JP2009218050A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】誘導加熱調理器は、調理容器を載置するトッププレート(1)と、トッププレートの下方に配置された第1及び第2の加熱コイル(2a、2b)と、第1及び第2の加熱コイルの加熱制御を行う制御部(7)と、第1及び第2の加熱コイルのそれぞれに対向するトッププレート上に調理容器が載置されているかどうかを判別する第1及び第2の鍋載置判別部(4a、4b)と、第1及び第2の加熱コイル間に対向するトッププレート上に調理容器が載置されているかどうかを判別する第3の鍋載置判別部(6)と、を有する。
【選択図】図1
Description
1.1 誘導加熱調理器の構成
図1に、本発明の実施形態1の誘導加熱調理器の構成を示す。本実施形態の誘導加熱調理器は、機器上面に設けられたトッププレート1と、トッププレート1の下方に設けられた、第1の加熱コイル2a、第2の加熱コイル2b、及び第3の加熱コイル2cとを有する。トッププレート1は、ガラスなどの電気絶縁物からなり、光を透過する。鍋10などの調理容器は、トッププレート1上に載置される。
1.2.1 鍋載置の判別
図5(a)、(b)、(c)に、種々の大きさの鍋がトッププレート1上に載置される例を示す。図5(a)は、通常の大きさの2つの鍋10a、10bがそれぞれ加熱コイル2a、2b上に載置される例を示している。この場合、第1の鍋載置判別部4a及び第2の鍋載置判別部4bは、それぞれ、鍋10a、10bの電気的特性を検出することによって、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2b上に鍋10a、10bが載置されていると判断する。一方、光検出部61の上には、鍋10a、10bが載置されていないため、外乱光がトッププレート1を通って光検出部61に到達する。これにより、第3の鍋載置判別部6は、加熱コイル2a、2bの間に対向するトッププレート1上には、鍋が載置されていないと判断する。よって、制御部7は、加熱コイル2a、2b上に載置された鍋10a、10bが別個の鍋であると判断し、第1のインバータ3aの動作と第2のインバータ3bの動作が独立するようにそれぞれ制御する。これにより、第1の加熱コイル2aによる鍋10aの加熱と、第2の加熱コイル2bによる鍋10bの加熱とが、それぞれ独立して行われる。このとき、制御部7は、操作部5aから入力された制御命令に基づいて第1のインバータ3aを制御し、操作部5bから入力された制御命令に基づいて第2のインバータ3bを制御する。
図8を用いて、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bの両方で一つの鍋を加熱する際の、第1のインバータ3aと第2のインバータ3bの連携動作について説明する。図8(a)は、操作部5a又は操作部5bを介して使用者により設定される火力設定(W)を示している。図8(b)及び(c)は、第1のインバータ3a及び第2のインバータ3bを連携動作させる場合の、第1の加熱コイル2aの加熱電力(W)と第2の加熱コイル2bの加熱電力(W)をそれぞれ示している。制御部7は、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bの加熱電力量が、使用者によって設定された火力設定に対応し、且つ、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bの電力比が常に略一定(A’/A≒B’/B)となるように、第1のインバータ3aと第2のインバータ3bとを連携動作させる。
第1の鍋載置判別部4aと第2の鍋載置判別部4bが、共に鍋10が載置されていると判断するだけでは、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bに対向するトッププレート1上に、それぞれ異なる鍋が載置されているのか(図5(a))、又は大きな一つの鍋が載置されているのか(図5(c))を判別することができない。しかし、本実施形態の誘導加熱調理器によれば、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bとの間に対向するトッププレート1の下方に第3の鍋載置判別部6を設けて、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bとの間のトッププレート1上に鍋が載置されているかどうかを判別している。よって、第1の鍋載置判別部4aと第2の鍋載置判別部4bの判別結果に加えて、第3の鍋載置判別部6の判別結果を用いることができる。これにより、第1の鍋載置判別部4aと第2の鍋載置判別部4bと第3の鍋載置判別部6の全てが、鍋が載置されていると判別した場合に、第1の加熱コイル2a上に載置された鍋と第2の加熱コイル2b上に載置された鍋とが同一であると判断することができる。この判断結果に基づいて、制御部7が、第1のインバータ3aと第2のインバータ3bの動作が連携するように制御することによって、一つの鍋を2つの加熱コイル2a及び2bで加熱することができる。よって、鍋の加熱分布に偏りが生じず、調理性能が損なわれることもない。
なお、本実施形態においては、連携動作時に、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bの電力比が常に略一定となるように、それぞれの電力量を決定しているが、火力設定が小さいときは電力量を低く抑えることが難しい。そのため、火力設定が小さいときは、加熱コイルへの電力供給時間を低減することによって所定時間当たりの電力量を下げても良い。図10に、電力供給時間を低減する場合の例を示している。図10(a)は使用者により設定された火力設定を示し、図10(b)は第1の加熱コイル2aの加熱電力を示し、図10(c)は第2の加熱コイル2bの加熱電力を示している。図10(a)〜(c)では、100W未満の電力量に抑えることが難しい場合について例示している。火力設定が「2」のとき(時刻t1〜t2)の第2の加熱コイル2bの電力量は100Wであるため、第2のインバータ3bは100Wの電力を第2の加熱コイルに供給し続ける。一方、火力設定が「1」に変更されると(時刻t2)、第2の加熱コイル2bの電力量を50Wまで下げなければならない(図9参照)。そこで、所定時間当たりの合計の電力量が50Wになるように、第2のインバータ3bは、第2の加熱コイル2bに電力を供給する時間を50%にしている(時間t2〜t3)。すなわち、加熱コイル2bに電力を供給する時間と供給しない時間とを設けている。これにより、時間t2〜t3の見かけ上の電力量が50Wになる。このように、所定の電力量(振幅)に抑えることが難しい場合は、電力供給時間(幅)を低減することによって、見かけ上の電力量が所定量になるように制御しても良い。
本発明の実施形態2では、第1の加熱コイル2a及び第2の加熱コイル2bに対向するトッププレート1上に載置された鍋が同一かどうかの判断についての他の方法を説明する。具体的には、本実施形態では、第1〜第3の鍋載置判別部4a、4b、6の鍋載置の判別結果に加えて、さらに鍋の材質を判別することによって、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bに対向するトッププレート1上に載置された鍋が同一かどうかを判断する。本実施形態において、誘導加熱調理器の構成は実施形態1の図1と同一である。
本発明の実施形態3では、第3の鍋載置判別部による鍋載置の他の判別方法について説明する。本実施形態においては、第3の鍋載置判別部は、検出する温度の増加量に基づいて、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bとの間に対向するトッププレート1上に鍋が載置されているかどうかを判別する。図13に、本実施形態の誘導加熱調理器の構成を示す。本実施形態の誘導加熱調理器においては、第3の鍋載置判別部6aは、鍋10の温度を検出する温度検出部62を有する。温度検出部62は、例えば、鍋10から放射される赤外線を検出する赤外線センサ、又はトッププレート1を介して鍋10の温度を検出するサーミスタである。温度検出部62は、実施形態1の光検出部61と同様に、トッププレート1の下方であって、且つ第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bの間の領域600に設けられる(図2参照)。第3の鍋載置判別部6aは、温度検出部62の検出温度に基づいて、第1の加熱コイル2aと第2の加熱コイル2bに対向するトッププレート1上に鍋10が載置されているかどうかを判別する。本実施形態の誘導加熱調理器において、第3の鍋載置判別部6aが、光検出部61に代えて温度検出部62を有すること以外の構成は、実施形態1の図1の構成と同一である。
2a 第1の加熱コイル
2b 第2の加熱コイル
2c 第3の加熱コイル
3a 第1のインバータ
3b 第2のインバータ
3c 第3のインバータ
4a 第1の鍋載置判別部
4b 第2の鍋載置判別部
4c 第4の鍋載置判別部
5 操作部
6、6a 第3の鍋載置判別部
7 制御部
10 鍋
41 入力電流検出部
42 コイル電流検出部
43 判別部
61 光検出部
62 温度検出部
Claims (13)
- 調理容器を載置するトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配置され、前記調理容器を加熱する、異なる円心を有する、第1及び第2の加熱コイルと、
前記第1及び第2の加熱コイルの加熱制御を行う制御部と、
前記第1及び第2の加熱コイルのそれぞれに対向するトッププレート上に調理容器が載置されているかどうかを判別する第1及び第2の鍋載置判別部と、
前記第1及び第2の加熱コイル間に対向するトッププレート上に調理容器が載置されているかどうかを判別する第3の鍋載置判別部と、
を有することを特徴とする、誘導加熱調理器。 - 前記制御部によって制御されて前記第1の加熱コイルに電力を供給する第1のインバータと、前記制御部によって制御されて前記第2の加熱コイルに電力を供給する第2のインバータと、をさらに有し、
前記制御部は、前記第1の鍋載置判別部と前記第2の鍋載置判別部と前記第3の鍋載置判別部の全てが調理容器が載置されていると判別した場合に、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルの両方が加熱動作を行うように、前記第1のインバータ及び前記第2のインバータを制御する、請求項1に記載の誘導加熱調理器。 - 前記第1の鍋載置判別部と前記第2の鍋載置判別部と前記第3の鍋載置判別部のうち、少なくとも1つが、調理容器が載置されていないと判別した場合、前記制御部は、前記第1の加熱コイル及び前記第2の加熱コイルが独立して加熱動作を行うように、前記第1のインバータ及び前記第2のインバータを制御する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第1の鍋載置判別部と前記第3の鍋載置判別部が、調理容器が載置されていると判別し、且つ前記第2の鍋載置判別部が、調理容器が載置されていないと判別した場合、前記制御部は、前記第1の加熱コイルで調理容器を加熱するように前記第1のインバータを制御し、前記第2の加熱コイルによる加熱動作を行わないように第2のインバータを制御する、請求項3に記載の誘導加熱調理器。
- 前記制御部は、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルの両方で前記一つの調理容器を加熱する場合に、前記第1のインバータの動作と前記第2のインバータの動作を連携させる、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記制御部は、前記第1の加熱コイル及び前記第2の加熱コイルによる、加熱の開始、加熱の停止、及び火力の変更のうち、少なくともいずれか一つのタイミングが一致するように、前記第1のインバータ及び前記第2のインバータの動作を連携させる、請求項5に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第1のインバータ及び前記第2のインバータは、前記第1の加熱コイルの電力量と前記第2の加熱コイルの電力量の比が一定になるようにそれぞれ電力を供給する、請求項6記載の誘導加熱調理器。
- 前記第3の鍋載置判別部は、前記トッププレートの下方であって且つ前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとの間に対向する位置に、前記トッププレートから入射される外乱光を検出する光検出部を有し、前記光検出部が外乱光を検出したときは、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとの間に対向するトッププレート上に調理容器が載置されていないと判断し、前記光検出部が外乱光を検出していないときは、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとの間に対向するトッププレート上に調理容器が載置されていると判断する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第3の鍋載置判別部は、前記トッププレートの下方であって且つ前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとの間に対向する位置に、調理容器の温度を検出する温度検出部を有し、前記温度検出部が所定時間内に所定量の温度上昇を検出した場合に前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとの間に対向するトッププレート上に調理容器が載置されていると判断する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第2の鍋載置判別部は、前記トッププレートの下方であって且つ前記第2の加熱コイルの外縁の内側に対向する位置に、前記トッププレートから入射される外乱光を検出する光検出部を有し、前記光検出部が外乱光を検出したときは、前記第2の加熱コイルに対向するトッププレート上に調理容器が載置されていないと判断し、前記光検出部が外乱光を検出していないときは、前記第2の加熱コイルに対向するトッププレート上に調理容器が載置されていると判断する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第2の鍋載置判別部は、前記トッププレートの下方であって且つ前記第2の加熱コイルの外縁の内側に対向する位置に、調理容器の温度を検出する温度検出部を有し、前記温度検出部が所定時間内に所定量の温度上昇を検出した場合に前記第2の加熱コイルに対向するトッププレート上に調理容器が載置されていると判断する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
- 前記第1の鍋載置判別部は、前記第1の加熱コイルに対向するトッププレート上に載置された調理容器の電気的特性を検出し、
前記第2の鍋載置判別部は、前記第2の加熱コイルに対向するトッププレート上に載置された調理容器の電気的特性を検出し、
前記制御部は、前記第1の鍋載置判別部と前記第2の鍋載置判別部と前記第3の鍋載置判別部の全てが調理容器が載置されていると判別し、且つ前記第1の鍋載置判別部と前記第2の鍋載置判別部から検出された電気的特性が同一である場合に、前記第1の加熱コイル及び前記第2の加熱コイルに対向するトッププレート上に同一の調理容器が載置されていると判断する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。 - 前記制御部は、前記第1のインバータと前記第2のインバータの動作周波数が同一となるように制御する、請求項2に記載の誘導加熱調理器。
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