JP2009217369A - 操作位置検出装置及びセンサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることが可能な操作位置検出装置を提供する。
【解決手段】操作位置検出装置は、レバーの操作位置に応じてフォトダイオードPD1,PD2の受光面12aに対する光の入射方向を一側に傾斜する方向に変化させる発光素子6を備えている。各フォトダイオードPD1,PD2の受光面12a上には、受光面12aの垂線に対して一側に傾斜する方向から受光面12aに入射する入射光を遮光する遮光層15が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、受光した光を電気信号に変換する受光素子を有するセンサ装置を用いて操作部材の操作位置を光学的に検出する操作位置検出装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、車両に搭載されるオーディオ装置、空調装置及びナビゲーション装置等の車載機器やパーソナルコンピュータ等の車載機器以外の各種装置に対して入力操作を行う入力装置として、該入力操作を光学的に検出する光学式入力装置がある。
この光学式入力装置は、外部から加えられる力に応じて傾動可能に支持されたレバー等の操作部材の基端部に設けられた反射面と、該反射面に対して対向配置されるセンサ装置とから構成される操作位置検出装置を備えている。
センサ装置は、発光素子と4つの受光素子とをその周辺回路とともに透光性樹脂によりモールドしたパッケージとから構成されている。発光素子は、発光素子用リードフレームの先端の前記反射面側の面に接合されており、4つの受光素子は、受光素子用リードフレームの先端に形成された正方形の受光部の前記反射面側の面の対角線上の四隅に設けられている。受光部は、発光素子用リードフレームと前記操作部材との間に設けられており、その中央には貫通孔が形成されている。発光素子は、受光部の貫通孔を介して前記反射面に面するように載置されている。発光素子及び4つの受光素子は、パッケージの内部において、該パッケージから外部に突出するそれぞれ個別の結線用リードフレームの基端部に結線されており、該結線用リードフレームを通じてそれぞれ対応する外部の駆動回路若しくは信号処理回路に接続されている。
発光素子から出射された光は、受光部の貫通孔を通過し、操作部材の反射面に反射して、4つの受光素子に照射される。操作部材が操作されていない初期状態においては、受光部における照射光(反射光)の照射領域は、4つの受光素子に均等に光が入射するよう受光部の中央位置に位置している。操作部材が所定の操作位置に操作され、反射面が変位すると、受光部における照射光の照射領域が前記中央位置からずれた位置に移動する。これにより各受光素子の受光量が変化する。操作位置検出装置は、各受光素子の受光量の変化に基づいて、照射領域の移動方向と移動量とを検出し、操作部材が所定の操作位置に操作されたことを検出する。
特開平11−39088号公報
ところで、車両に搭載される車載機器への小型化の要求は依然として高く、該車載機器に対応する入力装置についても、その車両への搭載性の観点から小型化に対する要望は依然としてある。また、車載機器以外の各種装置に対応する入力装置についても、小型化が望まれている。
しかしながら、上述した操作位置検出装置では、操作部材の操作に伴う照射領域の移動に応じて受光素子に対する光の入射量を変化させるために、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が照射領域からずれた位置に位置するように配設していた。このため、受光素子が配設される受光部の大きさを当該受光部における光の照射領域よりも大きくする必要があることから、受光部の大きさをある程度確保する必要があった。このことは、操作位置検出装置、ひいては、該操作位置検出装置を用いた光学式入力装置の小型化の妨げとなる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることが可能な操作位置検出装置及びセンサ装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、操作部材の操作に伴い受光素子の受光量を変化させ、該受光量に応じて前記受光素子から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、前記操作部材の操作に応じて傾動し該操作部材の操作位置に対応する方向から前記受光素子の受光面に光を照射する照射手段を備え、前記受光素子は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮る、前記受光面上に形成された遮光層によって、指向性が付与されていることをその要旨とする。
本発明によれば、受光素子の受光量の変化に応じた電気信号の変化に基づいて、操作部材の操作位置への操作が検出される。この受光素子の受光面上には、受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から受光面に入射する入射光を遮光する遮光層が形成されている。このため、操作部材の操作位置に応じて受光素子の受光面に対する光の入射方向が一側に傾斜する方向に変化すると、受光面に入射する入射光が遮光層に遮られ、受光素子の受光量が変化する。このため、受光素子の受光面が常に光の照射領域に含まれるように配置されていても操作部材の操作を検出することができるため、操作位置検出装置の小型化を図ることができる。ちなみに、指向性を持たない受光素子を採用した場合には、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が光の照射領域からずれた位置に位置するように配設する必要があり、その分、操作位置検出装置の大型化につながってしまう。
請求項2に記載の発明は、複数の前記受光素子を組み合わせて使用し、これらは、前記遮光層によって、互いに異なる指向性が付与されていることをその要旨とする。
本発明によれば、操作部材が任意の操作位置に操作されると、複数の受光素子のうち、該操作位置に対応する方向から受光面に入射する入射光を遮光する遮光層が形成されている受光素子の受光量が低下する。このため、複数方向における操作部材の操作位置を検出することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、複数の前記受光素子は、同一のチップ上に設けられることをその要旨とする。
本発明のように、複数の受光素子を1つのチップ上に設けるようにすれば、該受光素子の集中化が図られ、操作位置検出装置のより一層の小型化を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記照射手段は、前記受光面上に位置する傾動中心を中心として傾動可能に設けられた前記操作部材に固定され前記受光面に対向する発光手段であり、前記操作部材の傾動軸に沿った方向へ光を出射することをその要旨とする。
本発明によれば、操作部材は、受光面上に位置する傾動中心を中心として傾動するため、発光手段からの光は、操作部材の操作位置にかかわらず、受光面上の一点に向けて出射される。ここで、例えば、操作部材の操作位置に応じて光の照射領域が移動する場合、発光手段から出射された光が受光素子とは異なる他の部材に照射され、該他の部材で反射した光が受光素子に入射し、受光素子の受光量が変化してしまう虞がある。この点、本発明によれば、発光手段からの光は、操作部材の操作位置にかかわらず、受光面上の一点に向けて出射されるため、他の部材に反射した光が受光素子に入射し該受光素子の受光量が変化してしまうことを抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子が樹脂材料からなるパッケージにモールドされてなるセンサ装置であって、前記受光素子は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮る、前記受光面上に形成された遮光層によって、指向性が付与されていることをその要旨とする。
本発明によれば、請求項1と同様の作用が得られることにより、当該センサ装置の小型化、ひいては、このセンサ装置を用いた操作位置検出装置の小型化に貢献することができる。
本発明によれば、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることができる。
以下、本発明を、走行中の車両の現在位置及び進行方向等の情報を人工衛星及び地磁気計及び走行距離計等を利用して測定して車室内の画面上に表示してユーザに知らせるナビゲーションシステムの入力装置として適用されるジョイスティックに具体化した実施の形態を図面に従って説明する。
ナビゲーションシステムの表示装置は、図示しない車両のセンタクラスタ等に設けられる。ユーザは、表示装置の画面を目視しながらジョイスティックを傾動操作することにより当該画面上に表示された複数の機能項目から一つの機能項目を選択して所望の画面に切り換えたり車両の付帯装備を作動させたりする。これら複数種類の画面に対する入力操作は、設置スペースの節約及び操作性の確保等の観点から、単一のジョイスティックにより共用される。
図1(a)に示すように、ジョイスティック1は、前記センタクラスタに支承された基台2と、その基台2に設けられた軸受部2aに傾動可能に支持された操作部材としてのレバー3と、レバー3の基端側に設けられ該レバー3の操作位置を検出する操作位置検出装置4とを備えている。
基台2の軸受部2aは、当該基台2の意匠面2b側に開口する略球面状に凹設されており、該軸受部2aの内底面2cの中央には、センサ支持台2dが立設されている。レバー3は、略円柱状をなす棒状に形成されており、該レバー3の基端部3aは軸受部2aに対応する略球状に形成されている。レバー3の基端部3aには、その基端側に開口する中空状のセンサ収容部3bが形成されている。レバー3の基端部3aは、センサ収容部3b内に前記センサ支持台2dの先端側の部位が配置された状態で、軸受部2a内に支承されている。これにより、レバー3は、基端部3aの略中心を傾動中心Oとして、該先端側の部位を、基台2に対して図1(b)に示すような8方向の操作位置P1〜P8に傾動操作可能となっている。なお、レバー3の傾動角度範囲は180°未満となっている。また、通常、レバー3は、図示しない保持機構によって、当該レバー3の傾動軸A1が意匠面2bと直交する中立位置P0に弾性的に保持されている。このため、レバー3への操作力が解除されたときには、レバー3は、前記保持機構により前記中立位置P0に弾性復帰する。
図1(a)に示すように、操作位置検出装置4は、軸受部2aのセンサ支持台2dの先端面に固定された基板5a上に実装されるセンサ装置5と、レバー3のセンサ収容部3bの内底面3cに固定された照射手段を構成する発光手段としての発光素子6とを備えている。センサ装置5は軸受部2aの略中央に配置されており、発光素子6はセンサ収容部3bの内底面3cの略中央に前記センサ装置5と対向するように配置されている。センサ装置5は、制御装置7に電気的に接続されており、制御装置7には、車両用ナビゲーションシステムの表示装置8が接続されている。発光素子6は、LED等であり、レバー3に内蔵された駆動回路9に電気的に接続されている。
図2に示すように、センサ装置5は、略正方形状の実装面を有するフレーム11と、同フレーム11上に実装される正方形板状のセンサチップ12と、フレーム11及びセンサチップ12をモールドする樹脂材料からなるパッケージ13とを備えている。センサ装置5は、センサチップ12の中心が前記レバー3の傾動中心Oと略一致するように配置されている。センサチップ12には、受光素子としてのフォトダイオードPD1〜PD4が4つ形成されている。各フォトダイオードPD1〜PD4は、センサチップ12を4つに分割した正方形状に形成されている。各フォトダイオードPD1〜PD4は、対応するリードフレーム14に接続されている。これらフレーム11、センサチップ12及びリードフレーム14は、各リードフレーム14の一端部が露出する状態で、前記パッケージ13にて封止されている。パッケージ13は、略正方形板状に形成されており、センサチップ12は、透明な樹脂材料からなる透光部13aにより覆われている。
図3に示すように、4つのフォトダイオードPD1〜PD4は、各受光面12aが面一となるように設けられている。センサチップ12は、前記レバー3が中立位置P0にある場合の当該レバー3の傾動軸A1と、各フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aとが直交するように配置されている。各フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12a上には、遮光層15が形成されている。
ここで、遮光層15について詳しく説明する。
同図3に示すように、遮光層15は、黒色に着色された樹脂材料からなり、受光面12aの面方向において均一の厚さで形成されている。図4に示すように、遮光層15は、隣り合うフォトダイオードPD1〜PD4の境目を境界として略正方形状の4つの領域に区分されている。遮光層15には、各フォトダイオードPD1〜PD4に対応する領域毎に、多数の貫通孔20が、センサチップ12の各辺に沿った左右方向及び上下方向に沿ってそれぞれ等間隔で配列されている。各貫通孔20は、断面略四角形状に形成されており、左右方向若しくは上下方向で対向する互いに平行な2組の内側面21,22を備えている。各貫通孔20の互いに隣り合う2つの内側面22には、延設部25が設けられている。延設部25は、貫通孔20の内側面22から受光面12aに沿って内方へ延設されており、互いに隣り合う2つの内側面22にわたって設けられている。この延設部25が設けられた貫通孔20の内側面22は、階段状に形成されている。なお、以下の説明では、貫通孔20を介して透光部13a側に露出する受光面12aの一部分、即ち、貫通孔20において延設部25に覆われていない部分を、それぞれ受光部26という。
ここで、図5(a)に示すように、受光面12aの垂線Nに沿った方向(受光面12aに直交する方向)から光が照射された場合、この入射光Lは、遮光層15に遮られることなく各受光部26に入射し、当該受光部26に受光される。一方、受光面12aの垂線Nに対して傾斜する方向から光が照射された場合、この入射光L1,L2は、該光の入射方向からみた各受光部26における遮光層15の投影面積に対応する分だけ、遮光層15に遮られる。
このとき、受光面12aの垂線Nに対して延設部25側に傾斜する方向から入射する入射光L1の内、遮光層15によって遮られなかった光は受光部26に入射するため、この場合の受光部26の受光量は、受光面12aの垂線Nに沿った方向から光が照射された場合の受光部26の受光量と略同一となる。一方、受光面12aの垂線Nに対して延設部25とは反対側に傾斜する方向から入射する入射光L2の内、遮光層15によって遮られなかった光は延設部25に入射するため、この場合の受光部26の受光量は、受光面12aの垂線Nに沿った方向から光が照射された場合の受光部26の受光量よりも少なくなる。このため、受光部26に入射する光の受光面12aの垂線Nに対する傾斜角度が同じであった場合でも、該入射光L1,L2が受光面12aに対して延設部25が設けられている側から入射するか、延設部25が設けられていない側から入射するかによって各受光部26の受光量に差が生じる。
ここで、同図5(a)に示すように、受光部26に入射する入射光の最大の入射角度θ1,θ2は、貫通孔20の一側の内側面21,22の上端部と受光部26の他側の端部とを結ぶ直線l1,l2と、受光部26(受光面12a)の垂線Nとがなす角度によって定まり、貫通孔20の一側の内側面21,22と受光部26の他側の端部との間の距離D1,D2が小さいほど、また、貫通孔20の内側面21,22の高さHが高いほど、受光部26に入射する入射光の最大の入射角度θ1,θ2は小さくなる。
本実施の形態では、延設部25が、貫通孔20の内側面22から受光面12aに沿って内方へ延設されているため、貫通孔20の延設部25とは反対側の内側面21と、受光部26の延設部25側の端部との間の距離D1は、貫通孔20の延設部25側の内側面22と、受光部26の延設部25とは反対側の端部との間の距離D2よりも小さくなっている。このため、受光面12aの垂線Nに対して延設部25とは反対側に傾斜する方向から受光部26に入射する入射光L2の最大の入射角度θ2は、受光面12aの垂線Nに対して延設部25側に傾斜する方向から入射する入射光L1の最大の入射角度θ1よりも小さくなる。即ち、遮光層15により、受光部26に対して延設部25とは反対側に傾斜する方向から受光部26に入射する入射光が遮光され易く、これにより、各フォトダイオードPD1〜PD4に指向性が付与されている。
ここで、本実施の形態では、貫通孔20及び延設部25の幅や高さは、延設部25とは反対側に傾斜する方向から受光面12aに入射する入射光L2の最大の入射角度θ2が、レバー3が中立位置P0から各操作位置P1〜P8に操作される際の操作角度θ(図1(a)参照)よりも小さくなるように、また、延設部25側に傾斜する方向から入射する入射光L1の最大の入射角度θ1が前記操作角度θよりも大きくなるように設定されている。即ち、各受光部26は、受光面12aの垂線Nに対して延設部25とは反対側に操作角度θを越えて傾斜する方向から入射する入射光Lを受光することができないようになっている。
また、図4に示すように、本実施の形態では、遮光層15は、受光面12aの垂線Nに沿った方向から見て、貫通孔20及び延設部25が、センサチップ12の中心点(傾動中心O)を中心として点対称となるように形成されており、各貫通孔20において延設部25が形成される2つの内側面22,22の組み合わせは、各フォトダイオードPD1〜PD4に対応する領域毎に異なっている。
具体的には、同図4において右上の第1フォトダイオードPD1の受光面12a上に形成された遮光層15において、延設部25は、各貫通孔20の左側の内側面22と、各貫通孔20の下側の内側面22とに形成されている。このため、第1フォトダイオードPD1は、左側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光するが、右側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光しない。また、図4において左上の第2フォトダイオードPD2の受光面12a上に形成された遮光層15において、延設部25は、各貫通孔20の右側の内側面22と、各貫通孔20の下側の内側面22とに形成されている。このため、第2フォトダイオードPD2は、右側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光するが、左側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光しない。また、図4において左下の第3フォトダイオードPD3の受光面12a上に形成された遮光層15において、延設部25は、各貫通孔20の右側の内側面22と、各貫通孔20の上側の内側面22とに形成されている。このため、第3フォトダイオードPD3は、右側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光するが、左側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光しない。また、図4において右下の第4フォトダイオードPD4の受光面12a上に形成された遮光層15において、延設部25は、各貫通孔20の左側の内側面22と、各貫通孔20の上側の内側面22とに形成されている。このため、第4フォトダイオードPD4は、左側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光するが、右側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から入射する光を受光しない。即ち、各フォトダイオードPD1〜PD4には、遮光層15によって、互いに異なる指向性が付与されている。また、延設部25は、各貫通孔20において隣り合う略直交する2つの内側面21,22にわたって設けられているため、互いに直交する二方向において受光部26に入射する光が延設部25とは反対側へ傾斜すると各フォトダイオードPD1〜PD4の受光量は少なくなる。
各フォトダイオードPD1〜PD4は、対応するリードフレーム14を介して前記制御装置7に電気的に接続されている。各フォトダイオードPD1〜PD4は、その受光面12aでの受光量に応じた電気信号を、制御装置7に出力する。具体的には、各フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さい場合、Lレベルの電気信号を出力し、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と略等しい場合、Hレベルの電気信号を出力する。
図3に示すように、発光素子6は、レバー3が傾動操作された場合にセンサ装置5と接触しない程度にセンサ装置5から離間して設けられている。前記制御装置7からの制御信号に基づいて駆動回路9から駆動信号が出力されると、発光素子6は、レバー3の傾動軸A1に沿った方向へ光を出射する。レバー3が中立位置P0にある場合、該レバー3の傾動軸A1と、各フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aとが直交するため、発光素子6から出射された光は、受光面12aの垂線Nに沿って該受光面12aに入射する。一方、レバー3が中立位置P0から各操作位置P1〜P8へ傾くと、各フォトダイオードPD1〜PD4に入射する光の入射方向が、該レバー3の傾動量に応じて、受光面12aの垂線Nに対して傾斜する方向へ変化する。そして、レバー3が各操作位置P1〜P8に配置されレバー3が所定の操作角度θだけ傾くと、各フォトダイオードPD1〜PD4に入射する光の入射方向は、受光面12aの垂線Nに対して前記操作角度θだけレバー3の操作方向に応じた方向へ傾斜する。
また、センサ装置5は、センサチップ12の中心が前記レバー3の傾動中心Oと一致するように、センサ支持台2d上に配置されているため、レバー3は、前記受光面12a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動する。このため、発光素子6から出射された光は、レバー3の傾動量及び傾動方向にかかわらず、受光面12a上の一点に向けて照射される。発光素子6から照射される光の照射領域は受光面12aの大きさよりも大きくなっている。
制御装置7は、具体的には図示しないCPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットである。前記表示装置8には、機器の操作内容を示す複数の機能項目や表示装置8の画面上を移動する可視又は不可視のカーソルが表示される。制御装置7は、各フォトダイオードPD1〜PD4からの検出信号に基づいて、レバー3の操作位置を判断する。そして、制御装置7は、その判断結果に基づいて、前記カーソルを該操作位置に対応する方向へ移動させ所望の機能項目を選択する。
<ジョイスティックの動作>
次に、ジョイスティック1の動作について説明する。このように構成されたジョイスティック1は、レバー3が図1に示す方向に傾動操作されると、受光面12aに対する光の入射方向が変化し、その操作態様に応じて各フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が変化する。
例えば、レバー3が中立位置P0に配置されている場合、レバー3の傾動軸A1は受光面12aと直交し、発光素子6から出射された光は、該受光面12aの垂線Nに沿った方向から受光面12aに入射する。この場合、受光面12aに入射する光は、遮光層15に遮られることなく第1〜第4フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aに受光される。このため、図6において中段中央の図に示すように、全てのフォトダイオードPD1〜PD4からHレベルの検出信号が出力される。なお、図6は、レバー3が中立位置P0及び各操作位置P1〜P8にある場合に受光面12aに入射する光の入射方向からみたセンサチップ12の図である。
レバー3が図1(b)において上側の操作位置P1に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ上側に傾くと、発光素子6から出射された光は、受光面12aの垂線Nに対して上側に傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第1フォトダイオードPD1及び第2フォトダイオードPD2に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において上段の中央の図に示すように、第1フォトダイオードPD1及び第2フォトダイオードPD2の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して小さくなる。この場合、第1フォトダイオードPD1及び第2フォトダイオードPD2はLレベルの検出信号を出力し、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4はHレベルの検出信号を出力する。
また、レバー3が図1(b)において右上側の操作位置P2に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右上側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して右側と上側とに傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第3フォトダイオードPD3に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において上段右の図に示すように、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第4フォトダイオードPD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第3フォトダイオードPD3からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において右側の操作位置P3に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して右側に傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第1フォトダイオードPD1及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において中段右の図に示すように、第1フォトダイオードPD1及び第4フォトダイオードPD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1フォトダイオードPD1及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において右下側の操作位置P4に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して右側と下側とに傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第1フォトダイオードPD1、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第2フォトダイオードPD2に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において下段右の図に示すように、第1フォトダイオードPD1、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1フォトダイオードPD1、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第2フォトダイオードPD2からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において下側の操作位置P5に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して下側に傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第1フォトダイオードPD1及び第2フォトダイオードPD2に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において下段中央の図に示すように、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第1フォトダイオードPD1及び第2フォトダイオードPD2からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において左下側の操作位置P6に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して左側と下側とに傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第2フォトダイオードPD2、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第1フォトダイオードPD1に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において下段左の図に示すように、第2フォトダイオードPD2、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第2フォトダイオードPD2、第3フォトダイオードPD3及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第1フォトダイオードPD1からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において左側の操作位置P7に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して左側に傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第1フォトダイオードPD1及び第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において中段左の図に示すように、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3からLレベルの検出信号が出力され、第1フォトダイオードPD1及び第4フォトダイオードPD4からHレベルの検出信号が出力される。
また、レバー3が図1(b)において左上側の操作位置P8に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左上側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面12aの垂線Nに対して左側と上側とに傾斜する方向から受光面12aに入射する。このとき、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3に入射する入射光Lは遮光層15に遮られ、第4フォトダイオードPD4に入射する入射光Lは、各受光部26に受光される。このため、図6において上段左の図に示すように、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第3フォトダイオードPD3の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2及び第4フォトダイオードPD4からLレベルの検出信号が出力され、第4フォトダイオードPD4からHレベルの検出信号が出力される。
このように、レバー3の各傾動方向への操作のそれぞれにおいて、第1〜第4フォトダイオードPD1〜PD4の受光パターンの組み合わせが全て異なるため、制御装置7は、各フォトダイオードPD1〜PD4からの検出信号の組み合わせに基づいて、レバー3の各傾動方向への操作を検知可能となる。即ち、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて変化する受光面12aに対する光の入射方向の変化に基づいて、レバー3の操作位置P1〜P8への操作を検出することが可能となる。このため、本実施の形態のように、第1〜第4フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aが常に照射領域に含まれるように配置されていても、レバー3の操作を検出することができる。ちなみに、指向性を持たない受光素子を採用した場合には、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が照射領域からずれた位置に位置するように配設する必要があり、その分、操作位置検出装置の大型化につながってしまう。
また、レバー3は、受光面12a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動するため、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、受光面12a上の一点に向けて出射される。ここで、例えば、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて光の照射領域が移動する場合、発光素子6から出射された光がフォトダイオードPD1〜PD4とは異なる他の部材を含んだ領域に照射され、該他の部材で反射した光がフォトダイオードPD1〜PD4に入射し、フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が変化してしまう虞がある。この点、本実施の形態によれば、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、受光面12a上の一点に向けて出射されるため、他の部材に反射した光がフォトダイオードPD1〜PD4に入射し該フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が変化してしまうことはない。
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)操作位置検出装置4のフォトダイオードPD1〜PD4の受光面12a上には、受光面12aの垂線Nに対して一側(延設部25とは反対側)に傾斜する方向から受光面12aに入射する入射光を遮光する遮光層15が形成されている。このため、レバー3の操作位置P1〜P8に応じてフォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aに対する光の入射方向が一側に傾斜する方向に変化すると、受光面12aに入射する入射光Lが遮光層15に遮られ、フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が変化する。このため、フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aが常に光の照射領域に含まれるように配置されていてもレバー3の操作を検出することができるため、操作位置検出装置4の小型化を図ることができる。
(2)同一のチップ上に配置された複数のフォトダイオードPD1〜PD4は、遮光層によって、互いに異なる指向性が付与されている。このため、レバー3が任意の操作位置P1〜P8に操作されると、センサチップ12に設けられた4つのフォトダイオードPD1〜PD4のうち、該操作位置P1〜P8に対応する方向から受光面12aに入射する入射光を遮光する遮光層15が形成されているフォトダイオードPD1〜PD4の受光量が低下する。このため、複数方向におけるレバー3の操作位置P1〜P8を検出することができる。
(3)複数のフォトダイオードPD1〜PD4が1つのチップ上に設けられているため、該フォトダイオードPD1〜PD4の集中化が図られ、操作位置検出装置4のより一層の小型化を図ることができる。
(4)レバー3は、受光面12a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動するため、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、受光面12a上の一点に向けて出射される。このため、他の部材に反射した光がフォトダイオードPD1〜PD4に入射し該フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が変化してしまうといった懸念はない。
(5)また、レバー3は、受光面12a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動するため、レバー3が傾動操作された場合でも、センサチップ12と発光素子6との間の距離はほとんど変化しない。このため、レバー3が中立位置P0にある状態で発光素子6から出射された光を各フォトダイオードPD1〜PD4が受光した場合の受光量と、レバー3が各操作位置P1〜P8にある状態で発光素子6から出射された光を各フォトダイオードPD1〜PD4が受光した場合の受光量の差を小さくすることができる。
(6)延設部25は、各貫通孔20において隣り合う略直交する2つの内側面21,22にわたって設けられているため、互いに直交する二方向において受光部26に入射する光が延設部25とは反対側へ傾斜すると各フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が少なくなる。このため、4つのフォトダイオードPD1〜PD4の出力信号の組み合わせに基づいて、レバー3の8方向の傾動操作を検出することができる。
尚、本実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、発光素子6をレバー3側に固定したがこのような態様に限定されない。例えば、レバー3に対向配置される固定側の固定部材に発光素子6を固定し、レバー3側に反射部材を設ける。そして、発光素子6からレバー3側に出射され前記反射部材によってレバー3の操作に応じた方向へ反射された光をセンサチップ12が受光するようにしてもよい。このような構成によれば、発光素子6が固定側の固定部材に設けられるため、傾動操作されるレバー3の構成が簡素化され、当該レバー3の小型化を図ることができる。
・上記実施の形態では、1つのセンサチップ12に4つのフォトダイオードPD1〜PD4を形成したが、このような態様に限定されず、例えば4つのチップにそれぞれ1つずつフォトダイオードを形成し、該4つのチップをパッケージ化してもよい。なお、この場合、遮光層により同一の指向性が付与された同一のセンサチップを4つ用い、パッケージ内におけるそれら4つのセンサチップの配置を変更したり回転させたりすることにより、各センサチップのフォトダイオードにそれぞれ異なる指向性を付与することができるため、汎用性が向上する。また、4つのフォトダイオードPD1〜PD4を1つのパッケージに収容したが、4つのフォトダイオードをそれぞれ異なるパッケージに収容してもよい。なお、この場合、遮光層により同一の指向性が付与された同一のセンサ装置を4つ用い、当該センサ装置が実装される基板5a上におけるそれら4つのセンサ装置の配置を変更したり回転させたりすることにより、各センサ装置のフォトダイオードにそれぞれ異なる指向性を付与することができるため、汎用性が向上する。1つのセンサチップに形成するフォトダイオードの数や、1つのセンサ装置に設けるフォトダイオードの数は、適宜変更可能である。
・上記実施の形態では、遮光層15によって指向性が付与された4つのフォトダイオードPD1〜PD4によりレバー3の8方向への操作を検出するようにしたが、このような態様に限定されず、フォトダイオードの数はレバー3の操作パターンや操作方向の数に応じて適宜変更可能である。なお、上記実施の形態のように、延設部25を、各貫通孔20において隣り合う略直交する2つの内側面21,22に設けた場合、互いに直交する二方向(上下方向及び左右方向)において受光部26に入射する光が延設部25とは反対側へ傾斜すると各フォトダイオードPD1〜PD4の受光量が少なくなる。このため、互いに直交する二方向における一側への操作を単一のフォトダイオードPD1〜PD4によって検出することができる。
・上記実施の形態では、遮光層15は、受光面12aの垂線Nに沿った方向から見て、貫通孔20及び延設部25が、当該センサチップ12の中心点(傾動中心O)を中心として点対称となるように形成したが、このような態様に限定されず、レバー3の操作パターンや操作方向の数に応じて適宜変更可能であり、例えば線対称や、千鳥格子状でもよく、同心円状等に形成してもよい。なお、フォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aの面積が等しい場合、遮光層15における貫通孔20の数を多くするほど、貫通孔20の一側の内側面21,22と受光部26の他側の端部との間の距離D1,D2が小さくなるため、貫通孔20の内側面21,22の高さHを小さくすることが可能となり、遮光層15をより薄くすることができる。
・上記実施の形態では、遮光層15を、黒色に着色された樹脂材料から、受光面12aの面方向において均一の厚さで形成したが、このような態様に限定されず、遮光層15の色、材料は、受光面12aに入射する光を遮光できるものであれば適宜変更可能であり、また、遮光層15の厚さも均一でなくてもよい。
・上記実施の形態では、延設部25を、各貫通孔20において隣り合う略直交する2つの内側面22,22に設けたが、このような態様に限定されず、例えば、1つの内側面22に設けるようにしてもよい。この場合、レバー3の、一方向(左右方向、若しくは上下方向)における延設部25とは反対側への操作を単一のフォトダイオードPD1〜PD4によって検出することができる。
・上記実施の形態では、受光した光を電気信号に変換する受光素子としてフォトダイオードPD1〜PD4を用いたが、例えばフォトトランジスタ等、他の受光素子を用いてもよい。
・上記実施の形態では、延設部25が設けられた貫通孔20の内側面22を、階段状に形成したが、図5(b)に示すように、遮光層15aにおいて延設部25aが設けられた貫通孔20aの内側面22aを、受光面12aから離間するほど貫通孔20aの外側に傾斜する傾斜面としてもよい。
・上記実施の形態では、中立位置P0から8方向の操作位置P1〜P8に傾動操作されるジョイスティック1に具体化したが、スライド操作されるスイッチに具体化してもよい。なお、この場合、例えば基台2に対して傾動可能に設けられた傾動部材の一端にスライド操作されるスイッチの操作部材を連結し、前記傾動部材の他端側に発光素子を設け、操作部材のスライド位置に応じて傾動部材が傾斜するように構成する。このようにすれば、操作部材のスライド位置に応じてフォトダイオードPD1〜PD4の受光面12aに対する光の入射方向が一側に傾斜する方向に変化するため、上記実施の形態と同様、操作部材の操作位置に応じて変化する受光面に対する光の入射方向の変化に基づいて、操作部材の操作位置への操作を検出することができる。
次に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記遮光層は、多数の貫通孔と、各貫通孔の開口部から入射する光の内、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する光を遮光するように形成された前記内側面から当該貫通孔の内側に延びる延設部とを備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の操作位置検出装置。本発明によれば、各貫通孔の内側面から当該貫通孔の内側に延びる延設部によって、各貫通孔の開口部から入射する光の内、受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から受光面に入射する光が遮光される。このため、受光素子に指向性を付与することができる。
(ロ)前記遮光層は、第1の方向において前記受光面に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮光するとともに、前記第1の方向に対して直交する第2の方向において前記受光面に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮光することを特徴とする請求項1〜3及び前記(イ)に記載の操作位置検出装置。本発明によれば、操作部材の互いに直交する二方向における一側への操作を単一の受光素子によって検出することができる。
(ハ)前記照射手段は、前記操作部材に対向配置される固定側の固定部材に設けられる発光手段と、前記発光手段から前記操作部材側に出射された光を前記操作部材の操作位置への操作に応じて異なる方向へ反射する反射手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2及び前記(イ)及び(ロ)に記載の操作位置検出装置。本発明によれば、発光手段が固定側の固定部材に設けられるため、傾動操作される操作部材の構成が簡素化され、当該操作部材の小型化を図ることができる。
(a)は光学式入力装置の構成を概略的に示す一部断面図、(b)は当該光学式入力装置の操作パターンを説明するためのレバーを軸方向から見た平面図。 センサ装置の平面図。 図2のA−A線断面図。 受光素子の中心部分の拡大平面図。 (a)は図4のB−B線断面図、(b)は遮光層の別例を示す拡大図。 各操作位置における受光素子の受光状態を示す図。
符号の説明
3…操作部材としてのレバー、4…操作位置検出装置、5…センサ装置、6…照射手段を構成する発光手段としての発光素子、12…センサチップ、12a…受光面、13…パッケージ、15,15a…遮光層、C…チップ、L,L1,L2…入射光、N…垂線、O…傾動中心、A1…傾動軸、P1〜P8…操作位置、PD1〜PD4…受光素子としてのフォトダイオード。

Claims (5)

  1. 操作部材の操作に伴い受光素子の受光量を変化させ、該受光量に応じて前記受光素子から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、
    前記操作部材の操作に応じて傾動し該操作部材の操作位置に対応する方向から前記受光素子の受光面に光を照射する照射手段を備え、
    前記受光素子は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮る、前記受光面上に形成された遮光層によって、指向性が付与されていることを特徴とする操作位置検出装置。
  2. 複数の前記受光素子を組み合わせて使用し、これらは、前記遮光層によって、互いに異なる指向性が付与されていることを特徴とする請求項1に記載の操作位置検出装置。
  3. 複数の前記受光素子は、同一のチップ上に設けられることを特徴とする請求項2に記載の操作位置検出装置。
  4. 前記照射手段は、前記受光面上に位置する傾動中心を中心として傾動可能に設けられた前記操作部材に固定され前記受光面に対向する発光手段であり、前記操作部材の傾動軸に沿った方向へ光を出射することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の操作位置検出装置。
  5. 受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子が樹脂材料からなるパッケージにモールドされてなるセンサ装置であって、
    前記受光素子は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記受光面に入射する入射光を遮る、前記受光面上に形成された遮光層によって、指向性が付与されていることを特徴とするセンサ装置。
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