JP2009215455A - インクジェット用インク組成物、並びに、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物 - Google Patents

インクジェット用インク組成物、並びに、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】微細な顔料の分散性及びその安定性を向上したインクジェット用インク組成物、これを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物を提供すること。
【解決手段】オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種、ピリミジン基を有する式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、及び活性放射線硬化性化合物を含有することを特徴とするインクジェット用インク組成物、これを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物。
Figure 2009215455

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用として好適に用いられるインクジェット用インク組成物、インクジェット記録方法、及び前記インクジェット記録方法により得られる印刷物に関する。詳しくは、活性放射線の照射に対して、高感度で硬化し、インク硬化後にも硬化物が十分な柔軟性を有するインクジェット記録用に好適なインク組成物、インクジェット記録方法、及び、これを用いた印刷物に関するものである。
画像データ信号に基づき、紙などの被記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型・溶融型の熱転写方式、インクジェット方式などが知られている。これらの中でも、前記インクジェット方式は、安価な装置で実施可能であり、かつ、必要とされる画像部のみにインクを吐出して被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安く、さらに騒音が少なく、画像記録方式として優れている。前記インクジェット方式によれば、普通紙のみならずプラスチックシート、金属板など非吸水性の被記録媒体にも印字可能であるが、印字する際の高速化及び高画質化が重要な課題となっており、印字後の液滴の乾燥、硬化に要する時間が、画像の鮮鋭度に大きく影響する性質を有している。
前記インクジェット方式の一つとして、活性放射線の照射によって硬化可能なインクジェット記録用の硬化性インク組成物を用いた記録方式がある。この方法によれば、印字後直ちに放射線照射し、インク液滴を硬化させることで鮮鋭な画像を形成することができる。
前記硬化性インク組成物においては、発色性に優れた高精細画像を形成するため、高い顔料分散性と経時的安定性が求められる。一般に、インク組成物に鮮明な色調と高い着色力を付与するためには、顔料の微細化が必須であり、特にインクジェット記録用のインク組成物では、吐出されるインク液滴が画像の鮮鋭度に大きな影響を与えるため、吐出液滴も少量となり、かつ、該インク組成物によって形成されるインク硬化膜の膜厚よりも微細な粒子を用いることが必須となる。このように、高い着色力を得るために顔料をより微粒子化していくと、該顔料の分散が困難になり、顔料凝集体が生じてしまい、顔料分散剤を添加すると、インク組成物の粘度が上昇してしまうという問題が生ずる。顔料凝集体の発生やインク組成物の粘度上昇は、いずれもインク吐出性に悪影響を与え、インク組成物の性能の大幅な低下を招く。また、前記インクジェット方式に用いられるインク組成物は、カートリッジ内に収納され、吐出時には加熱され、非吐出時、保存時には降温するため、加熱−冷却の繰返し温度変化を受け、この温度変化も前記顔料分散性に悪影響を与え、経時的に顔料の分散性が低下し、増粘、凝集などが生じ易くなるという問題がある。
このため、充分な流動性を有し、かつ微細化された顔料を安定に分散させ、さらに、顔料分散の経時安定性に優れるインク組成物が求められており、従来においては、安定な顔料分散液を得るための分散剤について種々の提案がなされている。
例えば、顔料との親和性を向上させるため、顔料誘導体を分散剤として使用したインク組成物(特許文献1及び2参照)、フタロシアニン、キナクリドン系などの特定の顔料に対し、分散剤として塩基性基を有するポリマーを用いたインク組成物(特許文献3参照)、ポリ(エチレンイミン)−ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)グラフトポリマーなどの分散剤と該分散剤を溶解させる特定のモノマーを含有する、有機溶剤を用いないインク組成物(特許文献4参照)が提案されている。
しかしながら、これらのインク組成物の場合、該分散剤の機能によって従来よりも顔料分散安定性は向上しているものの、使用されている顔料の微細化は不十分であり、さらなる微小な顔料粒子の分散性向上効果には改良の余地があり、長期間経過後乃至繰返しの温度変化後の分散安定性が十分ではないという問題がある。
また、所望の色再現域を達成することが求められており、そのために、ピグメントオレンジやピグメントグリーンなど特色インクを用いた放射線硬化型インクジェットインクが開示されているが、顔料の分散性が十分でないという問題がある。
特開2003−119414号公報 特開2004−18656号公報 特開2003−321628号公報 特開2004−131589号公報 特表2003−531223号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することである。即ち、本発明は、微細な顔料の分散性及びその安定性に優れ、色再現性に優れ、鮮明な色調と高い着色力を有する高画質の画像を形成することができ、活性放射線の照射により硬化し得る、インクジェット記録用途に好適なインク組成物、並びに、それを用いた高品質なインクジェット記録方法及び印刷物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、特定の重合体を顔料分散剤として使用すると顔料分散性に優れ、また、長期の保存、繰り返し温度変化を経た後でも分散安定性の低下が効果的に抑制されたインク組成物が得られることを知見した。
本発明の上記課題は以下の<1>、<8>及び<10>に記載の手段によって解決された。好ましい実施態様である<2>〜<7>及び<9>と共に以下に記載する。
<1> オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、及び、活性放射線硬化性化合物を含有することを特徴とするインクジェット用インク組成物、
Figure 2009215455
前記式(1)において、R1は、水素原子又はアルキル基を表す。R2及びR3は、置換基を有していてもよいアルキレン基又はフェニレン基を表す。Wは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、及びフェニレン基のいずれかを表す。Xは、−O−、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−NHCO−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−、及びフェニレン基のいずれかを表す。R4〜R8は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。l、m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。
<2> 前記重合体が、前記式(1)において、R1が水素原子又はメチル基を表し、Wが−C(=O)O−又はフェニレン基を表し、Xが−O−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−又はフェニレン基で表される重合体である上記<1>に記載のインクジェット用インク組成物、
<3> 前記重合体が、末端にエチレン性不飽和2重結合を有する重合性オリゴマー(マクロモノマー)を共重合単位としてさらに含むグラフト共重合体である上記<1>又は上記<2>に記載のインクジェット用インク組成物、
<4> 前記有機顔料が以下に示す群から選ばれた少なくとも1種である上記<1>〜上記<3>のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物、
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,71、
C.I.ピグメントバイオレット23,32,37,39、及び
C.I.ピグメントグリーン7,36,37
<5> 前記有機顔料が以下に示す群から選ばれた少なくとも1種である上記<1>〜上記<4>のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物、
C.I.ピグメントオレンジ36
C.I.ピグメントバイオレット23,37、及び
C.I.ピグメントグリーン7
<6> 前記機顔料が下記式(A)で表されるジオキサン型化合物である上記<1>〜上記<5>のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物、
Figure 2009215455
前記式(A)中、R1〜R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)又は1価の基を表す。
<7> 前記ジオキサジン型化合物がC.I.ピグメントバイオレット23又はC.I.ピグメントバイオレット37である上記<6>に記載のインクジェット用インク組成物、<8> (a1)被記録媒体上に、上記<1>〜上記<7>いずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物を吐出する工程、及び、(b1)吐出されたインクジェット用インク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<9> 前記活性放射線が、発光ピーク波長が350〜420nmの範囲にあり、且つ、被記録媒体表面での最高照度が10〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線である上記<8>に記載のインクジェット記録方法、<10> 上記<8>又は上記<9>に記載のインクジェット記録方法によって記録された印刷物。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記課題を解決することができ、微細な顔料の分散性及びその安定性に優れ、色再現性に優れ、鮮明な色調と高い着色力を有する高画質の画像を形成することができ、活性放射線の照射により硬化し得る、インクジェット記録用途に好適なインク組成物、並びに、該インク組成物を用いた高品質なインクジェット記録方法及び印刷物を提供することができた。
本発明のインクジェット用インク組成物(本発明において、「インクジェット用インク組成物」を「インク組成物」又は「インク」ともいう。)は、(A)オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種、(B)上記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、及び、(C)活性放射線硬化性化合物を含有することを特徴とする。また、さらに必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有することができる。前記インク組成物は、活性放射線(本発明において、活性エネルギー線ともいう。)が照射されると硬化可能である。
前記活性放射線(活性エネルギー線)としては、その照射により前記インク組成物中で硬化反応の開始種を発生させ得るエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などが挙げられる。本発明においては、これらの中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
(インクジェット用インク組成物)
以下、本発明のインクジェット用インク組成物について説明する。
<(A)オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料>
本発明のインク組成物は、オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料(以下、単に有機顔料、又は、(A)顔料ともいう。)の少なくとも1種を含有する。また、本発明のインク組成物は、オレンジ、バイオレット又はグリーン色を呈する有機顔料をいずれか1種含有するインク組成物であることが好ましい。ここで、オレンジ色の有機顔料を含有する本発明のインク組成物をオレンジインク組成物、バイオレット色の有機顔料を含有する本発明のインク組成物をバイオレットインク組成物、グリーン色の有機顔料を含有する本発明のインク組成物をグリーンインク組成物ともいう。
また、例えばバイオレット色の有機顔料を含有する場合、バイオレット色の有機顔料を1種単独で使用することもできるし、2種以上を併用することもできる。さらに必要に応じてインク組成物に他の色を呈する着色剤(好ましくは有機顔料)を併用することもできる。
本発明のインクジェット用インク組成物は、複数のインクジェット用インク組成物からなるインクセットとして使用することが好ましく、この場合、オレンジインク組成物、バイオレットインク組成物及びグリーンインク組成物よりなる群から選択された少なくとも1つのインク組成物を含むものである。オレンジインク組成物、バイオレットインク組成物、及び、グリーンインク組成物を含むインクセットであることがより好ましい。
また、これらの他に、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色を呈するインク組成物と併用してインクセットとすることが好ましく、必要に応じてホワイト色を呈するインク組成物を併用することが好ましい。
本発明のインク組成物が含有する有機顔料は、少なくともバイオレット、オレンジ、グリーンのいずれかの色を呈する有機顔料である。
ここでオレンジ色を呈する有機顔料とは、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*<2a*+20かつb*>a*−20 (a*>0、b*>0)」の範囲内である有機顔料と定義する。同じく、バイオレット色を呈する有機顔料とは、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*>−2a*−20かつb*<0.5a*+10 (a*>0、b*<0)」の範囲内である有機顔料、グリーン色を呈する有機顔料とは、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*<−a*+20かつb*>−0.25a* (a*<0)」の範囲内である有機顔料と定義する。尚、色相(a*、b*)の測定は、グレタグ社製SPM100−IIを用いることができる。
ここで色相を評価するために用いる有機顔料分散液の顔料濃度は1wt%以上30wt%以下であることが好ましい。分散液中の有機顔料の粒子径(体積平均粒子径)は、特に限定されることはないが、光学散乱の影響を抑える観点から、1μm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、200nm以下がさらに好ましい。分散媒としては着色が少ない、もしくは、着色が無いならば、特に限定されることはないが、水、汎用溶剤、市販モノマーなどが好ましい。分散液を作製する工程は、特に限定されることはなく公知の技術を用いることができる。比較的に簡易であることから、ボールミル分散、ビーズミル分散、又は、超音波分散などを好ましく用いることができる。さらに、分散液中に、市販の界面活性剤や顔料分散剤を適宜用いることが好ましい。
分散液を塗布する基材としては、白色の基材であることが好ましい。白色の基材ならば特に限定されることはないが、例えば、市販の白色塗工紙、白色合成紙などが好ましく用いることができる。分散液を塗布する手段としては、特に限定されることはないが、例えば、バーコートなどが簡易であり、好ましく用いることができる。
広い色再現性を得る観点から、オレンジ色を呈する有機顔料としては、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*<2a*かつb*>a* (a*>0、b*>0)」の範囲内であることがさらに好ましい。同じく、広い色再現性を得る観点から、バイオレット色を呈する有機顔料としては、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*>−2a*かつb*<0.5a* (a*>0、b*<0)」の範囲内であること、グリーン色を呈する有機顔料としては、その分散液を塗布して得られた膜の色相(a*、b*)が「b*<−a* (a*<0、b*>0)」の範囲内であることがさらに好ましい。
バイオレット、オレンジ、グリーンのいずれかの色を呈する有機顔料は、前述の色相を満たすものであれば特に限定されることはなく、市販品から適宜選択して用いることが可能である。
バイオレットの色を呈する有機顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンB)、C.I.ピグメントバイオレット2(ローダミン3B)、C.I.ピグメントバイオレット3(メチルバイオレットレーキ)、C.I.ピグメントバイオレット3:1(メチルバイオレットレーキ)、C.I.ピグメントバイオレット3:3(メチルバイオレットレーキ)、C.I.ピグメントバイオレット5:1(アリザリンマルーン)、C.I.ピグメントバイオレット13(ウルトラマリンピンク)、C.I.ピグメントバイオレット17(ナフトールAS)、C.I.ピグメントバイオレット23(ジオキサジンバイオレット)、C.I.ピグメントバイオレット25(ナフトールAS)、C.I.ピグメントバイオレット29(ペリレンバイオレット)、C.I.ピグメントバイオレット31(ビオランスロンバイオレット)、C.I.ピグメントバイオレット32(ベンズイミダゾロンボルドーHF3R)、C.I.ピグメントバイオレット36(チオインジゴ)、C.I.ピグメントバイオレット37(ジオキサジンバイオレット)、C.I.ピグメントバイオレット42(キナクリドンマルーンB)、C.I.ピグメントバイオレット50(ナフトールAS)等が市販品として入手可能である。
これらの中でも、色再現性、耐光性や有機顔料分散物の安定性の観点から、バイオレット色を呈する有機顔料としてはC.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット37及びC.I.ピグメントバイオレット39が好ましく、特に好ましくは、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット37である。
オレンジの色を呈する有機顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ1(ハンザイエロー3R)、C.I.ピグメントオレンジ2(オルソニトロオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ3(βナフトール)、C.I.ピグメントオレンジ4(ナフトールAS)、C.I.ピグメントオレンジ5(βナフトール)、C.I.ピグメントオレンジ13(ピラゾロンオレンジG)、C.I.ピグメントオレンジ15(ジスアゾオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ16(アニシジンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ17(ペルシアンオレンジレーキ)、C.I.ピグメントオレンジ19(ナフタレンイエローレーキ)、C.I.ピグメントオレンジ24(ナフトールオレンジY)、C.I.ピグメントオレンジ31(縮合アゾオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ34(ピアゾロンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ36(ベンズイミダゾロンオレンジHL)、C.I.ピグメントオレンジ38(ナフトールオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ40(ピランスロンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ43(ペリノンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ46(エチルレッドレーキC)、C.I.ピグメントオレンジ48(キナクリドンゴールド)、C.I.ピグメントオレンジ49(キナクリドンゴールド)、C.I.ピグメントオレンジ51(ピランスロンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ60(イミダゾロンオレンジHGL)、C.I.ピグメントオレンジ61(イソインドリノンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ62(ベンズイミダゾロンオレンジH5G)、C.I.ピグメントオレンジ64(ベンズイミダゾロン)、C.I.ピグメントオレンジ65(アゾメチンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ67(ピラゾロキナゾロンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ68(アゾメチンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ69(イソインドリノンオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ71(ジケトピロロピロールオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ72(イミダゾロンオレンジH4GL)、C.I.ピグメントオレンジ73(ジケトピロロピロールオレンジ)、C.I.ピグメントオレンジ74(ナフトールオレンジ2RLD)、C.I.ピグメントオレンジ81(ジケトピロロピロールオレンジ)等が市販品として入手可能である。
これらの中でも、色再現性、耐光性や有機顔料分散物の安定性の観点から、オレンジの色を呈する有機顔料としてはC.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ71が例示でき、C.I.ピグメントオレンジ36が特に好ましい。
グリーンの色を呈する有機顔料としては、C.I.ピグメントグリーン1(ブリリアントグリーンレーキ)、C.I.ピグメントグリーン4(マラカイトグリーンレーキ)、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン8(ピグメントグリーンB)、C.I.ピグメントグリーン10(ニッケルアゾイエロー)、C.I.ピグメントグリーン36(臭素化フタロシアニングリーン)等が市販品として入手可能である。
これらの中でも、色再現性、耐光性や有機顔料分散物の安定性の観点から、グリーン色を呈する有機顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37が好ましく、C.I.ピグメントグリーン7が特に好ましい。
また、特に後述する(B)成分(式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体)への分散性の良さから、有機顔料は、ジオキサジン型化合物であることが好ましい。ジオキサジン型化合物としては、下記式(A)で表されるジオキサジン化合物が例示できる。
Figure 2009215455
式中、R1〜R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)又は1価の基を表す。また、R1〜R10はいずれか2つ以上が結合して環構造を形成していてもよく、該環構造はさらに置換基を有していてもよい。
一価の基としては、例えば、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル墓、水酸基、置換オキシ基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、スルホ基、置換スルホニル基、スルホナト基、置換スルフィニル基、ホスホノ基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基等が挙げられ、導入可能な場合にはさらに置換基を有していてもよい。
1〜R10におけるアルキル基としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素原子数1から12までの直鎖状のアルキル基、炭素原子数3から12までの分岐状のアルキル基、及び炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、及び2−ノルボルニル基を挙げられる。
1〜R10におけるアルキル基が置換基を有する場合(即ち、置換アルキル基である場合)、置換アルキル基のアルキル部分としては、上述した炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましい炭素原子数の範囲についても上記アルキル基と同様である。
1〜R10が置換アルキル基である場合における好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニルメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、アセチルオキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、テトラメチルピペリジニルメチル基、N−アセチルテトラメチルピペリジニルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、
カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
1〜R10におけるアルキル基に導入可能な置換基としては、上記置換アルキル基の説明中に記載された置換基の他、以下に例示する非金属原子から構成される1価の置換基も挙げられる。上述した置換基を含む好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N'−アルキルウレイド基、N',N'−ジアルキルウレイド基、N'−アリールウレイド基、N',N'−ジアリールウレイド基、N'−アルキル−N'−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N'−アルキル−N−アルキルウレイド基、N'−アルキル−N−アリールウレイド基、N',N'−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N',N'−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N'−アリール−N−アルキルウレイド基、N'−アリール−N−アリールウレイド基、N',N'−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N',N'−ジアリール−N−アリールウレイド基、N'−アルキル−N'−アリール−N−アルキルウレイド基、N'−アルキル−N'−アリール−N−アリールウレイド基、
アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)及びその共役塩基基(スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィイナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、
ホスホノ基(−PO32)及びその共役塩基基(ホスホナト基と称する。)、ジアルキルホスホノ基(−PO3(alkyl)2)「alkyl=アルキル基、以下同」、ジアリールホスホノ基(−PO3(aryl)2)「aryl=アリール基、以下同」、アルキルアリールホスホノ基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO3(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナト基と称する。)、モノアリールホスホノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナト基と称する。)、ホスホノオキシ基(−OPO32)及びその共役塩基基(ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPO3H(alkyl)2)、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナトオキシ基と称する。)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPO3H(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナトオキシ基と称する。)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シリル基等が挙げられる。
1〜R10におけるアルキル基に導入可能な置換基におけるアルキル部分の具体例としては、上述したR1〜R10が置換アルキル基である場合と同様であり、好ましい範囲も同様である。
また、R1〜R10におけるアルキル基に導入可能な置換基におけるアリール部分の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、等を挙げることができる。
1〜R10におけるアルケニル基としては、炭素原子数2から20のアルケニル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素原子数2から10までのアルケニル基が好ましく、炭素原子数2から8までのアルケニル基がより好ましい。アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。導入可能な置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基を挙げることができ、ハロゲン原子、炭素原子数1から10までの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基が好ましい。アルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基等が挙げられる。
1〜R10におけるアルキニル基としては、炭素原子数2から20のアルキニル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素原子数2から10までのアルキニル基が好ましく、炭素原子数2から8までのアルキニル基がより好ましい。その具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
1〜R10におけるアリール基としては、ベンゼン環、2個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものなどが挙げられる。具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
また、R1〜R10におけるアリール基は、環を形成する炭素原子上に置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、非金属原子から構成される1価の置換基が挙げられる。導入される置換基の好ましい例としては、前述したアルキル基、置換アルキル基、及び、置換アルキル基における置換基の説明において、記載したものを挙げることができる。
1〜R10におけるヘテロ環基としては、3員環から8員環のヘテロ環基が好ましく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含む3乃至6員環のヘテロ環基がより好ましく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含む5乃至6員環のヘテロ環基がさらに好ましい。具体的には、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、ベンゾピロール環基、ベンゾフラン環基、ベンゾチオフェン環基、ピラゾール環基、イソキサゾール環基、イソチアゾール環基、インダゾール環基、ベンゾイソキサゾール環基、ベンゾイソチアゾール環基、イミダゾール環基、オキサゾール環基、チアゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン環基、キナゾリン環基、キノキサリン環基、アシリジン環基、フェナントリジン環基、カルバゾール環基、プリン環基、ピラン環基、ピペリジン環基、ピペラジン環基、モルホリン環基、インドール環基、インドリジン環基、クロメン環基、シンノリン環基、アクリジン環基、フェノチアジン環基、テトラゾール環基、トリアジン環基等が挙げられる。
また、R1〜R10におけるヘテロ環基は、環を形成する炭素原子上に置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、非金属原子から構成される1価の置換基が挙げられる。導入される置換基の好ましい例としては、前述したアルキル基、置換アルキル基、及び、置換アルキル基における置換基の説明において、記載したものを挙げることができる。
1〜R10におけるシリル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数0から30のシリル基が好ましく、炭素数3から20のシリル基がより好ましく、炭素数3から10のシリル基がさらに好ましい。その具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基等が挙げられる。
1〜R10におけるチオール基としては、置換基を有していてもよく、炭素数0から30のチオール基が好ましく、炭素数3から20のチオール基がよりこのましく、炭素数1から10のチオール基がさらに好ましい。その具体例としては、メルカプトメチル基、メルカプトエチル基、4−メルカプトシクロへキシル基、4−メルカプトフェニル基等が挙げられる。
1〜R10におけるチオエーテル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数0から30のチオエーテル基が好ましく、炭素数3から20のチオエーテル基がよりこのましく、炭素数1から10のチオエーテル基がより好ましい。
その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、シクロへキシルチオ基などのアルキルチオ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基等が挙げられる。
1〜R10におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子が挙げられ、これらの中でも、塩素原子及び臭素原子が好ましい。
1〜R10における置換オキシ基(R06O−)としては、R06が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基であるものを用いることができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、ならびにアリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基ならびに、アリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシル基(R07CO−)としては、R07が、先の例として挙げたアルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基のものを挙げることができる。これらの置換基の中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、アリールスルホキシ基がより好ましい。好ましい置換オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メシチルオキシ基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等が挙げられる。
1〜R10におけるアミノ基はアミド基も含む置換アミノ基であってもよい。アミド基も含む置換アミノ基(R08NH−、(R09)(R010)N−)としては、R08、R09、R010が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。尚R09とR010とは結合して環を形成してもよい。置換アミノ基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N'−アルキルウレイド基、N',N'−ジアルキルウレイド基、N'−アリールウレイド基、N',N'−ジアリールウレイド基、N'−アルキル−N'−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N'−アルキル−N−アルキルウレイド基、N'−アルキル−N−アリールウレイド基、N',N'−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N'−アルキル−N'−アリールウレイド基、N',N'−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N',N'−ジアルキル−N'−アリールウレイド基、N'−アリール−N−アルキルウレイド基、N'−アリール−N−アリールウレイド基、N',N'−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N',N'−ジアリール−N−アリールウレイド基、N'−アルキル−N'−アリール−N−アルキルウレイド基、N'−アルキル−N'−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができ、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基おけるアシル基(R07CO−)のR07は前述のとおりである。これらの内、より好ましいものとしては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基が挙げられる。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
1〜R10における置換スルホニル基(R011−SO2−)としては、R011が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換又は未置換のスルファモイル基、を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。このような、置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基等が挙げられる。
1〜R10におけるスルホナト基(−SO3−)は前述のとおり、スルホ基(−SO3H)の共役塩基陰イオン基を意味し、通常は対陽イオンとともに使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、即ち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、フォスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
1〜R10における置換カルボニル基(R013−CO−)としては、R013が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。置換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N'−アリールカルバモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい置換カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が挙げられ、さらにより好ましいものとしては、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリーロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ジメチルアミノフェニルエテニルカルボニル基、メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられる。
1〜R10における置換スルフィニル基(R014−SO−)としては、R014が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。好ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が挙げられる。このような置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙げられる。
1〜R10における置換ホスホノ基とはホスホノ基上の水酸基の一つもしくは二つが他の有機オキソ基によって置換されたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキルホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ましい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙げられる。
1〜R10におけるホスホナト基(−PO32−、−PO3H−)とは、ホスホノ基(−PO32)の、酸第一解離もしくは、酸第二解離に由来する共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、即ち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類、等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
1〜R10における置換ホスホナト基とは前述の置換ホスホノ基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノアルキルホスホノ基(−PO3H(alkyl))、モノアリールホスホノ基(−PO3H(aryl))の共役塩基が挙げられる。
また、R1〜R10は、それぞれ互いに結合して、それらが結合している炭素原子と共に、ベンゼン環、複素環の縮合環を形成してもよい。
1〜R10の好ましい態様を以下に挙げる。
式中、R1〜R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子)又は1価の基を表す。また、R1〜R10はいずれか2つ以上が結合して環構造を形成していてもよく、該環構造はさらに置換基を有していてもよい。
一価の基としては、例えば、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル墓、水酸基、置換オキシ基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、置換スルホニル基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基等が挙げられ、導入可能な場合にはさらに置換基を有していてもよい。
1〜R10におけるアルキル基としては、炭素原子数が1から10までの直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を挙げることができる。これらの中でも、炭素原子数1から6までの直鎖状のアルキル基、炭素原子数3から6までの分岐状のアルキル基、及び炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、及び2−ノルボルニル基を挙げられる。
1〜R10におけるアルキル基が置換基を有する場合(即ち、置換アルキル基である場合)、置換アルキル基のアルキル部分としては、上述した炭素数1から10までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましい炭素原子数の範囲についても上記アルキル基と同様である。
1〜R10が置換アルキル基である場合における好ましい具体例としては、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニルメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、ベンゾイルオキシメチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、スルホナトブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、ジエチルホスホノブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、アリル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
1〜R10における好ましいアルケニル基としては、炭素原子数2から8までのアルケニル基が挙げられる。アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。導入可能な置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基を挙げることができ、ハロゲン原子、炭素原子数1から6までの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基が好ましい。アルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基等が挙げられる。
1〜R10における好ましいアルキニル基としては、炭素原子数2から8のアルキニル基を挙げることができる。その具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基等が挙げられる。
1〜R10における好ましいアリール基としては、具体例としてはフェニル基、トリル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基がより好ましい。
1〜R10におけるヘテロ環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含む5乃至6員環のヘテロ環基が好ましい。具体的には、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、ベンゾピロール環基、ベンゾフラン環基、ベンゾチオフェン環基、イソキサゾール環基、イソチアゾール環基、イミダゾール環基、オキサゾール環基、チアゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、キノリン環基、ピリミジン環基、キナゾリン環基、キノキサリン環基、カルバゾール環基、ピペリジン環基、ピペラジン環基、モルホリン環基、インドール環基、インドリジン環基、テトラゾール環基、トリアジン環基等が挙げられる。ピロール環基、ベンゾピロール環基、カルバゾール環基、インドール環基がより好ましい。
1〜R10におけるシリル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数3から10のシリル基が好ましい。その具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリリル基、トリプロピルシリル基等が挙げられる。
1〜R10におけるチオール基としては、置換基を有していてもよく、炭素数1から10のチオール基が好ましい。その具体例としては、メルカプトメチル基、メルカプトエチル基、4−メルカプトシクロへキシル基、4−メルカプトフェニル基等が挙げられる。
1〜R10におけるチオエーテル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数1から10のチオエーテル基が好ましい。その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、シクロへキシルチオ基などのアルキルチオ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基等が挙げられる。
1〜R10におけるハロゲン原子としては、塩素原子及び臭素原子が好ましい。
1〜R10における好ましい置換オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基等が挙げられる。
1〜R10におけるアミノ基はアミド基も含む置換アミノ基であってもよい。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
1〜R10における好ましい置換スルホニル基としてはアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を挙げることができる。このような、置換スルホニル基の具体例としては、メチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
1〜R10における好ましい置換カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリーロキシカルボニル基が挙げられる。具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等が挙げられる。
1〜R10における好ましい置換スルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が挙げられる。このような置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙げられる。
1〜R10における好ましい置換ホスホノ基としてはジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキルホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ましい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙げられる。
式(A)で表される有機顔料は、バイオレット色を呈する有機顔料であることが好ましい。式(A)で表されるバイオレット色を呈する有機顔料を以下に例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2009215455
前記有機顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、などの分散装置を好適に使用することができる。
本発明においては、前記有機顔料の分散を行う際に、(B)成分を添加することが特に好ましい。
また、有機顔料の分散の際に、必要に応じて、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを添加してもよい。分散助剤のインク組成物における含有量としては、有機顔料100重量部に対し、1重量部以上50重量部以下(尚、本発明において、「1重量部以上50重量部以下」を「1〜50重量部」又は「1重量部〜50重量部」とも記載することとする。以下、同様。)が好ましい。
有機顔料をインク組成物に分散させる際に使用する分散媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、低分子量である活性放射線硬化性化合物を分散媒としてもよいし、溶媒を分散媒としてもよい。ただし、本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインク組成物であり、インク組成物を被記録媒体上に適用後硬化させるため、溶媒を含まず、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。このため、前記分散媒として、活性放射線硬化性化合物を用い、その中でも、最も粘度が低い重合性化合物を選択することが、分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の点で好ましい。
即ち、本発明において、(A)成分(オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種)を、分散剤として(B)成分(式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体)を用いて、活性放射線硬化性化合物に分散し、有機顔料分散物を得ることが好ましい。
有機顔料の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、微細なほど発色性に優れるため、0.01〜0.4μm程度が好ましく、0.02〜0.2μmがより好ましい。また、有機顔料の最大粒径としては、3μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。有機顔料の粒径は、有機顔料、分散剤、分散媒体の選択、分散条件、ろ過条件の設定などにより調整することができ、有機顔料の粒径を制御することにより、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インク組成物の保存安定性、インク組成物の透明性及び硬化感度を維持することができる。
本発明においては、分散性、安定性に優れた(B)成分を含むため、微粒子の有機顔料を用いた場合でも、均一で安定なインク組成物とすることができる。また、従来の分散剤では十分な分散性が得られたかったジオキサジン型化合物である有機顔料を使用した場合であっても、良好な分散性を得ることができ、色再現性に優れたインク組成物を得ることができる。
尚、有機顔料のインク組成物における粒径は、公知の測定方法で測定することができる。具体的には遠心沈降光透過法、X線透過法、レーザー回折・散乱法、動的光散乱法により測定することができる。
有機顔料のインク組成物における含有量としては、1〜20重量%が好ましく、2〜10重量%がより好ましい。
<(B)式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体>
本発明のインクジェット用インク組成物は、式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体((B)成分ともいう。)を含有する。
前記(B)式(1)の重合体(以下、単に「B成分」と略称することがある。)は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体である。本発明においては、前記B成分は、顔料分散剤として作用乃至機能し、平面性が高くπ平面が大きなトリアジン環を有する構造であるので、van-der-waals相互作用により、前記(A)顔料との親和性が高く、該(A)顔料に対する吸着性が良好であり、また、特定の繰返し構造単位を有する高分子化合物であるので、高分子鎖の立体反発効果により、該B成分を含む本発明のインク組成物は分散安定性に優れる。
Figure 2009215455
前記式(1)において、R1は、水素原子、又は、置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
前記アルキル基の炭素数としては、1〜12が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜4が特に好ましい。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、などが挙げられる。これらの中でも、水素原子、メチル基が好ましい。
前記式(1)において、R2、R3は、置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。
前記アルキレン基の炭素数としては、1〜12が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜4が特に好ましい。
前記アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、−CH2CH(OH)CH2−基、などが挙げられる。
前記式(1)において、Wは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。
前記式(1)において、Xは、−O−、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−NHCO−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、−O−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−、及びフェニレン基が好ましい。
前記式(1)において、l、m、nは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
前記式(1)において、R4〜R8は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
前記アルキル基の炭素数としては、1〜30が好ましく、1〜25がより好ましく、1〜20が特に好ましい。該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルオクチル基、ノルマルノニル基、イソノニル基、ターシャリーノニル基、シクロヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、4−クロロベンジル基、(4−エトキシフェニル)メチル基、N,N−ジエチルカルバモイルメチル基、N,N−ジブチルカルバモイルメチル基、1−(N,N−ジブチルカルバモイル)エチル基、2−メトキシエチル基、3−ドデシルオキシプロピル基などが好適に挙げられる。
前記アリール基の炭素数としては、6〜30が好ましく、6〜25がより好ましく、6〜20が特に好ましい。該アリール基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−フェニルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、2,4−ジエトキシフェニル基、2,5−ジブトキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、ナフチル基、4−ジブチルカルバモイルフェニル基、4−ジブチルスルファモイルフェニル基、3−ドデシルオキシフェニル基、4−ドデシルオキシフェニル基、3、4−ビス(ドデシルオキシ)フェニル基、アントラセニル基、フェナスリル基、ピレニル基、ペリレニル基などが好適に挙げられる。
前記ヘテロ環基としては、飽和、不飽和のいずれであってもよく、また、ベンゾ縮環していてもよく、置換基を有していてもよく、3員環〜10員環のヘテロ環が好ましく、4員環〜8員環のヘテロ環がより好ましく、5員環〜7員環のヘテロ環が特に好ましい。該ヘテロ環基としては、例えば、オキサゾール基、チアゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、トリアゾール基、イソオキサゾール基、イソチアゾール基、フラン基、チオフェン基、ピロール基、ピリジン基、ピリミジン基、トリアジン基などが好適に挙げられる。ただし、前記ヘテロ環基において、へテロ原子部分により結合することはない。該ヘテロ環基は、ベンゾ縮環してもよく、また、置換基を有していてもよい。
前記式(1)において、R4〜R8は、さらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、前記アルキル基、前記アリール基、前記ヘテロ環基、前記アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ等)、前記アリールオキシ基(フェノキシ等)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素等)、前記シアノ基、前記アルキルチオ基、前記アリールチオ基、アミノ基などが挙げられる。
前記式(1)で表されるモノマーの好ましい具体例(B−1〜B−30)を以下に挙げる。尚、本発明は、これらの具体例に何ら限定されるものではない。
Figure 2009215455
Figure 2009215455
Figure 2009215455
尚、前記式(1)で表されるモノマーの好ましい具体例(B−1〜B−30)は、2,4,6−トリアミノトリアジン化合物を置換基として有するアルコールとイソシアネートの反応、2,4,6−トリアミノトリアジン化合物を置換基として有するアミンとイソシアネートの反応、2,4,6−トリアミノトリアジン化合物を置換基として有するカルボン酸とエポキシの反応などの既知の方法を組み合わせることにより、合成することができる。2,4,6−トリアミノトリアジン化合物の合成は古くから検討されており、一般的な合成は、E.SCHAUMANN、「Methods of Organic Chemistry 4th edition volume E9C」、1998、(THIEME STUTTGART)、2.3章、p.667−796.など種々報告されている。
本発明において、前記B成分は、末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーをさらに共重合単位として含むグラフト共重合体であることが特に好ましい。
尚、このような末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーは、所定の分子量を有する化合物であることからマクロモノマーとも呼ばれる。
前記重合性オリゴマーは、ポリマー鎖部分と、エチレン性不飽和結合を有する重合可能な官能基部分とからなる。前記エチレン性不飽和結合を有する重合可能な官能基部分は、前記重合性オリゴマーにおいて、前記ポリマー鎖の一端にのみ存在していることが、所望のグラフト重合体を得るという観点からは好ましい。
前記エチレン性不飽和結合を有する重合可能な官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基などが好適に挙げられ、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
前記重合性オリゴマー(マクロモノマー)の分子量としては、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)で、1,000〜10,000が好ましく、2,000〜9,000がより好ましい。
前記ポリマー鎖部分としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、酢酸ビニル、並びに、ブタジエンからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマーから形成される単独重合体又は共重合体、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリカプロラクトン、などが好適に挙げられる。
前記重合性オリゴマーの好ましい例としては、下記式(2)で表されるオリゴマーが挙げられる。
Figure 2009215455
ただし、前記式(2)において、R11及びR13は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R12は、炭素原子数1〜12のアルキレン基(好ましくは炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、置換基(例えば水酸基)を有していてもよく、さらにエステル結合、エーテル結合、アミド結合等を介して連結していてもよい)を表す。Yは、フェニル基、炭素原子数1〜4のアルキル基を有するフェニル基又は−COOR14(但し、R14は、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のアリールアルキル基を表す)を表し、フェニル基又は−COOR14(但し、R14は、炭素原子数1〜12のアルキル基)であることが好ましい。qは、20〜200である。
前記重合性オリゴマー(マクロモノマー)の好ましい例としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート、ポリスチレンの分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーなどが挙げられる。
前記重合性オリゴマーの市販品としては、例えば、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6,000、商品名:AS−6、東亞合成(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6,000、商品名:AA−6、東亞合成(株)製)及び片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6,000、商品名:AB−6、東亞合成(株)製)などが挙げられる。
前記重合性オリゴマーとしては、前記式(2)で表される重合性オリゴマーのほか、下記式(3)で表される重合性オリゴマーも好ましい。
Figure 2009215455
前記式(3)において、R21は、水素原子又はメチル基を表す。R22は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。X21は、−OR23又はOCOR24を表す。R23及びR24は、水素原子、アルキル基(炭素数1〜18のアルキル基が好ましい)、又はアリール基(炭素数1〜18のアルキル基で置換されたフェニル基が好ましい)を表す。nは、2〜200を表し、5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
前記式(3)で表される重合性オリゴマーとしては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどが好適に挙げられる。これらは、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。
前記式(3)で表される重合性モノマーの市販品としては、例えば、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:NKエステルM−40G,M−90G,M−230G(以上、東亞合成(株)製);商品名:ブレンマーPME−100,PME−200,PME−400,PME−1000,PME−2000、PME−4000(以上、日本油脂(株)製))、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350,日本油脂(株)製)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPP−500、PP−800、PP−1000,日本油脂(株)製)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー70PEP−370B,日本油脂(株)製)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー55PET−800,日本油脂(株)製)、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーNHK−5050,日本油脂(株)製)などが挙げられる。
本発明において、前記B成分は、窒素原子を有するモノマーを共重合成分としていることが特に好ましい。
前記窒素原子を有するモノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1、1−ジメチルメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ−n−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ−i−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ピペリジノエチル(メタ)アクリレート、1−ピロリジノエチル(メタ)アクリレート、N,N−メチル−2−ピロリジルアミノエチル(メタ)アクリレート及びN,N−メチルフェニルアミノエチル(メタ)アクリレート(以上(メタ)アクリレート類);
ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジ−i−ブチル(メタ)アクリルアミド、モルホリノ(メタ)アクリルアミド、ピペリジノ(メタ)アクリルアミド、N−メチル−2−ピロリジル(メタ)アクリルアミド及びN,N−メチルフェニル(メタ)アクリルアミド(以上(メタ)アクリルアミド類);
2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1−ジメチルメチル(メタ)アクリルアミド及び6−(N,N−ジエチルアミノ)ヘキシル(メタ)アクリルアミド(以上アミノアルキル(メタ)アクリルアミド類);
p−ビニルベンジル−N,N−ジメチルアミン、p−ビニルベンジル−N,N−ジエチルアミン、p−ビニルベンジル−N,N−ジヘキシルアミン(以上ビニルベンジルアミン類);
2− ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾールを挙げることができる。これらのうち、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、などが好適に挙げられる。
前記B成分は、さらに、これらと共重合可能な他のモノマーを共重合成分としていてもよい。
前記他のモノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸(例、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸)、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾールなど)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレートなど)、(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル(例、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど)
、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリル)、脂肪族共役ジエン(例、1、3−ブタジエン及びイソプレン)などが挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル、カルボン酸ビニルエステルなどが好ましい。
前記B成分は、前記式(1)で表されるモノマーに由来する繰返し単位と、前記重合性オリゴマー(マクロモノマー)に由来する繰返し単位とからなる共重合体、あるいは、前記式(1)で表されるモノマーに由来する繰返し単位と、前記重合性オリゴマー(マクロモノマー)に由来する繰返し単位と、前記窒素原子を有するモノマーに由来する繰返し単位とからなる共重合体、であるのが好ましい。
前記B成分において、全繰返し単位に占める、前記式(1)で表されるモノマーに由来する繰返し単位の比率としては、5〜70重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましく、前記重合性オリゴマー(マクロモノマー)に由来する繰返し単位の比率としては、30〜95重量%が好ましく、50〜90重量%がより好ましく、前記窒素含有基を有するモノマーに由来する繰返し単位の比率としては、5〜80重量%が好ましく、5〜50重量%がより好ましい。
前記B成分がさらに、これらと共重合可能な前記他のモノマーを構成成分として含む場合、全繰返し単位に占める、該他のモノマーに由来する繰返し単位の比率としては、5〜30重量%が好ましい。
前記B成分の重量平均分子量(Mw)としては、例えば、1,000〜200,000が好ましく、10,000〜100,000がより好ましい。
前記重量平均分子量(Mw)は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定することができ、ポリスチレン換算重量平均分子量として算出される。
ここで、前記B成分の好ましい具体例を以下に示す。尚、本発明は、これらの具体例に何ら制限されるものではない。尚、以下の具体例において、「/」の前後に表示される化合物は、該C成分のポリマーを構成するモノマー成分であることを意味している。
1)上記例示化合物B−1/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、2)上記例示化合物B−2/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、3)上記例示化合物B−8/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、4)上記例示化合物B−10/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
5)上記例示化合物B−1/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
6)上記例示化合物B−1/末端メタクリロイル化ポリカプロラクトン共重合体、
7)上記例示化合物B−9/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、8)上記例示化合物B−9/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
9)上記例示化合物B−9/末端メタクリロイル化ポリカプロラクトン共重合体、
10)上記例示化合物B−9/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体、11)上記例示化合物B−13/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
12)上記例示化合物B−18/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
13)上記例示化合物B−27/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
14)上記例示化合物B−28/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
15)上記例示化合物B−9/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
16)上記例示化合物B−12/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体、
17)上記例示化合物B−13/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
18)上記例示化合物B−14/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
19)上記例示化合物B−18/2−ビニルピリジン/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
20)上記例示化合物B−27/p−ビニルベンジル−N,N−ジメチルアミン/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
21)上記例示化合物B−28/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/末端メタクリロイル化ポリn−ブチルメタクリレート共重合体、
22)上記例示化合物B−1/スチレン/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
23)上記例示化合物B−1/N,N−ジメチルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
24)上記例示化合物B−30/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
25)上記例示化合物B−2/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
26)上記例示化合物B−6/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
27)上記例示化合物B−13/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
28)上記例示化合物B−13/4−ビニルピリジン/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
29)上記例示化合物B−9/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
30)上記例示化合物B−14/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体、
上述した前記B成分の好ましい具体例は、いずれもグラフト重合体であるが、このようなグラフト重合体は、例えば、以下のようにして合成することができる。即ち、前記重合性オリゴマーと、所望により併用される、前記窒素原子含有基を有するモノマーや前記他のモノマーとを、溶媒中でラジカル重合させることにより得ることができる。該ラジカル重合の際、一般に、ラジカル重合開始剤(例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)のようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩)が使用されるが、開始剤に加えてさらに連鎖移動剤(例えば、2−メルカプトエタノール及びドデシルメルカプタン)を添加して合成してもよい。
本発明においては、前記(B)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のインク組成物における前記(B)成分の含有量としては、前記(A)成分(有機顔料)の添加量に対し、1〜100重量%が好ましく、5〜50%がより好ましい。
前記(B)成分の添加量が1重量%以上であると、良好な分散性が得られ、粒径の大きな(凝集した)分散物とならないので好ましい。また、100重量%以下であると、余分な(C)成分による粘度上昇が生じないので好ましい。
尚、本発明のインク組成物においては、本発明の効果を害さない限りにおいて、前記(B)成分に加えて、公知の顔料分散剤を併用することができる。この場合の公知の顔料分散剤の前記インク組成物における含有量としては、前記(B)成分の添加量に対し、50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。
前記公知の分散剤(顔料分散剤)としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体、などが挙げられる。
前記高分子分散剤は、その構造からさらに直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
前記高分子分散剤は、前記顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。そのため、該顔料の表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましい構造として挙げられる。一方、前記顔料誘導体は、前記顔料の表面を改質することで、高分子分散剤の吸着を促進させる効果を有する。
前記公知の分散剤(顔料分散剤)の具体例としては、BYK Chemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、EFKA社製「EFKA4047、4050、4010、4165(ポリウレタン系)、EFKA4330、4340(ブロック共重合体)、4400、4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、などが挙げられる。
<(C)活性放射線硬化性化合物>
本発明のインク組成物は、活性放射線硬化性化合物(以下、重合性化合物ともいう。)を含有する。活性放射線硬化性化合物は、活性放射線の照射により重合反応又は架橋反応を生じ硬化可能な化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず使用することができるが、後述する重合開始剤からから発生する重合開始種により、重合反応を生ずる、光カチオン重合性モノマー、光ラジカル重合性モノマーとして知られる各種公知の重合性のモノマーが好ましい。
本発明に用いることができる重合性化合物は、付加重合性化合物であることが好ましく、ラジカル重合性化合物であることがより好ましい。また、本発明に用いることができる重合性化合物は、複数種の重合性化合物を用いてもよく、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物とを併用することも好ましい。
前記重合性化合物は、1種単独で使用してもよいし、反応速度、インク物性、硬化膜物性等を調整する目的で2種以上を併用してもよい。
前記重合性化合物としては、単官能化合物であってもよいし、多官能化合物であってもよい。
〔ラジカル重合性化合物〕
本発明に用いることができるラジカル重合性化合物として、エチレン性不飽和化合物を好ましく用いることができる。
エチレン性不飽和化合物は、好ましくは末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、より好ましくは2個以上有する化合物(単官能又は多官能化合物)から選択されるものである。
具体的には、本発明に係る産業分野において広く知られるものの中から適宜選択することができ、例えば、モノマー、プレポリマー、即ち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態を持つものが含まれる。
エチレン性不飽和化合物は、具体的には分子内にアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、内部二重結合性基(マレイン酸など)などの重合性基を有するものが好ましく、中でも、低エネルギーで硬化反応を生起させ得る点で、アクリロイル基、メタクリロイル基を有する化合物が好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、環状基を有するエチレン性不飽和化合物を使用することが好ましく、環状基としては、脂肪族環基、複素環基及び芳香環基が例示できる。脂肪族環基としては、二環以上が縮合した縮合多環基であることがより好ましい。
また、ラジカル重合性化合物は、エチレン性不飽和基としてアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基及びN−ビニル基よりなる群から選択される重合性基を有することが好ましい。
−複素環基を有するエチレン性不飽和化合物−
本発明で好適に使用される複素環基を有する化合物としては、N−ビニルラクタム類が好適に例示できる。
本発明に用いることができるN−ビニルラクタム類の好ましい例として、下記式(A−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009215455
式(A−1)中、nは1以上5以下の整数を表し、組成物が硬化した後の柔軟性、被記録媒体との密着性、及び、原材料の入手性の観点から、nは2以上4以下の整数であることが好ましく、nが2又は4であることがより好ましく、nが4である、即ちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。N−ビニルカプロラクタムは安全性に優れ、汎用的で比較的安価に入手でき、特に良好な硬化性、及び、被記録媒体への密着性が得られるので好ましい。
また、上記N−ビニルラクタム類は、ラクタム環上にアルキル基、アリール基等の置換基を有していてもよく、飽和又は不飽和環構造を連結していてもよい。
また、N−ビニルカプロラクタムがより好ましい。
本発明のインク組成物は、N−ビニルラクタム類をインク組成物全体の5重量%以上含有することが好ましく、5重量%以上40重量%以下含有することがより好ましく、10重量%以上40重量%以下含有することがさらに好ましい。N−ビニルラクタム類の使用量が上記範囲であると、硬化性、柔軟性、被記録媒体との密着性に優れるので好ましい。
また、N−ビニルラクタム類は比較的融点が高い化合物である。N−ビニルラクタム類が40重量%以下の含有率であると、0℃以下の低温下でも良好な溶解性を示し、インク組成物の取り扱い可能温度範囲が広くなり好ましい。
上記N−ビニルラクタム類はインク組成物中に1種のみ含有されていてもよく、複数種含有されていてもよい。尚、N−ビニルラクタム類として2種以上のN−ビニルラクタム類を使用する場合には、N−ビニルラクタム類の含有量は、総量として上記範囲内であることが好ましい。
−芳香環基を有するエチレン性不飽和化合物及び脂肪族環基を有するエチレン性不飽和化合物−
本発明で好適に使用される芳香環基を有するラジカル重合性化合物及び脂肪族環基を有するラジカル重合性化合物について詳述する。
本発明において、好適に使用できる芳香環基又は脂肪族環基を有する化合物としては下記式(5’)で表されるエチレン性不飽和化合物が挙げられる。
Figure 2009215455
上記式(5’)において、R1は水素原子、又は、メチル基を表す。
1は1以上の整数であり、、1〜4の整数が好ましく、1又は2がより好ましく、1がさらに好ましい。
式(5’)におけるX1は、式(5’)に示すエチレン性不飽和二重結合に、カルボニル基の炭素原子で結合した(−C(O)O−)又は(−C(O)NH−)を含む二価の連結基を表し、この二価の連結基は、さらにエーテル結合(−O−)、エステル結合(−C(O)O−若しくは−OC(O)−)、アミド結合(−C(O)NH−若しくは−NHC(O)−)、カルボニル結合(−C(O)−)、分岐を有していてもよい炭素数20以下のアルキレン基、又は、これらを組み合わせた基が結合してもよい。
前記二価の連結基は、−C(O)O−、−C(O)NH−、又は、−C(O)O−若しくは−C(O)NH−とエーテル結合、エステル結合若しくは炭素数20以下のアルキレン基、これらを2以上組み合わせた基とを連結した基であることがより好ましい。
式(5’)におけるR2は、少なくとも1つ以上の環状構造を有する基であり、単環芳香族基及び/又は多環芳香族基を含む芳香族基、並びに、シクロアルカン骨格、アダマンタン骨格及びノルボルナン骨格を有する脂環式炭化水素基を表す。また、前記の芳香族基及び脂環炭化水素基の環状構造には、O、N、S等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
式(5’)におけるR2で表される芳香族基として好ましいものは、単環芳香族であるフェニル基のほか、2〜4つの環を有する多環芳香族基が例示できる。
前記多環芳香族基として具体的には、ナフチル基、アントリル基、1H−インデニル基、9H−フルオレニル基、1H−フェナレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ナフタセニル基、テトラフェンイル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、アセナフチレニル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、クリセニル基、プレイアデニル基等が好ましく挙げられる。
芳香族基を有するエチレン性不飽和化合物にはフェノキシエチル(メタ)アクリレートが含まれる。
これらの芳香族基は、O、N、S等のヘテロ原子を含む芳香族複素環基であってもよい。具体的には、フリル基、チエニル基、1H−ピロリル基、2H−ピロリル基、1H−ピラゾリル基、1H−イミダゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアゾイル基、テトラゾイル基等の単環芳香族複素環基が挙げられる。
また、チアントレニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、イソクロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、β−カルボリイル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、ピロリジニル(pyrrolizinyl)基等の多環芳香族複素環基が挙げられる。
前記芳香族基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、シロキサン基、炭素数30以下の炭化水素基等の置換基を1又は2以上有していてもよい。例えば無水フタル酸や無水フタルイミドのように芳香族基が有する2以上の置換基でO、N、S等のヘテロ原子を含む環状構造を形成してもよい。
また、式(5’)におけるR2は、脂環式炭化水素基でもよい。また、O、N、Sなどのヘテロ原子を含む脂環式炭化水素基を有する基でもよい。
脂環式炭化水素基は、3〜12員環のシクロアルカン類又はこれらのシクロアルカン類が2以上縮合した環構造を有する基でもよい。これらの中でも、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、イソボロニル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニル基、トリシクロデカニル基等が好ましく例示できる。
前記O、N、Sなどのヘテロ原子を含む脂環式炭化水素基は、具体的には、テトラヒドロフリル基、ピロリジニル(pyrrolidinyl)基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、イソオキサゾリジニル基、ピラニル基、チオピラニル基、イソチアゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルフォリノ基、チオモルフォリノ基などが例示できる。
これらの脂環式炭化水素基及びヘテロ単環を有する脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、シロキサン基、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくはO、N、S等のヘテロ原子を含む複素環基、又は、二価の置換基としてオキシ基(=O)であることが好ましい。
また、式(5’)のR2は、下記式(I)に示すアダマンタン骨格を有する基又は(II)に示すノルボルナン骨格を有する脂環式炭化水素基でもよい。
Figure 2009215455
式(I)又は式(II)におけるR3及びR4は、それぞれ独立に置換基を表し、各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。また、q個存在するR3、及び、r個存在するR4はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
q個存在するR3、及び、r個存在するR4は、それぞれ独立に一価又は多価の置換基であってもよく、一価の置換基としてヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、シロキサン基、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくは複素環基、又は、二価の置換基としてオキシ基(=O)であることが好ましい。
3の置換数qは0〜5の整数を表し、また、R4の置換数rは0〜5の整数を表す。
また、式(I)におけるアダマンタン骨格中の一炭素原子をカルボニル結合(−C(O)−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよく、式(II)におけるノルボルナン骨格中の一炭素原子をエーテル結合(−O−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)で置換してもよい。
式(II)に示すノルボルナン骨格は、(III)に示すような環状炭化水素構造を有していてもよい。式(III)におけるnは、環状炭化水素構造を表し、その両端はノルボルナン骨格の任意の位置で置換していてもよく、単環構造であっても、多環構造であってもよく、また、前記環状炭化水素構造として炭化水素結合以外に、カルボニル結合(−C(O)−)及び/又はエステル結合(−C(O)O−)を含んでいてもよい。
Figure 2009215455
前記式(III)で表される脂環式炭化水素基としては、式(IV)、式(V)又は式(VI)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2009215455
式(IV)、式(V)及び式(VI)中、R5、R6及びR7はそれぞれ独立に置換基を表し、kは1〜6の整数を表し、s、t及びuはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、また、s個存在するR5、t個存在するR6、及び、u個存在するR7はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
式(5’)のX1は、式(IV)、式(V)又は式(VI)における下記に示す各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。
式(IV)、式(V)又は式(VI)におけるR5、R6及びR7はそれぞれ独立に置換基を表し、式(IV)、式(V)又は式(VI)における下記各脂環式炭化水素構造上の任意の位置で結合することができる。R5、R6及びR7における置換基は、式(I)〜式(III)のR3及びR4における置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Figure 2009215455
本発明において、ラジカル重合性モノマーとしては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピリジニル基、テトラヒドロフルフリル基、ピペリジニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、イソボロニル基、トリシクロデカニル基等の環状構造を有する基を有するものが好ましく挙げられる。
本発明に用いることができるラジカル重合性モノマーとして、好ましくは、ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート、ジシクロデシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変成クレゾール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成テトラヒドロフルフリルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−フタルイミドエチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−2−フェニル)エチルアクリルアミド、N−ジフェニルメチルアクリルアミド、N−フタルイミドメチルアクリルアミド、N−(1,1’−ジメチル−3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル))プロピルアクリルアミド、5−(メタ)アクリロイルオキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサシクロヘキサン等を例示できる。
さらに本発明に用いることができるラジカル重合性化合物の好ましい具体例を以下のM−1〜M−56に示す。
尚、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
Figure 2009215455
Figure 2009215455
Figure 2009215455
Figure 2009215455
Figure 2009215455
Figure 2009215455
上記環状基を有するラジカル重合性化合物は1種単独で使用することもでき、2種以上を併用することもできる。
本発明のインクジェット用インク組成物は、少なくとも複素環基を有するエチレン性不飽和化合物を使用することが好ましく、複素環基を有するエチレン性不飽和化合物として、N−ビニルラクタム類を使用することが好ましい。また、芳香環基を有するエチレン性不飽和化合物又は脂肪族環基を有するエチレン性不飽和化合物をさらに併用することが好ましく、複素環基を有するエチレン性不飽和化合物、芳香環基を有するエチレン性不飽和化合物及び脂肪族環基を有するエチレン性不飽和化合物を併用することが好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物は、下記式(C−1)〜式(C−5)で表される化合物のうちの少なくとも1種を含むことが好ましく、式(C−1)で表される化合物と、式(C−2)で表される化合物と、式(C−3)〜式(C−5)で表される化合物との3つの異なるエチレン性不飽和化合物群から選ばれた少なくとも2つの異なる群の化合物を含むことがより好ましく、式(C−1)で表される化合物と、式(C−2)で表される化合物と、式(C−3)〜式(C−5)で表される化合物とを含むことが特に好ましい。
Figure 2009215455
式(C−1)におけるA1は、窒素原子及びカルボニル基とともに4〜8員環を形成する二価の連結基を表し、アルキレン基、又は、アルキレン基、アリーレン基、−O−及び−NR’−よりなる群から選ばれた基を2以上組み合わせた基であることが好ましく、アルキレン基、又は、アルキレン基及びアリーレン基よりなる群から選ばれた基を2以上組み合わせた基であることがより好ましく、アルキレン基であることがさらに好ましい。前記R’は、水素原子又は一価の置換基を表す。また、前記アルキレン基、前記アリーレン基は置換基を有していてもよい。
前記アルキレン基、前記アリーレン基、前記Rにおける置換基は、具体的には、一価の置換基としてアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、及び、二価の置換基としてオキシ基(=O)が例示できる。
式(C−2)〜式(C−5)におけるR1は、水素原子、又は、メチル基を表す。
式(C−2)〜式(C−5)におけるn1は、1〜4の整数を表し、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
式(C−2)におけるmは、0〜5の整数を表し、0〜3の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
式(C−2)におけるR8は、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、シロキサン基、炭素数30以下の炭化水素基を表す。mが2以上である場合、2以上存在するR8はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。また、2つ以上のR8が、無水フタル酸や無水フタルイミドのように、O、N、S等のヘテロ原子を含む環状構造を形成してもよい。
式(C−2)〜式(C−5)におけるA2、A3、A4及びA5はそれぞれ独立に、単結合、又は、二価の連結基を表す。
前記二価の連結基としては、炭素数20以下のアルキレン基、又は、1以上のエーテル結合及び/若しくはエステル結合と1以上の炭素数20以下のアルキレン基とを組み合わせた基であることが好ましく、炭素数20以下のアルキレン基、又は、1以上のエーテル結合と1以上の炭素数20以下のアルキレン基とを組み合わせた基であることがより好ましい。
式(C−3)〜式(C−5)におけるR5、R6及びR7はそれぞれ独立に、置換基を表し、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアミノ基、チオール基、シロキサン基、又は、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくは複素環基であることが好ましい。
式(C−2)〜式(C−5)におけるs、t及びuはそれぞれ独立に、0〜5の整数を表し、0〜3の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。また、s個存在するR5、t個存在するR6、及び、u個存在するR7はそれぞれ同じであっても、異なっていてもよい。また、同一の炭素原子に結合する2つのR5、R6又はR7の場合、二価の置換基としてオキシ基(=O)であってもよい。
本発明において、上記の環状基を有するラジカル重合性化合物を、インク組成物全体の10重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは10重量%〜90重量%であり、さらに好ましくは30重量%〜90重量%であり、特に好ましくは50重量%〜85重量%である。
複素環基を有するエチレン性不飽和化合物をインク組成物中に5重量%以上40重量%以下含有することが好ましく、より好ましくは10〜40重量%以下含有することである。また、脂肪族環基を有するエチレン性不飽和化合物及び芳香環基を有するエチレン性不飽和化合物を、合計として、インク組成物中に5〜90重量%含有することが好ましく、20〜85重量%含有することがより好ましく、40〜80重量%含有することがさらに好ましい。
また、以下のラジカル重合性化合物を使用することもできる。
例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号等の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料が知られている。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、それらのエステル及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン(メタ)アクリル系モノマー或いはプレポリマー、エポキシ系モノマー或いはプレポリマー、ウレタン系モノマー或いはプレポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく用いられる。
具体的には、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートフェニルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートメチルエステル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートエチルエステル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキシド)付加物ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキシド)付加物ジ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−トリデシルアクリレート、n−セチルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、イソアミルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n−トリデシルメタクリレート、n−セチルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ラクトン変性可撓性アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーが挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編「架橋剤ハンドブック」(1981年、大成社);加藤清視編「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編「UV・EB硬化技術の応用と市場」79頁(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著「ポリエステル樹脂ハンドブック」(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性又は架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
これらのアクリレート化合物は、従来UV硬化型インクに用いられてきた重合性化合物より、比較的粘度を下げることができ、安定したインク吐出性が得られ、重合感度、記録媒体との密着性も良好であるので好ましい。
さらに、ラジカル重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を用いることも好ましい。好適に用いられるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、硬化速度の点で、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、4官能以上の(メタ)アクリレートがより好ましく、また、インク組成物の粘度の点で、多官能(メタ)アクリレートと、単官能若しくは2官能の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとを併用することが好ましい。
前記重合性化合物の前記インク組成物における含有量としては、該インク組成物の全固形分に対し、50〜95重量%が好ましく、60〜92重量%がより好ましく、70〜90重量%が特に好ましい。
〔カチオン重合性モノマー〕
前記重合性化合物として使用可能な前記カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが好適に挙げられる。
前記エポキシ化合物としては、単官能エポキシ化合物であってもよいし、多官能エポキシ化合物であってもよい。
前記単官能エポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
前記多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、などが挙げられる。
これらのエポキシ化合物の中でも、硬化速度に優れる点で、芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物が好ましく、脂環式エポキシ化合物が特に好ましい。
前記ビニルエーテル化合物としては、単官能ビニルエーテル化合物であってもよいし、多官能ビニルエーテル化合物であってもよい。
前記単官能ビニルエーテル化合物としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル、などが挙げられる。
前記多官能ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類、などが挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物の中でも、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度等の点で、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、ジビニルエーテル化合物が特に好ましい。
前記オキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物を意味し、その例としては、特開2001−220526号、同2001−310937号、同2003−341217号の各公報に記載の公知オキセタン化合物が好適に挙げられる。
前記オキセタン化合物としては、本発明においては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。このような化合物を使用すると、前記インク組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、硬化後のインクの被記録媒体との高い密着性を得ることができる点で有利である。
前記オキセタン化合物としては、単官能オキセタン化合物であってもよいし、多官能オキセタン化合物であってもよい。
前記単官能オキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、などが挙げられる。
前記多官能オキセタン化合物としては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、などが挙げられる。
前記オキセタン化合物としては、これらのほかに、前記特開2003−341217号公報、段落番号〔0021〕〜〔0084〕に詳述された化合物も本発明において好適に使用することができる。
上述した前記オキセタン化合物の中でも、本発明においては、インク組成物の粘度と粘着性の点で、オキセタン環を1〜2個有する化合物が好ましい。
本発明のインク組成物においてカチオン重合性化合物を使用する場合は、上述のカチオン重合性化合物を、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、インク硬化時の収縮を効果的に抑制する観点からは、少なくとも1種の前記オキセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を併用することが好ましい。
<その他の成分>
本発明のインク組成物は、前記B成分、前記重合性化合物、前記顔料のほか、目的に応じて適宜選択したその他の成分を含有することができる。
前記その他の成分としては、例えば、重合開始剤、増感色素、共増感剤、樹脂、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、吐出安定剤、密着性向上剤、レベリング添加剤、マット剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
〔重合開始剤〕
本発明において、紫外線等の光活性線を用いてインクを硬化させる場合には、重合開始剤を含有する。本発明で用いることができる重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用することができ、ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。本発明に用いることができる重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤とカチオン重合開始剤とを併用してもよい。
本発明のインク組成物に用いることのできる重合開始剤は、外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物である。重合を開始するために使用される外部エネルギーは、熱及び活性放射線に大別され、それぞれ、熱重合開始剤及び光重合開始剤が使用される。活性放射線としては、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線が例示できる。
−ラジカル重合開始剤−
本発明に用いることができるラジカル重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)アシルフォスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム塩化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、及び(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は、上記(a)〜(m)の化合物を単独もしくは組み合わせて使用してもよい。本発明におけるラジカル重合開始剤は単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
(a)芳香族ケトン類、(b)アシルフォスフィン化合物、及び、(e)チオ化合物の好ましい例としては、"RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY", J. P. FOUASSIER, J.F.RABEK(1993)、pp.77〜117記載のベンゾフェノン骨格又はチオキサントン骨格を有する化合物等が挙げられる。より好ましい例としては、特公昭47−6416号公報記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981号公報記載のベンゾインエーテル化合物、特公昭47−22326号公報記載のα−置換ベンゾイン化合物、特公昭47−23664号公報記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704号公報記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483号公報記載のジアルコキシベンゾフェノン、特公昭60−26403号公報、特開昭62−81345号公報記載のベンゾインエーテル類、特公平1−34242号公報、米国特許第4,318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、特開平2−211452号公報記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、特開昭61−194062号公報記載のチオ置換芳香族ケトン、特公平2−9597号公報記載のアシルフォスフィンスルフィド、特公平2−9596号公報記載のアシルフォスフィン、特公昭63−61950号公報記載のチオキサントン類、特公昭59−42864号公報記載のクマリン類等を挙げることができる。
(c)芳香族オニウム塩化合物としては、周期律表の15、16及び17族の元素、具体的にはN、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、Te、又はIの芳香族オニウム塩が含まれる。例えば、欧州特許104143号明細書、米国特許4837124号明細書、特開平2−150848号公報、特開平2−96514号公報に記載されるヨードニウム塩類、欧州特許370693号、同233567号、同297443号、同297442号、同279210号、及び同422570号の各明細書、米国特許3902144号、同4933377号、同4760013号、同4734444号、及び同2833827号の各明細書に記載されるジアゾニウム塩類(置換基を有してもよいベンゼンジアゾニウム等)、ジアゾニウム塩樹脂類(ジアゾジフェニルアミンのホルムアルデヒド樹脂等)、N−アルコキシピリジニウム塩類等(例えば、米国特許4,743,528号明細書、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、及び特公昭46−42363号の各公報等に記載されるもので、具体的には1−メトキシ−4−フェニルピリジニウムテトラフルオロボレート等)、さらには特公昭52−147277号、同52−14278号、及び同52−14279号の各公報記載の化合物が好適に使用される。活性種としてラジカルや酸を生成する。
(d)有機過酸化物としては、分子中に酸素−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全てが含まれるが、その例としては、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系の化合物が好ましい。
(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、特公昭45−37377号公報、特公昭44−86516号公報記載のロフィンダイマー類、例えば2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
(g)ケトオキシムエステル化合物としては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
(h)ボレート化合物の例としては、米国特許3,567,453号、同4,343,891号、ヨーロッパ特許109,772号、同109,773号の各明細書に記載されている化合物が挙げられる。
(i)アジニウム塩化合物の例としては、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号、及び特公昭46−42363号の各公報記載のN−O結合を有する化合物群を挙げることができる。
(j)メタロセン化合物の例としては、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号の各公報記載のチタノセン化合物ならびに、特開平1−304453号、特開平1−152109号の各公報記載の鉄−アレーン錯体を挙げることができる。
上記チタノセン化合物の具体例としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル〕チタン等を挙げることができる。
(k)活性エステル化合物の例としては、欧州特許0290750号、同046083号、同156153号、同271851号、及び同0388343号の各明細書、米国特許3901710号、及び同4181531号の各明細書、特開昭60−198538号、及び特開昭53−133022号の各公報に記載されるニトロベンズルエステル化合物、欧州特許0199672号、同84515号、同199672号、同044115号、及び同0101122号の各明細書、米国特許4618564号、同4371605号、及び同4431774号の各明細書、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、及び特開平4−365048号の各公報記載のイミノスルホネート化合物、特公昭62−6223号、特公昭63−14340号、及び特開昭59−174831号の各公報に記載される化合物等が挙げられる。
(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物の好ましい例としては、例えば、若林ら著、Bull. Chem. Soc. Japan、42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物等を挙げることができる。
また、F. C. Schaefer等によるJ. Org. Chem.、29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物等を挙げることができる。ドイツ特許第2641100号に記載されているような化合物、ドイツ特許第3333450号に記載されている化合物、ドイツ特許第3021590号に記載の化合物群、あるいはドイツ特許第3021599号に記載の化合物群等を挙げることができる。
−カチオン重合開始剤−
本発明のインク組成物において、カチオン重合性化合物を併用する場合には、カチオン重合開始剤を併用することが好ましい。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、フォスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
本発明のインク組成物において、重合開始剤の総使用量は、N−ビニルラクタム類を含む重合性化合物の総使用量に対して、好ましくは0.01〜35重量%、より好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1.0〜15重量%の範囲である。0.01重量%以上にてインク組成物を硬化させることができ、35重量%以下にて硬化度が均一な硬化膜を得ることができるので好ましい。
また、本発明のインク組成物に後述する増感色素を用いる場合、重合開始剤の総使用量は、増感色素に対して、重合開始剤:増感色素の重量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは20:1〜1:5の範囲である。
〔増感色素〕
本発明のインク組成物には、特にインクジェット記録用に用いる場合、特定の活性放射線を吸収して上記重合開始剤の分解を促進させるために増感色素を添加してもよい。増感色素は、特定の活性放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感色素は、重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより重合開始剤は化学変化を起こして分解し、ラジカル、酸或いは塩基を生成する。
好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
より好ましい増感色素の例としては、下記式(IX)〜(XIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009215455
式(IX)中、A1は硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、L2は隣接するA1及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
Figure 2009215455
式(X)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−又は−S−を表す。また、Wは式(IX)に示したものと同義である。
Figure 2009215455
式(XI)中、A2は硫黄原子又はNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
Figure 2009215455
式(XII)中、A3、A4はそれぞれ独立に−S−、−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基を表し、L5、L6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
Figure 2009215455
式(XIII)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、A5は酸素原子、硫黄原子又は=NR67を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R67とR64、及びR65とR67はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
式(IX)〜(XIII)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下に示す(E−1)〜(E−20)が挙げられる。
尚、下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。
Figure 2009215455
Figure 2009215455
本発明のインク組成物中における増感色素の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
〔共増感剤〕
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、増感色素の活性放射線に対する感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
共増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−54735号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
本発明のインク組成物中における共増感剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜4重量%であることが好ましい。
〔界面活性剤〕
本発明のインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加することが好ましい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。尚、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
本発明のインク組成物中における界面活性剤の含有量は使用目的により適宜選択されるが、一般的には、インク組成物全体の重量に対し、0.0001〜1重量%であることが好ましい。
〔紫外線吸収剤〕
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5〜15重量%であることが好ましい。
〔酸化防止剤〕
インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
〔褪色防止剤〕
本発明のインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1〜8重量%であることが好ましい。
〔導電性塩類〕
本発明のインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
〔溶剤〕
本発明のインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%の範囲である。
〔高分子化合物〕
本発明のインク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子化合物の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などが例示できる。
<インク物性>
本発明においては、吐出性を考慮し、インク組成物の25℃における粘度が50mPa以下であることが好ましく、40mPa・s以下であることがさらに好ましい。好ましくは、3mPa・sec〜50mPa・secであり、より好ましくは5mPa・s〜40mPa・sであり、さらに好ましくは、7mPa・s〜30mPa・sである。また吐出温度(例えば、25〜80℃、好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、より好ましくは3〜13mPa・sである。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となる。さらにインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
尚、前記粘度は、例えば、円錐平板型回転粘度計(E型粘度計)を用いて測定することができる。
本発明のインク組成物の25℃における表面張力は、20〜35mN/mであることが好ましい。より好ましくは23〜33mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで35mN/m以下が好ましい。
尚、前記表面張力は、例えば、Wilhelmy法の表面張力計やDu Nouyの表面張力計を用いて測定することができる。
<製造>
本発明のインク組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述の各成分を混合することにより製造することができる。尚、前記混合は、公知の混合器等を使用して公知の方法に従って行うことができる。
<使用>
本発明のインク組成物は、各種の画像記録のためのインクとして好適に使用することができ、インクジェット記録用インク組成物として特に好適に使用することができる。この場合、該インク組成物をインクジェットプリンターにより被記録媒体に印字し、その後、印字されたインク組成物(記録画像)に前記活性放射線を照射することにより、これを硬化して画像記録が行われる。
本発明のインク組成物を用いて得られた画像記録物(印刷物)は、画像部が紫外線などの前記活性放射線が照射されて硬化されているので、画像部の強度に優れる。このため、画像記録(画像形成)以外にも、例えば平版印刷版のインク受容層(画像部)の形成などの種々の用途にも好適に使用することができる。
(インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置)
本発明のインク組成物は、インクジェット記録用として使用される。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインク組成物をインクジェット記録用として被記録媒体(支持体、記録材料等)上に吐出し、被記録媒体上に吐出されたインク組成物に活性放射線を照射し、インクを硬化して画像を形成する方法である。
より具体的には、本発明のインクジェット記録方法は、(a1)被記録媒体上に、本発明のインク組成物を吐出する工程、及び、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、上記(a1)及び(b1)工程を含むことにより、被記録媒体上において硬化したインク組成物により画像が形成される。
本発明のインクジェット記録方法における(a1)工程には、以下に詳述するインクジェット記録装置を用いることができる。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(a1)工程における被記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、1〜100pl、好ましくは、8〜30plのマルチサイズドットを例えば、320×320〜4,000×4,000dpi、好ましくは、400×400〜1,600×1,600dpi、より好ましくは、720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。尚、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
上述したように、本発明のインク組成物のように放射線硬化型インクは、吐出されるインクを一定温度にすることが望ましいことから、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、或いは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記のインクジェット記録装置を用いて、本発明のインク組成物の吐出は、インク組成物を、好ましくは25〜80℃、好ましくは25〜50℃に加熱して、インク組成物の粘度を、3〜15mPa・s、好ましくは3〜13mPa・sに下げた後に行うことが好ましい。特に、本発明のインク組成物として、25℃におけるインク粘度が50mPa・s以下であるものを用いると、良好に吐出が行えるので好ましい。この方法を用いることにより、高い吐出安定性を実現することができる。
本発明のインク組成物のような放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。従って、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インクの温度の制御幅は、設定温度の±5℃、好ましくは設定温度の±2℃、より好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
次に、(b1)吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程について説明する。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれる重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能にラジカル重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される活性放射線は、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され得る。活性放射線のピーク波長は、増感色素の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、350〜420nmであることがさらに好ましい。
また、本発明のインク組成物の、重合開始系は、低出力の活性放射線であっても十分な感度を有するものである。従って、露光面照度が、10〜4,000mW/cm2、好ましくは、20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
活性放射線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インクの硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、LED(UV−LED),LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
尚、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50〜800mW/cm2である。
本発明のインク組成物は、このような活性放射線に、例えば、0.01〜120秒、好ましくは、0.1〜90秒照射されることが適当である。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(例えば、0.01〜0.5秒、好ましくは、0.01〜0.3秒、より好ましくは、0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、その結果として臭気を低減することができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。WO99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な被記録媒体に対しても、着弾したインクのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。尚、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクから順に重ねることにより、下部のインクまで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、臭気の低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
このようにして、本発明インク組成物は、活性放射線の照射により高感度で硬化することで、被記録媒体表面に画像を形成することができる。
<被記録媒体>
本発明の前記インク組成物が吐出されて画像が記録される被記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料あるいは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルム、などが挙げられる。尚、前記樹脂フィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ABSフィルム、ポリアセタールフィルム、PVAフィルム、ゴム類フィルム、などが挙げられる。また、前記被記録媒体として、金属類、ガラス類なども使用可能である。
(印刷物)
本発明の前記インク組成物を硬化させて得られたものが本発明の印刷物であるが、該印刷物としては、前記被記録媒体上に本発明の前記インク組成物が吐出され、硬化されたものが好ましい。このとき、前記吐出が、インクジェットプリンターを用いたインクジェット記録により行われる。
本発明の印刷物は、画像記録に用いられるインク組成物が本発明の前記インク組成物であり、微細な顔料粒子を均一、かつ安定に分散して含んでいるので、発色性、鮮鋭度に優れ、高画像であり、耐候性にも優れ、広汎な分野に好適に使用可能である。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
尚、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を示すものとする。
本発明で使用した素材は下記に示す通りである。
・HEUCO GREEN 600703K(C.I.ピグメントグリーン7);Heubach社製
・Monastral GREEN GN−C(C.I.ピグメントグリーン7);Heubach社製
・Monastral GREEN GNX−C(C.I.ピグメントグリーン7);Heubach社製
・Monastral GREEN GBX−C(C.I.ピグメントグリーン7);Heubach社製
・HOSTAPERM GREEN GG01(C.I.ピグメントグリーン7);クラリアント社製
・HOSTAPERM GREEN GNX−D(C.I.ピグメントグリーン7);クラリアント社製
・HOSTAPERM GREEN GNX−TS(C.I.ピグメントグリーン7);クラリアント社製
・PV Fast GREEN GNX(C.I.ピグメントグリーン7);クラリアント社製
・Novotex GREEN GNX(C.I.ピグメントグリーン7);クラリアント社製
・Fastogen GREEN S(C.I.ピグメントグリーン7);DIC社製
・Fastogen GREEN SF(C.I.ピグメントグリーン7);DIC社製
・Phthalocyanine GREEN B308(C.I.ピグメントグリーン7);山陽色素社製
・Phthalocyanine GREEN SAX(C.I.ピグメントグリーン7);山陽色素社製
・Cyanine GREEN 2G−550−D(C.I.ピグメントグリーン7);大日精化社製
・Cyanine GREEN 2GO(C.I.ピグメントグリーン7);大日精化社製
・Cyanine GREEN PBN-1(C.I.ピグメントグリーン7);東洋インキ社製
・HELIOGEN BLUE L8605(C.I.ピグメントグリーン7);BASF社製
・HELIOGEN BLUE K8730(C.I.ピグメントグリーン7);BASF社製
・HELIOGEN BLUE D8725(C.I.ピグメントグリーン7);BASF社製
・HELIOGEN BLUE L9361(C.I.ピグメントグリーン36);BASF社製
・Irgalite GREEN 6G(C.I.ピグメントグリーン36);CSC社製
・HOSTAPERM GREEN 8G(C.I.ピグメントグリーン36);クラリアント社製
・Fastogen GREEN 2KY(C.I.ピグメントグリーン36);DIC社製
・Lionol GREEN 2YS(C.I.ピグメントグリーン36);東洋インキ社製
・Lionol GREEN 6YK(C.I.ピグメントグリーン36);東洋インキ社製
・HOSTAPERM VIOLET RL−NF(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・HOSTAPERM VIOLET RL02(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・HOSTAPERM VIOLET BL(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・HOSTAPERM VIOLET P-RL(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・HOSTAPERM VIOLET RLspec(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・HOSTAPERM VIOLET RLspec−TS(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・PV Fast Violet RL(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・PV Fast Violet BLP(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・Novotex Violet BL−PC VP 2429(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・Novotex Violet BL VP 2435(C.I.ピグメントバイオレット23);クラリアント社製
・Fastogen Super Violet RN(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Fastogen Super Violet RNS(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Fastogen Super Violet RN−SU-02(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Fastogen Super Violet RVS(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Fastogen Super Violet RXE(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Fastogen Super Violet RXS(C.I.ピグメントバイオレット23);DIC社製
・Lionogen Violet R6100(C.I.ピグメントバイオレット23);東洋インキ社製
・Lionogen Violet R6200(C.I.ピグメントバイオレット23);東洋インキ社製
・Oriengtal Fast Violet BL(C.I.ピグメントバイオレット23);東洋インキ社製
・Paliogen Violet L 5890(C.I.ピグメントバイオレット23);BASF社製
・Crommophtal Violet GT(C.I.ピグメントバイオレット23);CSC社製
・Crommophtal Violet B(C.I.ピグメントバイオレット37);CSC社製
・Novoperm Orange HL(C.I.ピグメントオレンジ36);クラリアント社製
・Novoperm Orange HL(C.I.ピグメントオレンジ36);クラリアント社製
・Novoperm Orange HL(C.I.ピグメントオレンジ36);クラリアント社製
・Novoperm Orange HL(C.I.ピグメントオレンジ36);クラリアント社製
・Novoperm Orange HL(C.I.ピグメントオレンジ36);クラリアント社製
・Symuler Fast Orange 4183H(C.I.ピグメントオレンジ36);DIC社製
・Chromofine Orange 3700L(C.I.ピグメントオレンジ36);大日精化社製
・Lionogen Orange R−F(C.I.ピグメントオレンジ36);東洋インキ社製
・Novoperm Red HFG(C.I.ピグメントオレンジ38);クラリアント社製
・Hostaperm Orange HGL(C.I.ピグメントオレンジ60);クラリアント社製
・DisperBYK−168(分散剤、BYKケミー社製)
・Solseperse 32000 (分散剤、Noveon社製)
・ファンクリル512A(例示化合物M−11に相当、日立化成社製)
・N−ビニルカプロラクタム(Aldrich社製)
・Actilane 421(プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、A
cros社製)
・NKエステルAMP−10G(フェノキシエチルアクリレート、新中村化学社製)
・Firstcure ST−1(重合禁止剤、Chem First社製)
・Lucirin TPO(光開始剤、BASF社製)
・ベンゾフェノン(光開始剤、和光純薬社製)
・Irgacure 184(光開始剤、CSC社製)
・Byk 307(界面活性剤、BYK Chemie社製)
・Firstcure ITX(増感剤、Chem First社製)
〔実施例1〕
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
<前記B成分の合成>
−前記モノマー(B−9)の合成−
塩化シアヌル368.0gと、炭酸水素ナトリウム336gとを、アセトン1500mLに加え、氷冷下にて、アニリン372.0gを内温が20℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温で30分攪拌し、続いて内温を50℃に昇温し4時間攪拌した。この反応液を水3Lにあけ、冷却しながら攪拌した。得られた析出物を濾別し、水洗した。白色固体594.0gを得た。
得られた白色固体125gをトルエン3Lに加え、室温にて、3−アミノプロパノール34.6g及び水酸化ナトリウム18.4gを水0.6Lに溶解した溶液を順次添加し、100℃で8時間加熱攪拌した。水層を廃棄し、有機層を水及び食塩水で洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に、酢酸エチル4Lを加えて溶解し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート62g及びスタノクト0.5gを加えて60℃で10時間加熱攪拌した。反応液を水及び食塩水で洗浄した後、酢酸エチルを留去した。その結果、目的のモノマー(B−9)が油状物として182g得られた。得られた油状物はメチルエチルケトンで50wt%に希釈した。
尚、該モノマー(B−9)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、7.59(m,4H),7.35(m,4H),7.05(m,2H),6.84(br,2H),6.12(s,1H),5.60(s,1H),5.26(br,1H),5.00(br,1H),4.22(m,4H),3.50(m,4H),1.97(m,5H).であった。
−前記モノマー(B−10)の合成−
塩化シアヌル46.1gと、炭酸水素ナトリウム42gとを、アセトン250mLに加え、氷冷下にて、m−ドデシルオキシアニリン139.0gを内温が20℃を超えないように固体で分割投入した。添加終了後、室温で30分攪拌し、続いて内温を50℃に昇温し、4時間攪拌した。この反応液を水1Lにあけ、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水、食塩水で洗浄後、酢酸エチルを留去した。得られた残渣にトルエン250mLを加え、室温にて3−アミノプロパノール20.7g及び水酸化ナトリウム11gを水50mLに溶解した溶液を、順次添加し、100℃で8時間加熱攪拌した。水層を廃棄し、有機層を水及び食塩水で洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に酢酸エチル250mLを加えて溶解し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート42.7g及びスタノクト0.3gを加えて60℃で10時間加熱攪拌した。反応液を水及び食塩水で洗浄した後、酢酸エチルを留去した。目的のモノマー(B−10)は油状物として182g得られた。得られた油状物は、メチルエチルケトンで50wt%に希釈した。
尚、該モノマー(B−10)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、7.20(m,4H),7.05(m,2H),6.82(br,2H),6.64(m,2H),6.12(s,1H),5.58(s,1H),5.24(br,1H),5.01(br,1H),4.22(m,4H),3.80(t,4H),3.50(m,4H),1.97(m,5H).1.80(m,4H),1.42(m,4H),1.28(m,36H),0.87(t,4H).であった。
−前記モノマー(B−12)の合成−
塩化シアヌル28.4gと、炭酸水素ナトリウム25.8gとを、アセトン150mLに加え、氷冷下にて、3,5−ジメチルアニリン37.4gを内温が20℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温で30分攪拌し、続いて内温を50℃に昇温し4時間攪拌した。この反応液を水300mLにあけ、冷却しながら攪拌した。得られた析出物を濾別し、水洗した。クリーム色固体27.2gを得た。
得られたクリーム色固体16.8gをトルエン50mLに加え、室温にて3−アミノプロパノール3.9g及び水酸化ナトリウム2.1gを水10mLに溶解した溶液を、順次添加し、100℃で8時間加熱攪拌した。水層を廃棄し、有機層を水及び食塩水で洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に酢酸エチル50mLを加えて溶解し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート7.4g及びスタノクト0.05gを加えて60℃で12時間加熱攪拌した。反応液を水及び食塩水で洗浄した後、酢酸エチルを留去した。目的のモノマー(B−12)は油状物として24.6g得られた。得られた油状物はメチルエチルケトンで50wt%に希釈した。
尚、該モノマー(B−12)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、7.20(m,4H),6.84(br,2H),6.70(s,2H),6.14(s,1H),5.60(s,1H),5.36(br,1H),5.05(br,1H),4.22(m,4H),3.53(m,4H),2.31(s,12H),1.96(m,5H).であった。
−前記モノマー(B−13)の合成−
塩化シアヌル184.4gと、炭酸水素ナトリウム168.0gとをアセトン1Lに加え、氷冷下にて、ノルマルドデシルアミン370.7gを内温が20℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温で30分攪拌し、続いて内温を50℃に昇温し4時間攪拌した。この反応液を水3Lにあけ、冷却しながら攪拌した。得られた析出物を濾別し、水洗した。
得られた白色固体9.6gをトルエン20mLに加え、室温にて3−アミノプロパノール1.7g及び水酸化ナトリウム0.9gを水4mLに溶解した溶液を順次添加し、100℃で8時間加熱攪拌した。水層を廃棄し、有機層を水及び食塩水で洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に酢酸エチル20mLを加えて溶解し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート3.1g及びスタノクト0.01gを加えて60℃で12時間加熱攪拌した。反応液を水及び食塩水で洗浄した後、酢酸エチルを留去した。目的のモノマー(B−13)は油状物として13.5g得られた。得られた油状物はメチルエチルケトンで50wt%に希釈し重合に使用した。
尚、該モノマー(B−13)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、6.15(s,1H),5.60(s,1H),5.18−4.84(m,5H),4.20(m,4H),3.60−3.30(m,8H),1.96(s,3H),1.90(m,2H),1.56(m,4H),1.26(m,36H),0.88(t,6H).であった。
−前記モノマー(B−14)の合成−
塩化シアヌル18.4gと、炭酸水素ナトリウム16.8gとをアセトン150mLに加え、氷冷下にてノルマルドデシルメチルアミン39.8gを内温が20℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温で30分攪拌し、続いて内温を50℃に昇温し、4時間攪拌した。この反応液を水300mLにあけ、冷却しながら攪拌した。得られた析出物を濾別し、水洗した。
得られた白色固体10.2gをトルエン50mLに加え、室温にて3−アミノプロパノール3.9g及び水酸化ナトリウム2.1gを水10mLに溶解した溶液を、順次添加し、100℃で8時間加熱攪拌した。水層を廃棄し、有機層を水及び食塩水で洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に酢酸エチル50mLを加えて溶解し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート7.4g及びスタノクト0.05gを加えて60℃で12時間加熱攪拌した。反応液を水及び食塩水で洗浄した後、酢酸エチルを留去した。目的のモノマー(B−14)は油状物として13.4g得られた。得られた油状物はメチル
エチルケトンで50wt%に希釈した。
尚、該モノマー(B−14)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、6.15(s,1H),5.60(s,1H),5.18−4.64(m,3H),4.20(m,4H),3.60(m,8H),3.06(s,6H),1.96(s,3H),1.90(m,2H),1.56(m,4H),1.26(m,36H),0.88(t,6H).であった。
−前記モノマー(B−30)の合成−
メラミン12.6gと、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート18.6gとを、ピリジン400mL中に加え、ニトロベンゼンを1滴加えて90℃で12時間加熱攪拌した。不溶物を濾別した後、水2Lに滴下して晶析した。得られた固体を濾別し、水洗・減圧乾燥した。目的のモノマー(B−30)は、クリーム色固体として19.8g得られた。
尚、該モノマー(B−30)の1H−NMR(300MHz,CDCl3,δ)の同定データは、9.80(br,1H),9.24(br,1H),6.80(br,4H),6.06(s,1H),5.65(s,1H),4.26(t,2H),3.46(t,2H),1.88(s,3H).であった。
−グラフト重合体1<上記7)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>の合成−
メチルエチルケトン10gを窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温した。別に調製した、下記のモノマー溶液と開始剤溶液とをそれぞれ2時間かけて同時に滴下した。滴下後、さらにV−65を0.08g添加し、78℃にて3時間加熱攪拌を行った。得られた反応液をヘキサン1,500gに攪拌しながら注ぎ、生じた沈殿を加熱乾燥させることにより、グラフト重合体1<上記7)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>を合成した。
<モノマー溶液>
前記B−9(50wt%メチルエチルケトン溶液)・・・・4.0g
末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート(数平均分子量6,000、東亞合成(株)製AA−6)・・・・・・・・・・・・・18.0g
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
<開始剤溶液>
2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製V−65)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.04g
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
−グラフト共重合体2<上記11)として例示したグラフト共重合体:B−13で表されるモノマー/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体>の合成−
上記グラフト共重合体1の合成例において、前記モノマー(B−9)を前記モノマー(B−13)に変更した以外は、上記グラフト共重合体1の合成例と同様にしてグラフト共重合体2<上記11)として例示したグラフト共重合体:B−13で表されるモノマー/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体>を合成した。
−グラフト共重合体3<上記15)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>の合成−
メチルエチルケトン10gを窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温した。別に調製した、下記のモノマー溶液と開始剤溶液とを、それぞれ2時間かけて同時に滴下した。滴下後、さらにV−65を0.08g添加し、78℃にて3時間加熱攪拌を行った。得られた反応液をヘキサン1,500gに攪拌しながら注ぎ、生じた沈殿を加熱乾燥させるこにより、グラフト共重合体3<上記15)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>を得た。
<モノマー溶液>
前記B−9(50wt%メチルエチルケトン溶液)・・・・・4.0g
末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート(数平均分子量6,000、東亞合成(株)製AA−6)・・・・・・・・・・・・・・14.0g
3−(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)・・2.0g
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
<開始剤溶液>
2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製V−65)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.04g
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
−グラフト重合体4<上記16)として例示したグラフト共重合体:B−12で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体>の合成−
上記グラフト共重合体3の合成例において、前記モノマー(B−9)を前記モノマー(B−12)に変更し、末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレートを末端にメタクリロイル基を有するポリブチルアクリレート(AB−6:東亜合成社製)に変更した以外は、上記グラフト共重合体3の合成例と同様にしてグラフト重合体4<上記16)として例示したグラフト共重合体:B−12で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体>を合成した。
−グラフト共重合体5<上記17)として例示したグラフト共重合体:B−13で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>の合成−
上記グラフト共重合体3の合成例において、前記モノマー(B−9)を前記モノマー(B−13)に変更した以外は、グラフト共重合体3の合成例と同様にしてグラフト共重合体5<上記17)として例示したグラフト共重合体:B−13で表されるモノマー/3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体>を合成した。
−グラフト共重合体6(上記29)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体>の合成−
上記グラフト共重合体3の合成例において、3−(N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)を2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレートに変更した以外は、グラフト共重合体3の合成例と同様にしてグラフト共重合体6(上記29)として例示したグラフト共重合体:B−9で表されるモノマー/2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体>を合成した。
(ミルベースA1の調製)
HEUCO GREEN 600703K 300重量部
Actilane421(Akcros社製アクリレートモノマー) 500重量部
グラフト共重合体1 200重量部
上記の成分を攪拌混合し、顔料インクを得た。尚、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
(ミルベースA2〜A30の調製)
顔料及びグラフト重合体を以下の表1に示す顔料及びグラフト重合体に変更した以外はミルベースA1と同様にしてミルベースA2〜A30を調製した。
Figure 2009215455
(ミルベースB1の調製)
HOSTAPERM VIOLET RL−NF 300重量部
Actilane421(Akcros社製アクリレートモノマー) 500重量部
グラフト共重合体1 200重量部
上記の成分を撹拌混合し、顔料インクを得た。尚、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
(ミルベースB2〜B27の調製)
顔料及びグラフト重合体を以下の表2に示す顔料及びグラフト重合体に変更した以外はミルベースB1と同様にしてミルベースB2〜B27を調製した。
Figure 2009215455
(ミルベースC1の調製)
Symuler Fast Orange 4183H 300重量部
Actilane421(Akcros社製アクリレートモノマー) 500重量部
グラフト共重合体1 200重量部
上記の成分を撹拌混合し、顔料インクを得た。尚、顔料ミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
(ミルベースC2〜C19の調製)
顔料及びグラフト重合体を以下の表3に示す顔料及びグラフト重合体に変更した以外はミルベースC1と同様にしてミルベースC2〜C19を調製した。
Figure 2009215455
〔実施例1−1〕
以下の成分を、高速水冷式攪拌機により撹拌し、インクジェット用インクを得た。粘度は17mPa・sであった。
(インク組成物)
・ミルベースA1 6.0部
・ファンクリル512A(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート)35.4部
・N−ビニルカプロラクタム 25.0部
・NKエステルAMP−10G(フェノキシエチルアクリレート) 20.0部
・First cure ST−1 0.05部
・Lucirin TPO(BASF社製光開始剤) 8.5部
・ベンゾフェノン(光開始剤) 3.0部
・Irgacure 184(CSC社製光開始剤) 2.0部
・BYK 307(BYK Chemie社製界面活性剤) 0.05部
・ジメチルアミノエチルアクリレート 0.1部
(インクの評価)
得られたインク組成物を用い、インクジェット記録を行った。
硬化性、保存安定性、吐出性(連続吐出信頼性及びノズル詰まり復帰)、柔軟性及び基材密着性について評価を行った。評価結果を表4に示した。
<保存安定性>
実施例及び比較例のインク組成物を60℃にて4週間保持した。
評価基準を下記に示す。
4:粘度上昇5%未満、顔料粒子径変化なし
3:粘度上昇5〜10%未満、顔料粒子径変化なし
2:粘度上昇10%以上〜30%未満、顔料粒子径あり
1:粘度上昇30%以上、顔料粒子径あり
《インクジェット画像記録方法》
経時前のインク及び経時後の各インク組成物を使用して、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度1,630mW/cm2、に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を4,500mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。尚、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用いた。
<硬化感度(硬化性)の測定方法>
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後の画像面において、触診により、画像のべとつきの程度を評価し、経時前後での変化を以下の基準で評価した。
3:経時前後で変動なし。
2:経時前後での変動が若干あり、経時後はべとつきが若干ある。
1:経時前後で大きく変動し、経時後は未硬化のインクが手に転写するほど固まっていない。
<柔軟性評価方法:折り曲げテスト>
本実施例では、保存前後での硬化膜の柔軟性を評価する方法として、折り曲げテストを実施した。
上記インクジェットインクジェット画像記録方法に従い、被記録媒体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡社製)を用い、画像部の平均膜厚が12μm、24μm、36μmの3つのベタ画像を描画した。折り曲げテストは画像を形成した被記録材を25℃条件下で1回折り曲げ、画像部の割れの有無によって評価した。一般に平均膜厚が厚くなると、画像部を折り曲げた際に画像部にかかる歪が大きくなり、割れを生じやすくなる。即ち、より厚い膜厚で画像部に割れが生じないかをテストすることで、柔軟性の尺度とすることができる。
評価基準は以下の通りである。
4:平均膜厚12μm、24μm、36μmのサンプルでは割れが発生しない。
3:平均膜厚12μm、24μmのサンプルでは割れが発生しない。
2:平均膜厚12μmのサンプルでは割れが発生しないが、平均膜厚24μmのサンプルで、画像部の折り曲げた部分に割れが入る。
1:平均膜厚12μm、24μm、36μmすべてのサンプルで、画像部の折り曲げた部分に割れが入る。
<基材密着性評価方法:クロスハッチテスト(EN ISO2409)>
被記録媒体として、PET(エステルフィルムE5000、膜厚125μm、東洋紡社製)を用い、上記インクジェットインクジェット画像記録方法に従い、それぞれの基板に画像部の平均膜厚が12μmのベタ画像を描画した。その後、各々の印刷物に対して、クロスハッチテスト(EN ISO2409)を実施した。
評価基準は以下の通りである。
1:10%程度剥がれ有り。
0:剥がれ無し。
<粘度測定方法>
本実施例における粘度測定は、B型粘度計:Brookfield LVDV−I(Brookfield社製)を用い、25℃条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。
<吐出性>
上記のインクジェット描画装置を用い、以下の2種(A、B)の評価を実施した。
〔評価A(連続吐出信頼性)〕
インクジェット装置稼働前に本発明液体による、液循環を15分間繰り返し、装置内のインク接触部に残存しているインクを除去した。その後、8時間の連続使用を実施し、描画不良(不吐出、ねじれ等)を起こすノズル数をカウントした。
4:吐出不良なし
3:吐出不良3ノズル以下
2:吐出不良3ノズル以上-10ノズル未満
1:吐出不良10ノズル以上
尚、すべて1ヘッドあたりでカウントした。
〔評価B(ノズル詰まり復帰)〕
評価Aにて吐出不良10ノズル以上のヘッドに本発明の液体による、液循環と吐出を15分間繰り返し実施し、再度インクを供給し、描画をおこない、不吐出ノズル数を確認した。
4:吐出不良なし
3:吐出不良3ノズル以下
2:吐出不良3ノズル以上−10ノズル未満
1:吐出不良10ノズル以上
尚、すべて1ヘッドあたりでカウントした。
〔実施例1−2〜1−28並びに比較例1−1及び1−2〕
以下の成分を、高速水冷式撹拌機により撹拌し、実施例1−1と同様な方法にて、インクジェット用インクを得た。粘度は17〜22mPa・sであった。
また、実施例1−1と同様にしてインクジェット記録を行い、同様に評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2009215455
〔実施例2−1〕
ミルベースA1をミルベースB1に変更した以外は実施例1−1と同様にしてインクジェット用インクを得た。粘度は18mPa・Sであった。
また、実施例1−1と同様にインクジェット記録を行い、評価した。結果を表5に示す。
〔実施例2−2〜2−25並びに比較例2−1及び2−2〕
ミルベースB1を表5に示すミルベースに変更した以外は、実施例2−1と同様にしてインクジェット用インクを得た。粘度は17〜22mPa・sであった。
Figure 2009215455
〔実施例3−1〕
ミルベースA1をミルベースC1に変更した以外は実施例1−1と同様にしてインクジェット用インクを得た。粘度は19mPa・Sであった。
また、実施例1−1と同様にインクジェット記録を行い、評価した。結果を表6に示す。
〔実施例3−2〜3−25並びに比較例3−1及び3−2〕
ミルベースC1を表6に示すミルベースに変更した以外は、実施例3−1と同様にしてインクジェット用インクを得た。粘度は17〜22mPa・sであった。
Figure 2009215455
Figure 2009215455
〔実施例4〕
プロセスインク並びに実施例1−1、実施例2−1、及び実施例3−1で得られた特色インクを用いて印刷画像の色再現性について評価した。
プロセスインクとして、シアン(セリコール社製EI)、マゼンタ(セリコール社製EI)、イエロー(セリコール社製EI)、ブラック(セリコール社製EI)インクを用いた。
色相(a*、b*)、明度(L)は、グレタグ社製SPM100−IIにて測定した。
図1の実線は、プロセスカラーによる印刷画像データであり、プロセスインクを用いて、合成紙(王子タック(株)製)上に、前記描画装置を用い、均等に割り付けた全950色のカラーパッチデータである。これは、プロセスインクの色再現(a*、b*)の最大域を示している。
図1の点線は、上記プロセスインクに実施例1−1、2−1、3−1で作製したグリーン、バイオレット及びオレンジインクの特色インクを加えたインクセットを用いて得られた印刷画像の色再現(a*、b*)の最大域を示している。
この結果、これまでのプロセスインクでは色再現の困難であった色相も、色再現できることが明らかとなった。
実施例4で測定した色再現(a*、b*)の最大域である。

Claims (10)

  1. オレンジ、バイオレット、又はグリーン色を呈する有機顔料の少なくとも1種、
    下記式(1)で表されるモノマー単位を有する重合体及び、
    活性放射線硬化性化合物を含有することを特徴とする
    インクジェット用インク組成物。
    Figure 2009215455
    前記式(1)において、R1は、水素原子又はアルキル基を表す。R2及びR3は、置換基を有していてもよいアルキレン基又はフェニレン基を表す。Wは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、及びフェニレン基のいずれかを表す。Xは、−O−、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−NHCO−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−、及びフェニレン基のいずれかを表す。R4〜R8は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。l、m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。
  2. 前記重合体が、前記式(1)において、R1が水素原子又はメチル基を表し、Wが−C(=O)O−又はフェニレン基を表し、Xが−O−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)NH−、−OC(=O)−又はフェニレン基で表される重合体である請求項1に記載のインクジェット用インク組成物。
  3. 前記重合体が、末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマー(マクロモノマー)を共重合単位として更に含むグラフト共重合体である請求項1又は2に記載のインクジェット用インク組成物。
  4. 前記有機顔料が以下に示す群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物。
    C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,71、
    C.I.ピグメントバイオレット23,32,37,39、及び
    C.I.ピグメントグリーン7,36,37
  5. 前記有機顔料が以下に示す群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物。
    C.I.ピグメントオレンジ36
    C.I.ピグメントバイオレット23,37、及び
    C.I.ピグメントグリーン7
  6. 前記有機顔料が下記式(A)で表されるジオキサン型化合物である請求項1〜5のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物。
    Figure 2009215455
    前記式(A)中、R1〜R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)又は1価の基を表す。
  7. 前記ジオキサジン型化合物がC.I.ピグメントバイオレット23又はC.I.ピグメントバイオレット37である請求項6に記載のインクジェット用インク組成物。
  8. (a1)被記録媒体上に、請求項1〜7のいずれか1つに記載のインクジェット用インク組成物を吐出する工程、及び、
    (b1)吐出されたインクジェット用インク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 前記活性放射線が、発光ピーク波長が350〜420nmの範囲にあり、且つ、被記録媒体表面での最高照度が10〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線である請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 請求項8又は9に記載のインクジェット記録方法によって記録された印刷物。
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