JP2009215969A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最小作動角付近ではアクチュエータ33の変位に対する作動角変化の感度が小さくなるようにして、制御分解能を高める。
【解決手段】作動角を連続的に可変制御し得る第1可変動弁機構は、制御軸32の回転位置により作動角が定まる。アクチュエータ33側の出力軸53と制御軸32との間には、第1,第2アーム55,56と、中間リンク57と、を含む4節リンク機構51が介在し、これを介して出力軸53の回転変位が制御軸32に伝達される。4節リンク機構51は、平行4節リンクではない異形のリンク機構となっており、最小作動角付近と最大作動角付近で制御軸32の変化の感度が低く、中間作動角領域では感度が高い略S字形の特性となるように、各々のリンク長R、r、D、Lと、その初期位置α0、β0が設定されている。
【選択図】図7

Description

この発明は、機械的な機構により内燃機関の吸気弁もしくは排気弁の作動角を連続的に拡大・縮小変化させることが可能な可変動弁機構と、その作動角を変更するためのアクチュエータと、を備えてなる内燃機関の可変動弁装置に関する。
内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブリフト特性、特にその作動角を連続的に拡大・縮小させることが可能な可変動弁機構が本出願人らによって従来から種々提案されている。特許文献1は、その一例として、偏心カム(制御カム)を備えた制御軸の回転位置に応じて吸気弁もしくは排気弁のリフトと作動角とが両者同時に拡大・縮小変化する可変動弁装置を開示している。上記制御軸は、電動モータからなるアクチュエータによって、ウォームギアを含むギア機構を介して回転方向に駆動され、その回転位置をセンサによって検出することで、回転位置ひいてはリフト・作動角がフィードバック制御される構成となっている。また、特許文献2には、同様のリフト・作動角を変更する可変動弁機構を吸気弁に適用することで、スロットル弁に依存せずに吸入空気量を制御し得るようにした内燃機関の吸入空気量制御装置が開示されている。
特開2006−312943号公報 特開2002−256905号公報
上記のような吸気弁もしくは排気弁の作動角を連続的に変化させる可変動弁装置においては、作動角が最も小さくなるときに相対的に高い制御精度が求められるので、アクチュエータの変位に対する制御軸の変位が小さな所謂感度の低い特性が望ましい。その反面、内燃機関の運転中に使用頻度の高い中間的な作動角では、運転条件の変化に対する制御の応答性の点で、逆に、アクチュエータの一定の変位に対し制御軸が大きく変位することが要求される。
特に、上記可変動弁機構を吸気弁側に利用して吸入空気量を制御するような場合には、吸入空気量が少ない低負荷域で最小作動角となるので、この最小作動角付近での高い制御分解能が必要である。
しかしながら、上記従来のように例えばウォームギア機構を介してアクチュエータにより制御軸を回転する従来の構成では、アクチュエータつまり電動モータの回転角度と制御軸の回転角度との関係がほぼ直線的な関係となり、上記のような望ましい特性を得ることができない。
そこで、この発明は、アクチュエータの変位を4節リンク機構を介して可変動弁機構へ伝達するようにし、この4節リンク機構のリンク構成によって、所望の特性を得るようにしたものである。すなわち、この発明は、吸気もしくは排気の弁の作動角を機構的に連続的に拡大・縮小可能な可変動弁機構と、この可変動弁機構の作動角を変更するためのアクチュエータと、を備えるとともに、上記可変動弁機構が、最小作動角位置から最大作動角位置まで180°未満の所定の角度範囲内で回動する制御入力軸を有し、この制御入力軸の回転位置によって上記作動角が定まる内燃機関の可変動弁装置を前提としている。なお、上記制御入力軸は、上記特許文献1,2における制御軸のようなカムなどを有する回転軸そのものであってもよく、あるいは、このような回転軸に何らかの連動機構、例えばギア機構などを介して一体に連動する別の回転軸であってもよい。
そして、本発明では、上記アクチュエータによって直接にもしくは間接に駆動され、かつ180°未満の角度範囲で回動する制御駆動軸が上記制御入力軸と並んで配置されており、上記制御入力軸と上記制御駆動軸とを4節リンク機構として連係するように、上記制御入力軸に設けられた第1アームと上記制御駆動軸に設けられた第2アームとが中間リンクを介して連結されている。上記4節リンク機構は、完全な平行4節リンクではなく、上記制御入力軸が上記最小作動角位置にある初期位置において、上記制御駆動軸の単位角度の回転変位に対する上記制御入力軸の回転角度が、中間作動角領域に比べて相対的に小となるように、各々のリンク長およびその初期位置が設定されている。
すなわち、第1,第2アーム、中間リンク、および制御入力軸と制御駆動軸との間の固定のリンク(これは機構学上のリンクであって、特定の部材を意味するものではない)からなる4本のリンクによって4節リンク機構が構成され、アクチュエータによる制御駆動軸の回転が制御入力軸へと伝達されるのであるが、制御入力軸が最小作動角位置にあるとき(各リンクの初期位置)には、制御駆動軸が一定角度回転しても制御入力軸が比較的小さく回転することになり、その制御分解能が向上する。換言すれば、制御駆動軸の回転に対する制御入力軸(あるいは第1アーム)の角速度が、最小作動角位置では小さく、これよりも作動角の大きな領域で相対的に大きくなるように、4節リンク機構が構成されており、中間作動角領域での応答性を損なわずに、最小作動角付近での制御分解能が高くなる。
より望ましくは、上記制御駆動軸の回転角度に対する上記制御入力軸の上記最大作動角位置から上記最小作動角位置までの変位の特性が、1つの変曲点を有する略S字形の特性をなすように、上記4節リンク機構が構成されている。これは、例えば、上記制御入力軸と上記制御駆動軸とを通る直線に対する上記第1アームの角度をα(但しα<180°)、第2アームの角度をβ(但しβ<180°)とし、最小作動角位置における各々の角度をα0およびβ0、最大作動角位置における各々の角度をαmaxおよびβmaxとしたときに、β0<α0でかつβmax>αmaxの関係を満たすように各リンクのリンク長およびその初期位置を設定することにより実現する。つまり、制御駆動軸の回転に対する制御入力軸(あるいは第1アーム)の角速度が、最小作動角位置では小さく、中間作動角領域では大きく、最大作動角位置では再び小さくなる。最大作動角では、一般にバルブリフトに伴い制御入力軸に作用する反力が最も大となり、この反力に抗して制御入力軸を保持する力が最も大きく必要となるが、最大作動角位置で上記のように制御駆動軸の一定の変位に対する制御入力軸の変位が小さくなると、それだけアクチュエータに要求される最大駆動トルクが小さくなる。
この発明によれば、アクチュエータと可変動弁機構の制御入力軸との間に異形の4節リンク機構を介在させることで、中間作動角領域での応答性を損なわずに、最小作動角付近での制御分解能が高くなる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る可変動弁装置を内燃機関の吸入空気量制御に利用した場合のシステム構成を示す構成説明図であって、内燃機関1は、吸気弁3と排気弁4とを有し、かつ吸気弁3の動弁機構として、吸気弁3のリフト・作動角を連続的に拡大・縮小させることが可能な本発明に係る可変動弁装置すなわち第1可変動弁機構(VEL)5と、作動角の中心角を連続的に遅進させることが可能な位相可変機構すなわち第2可変動弁機構(VTC)6と、を備えている。また、吸気通路7には、モータ等のアクチュエータにより開度が制御される電子制御スロットル弁2が設けられている。ここで、上記スロットル弁2は、吸気通路7内に、ブローバイガスの処理などのために必要な僅かな負圧(例えば−50mmHg)を発生させるためだけに用いられており、吸入空気量の調整は、基本的に、上記第1,第2可変動弁機構5,6により吸気弁3のバルブリフト特性を変更することで行われる。すなわち、吸入空気量の調整をスロットル弁開度に依存しない実質的なスロットルレス運転が実現される。これらの第1,第2可変動弁機構5,6および電子制御スロットル弁2は、コントロールユニット10によって制御されている。
また、燃料噴射弁8が吸気通路7に配設されており、上記のように吸気弁3により調整された吸入空気量に応じた量の燃料が、この燃料噴射弁8から噴射される。従って、内燃機関1の出力は、第1,第2可変動弁機構5,6により吸入空気量を調整することによって制御される。
上記のコントロールユニット10には、運転者により操作されるアクセルペダルに設けられたアクセル開度センサ11からのアクセル開度信号APO、エンジン回転速度センサ12からのエンジン回転速度信号Ne、吸入空気量センサ13からの吸入空気量信号、などが入力されており、コントロールユニット10は、これらの信号に基づいて、燃料噴射量、点火時期、スロットル弁開度、作動角目標値、中心角目標値、等を演算し、燃料噴射弁8、点火プラグ9、スロットル弁2、第1,第2可変動弁機構5,6、等を制御する。
図2は、上記第1,第2可変動弁機構5,6の構成を示す構成説明図である。これらの第1可変動弁機構5および第2可変動弁機構6は、その機械的な構成は公知であり、例えば、上述した特許文献1,2に記載の装置と同様の構成を有している。従って、その概要のみを説明する。
リフト・作動角を可変制御する第1可変動弁機構5は、内燃機関1のクランクシャフトにより駆動される駆動軸22と、この駆動軸22に固定された駆動偏心カム23と、回転自在に支持された制御軸32と、この制御軸32の制御偏心カム38に揺動自在に支持されたロッカアーム26と、吸気弁3のタペット30に当接する揺動カム29と、を備えており、上記駆動偏心カム23とロッカアーム26とはリンクアーム24によって連係され、ロッカアーム26と揺動カム29とは、リンク部材28によって連係されている。
上記ロッカアーム26は、略中央部が上記制御偏心カム38によって揺動可能に支持されており、その一端部に、連結ピン25を介して上記リンクアーム24のアーム部が連係しているとともに、他端部に、連結ピン27を介して上記リンク部材28の上端部が連係している。上記制御偏心カム38は、制御軸32の軸心から偏心しており、従って、制御軸32の角度位置に応じてロッカアーム26の揺動中心は変化する。
上記揺動カム29は、駆動軸22の外周に嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部に、連結ピン37を介して上記リンク部材28の下端部が連係している。この揺動カム29の下面には、駆動軸22と同心状の円弧をなす基円面と、該基円面から所定の曲線を描いて延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの基円面ならびにカム面が、揺動カム29の揺動位置に応じてタペット30の上面に当接する。
上記制御軸32は、一端部に連係する後述するリフト・作動角制御用アクチュエータによって所定角度範囲内で回転するように構成されている。このリフト・作動角制御用アクチュエータは、コントロールユニット10からの制御信号により制御される例えばDCモータからなり、上記制御軸32の回転角度が制御軸センサ34によって検出され、目標のリフト・作動角に対応する目標の回転角度となるようにフィードバック制御される。
上記第1可変動弁機構5によれば、上記制御軸32の回転角度位置に応じて吸気弁3のリフトならびに作動角が、両者同時に、連続的に拡大,縮小し、このリフト・作動角の大小変化に伴い、吸気弁3の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化する。リフト・作動角の大きさは、制御軸32の回転位置によって一義的に定まるので、上記制御軸センサ34の検出値により、そのときの実際のリフト・作動角が示されることになる。
一方、中心角を可変制御する第2可変動弁機構6は、上記駆動軸22の前端部に設けられたスプロケット42と、このスプロケット42と上記駆動軸22とを、所定の角度範囲内において相対的に回転させる位相制御用アクチュエータ43と、から構成されている。上記スプロケット42は、図示せぬタイミングチェーンもしくはタイミングベルトを介して、クランクシャフトに連動している。上記位相制御用アクチュエータ43は、本実施例では油圧式の回転型アクチュエータからなり、コントロールユニット10からの制御信号によって図示せぬ油圧制御弁を介して制御される。この位相制御用アクチュエータ43の作用によって、スプロケット42と駆動軸22とが相対的に回転し、バルブリフトにおけるリフト中心角が遅進する。つまり、リフト特性の曲線自体は変わらずに、全体が進角もしくは遅角する。また、この変化も、連続的に得ることができる。この第2可変動弁機構6の制御状態は、駆動軸22の回転位置に応答する駆動軸センサ36によって検出される。
図3は、代表的な運転条件における吸気弁3のバルブリフト特性を示したもので、図示するように、アイドル等の極低負荷域においては、リフト・作動角が最小となり、かつ中心角の位相は、最も遅角した位置となる。これによって、閉時期は、下死点直前位置となる。
アイドル等の極低負荷域よりも負荷の大きな低負荷領域(補機負荷が加わっているアイドル状態を含む)においては、リフト・作動角が大きくなり、かつ中心角は進角した位置となる。このときには、吸気弁閉時期を早めることで、吸気量が比較的少量に制御される。
さらに負荷が増加し、燃焼が安定してくる中負荷域では、リフト・作動角をさらに拡大しつつ、中心角の位相を進角させる。中心角の位相は、中負荷域のある点で、最も進角した状態となる。
また、最大負荷時には、さらにリフト・作動角を拡大し、かつ最適なバルブタイミングとなるように第2可変動弁機構6を制御する。なお、図示するように、機関回転数によっても最適なバルブリフト特性は異なるものとなる。
図4〜図6は、上記リフト・作動角を変更するための第1可変動弁機構5のリフト・作動角制御用アクチュエータ33と、このリフト・作動角制御用アクチュエータ33の回転を制御軸32に伝達するための4節リンク機構51と、の詳細を示している。図示するように、円筒状のモータからなるリフト・作動角制御用アクチュエータ33が制御軸32と平行に並んで設けられており、その前端部つまりモータ出力軸側に例えば遊星歯車式の減速機52が接続されていて、該減速機52の出力軸53がモータ出力軸と同軸に配置されている。
上記4節リンク機構51は、上記制御軸32に固定された第1アーム55と、上記出力軸53に固定された第2アーム56と、これらの2つのアーム55,56の先端部同士を連結する中間リンク57と、を備えている。当業者には自明なように、機構学上は、上記制御軸32と上記出力軸53との間に固定リンクが想定され、これら4本のリンクによって4節リンク機構51が構成される。この4節リンク機構51を介して制御軸32と出力軸53とが連動し、出力軸53の回転変位が制御軸32に伝達される。なお、この実施例では、制御軸32が請求項における制御入力軸に相当し、出力軸53が請求項における制御駆動軸に相当するが、例えば、第1アームを備える制御入力軸と上記制御軸32とを別の部材とし、適当な連動機構(減速機構、増速機構を含む)でもって連動させた構成も可能であり、逆にアクチュエータ出力軸そのものを制御駆動軸として用いたり、他の形式の減速機構などをアクチュエータと制御駆動軸との間に介在させたりすることも可能である。なお、上記制御軸32(制御入力軸)と上記出力軸53(制御駆動軸)とは平行であることが望ましいが、完全な平行でなくてもよく、例えばリンクの連結部に適宜なジョイントを利用するなどにより多少の捩れや傾きを吸収することが可能である。
上記第1,第2アーム55,56は、固定リンク(制御軸32と上記出力軸53との間のリンク)に直交する姿勢を各々の「直立位置」と定義すると、制御軸32が最小作動角位置にあるときには、図5に示すように、各々直立位置から一方へ傾いた姿勢となり、制御軸32が最大作動角位置にあるときには、図6に示すように、各々直立位置から逆に他方へ傾いた姿勢となる。そして、最小作動角位置から最大作動角位置へと変位する方向では、アクチュエータ33側の第2アーム56が中間リンク57を介して第1アーム55を引っ張る関係、つまり中間リンク57に圧縮荷重ではなく引張荷重が作用する関係となるように、アクチュエータ33の配設位置を含め4節リンク機構51が構成されている。上記制御軸32には、バルブリフトに伴う反力が常に作動角を縮小する方向へ作用し、かつこの反力は作動角が大であるほど大きな力となるので、仮にこの力を中間リンク57が圧縮荷重として受けるとリンクの座屈の問題があるが、常に引張荷重として受けることで、座屈の懸念が軽減する。なお、図では、第1,第2アーム55,56および中間リンク57を単純な棒状に示しているが、実際の部品がこのような形状に限定されるものではない。
上記4節リンク機構51は、完全な平行4節リンク機構ではなく、アクチュエータ33の回転に対する制御軸32の回転が所望の特性となるように異形の4節リンクとなっている。以下、これを図7を用いて詳細に説明する。
図7は、4節リンク機構51を単純化して示したものであり、ここでは、第1アーム55のリンク長をR、第2アーム56のリンク長をr、中間リンク57のリンク長をL、固定リンクのリンク長(制御軸32中心と出力軸53中心との距離)をD、固定リンクに沿った直線を基準線としたときの第1アーム55の角度をα(但しα<180°)、第2アーム56の角度をβ(但しβ<180°)とする。従って、角度α,βが90°の姿勢が前述の「直立位置」に相当する。そして、最小作動角位置(つまり初期位置)における各々の角度をα0およびβ0とすると、これらは前述したように90°よりも小さく、最大作動角位置における各々の角度をαmaxおよびβmaxとすると、これらは90°よりも大きい。
ここで、4つのリンクのリンク長およびその初期位置は、上記のように定義される角度α,βを用いて、β0<α0でかつβmax>αmaxの関係が満たされるように設定される。なお、最小作動角位置から最大作動角位置までの制御軸32の必要な回転角度(例えば90°〜100°程度となる)をθとすれば、α0+θ=αmaxである。このような角度関係を満たせば、例えば図8に例示するように、横軸を出力軸53の角度βの変位、縦軸を制御軸32の角度αの変位、としたときに、両者の関係が単純な直線ではなく、中間部に1つの変曲点を有する略S字形の特性とすることができ、中間作動角領域でアクチュエータ33の回転変位に対する制御軸32の回転変位(ひいては作動角変化量)が大きく、かつ最小作動角付近および最大作動角付近の双方で、制御軸32の回転変位の感度が低い特性が得られる。
上記のような角度関係を得るためのリンク長の一例としては、例えば、「r<R」の関係があり、かつ同時に、「L−D<R−r」の関係を満たせば、上記の角度関係が得られる。つまり、第1アーム55のリンク長Rが第2アーム56のリンク長rよりも僅かに大きく、その差を越えない範囲で、中間リンク57のリンク長Lが固定リンクのリンク長Dよりも大きいものとすればよい。
具体的な数値例を挙げると、R=15mm、r=12mm、D=100mm、L=101mmであり、最小作動角および最大作動角での角度として、α0=32°、β0=5°、αmax=136°、βmax=165°とした場合の特性を、図8に示す。なお、図8の0の点は、最小作動角位置であり、角度αは、104°の範囲(つまり前述したθ)で変化し、角度βは、160°の範囲で変化する。第2アーム56が前述した直立位置となる位置つまりβ=90°の付近で第1アーム55の角速度が最大となり、つまり変曲点となる。これにより、例えば吸気弁制御の場合に多用される中間作動角領域での制御の応答性が高くなる。これに対し、最小作動角付近では、出力軸53の単位回転角度に対する制御軸32の回転変位が小さくなり、それだけ制御の分解能が高く得られる。例えば吸気弁制御に適用する場合には、最小作動角がアイドルのような吸気量の非常に少ない運転条件に対応するので、制御精度の上で有利となる。特に、本実施例のようにリフトが作動角とともに変化する形式のものでは、最小作動角位置で極小リフトとなり、その制御精度が非常に高く要求されるので、図8のような特性は有利となる。また、最大作動角付近では、制御軸32へ加わる反力が最も大きなものとなるが、出力軸53の単位回転角度に対する制御軸32の回転変位が小さくなるので、それだけアクチュエータ33側へ作用する負荷トルクが低くなり、アクチュエータ33に要求されるトルクが小さくなる。
上記の数値例は、最も好ましい一つの例であるが、本発明が意図する最小作動角付近での相対的な感度の抑制は、「r<R」の関係のみ(つまり「L−D<R−r」の関係は成立しない)を満たせば足りる。図9は、一例として、R=15mm、r=12mm、D=100mm、L=96mmとした場合の特性(但しβ0は図8と同じ5°である)を示している。図示するように、この場合でも最小作動角付近で望ましい特性が得られる。
「r<R」の関係において、リンク長rは、0.7R〜0.8R程度とすることが望ましい。リンク長rが第1アーム55のリンク長Rに近いと、最小作動角付近での相対的な感度の低下を実質的に得ることができず、他方、両者の差が過度に大きいと、所望の回転角度範囲を得る上で実用的なレイアウトが困難となる。
なお、図10は、参考例1(R=12mm、r=15mm、D=100mm、L=96mm、但しβ0は20°)の場合の特性、図11は、参考例2(R=12mm、r=15mm、D=100mm、L=98mm、但しβ0は20°)の場合の特性、をそれぞれ示しているが、参考例1の特性では、最大作動角付近で制御軸32が過敏に変化することとなり好ましくなく、参考例2の特性では、最小作動角付近で制御軸32が過敏に変化するため好ましくない。
次に、図12は、アクチュエータ33として、ボールネジ機構によりスライダ61を直進移動させる電動モータを用いた実施例を示しており、上記スライダ61の直線運動によりリンク62およびレバー63を介して制御駆動軸64が回転駆動される。4節リンク機構51の構成は、前述した実施例と同様である。
さらに図13に示す変形例は、リンク62が第2アーム56の先端に中間リンク57と同一の連結点で連結されているものである。
また、図14に示す実施例は、中間リンク57に常に引張荷重が作用するように、制御軸32を回転方向の一方へ付勢するばね部材を設けたものである。図示例では、第1アーム55に連係した引張ばね71が用いられており、制御軸32を常に最小作動角位置へ向けて付勢している。これにより、前述したように、中間リンク57の座屈の問題を回避でき、例えば細い中間リンク57を用いることが可能となる。図15の変形例のように、圧縮ばね72により同様に付勢することもできる。なお、ばね部材により制御軸32を最大作動角位置へ向けて付勢し、これを最小作動角位置へ向けて中間リンク57を介して引っ張るように構成することも可能である。
また、上記実施例では作動角とともに弁のリフトが増減変化する可変動弁機構に適用した例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、特開平9−184406号公報や特開平9−268906号公報等に開示された作動角のみが変化する形式の可変動弁機構にも同様に適用できる。
本発明に係る可変動弁装置を吸入空気量の制御に用いる場合のシステム構成図。 第1可変動弁機構の概略を示す斜視図。 代表的な運転条件でのバルブリフト特性を示す特性図。 アクチュエータおよび4節リンク機構の構成を示す平面図。 同じく最小作動角位置での正面図。 同じく最大作動角位置での正面図。 4節リンク機構の説明図。 好ましい特性の一例を示す特性図。 好ましい特性の他の例を示す特性図。 参考例1の特性図。 参考例2の特性図。 ボールネジ式のアクチュエータを用いた実施例の構成説明図。 その変形例を示す構成説明図。 中間リンクが引張荷重となるようにばね部材を付加した実施例の構成説明図。 その変形例を示す構成説明図。
符号の説明
3…吸気弁
5…第1可変動弁機構
6…第2可変動弁機構
10…コントロールユニット
32…制御軸
33…アクチュエータ
51…4節リンク機構
55…第1アーム
56…第2アーム
57…中間リンク

Claims (8)

  1. 吸気もしくは排気の弁の作動角を機構的に連続的に拡大・縮小可能な可変動弁機構と、この可変動弁機構の作動角を変更するためのアクチュエータと、を備えるとともに、上記可変動弁機構が、最小作動角位置から最大作動角位置まで180°未満の所定の角度範囲内で回動する制御入力軸を有し、この制御入力軸の回転位置によって上記作動角が定まる内燃機関の可変動弁装置において、
    上記アクチュエータによって直接にもしくは間接に駆動され、かつ180°未満の角度範囲で回動する制御駆動軸が上記制御入力軸と並んで配置されるとともに、上記制御入力軸と上記制御駆動軸とを4節リンク機構として連係するように、上記制御入力軸に設けられた第1アームと上記制御駆動軸に設けられた第2アームとが中間リンクを介して連結されており、
    上記4節リンク機構は、上記制御入力軸が上記最小作動角位置にある初期位置において、上記制御駆動軸の単位角度の回転変位に対する上記制御入力軸の回転角度が、中間作動角領域に比べて相対的に小となるように、各々のリンク長およびその初期位置が設定されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 上記制御駆動軸の回転角度に対する上記制御入力軸の上記最大作動角位置から上記最小作動角位置までの変位の特性が、1つの変曲点を有する略S字形の特性をなすように、上記4節リンク機構が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 上記第1アームのリンク長Rが、上記第2アームのリンク長rよりも長いことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 上記第2アームのリンク長rが、0.7R〜0.8Rの範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 上記制御入力軸と上記制御駆動軸とを通る直線に対する上記第1アームの角度をα(但しα<180°)、第2アームの角度をβ(但しβ<180°)とし、最小作動角位置における各々の角度をα0およびβ0、最大作動角位置における各々の角度をαmaxおよびβmaxとすると、β0<α0でかつβmax>αmaxの関係があることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 上記第1アームのリンク長Rと、上記第2アームのリンク長rと、上記中間リンクのリンク長Lと、上記制御入力軸と上記制御駆動軸との間の固定のリンク長Dと、が、「r<R」でかつ「L−D<R−r」の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  7. 上記可変動弁機構は、弁のリフトと作動角とが同時に拡大・縮小するリフト・作動角可変機構であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  8. 上記制御入力軸が最小作動角位置もしくは最大作動角位置へ向かってばね手段により付勢されており、この付勢力を上記中間リンクが引張荷重として受けるように上記4節リンク機構が構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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