JP2009216333A - 超電導部材の冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】超電導部材を冷却媒体によって簡易且つ安定して冷却することのできる超電導部材の冷却方法を提供する。
【解決手段】冷却媒体の貯蔵容器Aから吸入側に冷却媒体配管が配設されている循環ポンプBにより、冷却媒体を冷凍機Cと、超電導部材Eが収容された断熱容器Dを経由して循環ポンプ吸入側に循環させる、超電導部材の冷却方法において、貯蔵容器内の冷却媒体温度を上記冷却媒体温度よりも高く維持し、超電導部材における冷却負荷が一時的に減少してコールドヘッド温度が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、断熱容器から循環ポンプ吸入側に戻る主循環系の冷却媒体の一部を、貯蔵容器に接続するように配設した副循環系に分流させて、貯蔵容器内の温度の冷却媒体との混合により冷凍機に供給する冷却媒体温度の温度を上昇させることにより、冷凍機において冷却された冷却媒体が凝固するのを防止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、断熱容器に収容された超電導部材(超伝導部材といわれることもある。)を液体窒素等の冷却媒体によって冷却する超電導部材の冷却方法に関するものである。
超電導モータ、コイル、発電機、変圧器、送電線等などの超電導部材の冷却には液体窒素、液体ヘリウム等の冷却媒体が使用され、断熱容器中の超電導部材等を冷却すると冷却媒体は昇温するので、昇温した冷却媒体は冷凍機で冷却して循環される。
前記超電導部材等を冷却する冷却媒体としては、液体状の窒素、空気、ネオン、ヘリウム、水素等が挙げられる。液体窒素は、安価であり、窒素の常圧下での沸点は約77.4Kで、液体窒素の比熱は比較的大きく、液体の潜熱も大きいので液体窒素を用いた冷却効果も大きく、電流を流したときの安定性も高いといえる。
超電導部材を有する超電導機器は長期間連続運転されるものも多いので、極低温用冷凍機には、長期連続運転に適した機械式冷凍機が通常用いられている。
超電導部材の冷却に使用する冷凍機は、基本的には該超電導部材の冷却に必要な熱量と、超電導部材以外の外部からの入熱量とをバランスさせた冷却能力に基づき仕様が決定される。
しかし、実際的には超電導機器は一時的に定格運転を越える過負荷運転になることもあり、また外部からの過大な熱侵入により大きな熱負荷が発生した場合でも、超電導部材を所定温度に冷却できるようにするため、冷凍機としては正常運転時における冷却能力を超える冷却能力を有するものとする必要がある。すなわち、実用的にも正常な運転時に必要な冷却能力に、更に一定の過剰な冷却能力を有する冷凍機を使用する必要がある。このように過剰な冷却能力を有する冷凍機を用いた場合、正常な定格運転時には、冷凍機のコールドヘッド(冷凍部)又は出口における冷却媒体が過剰に冷却され、例えば液体窒素の場合にその凝固温度(約63K)よりも低温となり、前記冷却ヘッド又は出口付近で冷却媒体の凝固が開始されてしまうことがある。
又、超電導機器が定格運転時を下回る運転時では冷凍機冷凍能力に余力を生じ、冷却媒体の温度が低下していき、冷却媒体の凝固点に達する場合がある。冷却媒体が凝固し始めれば、冷凍機から超電導部材への冷却媒体の流量が低下したり、冷却媒体による超電導部材への熱伝達が阻害されて、超電導部材が充分に冷却されずに温度上昇が生じたりするおそれがある。又、循環ポンプ内に凝固した冷却媒体の塊が送り込まれて循環ポンプの閉塞が発生したり、液体窒素の凝固によって、超電導部材を構成している超電導コイルに応力が加わって、コイルが緩んだり破壊されたりすることもある。
このように冷凍機を用いた冷却媒体による超電導部材の冷却装置では、冷却媒体を凝固させてしまった場合、種々の問題が生じる。このような問題を回避するための一般的な方策としては、図1に示すように冷凍機のコールドヘッドに電気ヒータを設置しておいて、温度センサによりコールドヘッドの温度を検出して、コールドヘッドの温度が低くなり過ぎたときには電気ヒータを作動させてコールドヘッド表面の温度を上昇させ、これによりコールドヘッドの温度を冷却媒体の凝固温度以下に下げないように制御することが考えられる。
凝固点を有する低温液化ガスを冷却媒体に使用して冷凍機により超電導部材等を冷却する場合には、低温液化ガスが凝固温度以下まで冷却されて凝固してしまうおそれは常に存在する。後述する特許文献1には、超電導体を冷媒により冷却する方法において、前記超電導体の冷却系において前記冷媒が静止状態で有する凝固点またはそれより低い温度に、前記冷媒を冷却する工程と、前記冷却される冷媒への物理的作用により、前記凝固点またはそれより低い温度を有する冷媒系の流動状態を維持する工程と、前記流動状態の冷媒系により前記超電導体をその臨界温度以下の温度に冷却する工程とを備える、超電導体の冷却方法が開示されている。
また、液化された空気に、その凝固点を降下させるための材料を加える工程において、凝固点を降下させるための材料にプロパンとイソペンタンとの混合物などの石油系有機溶媒またはゼオライトを使用することが開示されている。
特許文献2には、超電導部材冷却装置およびその制御方法において、低温液化ガスの凝固を防止し得る方法が開示されている。具体的には、液体窒素等の低温液化ガスをGM冷凍機によって大気圧下での過冷却温度まで冷却して、その過冷却液体窒素により超電導部材を冷却する装置において、冷凍機の圧縮機の圧縮用モータの電源系路にインバータを介挿しておき、冷凍機の冷却ヘッドの温度をセンサにより検出して、その検出温度によりインバータを制御して、圧縮機の流量/圧力を制御し、冷却ヘッドの温度が低温液化ガスの凝固温度に達しないようにフィードバック制御することが開示されている。
特許文献3には、超電導部材冷却装置において、低温液化ガスの凝固を防止し得る方法が開示されている。具体的には、液体窒素等の低温液化ガスをGM冷凍機によって大気圧下での過冷却温度まで冷却して、その過冷却液体窒素により超電導部材を冷却する装置において、冷凍機の作動ガスとして、ヘリウムガスを使用して、低温液化ガス(例えば液体窒素)と同種のガス(例えば窒素ガス)を添加した混合ガスを用いて、断熱容器内の低温液化ガスがその凝固温度以下にしないようにしたことを特徴とする、超電導部材冷却装置が開示されている。
国際公開第99/062127号パンフレット 特開2005−156051号公報 特開2005−156052号公報
冷凍機は、一般に一定の冷凍能力での運転が長期の安定運転には望ましく、頻繁な冷凍能力の変更や起動・停止は故障の原因となる場合がある。従って、極低温用冷凍機のような冷凍機の運転は基本的にはオン/オフ制御で行い、超電導部材の冷却負荷に拘わらず、消費電力一定の運転がなされることが故障も少なくメンテナンス上も極めて有利である。
しかしながら、超電導機器が一時的に定格運転時を下回って冷却媒体の温度が凝固点に近づいたときは、冷却流路にヒータを設けておいて冷却媒体が凝固点以下の温度にならないようにヒータで加熱することにより、冷却媒体の温度が凝固点以下になるのを防止できるが、装置上ヒータを設けることなく、冷却媒体の凝固を防止できることが望ましい。
前記特許文献1には、冷却冷媒の凝固点を降下させる手段が開示されているが冷却冷媒の凝固を防止する直接的な手段とはなり得ない。特許文献2には、冷凍機のコールドヘッド(冷却部)の温度をセンサにより検出してその検出温度により、圧縮機の流量/圧力をインバータを制御して、冷却媒体の温度が凝固点以下になるのを防止する技術が開示されているが、インバータ制御装置が必要となる。また、特許文献3には、冷凍機の作動ガスとして、ヘリウムガスに低温液化ガス(例えば液体窒素)と同種のガス(例えば窒素ガス)を添加した混合ガスを用いて、断熱容器内の低温液化ガスがその凝固温度以下になるのを防止する方法が開示されているが、超電導機器等の冷却のために外部循環に使用される冷却媒体とは異なる技術であり、また該混合ガスの濃度調整を図る必要がある。
本発明は、上記課題を解決して超電導部材を冷却媒体によって簡易且つ安定して冷却することのできる超電導部材の冷却方法を提供することを目的とする。
本発明は以上の事情を背景としてなされたもので、冷凍機により冷却媒体を過冷却温度まで冷却して超電導部材の冷却媒体として用いる超電導部材冷却装置において、電気ヒータを用いることなく、循環ポンプの吐出圧を利用して、冷凍機と超電導部材の収容容器から循環ポンプ吸入側に戻る循環系において、冷却媒体の一部を冷却媒体の貯蔵容器内に供給することにより、又は該貯蔵容器内の冷却媒体と間接熱交換等させることにより、冷凍機に供給する冷却媒体温度を上昇させて冷凍機のコールドヘッド、出口等において冷却媒体が凝固するのを防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)ないし(5)に記載する発明を要旨とする。
(1)冷却媒体の貯蔵容器(A)から吸入側に冷却媒体配管が配設されている循環ポンプ(B)により、冷却媒体を循環ポンプ(B)吐出側から少なくとも冷凍機(C)と、超電導部材(E)が収容された断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に循環させる、超電導部材(E)の冷却方法において、
冷却媒体の循環ポンプ(B)吐出側から冷凍機(C)と断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)では、冷凍機(C)のコールドヘッド温度(T)、断熱容器(D)入口の冷却媒体温度(T)、断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)、及び冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の間には、T<T<T≦Tとなる関係が形成されるので、
(イ)前記主循環系(R0)に、下記(i)ないし(iii)の中から選択された少なくとも1又は2以上の副循環系(R1、R2、R3)を配設し、
(i)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内に分流して貯蔵容器(A)内経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R1)、
(ii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より下部の液相部に配設された熱交換器(E1)に分流して熱交換器(E1)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R2)、
(iii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より上部の気相部に配設された熱交換器(E2)に分流して熱交換器(E2)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R3)、
(ロ)かつ、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を上記冷却媒体温度(T)よりも高く維持して、
超電導部材(E)における冷却負荷が一時的に減少して断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)が低下し、コールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、
断熱容器(D)出口から循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)の冷却媒体の一部を前記副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させて、貯蔵容器(A)内の温度(T)の冷却媒体との混合又は間接熱交換により冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度を上昇させ、冷凍機(C)において冷却された冷却媒体が凝固するのを防止することを特徴とする超電導部材(E)の冷却方法。
(2)断熱容器(D)出口から循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)の冷却媒体の一部を前記副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させる手段が、(i)断熱容器(D)から循環ポンプ(B)に至る貯蔵容器(A)と合流する部分の上流側に配設された三方弁からなるバルブユニット(V1)、又は(ii)前記分岐後の副循環系及び/もしくは主循環系に配設されたバルブユニット(V2)であることを特徴とする、前記(1)に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
(3)前記冷凍機(A)のコールドヘッド温度検出手段からの信号に基づき、前記バルブユニット(V1又はV2)を作動させて主循環系(R0)の冷却媒体の一部を副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させることにより冷却媒体温度(T)の温度を上昇させることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
(4)前記貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を、平常運転時において副循環系(R1)、副循環系(R2)又は副循環系(R3)を利用して、断続的に冷却することにより制御することを特徴とする、前記(1)ないし(3)のいずれかの1に記載の超電導部材(E)の冷却方法。
(5)前記冷却媒体が液体窒素であり、かつ貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)が、平常時の運転において断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)よりも6℃以上高いことを特徴とする、前記(1)ないし(4)のいずれかの1に記載の超電導部材(E)の冷却方法。
上記(1)に記載の「超電導部材の冷却方法」は、冷却媒体の凝固を防止するために、簡易且つ安定して超電導部材を冷却することのできる超電導部材の冷却方法である。
上記(2)に記載の「超電導部材の冷却方法」は、冷却媒体を分流させるに有効な手段であり、該バルブユニットの操作により、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)を確実に上昇させることが出来る。
上記(3)に記載の「超電導部材の冷却方法」は、冷凍機(A)のコールドヘッドの冷却媒体温度(T)、を検出して、該検出信号により冷却媒体を分流させるので、冷凍機(A)のコールドヘッド部での冷却媒体の凝固を確実に防止することが出来る。
上記(4)に記載の「超電導部材の冷却方法」は、必要に応じて冷却媒体を収容している貯蔵容器(A)内の冷却媒体の冷却も併せて可能である。
上記(5)に記載の「超電導部材の冷却方法」は、冷却媒体として液体窒素を用い、かつ貯蔵容器(A)内の温度(T)と断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)との差を6℃以上であることにより、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)を効率よく上昇することが出来る。
本発明の「超電導部材(E)の冷却方法」は、
冷却媒体の貯蔵容器(A)から吸入側に冷却媒体配管が配設されている循環ポンプ(B)により、冷却媒体を循環ポンプ(B)吐出側から少なくとも冷凍機(C)と、超電導部材(E)が収容された断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に循環させる、超電導部材(E)の冷却方法において、
冷却媒体の循環ポンプ(B)吐出側から冷凍機(C)と断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)では、冷凍機(C)のコールドヘッド温度(T)、断熱容器(D)入口の冷却媒体温度(T)、断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)、及び冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の間には、T<T<T≦Tとなる関係が形成されるので、
(イ)前記主循環系(R0)に、下記(i)ないし(iii)の中から選択された少なくとも1又は2以上の副循環系(R1、R2、R3)を配設し、
(i)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内に分流して貯蔵容器(A)内経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R1)、
(ii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より下部の液相部に配設された熱交換器(E1)に分流して熱交換器(E1)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R2)、
(iii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より上部の気相部に配設された熱交換器(E2)に分流して熱交換器(E2)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R3)、
(ロ)かつ、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を上記冷却媒体温度(T)よりも高く維持して、
超電導部材(E)における冷却負荷が一時的に減少して断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)が低下し、コールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、
断熱容器(D)出口から循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)の冷却媒体の一部を前記副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させて、貯蔵容器(A)内の温度(T)の冷却媒体との混合又は間接熱交換により冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度を上昇させ、冷凍機(C)において冷却された冷却媒体が凝固するのを防止することを特徴とする。
以下、本発明について詳述する。
尚、以下、本発明のおける貯蔵容器(A)、循環ポンプ(B)、冷凍機(C)、断熱容器(D)、及び熱交換器(E1、E2、E3)等を併せて冷却装置ということがある。
又、主循環系と副循環系とを併せて循環系ということがある。
〔1〕本発明の冷却媒体について
前記超電導部材(E)は、通常、断熱容器(D)中に収容され冷却媒体により冷却されるが、超電導部材は稼動時に一定の発熱を伴うので、通常冷凍機で過冷却状態に冷却された冷却媒体を断熱容器(D)に循環させて冷却される。超電導コイルなどの超電導部材(E)、特に高温超電導を利用した超電導部材を冷却する冷却媒体として、ヘリウム、水素、ネオン、窒素、空気、アルゴン、及び酸素等の低温液化ガスが挙げられるが、本発明において、前記超電導部材(E)を超電導状態に維持するのに必要な温度に冷却できる流体であればこれらのいずれの冷却媒体も使用可能である。表1にヘリウム、水素、ネオン、窒素、空気、アルゴン、及び酸素の大気圧下における、沸点と凝固点を示す。
Figure 2009216333
(i)液体ヘリウム、液体水素、及び液体ネオン
ヘリウムの常圧下での沸点は約4.2K(−268.9346℃)であり、凝固点が絶対零度に近いので、最も低温まで冷却可能な冷却媒体である。一方、26×101325Pa(尚、以下に記載する圧力は特に説明がない限り絶対圧を示すものとする。また、101325Paは1atmに相当する。)での融点は0.8K(−272.2℃)である。
また、希少資源であるので高価である。水素は常圧下での沸点は約20.3Kと低いが、取り扱い上問題点がある。ネオンは常圧下での沸点は約27.0と低いが、希少資源であるので高価である。
(ii)液体窒素
窒素は、は常圧下での沸点は約77.4K(−195.8℃)であり、63.2K(−209.9℃)で凝固する。液体窒素は、入手の容易性と取扱性、及び相対的に低価格である点から、一般に広く用いられている。
ところで高温超電導部材においては、若干でも温度が下がれば、超電導特性が大幅に向上することが知られている。具体例として、臨界電流が77Kから70Kに下がっただけでも数倍に大きくなる。従って、大気圧下での飽和温度よりも低い温度(すなわち大気圧下での過冷却温度)の液体窒素等を用いて超電導部材を冷却することが望ましい。例えば、小型超低温冷凍機によって液体窒素を大気圧下での過冷却温度、例えば65Kまで冷却し、得られた大気圧下での過冷却温度の液体窒素で超電導部材を冷却できることが望ましい。
液体窒素の飽和温度は、5×101325Paで93k、2×101325Paで83k、1×101325Pa(常圧)で77kと圧力が低いほど低くなる。また、供給する冷媒は、循環による圧力損失分と温度上昇分を見越した過冷却状態にする必要がある。
(iii)空気
液体空気は常圧下での沸点が79K、凝固点が55.0Kである。沸点と凝固点の差が24.0℃と比較的大きく、且つ低い凝固点を有しているので、冷却媒体として好適に使用できる。
尚、冷却媒体が混合液体であるので長期間の使用により、比揮発度の違いから徐々に冷却媒体中の酸素濃度が高くなる可能性があるので、設計上留意する必要がある。
(iv)液体アルゴン
アルゴンは、常圧下での沸点が約87.3Kで、凝固点は83.8Kと比較的高い。沸点と凝固点の差が3.5℃と比較的小さい。大気中に窒素、酸素の次に存在するが窒素と酸素に比較すると高価であり、また沸点と凝固点の双方が窒素より高いので有用性は高くない。
(v)液体酸素
液体酸素は、常圧下での沸点が90.2Kと比較的高い沸点を有しているが、凝固点が54.3Kの比較的低いため、物性的には冷凍機などで冷却して液体として用いることが考えられる。しかし、液体酸素は液体水素と同様に取り扱い上の問題点がある。
上記冷却媒体のいずれも、冷媒は導体を超電導状態に維持するのに必要な温度に冷却できる流体であれば使用可能であり、沸点と凝固点はいずれも低い方が好ましく、また冷却媒体を用いて超電導部材を冷却する際には過冷却状態とするのが有利であるが凝固温度以下とならないように冷却媒体の温度を制御する必要がある。従って、沸点と凝固点の温度差は大きい方が望ましい。
上記の点から、冷却温度が64〜77Kの範囲である場合には液体窒素が極めて有用であり、また、1〜4K程度の冷却温度が必要とされる場合には液体ヘリウムが有用である。
〔2〕本発明の「冷却装置」について
以下に、本発明の貯蔵容器(A)、循環ポンプ(B)、冷凍機(C)、断熱容器(D)、超電導部材(E)、及び熱交換器(E1、E2)等について図2〜5を用いて説明する。
(1)超電導部材(E)
本発明における超電導部材(E)は、超電導モータ、コイル、発電機、変圧器、送電線等などの超電導部材、またリニアモータカー、核磁気共鳴画像法(MRI)、超伝導磁気エネルギー貯蔵(SMES)、超伝導量子干渉計(QUID)等の超電導部材であり、液体窒素等の低温液化ガスによって低温に冷却・維持されて、超電導効果が発揮されるものである。
(2)断熱容器(D)
本発明において、断熱容器(D)は、超電導部材(E)を収容する容器であり、また、断熱容器(D)には冷却媒体を供給する配管と、断熱容器(D)から冷却媒体を回収する回収配管とが設けられている。尚、断熱容器(D)の形状は特に限定されるものではなく、超電導部材(E)の形状と機能に対応させた形状であればよい。例えば、高温超伝導マグネット及び変圧器等はボックス状の断熱容器(D)内に収納することができ、高温超伝導ケーブルの場合には配管形状内に該ケーブルを収容することが出来る。
断熱容器(D)には過冷却された冷却媒体が冷凍機(C)から常時流入して、循環ポンプ(B)の吸入側に流出しており、一方断熱容器(D)中には超電導部材(E)が浸漬されていて超電導部材を冷却・保持している。冷却媒体として例えば液体窒素を使用する場合には、超電導部材(E)を例えば好ましくは64〜70K、より好ましくは64〜69、更に好ましくは64〜68K程度に冷却することができる。
断熱容器(D)は、外周壁部および底壁部を真空断熱構造とするのが好ましい。また冷却媒体の流入と流出を除いて、外部と遮断された隙間のない、シールされた構造となっていて、断熱容器(D)内の圧力は冷凍機(B)の吸入側の配管を経由して貯蔵容器(A)内と連通していることが好ましい。この場合、断熱容器(D)の圧力は、貯蔵容器(A)内の圧力に影響される。
尚、冷却媒体が流れる配管において、断熱容器(D)と循環ポンプ(B)との間に流量調節弁等が設けられている場合には、断熱容器(D)の上部に安全弁を設けておいてその噴出口を貯蔵容器(A)の気相部とすることができる。
断熱容器(D)内の冷却媒体の部分的な滞留等により生ずる温度差(温度分布)を少なくするためには、冷却媒体を断熱容器(D)の下部側から流入させて、相対する側の上部側から流出させるのが好ましい。
例えば、65Kの過冷却状態の液体窒素によって超電導部材(E)が例えば67〜70K程度に冷却・維持される。また超電導部材(E)内において超電導部材(E)からの熱などによって例えば70K程度以上に温度上昇した液体窒素は、循環ポンプ(B)の吸入側から該ポンプの吐出圧により冷凍機(C)で冷却されて供給側断熱容器(D)に循環される。
(3)循環ポンプ(B)
冷却媒体は、循環ポンプ(B)により加圧して循環され、その吐出圧は必要により循環ポンプ(B)の吐出側から吸入側へのバイパスバルブによって調整される。冷却媒体の循環系において、往路と復路では圧力損失により冷媒の圧力が異なるため、循環ポンプ(B)はこの低下分を考慮してもなお必要流量の得られるものを用いる。特に、送電線等などの冷却媒体の流れで圧力損失の大きい場合には、それを考慮した(5〜10)×101325Pa程度の吐出圧を維持することが必要とされる場合が多い。
循環ポンプ(B)の型式としてはレシプロポンプ、ターボポンプ、ラインポンプ(ターボ式)等の使用が可能である。
通常、貯蔵容器内の圧力は大気圧レベルであり、送電線等などの冷却媒体のながれの圧力損失の大きい場合には、(5〜10)×101325Pa(1atm)程度に維持される場合が多い。
(4)冷凍機(C)
本発明において、冷却媒体を過冷却状態に冷却するのに使用する冷凍機(C)は、表1に記載する冷却媒体等に使用可能なものであれば、特に制限されるものではなく、公知のGM冷凍機、パルスチューブ冷凍機、スターリング冷凍機、タービン式冷凍機等を用いることができる。
冷凍機(C)は、商用電源を用いて動作するように設計されているのが好ましい。また、その運転は基本的にオンオフ制御のみで行うものはメンテナンスも容易であり、メンテナンスフリーで36ヶ月程度の連続運転が可能となるので本発明で使用する冷凍機に特に適している。この場合、本発明に置ける超電導部材(E)の冷却負荷の変動に拘わらず、消費電力一定の運転がなされている。
上記に例示した冷凍機においては流入してくる冷却媒体は通常コールドヘッド(冷凍部)部で冷却されるので、コールドヘッド部の温度は熱電対等により検出して、監視するのが望ましい。
冷凍機(C)内の冷却媒体が接触する部分で最も低温部分はコールドヘッド部となるので、循環される冷却媒体が凝固点以下になるのを防止するためには該コールドヘッド部の温度を冷却媒体の凝固点以下としないように制御することが重要である。
冷却媒体として液体窒素を使用する場合には、コールドヘッドの温度は、大気圧下での飽和液体窒素温度(77K程度)よりも低い温度、例えば65K程度まで温度降下されるように設定することが望ましい。また、冷凍機(C)においては、通常冷却媒体の顕熱、流入量及び温度差の積から算出される一定の熱容量分が冷凍機における冷却の基準となるので、冷凍機(C)に流入してくる冷却媒体の温度管理も重要である。
冷凍機(C)の冷凍能力は、定常運転時における超電導部材(E)の発熱量に見合う冷却熱量としてバランスさせる熱量の他、断熱容器(D)、循環ポンプ(B)、及び配管等の外部からの伝熱も考慮して設計される必要がある。
尚、超電導部材(E)を冷却し始める際に、1台の冷凍機(C)では所定の冷却温度に到達させるのに長時間要する場合には、バックアップの冷凍機を設置しておき、2台の冷凍機を並列に運転させることにより対応することが可能となる。
(5)貯蔵容器(A)
本発明において、貯蔵容器(A)は、超電導部材の冷却に使用される冷却媒体の貯蔵用(バックアップ用)の容器であるが、また、該冷却媒体を温度管理して循環系における冷却媒体が凝固を防止目的にも利用することができる。
以下、経済性及び物性の点から実用上優位性の高い、液体窒素を用いた場合について説明する。尚、液体窒素の使用は例示であり、本発明の冷却媒体が液体窒素に限定されるものではない。
液体窒素は、配管、タンクロリー、ボンベ等から貯蔵容器(A)に受け入れられて、通常大気圧もしくは大気圧より若干高い圧力のもとで冷却されて保存される。
貯蔵容器(A)は、例えば、内槽はオーステナイト系(18−8)ステンレス、外槽は高張力鋼又はステンレス鋼等の超真空断熱構造とすることが出来る。
(i)圧力制御
貯蔵容器(A)内の圧力は、冷却媒体の飽和蒸気圧温度を支配することになるので一定圧力に制御する必要がある。貯蔵容器(A)内の圧力は、循環ポンプ(B)の吸引側の配管を経由して断熱容器(D)と連通しているので、貯蔵容器(A)内の圧力制御は、断熱容器(D)内の圧力をも制御することになる。
また、貯蔵容器(A)内の圧力制御手段を設けておかないと、循環ポンプ(B)により一定した吐出圧力で一定流量の過冷却冷媒を循環させるのに不都合を生ずる場合がある。
循環系の冷却媒体の圧力が上昇すると該冷却媒体は貯蔵容器(A)に逆流するとともに、冷却装置全体の圧力が上昇する。冷却装置の内圧が所定以上になるのを防止するため、冷却媒体を大気放出して系全体の内圧を下げる必要がある。大気放出は、通常、気体で放出されるが、液体窒素が気化する際に多量の潜熱を奪うので、大気放出されると貯蔵容器(A)内の液体窒素の温度は低下し、その結果貯蔵容器(A)内の圧力は低下する。
本発明において、貯蔵容器(A)内の圧力制御方法は特に限定されるものではなく、通常行われている、安全弁を使用した圧力制御が可能である。すなわち、貯蔵容器(A)の気相部に設置された安全弁を所定の圧力に設定しておき、貯蔵容器(A)の内部圧力が設定圧力以上に上昇した場合に安全弁を作動させて、設定圧力以上になるのを防止することが出来る。
超電導部材(E)もしくは断熱容器(D)の使用事情により、断熱容器(D)内を一定の加圧状態に維持する必要がある場合、又は貯蔵容器(A)内が負圧になるのを防止するために、貯蔵容器(A)の圧力を一定の加圧状態、例えば大気圧〜1気圧程度、又は5〜10気圧程度に維持する必要がある場合には、窒素ガスより凝縮温度が低い供給ガス(G)を導入して大気圧もしくは大気圧より若干高い圧力を加えた状態に維持することが可能である。供給ガス(G)は、本発明の冷却媒体よりも沸点や三重点が低いものを用いる。本発明の冷却媒体と三重点が同等以上の供給ガス(G)に用いれば、冷却により供給ガス(G)が液化又は凍結することになり、好ましくない。
本発明において、冷却媒体に液体窒素を用いた場合に、供給ガス(G)としてヘリウムガスを使用することができる。また、貯蔵容器(A)内が負圧の際に大気から空気を導入して負圧を防止するのは大気中の水分、酸素、炭酸ガス等を吸い込むおそれがあり好ましくない。
(ii)冷却媒体の温度制御
断熱容器(D)内に収容されている超電導部材(E)の機能を有効に発揮させるためには、冷却温度は低い方が望ましいが、一方冷却媒体が表1に示すような凝固点以下になって凝固するのを防止する必要がある。従って、循環系の冷却媒体をできるだけ低めに設定する一方、冷却媒体が凝固点以下になるのを防止する手段が必要である。
そのために、貯蔵容器(A)内の冷却媒体を相対的に高め維持しておくと、超伝導機器等の発熱量が減少して、一次的に冷凍機(C)の冷却容量が該発熱量を上回って、冷凍機(C)のコールドヘッド部における冷却媒体がその凝固点に近づいたときに、貯蔵容器(A)内の相対的に高めに維持された冷却媒体により、冷却媒体の直接の混合又は間接熱交換させて、コールドヘッド部における冷却媒体を凝固点以上に上昇させることが可能になる。
貯蔵容器(A)は通常、断熱構造として大気中で保管されるので、放置しておくと、大気との間接熱交換により貯蔵容器(A)の壁から熱が移動して貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度は循環ラインの冷却媒体温度よりも高くなる傾向がある。従って、例えば、貯蔵容器(A)内の圧力がほぼ大気圧で制御される場合に、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度は72〜77K程度、また73〜77K、更に74〜77K程度とすることは可能である。
このような貯蔵容器(A)内の冷却媒体の温度制御は、貯蔵容器(A)内の冷却媒体の温度を熱電対等により検出しておき、該冷却媒体の温度が77Kを超える可能性がある場合には、予め副循環(R1、R2、又はR3)を利用して、貯蔵容器(A)内の冷却媒体を徐々に冷却することが可能である。
尚、後述するように、本発明において、貯蔵容器(A)内の冷却媒体のホールド量は全循環系の冷却媒体のホールド量よりは多量とすることが好ましいので、副循環(R1、R2、又はR3)の流量を相対的に少量として貯蔵容器(A)内の冷却媒体を上記した温度に保つことは可能である。
(iii)貯蔵容器(A)中の冷却媒体のホールドアップ量
本発明において、貯蔵容器(A)中の冷却媒体のホールドアップ量は多い方が好ましく、ホールドアップ量に特に制限はないが、循環系の冷却媒体のホールドアップ量の2倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましい。
(6)熱交換器(E1、E2)
副循環系に配設される熱交換器(E1、E2)は、それぞれ貯蔵容器(A)内の液相部と気相部に設けられるが、貯蔵容器(A)内の冷却媒体の液面は変動しうるのでその配設する位置を特に考慮する必要がある。熱交換器(E1)は液相部に設けられるので、貯蔵容器(A)内の相対的に底部に配設することが好ましい。また、熱交換器(E2)は気相部に設けられるので、貯蔵容器(A)の蓋又は上部チャンネル近傍に配設される。
尚、熱交換器(E1、E2)の伝熱面積は、両冷却媒体の温度差、副循環流量、伝熱係数等を考慮して適宜設計しうるが、これらの熱交換器のタイプは特に制限されるものではないが、例えばらせん状のコイルタイプを使用することが出来る。
〔3〕本発明の「超電導部材(E)の冷却方法」について
以下に、本発明の循環系、温度制御、流量制御等について図2〜5を用いて説明する。
(1)循環系
本発明における冷却媒体の全循環系は、以下に記載する主循環系と副循環系から構成される。
主循環系は定常時に使用される循環系であり、副循環系は、超電導部材(D)の冷却負荷が一次的に減少した場合、又は貯蔵容器(A)内の冷却媒体の冷却が必要な場合の非定常時に断続的に使用される循環系である。
(1−1)主循環系
本発明において、冷却媒体は、図2〜5に示すように循環ポンプ(B)の吐出圧により冷凍機(C)に送られて冷却され、次に断熱容器(D)内に送られて超電導部材(D)を冷却して昇温され、その後循環ポンプ(B)の吸入側にリサイクルされる。
尚、循環ポンプ(B)の吐出側近傍配管に、冷媒の循環圧力を一定に制御する圧力制御弁(PIC)又は、冷却媒体の流量を一定に保つための流量調節弁(FIC)を設けることで、主循環回系を安定的に制御することができる。
(1−2)副循環系
(i)副循環系(R1)
副循環系(R1)は、図2、及び図5に示す概念図のように主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内に分流して貯蔵容器(A)内経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す循環系である。
この場合、断熱容器(D)出口(温度:T)から循環ポンプ(B)により冷凍機(C)に供給する冷却媒体(温度:T)は、貯蔵容器(A)内の冷却媒体(温度:T)と直接混合されるので、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度を迅速に上昇することが可能である。
(ii)副循環系(R2)
副循環系(R2)は、図3に示すように主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より下部の液相部に配設された熱交換器(E1)に分流して熱交換器(E1)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す循環系である。
この場合、貯蔵容器(A)内の冷却媒体と直接混合されず、貯蔵容器(A)内の冷却媒体と間接熱交換されるので、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度は徐々に上昇する。
(iii)副循環系(R3)
副循環系(R3)は、図4に示すように主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より上部の気相部に配設された熱交換器(E2)に分流して熱交換器(E2)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す循環系である。
この場合、貯蔵容器(A)内の冷却媒体と直接混合されず、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より上部の気相部と間接熱交換されるので、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度は徐々に上昇する。
(2)冷却媒体の温度制御
(i)定常状態における主循環系における冷却媒体の温度
定常状態において、冷凍機(C)のコールドヘッド温度(T)、断熱容器(D)入口の冷却媒体温度(T)、断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)、及び冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の間には、T<T<T≦Tとなる関係が形成される。
すなわち、冷凍機(C)置いては、コールドヘッド部の温度(T)が最も低く、冷凍機(C)で冷却される冷却媒体の温度は、通常コールドヘッド部の温度(T)を超える温度となるので、「T<T」となる関係が常に形成される。
又、断熱容器(D)内で冷却媒体は超電導部材(E)により加熱されるので、断熱容器(D)の出口冷却媒体温度(T)は常に入口の冷却媒体温度(T)を超える温度となるので、「T<T」となる関係が常に形成される。
更に、定常状態の場合には、断熱容器(D)の出口冷却媒体は、循環ポンプ(B)を経由して冷凍機(C)に供給されるので、循環ポンプ(B)内での昇温を無視すれば、断熱容器(D)の出口冷却媒体(T)と冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)は、殆ど同じ温度になるので「T=T」の関係が形成され、又は副循環系が使用された場合には、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)は、貯蔵容器(A)内の冷却媒体により直接的又は間接的に昇温されるので、断熱容器(D)の出口冷却媒体(T)と冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)との間には「T<T」なる関係が形成されるので、これらの両ケースをまとめると「T≦T」なる関係が形成される。
(ii)冷却媒体の温度制御
上記の温度関係が成立するので、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を上記冷却媒体温度(T)よりも高いと、超電導部材(E)における冷却負荷が一時的に減少してコールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、上記副循環系を使用して冷却媒体の一部を分流させることにより、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)は確実上昇するので、冷凍機(C)において冷却媒体が凝固するのを確実に防止することが可能となる。
従って、例えば、冷却媒体として液体窒素を使用する場合には、定常状態において、断熱容器(D)の出口冷却媒体温度(T)を好ましくは64〜70K、より好ましくは64〜69K、更に好ましくは65〜68Kとしておき、断熱容器(D)内に収容された超電導部材(E)の冷却負荷が一次的に減少して、コールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、副循環系を使用して冷却媒体温度(T)よりも高い温度の貯蔵容器(A)内の冷却媒体(温度:T)により直接的又は間接的に、冷凍機(C)に供給する冷却媒体の温度(T)を上昇させることにより、冷却された冷却媒体が凝固するのを防止することができる。
貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)は、好ましくは72〜77K、より好ましくは73〜77K、更に好ましくは74〜77Kである。この場合、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)と断熱容器(D)の出口冷却媒体温度(T)差は、好ましくは6℃以上、より好ましくは8℃以上、更に好ましくは10℃以上である。
(3)冷却媒体の分流制御
本発明において、上記温度制御が可能であれば、冷却媒体の分流制御は特に制限されるものではないが、好ましい具体例を以下に記載する。
(3-1)三方弁からなるバルブユニット(V1)による制御
分流制御は、冷凍機(C)のコールドヘッドに温度検出手段を設けておいて、本発明の超電導部材(E)の冷却装置稼動中は常に冷凍機(C)のコールドヘッド温度(T)を監視しておき、該コールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいた際に、図2〜4に示すように、断熱容器(D)から循環ポンプ(B)に至る貯蔵容器(A)と合流する部分の上流側に配設された三方弁からなるバルブユニット(V1)により、副循環系(R1、R2、又はR3)に分流を行い、冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)を上昇させる。
この場合、三方弁のそれぞれの下流側(冷凍機(C)への供給側と貯蔵容器(A)への供給側)それぞれ流量計(F1)と流量計(F2)を設けておき(図2〜4には示していない)、コールドヘッド温度(T)と冷却媒体の凝固点との差により、副循環系に分流する割合を制御することが望ましい。
すなわち、コールドヘッド温度(T)と冷却媒体の凝固点との差が比較的大きいときには、副循環系への分流割合を少なくし、一方、コールドヘッド温度(T)と冷却媒体の凝固点との差が比較的小さいときには、副循環系への分流割合を多くするように制御することが好ましい。
このような制御は、コールドヘッド温度(T)の検出、三方弁のそれぞれの下流側に設けられた流量計(F1)と流量計(F2)、及び三方弁間でのシーケンス制御により行うことが可能であり、このようなシーケンス制御は公知技術を利用して容易に行うことが可能である。尚、上記温度検出手段は、間接的にはなるが断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)を検出して行うことができる。
(3-2)バルブユニット(V2)による制御
分流の目的は、上記「三方弁からなるバルブユニット(V1)による制御」と同様であり、バルブユニット(V1)においては、1個の三方弁によって分流を行うのに対し、バルブユニット(V2)では、1個又は2個の調節弁(コントロールバルブ)により分流を行う点で分流手段が異なる。バルブユニット(V2)による制御において、温度の検出手段は、上記バルブユニット(V1)の場合と同様であり、バルブユニット(V2)は、前記分岐後の副循環系及び/もしくは主循環系に配設されるのが望ましい。バルブユニット(V2)の調節弁は、図5に示すように分流点から冷凍機(C)への供給側と貯蔵容器(A)への供給側の双方に設けることが出来るが、それぞれの機器の配置レベル関係から差圧又は配管の圧力損失等からいずれか一方側に調節弁を設けておいても制御可能な場合があるので、この場合にはより容易に冷却媒体が流れ易い側に調節弁を設けることも可能な場合がある。尚、いずれの場合にも、それぞれバルブユニット(V1)で示した箇所と同様の箇所(図5には示していない))に流量計(F1)と流量計(F2)を設けておくことが望ましい。
バルブユニット(V2)を採用する場合にも、流量制御は、コールドヘッド温度(T)の検出、流量計(F1)と流量計(F2)、及び1又は2の調節弁間でのシーケンス制御により行うことが可能であり、このようなシーケンス制御は公知技術を利用して容易に行うことができる。
従来技術である、超電導部材の冷却装置の概念図である。 本発明において、貯蔵容器に収容された冷却媒体との混合により、冷凍機に供給する冷却媒体の温度を上昇する副循環系を使用する、超電導部材の冷却装置の概念図である。 本発明において、貯蔵容器に収容された冷却媒体との間接熱交換により、冷凍機に供給する冷却媒体の温度を上昇する副循環系を使用する、超電導部材の冷却装置の概念図である。 本発明において、貯蔵容器に収容された冷却媒体との間接熱交換により、冷凍機に供給する冷却媒体の温度を上昇する副循環系を使用する、超電導部材の冷却装置の概念図である。 本発明において、貯蔵容器に収容された冷却媒体との混合により、冷凍機に供給する冷却媒体の温度を上昇する副循環系を使用する、超電導部材の冷却装置の概念図である。
符号の説明
A 冷却媒体の貯蔵容器
B 循環ポンプ
C 冷凍機
D 断熱容器
E 超電動部材
HE1 熱交換器
HE2 熱交換器
HT ヒータ
TC 温度調節計
V1 バルブユニット1
V2 バルブユニット2
V2 バルブユニット2

Claims (5)

  1. 冷却媒体の貯蔵容器(A)から吸入側に冷却媒体配管が配設されている循環ポンプ(B)により、冷却媒体を循環ポンプ(B)吐出側から少なくとも冷凍機(C)と、超電導部材(E)が収容された断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に循環させる、超電導部材(E)の冷却方法において、
    冷却媒体の循環ポンプ(B)吐出側から冷凍機(C)と断熱容器(D)を経由して循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)では、冷凍機(C)のコールドヘッド温度(T)、断熱容器(D)入口の冷却媒体温度(T)、断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)、及び冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の間には、T<T<T≦Tとなる関係が形成されるので、
    (イ)前記主循環系(R0)に、下記(i)ないし(iii)の中から選択された少なくとも1又は2以上の副循環系(R1、R2、R3)を配設し、
    (i)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内に分流して貯蔵容器(A)内経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R1)、
    (ii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より下部の液相部に配設された熱交換器(E1)に分流して熱交換器(E1)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R2)、
    (iii)主循環系における断熱容器(D)から循環ポンプ(B)吸入側へ循環する冷却媒体の一部を、貯蔵容器(A)内の冷却媒体液面より上部の気相部に配設された熱交換器(E2)に分流して熱交換器(E2)経由で循環ポンプ(B)吸入側に戻す副循環系(R3)、
    (ロ)かつ、貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を上記冷却媒体温度(T)よりも高く維持して、
    超電導部材(E)における冷却負荷が一時的に減少して断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)が低下し、コールドヘッド温度(T)が冷却媒体の凝固点に近づいたときに、
    断熱容器(D)出口から循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)の冷却媒体の一部を前記副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させて、貯蔵容器(A)内の温度(T)の冷却媒体との混合又は間接熱交換により冷凍機(C)に供給する冷却媒体温度(T)の温度を上昇させ、冷凍機(C)において冷却された冷却媒体が凝固するのを防止することを特徴とする超電導部材(E)の冷却方法。
  2. 断熱容器(D)出口から循環ポンプ(B)吸入側に戻る主循環系(R0)の冷却媒体の一部を前記副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させる手段が、(i)断熱容器(D)から循環ポンプ(B)に至る貯蔵容器(A)と合流する部分の上流側に配設された三方弁からなるバルブユニット(V1)、又は(ii)前記分岐後の副循環系及び/もしくは主循環系に配設されたバルブユニット(V2)であることを特徴とする、請求項1に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
  3. 前記冷凍機(A)のコールドヘッド温度検出手段からの信号に基づき、前記バルブユニット(V1又はV2)を作動させて主循環系(R0)の冷却媒体の一部を副循環系(R1、R2、又はR3)に分流させることにより冷却媒体温度(T)の温度を上昇させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
  4. 前記貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)を、平常運転時において副循環系(R1)、副循環系(R2)又は副循環系(R3)を利用して、断続的に冷却することにより制御することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
  5. 前記冷却媒体が液体窒素であり、かつ貯蔵容器(A)内の冷却媒体温度(T)が、平常時の運転において断熱容器(D)出口の冷却媒体温度(T)よりも6℃以上高いことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導部材(D)の冷却方法。
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Ehrlich et al. Present and future cryogenics at Cornell

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