検出する装置として、特開2004−242720号公報に記載されるように、飲酒した被験者の心電図を測定し、その心電図データを用いて酔いの状態を評価する装置が知られている。この装置は、心拍の変動などから酔いの状態を検出しようとするものである。
特開2004−242720号公報
しかしながら、このような装置にあっては、少量の飲酒状態、すなわち飲酒しているか否かを判断することが難しいという問題点がある。例えば、心拍数の増加、減少に基づいて酔いの状態を判断することができるが、飲酒しているかどうかの判断を正確に行うことが難しい。
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる飲酒状態検出装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る飲酒状態検出装置は、被験者の心拍を取得する心拍取得手段と、前記心拍に基づいて心拍のゆらぎを取得する心拍ゆらぎ取得手段と、前記心拍のゆらぎにおける所定周波数を超える高周波成分と前記所定周波数以下である低周波成分との相対関係に基づいて前記被験者の飲酒状態を検出する検出手段とを備えて構成されている。
この発明によれば、心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の相対関係に基づいて被験者の飲酒状態を検出することにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
また本発明に係る飲酒状態検出装置において、前記検出手段は、前記心拍のゆらぎの前記高周波成分と前記低周波成分の増減傾向が同期している場合に前記被験者が飲酒していると判定することが好ましい。
この場合、心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定することにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
また本発明に係る飲酒状態検出装置において、前記心拍のゆらぎにおける前記高周波成分と前記低周波成分との相対関係に基づいて前記被験者の飲酒後の体調状態を判定する体調判定手段を備えていることが好ましい。
この発明によれば、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者の飲酒後の体調状態を判定することにより、被験者の飲酒後の体調状態を正確に判定することができる。
また本発明に係る飲酒状態検出装置において、前記体調判定手段は、飲酒後において心拍ゆらぎの前記低周波成分の減少傾向が前記高周波成分より低い場合に体調不良であると判定することが好ましい。
この発明によれば、飲酒後において心拍ゆらぎの低周波成分の減少傾向が高周波成分より低い場合に体調不良であると判定することにより、被験者の飲酒後の体調状態を正確に判定することができる。
本発明によれば、被験者の心拍ゆらぎの高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者が飲酒しているか否かを判定することにより、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は本実施形態に係る飲酒状態検出装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る飲酒状態検出装置1は、被験者の飲酒状態を検出する装置であって、例えば車両に設置され被験者である運転者が飲酒しているか否かの検出を行う。
この飲酒状態検出装置1は、心拍検出部2、ECU(ElectronicControl Unit)3及び警報部4を備えて構成されている。心拍検出部2は、被験者の心拍を取得する心拍取得手段として機能するものであって、例えば心電図検査器に用いられる電極部のように心拍に対応した微弱な電流を検知するものが用いられる。なお、この心拍検出部2としては、被験者の心電図波形などの心拍状態を検出できるものであればいずれのものを用いてもよい。また、車両の運転者の心拍状態を検出する場合、例えば心拍検出部2がハンドル又は運転シートに設置されることが好ましい。
ECU3は、飲酒状態検出装置1全体の制御を行うものであって、例えばCPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。ECU3は、心拍ゆらぎ検出部31、ゆらぎ比算出部32、飲酒判定部33及びデータベース34を備えている。
心拍ゆらぎ検出部31は、被験者の心拍に基づいて心拍のゆらぎを取得する心拍ゆらぎ取得手段として機能するものである。例えば、心拍検出部2の心拍検出信号を入力し、前処理として信号処理を行い、心拍ゆらぎ状態を検出する。心拍ゆらぎ状態は、心拍のゆらぎにおける所定周波数を超える高周波成分と所定周波数以下である低周波成分とに分けて検出することが好ましい。心拍ゆらぎにおける所定周波数は、0.12〜0.20Hzのうちいずれかの周波数が設定され、好ましくは0.15Hzが設定される。この場合、低周波成分の低周波帯域は0.04〜0.15Hzとされ、高周波成分の高周波帯域は0.15〜0.60Hzとされる。
ゆらぎ比算出部32は、現在の心拍ゆらぎ量と飲酒してない状態の心拍ゆらぎ量の比又はそれらの量の差を算出するものである。この算出処理は、心拍ゆらぎの低周波成分と高周波成分についてそれぞれ行われる。
飲酒判定部33は、被験者が飲酒しているか否かを判定するものであり、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者が飲酒しているか否かを判定する。例えば、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定され、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期していない場合に被験者が飲酒していないと判定される。
すなわち、飲酒してない状態における心拍ゆらぎ量に対する高周波成分の心拍ゆらぎ量の差と低周波成分の心拍ゆらぎ量の差の双方がともに増加している場合又はともに減少している場合には、飲酒していると判定される。一方、飲酒してない状態における心拍ゆらぎ量に対する高周波成分の心拍ゆらぎ量の差と低周波成分の心拍ゆらぎ量の差の一方が増加しており他方が減少している場合には、飲酒していないと判定される。
データベース34は、心拍ゆらぎ量のデータを記録するものであり、被験者の飲酒してない状態の心拍ゆらぎ量を入力し、その心拍ゆらぎ量のデータを記録する。
警報部4は、被験者が飲酒していると判断された場合に飲酒状態であることを被験者に対し警告するものである。この警告部4は、被験者に対し飲酒状態であることを警告できるものであれば、その手段の種類を問わない。例えば、警告部4としては、聴覚を通じて警報するスピーカ、ブザー、視覚を通じて警報するランプやLEDなどの発光体、モニタ表示、触覚を通じて警報するエアコンの送風、ハンドルや座席シートの振動、又は知覚を通じて警報するインターロックなどが用いられる。
次に、本実施形態に係る飲酒状態検出装置の動作について説明する。
図2は飲酒状態検出装置の動作を示すフローチャートである。この図2の制御処理は、例えばECU3によって実行される。
まず、図2のS10に示すように、心拍計測データの読み込みが行われる。心拍計測データの読み込み処理は、心拍検出部2により検出された被験者の心拍計測データをECU3に読み込む処理である。
そして、S12に移行し、心拍計測データ前処理が行われる。心拍計測データ前処理は、心拍計測信号を信号処理して心拍周期信号を導出する処理である。例えば、心拍計測信号がノイズ除去され、心拍のピーク値となるR波を抽出するように二値化された後、R波の区間幅が求められ、区間幅を縦軸とする心拍周期信号が導出される。この心拍計測データ前処理の詳細については後述する。
そして、S14に移行し、心拍ゆらぎ導出処理が行われる。心拍ゆらぎ導出処理は、心拍周期信号から低周波成分の心拍ゆらぎ量と高周波成分の心拍ゆらぎ量を導出する処理である。例えば、心拍周期信号が周波数解析され、その周波数解析された信号が低周波領域で積分処理されて低周波成分の心拍ゆらぎ量が算出され、高周波領域で積分処理されて高周波成分の心拍ゆらぎ量が算出される。この心拍ゆらぎ導出処理の詳細については後述する。
そして、S16に移行し、心拍ゆらぎ比算出処理が行われる。心拍ゆらぎ比算出処理は、心拍ゆらぎ量の低周波成分値と高周波成分値が増加傾向か減少傾向かを示す心拍ゆらぎ比を算出する処理である。例えば、現在の心拍ゆらぎ量の低周波成分値をLN、現在の心拍ゆらぎ量の高周波成分値をLH、飲酒していない状態の心拍ゆらぎ量の低周波成分値をLD、飲酒していない状態の心拍ゆらぎ量の高周波成分値をLH、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量をDiffL、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量をDiffHとすると、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量をDiffLは次の式(1)で示され、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量をDiffHは次の式(2)で示される。
DiffL=LN−LD …(1)
DiffH=HN−HD …(2)
心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffLが正の値であるときには心拍ゆらぎ量の低周波成分値が増加傾向となり、負の値であるときには心拍ゆらぎ量の低周波成分値が減少傾向となっている。心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHが正の値であるときには心拍ゆらぎ量の高周波成分値が増加傾向となり、負の値であるときには心拍ゆらぎ量の高周波成分値が減少傾向となっている。
現在の心拍ゆらぎ量の低周波成分値LN、現在の心拍ゆらぎ量の高周波成分値LHとしては、S14にて算出された低周波成分の心拍ゆらぎ量、高周波成分の心拍ゆらぎ量が用いられる。飲酒していない状態の心拍ゆらぎ量の低周波成分値LD、飲酒していない状態の心拍ゆらぎ量の高周波成分値LHとしては、データベース34に予め記録されていたデータが用いられる。
そして、S18に移行し、被験者が飲酒しているか否かが判断される。この判断処理は、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者が飲酒しているか否かを判断する処理である。例えば、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定され、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期していない場合に被験者が飲酒していないと判定される。
具体的には、S16にて算出された心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffL、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHが共に正の値である場合には、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分が増加傾向で同期しているので、飲酒していると判断される。また、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffL、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHが共に負の値である場合には、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分が減少傾向で同期しているので、飲酒していると判断される。
なお、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffL、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHが共に正の値である設定値以上である場合に飲酒していると判断してもよい。また、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffL、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHが共に負の値である設定値以下である場合に飲酒していると判断してもよい。この場合、飲酒していると誤判断することを抑制することができる。
これに対し、心拍ゆらぎ量の低周波成分値変化量DiffL、心拍ゆらぎ量の高周波成分値変化量DiffHの一方が正の値であり他方が負の値である場合には、心拍のゆらぎ量の高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期していないので、飲酒していないと判断される。
S18にて被験者が飲酒していないと判断された場合には、一連の制御処理が終了される。一方、S18にて被験者が飲酒していると判断された場合には、警報処理が行われる(S20)。警報処理は、被験者に対して飲酒している状態であることを警報する処理である。例えば、警報部4により、被験者である車両の運転者に対し飲酒状態であることが報知され、又は車両のインターロックなどが行われる。このS20の処理を終了したら、一連の制御処理を終了する。
図3は、本実施形態に係る飲酒状態検出装置の心拍計測データ前処理を示すフローチャートである。
この図3の心拍計測データ前処理は、図2のS12にて実行される処理であり、心拍計測信号を信号処理して心拍周期信号を導出する処理である。この心拍計測データ前処理は、図3のS120に示すように、まずノイズ除去処理が行われる。ノイズ除去処理は、心拍計測信号のノイズを除去する処理であり、例えば心拍計測信号にバンドパスフィルタをかけることにより、所望の周波数帯以外の信号成分を低減させる。バンドパスフィルタとしては、帯域幅0.1〜30.0Hzのものを用いることが好ましい。
そして、S122に移行し、二値化処理が行われる。二値化処理は、心拍計測信号からR波成分を抽出するために心拍計測信号を二値化する処理である。例えば、図4(a)に示すように、心拍計測信号Sに対し、しきい値Aを設定し、このしきい値Aを超えるR波のみを抽出する。図4(b)は、二値化処理された信号の波形を示している。なお、心拍計測信号SからR波の区間幅もしくは周期を抽出できれば、S122において二値化処理以外の処理を行ってもよい。この場合、R波の周期を正確に抽出するために、R波の最大値となる時間を特定できるように処理することが好ましい。
そして、図3のS124に移行し、R波区間幅の算出処理が行われる。R波区間幅の算出処理は、心拍計測信号SにおけるR波とR波との区間幅、すなわち周期を算出する処理である。例えば、図4(b)に示すように、二値化処理により得られたパルス波形においてパルスの立ち上がり時間の周期T、すなわちR波の区間幅が算出される。
そして、S126に移行し、心拍周期波形の導出処理が行われる。心拍周期波形の導出処理は、心拍の周期の変動を表す波形を導出する処理である。例えば、図5に示すように、S124にて算出された心拍の周期Tを縦軸にとり繰り返し得られる周期Tを横軸方向に配列して心拍周期波形が導出される。このとき、各周期の間の周期データが存在しないため、それを補間して連続した波形を形成すればよい。S126の処理を終えたら、心拍計測データ前処理の一連の制御処理を終了する。
図6は、本実施形態に係る飲酒状態検出装置の心拍ゆらぎ導出処理を示すフローチャートである。
この図6の心拍ゆらぎ導出処理は、図2のS14にて実行される処理であり、心拍周期波形から低周波成分の心拍ゆらぎ量と高周波成分の心拍ゆらぎ量を導出する処理である。
まず、S140に示すように、周波数解析処理が行われる。周波数解析処理は、心拍周期波形を高速フーリエ変換などによって周波数解析する処理である。例えば、所定の区間幅について心拍周期波形を高速フーリエ変換により周波数解析し、縦軸を振幅パワー、横軸を周波数とする周波数スペクトル波形を生成する。
そして、S142に移行し、周波数帯域の設定処理が行われる。この周波数帯域の設定処理は、心拍周期波形における低周波帯(低周波領域)と高周波帯(高周波領域)を設定する処理である。例えば、図7に示すように、低周波帯と高周波帯の境界となる境界周波数faとして、0.12〜0.20Hzのうちいずれかの周波数が設定され、好ましくは0.15Hzが設定される。この境界周波数faの低周波側に低周波帯flが設定され、高周波側に高周波帯fhが設定される。好ましくは、低周波帯flは0.04〜0.15Hzとされ、高周波帯fhは0.15〜0.60Hzとされる。
そして、S144に移行し、積分処理が行われる。積分処理は、低周波帯と高周波帯の各周波数帯について行われる。例えば、低周波帯について心拍周期波形の振幅スペクトルが積分され低周波成分の心拍ゆらぎ量が算出される。また、高周波帯について心拍周期波形の振幅スペクトルが積分され高周波成分の心拍ゆらぎ量が算出される。その際、所定時刻ごとに低周波帯と高周波帯の積分処理を行って、時系列の心拍ゆらぎ量を算出することが好ましい。S144の処理を終えたら、心拍ゆらぎ導出処理の一連の制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る飲酒状態検出装置によれば、心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の相対関係に基づいて被験者の飲酒状態を検出することにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
その際、心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定することにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
例えば、飲酒していない場合には、心拍ゆらぎの高周波成分と低周波成分は、一方が増加すると他方が減少する傾向がある。これは、自律神経の交感神経の活発化により一方の成分が増加し他方の成分が減少し、副交感神経の活発化により一方の成分が減少し他方の成分が減少することに起因すると考えられる。
これに対し、飲酒している場合には、心拍ゆらぎがこのような現象とならず、高周波成分と低周波成分の増減が同期することを本願発明者は発見した。このような点に着目し、心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の相対関係に基づいて被験者の飲酒状態を検出し、また心拍のゆらぎの高周波成分と低周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定することとした。これにより、少量の飲酒状態を検出することが可能となり、飲酒しているか否かを精度よく検出することができるのである。
図8、9は、本実施形態に係る飲酒状態検出装置の実施例を示す図である。
図8に示すように、心拍ゆらぎの低周波成分と高周波成分を飲酒前及び飲酒後において実際に計測を行った。飲酒していない状態において一回目の計測を行い、一定時間安静として二回目の計測を行った。そして、一定時間安静として三回目の計測を行った後、飲酒をし、一定時間安静として四回目の計測を行った。
図9に示すように、一回目の計測から二回目の計測においては、心拍ゆらぎ値の低周波成分が増加し高周波成分が減少しており、飲酒していない状態と判断できる結果となっている。二回目の計測から三回目の計測においては、心拍ゆらぎ値の低周波成分が減少し高周波成分が増加しており、飲酒していない状態と判断できる結果となっている。そして、三回目の計測から四回目の計測においては、心拍ゆらぎ値の低周波成分が増加し高周波成分も増加しており、低周波成分と高周波成分の増減が同期しているため、飲酒している状態と判断できる結果となっている。
このように、心拍ゆらぎ値の低周波成分と高周波成分の増減傾向が同期している場合に被験者が飲酒していると判定することにより、少量の飲酒状態を検出することができ、飲酒しているか否かを精度よく検出することができる。
(第二実施形態)
次に本発明の第二実施形態に係る飲酒状態検出装置について説明する。
図10は本実施形態に係る飲酒状態検出装置の概略構成図である。
図10に示すように、本実施形態に係る飲酒状態検出装置1aは、被験者の飲酒後の体調状態を検出する装置であって、飲酒状態を検出機能とともに飲酒後の体調状態検出機能を備えている。
この飲酒状態検出装置1aは、第一実施形態に係る飲酒状態検出装置1とほぼ同様な構成を有しており、体調判定部35を備えている点で第一実施形態に係る飲酒状態検出装置1と異なっている。
体調判定部35は、被験者の飲酒後の体調状態を心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて検出するものであり、例えば飲酒後において心拍ゆらぎにおける低周波成分の減少傾向が高周波成分より低い場合に体調不良であると判定するものである。
次に、本実施形態に係る飲酒状態検出装置の動作について説明する。
図11は本実施形態に係る飲酒状態検出装置の動作を示すフローチャートである。この図10の制御処理は、例えばECU3によって実行される。
まず、図11のS10に示すように、心拍計測データの読み込みが行われる。そして、心拍計測データ前処理、心拍ゆらぎ導出処理、心拍ゆらぎ比算出処理が順次行われる(S12、S14、S16)。このS10〜S16の心拍計測データの読み込み処理、心拍計測データ前処理、心拍ゆらぎ導出処理及び心拍ゆらぎ比算出処理は、図2に示す処理と同様に行われる。
そして、S17に移行し、飲酒警告履歴があるか否かが判断される。この判断は、飲酒後であるか否かを判断するものであって、例えば飲酒警告されてから所定時間以内であるか否かに基づいて飲酒警告履歴があるか否かが判断される。
S17にて飲酒警告履歴がないと判断された場合には、被験者が飲酒しているか否かが判断される(S18)。この判断処理は、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者が飲酒しているか否かを判断する処理である。
S18にて被験者が飲酒していないと判断された場合には、一連の制御処理が終了される。一方、S18にて被験者が飲酒していると判断された場合には、警報処理が行われる(S20)。警報処理は、被験者に対して飲酒している状態であることを警報する処理である。
ところで、S17にて飲酒警告履歴があると判断された場合には、被験者が体調不良であるか否かが判断される(S22)。この判断は、被験者の飲酒後の体調状態を心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて行われる。例えば、飲酒後において心拍ゆらぎにおける低周波成分の減少傾向が高周波成分より低い場合に体調不良であると判定され、飲酒後において心拍ゆらぎにおける低周波成分の減少傾向が高周波成分より低くない場合に体調不良でないと判定される。
具体的に説明すると、図12に示すように、飲酒している状態における心拍ゆらいの低周波成分値をHal、飲酒している状態における心拍ゆらいの高周波成分値をHah、飲酒後における心拍ゆらいの低周波成分値をHbl、飲酒後における心拍ゆらいの高周波成分値をHbh、判定設定値をTHl、THhとした場合に、次の式(3)、(4)が成立した場合には、体調不良であると判断される。
Hbh<Hah−THh …(3)
Hbl≧Hal−THl …(4)
これに対し、次の式(5)、(6)が成立した場合には、体調回復したと判断される。
Hbh<Hah−THh …(5)
Hbl<Hal−THl …(6)
S22にて被験者が体調不良であると判断された場合には、一連の制御処理が終了される。一方、S22にて被験者が体調不良でなく、体調が回復したと判断された場合には、体調状態出力処理が行われる。
体調状態出力処理は、被験者に対して体調が回復したことを報知する処理である。例えば、警報部4により、被験者である車両の運転者に対し体調が回復したことが報知される。報知の手法は、被験者が体調回復したことを認識できればいずれの方法であってもよく、例えば音声、モニタ表示、車両のインターロック解除などが用いられる。このS24の処理を終了したら、一連の制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る飲酒状態検出装置によれば、第一実施形態に係る飲酒状態検出装置と同様な作用効果に加え、心拍のゆらぎにおける高周波成分と低周波成分との相対関係に基づいて被験者の飲酒後の体調状態を判定することにより、被験者の飲酒後の体調状態を正確に判定することができる。
また、飲酒後において心拍ゆらぎの低周波成分の減少傾向が高周波成分より低い場合に体調不良であると判定することにより、被験者の飲酒後の体調状態を正確に判定することができる。さらに、体調状態を被験者に報知することにより、被験者の体調が回復したことを知らせることができる。
なお、上述した各実施形態は本発明に係る飲酒状態検出装置の実施形態を説明したものであり、本発明に係る飲酒状態検出装置は本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係る飲酒状態検出装置は、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る飲酒状態検出装置を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、実施形態においては、被験者が車両の運転者である場合について説明したが、被験者が車両の運転者以外の者であってもよい。
本発明の第一実施形態に係る飲酒状態検出装置の構成概要図である。 図1の飲酒状態検出装置の動作を示すフローチャートである。 図1の飲酒状態検出装置の心拍計測データ前処理を示すフローチャートである。 図1の飲酒状態検出装置の二値化処理の説明図である。 図1の飲酒状態検出装置の心拍周期波形の導出処理の説明図である。 図1の飲酒状態検出装置の心拍ゆらぎ導出処理を示すフローチャートである。 図1の飲酒状態検出装置の周波数帯域の設定処理の説明図である。 図1の飲酒状態検出装置の実施例を示す図である。 図1の飲酒状態検出装置の実施例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る飲酒状態検出装置の構成概要図である。 図10の飲酒状態検出装置の動作を示すフローチャートである。 図10の飲酒状態検出装置の体調状態判定処理の説明図である。
符号の説明
1…飲酒状態検出装置、2…心拍検出部、3…ECU、4…警報部、31…心拍ゆらぎ検出部、32…ゆらぎ比算出部、33…飲酒判定部、34…データベース。

Claims (4)

  1. 被験者の心拍を取得する心拍取得手段と、
    前記心拍に基づいて心拍のゆらぎを取得する心拍ゆらぎ取得手段と、
    前記心拍のゆらぎにおける所定周波数を超える高周波成分と前記所定周波数以下である低周波成分との相対関係に基づいて前記被験者の飲酒状態を検出する検出手段と、
    を備えた飲酒状態検出装置。
  2. 前記検出手段は、前記心拍のゆらぎの前記高周波成分と前記低周波成分の増減傾向が同期している場合に前記被験者が飲酒していると判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の飲酒状態検出装置。
  3. 前記心拍のゆらぎにおける前記高周波成分と前記低周波成分との相対関係に基づいて前記被験者の飲酒後の体調状態を判定する体調判定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の飲酒状態検出装置。
  4. 前記体調判定手段は、飲酒後において心拍ゆらぎの前記低周波成分の減少傾向が前記高周波成分より低い場合に体調不良であると判定することを特徴とする請求項3に記載の飲酒状態検出装置。
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