JP2009214783A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Hiroyuki Shibata
寛之 柴田
Yoshika Kawaguchi
美嘉 河口
Nobukazu Ike
宣和 池
重樹 ▲高▼見
Shigeki Takami
Makoto Iwanaka
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Abstract

【課題】第2のモータジェネレータの高回転化を抑制可能なハイブリッド車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両の駆動装置は、内燃機関及びモータジェネレータを駆動源として有するハイブリッド車両などに好適に搭載され、第2のモータジェネレータからの出力回転数の減速を行うと共に、出力軸に対して伝達する動力の変速を行う駆動機構を備える。当該駆動機構は、第2のモータジェネレータの回転数を出力軸の回転数と概ね同一にする直結段を形成する。つまり、第2のモータジェネレータの出力軸と、駆動輪に対して動力を伝達する出力軸とを直結する。これにより、高車速時における第2のモータジェネレータの高回転化を適切に抑制することが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、駆動源として内燃機関及びモータジェネレータを用い、ハイブリッド車両に好適な駆動装置に関する。
この種の駆動装置として、減速機構及び変速機構を備えたものが提案されている。例えば、特許文献1には、車輪駆動軸の途中又は車輪駆動軸へのモータジェネレータMG2の連結の途中の少なくとも一方に変速機構を設けることによって、モータジェネレータMG2の大型化を回避して、所要の車速対車軸トルク特性を得る技術が提案されている。
特開2003−127681号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、モータジェネレータMG2の出力を平行ギヤにて減速していたため、装置の体格が大きくなる傾向にあった。また、当該技術では、モータジェネレータMG2の出力回転数を減速機構にて減速していたため、高車速時にモータジェネレータMG2が高回転化してしまう傾向にあった。そのため、ベアリングなどの引き摺り損失に起因する燃費悪化が発生してしまう場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高車速時における第2のモータジェネレータの高回転化を抑制可能なハイブリッド車両の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関、第1のモータジェネレータ、及び第2のモータジェネレータを有するハイブリッド車両の駆動装置は、前記第2のモータジェネレータからの出力回転数の減速を行うと共に、出力軸に対して伝達する動力の変速を行う駆動機構を備え、前記駆動機構は、前記第2のモータジェネレータの回転数を前記出力軸の回転数と概ね同一にする直結段を形成する。
上記のハイブリッド車両の駆動装置は、内燃機関及びモータジェネレータを駆動源として有するハイブリッド車両などに好適に搭載される。具体的には、ハイブリッド車両の駆動装置は、第2のモータジェネレータからの出力回転数の減速を行うと共に、出力軸に対して伝達する動力の変速を行う駆動機構を備える。当該駆動機構は、第2のモータジェネレータの回転数を出力軸の回転数と概ね同一にする直結段を形成する。つまり、第2のモータジェネレータの出力軸と、駆動輪に対して動力を伝達する出力軸とを直結する。これにより、高車速時における第2のモータジェネレータの高回転化を抑制することが可能となる。したがって、第2のモータジェネレータの鉄損増加及びベアリング引き摺り損失増加による燃費悪化や、逆起電圧増加対応(コンデンサ耐圧強化など)や制御周波数増加対応(インバータ/CPU高機能化など)によるコスト増加や、磁石の遠心力増加による第2のモータジェネレータのロータ強度低下などを抑制することが可能となる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の一態様では、前記駆動機構は、前記減速を行うための回転要素を固定する機能、及び前記変速を行うための回転要素を固定する機能の両方の機能を具備したブレーキ機構と、前記変速を行うための回転要素と前記ブレーキ機構との間に設けられた第1のクラッチ機構と、を備え、前記第1のクラッチ機構を係合して、前記ブレーキ機構を解放することによって、前記直結段を形成する。これにより、係合要素数を最小限にすることができ、装置の搭載性を向上させることが可能となる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置において好適には、前記駆動機構は、変速比が相対的に低いLo側の変速段と変速比が相対的に高いHi側の変速段との切り替えを行うことが可能な第2のクラッチを更に備える。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の他の一態様では、前記第1のクラッチ機構及び前記第2のクラッチ機構は、並列に配置されている。これにより、クラッチ機構係合油圧を供給する際に用いるシーリング(パッキン)の数を減少することができ、引き摺り損失を効果的に低減することができる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の他の一態様では、前記第1のクラッチ機構のみを係合して、前記第2のクラッチ機構及び前記ブレーキ機構を解放すると共に、前記第2のモータジェネレータの回転数を概ね0に制御する制御手段を更に備える。これにより、高速定常走行時などにおいて、比較的高い変速段に適切に設定することが可能となる。したがって、高速定常走行時などにおいて、動力循環の発生を抑制することができ、燃費を向上させることが可能となる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記ブレーキ機構を解放した後に、前記直結段に設定したときの回転数となるように前記第2のモータジェネレータを制御して前記第1のクラッチ機構を係合してから、前記第2のクラッチ機構を解放し、その後に前記第2のモータジェネレータの回転数を概ね0に制御する。これにより、変速段の切り替え時に発生し得るショックを適切に抑制することが可能となる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の他の一態様では、前記第1のモータジェネレータの回転を固定する第1ブレーキと、前記第2のモータジェネレータの回転を固定する第2ブレーキとを更に備え、前記制御手段は、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを係合する制御を行う。これにより、Hi側の変速段の設定時に、モータジェネレータにおける使用電力を概ね0にすることができ、燃費を向上させることが可能となる。
本発明におけるハイブリッド車両の駆動装置は、内燃機関及びモータジェネレータを駆動源として有するハイブリッド車両などに好適に搭載され、第2のモータジェネレータからの出力回転数の減速を行うと共に、出力軸に対して伝達する動力の変速を行う駆動機構を備える。当該駆動機構は、第2のモータジェネレータの回転数を出力軸の回転数と概ね同一にする直結段を形成する。つまり、第2のモータジェネレータの出力軸と、駆動輪に対して動力を伝達する出力軸とを直結する。これにより、高車速時における第2のモータジェネレータの高回転化を適切に抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1に本発明を適用したハイブリッド車両の概略構成を示す。図1の例は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド車両であり、主に、エンジン(内燃機関)1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構2、減速機構3、変速機構4、を備える。
動力源に相当するエンジン1と第1のモータジェネレータMG1とが、動力分配機構2に連結されている。動力分配機構2には、入力軸21を介してエンジン1からの動力が伝達される。動力分配機構2からの動力と、第2のモータジェネレータMG2からの動力とは、中間軸22を介して変速機構4に伝達される。基本的には、第2のモータジェネレータMG2からの動力は、減速機構3によって減速されて中間軸22に出力される。変速機構4は、中間軸22から伝達された動力を変速して、出力軸23に対して伝達する。更に、出力軸23は最終減速機8を介して左右の駆動輪9に連結されている。
第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは、図示しないバッテリ、インバータ、又はコントローラ(ECU)を介して、もしくは直接的に電気的に接続され、第1のモータジェネレータMG1で生じた電力で第2のモータジェネレータMG2を駆動するように構成されている。エンジン1は燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどが挙げられる。第1のモータジェネレータMG1はエンジン1からトルクを受けて回転することにより主として発電を行うものであり、発電に伴うトルクの反力が作用する。第2のモータジェネレータMG2は、駆動トルク又はブレーキ力を補助(アシスト)する装置である。駆動トルクをアシストする場合、第2のモータジェネレータMG2は電力の供給を受けて電動機として機能する。一方、ブレーキ力をアシストする場合には、第2のモータジェネレータMG2は、駆動輪9から伝達されるトルクにより回転させられて電力を発生する発電機として機能する。
[第1実施例]
次に、本発明の第1実施例について説明する。
(装置構成)
図2は、第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100の概略構成を示す。ハイブリッド車両の駆動装置100は、主に、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構2、減速機構3(一点鎖線で示す)、変速機構4(破線で示す)を備える。ハイブリッド車両の駆動装置100は、前述したハイブリッド車両(図1参照)に適用される。なお、減速機構3及び変速機構4は、本発明における駆動機構に相当する。
動力分配機構2は、エンジン1の出力トルクを第1のモータジェネレータMG1と出力軸2とに分配する遊星歯車機構であり、差動作用を生じるように構成されている。具体的には、動力分配機構2は、主に、サンギヤS3、キャリアC3、及びリングギヤR3を回転要素として有する。サンギヤS3は、第1のモータジェネレータMG1の出力軸に連結されており、キャリアC3は、エンジン1からの出力が伝達される入力軸21に連結されており、リングギヤR3は、中間軸22に連結されている。第1のモータジェネレータMG1は、主に、サンギヤS3を介してエンジン1の動力(動力分配機構2によって分配された動力)が伝達され、この動力を基に電気エネルギーを生成する回生運転を行う。
減速機構3は、基本的には、第2のモータジェネレータMG2からの出力回転数を減速させて出力する機能を有する。具体的には、減速機構3は、主に、サンギヤS1、キャリアC1、及びリングギヤR1を回転要素として有すると共に、ブレーキ機構11及びクラッチ機構13を係合要素として有する。サンギヤS1は、第2のモータジェネレータMG2の出力軸に連結されており、キャリアC1は、中間軸22に連結されており、リングギヤR1は、ブレーキ機構11又はクラッチ機構13に選択的に接続可能に構成されている。また、ブレーキ機構11は、一方の係合部材が物理的又は機械的に固定され、他方の係合部材がリングギヤR1に連結されている。更に、クラッチ機構13は、一方の係合部材がリングギヤR1に連結され、他方の係合部材が第2のモータジェネレータMG2の出力軸に連結されている。
変速機構4は、基本的には、中間軸22から伝達された動力を変速して、出力軸23に対して伝達する(つまり、動力の伝達に際し、中間軸22及び出力軸23相互間の変速を行う)機能を有する。具体的には、変速機構4は、主に、サンギヤS2、キャリアC2、及びリングギヤR2を回転要素として有すると共に、ブレーキ機構12及びクラッチ機構14を係合要素として有する。サンギヤS2は、ブレーキ機構12又はクラッチ機構14に選択的に接続可能に構成されており、キャリアC2は、出力軸23に連結されており、リングギヤR2は、中間軸22に連結されている。また、ブレーキ機構12は、一方の係合部材が物理的又は機械的に固定され、他方の係合部材がサンギヤS2に連結されている。更に、クラッチ機構14は、一方の係合部材がサンギヤS2に連結され、他方の係合部材が出力軸23に連結されている。
(ハイブリッド車両の駆動装置の動作)
次に、上記したハイブリッド車両の駆動装置100の動作について説明する。第1実施例では、ハイブリッド車両の駆動装置100は、減速機構3及び変速機構4の作用により、3段の変速段を実現する。具体的には、減速機構3及び変速機構4のブレーキ機構11、12及びクラッチ機構13、14における係合/解放を適宜選択することで、3段の変速段を実現する。詳しくは、ハイブリッド車両の駆動装置100は、変速段として、変速比(エンジン1の1回転(言い換えると、中間軸22の1回転)に対する出力軸23の回転数に対応する)が相対的に低いLo側の変速段、及び変速比が相対的に高いHi側の変速段の他に、第2のモータジェネレータMG2の回転数を出力軸23の回転数と概ね同一にする直結段(以下、「MG2直結段」と呼ぶ。)を有する。MG2直結段は、変速比が相対的に高く(変速比はHi側の変速段と概ね同一になる)、且つ第2のモータジェネレータMG2の出力軸と出力軸23とが直結された状態に相当する変速段である。このようなMG2直結段に設定することにより、高車速時における第2のモータジェネレータMG2の高回転化を抑制することが可能となる。
図3は、各変速段におけるブレーキ機構11、12及びクラッチ機構13、14の係合表を示している。図3に示すように、ブレーキ機構11及びブレーキ機構12が係合され、クラッチ機構13及びクラッチ機構14が解放された状態において、Lo側の変速段が実現される。また、ブレーキ機構11が係合され、ブレーキ機構12が解放されると共に、クラッチ機構13が解放され、クラッチ機構14が係合された状態において、Hi側の変速段が実現される。更に、ブレーキ機構11及びブレーキ機構12が解放され、クラッチ機構13及びクラッチ機構14が係合された状態において、MG2直結段が実現される。
図4は、ハイブリッド車両の駆動装置100の各変速段における動作状態を表した共線図を示している。図4において、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正回転に対応する。ここでは、左から順に、サンギヤS1(一義的に第2のモータジェネレータMG2)、キャリアC1及びリングギヤR2(一義的に中間軸22)、キャリアC2(一義的に出力軸23)、リングギヤR1及びサンギヤS2(ブレーキ機構11、12及びクラッチ機構13、14の状態に影響を受ける回転要素)、の回転数を示している。
図4(a)は、Lo側の変速段における共線図を示している。この場合、符号A11、A12、A13、A14で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、リングギヤR1及びサンギヤS2の回転数を示している。Lo側の変速段では、前述したように、ブレーキ機構11及びブレーキ機構12は係合され、クラッチ機構13及びクラッチ機構14は解放される。この場合、ブレーキ機構11が係合されることで、ブレーキ機構11に連結されたリングギヤR1の回転数が0となると共に、ブレーキ機構12が係合されることで、ブレーキ機構12に連結されたサンギヤS2の回転数が0となる。
図4(b)は、Hi側の変速段における共線図を示している。この場合、符号A21、A22、A23、A24、A25で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、サンギヤS2、リングギヤR1の回転数を示している。Hi側の変速段では、前述したように、ブレーキ機構11が係合され、ブレーキ機構12が解放されると共に、クラッチ機構13が解放され、クラッチ機構14が係合される。この場合、ブレーキ機構11が係合されることで、ブレーキ機構11に連結されたリングギヤR1の回転数が0となる。また、クラッチ機構14が係合されることで、サンギヤS2とキャリアC2とが物理的に固定されるため、両者の回転数が等しくなる。このようにサンギヤS2及びキャリアC2の回転数が等しくなった場合には、必然的に、入力要素としてのリングギヤR2の回転数もこれらの回転数と等しくなる。ここで、キャリアC2の回転数は出力軸23の回転数に一致し、リングギヤR2の回転数は中間軸22の回転数に一致するため、このようにサンギヤS2、キャリアC2、及びリングギヤR2の回転数が等しくなった場合には、中間軸22及び出力軸23の回転数が一致することとなる。つまり、中間軸22と出力軸23とが直結された状態となる。
図4(c)は、MG2直結段における共線図を示している。この場合、符号A31、A32、A33、A34で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、リングギヤR1及びサンギヤS2の回転数を示している。MG2直結段では、ブレーキ機構11及びブレーキ機構12が解放され、クラッチ機構13及びクラッチ機構14が係合される。この場合には、クラッチ機構14が係合されることで、前述したように、サンギヤS2及びキャリアC2の回転数が等しくなると共に、リングギヤR2の回転数もこれらと等しくなる。一方、クラッチ機構13が係合されることで、リングギヤR1とサンギヤS1とが物理的に固定されるため、両者の回転数が等しくなると共に、結果的にキャリアC1の回転数もこれらと等しくなる。ここで、サンギヤS1の回転数は第2のモータジェネレータMG2の出力軸の回転数に一致し、キャリアC1の回転数は中間軸22の回転数に一致するため、このようにサンギヤS1、キャリアC1、及びリングギヤR1の回転数が等しくなった場合には、第2のモータジェネレータMG2の出力軸及び中間軸22の回転数が一致することとなる。
以上より、MG2直結段においては、第2のモータジェネレータMG2の出力軸、中間軸22、及び出力軸23の回転数が一致することとなる。つまり、MG2直結段では、第2のモータジェネレータMG2の出力軸と出力軸23とが直結された状態となる。このようなMG2直結段に設定した場合には、図4(c)中の白抜き矢印で示すように、Hi側の変速段に設定した場合に比して、第2のモータジェネレータMG2の回転数が低下していることがわかる。
MG2直結段は、例えば、高車速において第2のモータジェネレータMG2が高回転となるような場合に設定される。具体的には、Hi側の変速段に設定されている際において、ブレーキ機構11を解放してクラッチ機構13を係合することによって、Hi側の変速段からMG2直結段に切り替えられる。
上記のようにMG2直結段に設定することにより、高車速時における第2のモータジェネレータMG2の高回転化を効果的に抑制することが可能となる。これにより、第2のモータジェネレータMG2の鉄損増加及びベアリング引き摺り損失増加による燃費悪化や、逆起電圧増加対応(コンデンサ耐圧強化など)や制御周波数増加対応(インバータ/CPU高機能化など)によるコスト増加や、磁石の遠心力増加による第2のモータジェネレータMG2のロータ強度低下を抑制することができる。また、MG2直結段に設定することにより、減速機構3におけるピニオンギヤの高回転化も抑制することができる。これにより、攪拌損失増加による燃費悪化や、ピニオンニードルベアリングの耐久性低下などを抑制することが可能となる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施例では、減速を行うための回転要素(リングギヤR1)を固定する機能、及び変速を行うための回転要素(サンギヤS2)を固定する機能の両方の機能を具備したブレーキ機構を用いる点で、第1実施例と異なる。つまり、第2実施例では、減速機構及び変速機構で用いるブレーキ機構を共用する。このようにブレーキ機構を共用することで、変速機構の回転要素(サンギヤS2)とブレーキ機構との間にクラッチ機構を設けることによって、前述したMG2直結段などを形成することが可能となる。したがって、第2実施例によれば、MG2直結段などの変速段を最小係合要素数で実現することができ、搭載性を向上させることが可能となる。
図5は、第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100aの概略構成を示す。ハイブリッド車両の駆動装置100aは、主に、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構2、減速機構3a(一点鎖線で示す)、変速機構4a(破線で示す)を備える。ハイブリッド車両の駆動装置100aは、前述したハイブリッド車両(図1参照)に適用される。なお、第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100(図2参照)と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100aは、減速機構3及び変速機構4の代わり、減速機構3a及び変速機構4aを有する点で、第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100と異なる。具体的には、第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100aは、減速機構3a及び変速機構4aにおけるブレーキ固定要素をブレーキ機構17によって共用している点で、第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100と異なる。つまり、第2実施例におけるブレーキ機構17は、減速機構3aの一部を構成すると共に、変速機構4aの一部を構成する。なお、ブレーキ機構17は、本発明におけるブレーキ機構に相当し、減速機構3a及び変速機構4aは、本発明における駆動機構に相当する。
具体的には、減速機構3aは、主に、サンギヤS1、キャリアC1、及びリングギヤR1を回転要素として有すると共に、ブレーキ機構17を係合要素として有する。サンギヤS1は、第2のモータジェネレータMG2の出力軸に連結されており、キャリアC1は、中間軸22に連結されており、リングギヤR1は、ブレーキ機構17又は変速機構4aにおけるクラッチ機構18に選択的に接続可能に構成されている。また、ブレーキ機構17は、一方の係合部材が物理的又は機械的に固定され、他方の係合部材がリングギヤR1に連結されている。
変速機構4aは、主に、サンギヤS2、キャリアC2、及びリングギヤR2を回転要素として有すると共に、ブレーキ機構17、クラッチ機構18、及びクラッチ機構19を係合要素として有する。サンギヤS2は、クラッチ機構18及びクラッチ機構19の少なくともいずれかに接続可能に構成されており、キャリアC2は、出力軸23に連結されており、リングギヤR2は、中間軸22に連結されている。また、ブレーキ機構17は、前述したように、一方の係合部材が物理的又は機械的に固定され、他方の係合部材が減速機構3aのリングギヤR1に連結されている。更に、クラッチ機構18は、一方の係合部材が減速機構3aのリングギヤR1に連結されており、他方の係合部材がサンギヤS2に連結されている。加えて、クラッチ機構19は、一方の係合部材がサンギヤS2に連結されており、他方の係合部材が出力軸23に連結されている。クラッチ機構18は、本発明における第1のクラッチに相当し、クラッチ機構19は、本発明における第2のクラッチに相当する。
図6は、各変速段におけるブレーキ機構17及びクラッチ機構18、19の係合表を示している。図6に示すように、ブレーキ機構17が係合され、クラッチ機構18が係合され、クラッチ機構19が解放された状態において、Lo側の変速段が実現される。また、ブレーキ機構17が係合され、クラッチ機構18が解放され、クラッチ機構19が係合された状態において、Hi側の変速段が実現される。更に、ブレーキ機構17が解放され、クラッチ機構18及びクラッチ機構19が係合された状態において、MG2直結段が実現される。
なお、ハイブリッド車両の駆動装置100aにおけるLo側の変速段、Hi側の変速段、及びMG2直結段での共線図は、図4に示したものと同様になるため、ここではその説明を省略する。
以上の第2実施例によれば、減速機構3a及び変速機構4aにおけるブレーキ固定要素をブレーキ機構17によって共用したため、係合要素数を最小限にすることができる。よって、第2実施例によれば、前述した第1実施例と比較して、装置の全長を短く構成することができ、搭載性を向上させることが可能となる。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例では、前述したクラッチ機構18(第1のクラッチ機構)とクラッチ機構19(第2のクラッチ機構)とを並列に配置する点で、第2実施例と異なる。こうすることにより、クラッチ機構の係合油圧(以下、「クラッチ係合油圧」とも呼ぶ。)を供給する際に用いるシーリング(パッキン)の数を減少することができ、引き摺り損失を効果的に低減することができる。
図7は、第3実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100bの概略構成を示す。ハイブリッド車両の駆動装置100bは、主に、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構2、減速機構3a(一点鎖線で示す)、変速機構4b(破線で示す)を備える。ハイブリッド車両の駆動装置100bは、前述したハイブリッド車両(図1参照)に適用される。なお、第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100a(図5参照)と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
第3実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100bは、変速機構4aの代わりに変速機構4bを有する点で、第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置100aと異なる。変速機構4bは、主に、サンギヤS2、キャリアC2、及びリングギヤR2を回転要素として有すると共に、ブレーキ機構17、クラッチ機構18b、及びクラッチ機構19bを係合要素として有する。第3実施例における変速機構4bは、クラッチ機構18bとクラッチ機構19bとが並列に配置されている点で、第2実施例における変速機構4aと異なる。クラッチ機構18b、19bは、前述したクラッチ機構18、19と配置が異なるだけで、基本的な動作や機能は同一である。クラッチ機構18bは、本発明における第1のクラッチに相当し、クラッチ機構19bは、本発明における第2のクラッチに相当する。また、減速機構3a及び変速機構4bは、本発明における駆動機構に相当する。
なお、ハイブリッド車両の駆動装置100bの各変速段におけるブレーキ機構17及びクラッチ機構18b、19bの係合表は図6に示したものと同様になり、共線図は図4に示したものと同様になるため、ここではその説明を省略する。
図8は、クラッチ係合油圧の供給方法を模式的に示した図である。具体的には、図8(a)は、第2実施例における変速機構4aのクラッチ機構18、19付近を拡大して示しており、図8(b)は、第3実施例における変速機構4bのクラッチ機構18b、19b付近を拡大して示している。また、図8(a)及び図8(b)においては、出力軸23及びクラッチ係合油圧における油路については断面図を示しており、破線矢印でクラッチ係合油圧が供給される方向を示している。
図8(a)に示すように、第2実施例における変速機構4aでは、ケース53などに形成された油路51、52より、クラッチ機構18、19のそれぞれへクラッチ係合油圧が供給される。この場合には、油路51、52は出力軸23を経由している。そのため、シーリングは、シーリング61、62、63の3つが用いられることとなる。一方、図8(b)に示すように、第3実施例における変速機構4bでは、ケース57に形成された油路55、56より、クラッチ機構18b、19bのそれぞれへクラッチ係合油圧が供給される。この場合には、油路55、56は出力軸23を経由しない。そのため、シーリングは、シーリング64、65の2つのみが用いられることとなる。
以上のように、第3実施例における構成によれば、第2実施例における構成と比較して、シーリングの数を減少させることができる。そのため、第3実施例によれば、引き摺り損失を効果的に低減することが可能となる。また、第3実施例では、出力軸23を経由せずにクラッチ係合油圧を供給するため、第2実施例と比較して、油路を短く構成することができ、応答性などを向上させることが可能となる。
更に、前述した第2実施例における構成では、クラッチ機構19をキャリアC2及びサンギヤS2で固定する必要があり、クラッチ機構19のトルク分担が大きくなる傾向にあったが、第3実施例における構成によれば、クラッチ機構19bをリングギヤR2及びサンギヤS2などで固定することができ、クラッチ機構19bのトルク分担を減少させることができる。
[第4実施例]
次に、本発明の第4実施例について説明する。第4実施例では、Hi側の変速段及びMG2直結段よりも変速比が高い変速段(以下、「超Hi側の変速段」と呼ぶ。)を設ける点で、前述した第1乃至第3実施例と異なる。具体的には、第4実施例では、クラッチ機構18bのみを係合(クラッチ機構19b及びブレーキ機構17は解放する)と共に、第2のモータジェネレータMG2の回転数を概ね0に制御することで、超Hi側の変速段を実現する。つまり、所謂オーバードライブ状態を実現する。これにより、高速定常走行時において、Hi側の変速段及びMG2直結段よりも高い変速比に設定することができ、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2の間で電力の授受が行われる動力循環の発生を抑制することが可能となる。
以下で、本発明の第4実施例について具体的に説明する。なお、以下では、第4実施例における制御を、第3実施例における構成(図7参照)に適用した場合を例に挙げて説明する。
図9は、第4実施例における各変速段でのブレーキ機構17及びクラッチ機構18b、19bの係合表を示している。Lo側の変速段、Hi側の変速段、及びMG2直結段におけるブレーキ機構17及びクラッチ機構18b、19bの係合表は、図6に示したものと同様である。一方、超Hi側の変速段では、ブレーキ機構17が解放され、クラッチ機構18bが係合され、クラッチ機構19bが解放される。つまり、クラッチ機構18bのみを係合することによって、超Hi側の変速段が実現される。
図10は、超Hi側の変速段における動作状態を表した共線図を示している。図10において、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正回転に対応する。ここでは、左から順に、サンギヤS1(一義的に第2のモータジェネレータMG2)、キャリアC1及びリングギヤR2(一義的に中間軸22)、キャリアC2(一義的に出力軸23)、リングギヤR1及びサンギヤS2(ブレーキ機構17及びクラッチ機構18b、19bの状態に影響を受ける回転要素)、の回転数を示している。なお、Lo側の変速段、Hi側の変速段、及びMG2直結段における共線図は、図4に示したものと同様となるため、ここではその説明を省略する。
符号A41、A42、A43、A44で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、リングギヤR1及びサンギヤS2の回転数を示している。超Hi側の変速段では、クラッチ機構18bのみが係合される(クラッチ機構19b及びブレーキ機構17は解放される)と共に、第2のモータジェネレータMG2の回転数が概ね0に制御される。この場合、クラッチ機構18bが係合されることで、減速機構3aのリングギヤR1と変速機構4aのサンギヤS2とが物理的に固定されるため、両者の回転数が等しくなる。また、第2のモータジェネレータMG2の回転数が概ね0に制御されることで、減速機構3aのサンギヤS1の回転数が概ね0となる。このように超Hi側の変速段に設定した場合には、Hi側の変速段やMG2直結段に設定した場合に比して、エンジン回転数が低下することとなる。
図11は、超Hi側の変速段におけるエンジントータルギヤ比を示している。具体的には、図11は、横軸にエンジントータルギヤ比を示し、縦軸に機械的な効率を示している。エンジントータルギヤ比は、「エンジン1の回転数/出力軸23の回転数」に相当する。また、点B1は、超Hi側の変速段に設定した場合の特性を示しており、破線B2は、超Hi側の変速段を有しないハイブリッド車両における特性を比較例として示している。これより、図11中の白抜き矢印に示すように、超Hi側の変速段に設定することにより、高効率にて高い変速比を実現できていることがわかる(エンジントータルギヤ比は低くなる)。
以上のように、第4実施例によれば、高速定常走行時などにおいて、Hi側の変速段及びMG2直結段よりも高い変速段に適切に設定することが可能となる。これにより、高速定常走行時などにおいて、エンジン回転数を低下させることができ、動力循環の発生を抑制することが可能となる。したがって、燃費を向上させることが可能となる。
また、超Hi側の変速段に設定することにより、第2のモータジェネレータMG2の回転数が概ね0となるため、第2のモータジェネレータMG2における鉄損や攪拌損失を低減することができ、燃費を向上させることが可能となる。
(制御方法)
次に、図12及び図13を参照して、上記した超Hi側の変速段へ切り替える際に行う制御方法について説明する。
第4実施例では、切り替え時のショックが発生しないように、超Hi側の変速段への切り替えを行う。具体的には、ブレーキ機構17を解放した後に、MG2直結段に設定したときの回転数となるように第2のモータジェネレータMG2を制御してクラッチ機構18bを係合してから、クラッチ機構19bを解放し、その後に第2のモータジェネレータMG2の回転数を概ね0に制御することによって、超Hi側の変速段への切り替えを行う。こうすることは、Hi側の変速段からMG2直結段を経由して超Hi側の変速段へ切り替えることに相当する。このような切り替えは、例えばECUによって実行される。つまり、ECUは、本発明における制御手段に相当する。
なお、上記のような手順で切り替えを行った場合には、変速に比較的時間がかかる傾向にあるが、超Hi側の変速段への切り替えは高速定常走行時で要求されるものであり、このような走行時には迅速な変速は要求されないため、特に問題とならないと言える。そのため、本実施例では、変速時間を短縮することよりも、ショックの発生を抑制することを優先して、超Hi側の変速段への切り替えを行っている。
図12は、超Hi側の変速段への切り替え手順を具体的に説明するための図である。具体的には、図12は、Hi側の変速段、MG2直結段、及び超Hi側の変速段における共線図を示している。図12において、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正回転に対応する。ここでは、左から順に、サンギヤS1(一義的に第2のモータジェネレータMG2)、サンギヤS3(一義的に第2のモータジェネレータMG1)、キャリアC3(一義的にエンジン1)、キャリアC1及びリングギヤR2(一義的に中間軸22)、キャリアC2(一義的に出力軸23)、リングギヤR1及びサンギヤS2(ブレーキ機構17及びクラッチ機構18b、19bの状態に影響を受ける回転要素)、の回転数を示している。
図12(a)は、Hi側の変速段における共線図を示している。この場合、符号D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、サンギヤS3、キャリアC3、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、サンギヤS2、リングギヤR1の回転数を示している。Hi側の変速段では、ブレーキ機構17が係合され、クラッチ機構18bが解放され、クラッチ機構19bが係合されている。
ECUは、このようなHi側の変速段に設定されている際において、超Hi側の変速段への切り替え要求があるか否かを判定する。超Hi側の変速段への切り替え要求がある場合には、まず、ECUは、第2のモータジェネレータMG2に対する制御モードを、トルクを制御するモード(以下、「トルク制御モード」と呼ぶ。)から回転数を制御するモード(以下、「回転数制御モード」と呼ぶ。)へ切り替える。次に、ECUは、Hi側の変速段からMG2直結段への切り替えを行う。具体的には、ECUは、ブレーキ機構17を解放した後に、MG2直結段に設定したときの回転数(つまり、クラッチ機構18bを同期して係合させるための回転数であり、以下では「同期係合回転数」と呼ぶ。)となるように第2のモータジェネレータMG2を制御してから、クラッチ機構18bを係合する。
図12(b)は、Hi側の変速段からMG2直結段へ切り替えた後の共線図を示している。この場合、符号D21、D22、D23、D24、D25、D26で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、サンギヤS3、キャリアC3、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、サンギヤS2及びリングギヤR1の回転数を示している。上記したように、ECUは、Hi側の変速段からMG2直結段へ切り替えを行う場合、まず、ブレーキ機構17を解放して、第2のモータジェネレータMG2を同期係合回転数に制御する。具体的には、ECUは、矢印E1で示すように、第2のモータジェネレータMG2の回転数を制御する。その後、ECUは、クラッチ機構18bを係合する。これにより、ブレーキ機構17が解放され、クラッチ機構18bが係合され、クラッチ機構19bが係合された状態となる。
次に、ECUは、MG2直結段に設定されている状態において、クラッチ機構19bを解放して、第2のモータジェネレータMG2の回転数を概ね0に制御することで、MG2直結段から超Hi側の変速段へ切り替える。詳しくは、ECUは、第2のモータジェネレータMG2の回転数及び第1のモータジェネレータMG1の回転数の両方を概ね0に制御して(つまり電気パスを概ね0にする)、超Hi側の変速段へ切り替える。
図12(c)は、MG2直結段から超Hi側の変速段へ切り替えた後の共線図を示している。この場合、符号D31、D32、D33、D34、D35、D36で示す点は、それぞれ、サンギヤS1、サンギヤS3、キャリアC3、キャリアC1及びリングギヤR2、キャリアC2、サンギヤS2及びリングギヤR1の回転数を示している。上記したように、ECUは、MG2直結段から超Hi側の変速段へ切り替えを行う場合、まず、クラッチ機構19bを解放する。これにより、ブレーキ機構17が解放され、クラッチ機構18bが係合され、クラッチ機構19bが解放された状態となる。その後、ECUは、第2のモータジェネレータMG2及び第1のモータジェネレータMG1の回転数を概ね0に制御する。具体的には、ECUは、矢印E2、E3で示すように、第2のモータジェネレータMG2の回転数及び第1のモータジェネレータMG1の回転数を制御する。
図13は、超Hi側の変速段への切り替え処理を示すフローチャートである。この処理は、ECUによって所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECUは、超Hi側の変速段への切り替え要求があるか否かを判定する。例えば、ECUは、現在の走行状態が高速定常走行状態であるか否かに基づいて、切り替え要求があるか否かを判定する。切り替え要求がある場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進み、切り替え要求がない場合(ステップS101;No)、処理は当該フローを抜ける。
ステップS102では、ECUは、第2のモータジェネレータMG2に対する制御モードを変更する。具体的には、トルク制御モードから回転数制御モードへ切り替える。そして、処理はステップS103に進む。ステップS103では、ECUは、ブレーキ機構17を解放する。そして、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、ECUは、第2のモータジェネレータMG2を同期係合回転数に制御する。つまり、MG2直結段において設定される回転数、言い換えるとショックの発生を抑制しつつクラッチ機構18bを係合させることが可能な回転数に、第2のモータジェネレータMG2を制御する。そして、処理はステップS105に進む。
ステップS105では、ECUは、クラッチ機構18bを係合する。これにより、MG2直結段に設定されることとなる。そして、処理はステップS106に進む。ステップS106では、ECUは、クラッチ機構19bを解放する。そして、処理はステップS107に進む。
ステップS107では、ECUは、第2のモータジェネレータMG2及び第1のモータジェネレータMG1の回転数を概ね0に制御する。つまり、電気パスを概ね0にする。これにより、超Hi側の変速段に設定されることとなる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
以上説明した切り替え処理によれば、第2のモータジェネレータMG2を用いて回転数を同期させて、クラッチ機構18bの係合及びクラッチ機構19bの解放を行うため、回転変動によるトルク変化を抑制することができる。また、当該処理によれば、ブレーキ機構17、クラッチ機構18b、及びクラッチ機構19bの切り替えを独立して適切に行うことができる。更に、イナーシャトルクの影響がほとんど出ない速度にて、第2のモータジェネレータMG2の回転数を制御することができる。以上により、第4実施例における超Hi側の変速段への切り替え処理によれば、超Hi側の変速段へ切り替え時に発生し得るショックを効果的に抑制することが可能となる。
なお、上記では、超Hi側の変速段への切り替え時に、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2の回転数を制御する例を示したが、これに限定はされない。つまり、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2の回転数を概ね0に制御することによって、超Hi側の変速段を形成することに限定はされない。他の例では、このように回転数を制御する代わりに、第1のモータジェネレータMG1の回転を固定する第1ブレーキ、及び第2のモータジェネレータMG2の回転を固定する第2ブレーキを設けて、超Hi側の変速段への切り替え時に、第1ブレーキ及び第2ブレーキを係合する制御を行うことができる。つまり、第1ブレーキ及び第2ブレーキを係合することにより、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2の回転数を強制的に0にすることで、超Hi側の変速段を形成しても良い。これにより、超Hi側の変速段の設定時に、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2における使用電力を概ね0にすることができ、燃費を向上させることが可能となる。
また、上記では、第4実施例における制御を第3実施例における構成に適用した場合について説明したが、第4実施例における制御は、第2実施例における構成(図5参照)に対しても同様に適用することができる。
本実施形態によるハイブリッド車両の概略構成を示す。 第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置の概略構成を示す。 第1実施例におけるブレーキ機構及びクラッチ機構の係合表を示す。 第1実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置の動作状態を表した共線図を示す。 第2実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置の概略構成を示す。 第2実施例におけるブレーキ機構及びクラッチ機構の係合表を示す。 第3実施例におけるハイブリッド車両の駆動装置の概略構成を示す。 クラッチ係合油圧の供給方法を模式的に示す。 第4実施例におけるブレーキ機構及びクラッチ機構の係合表を示す。 超Hi側の変速段における動作状態を表した共線図を示す。 超Hi側の変速段におけるエンジントータルギヤ比を示す。 超Hi側の変速段への切り替え手順を説明するための図を示す。 超Hi側の変速段への切り替え処理のフローチャートを示す。
符号の説明
1 エンジン
2 動力分配機構
3、3a 減速機構
4、4a、4b 変速機構
11、12、17 ブレーキ機構
13、14、18、18b、19、19b クラッチ機構
21 入力軸
22 中間軸
23 出力軸
C1、C2、C3 キャリア
R1、R2、R3 リングギヤ
S1、S2、S3 サンギヤ
100、100a、100b ハイブリッド車両の駆動装置
MG1 第1のモータジェネレータ
MG2 第2のモータジェネレータ

Claims (7)

  1. 内燃機関、第1のモータジェネレータ、及び第2のモータジェネレータを有するハイブリッド車両の駆動装置であって、
    前記第2のモータジェネレータからの出力回転数の減速を行うと共に、出力軸に対して伝達する動力の変速を行う駆動機構を備え、
    前記駆動機構は、前記第2のモータジェネレータの回転数を前記出力軸の回転数と概ね同一にする直結段を形成することを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  2. 前記駆動機構は、
    前記減速を行うための回転要素を固定する機能、及び前記変速を行うための回転要素を固定する機能の両方の機能を具備したブレーキ機構と、
    前記変速を行うための回転要素と前記ブレーキ機構との間に設けられた第1のクラッチ機構と、を備え、
    前記第1のクラッチ機構を係合して、前記ブレーキ機構を解放することによって、前記直結段を形成する請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  3. 前記駆動機構は、変速比が相対的に低いLo側の変速段と変速比が相対的に高いHi側の変速段との切り替えを行うことが可能な第2のクラッチを更に備える請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  4. 前記第1のクラッチ機構及び前記第2のクラッチ機構は、並列に配置されている請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  5. 前記第1のクラッチ機構のみを係合して、前記第2のクラッチ機構及び前記ブレーキ機構を解放すると共に、前記第2のモータジェネレータの回転数を概ね0に制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  6. 前記制御手段は、前記ブレーキ機構を解放した後に、前記直結段に設定したときの回転数となるように前記第2のモータジェネレータを制御して前記第1のクラッチ機構を係合してから、前記第2のクラッチ機構を解放し、その後に前記第2のモータジェネレータの回転数を概ね0に制御する請求項5に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  7. 前記第1のモータジェネレータの回転を固定する第1ブレーキと、前記第2のモータジェネレータの回転を固定する第2ブレーキとを更に備え、
    前記制御手段は、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキを係合する制御を行う請求項5又は6に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
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