JP2009214232A - 丸鋸切断機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ワークWを切断加工する丸鋸切断機10において、識別情報が付けられた丸鋸1と、前記丸鋸1の識別情報と同じ識別情報が付けられ、前記丸鋸1の工具・加工情報を記憶させた記憶手段2と、前記記憶手段2を挿入することにより、前記工具・加工情報を読み取る読取手段4と、前記読取手段4で読み取った前記工具・加工情報に基づいて前記丸鋸1を駆動させる駆動制御装置と、を備えたことを特徴とする丸鋸切断機10である。
【選択図】図1
Description
図8は、図7に示す丸鋸の交換作業を説明する拡大側面図である。図8に示すように、主軸台6の主軸6aの先端部には丸鋸1aがナット8によって固定されている。また、この丸鋸1aを覆うようにして厳重にガードされた丸鋸カバー6cには、扉状に形成された可動カバー6dが設けられ、2つ割りの状態になっており、一体に連設されている。
たとえば、ワークWがφ40mmの材質S45Cの場合は、丸鋸1の刃部に超硬チップがろう付けされた超硬丸鋸が最適であるため、この超硬丸鋸への交換作業が行われる。
図9は、操作盤の入力・表示装置を示し、(a)はメインメニュー画面、(b)は手動 鋸刃画面、(c)は加工データ登録画面でテンキーである。
図9の(a)に示すように、手動/自動切替スイッチを「手動」にし、メインメニューの〔保守〕を選択すると、保守メニューの1画面が表示される。そこで、保守メニューの〔鋸刃登録〕を選択すると、(b)に示すように、「手動 鋸刃」の鋸刃登録画面が表示される。そして、つぎのような、丸鋸1の工具・加工情報を(c)に示すテンキーにより入力する。
・鋸刃刃厚: 3mm
・鋸刃外径: 285mm
・鋸刃刃数: 56枚
・鋸刃周速: 100m/min
・1刃当りの送り量:0.1mm/刃
・鋸刃回転数: 110r/min
・切削速度 : 10.2mm/sec
鋸刃外径は、いつも新品時の寸法、たとえば、φ285mmが、再研磨により次第に小さくなってゆくが、厳密に測定した値、たとえば、φ283.6mmのところを正規のφ285mmと入力してもこの程度の誤差であれば、早送りから切削送りに切替る位置がワークとの隙間が0.7mmに若干増え、空切削することになるが、その影響は小さい。
鋸刃刃数は、超硬丸鋸が60〜100刃、粉末ハイス丸鋸が160〜220刃である。
鋸刃周速は、鋸刃の種類に関係する。たとえば、超硬丸鋸は80〜200m/min、粉末ハイス丸鋸では100〜120m/minが好適である。
1刃当りの送り量は、超硬丸鋸が0.05〜0.1mm/刃、粉末ハイス丸鋸が0.02〜0.05mm/刃である。
鋸刃回転数は、 これらの条件から、110r/minとする。
切削速度は、切削送り速度であるが、鋸刃の種類に関係する。たとえば、超硬丸鋸が6.7mm/sec、粉末ハイス丸鋸が14.9mm/secである。
なお、再研磨によって小さくなった丸鋸の直径は、再研磨依頼を受けた同出願人が外径、歯厚寸法を促成し、ICカードに書き込み、鋸刃と一緒にして出荷する。
この問題の原因は、丸鋸のデータを登録する際、手動で入力した入力作業の入力ミスに起因する。もしくは、新たに交換した鋸刃のデータを登録する入力作業が行われなかった場合、鋸刃のデータ入力をすっかり忘れたうっかりミスに起因するという問題があった。
さらに、わが国における材切工程の職場、もしくは、材切を主体の業務とする会社においては、近年、作業者の流動化傾向によりミスが多く発生しており、こうしたミスの撲滅が要望されていた。
図1は本発明のICカードを用いた丸鋸切断機の全景を示す斜視図である。図1に示すように、フロアには丸鋸切断機10が据え付けられている。この丸鋸切断機10の主軸台6のガイド(図示せず)は、45度の傾斜面を有し、省スペースで、かつ、安定した切削を可能にした切断機である。丸鋸切断機10は、丸鋸1を回転させながらこの傾斜したガイドに沿って主軸台6を摺動自在に移動させ、被削材(ワーク)、たとえば、丸材、角材、パイプ材等の鋼材やアルミ材等を指定寸法の厚みまたは長さに切断する。
図1に示すように、この丸鋸1の交換作業を行う場合は、最初に左側面の大きなメンテナンス用ドア11を開口し、図7に示す可動カバー6dの所定の締付ボルト6bを緩め、可動カバー6dを開く。図8に示すように、ノブ7を上方に引いてから回して鋸刃ブラシ7aを離し、鋸刃フランジ8と鋸刃の接触を解除する。つぎに、鋸刃フランジ8のボルト8aを取り外し、鋸刃フランジ8を抜き取り、丸鋸1aを手前に取り外す。丸鋸カバー6bの内部の切り粉を清掃し、ガイドプレート9a〜9hとの隙間が所定内の隙間であることを確認する。そして、前記した手順の反対に、丸鋸1を挿着し、ノブ7を下ろして鋸刃ブラシ7aの位置を下げた後、可動カバー6dを元の位置に戻して締付ボルト6bを締めて、交換作業が終了する。
つぎに、使用する鋸刃1の工具・加工情報のデータを記憶手段であるICカード2によって瞬時に入力する。
図2に示すように、丸鋸1の正面には、製造元を示す「TAKEDA」のイニシャルが刻設(図示せず)されており、その下には、機種名と製造年と製造番号等から構成された識別情報1bである符号のたとえば、「CS−70A2008001」が刻設されている。また、この符号1bの下の丸鋸1の中央部には、前記符号1bのサイズに合わせた袋状のケース1cが貼付され、このケース1cに記憶手段のICカード2が挿入され、付属されている。このように、ケース1cにICカード2を入れて保管しておくと、符号の照合作業は極めて容易である。なお、ケース1cは透明なものの方が好適である。
丸鋸1は、外周に切刃を有し、円盤状の表面に識別可能な識別情報が付けられている。ICカード2の記憶部には丸鋸1の鋸刃刃厚寸法(mm)、鋸刃外径寸法(mm)、鋸刃刃数(刃)、鋸刃周速(m/min)、1刃当りの送り量(mm/min)、鋸刃回転数(r/min)、切削速度(m/s)を含む工具・加工情報が記憶されている。
手動/自動切替スイッチを「自動」にし、保守メニューの〔鋸刃登録〕を選択すると、鋸刃登録画面が表示される。
密着型ICカードは接触させてデータの読み書きが可能である。近接型ICカード、近傍型ICカードは、非接触によりデータの読み書きが可能である。
本願が使用するICカード2は、どの形態のものでもよい。また、そのほかの光カードであっても構わない。
その後、ユーザーの工場においては、丸鋸の交換が行われる。丸鋸の交換完了後、可動カバー6dが開放状態から閉鎖され、可動カバー6dが丸鋸カバー6cに固定されると、可動カバー6dに埋設または外周に設けられた丸鋸交換終了センサ5である近接SWまたはリミットSWがONして、丸鋸1が交換終了した信号を発する。
カードリーダー4は、ICカード2を挿入することにより、工具・加工情報を読み取る読み取り機であり、この情報は直ちに駆動制御装置13に送信される。
駆動制御装置13は、カードリーダー4で読み取った工具・加工情報に基づいて丸鋸1を駆動させる。
駆動制御装置13は、警報手段3a、表示手段3b、モータ14等をそれぞれ駆動制御するための駆動部(図示せず)を備えた装置である。駆動制御装置13には、それぞれ不図示の各種データやプログラムや操作入力部3cによって入力されたデータ等を記憶する記憶部と、プログラムを自動更新して生成する更新部と、タイマーと、電源回路と、前記駆動制御部等を備えている。
警報手段3aは、たとえば、音声警報装置や、ブザー、パトライト等からなる。
表示手段3bは、丸鋸1の識別情報をカードリーダー4で読み取れない場合や、カードリーダー4にICカード2が挿入されないことを警告表示する表示装置である(図3参照)。表示手段は、例えば、液晶表示装置やCRT等からなる。
操作入力部3cは、丸鋸に関するデータ等を入力する操作部や、電源スイッチ等からなる(図3参照)。
モータ14は、丸鋸を回転駆動させるための動力源であり、メーンモータを示す。
なお、モータには丸鋸1を駆動させるメーンモータのほかに、主軸台6を斜め方向の上下に移動させるサーボモータと、ワークを搬送するサーボモータがある。
丸鋸交換終了センサ5は、丸鋸1の交換作業が終了したことを検出するセンサである。丸鋸交換終了センサ5は、たとえば、丸鋸1の周囲を覆う丸鋸カバー6dの閉鎖を検出することにより、丸鋸の交換作業の完了を検出する検出器であり、リミットスイッチ(SW)や近接SW等である。
まず、最初に、丸鋸1に刻設された符号や製造番号等の識別可能な識別情報をセットにするICカード2に刻設する(ステップS1)。つぎに、ICカード2に丸鋸1の鋸刃刃厚寸法、鋸刃外径寸法、鋸刃刃数、鋸刃周速、1刃当りの送り量、鋸刃回転数、切削速度等の工具・工具・加工情報をカードライターによって記憶させる(ステップS2)。このICカードと丸鋸1とをセットした状態で出荷する(ステップS3)。
そうすると、丸鋸交換終了センサ5がONし、丸鋸の交換作業が終了したことが検知される(ステップS7)。この丸鋸交換終了センサ5がONしたことによって、ON信号が駆動制御装置13に送られる。駆動制御装置13は、そのON信号が入力されたことによって、表示装置に、ICカード2による丸鋸1の情報を入力(登録)する作業を開始し、作業者に指示する表示信号を送り、表示装置を駆動させる(ステップS8)。
さらに、駆動制御装置13は、丸鋸1と同一の識別情報のICカード2カードリーダー4で読み取るように、表示手段3bで作業者に案内する(ステップS9)。この案内(ガイダンス)は表示手段3bの入力・表示装置に表示して案内するもので、注意を喚起する。作業者は、忘れずに丸鋸1と同一の識別情報のICカード2をカードリーダー4に挿入して入力(読み取り)し、ICカード2による入力作業の忘れを防止する。
これにより、より注意を喚起することができる。この警報には、音声によるアナウンスや光によるパトライトの点滅も併用してもよい。また、その後の起動ボタンを無効にしてもよい。カードリーダー4にICカード2が挿入された場合(ステップS11のYes)は、カードリーダー4がICカード2に記憶されている丸鋸の工具・加工情報を読み取って、その工具・加工情報が駆動制御装置13に送信される。駆動制御装置13は、その工具・加工情報に基づいてプログラムを自動的に書き換えて生成し(ステップS12)、そのプログラムに基づいてモータを回転駆動させ、丸鋸1を回転駆動させる(ステップ13)。切断個数がカウントされて、その指定(計画)個数と一致するまで切断作業が行う(ステップS14)、そして、丸鋸による切断作業が終了してモータを停止したら(ステップS15)、ICカード2を用いた丸鋸切断機10による切断作業が終了する(エンド)。
また、カードリーダーは、カードに記憶された識別情報を読み取る読み取り手段であればよい。駆動制御装置の記憶部には、識別情報が設けられた丸鋸でワークを加工する際の工具・加工情報を記憶させておく。駆動制御装置のモータ駆動部は、カードリーダーで読み取った識別情報の丸鋸における記憶部に記憶されている工具・加工情報に基づいて丸鋸を駆動させればよい。
1a 丸鋸(段取り前)
1b 識別情報(符号)
1c ケース(袋)
2 ICカード
3 操作盤
3a 警報手段
3b 表示手段
3c 操作入力部
3d 挿入口
4 カードリーダー
4a カードリーダーライター
5 丸鋸交換終了センサ
10,12 丸鋸切断機
13 駆動制御装置
14 モータ
W ワーク
Claims (5)
- ワーク(W)を切断加工する丸鋸切断機(10)において、
識別情報が付けられた丸鋸(1)と、
前記丸鋸(1)の識別情報と同じ識別情報が付けられ、前記丸鋸(1)の工具・加工情報を記憶させた記憶手段(2)と、
前記記憶手段(2)を挿入することにより、前記工具・加工情報を読み取る読取手段(4)と、
前記読取手段(4)で読み取った前記工具・加工情報に基づいて前記丸鋸(1)を駆動させる駆動制御装置(13)と、
を備えたことを特徴とする丸鋸切断機(10)。 - 前記記憶手段はICカード(2)であり、前記読み取り手段(4)はカードリーダー(4)であることを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機(10)。
- 前記読み取り手段(4)は、カードリーダーライター(4a)とすることを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機(10)。
- 前記工具・加工情報は、前記丸鋸(1)の鋸刃刃厚寸法、鋸刃外径寸法、鋸刃刃数、鋸刃周速、1刃当りの送り量、鋸刃回転数、切削速度のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機(10)。
- 前記丸鋸の交換終了後には、前記丸鋸(1)と同一の識別情報を有する前記ICカード(2)を前記カードリーダー(4)に挿入し入力することがなかった場合は、警報する警報手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機(10)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008060539A JP2009214232A (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 丸鋸切断機 |
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2008
- 2008-03-11 JP JP2008060539A patent/JP2009214232A/ja active Pending
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