JP2009217864A - レーザ光源固定装置および光ヘッド装置 - Google Patents

レーザ光源固定装置および光ヘッド装置 Download PDF

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岳彦 矢沢
Toru Kamata
亨 鎌田
Tadashi Takeda
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Abstract

【課題】レーザ光源が取り付けられるホルダ(フレーム)を簡易な形状に維持したまま、レーザ光源が強固に保持され、かつ高温下においてもレーザ光源の取付状態が変化することがないレーザ光源固定装置および光ヘッド装置を提供すること。
【解決手段】レーザ光源(第一レーザ光源101および第二レーザ光源102)と、該レーザ光源が挿入されて固定される取付孔67が形成されたホルダ65(レーザ光源固定装置)において、前記取付孔67は、前記レーザ光源から出射されるレーザ光の出射方向に形成され、前記取付孔67の内壁には、前記レーザ光源が固定されると、前記レーザ光源が圧入される圧入部671aおよび前記レーザ光源と所定のクリアランスを介して対向する溝部671bが周方向に交互に形成され、前記圧入部671aおよび前記溝部671bは、前記レーザ光の出射方向に形成されると共に、該溝部671bには、熱硬化性接着剤が充填されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ光源固定装置および光ヘッド装置に関し、さらに詳しくは、光学系に向けてレーザ光を出射するレーザ光源が備えられるレーザ光源固定装置および光ヘッド装置に関するものである。
光ヘッド装置は、光学系に向けてレーザ光を出射する光源として、半導体レーザダイオード(以下、単にレーザ光源という。)を備える。特に、多くの光ヘッド装置に用いられているレーザ光源としては、キャンタイプと称されるものが知られている。このキャンタイプのレーザ光源は、レーザ光を出射する半導体レーザ素子を載置するための円筒状のステムと、半導体レーザ素子を保護するためのキャップとから構成される。
このように構成されるレーザ光源は、ホルダと呼ばれる部材(レーザ光源固定装置)を介して、光ヘッド装置の筐体であるフレームに固定される。また、ホルダを介さず、直接フレームに固定されることもある。レーザ光源の固定方法としては、ホルダ等に形成された取付孔にレーザ光源を圧入するまたはかしめる方法が多く用いられているが、より高い固定強度を得るため、かしめと接着剤による接着固定とが併用される場合が多く、このような固定方法が記載された文献としては、下記特許文献1が挙げられる。
特開2004−111508号公報
上記特許文献1によれば、ステムが挿入される取付孔は、ステムの外径に対し最も大きくずれた場合でも挿入できるように設計値に対し大きく形成されている。したがって、ステムをホルダにかしめて固定する場合、ステム外壁と取付孔の内壁との隙間分はレーザ光源が移動し光軸ずれが発生するので、ホルダを装置フレームに固定する際の光軸調整幅が大きくなり、その調整分を考慮した設計になるため装置が大型化するという問題がある。
そこで、本発明者らは、ホルダ等に形成された取付孔にレーザ光源を圧入する構成を採用し接着剤を併用した。上記レーザ光源の固定に用いられる接着剤は、一般的には、嫌気性接着剤である。これは、レーザ光源が圧入により固定されるため、レーザ光源と取付孔との隙間が微小であることを考慮したものである。しかしながら、嫌気性接着剤は、一般的にガラス転移温度が低いため、ガラス転移点以上の温度において接着剤の粘性が著しく変化してしまう。さらに、ホルダ等が膨張するため、レーザ光源の取付孔が大きくなってしまう。その結果、ガラス転移温度以上の高温において目論み通りの接着性能が得られず、固定されているレーザ光源が移動してしまい取付角度が変化してしまうという問題があった。
この問題に対し、比較的粘性が高く、熱に強い熱硬化性接着剤を用いることも考えられる。しかし、レーザ光源が圧入されるものではレーザ光源と取付孔との隙間が微小であるため、粘性の高い熱硬化性接着剤では十分に隙間に充填できず、嫌気性接着剤を使用した場合に比べて接着強度が大幅に低下してしまうという問題があった。
また、特許文献1のように、ホルダ10に接着剤注入専用の注入孔を形成した構成であれば、十分な接着剤の充填空間が確保されているため、熱硬化性接着剤を使用することもできる。しかし、注入孔は、半導体レーザを取付ける取付孔の延設方向と直交しているため、ホルダを形成する金型が単純な一方向に移動するだけの上下型では形成することができないという問題があった。また、充填空間が大きいため、ホルダ(フレーム)の剛性が低下してしまうという問題もあった。
本発明が解決しようとする課題は、レーザ光源が強固に保持され、高温下においてもレーザ光源の取付状態が変化することがないレーザ光源固定装置および光ヘッド装置を提供することにある。また、本発明が解決しようとする別の課題は、単純な一方向に移動するだけの金型で形成することができ、かつ剛性低下を抑えたレーザ光源固定装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るレーザ光源固定装置は、レーザ光源と、該レーザ光源が挿入されて固定される取付孔が形成されたレーザ光源固定装置において、前記取付孔は、前記レーザ光源から出射されるレーザ光の出射方向に形成され、前記取付孔の内壁には、前記レーザ光源が固定されると、前記レーザ光源が圧入される圧入部および前記レーザ光源と所定のクリアランスを介して対向する溝部が周方向に交互に形成され、前記圧入部および前記溝部は、前記レーザ光の出射方向に形成されると共に、該溝部には、熱硬化性接着剤が充填されていることを要旨とするものである。
本発明に係るレーザ光源固定装置には、レーザ光源が挿入される取付孔には、レーザ光源が圧入される圧入部と、この圧入部と交互に溝部が形成されている。この溝部は、レーザ光源と所定のクリアランスを隔てて対向しているため、レーザ光源が圧入されると、レーザ光源と溝部によって熱硬化性接着剤が十分に作用する充填空間が形成される。また、溝部は、レーザ光の出射方向に形成されている。したがって、取付孔への圧入によって固定されるレーザ光源の固定強度を、上記溝部に充填された熱硬化性接着剤によって大幅に向上させることができる。また、充填されるのは、熱硬化性接着剤ゆえ、高温下における接着性能の低下が小さく、レーザ光源の取付角度が変化してしまうことを抑制することができる。さらに、溝部がレーザ光の出射方向に形成されているため、取付孔が形成されるホルダ等の金型を単純な一方向に移動するだけの金型で形成することができるとともに、接着剤の充填空間(溝部)が従来に比して小さくなり、ホルダの剛性低下を抑制することができる。
この場合、前記圧入部に嫌気性接着剤が塗布されていれば好適である。
このように、嫌気性条件下(微小な隙間内)で効果的に作用する嫌気性接着剤を圧入部に塗布することにより、レーザ光源の固定強度をさらに向上させることができる。
また、この場合に前記嫌気性接着剤および前記熱硬化性接着剤は、前記レーザ光源が前記取付孔に圧入された後の前記圧入部および前記溝部の出射方向の端面にそれぞれ塗布されていればさらによい。
このようにすれば、レーザ光源を取付孔に圧入した後、圧入部および溝部の出射方向の端面にそれぞれの接着剤を塗布するだけで、効率よくかつ確実に溝部および圧入部に接着剤を充填することができる。
また、前記圧入部および前記溝部は、周方向に等間隔に形成され、前記溝部の全てに前記熱硬化性接着剤が充填されていれば好ましい。
このように等間隔に形成された溝部の全てに熱硬化性接着剤を充填することにより、レーザ光源は、熱硬化性接着剤によって上下左右対称にバランスよく補強された状態で固定されることとなるため、温度変化によるレーザ光源の取付角度の変化をさらに抑制することができる。
また、本発明に係る光ヘッド装置は、上記レーザ光源固定装置が、対物レンズ駆動装置が搭載されたフレームに固定されるホルダであることを要旨とするものである。
一般的にホルダは、フレームと比較して、構成上圧入によりレーザ光源の固定強度を確保することが困難であるが、上記構成に係る光ヘッド装置によれば、レーザ光源のホルダに対する十分な固定強度を確保することができる。
本発明に係るレーザ光源固定装置によれば、レーザ光源が挿入される取付孔には、レーザ光源が圧入される圧入部と、この圧入部と周方向に交互に溝部が形成されている。この溝部は、レーザ光源と所定のクリアランスを隔てて対向しているため、レーザ光源が圧入されると、レーザ光源と溝部によって熱硬化性接着剤が十分に作用する充填空間が形成される。また、溝部は、レーザ光の出射方向に形成されている。したがって、圧入によって固定されるレーザ光源の固定強度を、上記溝部に充填された熱硬化性接着剤によって補強されて大幅に向上させることができる。さらに、溝部がレーザ光の出射方向に形成されているため、取付孔が形成されるレーザ光源固定装置の金型を単純な一方向に移動するだけの金型で形成することができるとともに、接着剤の充填空間(溝部)が従来に比して小さくなり、レーザ光源固定装置の剛性低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明に係るレーザ光源固定装置としてのホルダ65を備えた光ヘッド装置1の外観斜視図を図1に、光ヘッド装置1の光学系および制御系を模式的に示した概略構成図を図2に示す。ここで、図1は、光ヘッド装置1から光学素子等を保護するためのカバーを取り外した状態を示した外観図斜視図である。
光ヘッド装置1は、波長が780nm帯の第一レーザ光、および波長が650nm帯の第二レーザ光を用いてCD系ディスクおよびDVD系ディスクに対する情報の記録、再生が可能な二波長光ヘッド装置である。光ヘッド装置1は、光源10(第一レーザ光源101および第二レーザ光源102)から出射された光ビームを光記録媒体5に導き、この光記録媒体から反射した光を信号検出用受光素子40に導く光学系と、この光学系を構成する光学素子等が搭載されるフレーム60とからなる。
光源10は、第一レーザ光を出射するAlGaInP系のレーザダイオードを備えた第一レーザ光源101と、第二レーザ光を出射するAlGaAs系のレーザダイオードを備えた第二レーザ光源102とからなる。第一レーザ光源101は、レーザ光源固定装置であるホルダ65に固定されてからフレーム60に取り付けられている。ホルダ65における第一レーザ光源101の取付構造については後述する。これに対して、第二レーザ光源102は、フレーム60に圧入固定されている。第一レーザ光源101および第二レーザ光源102は共に、光路が所定の経路を辿るよう位置調整されてフレーム60に固定されている。
第一レーザ光源101の外観図を図3に示す。ここで、図3(a)は第一レーザ光源101の底面図であり、図3(b)は側面図である。第一レーザ光源101は、いわゆるキャンタイプと称されるレーザ光源である。このキャンタイプのレーザ光源は、円筒状のステム101aと、ステム101a上に固定されたキャップ101bとからなる。ステム101には、レーザ光を出射する半導体レーザ素子(図示せず)が載置されている。キャップ101bは、この半導体レーザ素子を保護するための部材である。また、ステム101aのキャップ101bが固定された面の反対面からは、給電のためのリード線101cが突出して設けられている。
一方、第二レーザ光源102は、搭載された半導体レーザ素子の種類が異なるのみで、その他の構成は図3に示した第一レーザ光源101と同一である。よって、その説明を省略する。
図2に示すように、第一および第二レーザ光の光路として、第一レーザ光源101から光記録媒体5の記録面に向かう第一往路L1と、第二レーザ光源102から光記録媒体5の記録面に向かう第二往路L2が形成されている。また、光記録媒体5の記録面から反射した戻り光が信号検出用受光素子40に向かう復路L3が形成されている。
本実施形態において、光学系は、各種光学素子により、以下のように構成されている。すなわち、第一往路L1には、第一レーザ光源101から射出された第一レーザ光をトラッキング検出用に3ビームに回折する第一回折格子511と、第一回折格子511により3ビームに分離したレーザ光を部分透過する平行平板型の第一ビームスプリッタ521と、この第一ビームスプリッタ521を透過したレーザ光を光記録媒体5に向けて立ち上げる立ち上げミラー53とが配置されている。立ち上げミラー53の上方位置には、レーザ光を平行光にするコリメートレンズ54と、コリメートレンズ54からの平行光を光記録媒体5の記録面に収束させる対物レンズ55とが配置されている。この対物レンズ55は、光記録媒体にレーザ光を収束させるため、フレーム60に固定された対物レンズ駆動装置551により駆動される(対物レンズ駆動装置551は、図1に示したフレーム60の裏側に固定されている。)。
第二往路L2には、第二レーザ光源102から射出された第二レーザ光をトラッキング検出用に3ビームに回折する第二回折格子512と、第二回折格子512により3ビームに分離したレーザ光を部分反射する平行平板型の第二ビームスプリッタ522とが配置されている。
平行平板型の第一ビームスプリッタ521は、第一往路L1と第二往路L2とを合成する光路合成素子として用いられている。第二ビームスプリッタ522によって反射されたレーザ光は、当該第一ビームスプリッタ521の部分反射面521aで部分反射された後に、第一レーザ光と同様に、立ち上げミラー53、コリメートレンズ54、対物レンズ55を経て光記録媒体5の記録面に照射される。したがって、第一ビームスプリッタ521の部分反射面521aから光記録媒体5までの間が共通光路となっている。
復路L3に沿って戻る戻り光も当該共通光路を経由して第一ビームスプリッタ521まで戻ってくる。戻り光は、当該第一ビームスプリッタ521の部分反射面521aで反射された後に第二ビームスプリッタ522を透過し、検出レンズ56で非点収差を付与された後、信号検出用受光素子40に到達する。
ここで、第一ビームスプリッタ521における第一レーザ光源側の面521bの近傍位置には、モニター用受光素子45が配置されており、第一レーザ光源側の面521bから入射した第一レーザ光は、この第一レーザ光源側の面521bの反対側に位置する第一ビームスプリッタ521の部分反射面521aにおいて部分反射される。故に、部分反射面521aにおいて部分反射された第一レーザ光の反射光成分がモニター用受光素子45で受光され、その受光量に基づき、第一レーザ光源101の発光強度のフィードバック制御を行うことができるようになっている。
したがって、本実施形態に係る第一ビームスプリッタ521の部分反射面521aは、第一レーザ光を略50%透過し、略50%反射し、第二レーザ光を略全反射する光学特性を備えている。第二ビームスプリッタ522は、第一レーザ光を略全透過させ、第二レーザ光を略50%透過し、略50%反射する光学特性を備えている。
図1に示すように、フレーム60は、上述した光源10(第一レーザ光源101、第二レーザ光源102)、各種光学素子、受光素子(信号検出用受光素子40、モニター用受光素子45)等が搭載される筐体であり、ダイカスト等により成形された亜鉛やマグネシウム製の部材である。フレーム60の両端の各々には、ディスク駆動装置のガイド軸90や送りねじ軸91が係合する第一の軸受部51、および第二の軸受部52が形成されており、光ヘッド装置1は光記録媒体5の半径方向に往復移動可能となっている。
フレーム60には、第一レーザ光源101、第二レーザ光源102、および受光素子22等が固定されている。また、フレーム60の内部に形成されたユニット装着部61には、第一レーザ光源101に加え、上述した各種光学素子が固定されている。
ここで上述したように、第一レーザ光源101は、ホルダ65を介してフレーム60に固定されている。以下、ホルダ65における第一レーザ光源101の取付構造について説明する。
ホルダ65の外観図を図4に示す。ここで、図4(a)は、ホルダ65の底面図であり、図4(b)は、レーザ光の出射方向におけるホルダ65の断面図である。ホルダ65は、フレーム60と同じく亜鉛やマグネシウムにより形成されており、ベース部651および取付部652とからなる。ベース部651には、第一レーザ光源101へ給電するためのフレキシブル基板(FPC)を固定するための取付ネジ孔651aが形成されている。また、ホルダ65の中央には、第一レーザ光源101がその一部分で固定される取付孔67が形成されている。
取付孔67は、ベース部651から取付部652側にかけて形成された、大径部671、中径部672、および小径部673とからなる。
大径部671は、第一レーザ光源101のステム101aが嵌め込まれる(圧入される)部分である。大径部671は、圧入部671a、および溝部671bとからなる。圧入部671aおよび溝部671aの詳細については後述するが、圧入部671aおよび溝部671bは、それぞれが取付孔67の円周上において、等間隔、かつ交互に形成されている(本実施形態では、それぞれ、4個所ずつ形成されている。)。また、圧入部671aおよび溝部671bは共に、取付孔67の軸線方向(レーザ光の出射方向)に形成されている。圧入部671aの直径は、第一レーザ光源101が圧入される部分であるため、ステム101aの外径よりも僅かに小さく形成されている。また、溝部671bの直径は、ステム101aの外径よりも大きく形成されている。さらに、ベース部651には、後述する嫌気性接着剤が塗布された時に、余剰の嫌気性接着剤が溜まる接着剤溜まり69が圧入部671aに隣接して設けられている。
中径部672は、第一レーザ光源101のキャップ101bが挿入される部分である。第一レーザ光源101は、ステム101aの外周面が圧入部671aに圧入されることにより固定されるため、中径部672により、キャップ101bが固定される必要はない。故に、中径部672は、キャップ101bを挿入することができる大きさに形成されていればよい。一方、小径部673は、後述するが、第一レーザ光源101から出射されるレーザ光を妨げることがない大きさに形成されていればよい。
図5は、ホルダ65に第一レーザ光源101が固定されたユニット(以下、これをLD・ホルダユニット68という。)の説明図である。ここで、図5(a)は、LD・ホルダユニット68をホルダ65のベース部651側から見た平面図であり、図5(b)は、レーザ光の出射方向におけるLD・ホルダユニット68の断面図である。
図示されるLD・ホルダユニット68は、次のように組立てる。まず、ホルダ65の大径部671に、第一レーザ光源101のステム101aを圧入する。すなわち、ステム101aの外周面が圧入部671aに圧入され、ステム101aの外周面と溝部671bとの間には接着剤充填空間Sが形成される。次いで、圧入部671aにおける取付孔67とステム101aとの境界に沿って、ベース部651側から嫌気性接着剤を塗布する。この時、余剰の嫌気性接着剤は、上述した接着剤溜まり69に溜まるため、ベース部651の端面から、硬化した嫌気性接着剤が突出してしまうことがない。そして、取付孔67の溝部671bと第一レーザ光源101のステム101aの外周面との間に生じる接着剤充填空間Sに対し、ベース部651側から熱硬化性接着剤を充填する。なお、本実施形態においては、嫌気性接着剤として、アクリル系嫌気性接着剤を採用し、熱硬化性接着剤として、エポキシ系熱硬化性接着剤を採用しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
このように、取付孔67への圧入によって固定される第一レーザ光源101の固定強度は、圧入部671aに塗布された嫌気性接着剤に加え、溝部671bに充填された熱硬化性接着剤によっても補強される。また、熱硬化性接着剤は、高温下における接着性能の低下が小さいため、嫌気性接着剤のガラス転移温度を超えるような高温に高頻度で曝される環境条件においても、第一レーザ光源101の移動を抑制し、レーザ光源の取付角度が変化してしまうことを防止することができる。
また、上述のように、接着剤は、それぞれが効果的に働く場所に使用されている。すなわち、隙間がほとんど無い嫌気性接着剤が硬化可能な圧入個所には嫌気性接着剤が用いられ、所定の大きさの接着剤充填空間Sが形成される溝部671bには熱硬化性接着剤が用いられている。そのため、二種類の接着剤を兼用することにより、第一レーザ光源101の固定強度を大幅に向上させることができる。
さらに、溝部671bは、レーザ光の出射方向に延設された取付孔67の内壁であって、レーザ光の出射方向に対して平行に形成されているため、レーザ光源固定装置としてのホルダ65の金型が、レーザ光の出射方向のみの一方向に移動するだけの単純な上下型ですむ。したがって、レーザ光の出射方向およびこのレーザ光の出射方向と交差する他方向の二方向に移動するような複雑なものとなることもない。また、溝部671bは、取付孔67の円周上において等間隔に形成されている。換言すると、溝部671bと圧入部671aとが互いに隣接し、円周上においてそれぞれ等間隔に形成されている。したがって、第一レーザ光源101は、熱硬化性接着剤および嫌気性接着剤によってバランスよく接着固定されることとなる。ゆえに、温度変化により第一レーザ光源101が移動することを抑制することができ、取付角度の変化がさらに抑えられる。
一方、第二レーザ光源102は、フレーム60に直接取り付けられている。すなわち、第二レーザ光源102は、ホルダ65を用いることなく直接フレーム60に固定されている。つまり、第二レーザ光源102については、フレーム60が本発明におけるレーザ光源固定装置に相当する。その取付構造は、ホルダ65における第一レーザ光源101の取付構造とは相違しており、取付孔67のように圧入部671aと溝部671bとは円周上において互いに隣接するように形成されていない。第二レーザ光源102の場合、フレーム60の取付孔には、溝部671bに相当するものは形成されおらず、ステムはその全周に亘って圧入されている。ただし、補強のため熱硬化性接着剤がステムが圧入された圧入部の端面に塗布されている。
このように、第二レーザ光源102の場合、第一レーザ光源101のような取付構造が採用されていない理由は、ホルダ65とフレーム60との剛性に起因するものである。すなわち、ホルダ65は、フレーム60に比較して剛性が低く十分な圧入強度が得られない。一方、フレーム60は、剛性が高いので十分な圧入強度を確保することができ接着剤による補強を軽くできることに起因している。ただし、第二レーザ光源102の取付構造も第一レーザ光源101の取付構造と同一に構成してもよい。すなわち、上述した取付孔67と同一構造の取付孔(第二取付孔)がフレーム60に形成されており、この第二取付孔に第二レーザ光源102が圧入により固定されるように構成してもよい。この場合、補強のための嫌気性接着剤や、熱硬化性接着剤の使用方法についても第一レーザ光源101の場合と同様である。
このように、上記光ヘッド装置1において、第一レーザ光源101が挿入される取付孔67には、レーザ光源が圧入される圧入部671aと、この圧入部671aと交互に溝部671bが形成されている。この溝部671bは、第一レーザ光源101と所定のクリアランスを隔てて対向しているため、第一レーザ光源101が圧入されると、第一レーザ光源101と溝部671bによって熱硬化性接着剤が十分に充填可能な接着剤充填空間Sが形成される。また、溝部671bは、レーザ光の出射方向に対して平行に形成されている。したがって、取付孔671aへの圧入によって固定される第一レーザ光源101の固定強度を、上記溝部671bに充填された熱硬化性接着剤によって大幅に向上させることができる。しかも、充填されるのは、熱硬化性接着剤ゆえ、高温下における接着性能の低下が小さい。したがって、高温下を含むあらゆる環境下において、第一レーザ光源101が移動して第一レーザ光源101の取付角度が変化してしまうことを抑制することができる。
さらに、溝部671bは、レーザ光の出射方向に延設された取付孔67の内壁であって、レーザ光の出射方向に対して平行に形成されているため、レーザ光源固定装置としてのホルダ65の金型が、レーザ光の出射方向のみの一方向に移動するだけの単純な上下型ですむ。したがって、レーザ光の出射方向およびこのレーザ光の出射方向と交差する他方向の二方向に移動するような複雑なものとなることもない。また、接着剤充填空間S(溝部671b)を従来に比して小さくすることができるため、ホルダの剛性低下を抑制することができる。
また、第一レーザ光源101が圧入される圧入部671aに嫌気性接着剤が充填されているため、嫌気性接着剤による接着力も加わり、第一レーザ光源101の固定強度をさらに向上させることができる。
また、嫌気性接着剤および熱硬化性接着剤は、第一レーザ光源101を取付孔671aに圧入した後、圧入部671aおよび溝部671bのベース部651上における端面にそれぞれの接着剤を塗布するだけで、効率良くかつ確実に圧入部671aおよび溝部671bに接着剤を充填することができる。
以下、実施例を用いて本発明について詳細に説明する。
(1.接着強度について)
実施例として、上述の手順により、LD・ホルダユニット68(圧入部671aに嫌気性接着剤を塗布し、溝部671b(接着剤充填空間S)に熱硬化性接着剤を充填したもの)を5つ(No.1〜5)作成した。また、比較例として、補強用接着剤に熱硬化性接着剤のみを使用し、溝部671bが形成されていない従来型の形状の取付孔に第一レーザ光源101を圧入固定したLD・ホルダユニットを5つ(No.1〜5)作成した。
これら実施例および比較例における第一レーザ光源とホルダの接着強度を、プッシュプルゲージ(アイコーエンジニアリング(株)製)で測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2009217864
表1から分かるように、本実施例は、比較例よりも高い接着強度を示し、良好な接着状態であることが分かった。また、5つの実施例(No.1〜5)のいずれもが、比較例(No.1〜5)よりも高い接着強度を示していることから、安定して高い接着強度が得られることが分かった。
(2.高温耐久性について)
上記手順で作成したLD・ホルダユニットの高温耐久性を評価した。複数の実施例および比較例に係るLD・ホルダユニットを作成し、70℃雰囲気下に408時間放置した後における光軸変化量を測定した。その結果を図6に示す。ここで、図6(a)は実施例、図6(b)は比較例についての結果である。
ここで、光軸変化量とは、信号検出用受光素子40におけるスポット位置のずれ量を測定したものである。PX(%)は、図2のX軸方向における光軸変化量の大きさを示す値であり、PY(%)は、図2のY軸方向における光軸変化量の大きさを示す値である。このPX(%)、PY(%)値の絶対値が大きいほど、高温放置前後でX軸、Y軸への光軸ずれ量が大きかったことを示している(例えば、PX=±100(%)、PY=±100(%)では、信号検出用受光素子40におけるレーザ光のスポット位置が、そのスポット径の大きさ分、X軸、Y軸方向にずれたことを示す。)。
図6より、比較例では、高温放置後に光軸変化が生じているのが散見される。一方、実施例では、比較例と比較して光軸変化量が小さく、レーザ光源の光軸変化がほとんど生じていないことがわかる。この結果より、本実施例によれば、高温下においても、レーザ光源の取付角度の変化がほとんど発生しない光ヘッド装置1が得られることがわかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記光ヘッド装置1に適用されたレーザ光源の固定方法は、レーザ光原に限らず、接着剤を併用して取付孔に圧入固定されるものであれば、その他の機器等にも適用することができる。
また、上述した嫌気性接着剤および熱硬化性接着剤の塗布は、以下のように行ってもよい。すなわち、図7に示すように、まず、取付孔67の圧入部671aの内周面に嫌気性接着剤を塗布した後、ホルダ65の取付穴67に、第一レーザ光源101を圧入する。そして、ベース部651側から取付孔67と第一レーザ光源101のステム101aとの境界線全周に亘って熱硬化性接着剤を塗布するようにしても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
本発明に係るレーザ光源固定装置(ホルダ)を備えた光ヘッド装置の外観斜視図である。 図1に示した光ヘッド装置の光学系および制御系を模式的に示した概略構成図である。 図3(a)は、第一レーザ光源の底面図であり、図3(b)は、第一レーザ光源の側面図である。 図4(a)は、ホルダの底面図であり、図4(b)は、レーザ光の出射方向におけるホルダの断面図である。 図5(a)は、LD・ホルダユニットをホルダのベース部側から見た平面図であり、図5(b)は、レーザ光の出射方向におけるLD・ホルダユニットの断面図である。 高温放置前後における実施例(図6(a))および比較例(図6(b))に係る光ヘッド装置の光軸変化量の測定結果である。 嫌気性接着剤および熱硬化性接着剤の塗布方法の変形例を説明するための図である。
符号の説明
1 光ヘッド装置
10 光源
101 第一レーザ光源
102 第二レーザ光源
551 対物レンズ駆動装置
60 フレーム
65 ホルダ
67 取付孔
671a 圧入部
671b 溝部

Claims (5)

  1. レーザ光源と、該レーザ光源が挿入されて固定される取付孔が形成されたレーザ光源固定装置において、
    前記取付孔は、前記レーザ光源から出射されるレーザ光の出射方向に形成され、前記取付孔の内壁には、前記レーザ光源が固定されると、前記レーザ光源が圧入される圧入部および前記レーザ光源と所定のクリアランスを介して対向する溝部が周方向に交互に形成され、前記圧入部および前記溝部は、前記レーザ光の出射方向に形成されると共に、該溝部には、熱硬化性接着剤が充填されていることを特徴とするレーザ光源固定装置。
  2. 請求項1において、前記圧入部に嫌気性接着剤が塗布されていることを特徴とするレーザ光源固定装置。
  3. 請求項2において、前記嫌気性接着剤および前記熱硬化性接着剤は、前記レーザ光源が前記取付孔に圧入された後の前記圧入部および前記溝部の出射方向の端面にそれぞれ塗布されていることを特徴とするレーザ光源固定装置。
  4. 請求項1から3のいずれかにおいて、前記圧入部および前記溝部は、周方向に等間隔に形成され、前記溝部の全てに前記熱硬化性接着剤が充填されていることを特徴とするレーザ光源固定装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のレーザ光源固定装置は、対物レンズ駆動装置が搭載されたフレームに固定されるホルダであることを特徴とする光ヘッド装置。
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