JP2009216345A - 液体燃料気化器 - Google Patents

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Tadashi Sengoku
千石唯司
Gohei Sengoku
千石剛平
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Abstract

【課題】気化器周縁突出部20(受熱体2)と保炎筒体3との間の燃焼空間Hの温度をより高温に設定可能とすべく、気化器周縁突出部20(受熱体2)の耐熱性を高めること。
【解決手段】ヒータ部材を内装し上面中心部に噴出ノズルを突出装備し気化室底面を規制する気化器本体と、気化室上部を規制する保炎筒体とを有する液体燃料気化器に関して、
前記気化器の周縁突出部20に代えて、前記保炎筒体の外周を覆い下面を気化器本体の上面に隣接させた受熱体を設けて,前記気化器の周縁突出部20に対応するとともに、前記受熱体を気化器本体よりも耐熱性の高い材質であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本願発明は、液体燃料燃焼装置における液体燃料気化器に関するものである。より詳しくは、ヒータ部材を内装し上面中心部に燃料供給ポンプに通じる噴出ノズルを突出装備し
た気化器に関するものである。
この種の液体燃料燃焼装置に関し、図6に示す公知の液体燃料燃焼装置A0においては、気化器周縁突出部20(受熱体)および気化器本体1を一体構造で熱伝導の高い真鍮製品として構成されている。
特開昭61−289219号公開特許公報
前記の公知技術において、気化器を真鍮製品とすることで、気化器の周縁突出部20を300℃に加熱可能としているが、真鍮の脱亜鉛温度の400℃以上に加熱することができない。
そのため、気化器の周縁突出部20と保炎筒体3との間の燃焼空間は300℃以下に設定しているため、燃焼火炎の温度は低下せず、空気中の窒素と酸素が反応し、窒素酸化物を多く排出するという課題が存在する。
よって、気化器の周縁突出部20(受熱体2)と保炎筒体3との間の燃焼空間Hの温度をより高温に設定可能とすべく、気化器周縁突出部20(受熱体2)の耐熱性を高めることを課題とする。
本願請求項1の発明は、ヒータ部材を内装し上面中心部に噴出ノズルを突出装備し気化室底面を規制する気化器本体と、気化室上部を規制する保炎筒体とを有する液体燃料気化器において、気化器の周縁突出部20に対応して、前記保炎筒体の外周を覆い下面を気化器本体の上面に隣接させた受熱体を設けて,前記気化器の周縁突出部20に対応するとともに、前記受熱体を気化器本体よりも耐熱性の高い材質であることを特徴とする液体燃料気化器を提供する。
本願請求項2の発明は、前記気化器本体は真鍮材とし、前記受熱体はステンレス材としたことを特徴とする。
本願請求項3発明は、前記受熱体は、保炎筒体の外周面を覆う有底円筒形状とし、底面を気化器本体の上面周辺部に面接触させたことを特徴とする。
本願請求項4の発明は、前記気化器本体は真鍮材と前記受熱体との接合面に、黒鉛シートを介装したことを特徴とする。
本願請求項5の発明は、前記受熱体は、その円筒部に、保炎筒体の外周面の炎口と対向する複数個の穴を形成したことを特徴とする。
本願発明は、受熱体を耐熱性の高い材質としたから、受熱体と保炎筒体との間の燃焼空間を高温に設定することで、燃焼火炎温度を下げ、窒素酸化物の発生を低減することができて、環境問題の解決に寄与する製品を提供できる効果を有する。
受熱体と気化器本体とを一定化した従来の液体燃料気化器に比して、気化部の質量が少なくなることで、始動時の立上りが早く、予熱待ち時間が短縮できるとともに、低消費電力の商品を提供できる効果を有する。
また、気化部の温度を400℃まで高めることができて、高沸点の多い不良灯油も気化することができ故障の少ない液体燃料気化器を提供できる効果を有する。
本発明の好適な実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本願発明の液体燃料気化器Aを装備した液体燃料燃焼装置Bを示し、液体燃料気化器Aの外周方に間隔を置いて燃焼リング11が包囲し、更に、その外周方に間隔を置いて燃焼筒12が包囲する構造である。
本願発明の液体燃料気化器Aは、図2を参照して、気化室底面を規制する気化器本体1と、気化室上部を規制する保炎筒体3と、前記保炎筒体の外周を覆い下面を気化器本体の上面に隣接させ受熱体2[図6を参照して、気化器周縁突出部20]、および気化器本体1と前記受熱体との接合面に介装した、平帯リング状の黒鉛シート4とで構成している。
気化器本体1は、図3を参照して、ヒータ部材5を内装し、上面中心部に噴出ノズル6を突出装備している。
噴出ノズル6には、キカネット7を介して燃料供給ポンプ8に通じて燃料が供給されるともに、空気供給パイプ9を介して空気が供給される。
図4は、受熱体2を示し、ステンレス板の成型品で、真鍮製の気化器本体1に比して耐熱性を大とする。
受熱体2は、円筒部2aと中心部を開口した平面部2bとよりなる有底円筒形状である。円筒部2aには、複数個の切欠部2pと複数個の穴2qが形成されている。
前記複数個の穴2qは、保炎筒体3の外周面の炎口3qと対向している。
図5は、内筒3aと外筒3bとよりなる保炎筒体3を示し、外筒3bの外周面の下部には網目構造の炎口3qが形成されている。
本願発明は、気化器を、気化部分である気化器本体1と、受熱部である受熱体2とに分離し、受熱体2を耐熱性の高いステンレス材を採用したことで、保炎筒体3による燃焼火炎が受熱体2(ステンレス材)を800℃に加熱することができるため、空間H、H2の燃焼火炎の温度が低下する。その結果、窒素酸化物の生成は減少する。
従来装置による気化時の燃焼火炎温度は1200℃であるが、本発明の燃焼火炎温度は1000℃まで低下する。その結果、窒素酸化物の生成量は1/4に低減する。
本願請求項3発明は、前記受熱体は、保炎筒体の外周面を覆う有底円筒形状とし、底面を気化器本体の上面周辺部に面接触させたので、気化器本体より受熱体への熱伝導を高めることで、受熱体をより高温にする効果を有する。
本願請求項4の発明は、気化器本体と前記受熱体との接合面に、黒鉛シートを介装したので、気化器本体と前記受熱体と密着性を高めて、前記と同様に気化器本体より受熱体への熱伝導を高めることで、受熱体をより高温にする効果を有する。
本願請求項5の発明は、前記受熱体は、その円筒部に、保炎筒体の外周面の炎口と対向する複数個の穴を形成したので、受熱体2と燃焼リング11との間の空間H2での燃焼を高めることで、燃焼火炎温度を低減する効果を有する。
本願発明は、液体燃料燃焼装置における窒素酸化物の発生を低減することで、環境問題の解決に寄与することで、液体燃料燃焼装置製造業等の産業発展に寄与するものである。
本発明の実施例を示す液体燃料気化器Aを装備した液体燃料燃焼装置の大要を示す縦断面図。 液体燃料気化器Aの一部断面斜視図。 気化器本体を示し、(a)図は正面図、(b)図は平面図、(c)図は左側面図、(d)図は縦断面図。 燃焼リングを示し、(a)図は斜視図(b)図は正面図、(c)図は平面図、(d)図は縦断面図。 保炎筒体を示し、(a)図は正面図、(b)図は平面図、(c)図は縦断面図。 従来技術の液体燃料気化器を示す、図2同様の一部断面斜視図。
符号の説明
A 液体燃料気化器
B 液体燃料燃焼装置
1 気化器本体
2 受熱体
3 保炎筒体
4 黒鉛シート
5 ヒータ部材
6 噴出ノズル
11 燃焼リング
12 燃焼筒

Claims (5)

  1. ヒータ部材を内装し上面中心部に噴出ノズルを突出装備し気化室底面を規制する気化器本体と、気化室上部を規制する保炎筒体とを有する液体燃料気化器において、
    前記保炎筒体の外周を覆い下面を気化器本体の上面に隣接させた受熱体を設けるとともに、
    前記受熱体を気化器本体よりも耐熱性の高い材質としたことを特徴とする液体燃料気化器。
  2. 前記気化器本体は真鍮材とし、前記受熱体はステンレス材としたことを特徴とする請求項1に記載する液体燃料気化器。
  3. 前記受熱体は、保炎筒体の外周面を覆う有底円筒形状とし、底面を気化器本体の上面周辺部に面接触させたことを特徴とする請求項1に記載する液体燃料気化器。
  4. 前記気化器本体は真鍮材とし、前記受熱体との接合面に、黒鉛シートを介装したことを特徴とする請求項1に記載する液体燃料気化器。
  5. 前記受熱体は、その円筒部に、保炎筒体の外周面の炎口と対向する複数個の穴を形成したことを特徴とする請求項1に記載する液体燃料気化器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108488788A (zh) * 2018-05-29 2018-09-04 南宁市西真电子科技开发有限公司 一种醇基燃料的燃烧炉
CN109163360A (zh) * 2018-10-17 2019-01-08 广东吉宝电器科技有限公司 一种液体燃料炉具的热回收汽化结构

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