JP2009216820A - 電子写真用コート紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生が抑制でき、且つ、粒状性の良い画質が得られる電子写真用コート紙を提供すること。
【解決手段】パルプ繊維を含む原紙と、該原紙の少なくとも片面に設けられた無機顔料及びラテックス接着剤を含む塗工層とを有し、前記塗工層が設けられた面に、平均高さが1.0〜5.0μmの範囲内であり、前記平均高さと存在密度との積が75〜500個・μm/mmの範囲内である突起部が設けられ、且つ、前記塗工層表面の無機顔料面積率が50%未満であることを特徴とする電子写真用コート紙。
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真用コート紙に関するものである。
レーザープリンタや複写機といった電子写真方式の画像形成装置は、高速化、高画質化が進み、小部数出版するオンデマンド分野においては、カラー複写機やプリンターが対応することが可能となり、カタログ、パンフレットなどの印刷物をレーザープリンタや複写機で作成する動きが高まってきた。
一般に光沢の高いコート紙は、通常、平均粒子径2μm以下の顔料を各種コータで基紙に対して片面あたり10g/m以上塗布し、その後カレンダー掛けにて表面を平滑化して作製される。これら白紙光沢の高いコート紙は、通常、商業用印刷の分野で用いられてきたが、複写機、プリンターにおいても、従来より高画質な画像を得るために、従来使用している普通紙に代えて上記のコート紙を用いるケースが増えてきた。
複写機やプリンターは、使用する用紙を機械内部のトレイや本体外部に設置された手差しトレイに入れて印字部に供給する。しかし、平滑な印刷用コート紙では重送等が発生しやすい。
それゆえ、複写機における給紙時の重送等を防止するために、塗工層へ滑剤を配合したり粒子径の大きな顔料を配合する方法や(例えば、特許文献1参照)、有機顔料を多く塗工層中に配合しかつ光沢を下げない程度に塗工層表面の平滑度を300〜2000秒と比較的低く設定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平5―82939号公報 特開2005−173513号公報
一方、印刷用の白紙光沢度の高いコート紙は、通常、気密性の高い包装袋に封入された状態で市販され、印刷に際しては包装袋を開封して複写機にセットしてそのまま直ぐに印刷に利用されることが多い。しかし、包装袋を開封した直後(開封から約30分以内)に、湿度の高い環境下(湿度70RH%以上)にて電子写真方式の画像形成装置により印刷する場合、コート紙同士が張り付いて給紙できないトラブル(いわゆるミスフィード)や重送が発生する。
それゆえ、本発明者らは、電子写真方式の画像形成装置により、包装紙から開封した直後に高湿下で画像を形成しても、ミスフィードや重送の発生が抑制できる電子写真用コート紙を実現するために、特許文献1〜2に記載の従来技術が利用できないか検討した。しかし、いずれの技術を利用したコート紙においても上述した課題を解決することはできなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、電子写真方式の画像形成装置により高湿下で画像を形成する際に、包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生が抑制でき、且つ、粒状性の良い画質が得られる電子写真用コート紙を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
請求項1に係わる発明は、
パルプ繊維を含む原紙と、該原紙の少なくとも片面に設けられた無機顔料及びラテックス接着剤を含む塗工層とを有し、
前記塗工層が設けられた面に、平均高さが1.0〜5.0μmの範囲内であり、前記平均高さと存在密度との積が75〜500個・μm/mmの範囲内である突起部が設けられ、且つ、前記塗工層表面の無機顔料面積率が50%未満であることを特徴とする電子写真用コート紙である。
請求項2に係わる発明は、
前記塗工層表面の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用コート紙である。
請求項3に係わる発明は、
J Tappi No.5王研式透気度が3000秒以下であることを特徴とする請求請求項1または2に記載の電子写真用コート紙である。
請求項4に係わる発明は、
白紙光沢度が20%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真用コート紙である。
以上に説明したように本発明の請求項1によれば、本構成を有していない場合に比較して、包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生が抑制でき、且つ、粒状性の良い画質が得られる電子写真用コート紙を提供することができる。
本発明の請求項2によれば、本構成を有していない場合に比較して、包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生がより抑制でき、且つ、粒状性の良い画質が得られる電子写真用コート紙を提供することができる。
本発明の請求項3によれば、本構成を有していない場合に比較して、包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生がより抑制でき、且つ、粒状性の良い画質が得られる電子写真用コート紙を提供することができる。
本発明の請求項4によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像部と白紙部と光沢差が小さい高画質な画像を得られる電子写真用コート紙を提供することができる。
本発明者らは、上記課題を達成するために、特許文献1や特許文献2に記載の技術を利用したコート紙を用いて、包装袋からの開封直後に、高湿下にて画像を形成しようとした場合にミスフィードや重送が発生する原因について鋭意検討した。
このため、まず初めに、コート紙でミスフィードや重送が発生するメカニズムについて検討した。まず、ミスフィードや重送の発生を招く原因としては、コート紙を堆積した状態でのコート紙間の摩擦係数が、高湿環境下では非常に大きくなることや、摩擦係数のバラツキが大きくなることにあると考えられる。
この理由は、(1)コート紙は、通常、複写機やプリンターに用いる用紙に比べて、表面の平滑性が高く、また、表面にコート層が存在するため、水分の吸収性が低いこと、(2)それ故、高湿度の環境下では、コート層の表面に付着した水分がコート紙の内部へと容易に吸収されずに、表面に吸着されたまま残留すると考えられること、(3)表面に残留する吸着水は、吸着水の表面張力により、コート紙同士が張り付いて静摩擦係数を上昇させること、(4)そして、このような摩擦係数の上昇は、コート層表面が平滑なほど促進されると考えられるためである。
このようなメカニズムを踏まえれば、特許文献1に記載の技術を利用した場合、塗工層に含まれる粒子径の大きな顔料により用紙間の密着性が低減されることや、塗工層に滑剤が添加されることでコート紙表面の滑り性が高くなるため、本発明者らは、高湿環境下におけるコート紙の走行性が向上するものと考えた。
しかし、通常環境下(温度10〜30℃程度、湿度10〜60RH%程度)での摩擦係数を低減することはできたものの、高湿環境下(湿度70RH%以上)で開封直後の用紙間の密着性低減は十分でなくミスフィードや重送が発生した。
さらに、特許文献2に記載の技術を利用して、特許文献2に記載のカレンダー効果の高い有機顔料を塗工層内に配合し、カレンダー掛け時に塗工層をつぶさないよう平滑度を低くすれば、高湿環境下の走行性の改善が期待できると本発明者らは考えた。
しかし、通常環境下での摩擦係数を低減することはできたものの、高湿環境下で開封直後の用紙間の密着性低減は十分でなくミスフィードや重送が発生した。
以上の結果から、本発明者らは、従来技術を利用したアプローチ(すなわち、表面の平滑性、塗工層に含まれる顔料の粒径、塗工層への滑剤の添加等)では、包装袋からの開封直後に、高湿下にて画像を形成しようとした場合にミスフィードや重送が発生するのを抑制することは困難であると判断した。
それゆえ、本発明者らは、コート紙間の摩擦係数が上昇する原因について、塗工層表面の平滑性について再度検討すると共に、従来技術とは異なるアプローチでの検討(すなわち、塗工層中に含まれる顔料や接着剤の存在状態の影響や、コート紙の透気性等)を試みた。
まず、特許文献2に記載の技術の検討結果からも明らかなように、カレンダー圧力を低下させる程度の平滑性低減では高湿環境下で開封直後の摩擦係数を十分に低減できず、その結果、ミスフィードや重送も十分に改善できない。
そこで、本発明者らは、塗工層表面に一定の高さの微小突起を、所定の存在密度で設けることを検討した。その結果、この場合には、コート紙の光沢を一定以上に維持しつつも、高湿環境下で開封直後の摩擦係数を低減できることを見出した。
しかし、上述した塗工層表面に一定の高さの微小突起を、所定の存在密度で設けるという方法(第1の方法)のみでは、高湿下の開封直後のミスフィード、重送を十分に抑制する効果が得られるほどに摩擦係数を低減できなかった。さらに微小突起の高さを高くし、存在密度を上げると画質として粒状性が悪化し使用に耐えられなくなる。
一方、塗工層に含まれる顔料や接着剤の存在状態の影響について検討したところ、表面に露出している無機顔料の割合が大きい程、摩擦係数が高く、無機顔料以外の成分(特にラテックス接着剤)が露出している割合が大きいほど、摩擦係数が低くなることを確認した。
しかし、塗工層表面に露出している無機顔料等の各成分の存在割合を調整するという方法(第2の方法)のみでは、高湿下の開封直後のミスフィード、重送を十分に抑制する効果が得られるほどに摩擦係数を低減できなかった。
しかし、本発明者らは、第1の方法と第2の方法とを組み合わせて用いれば、高湿下の開封直後における摩擦係数を大幅に低減でき、結果としてミスフィード、重送の発生を抑制できることを見出した。
また、これに加えて更に、コート紙表面の表面エネルギーをより小さくしたり、コート紙の通気性を良くすること、即ち透気度を低くすることでも高湿環境下の開封直後の摩擦係数をより低減できることを見出した。
本発明者は、以上の知見に基づいて、以下の本発明を見出した。
<電子写真用コート紙>
すなわち、本発明の電子写真用コート紙(以下、「コート紙」と略す場合がある)は、パルプ繊維を含む原紙と、該原紙の少なくとも片面に設けられた無機顔料及びラテックス接着剤を含む塗工層とを有し、前記塗工層が設けられた面に、前記平均高さと存在密度との積が75〜500個・μm/mmの範囲内である突起部が設けられ、且つ、前記塗工層表面の無機顔料面積率が50%未満であることを特徴とする。
なお、本発明において、塗工層は少なくとも原紙の片面に設けられていればよいが、実用上は両面に設けられていることが好ましい。また、塗工層が原紙の両面に設けられる場合には、上述した突起部の平均高さおよび存在密度と、無機顔料面積率とは、少なくとも一方の面に設けられた塗工層において満たされていればよいが、実用上は、両面に設けられた塗工層において満たされていることがより好ましい。
塗工層表面には、平均高さが1.0〜5.0μmの範囲内であり、平均高さと存在密度との積が75〜500個・μm/mmの範囲内である突起部が設けられていることが必要である。
突起部の平均高さが1.0μm未満では、摩擦係数を低減する効果が小さくなりミスフィードや重送が発生する場合がある。一方、突起部の平均高さが5μmを超えると画像の粒状性が悪化する場合がある。なお、平均高さは1.0〜4μmの範囲内が好ましく、1.5〜3μmの範囲内がより好ましい。
また、平均高さと存在密度との積が75個・μm/mm未満では、摩擦係数を低減する効果が小さくなりミスフィードや重送が発生する場合がある。一方、平均高さと存在密度との積が500個・μm/mmを超えると、画像の粒状性が悪化する場合がある。なお、平均高さと存在密度との積は150〜400個・μm/mmの範囲内が好ましく、150〜300個・μm/mmの範囲内がより好ましい。
なお、本発明において、「突起部の高さ」とは、コート紙の厚み方向における基準高さから突起部の頂上部までの距離を意味する。
ここで、「基準高さ」とは、以下の手順により定義したものである。まず、用紙表面を、触針式三次元表面粗さ測定器(SE−30K 株式会社小坂研究所製)を用い、針を一方向に連続して走査する方向(X軸方向)に対して、走査方向と直交する方向(Y軸方向)の針の送り間隔を2μmとしてスキャンを実施する。
そして得られた測定結果を、XY平面方向については各々500倍に拡大し、XY平面に対して垂直な方向(高さ方向/Z軸方向)については2000倍に拡大した3次元画像データを画像解析装置(SPA−11、AY−41 株式会社小坂研究所製)を用いて解析することにより基準高さを求めた。
なお、この3次元画像データは、針の走査方向と送り方向とに対応させて、測定エリア面内の凹凸変化をZ軸方向の変化として反映させたX軸方向に連続するラインを、針の送り間隔に対応させたピッチでY軸方向に複数本(概ね測定エリアのY軸方向長さを送り間隔で割った数に相当)だけ配列したものとして表される。
ここで、基準高さは、得られた3次元画像データに基づいて、以下のステップ1〜ステップ4に示す手順を実施することにより求めた。
<ステップ1>
まず、3次元画像データを用いて、X軸方向に連続するラインを1本選択する。続いて、選択した1本ライン(基準ライン)において、X軸方向に2μm連続する区間(基準区間)を選択する。
この際、基準ラインおよび基準区間は、基準区間内におけるZ軸方向の最小値と最大値との差(ΔZ2)が、1、0μm以上である条件を満たすものについて選択する。なお、上記条件を満たす基準区間が、測定エリア内に複数存在する場合は、上記条件を満たす全ての基準区間のうち、任意のものを選択する。
<ステップ2>
次に、Y軸方向に対して、基準ラインに隣接するライン(第1隣接ライン)で且つX軸方向において基準区間と同じ区間(第1隣接区間)内におけるZ軸方向の最小値と最大値との差(ΔZ2)を確認する(例えば、基準区間のX軸方向の開始点がX1、終点がX2であれば、第1隣接区間も、第1隣接ライン上のX1−X2間の区間から選択される)。
ここで、基準区間に対してY軸方向のプラス側およびマイナス側にそれぞれ隣接する2つの第1隣接区間のうち、少なくともいずれか一方の第1隣接区間におけるΔZ2が1.5μm以上であることを確認する。なお、当該条件が満たされない場合には、ステップ1に戻り、別の基準区間を選択する。
<ステップ3>
第1隣接区間におけるΔZ2が1.0μm以上である場合には、第1隣接ラインに対して、Y軸方向に隣接するライン(第2隣接ライン;但し、Y軸方向において基準ライン側に位置するラインを除く)で且つX軸方向において基準区間と同じ区間(第2隣接区間)内におけるZ軸方向の最小値と最大値との差(ΔZ2)を確認する。なお、第1隣接区間がY軸方向のプラス側およびマイナス側の双方に存在する場合は、両方の第1隣接区間についてΔZ2を確認する。
ここで、第2隣接区間におけるΔZ2が1.0μm以上であれば、上記と同様の手順で、第3隣接区間についてもΔZ2が1.0μm以上であるか否かを確認する。そして、同様の手順を、ΔZ2が1.0μm未満の隣接区間が見つかるまで、第4隣接区間、第5隣接区間・・・・についても繰り返す。これにより、ΔZ2が1.0μm以上である区間(基準区間、第1隣接区間・・・・・第n隣接区間(nは1以上の整数)を把握する。なお、a番目(aは2以上の整数)の第a隣接区間とa+1番目の第a+1隣接区間との関係は、上述した第1隣接区間と第2隣接区間との関係と同様である。
続いて、ΔZ2が、1.0μm以上である条件を満たす基準区間、第1隣接区間・・・第n隣接区間のうち、ΔZ2が最も大きい区間を有するライン(基準高さ決定用ライン)を選択する。
<ステップ4>
次に、基準高さ決定用ラインのX軸方向における連続する50μmの区間において、Z軸方向の最小値と最大値との差(ΔZ50)が、0.5μm以下の条件を満たす区間(基準高さ決定用区間)を選択する。なお、上記条件を満たす区間が見出せない場合は、ステップ1に戻り、別の基準区間を選択する。
また、Z軸方向の最小値と最大値との差が0.5μm以下の条件を満たすように連続する区間の長さが50μmを超える場合は、当該連続する区間内において、任意の連続する50μmの区間を選択し、この区間を基準高さ決定用区間とする。
さらに、ΔZ2を決定する突起部を起点としてX軸方向のプラス側とマイナス側とに、それぞれ、Z軸方向の最小値と最大値との差が0.5μm以下の条件を満たすように連続する区間の長さが50μmを超える区間が存在する場合などのように、突起部を起点として分断された2以上のZ軸方向の最小値と最大値との差が0.5μm以下の条件を満たすよう連続する50μm以上の区間が存在する場合も考えられる。この場合は、当該2以上の区間のうち、Z軸方向の最小値と最大値との差が0.5μm以下を満たす区間長さが最も長い区間を選択する。そして、当該区間内において任意の連続する50μmの区間を基準高さ決定用区間として選択する。
続いて、基準高さ決定用区間内において、Z軸方向の最大値から順に5点の高さと、Z軸方向の最小値から順に5点の高さとを把握し、これら10点におけるZ軸方向高さの総和を10で割った平均値を基準高さとして求める。
この場合、例えば、基準高さが3μm、3次元画像データから読み取った突起部頂上におけるZ軸方向の値が10μmであれば、突起部高さは7μm(=10μm−3μm)として求められることになる。
ステップ1〜ステップ4の手順の具体例を図面を用いて説明する。図1は、基準高さの決定方法を説明するための概略模式図であり、3次元画像データの一部を拡大して示したものである。図中には、Z軸方向の高さが変化しながらX軸方向に連続するラインA、B、C、D、E、Fが、この順にY軸方向に一定の間隔(実測値換算で2μmに相当する距離)で配列した状態が示されている(なお、説明の都合上、その他のラインについては記載を省略してある)。
ここで、X軸方向において実測値換算で2μmの長さに相当する区間X1−X2におけるラインA、B、C、D、E、FのΔZ2を、それぞれ、0.8μm、1.6μm、1.8μm、2.0μm、2.5μm、0.4μmとする。
この場合において、基準ラインとして、ラインCを選択した場合、ΔZ2が1.0μm以上である区間は、基準区間(ラインC上の区間X1−X2)、第1隣接区間(ラインB上の区間X1−X2およびラインD上の区間X1−X2)、並びに、第2隣接区間(ラインE上の区間X1−X2)となる。ここで、これら4つの区間のうち、ΔZ2が最大となる区間はラインE上に位置する第2隣接区間であることから、基準高さ決定用区間はラインEとなる。次に、ラインE上において、ΔZ50が0.5μm以下となる区間X3−X4が見つかれば、当該区間内のZ軸方向の最大値から順に5点の高さと、Z軸方向の最小値から順に5点の高さとを把握し、これら10点におけるZ軸方向高さの平均値を基準高さとして求めることができる。
なお、触針式三次元表面粗さ測定器の測定条件としては、縦倍率、横倍率は既述の通りである。また、触針式三次元粗さ表面粗さ測定器を用いた測定においては、用紙のうねり、触針歪や電気ノイズなど、突起とはならない微小なプロファイルの凹凸を極力排除するため、通常カットオフ値を設定する。本測定では、低域カットオフ値を0.25mm、高域カットオフ値をR+Wとして測定を行った。また、測定に使用する用紙を設置するステージは静電吸着機能を持ったものを使用し用紙うねりの影響を極小化した。また、その他の測定条件としては、針先端半径2μm、測定力0.7mN、測定速度0.1mm/s、測定長さ0.5mmとした。
上述した突起部の高さや基準高さ、また後述する突起部の形状に関する種々の定量的パラメーター値は、特に別の測定装置を用いて測定した旨の説明の無い限り、上述したように触針式三次元表面粗さ測定器(SE−30K 株式会社小坂研究所製)を用いて得られた測定結果を、XY平面方向については各々500倍に拡大し、XY平面に対して垂直な方向(高さ方向/Z軸方向)については2000倍に拡大した3次元画像データを画像解析装置(SPA−11、AY−41 株式会社小坂研究所製)を用いて解析することにより求めたものである。なお、カットオフ値の設定等の諸条件も、基準高さを求めた場合と同様の設定とした。
なお、突起部の平均高さは、突起部の存在密度を求める際に測定した高さが1.0μm以上の個々の突起部の高さの平均値として求めた。
ここで、突起部の存在密度とは、以下の手順で求めた値を意味する。
まず、A4サイズに裁断したコート紙を5枚準備し、各々のコート紙のいずれか一方の面の面内の10点(合計100点)について、縦0.5mm×横0.5mmの領域内に存在する高さが1.0μm以上の突起部の個数をカウントする。ここで、10点とは、A4サイズ用紙の長辺を6等分する5本の直線と短辺を3等分する2本の直線との交点(計10点)であり、縦0.5mm×横0.5mmの領域とは、前記交点をそれぞれ中心にもつ正方形(正方形の各辺は用紙の辺と平行)である。続いて、各測定点における1mm当たりに存在する高さが1.0μm以上の突起部の個数の平均値を求め、この値を突起部の存在密度とした。コート紙が包装されている場合は包装紙を開封して上から5枚を選び、上面(開封面)についてこの測定を行うものとする。
突起部の太さ(紙面方向長さ)としては特に限定されるものではないが、基準高さから高さ1μmにおける突起部断面の紙面方向最大長さ(以下、「突起部断面最大長さ」と称す場合がある)が1.5μm以上20μm以下の範囲内であることが好ましく、1.5μm以上15μm以下の範囲内であることがより好ましく、1.5μm以上10μm以下の範囲内であることが更に好ましい。
突起部断面最大長さが20μmを超える場合には、画像をのせた場合の粒状性が損なわれる場合がある。更に、突起部断面最大長さが1.5μm未満では、塗工層間の接触面積が大きくなるため、摩擦係数を低減できない場合がある。
ここで、突起部断面最大長さは、触針式三次元表面粗さ測定器および解析装置を用いて以下のようにして求めた。
まず、突起部の存在密度を求める際に測定した100点の測定点に存在する高さが1.0μm以上の突起部の各々について、基準高さから0.5μmの高さにおける断面形状を求めた。続いて、この断面形状を元に個々の突起部の断面部における最大長さを測定し、これらの値の平均値を、突起部断面最大長として求めた。
以上に説明した突起部の形成や、その存在密度等を制御する方法としては特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す方法が挙げられる。
<A>コート紙の作製に際して用いられる塗工層形成用塗布液に配合される顔料として定着時の加熱・加圧によって実質的に変形しない顔料を用いる方法
<B>乾燥処理前の塗工層上に微粒子を散布する方法
<C>突起部形成部材を用いる方法
<D>所望の高さ以上の高さを有する突起部を形成した後、後処理によって突起部の高さを調整する方法
以下、各方法についてより詳細に説明する。
<A>コート紙の作製に際して用いられる塗工層形成用塗布液に配合される顔料として定着時の加熱・加圧によって実質的に変形しない顔料を用いる方法
この方法に用いられる顔料としては、ガラス転移温度の高い樹脂からなる樹脂微粒子からなる有機顔料も挙げられるが、代表的には無機顔料が挙げられ、この無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリンクレー、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。ここで、上述した突起部の形成も目的として使用される顔料の体積平均粒径や、その粒度分布、形状は、形成したい突起部の高さ、形状等に応じて選択でき、突起部の存在密度は、塗工液中に添加する当該顔料の配合量等により制御できる。
なお、顔料の体積平均粒径は、2μm以上20μm以下の範囲であることが好ましく、3μm以上15μm以下であることがより好ましい。体積平均粒径は、2μm未満では、突起部の高さが低くなりすぎるために密着性が低下せず、摩擦係数を低減し難い場合がある。また、体積平均粒径が20μmを超える場合には、突起部の高さが高くなりすぎるために、光沢度の低下や粒状性の低下が発生してしまう場合がある。
また、顔料は、そのアスペクト比が1:1前後(具体的には3:2〜2:3の範囲)のものではなく、前記範囲から大幅に外れたものも利用できる。この場合は、顔料の長径方向が突起部の高さ方向と一致するように塗工層を形成することが好ましい。なお、この場合に用いられる顔料のアスペクト比としては、10:1〜1:10の範囲が好ましく、3:1〜1:3の範囲がより好ましい。
<B>乾燥処理前の塗工層上に微粒子を散布する方法
この方法では、原紙の表面に塗工層形成用塗布液を塗布した直後の潤湿状態にある塗工層上に微粒子を散布し、その後に塗工層を加熱等により乾燥処理させて、微粒子を塗工層表面に固定し、突起部を形成する。
なお、突起部の高さや形状については微粒子の粒径や形状等を選択することにより制御できる。また、突起部の存在密度は、微粒子の散布量を調整することにより制御でき、微粒子の散布方法としては乾式静電散布、湿式静電散布などが利用できる。
この方法に用いる微粒子としては、所望の高さの突起部が形成できる大きさを有するものであれば特に限定されるものではないが、散布・乾燥工程を経た後により均一な突起高さを持たせることができるように、球形に近いものを使用するのが良い。材質は、定着時の加熱・加圧によって実質的に変形しない顔料が好ましく、ガラス転移温度の高い有機顔料及び無機顔料が挙げられる。
<C>突起部形成部材を用いる方法
この方法では、通常のコート紙を作製する場合と同様の手順で原紙表面に塗工層形成用塗布液を塗布した後、乾燥工程の実施前に、未乾燥状態の塗工層に対して表面に形成したい突起部のパターンが形成された部材(突起部形成部材)を押し当てるプロセスを経て突起部を形成することができる。
突起部形成部材としては特に限定されないが、例えば、形成したい突起部の高さや存在密度等に対応するように、(1)表面にエッチング処理などによって離散的な凹部が形成された金属ロールなどのキャストロールや、(2)表面がメッシュパターンを有するナイロンメッシュ(例えば、直径5μm以上100μm以下のファイバーを用いたナイロンメッシュなど)、(3)表面にレーザー加工により小径の穴が所定間隔で形成された穴付きプラスチックフィルムなどを用いることができる。
<D>所望の高さ以上の高さを有する突起部を形成した後、後処理によって突起部の高さを調整する方法
この方法では、まず、塗工層を形成する際にメッシュや、穴の開いたプラスチックフィルムを通したり原紙の表面に塗工層形成用の溶液の塗工を行う際に、原紙の表面に予め配置しておいたメッシュや、穴の開いたプラスチックフィルム等の厚み方向に連続的に貫通する穴を有するシート状部材を介して、塗工層を形成する。これによって、一旦、所望の高さ以上の高さを有する突起部を形成されたコート紙を得る。
続いて、このコート紙を、乾燥ロール、カレンダロールなどを用いて表面処理し、この際の温度・圧力を制御することによって突起部の高さが所望の高さとなるように調節する。
また、本発明において、さらに高湿下での開封時の摩擦係数を低くおさえるためには塗工層表面の無機顔料面積率を50%未満とする必要がある。なお、無機顔料面積率は40%未満であることが好ましく、30%未満がより好ましい。
無機顔料面積率が50%を超えると、コート紙を高湿下で開封した瞬間から水蒸気の吸着が始まり、塗工層表面の無機顔料面積率が高い程コート紙間の密着が大きくなるため、コート紙同士の密着による摩擦係数の上昇が発生し、ミスフィード、重送が発生することがある。
なお、無機顔料面積率の下限値は特に限定されず、0%が最も好ましいが、突起部の形成要素として少なくとも無機顔料を利用する場合は、定着器での巻きつきを抑制する観点上、20%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。
塗工層表面の無機顔料面積率を制御する方法としては、塗工前の塗料中に配合する無機顔料として粒子径が1〜3μm程度の範囲内のものを選択することが挙げられる。また、接着剤としてラテックス接着剤以外に水溶性接着剤を併用する場合には、水溶性接着剤の使用量を極力抑制することが挙げられる。
また、無機顔料としてカオリンクレーと炭酸カルシウムとを用いる場合には、炭酸カルシウムの配合割合を相対的に大きくすることが挙げられ、具体的には、カオリンと炭酸カルシウムとの配合比(質量比)を、6:4〜2:8の範囲内とする方法が挙げられる。さらに、顔料として無機顔料以外に有機顔料を併用する方法も挙げられる。
塗工層表面の無機顔料面積率を算出する方法について説明する。5枚のコート紙から各2点計10点を選択し、塗工乾燥後のコート紙の表面写真を電子顕微鏡にて5000倍で撮影する。選択する2点は、A4サイズ用紙の長辺を2等分する1本の直線と短辺を3等分する2本の直線との交点とした。コート紙が包装されている場合は包装紙を開封して上から5枚を選び、上面(開封面)についてこの測定を行うものとする。観察写真をプリントアウトし、六角形状、紡錘状、キュービック状等の形状を有する無機顔料を観察し、黒マジックインクにて塗り潰し、スキャナーにて画像を取り込み、フォトショップやイメージプロプラスなどの画像解析ソフトを利用し、二値化して黒塗りしたエリアの面積を測定し無機顔料面積率を計算することができる。
なお、無機顔料、接着剤、および必要に応じて利用される有機顔料の判別はX線光電子分光装置(日本電子 JPS−9010MX)にて判別することができる。
また、より高い光沢を得る観点からは、コート紙表面の突起部分以外の領域における10点平均粗さRzが0.5μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であることがより好ましい。Rzを0.5μm以下とすることにより白紙光沢度を高くすることがより容易になる。また、Rzが0.5μmを越える場合は、光沢感が低下すると同時に、突起部が存在しない領域に対して突起部の高さが相対的に小さくなるため、巻きつきが発生しやすくなる場合がある。
なお、コート紙表面の突起部分以外の領域における10点平均粗さRzは、先述した触針式三次元表面粗さ測定器および解析装置により測定した。
本発明のコート紙は、J Tappi No.5王研式透気度が3000秒以下であることが好ましい。透気度が3000秒以下であると高湿環境下における開封直後の摩擦係数をより一層低減することが容易となる。
これに対して、透気度が3000秒を超えると高湿環境下における開封直後の摩擦係数をより一層低減し難くなる。それゆえ、結果として、包装紙から開封した直後に画像を形成してもミスフィードや重送の発生を抑制することが困難となる場合がある。なお、透気度は2000秒以下がより好ましい。また、透気度の下限値は特に限定されるものではないが、実用上は700秒以上であることが好ましい。
透気度を低くする方法としては、スーパーカレンダーをかける温度や、圧力を低くする方法が挙げられる。しかし、当該方法を採用した場合、コート紙の白紙光沢度も低下しやすくなる。それゆえ、このような白紙光沢度の低下を抑制したい場合には、光沢発現性の高い有機顔料を配合することが好ましい。
本発明のコート紙は、JIS P−8142に規定の白紙光沢度が20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることが更に好ましい。白紙光沢度が20%未満では、形成された画像の鮮明さが不十分となる場合がある。
なお、白紙光沢度の測定は、デジタル光沢計(村上色彩技術研究所製、GM−26D型)を用いて、入射角75°で測定した。
白紙光沢度を制御する方法としては、平滑化処理する方法、光沢発現性の高い有機顔料を配合する方法等が挙げられる。平滑化処理の方法としては、原紙上に塗工層を形成した後に、通常用いられる平滑化装置、例えば、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー等を用いる方法が挙げられる。
本発明のコート紙は、突起部が、白紙光沢度の低下に顕著に影響するような態様でコート紙表面に存在しないため、上述した処理を行うことにより、白紙光沢度が20%以上になるように仕上げることができる。
また、塗工層表面の水に対する接触角は90°以上であることが好ましく、95°以上であることがより好ましく、98°以上であることが更に好ましい。接触角が90°未満の場合には、高湿環境下での開封直後の摩擦係数を低減することが困難となり、結果としてミスフィードや重送が発生しやすくなる場合がある。なお、接触角の上限は 特に限定されないが、実用上は105°以下であることが好ましい。
接触角の測定はファイブロ社製ダイナミックアブソープションテスター(DAT)1100を使用し、液滴の体積を2μl、液滴着弾後0.02秒後の接触角を測定した。水はイオン交換水を使用し、測定サンプルはJIS環境23℃/50%RH下に24時間以上シーズニングしたものを使用した。接触角は5枚から各10点計50点の平均をとった。
接触角の制御方法としては特に限定されないが、例えば、無機顔料面積率を小さくする方法や、接着剤としてラテックス接着剤の他に水溶性接着剤を併用する場合には水溶性接着剤の配合割合を抑制する方法、ラテックス接着剤として表面エネルギーのより小さいものを利用する方法などが挙げられる。
−原紙−
次に、本発明のコート紙を構成する原紙について説明する。この原紙は、パルプ繊維を含むものであり、実用上は、填料が更に含まれていることが好ましい。また、特に環境負荷を低減させるという観点から原紙としては、古紙パルプを30質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましい。また、上記と同様に環境負荷を低減させるという観点からは、間伐材から得たパルプを10質量%以上含むことも好ましい。
原紙を構成するパルプ繊維としては、化学パルプ、具体的には広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等の他、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ等が好ましく挙げられる。
また、木材やチップを機械的にパルプ化したグラウンドパルプ、木材やチップに薬液をしみこませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及びチップをやや軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ、中でも高収率が特徴であるケミサーモメカニカルパルプ等も使用できる。これらはバージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを配合してもよい。
特に前記バージンパルプとしては、塩素ガスを使用せずに二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chlorine Free:ECF)や、塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素などを主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free:TCF)等で漂白処理されたものであることが好ましい。
また、前記古紙パルプの原料としては、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙;印刷やコピーが施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆等で筆記された古紙;印刷された中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙;中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙;等を配合することができる。
原紙を作製する場合に使用する古紙パルプは、前記古紙原料を、オゾン処理又は過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られたものであることが好ましい。また、より白色度の高い電子写真用転写紙を得るという観点から、前記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50質量%以上100質量%以下の範囲とすることが好ましい。さらに資源の再利用という観点から、前記古紙パルプの配合率を70質量%以上100質量%以下の範囲とすることがより好ましい。
前記オゾン処理漂白処理は上質紙に通常含まれている蛍光染料等を分解する作用があり、前記過酸化水素漂白処理は、脱墨処理時に使用されるアルカリによる黄変を防ぐ作用がある。前記古紙パルプは、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の二つの処理を組み合わせることによって、古紙の脱墨を容易にするだけでなくパルプの白色度もより向上させることができる。また、パルプ中の残留塩素化合物を分解・除去する作用もあるため、塩素漂白されたパルプを使用した古紙の有機ハロゲン化合物含有量低減において多大な効果を得ることができる。
また、原紙には、パルプ繊維に加えて不透明度、白さ、及び表面性を調整するため填料を添加することが好適である。また、コート紙中のハロゲン量を低減したい場合にはハロゲンを含まない填料を使用することが好ましい。
前記填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、ドロマイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、ポリスチレン、キトサン粒子、セルロース粒子、ポリアミノ酸粒子、尿素樹脂などの有機顔料を挙げることができる。
また、原紙に古紙パルプを配合する場合には、古紙パルプ原料に含まれる灰分をあらかじめ推定して、その添加量を調整する必要がある。
原紙には内添サイズ剤を配合してもよい。ここでもコート紙中のハロゲン量を低減するためにハロゲンを含まない内添サイズ剤や定着剤を使用することが望ましい。具体的には、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤などを使用することができ、さらに硫酸バンド、カチオン化澱粉など、サイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせて使用してもよい。また、コート紙の保存性を向上させる観点から中性サイズ剤を使用することが好ましい。
−サイズプレス液−
原紙の表面に対しては、サイズプレス液が塗工処理される。このサイズプレス液に用いるバインダは、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉などの未加工澱粉を始めとして、加工澱粉として酵素変性澱粉、燐酸エステル化澱粉、カチオン化澱粉、アセチル化澱粉などを使用することができる。また、その他にもポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、グアーガム、カゼイン、カードランなどの水溶性高分子及びそれらの誘導体などを単独あるいは混合して使用することができるが、これに限定されるものではない。
原紙のサイズ度は、使用する内添サイズ剤の量、種類のみによっても必要な値に調整することができる。しかし、それだけではサイズ度の調整が十分でない場合には、さらに表面サイズ剤を使用してもよい。このような表面サイズ剤としてはロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤などを使用することができる。これら表面サイズ剤の具体例としては、スチレン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、スチレンマレイン酸アクリル系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いられる原紙は、表面電気抵抗率を調整することを目的として、表面に塗布されるサイズプレス液中に導電剤が配合されることが好ましい。但し、コート紙中のハロゲン量を低減するためにハロゲンを含まない導電剤を使用することが好ましい。
このような導電剤としては硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、メタ珪酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、メタ燐酸ナトリウムなどの無機電解質;スルホン酸塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩、リン酸塩などのアニオン性界面活性剤;カチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビット等の非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤;高分子電解質などの導電剤を使用することができる。
また、サイズプレス液は、通常のサイズプレス処理のほか、シムサイズ、ゲートロール、ロールコータ、バーコータ、エアナイフコータ、ロッドブレードコータ、ブレードコータ等の通常使用されている塗工手段によって原紙の表面に塗布することができる。
また、サイズプレス液によって原紙の表面に処理される固形分量が0.1g/mより少ないと原紙の表面被覆が不十分となり、塗工層の形成時に塗料の浸透ムラができる原因となる場合がある。従って、原紙の表面にサイズプレスされる水溶性高分子などの固形分の総量は0.1g/m以上であることが好ましい。また、サイズプレス液によって原紙の表面に処理される固形分量が5.0g/mを超えると、コート紙全体の坪量に占めるサイズプレス液の固形分量およびサイズプレス液の塗布処理後に形成される塗工層の固形分量の寄与する割合が大きくなり過ぎ、コート紙の剛性が低下してしまう場合がある。従って、サイズプレスされる水溶性高分子などの固形分の総量は0.1〜5.0g/mの範囲であることが好ましい。
−塗工層−
原紙の表面には、上述したようにサイズプレス液が塗工処理された後に、顔料として少なくとも無機顔料と、接着剤として少なくともラテックス接着剤とを含む塗工層が形成される。
塗工層に用いられる顔料としては、通常の一般コート紙に用いられる顔料、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイトなどの無機顔料が必ず用いられる。
また、必要であれば、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルムアルデヒド樹脂微粒子、微小中空粒子およびその他の有機系顔料なども併用できる。なお、顔料は、2種類以上を組合せて使用することができる。
なお、コート紙が加熱・加圧処理される定着後においても、突起部の高さを定着前と同程度に維持するという観点から、顔料としては、定着時の加熱・加圧処理によって変形し難い材料を選択することが好ましい。このような顔料としては、本発明において必ず用いられる無機顔料が挙げられるが、この他に、ガラス転移温度が100℃以上である樹脂微粒子からなる有機顔料を併用することもできる。
塗工層に用いられる接着剤としては、少なくともラテックス接着剤が利用でき、必要に応じて水溶性接着剤も併用できる。
なお、本発明において「ラテックス接着剤」とは、水性媒体の中に高分子物質が安定して分散しているものである。また「水溶性接着剤」とは、水酸基、カルボキシル基、アミド基などの親水基をもち、これらを介して水和することによって水に溶解しているものをいう。
なお、ラテックスは、植物の代謝作用による天然の生産物である天然ゴムラテックス、乳化重合法により合成された合成ゴムラテックスと、固形ゴムを水中に乳化分散した人工ラテックスの三種類に区別されるが、具体例としては、ブタジエン系、スチレンブタジエン系、ニトリル系、クロロプレン系、イソプレン系、エチレン・酢酸ビニル系、エチレンプロピレンジエン系、アクリル系、ポリウレタン系などが挙げられる。また、水溶性接着剤の具体例としては、酸化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶性澱粉などの各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品などを挙げることができる。なお、これらの接着剤は、必要に応じて2種類以上を組み合わせて利用できる。
塗工層中に含まれる接着剤の含有量(ラテックス接着剤量、または、水溶性接着剤も併用する場合は、ラテックス接着剤量と水溶性接着剤量との和)は、塗工層中に含まれる顔料100質量部に対して、30〜180質量部の範囲内が好ましく、50〜100質量部の範囲内がより好ましい。顔料100質量部に対する接着剤の配合量が、30質量部未満の場合には、無機顔料面積率を50%未満に制御することが困難となる場合がある。また、顔料100質量部に対する接着剤の配合量が、180質量部を超える場合には、定着時に定着部材への巻き付きまたは巻き付き痕の発生の可能性がある。
また、接着剤としてラテックス接着剤の他に、水溶性接着剤を併用する場合には、全接着剤中に占めるラテックス接着剤の配合割合が90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが好ましい。全接着剤中に占めるラテックス接着剤の配合割合が90質量%未満の場合には、塗工層表面の接触角が低下したり、塗工層中における無機顔料の分散性が向上して無機顔料が塗工層表面に存在しやすくなることによって無機顔料面積率が50%を超えてしまう場合がある。
なお、塗工層には、顔料や接着剤以外にも、必要に応じて分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤など通常のコート紙の塗工層に配合される各種助剤を必要に応じて使用することができる。
塗工層の形成に際しては、顔料、接着剤や必要に応じて使用される各種助剤を含む塗工層形成用塗布液を、一般のコート紙の製造に使用されるコーティング装置、例えばブレードコータ、エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータなどを用いてオンマシンあるいはオフマシンによって、原紙上に一層あるいは多層に分けて形成することができる。
なお、塗工層形成用塗布液の塗布量は、乾燥質量で原紙の片面当たり3g/m以上15g/m以下の範囲となるように選択されることが好ましい。
また、塗工層の形成に際しては、既述した<A>〜<D>項に示される方法を利用して、所望の平均高さや、存在密度等を有する突起部を形成する。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
広葉樹クラフトパルプをECF多段漂白法にて漂白処理してろ水度400mLになるように叩解調整したパルプを100質量部、填料として軽質炭酸カルシウム(タマパールTP−121:奥多摩工業製)を10質量部、アルケニル無水コハク酸内添サイズ剤(サイズパインSA−862:荒川化学工業製)を0.1質量部、カチオン化澱粉を0.05質量部配合して紙料スラリーを調整した。この紙料スラリーを用いて抄紙を行い、坪量が80g/mの原紙を作製した。
続いて、水93質量部と、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースA)を5質量部と、導電剤として硫酸ナトリウムを2質量部とを含むサイズプレス液を調整して、得られた原紙の両面にサイズプレス液を塗工処理した。
なお、サイズプレス液は、固形分量が原紙片面当たり0.75g/mとなるように塗工した。これにより、サイズプレス液を塗工した後の原紙の坪量は81.5g/mとなった。
更に、カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)30質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)65質量部、軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製、平均粒子径10μm)5質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)87質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、サイズプレス液を塗工した後の原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が11g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量103.5g/mの電子写真用コート紙を得た。
得られたコート紙の突起部の各種測定値(高さ1.0μm以上の突起部の存在密度、突起部の平均高さ、突起部平均高さ×突起部の存在密度、無機顔料面積率、接触角、透気度、白紙光沢度等の測定結果を表1に示す。
<実施例2>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)36質量部、平均粒子径3.3μmの沈降炭酸カルシウムPZ(白石工業社製)4質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例3>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)30質量部、平均粒子径3.3μmの沈降炭酸カルシウムPZ(白石工業社製)10質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例4>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)39質量部、平均粒子径10μmの軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製)1質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が45質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が8g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量97.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例5>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)35質量部、平均粒子径10μmの軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製)5質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が45質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が8g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量97.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例6>
スーパーカレンダーの圧力を低くした以外は実施例2と同じ原紙、塗工層仕様の坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例7>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)36質量部、平均粒子径3.3μmの沈降炭酸カルシウムPZ(白石工業社製)4質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)77質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例8>
スーパーカレンダーの圧力を低くした以外は実施例1と同じ原紙、塗工層仕様の坪量103.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<実施例9>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)36質量部、平均粒子径3.3μmの沈降炭酸カルシウムPZ(白石工業社製)4質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)10質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)60質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径 1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表1に示す。
<比較例1>
市販の印刷用コート紙(OKトップコート+、王子製紙製、坪量104.7g/m)を用いた。このコート紙の各種測定値を表2に示す。
<比較例2>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)40質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表2に示す。
<比較例3>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)35質量部、平均粒子径3.3μmの沈降炭酸カルシウムPZ(白石工業社製)3質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が45質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が10g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量101.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表2に示す。
<比較例4>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)30質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)66質量部、平均粒子径10μmの軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製)4質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)87質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が45質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が6.5g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量94.5g/mの電子写真用コート紙を得た。
<比較例5>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)60質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)29質量部、平均粒子径10μmの軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製)11質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)3質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)67質量部、有機顔料(V1001:日本ゼオン社製、平均粒子径1μm)10質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が11g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量103.5g/mの電子写真用コート紙を得た。
<比較例6>
実施例1と同じ原紙、塗工層形成用塗布液を調製し、原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が6.5g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量94.5g/mの電子写真用コート紙を得た。得られたコート紙の各種測定値を表2に示す。
<比較例7>
カオリンクレー(KAOGLOSS―90、イメリス社製 粒子径2μm)70質量部、炭酸カルシウム(ソフトン1200:備北粉化工業製、粒径1.8μm)25質量部、平均粒子径10μmの軽質炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製)5質量部に対して、酸化澱粉(王子コーンスターチ製、エースB)5質量部、ラテックス接着剤(日本ゼオン製、LX430)57質量部、分散剤(東亜合成製、アロンA)0.05質量部を配合し、固形分濃度が50質量%となるように塗工層形成用塗布液を調製した。
次に、実施例1と同じ原紙の両面に、ブレードコーティング法により塗工層形成用塗布液を原紙片面当たりの固形分量が11g/mとなるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーにて光沢度を調整し、坪量103.5g/mの電子写真用コート紙を得た。
<評価>
各評価は、富士ゼロックス製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機DocuCentreColor6550Iを用いて実施した。プリント原稿は、ISO−JIS−SCIDサンプル N1Aポートレートを用い、片面プリントで実施した。電子写真用コート紙のサイズをA4サイズ縦目用紙とし、長辺を先端として走行させた。また、各実施例および比較例で得られた電子写真用コート紙については、23℃/50%RH環境下にて24時間以上シーズニングした。評価結果を表1、表2に示す。
Figure 2009216820
Figure 2009216820
なお、表1、表2中に示すミスフィード、重送発生頻度、摩擦係数、粒状性、および、画像部と白紙部の光沢差評価方法と評価基準は以下の通りである。
−ミスフィード、重送発生頻度評価−
評価用サンプルとしては、23℃/50%RH環境下にて24時間以上シーズニング処理したコート紙を50枚積層したものを、同じ環境下にてチャック付きのビニール袋に密封したものを用いた。
続いて、28℃/85%RH下および28℃/75%RH環境下の2環境下でチャック付きのビニール袋から開封直後30秒以内にそれぞれ50枚ずつカセットトレイから走行させ、ミスフィード、重送の発生の有無を確認した。結果を表1、表2に示す。
◎:50枚全てミスフィード、重送及び斜め送りの発生なく走行した。
○:50枚全てミスフィード、重送の発生は無いが斜め送りの発生が1回あった(許容できる)。
△:斜め送りの発生が2回以上、またはミスフィードまたは重送が1回発生した(許容できない)。
×:ミスフィードまたは重送が2回以上発生した(許容できない)。
−摩擦係数測定方法−
評価用サンプルとしては、23℃/50%RH環境下にて24時間以上シーズニング処理したコート紙を10枚積層したものを、同じ環境下にてチャック付きのビニール袋に密封したものを用いた。
続いて、28℃/85%RH環境下でチャック付きのビニール袋から取り出した電子写真用コート紙をA4サイズ長手方向側にスライドするようセットし、オリエンテック社製、テンシロンRTC120Aを使用し、荷重240g、荷重底面積50cm2、速度150mm/分にて摩擦係数を測定した。測定数は連続5回測定し静摩擦係数の平均をとった。なお連続5回の測定はチャック付きのビニール袋から取り出した後、5分以内に測定したものである。
―粒状性評価―
評価用サンプルとしては、23℃/50%RH環境で24時間以上シーズニングしたコート紙を用いた。
粒状性の評価は23℃/50%RH環境に設置した画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCentreColor6550I)により、コート紙にISO/JIS−SCIDサンプル(日本規格協会発行)の画像識別番号N1(画像名称 ポートレート)を出力し、背景部の粒状性について、N1Aポートレート画像の向かって頭の右側背景部のグレー部を目視で評価し、下記の評価基準で評価した。
◎:ザラツキ感は確認されず優れている。
○:ザラツキ感は若干見られるが普通紙(C2用紙:富士ゼロックIF社製品)より優れている(許容できる)。
△:ザラツキ感は普通紙C2用紙と同等である(許容できない)。
×:ザラツキ感は普通紙C2用紙より劣る(許容できない)。
−画像部と白紙部の光沢差評価−
評価サンプルとしては粒状性評価で用いたサンプルを用いた。なお光沢差の評価は、N1Aポートレート画像の人物の髪の毛部分と人物右腕の服の部分との光沢差を目視観察することにより行い、下記の評価基準で評価した。
◎:光沢差が感じられない。
○:光沢差は若干感じられる(許容できる)。
△:光沢差は感じられ、C2用紙よりやや優れている(許容できない)。
×:光沢差は感じられ、C2用紙同等(許容できない)。
基準高さの決定方法を説明するための概略模式図である。

Claims (4)

  1. パルプ繊維を含む原紙と、該原紙の少なくとも片面に設けられた無機顔料及びラテックス接着剤を含む塗工層とを有し、
    前記塗工層が設けられた面に、平均高さが1.0〜5.0μmの範囲内であり、前記平均高さと存在密度との積が75〜500個・μm/mmの範囲内である突起部が設けられ、且つ、前記塗工層表面の無機顔料面積率が50%未満であることを特徴とする電子写真用コート紙。
  2. 前記塗工層表面の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用コート紙。
  3. J Tappi No.5王研式透気度が3000秒以下であることを特徴とする請求請求項1または2に記載の電子写真用コート紙。
  4. 白紙光沢度が20%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真用コート紙。
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