JP2009216967A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶表示装置において、信号線に起因して生ずる段差部における液晶の配向乱れによる光漏れを抑制し、コントラストを向上する。
【解決手段】 アレイ基板2と対向基板3間に液晶層が挟持され、アレイ基板2上に各画素に対応して画素スイッチング12が形成されるとともに、これら画素スイッチング12に接続される信号線21が形成されてなる液晶表示装置である。信号線21は、厚さ方向の一部において線幅が拡大され、所定の線幅を有する主配線部の両側に沿って遮光部が形成されている。例えば、信号線21が主配線部となる主配線層21Aと、当該主配線層21Aに積層して形成されるトップバリアメタル層21B、ボトムバリアメタル層21Cとから構成されており、ボトムバリアメタル層21Cの線幅が主配線層21Aの線幅よりも拡大されている。この場合、主配線層21Aの両側に沿って突出するボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca,21Cbが遮光部として機能する。
【選択図】 図4
【解決手段】 アレイ基板2と対向基板3間に液晶層が挟持され、アレイ基板2上に各画素に対応して画素スイッチング12が形成されるとともに、これら画素スイッチング12に接続される信号線21が形成されてなる液晶表示装置である。信号線21は、厚さ方向の一部において線幅が拡大され、所定の線幅を有する主配線部の両側に沿って遮光部が形成されている。例えば、信号線21が主配線部となる主配線層21Aと、当該主配線層21Aに積層して形成されるトップバリアメタル層21B、ボトムバリアメタル層21Cとから構成されており、ボトムバリアメタル層21Cの線幅が主配線層21Aの線幅よりも拡大されている。この場合、主配線層21Aの両側に沿って突出するボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca,21Cbが遮光部として機能する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、表示領域に信号線が形成されてなる液晶表示装置に関するものであり、信号線の形成に起因して発生する光漏れを解消する技術に関する。
液晶表示装置は、薄型、軽量、低消費電力等の優れた特徴を有する平面表示装置であることから、いわゆるPDAや携帯電話等のようなモバイル機器や、パーソナルコンピュータの表示部、さらには液晶テレビ等、広範な用途に用いられている。
前記液晶表示装置は、液晶層が一対の表示パネル基板、すなわちアレイ基板及び対向基板間に挟持された構造の液晶表示パネルを有しており、前記アレイ基板と対向基板の間に画素毎に選択的に電圧を印加することで液晶層が制御され、画像の表示が行われる。ここで、例えばアクティブマトリクス型液晶表示パネルでは、アレイ基板に、アモルファスシリコンやポリシリコン半導体を用いて薄膜トランジスタ(TFT)がスイッチング素子として形成されるとともに、このスイッチング素子と接続される画素電極、走査線、信号線等が形成される。一方、対向基板には、酸化錫インジウム(ITO)等からなる対向電極やカラーフィルター等が形成される。
前述の構成を有する液晶表示装置においては、駆動回路の集積化に伴い、回路遅延や書き込み不足といった問題があり、信号線等の配線の低抵抗化が求められている。そこで、一般的には、信号線等の配線の膜厚を厚くすることが行われており、これにより配線の低抵抗化を実現するようにしている。ただし、配線の膜厚を厚くした場合、配線段差が形成され、様々な問題を引き起こすおそれがある。
そこで、配線による段差を解消する技術が提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。特許文献1記載の発明では、グレイトーン露光技術を用いて、部分的に厚さの異なる配線を工程数を増加させることなく形成し、走査線や信号線といった電気配線の交差する部分において、配線段差を低減するようにしている。特許文献1記載の発明では、配線段差を低減することで、絶縁膜の段差被覆性が改善され、配線間の短絡や断線等の不良が低減される。また、ゲート絶縁膜を従来よりも薄くすることが可能となるので、薄膜トランジスタのON電流が増加する。
特開2002−190598号公報
ところで、液晶表示装置では、信号線の上に平坦化膜や画素電極(ITO)、液晶配向膜等が積層されているが、低抵抗化を目的に信号線の膜厚を厚くすると、これらの平坦性が悪化し、段差部で液晶の配向が乱れ、光漏れが発生するという問題がある。光漏れが発生すると、液晶表示装置のコントラストが低下するといった問題が生ずる。このような信号線の段差部における液晶の配向の乱れや光漏れの問題は、特許文献1に記載されるような部分的に厚さの異なる配線を形成することでは回避することができず、新たな対策が待たれている。
本発明は、前述の従来の実情に鑑みて提案されたものであり、信号線に起因して生ずる段差部において、液晶の配向乱れによる光漏れを抑制することができ、コントラストを向上することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、アレイ基板と対向基板間に液晶層が挟持され、アレイ基板上に各画素に対応してスイッチング素子が形成されるとともに、これらスイッチング素子に接続される信号線が形成されてなる液晶表示装置であって、前記信号線は、厚さ方向の一部において線幅が拡大され、所定の線幅を有する主配線部の両側に沿って遮光部が形成されていることを特徴とする。
信号線の膜厚が厚くなると、信号線の幅方向両端における段差部において、液晶の配向乱れが生じ、光漏れが生ずる。本発明では、信号線において、例えば底面側のバリアメタル層の線幅が主配線層の線幅よりも拡大される等、厚さ方向の一部において線幅が拡大されている。そして、この線幅が拡大された部分(例えば主配線層の両側に沿って突出するバリアメタル層)によって前記段差部(すなわち光漏れが生ずる部分)が遮光され、光漏れが解消される。
本発明によれば、信号線に起因して形成される段差部における光漏れを無くすことができ、液晶表示装置のコントラストを向上させることが可能である。また、前記光漏れを考慮する必要がないことから、信号線の膜厚を必要に応じて十分に厚くすることができ、信号線の低抵抗化を図ることが可能である。信号線を低抵抗化すれば、駆動回路の集積化に伴う回路遅延や書き込み不足等の問題も解消することが可能である。
以下、本発明を適用した液晶表示装置について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、液晶表示装置の概略構成について説明する。液晶表示装置は、図1に示すように、アレイ基板2と対向基板3により構成される液晶表示パネル1を備え、これらアレイ基板2と対向基板3の間の液晶層を、アレイ基板2上に形成された薄膜トランジスタ(画素トランジスタ)をスイッチング素子として駆動することで、画像の表示が行われる。
ここで、表示部である表示領域Hにおいては、アレイ基板2に各画素に対応して画素電極がマトリクス状に形成されるとともに、画素電極の行方向に沿って走査線が形成され、列方向に沿って信号線が形成されている。さらに、各走査線と信号線の交差位置に前記画素トランジスタが形成されている。
一方、アレイ基板2の周辺領域(液晶表示パネル1の額縁領域)には、アレイ基板2に配列形成される信号線に駆動信号を供給する信号線駆動回路4や、走査線に駆動信号を供給する走査線駆動回路5等の駆動回路が形成されている。これら駆動回路は、複数の薄膜トランジスタと、これら薄膜トランジスタ接続される配線等から構成されている。
図2は、前記液晶表示装置の概略的な回路構造の一例を示すものである。液晶表示装置は、前述の通り、液晶表示パネル1を備えており、さらにはこの液晶表示パネル1を制御する外部制御回路11を備える。液晶表示パネル1は、液晶層LQが一対の表示パネル基板、すなわちアレイ基板2及び対向基板3間に保持される構造を有し、外部制御回路11は、本例の場合、液晶表示パネル1から独立した回路基板上に配置されている。
アレイ基板2は、マトリクス状に配置されるm×n個の画素電極PE、複数の画素電極PEの行に沿って形成されるm本の走査線Y(Y1〜Ym)、それぞれの画素電極PEの列に沿って形成されるn本の信号線X(X1〜Xn)、信号線X1〜Xn及び走査線Y1〜Ymの交差位置近傍にそれぞれ配置され例えばNチャネルポリシリコン薄膜トランジスタからなるm×n個の画素スイッチ12、走査線Y1〜Ymに平行に配置され各々対応行の画素電極PEに容量結合した補助容量線CS、走査線Y1〜Ymを駆動する走査線駆動回路3、並びに信号線X1〜Xnを駆動する信号線駆動回路4、及び外部制御回路11とアレイ基板2間の接続に用いられる複数の外部接続パッドOLBを含む。
対向基板3は、m×n個の画素電極PEに対向して配置されコモン電位Vcomに設定される単一の対向電極CEを含む。このコモン電位Vcomは例えば補助容量線CSにも印加される。
外部制御回路11は、例えばモバイル機器等の処理回路から供給されるデジタル映像信号及び同期信号を受取り、画素表示信号Vpix、垂直走査制御信号YCT及び水平走査制御信号XCTを発生する。垂直走査制御信号YCTは走査線駆動回路3に供給され、水平走査制御信号XCTは表示信号Vpixと共に信号線駆動回路4に供給される。走査線駆動回路3は走査信号を1垂直走査(フレーム)期間毎に走査線Y1〜Ymに順次供給するよう垂直走査制御信号YCTによって制御される。信号線駆動回路4は、走査信号により駆動される1水平走査期間(1H)において入力されるデジタル映像信号を直並列変換し、さらにデジタル・アナログ変換した表示信号Vpixをアナログ形式で信号線X1〜Xnにそれぞれ供給するように水平走査制御信号XCTによって制御される。
この液晶表示装置では、液晶層LQがm×n個の画素電極PEにそれぞれ対応してm×n個の表示画素PXに区画され、各表示画素PXが2本の隣接走査線Yと2本の隣接信号線Xとの間にほぼ規定される。表示画面はこれらm×n個の表示画素PXにより構成される。走査線駆動回路3及び信号線駆動回路4は、図1及び図2に示すように、m×n個の表示画素PXの外側に配置され、複数の外部接続パッドOLBはアレイ基板2の周縁に配置される。信号線駆動回路4は、これら外部接続パッドOLBよりも内側に配置される。各画素スイッチ12は対応走査線Yからの走査信号に応答して対応信号線Xからの表示信号Vpixをサンプリングして対応画素電極PEに印加し、この画素電極PEの電位と対向電極CEの電位との電位差に基づいて対応表示画素PXの光透過率を制御する。
前述の構成を有する液晶表示装置では、駆動回路の集積化に伴い、回路遅延や書き込み不足といった問題が生ずるおそれがあり、信号線X1〜Xnを極力低抵抗化することが求められている。信号線X1〜Xnを低抵抗化するには、信号線X1〜Xnの膜厚を厚くする必要がある。ただし、信号線X1〜Xnの膜厚を厚くすると、段差部で液晶の配向が乱れ、光漏れが発生する。
図3は、従来の信号線21付近の断面形状(図2のa−a線における断面形状)を示すものである。本例の場合、信号線21は、Al等により形成され配線の主体となる主配線部(主配線層)21Aと、その上下に形成されたバリアメタル層とから構成されている。主配線層21Aが例えば純アルミニウム等により形成されている場合、そのままでは腐食し易く、マイグレーションも発生し易い。また、スイッチング素子である薄膜トランジスタを構成する多結晶半導体層とのコンタクトのため、Alが多結晶半導体層に拡散しないようにする必要もある。そこで、信号線21については、前記主配線層21Aの上面側にトップバリアメタル層21Bが形成されるとともに、主配線層21Aの底面側にボトムバリアメタル層21Cが形成されている。前記トップバリアメタル層21Bやボトムバリアメタル層21Cは、例えば導電性を有するとともに、Al拡散に対するバリア性を有し、且つ腐食し難くマイグレーションも発生し難い高融点金属により形成すればよい。高融点金属としては、例えばTi、Ta、Nb、W、Moを挙げることができる。
前記信号線21は、アレイ基板2上に形成されるとともに、平坦化膜22で被覆することにより平坦化され、さらにその上に前記画素電極PEとなるITO膜23や配向膜となるポリイミド膜24が形成されている。ITO膜23の厚さは50nm程度、ポリイミド膜24の厚さは85nm程度である。信号線21は前記平坦化膜22によって平坦化されるが、信号線21の膜厚が厚くなると平坦化が不十分になり、信号線21の幅方向両端に沿って段差部DSが形成される。段差部DSにおける傾斜角度は75°程度、段差は200nm程度である。このような段差部DSが形成されると、当該段差部DSにおいて、液晶の配向が乱れ、例えば透過型液晶表示装置や半透過型液晶表示装置では光漏れが発生する。アレイ基板2側から照射される光(バックライト光)が前記段差部DS近傍で配向が乱れた液晶によって散乱されるからである。
そこで、本実施形態においては、信号線21が厚さ方向の一部において線幅が拡大され、所定の線幅を有する主配線部の両側に沿って遮光部が形成されている。具体的には、図4に示すように、主配線層21Aの幅W2に比べてボトムバリアメタル層21Cの幅W1が大(W1>W2)とされている。その結果、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbが主配線層21Aの幅方向両側に沿って突出する形になる。ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbの突出量は、例えば片側90nm程度である。
ここで、前記主配線層21Aの形成により段差部DSは形成されるが、この段差部DSの形成位置は、厚さの厚い主配線層21Aの両端部である。すなわち、前記段差部DSは、主配線層21Aの幅方向両側に沿って突出するボトムバリアメタル層21Cの両端よりも内側位置に形成される。また、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbは、金属により形成されているため、厚さが薄くても十分な遮光性を有する。したがって、光の透過方向で見た場合、前記段差部DSに照射される光が前記ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbによって遮光される形になり、光漏れの問題が解消される。前記構造を採用することにより、液晶の配向が乱れた段差部DSに光が照射されることがなく、光漏れが発生することがなくなる。
なお、前記構成を採用した場合、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbにおいても段差が生ずる可能性があるが、ボトムバリアメタル層21Cは厚さが薄いことから、平坦化膜22で被覆することにより段差部が形成されることはない。あるいは、段差部が形成されたとしても微小である。したがって、前記ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbに起因して発生する段差部による光漏れが問題となることはない。
本実施形態においては、前述のように、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbを主配線層21Aから突出させ、信号線21が厚さ方向の一部において線幅が拡大された形態としているので、光漏れの原因となる段差部DSを遮光することができ、光漏れによるコントラストの低下を防ぐことができる。したがって、液晶表示装置のコントラストを向上させることが可能である。また、段差部DSにおける光漏れを考慮する必要がないことから、信号線21の膜厚(主配線部21Aの膜厚)を十分に厚くすることができ、信号線21の低抵抗化を図ることが可能である。
実際、従来構造の液晶表示装置(図3に示す構造の信号線を有する液晶表示装置)と本実施形態の液晶表示装置(図4に示す構造の信号線を有する液晶表示装置)とでコントラスト値を比較したところ、従来構造の液晶表示装置ではコントラスト値680であったのに対して、本実施形態の液晶表示装置ではコントラスト値750であり、本実施形態の液晶表示装置においてコントラストの大幅な改善が見られた。また、従来構造の液晶表示装置では左右視野角が特に狭かったのに対して、本実施形態の液晶表示装置では視野角も大幅に改善されていた。
なお、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbを主配線層21Aから突出させるには、信号線21のエッチング条件を途中で変えればよい。以下、信号線21の形成方法について説明する。
信号線21をエッチング形成するには、アレイ基板2にボトムバリアメタル層21C、主配線層21A、トップバリアメタル層21Bを積層形成した後、図5(a)に示すように、アレイ基板2を下電極31上に設置する。ボトムバリアメタル層21Cやトップバリアメタル層21BはTi等により形成し、主配線層21AはAl等により形成する。
アレイ基板2上には、上電極32を対向して配置し、さらにアレイ基板2と上電極32の間にシャワープレート33を配置する。この状態でシャワープレート33を介してCl2ガス及びN2ガスを導入し、レジスト(図示は省略する。)をマスクとしてエッチングを行う。Cl2ガス及びN2ガスの導入により、Cl2ラジカル/Cl2イオン34及びN2ラジカル/N2イオン35が生成し、エッチングが進行する。
エッチングに際しては、先ず、上下の電極(上電極32及び下電極31)にバイアス電圧を印加する。これによりプラズマが生成され、図5(a)に示すように、信号線21を構成する全ての層(主配線層21A、トップバリアメタル層21B、ボトムバリアメタル層21C)について第1段階のエッチングが進行する。この第1段階のエッチングでは、全ての層についてエッチングが進行するため、従来形状の信号線21が形成される。
次に、下電極31のバイアスを切断し、第2段階のエッチングを行う。この第2段階のエッチングでは、Alからなる主配線層21Aのみエッチングされ、結果として、図5(b)に示すように、ボトムバリアメタル層21Cが残る。すなわち、前記第2段階のエッチングの結果、主配線層21Aの線幅がボトムバリアメタル層21Cの線幅よりも小さくなり、ボトムバリアメタル層21Cの両端部分21Ca、21Cbが主配線層21Aの幅方向両側に沿って突出する形で形成される。
(第2の実施形態)
本実施形態は、信号線21において、Al等からなる主配線層21Aに低テーパ化した段差緩和部を設け、信号線21による段差の低減を図るとともに、光漏れが発生する段差部を前記段差緩和部によって遮光するようにした例である。液晶表示装置の基本的な構成は先の第1の実施形態と同様であり、以下においては、信号線21の形態についてのみ説明する。
本実施形態は、信号線21において、Al等からなる主配線層21Aに低テーパ化した段差緩和部を設け、信号線21による段差の低減を図るとともに、光漏れが発生する段差部を前記段差緩和部によって遮光するようにした例である。液晶表示装置の基本的な構成は先の第1の実施形態と同様であり、以下においては、信号線21の形態についてのみ説明する。
図6は、本実施形態の液晶表示装置における信号線21の断面形態を模式的に示すものである。本実施形態においても、信号線21が、Al等からなる主配線層21Aと、トップバリアメタル層21B、ボトムバリアメタル層21Cから構成されていることは、先の第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態における信号線21が第1の実施形態の信号線21と異なるのは、主配線層21Aに低テーパ化された段差緩和部21Ab、21Acが形成されていることである。この段差緩和部21Ab、21Acは、主配線層21Aに一体に形成されるものであり、配線の主体となる膜厚部21Aaの両側に当該膜厚部21Aaの側壁よりも緩やかな傾斜をもって形成されている。したがって、本実施形態の信号線21では、主配線層21Aの膜厚部21Aaが所定の膜厚で形成され、信号線21の低抵抗化を図るとともに、その両側に沿って当該膜厚部21Aaよりも膜厚の小さな段差緩和部21Ab、21Acが突出する形で形成されている。すなわち、本実施形態においては、段差緩和部21Ab、21Acが突出形成されることで、信号線21が厚さ方向の一部において線幅が拡大された形になっている。
前述の形態の信号線21を形成した場合、主に前記膜厚部21Aaによって段差部DSが形成されるが、膜厚部21Aaの両側に段差緩和部21Ab、21Acが形成されることから、段差部DSの側にも低テーパ部LTが形成され、段差部DSにおける段差が低減されるという効果がある。また、段差緩和部21Ab、21Ac自体が遮光性を有すること、段差緩和部21Ab、21Acの下にボトムバリアメタル層21Cが形成されていることから、前記段差部DSにおける光漏れをこれら段差緩和部21Ab、21Acやボトムバリアメタル層21Cによって遮光することができる。なお、本実施形態の場合、前記の通り、段差緩和部21Ab、21Acが遮光性を有するので、ボトムバリアメタル層は省略することも可能である。
信号線21において、段差緩和部21Ab、21Acを形成するには、図7に示すようなエッチングを行えばよい。すなわち、先の第1の実施形態と同様、アレイ基板2にボトムバリアメタル層21C、主配線層21A、トップバリアメタル層21Bを積層形成した後、図7(a)に示すように、アレイ基板2を下電極31上に設置し、アレイ基板2上に上電極32やシャワープレート33を対向配置する。
そして、シャワープレート33を介してCl2ガス及びN2ガスを導入し、上下の電極(上電極32及び下電極31)にバイアス電圧を印加して第1段階のエッチングを行う。前記第1段階のエッチングにより主配線層21Aを厚さ方向中途位置までエッチングを行った後、主配線層21Aのエッチングの途中で下電極31を低バイアスにし、第2段階のエッチングを行う。この第2段階のエッチングを行うことで、膜厚部21AaにおいてAl配線の膜厚が維持され、図7(b)に示すように、低テーパ化された段差緩和部21Ab、21Acが形成される。
(第3の実施形態)
本実施形態は、信号線を2層配線とし、下層となる第1信号線の線幅を上層となる第2信号線の線幅よりも大とした例である。液晶表示装置の基本的な構成は先の第1の実施形態と同様であり、以下においては、信号線の形態についてのみ説明する。
本実施形態は、信号線を2層配線とし、下層となる第1信号線の線幅を上層となる第2信号線の線幅よりも大とした例である。液晶表示装置の基本的な構成は先の第1の実施形態と同様であり、以下においては、信号線の形態についてのみ説明する。
図8は、本実施形態の液晶表示装置における信号線21の断面形態を模式的に示すものである。本実施形態においては、信号線21が、下層配線である第1信号線211と、上層配線である第2信号線212とから構成されている。そして、第1信号線211の線幅W1が第2信号線212の線幅W2よりも大(W1>W2)とされている。
また、第1信号線211と第2信号線212の層間絶縁膜として第1平坦化膜22Aが形成され、第2信号線212を覆って第2平坦化膜22Bが形成されている。これら第1平坦化膜22Aや第2平坦化膜22Bには、塗布方式で形成する有機又は無機の絶縁材料を用いればよい。
前記構成を採用する場合、第1信号線211の線幅W1と第2信号線212の線幅W2の差は、第2信号線212の形状に起因して形成される第2信号線212上の第2平坦膜22Bの段差部DSの幅T以上に設定する。すなわち、第1信号線211の線幅W1は、W1>W2+2Tとすればよい。この場合、なるべく第1信号線211の段差を小さくしておくことが好ましく、そのためには第1信号線211の膜厚を第2信号線212の膜厚に比べて小さくしておき、第1信号線211と第2信号線212間の層間絶縁膜として平坦化膜(第1平坦化膜22A)を用いることが好ましい。
本実施形態においては、第1信号線211と第2信号線212からなる2層配線全体を信号線21と見れば、第1信号線211の線幅W1を第2信号線212の線幅W2よりも大とすることで、信号線21が厚さ方向の一部において線幅が拡大された形になっている。そして、拡大された第1信号線211の両端部が第2信号線212の形状に起因して形成される段差部DSを遮光し、光漏れを防止するようにしている。
(第4の実施形態)
本実施形態も、先の第3の実施形態と同様、信号線を2層配線とした例である。図9に示すように、本実施形態では、下層となる第1信号線211の線幅を上層となる第2信号線212の線幅よりも大とするとともに、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を形成して互いに接続している。
本実施形態も、先の第3の実施形態と同様、信号線を2層配線とした例である。図9に示すように、本実施形態では、下層となる第1信号線211の線幅を上層となる第2信号線212の線幅よりも大とするとともに、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を形成して互いに接続している。
本実施形態の場合、第3の実施形態と同様、第1信号線211の両端部が第2信号線212の形状に起因して形成される段差部DSを遮光し、光漏れを防止することができる。また、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を介して接続しているので、それぞれの信号線の膜厚を従来の1/2にしても、信号線21全体としては従来と同じ配線抵抗が得られるので、段差をさらに解消することが可能である。
(第5の実施形態)
本実施形態は、信号線を2層配線とし、上層となる第2信号線の線幅を下層となる第1信号線の線幅よりも大とした例である。図10は、本実施形態の液晶表示装置における信号線21の断面形態を模式的に示すものである。本実施形態においては、信号線21が、下層配線である第1信号線211と、上層配線である第2信号線212とから構成されている。そして、第2信号線212の線幅W2が第1信号線211の線幅W1よりも大(W2>W1)とされている。
本実施形態は、信号線を2層配線とし、上層となる第2信号線の線幅を下層となる第1信号線の線幅よりも大とした例である。図10は、本実施形態の液晶表示装置における信号線21の断面形態を模式的に示すものである。本実施形態においては、信号線21が、下層配線である第1信号線211と、上層配線である第2信号線212とから構成されている。そして、第2信号線212の線幅W2が第1信号線211の線幅W1よりも大(W2>W1)とされている。
本実施形態の場合、画素を駆動する信号線となるのは実質的に第1信号線211である。第2信号線212は、遮光できればよく、上部(配向膜直下)の段差部DSを小さくするために、第2信号線212の膜厚は薄くする。すなわち、第1信号線211の膜厚d1よりも第2信号線212の膜厚d2を薄くする(d1>d2)。第2信号線212の最適な膜厚d2は、100nm〜400nmの範囲である。第2信号線212の膜厚d2が100nm未満であると、十分な遮光性を確保できなくなるおそれがある。逆に、第2信号線212の膜厚d2が400nmを越えると、第2信号線212による段差の形成が問題となるおそれがある。
また、第1信号線211上の段差を低減する必要があるため、層間絶縁膜に第1平坦化膜22Aを用いてある程度平坦化し、その上に台2信号線212を形成する。第2信号線212上には、第2平坦化膜22Bを例えば厚さ2μmで形成する。2層の平坦化膜(第1平坦化膜22A及び第2平坦化膜22B)で平坦化しているため、最上部の段差は、第3の実施形態や図3に示す従来例に比べて小さくすることができ、液晶の配向の乱れが小さくなる効果もある。
本実施形態では、第1信号線211と第2信号線212からなる2層配線全体を信号線21と見れば、第2信号線212の線幅W2を第1信号線211の線幅W1よりも大とすることで、信号線21が厚さ方向の一部において線幅が拡大された形になっている。そして、拡大された第2信号線212の両端部により第2信号線212の形状に起因して形成される段差部DSを遮光することで、光漏れを防止することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態も、先の第5の実施形態と同様、信号線を2層配線とした例である。図11に示すように、本実施形態では、上層となる第2信号線212の線幅を下層となる第1信号線211の線幅よりも大とするとともに、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を形成して互いに接続している。
本実施形態も、先の第5の実施形態と同様、信号線を2層配線とした例である。図11に示すように、本実施形態では、上層となる第2信号線212の線幅を下層となる第1信号線211の線幅よりも大とするとともに、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を形成して互いに接続している。
本実施形態の場合、第5の実施形態と同様、第2信号線212の両端部が第1信号線211の形状に起因して形成される段差部DSを遮光し、光漏れを防止することができる。また、第1信号線211と第2信号線212とをコンタクトホール25を介して接続しているので、それぞれの信号線の膜厚を従来の1/2にしても、信号線21全体としては従来と同じ配線抵抗が得られるので、段差をさらに解消することが可能である。
1 液晶表示パネル、2 アレイ基板、3 対向基板、4 信号線駆動回路、5 走査線駆動回路、11 外部制御回路、12 画素スイッチ、21 信号線、21A 主配線部、21Aa 膜厚部、21Ab,21Ac 段差緩和部、21B トップバリアメタル層、21C ボトムバリアメタル層、21Ca,21Cb 両端部分、22 平坦化膜、22A 第1平坦化膜、22B 第2平坦化膜、23 ITO膜、24 ポリイミド膜(配向膜)、31 下電極、32 上電極、33 シャワープレート、211 第1信号線、212 第2信号線
Claims (8)
- アレイ基板と対向基板間に液晶層が挟持され、アレイ基板上に各画素に対応してスイッチング素子が形成されるとともに、これらスイッチング素子に接続される信号線が形成されてなる液晶表示装置であって、
前記信号線は、厚さ方向の一部において線幅が拡大され、所定の線幅を有する主配線部の両側に沿って遮光部が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記信号線は、前記主配線部となる主配線層と、当該主配線層に積層して形成されるバリアメタル層とから構成されており、底面側のバリアメタル層の線幅が主配線層の線幅よりも拡大され、主配線層の両側に沿って突出するバリアメタル層が遮光部として機能することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記遮光部が傾斜面を有し、当該遮光部の傾斜面の傾斜角度は前記主配線部の側壁の傾斜角度よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記信号線が、下層配線層である第1配線層と上層配線層である第2配線層とからなり、いずれか一方の配線層の線幅が他方の配線層の線幅よりも拡大されていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 線幅が拡大されている配線層の厚さが他方の配線層の厚さよりも小であることを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置。
- 第1配線層の線幅が第2配線層の線幅よりも大であることを特徴とする請求項4または5記載の液晶表示装置。
- 第2配線層の線幅が第1配線層の線幅よりも大であることを特徴とする請求項4または5記載の液晶表示装置。
- 前記第1配線層と第2配線層がコンタクトホールを介して接続されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項記載の液晶表示装置。
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WO2012147629A1 (ja) * | 2011-04-27 | 2012-11-01 | シャープ株式会社 | 液晶表示パネル |
JP2015228033A (ja) * | 2015-07-17 | 2015-12-17 | セイコーエプソン株式会社 | 電気光学装置及び電子機器 |
JP2019003127A (ja) * | 2017-06-19 | 2019-01-10 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 液晶表示装置 |
-
2008
- 2008-03-11 JP JP2008060538A patent/JP2009216967A/ja active Pending
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JP7091027B2 (ja) | 2017-06-19 | 2022-06-27 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 液晶表示装置 |
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