JP2009212307A - 超臨界成膜装置およびこれを用いた超臨界成膜方法 - Google Patents

超臨界成膜装置およびこれを用いた超臨界成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロードロック室を隔離するための隔壁の開閉を容易に行うことができ、成膜室からの熱や物質の拡散を防止できる超臨界成膜装置および超臨界成膜方法を提供する。
【解決手段】耐圧容器40にロードロック室5a、5bが備えられ、ロードロック室5a、5b内の圧力を調整するための圧力調整手段と、基板41を耐圧容器40外から搬入するとともに耐圧容器40外に搬出するための外部出入口45と、基板41を成膜室6a、6bに搬入するとともに成膜室6a、6bから搬出するための内部出入口43とが設けられ、内部出入口43に、ロードロック室5a、5bを内部出入口43の外部と隔離するための開閉可能な隔壁10a、10bが設けられている超臨界成膜装置とする。また、耐圧容器40の搬送室7に純粋な超臨界流体を供給する導入配管1a、1bを有し、成膜室6a、6bには超臨界流体を排出する導出配管4が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、超臨界流体雰囲気中で基板上に成膜材料を供給して成膜を行う超臨界成膜装置およびこれを用いた超臨界成膜方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴って、超臨界状態の流体を成膜原料の媒体として用いた超臨界成膜方法および超臨界成膜方法に使用する超臨界成膜装置の開発が行われている(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。超臨界状態とは、物質に加える圧力と温度とがその物質固有の値(臨界点)以上となり、その物質が気体と液体の特徴を併せ持っている状態のことをいう。
また、従来から、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やPVD(Physical Vapor Deposition)法等の既存の成膜方法に対する超臨界成膜方法の有利な点として、しばしば成膜反応速度の速さが挙げられている。しかしながら、超臨界成膜プロセス全体を通してのスループットを評価した場合、超臨界成膜方法では、既存の真空を用いる成膜方法と比較して、成膜工程の前後に必要な予備的作業(例えば、臨界圧力以上への加圧、大気圧への減圧、成膜温度への加熱など)にかかる時間が著しく長いという問題がある。
また、真空を用いる成膜方法では、スループットを向上させるために、一般的に、ロードロック機構を用いてウエハ交換を行っている。超臨界成膜方法においても、スループットを向上させるために、高圧下でのウエハ交換にロードロック機構を用いる超臨界成膜装置の開発が進められている。
特開2003−213425号公報 特開2007−95863号公報 特開2007−162081号公報 特開2007−250589号公報
しかしながら、高圧の超臨界流体を使用する超臨界成膜装置において、ロードロック機構を用いるためのロードロック室を設けると、以下に示すような問題点があった。
図9は、ロードロック室を備えた超臨界成膜装置の一例を示した水平方向の断面図である。図9において、符号32は成膜室、符号31は搬送室、符号30はロードロック室を示している。図9に示すように、搬送室31と成膜室32とは、半導体ウエハを通過させるための開口部31aによって連結されている。また、搬送室31とロードロック室30との間には、搬送室31および成膜室32をロードロック室30と隔離するための隔壁33が設けられている。隔壁33は、ロードロック室30の開口部30aの内周よりも大きい外周を有するものであり、搬送室31側から開口部30aを覆うように設置されている。また、隔壁33は、隔壁33を支持する開閉機構34によって、搬送室31側に向かって開閉可能に可動するようになっている。図9に示すように、隔壁33が、開閉機構34によって閉じられた状態では、ロードロック室30は搬送室31と完全に遮断される。
図9に示す超臨界成膜装置では、高圧の超臨界流体雰囲気下でロードロック機構を用いてウエハ交換を行う場合に隔壁33の開閉を行うことが困難であった。例えば、図9に示す超臨界成膜装置において、ロードロック室30の圧力が搬送室31の圧力よりも低い場合、搬送室31内の圧力によってロードロック室30の開口部30aに隔壁33が押し付けられるため、隔壁33が動かしにくくなる。また、ロードロック室30の圧力が搬送室31の圧力よりも高い場合には、ロードロック室30内の圧力によって隔壁33が搬送室31方向に押されるため、隔壁33の可動が不安定になりやすい。このため、図9に示す超臨界成膜装置では、隔壁33を安全かつ容易に開閉することが困難であった。また、隔壁33を安全かつ容易に開閉することが困難であるため、隔壁33を支持しつつ開閉させる開閉機構34の機械部分に余計な負荷がかかりやすく、隔壁33および開閉機構34の耐久性が不十分となる場合があった。
また、図9に示す超臨界成膜装置では、ウエハを加熱するための熱源によって加熱される成膜室32からの熱拡散によって、成膜室32内における成膜環境が変化してしまうという問題や、装置全体の温度変化が経時的に起きて、各部品の消耗、破損を引き起こしてしまうという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、ロードロック室を隔離するための隔壁の開閉を容易に行うことができ、成膜室からの熱拡散を防止できる超臨界成膜装置およびこれを用いた超臨界成膜方法を提供することを目的とする。
本発明の超臨界成膜装置は、超臨界流体雰囲気中で基板上に成膜材料を供給して成膜を行う成膜室を有する耐圧容器を備えた超臨界成膜装置であって、前記耐圧容器には、成膜前の前記基板および成膜後の前記基板が搬入されるロードロック室が備えられ、前記ロードロック室には、前記ロードロック室内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記基板を前記耐圧容器外から搬入するとともに前記耐圧容器外に搬出するための外部出入口と、前記基板を前記成膜室に搬入するとともに前記成膜室から搬出するための内部出入口とが設けられ、前記内部出入口に、前記ロードロック室を前記内部出入口の外部と隔離するための開閉可能な隔壁が設けられているものであることを特徴とする。
上記の超臨界成膜装置においては、前記隔壁が、外周の少なくとも一部が前記内部出入口の内周よりも大きい形状を有し、前記成膜室側に向かって可動するものであり、前記ロードロック室から前記成膜室側への一方向のみ前記超臨界流体の流入が可能である逆止弁を有しているものとすることができる。
また、上記の超臨界成膜装置においては、前記圧力調整手段が、前記ロードロック室に超臨界流体を導入するロードロック室導入配管と、前記ロードロック室から超臨界流体を排出するロードロック室導出配管とに設けられているものとすることができる。
また、上記の超臨界成膜装置においては、前記高圧容器の外壁に温水ジャケットが設置されているものとすることができる。
また、上記の超臨界成膜装置においては、前記成膜室と前記ロードロック室との間に搬送室が設けられ、前記搬送室には超臨界流体を導入する導入配管が設けられ、前記成膜室には超臨界流体を排出する導出配管が設けられ、前記搬送室から前記成膜室に超臨界流体が流入しているものとすることができる。
この流れによって、成膜室から搬送室への熱や物質の拡散を抑制することができる。また、前記導入配管および前記導出配管に設けられた圧力調整手段によって、成膜室と搬送室の圧力を一括で調整することができる。
また、上記の超臨界成膜装置においては、前記ロードロック室が複数設けられ、複数の前記ロードロック室にそれぞれ設けられた前記内部出入口が1つの搬送室に接続されているものとすることができる。
また、上記の超臨界成膜装置においては、前記圧力調整手段が、各ロードロック室内の圧力を個別に調整するものであるものとすることができる。
本発明の超臨界成膜方法は、上記のいずれかに記載の超臨界成膜装置を用いて基板上に成膜する超臨界成膜方法であって、前記圧力調整手段によって前記ロードロック室内の圧力を調整することを特徴とする。
上記の超臨界成膜方法においては、前記隔壁の開閉時における前記ロードロック室内の圧力を、前記隔壁の前記成膜室側の圧力と同じ圧力、または前記隔壁の前記成膜室側の圧力を超える圧力とすることを特徴とする方法とすることができる。
本発明の超臨界成膜装置においては、ロードロック室には、前記ロードロック室内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記基板を前記耐圧容器外から搬入するとともに前記耐圧容器外に搬出するための外部出入口と、前記基板を前記成膜室に搬入するとともに前記成膜室から搬出するための内部出入口とが設けられ、前記内部出入口に、前記ロードロック室を前記内部出入口の外部と隔離するための開閉可能な隔壁が設けられているので、圧力調整手段によって、ロードロック室内の圧力を隔壁の開閉を容易に行うことができる圧力に調整することができ、隔壁の開閉を容易に行うことができる。よって、隔壁や、隔壁を支持するための部材、隔壁を開閉させるための部材に余計な負荷がかかりにくく、隔壁や、隔壁を支持するための部材、隔壁を開閉させるための部材の耐久性を向上させることができる。
また、本発明の超臨界成膜装置において、成膜室とロードロック室との間に搬送室が設けられ、搬送室には超臨界流体を導入する導入配管が設けられ、成膜室には超臨界流体を排出する導出配管が設けられ、搬送室から成膜室に超臨界流体が流入しているものととした場合には、この流れによって成膜室から搬送室への熱や物質の拡散を抑制することができる。このようにして、装置全体の経時的な温度変化を抑制できるので、経時的な温度変化に起因する各部品の消耗や破損を防止できる。
また、本発明の超臨界成膜方法においては、本発明の超臨界成膜装置を用いて基板上に成膜する超臨界成膜方法であって、前記圧力調整手段によって前記ロードロック室内の圧力を調整するので、ロードロック室内の圧力を制御して、隔壁の開閉を容易に行うことができる。
以下、本発明の超臨界成膜装置および超臨界成膜方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、具体的な超臨界流体として二酸化炭素を用いて説明を行うが、それ以外の超臨界流体を用いることも可能である。また、以下の説明で用いる図面は、見やすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の超臨界成膜装置の一例を示した水平方向の断面図である。図2は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する成膜室の鉛直方向の断面図である。また、図3および図4は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する配管を説明するための概略図である。図5は、図1に示す超臨界成膜装置を構成するロードロック室および搬送室の鉛直方向の断面図である。図6は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する隔壁を説明するための拡大斜視図である。
図1に示す超臨界成膜装置は、2つの成膜室6a、6bと、2つのロードロック室5a、5bと、1つの搬送室7とを有する耐圧容器40を備えている。成膜室6a、6b、ロードロック室5a、5b、搬送室7の各部屋は、超臨界成膜を行う高い圧力に耐えうる十分な強度を有している。
また、図1に示す超臨界成膜装置では、耐圧容器40外からロードロック室5a、5bに搬入されるウエハ41(基板)は、FOUP28(Front Open Unified Pod)に収納されて搬入される。FOUP28は、図5に示すように、複数枚のウエハ41を収納するための容器であり、密封可能な本体内に設けられた複数枚の棚板28aのそれぞれにウエハ41を挿脱自在に収納できるものである。図5に示すように、FOUP28に収納されたウエハ41は、FOUP28をロードロック室5a、5b内に配置したままの状態で、ロボットアーム8によって個別に取り出したり収納したりすることができる。
また、図1に示す超臨界成膜装置においては、耐圧容器40の外壁を覆うように温水ジャケット29が設置されている。温水ジャケット29は、成膜室6a、6b、ロードロック室5a、5b、搬送室7の各部屋の温度が所望の温度となるように制御するためのものであり、図1、図2、図5に示すように、上記の各部屋を構成している外壁部分に接触するように設置されている。図1に示す超臨界成膜装置においては、温水ジャケット29によって上記の各部屋の温度を制御することで、上記の各部屋の温度が臨界温度以上の温度となるようにされている。また、温水ジャケット29によって上記の各部屋の温度を制御することで、成膜室6a、6b内における成膜環境の変化を効果的に抑制できるし、耐圧容器40全体の経時的な温度変化を効果的に抑制できるので、耐圧容器40の外壁に熱履歴が残らないようにすることができる。
搬送室7は、成膜室6a、6bとロードロック室5a、5bとの間に設けられている。搬送室7は、成膜室6a、6bとロードロック室5a、5bとの間でウエハ41の搬送を行うための部屋である。図1および図5に示すように、搬送室7には、ウエハ41を搬送するためのロボットアーム8が配置されている。図1に示す超臨界成膜装置では、ロボットアーム8によって、高圧下の成膜室6a、6bとロードロック室5a、5bとの間をウエハ41が移動される。また、図1に示すように、搬送室7には超臨界流体を導入するための導入配管1a、1bが設けられている。
成膜室6a、6bは、超臨界流体雰囲気中でウエハ41上に成膜材料を供給して成膜を行うものである。図2(a)は成膜室6b内において成膜処理を行っている時の状態を示した模式図であり、図2(b)はウエハ41交換時の成膜室6b内の状態を示した模式図である。なお、図2(a)および図2(b)においては、一方の成膜室6bを示しているが、もう一方の成膜室6aにおいても成膜室6bと同様の構成となっている。
図1および図2に示すように、成膜室6a、6bには、ロボットアーム8によってウエハ41を成膜室6a、6b外(搬送室7)から搬入するとともに成膜室6a、6b外(搬送室7)に搬出するための通路42が設けられている。通路42は、搬送室7と成膜室6a、6bを連結するように形成されたものであり、ロボットアーム8によってウエハ41を搬送しうる範囲で、できるだけ幅および高さの小さいものであることが好ましい。通路42の幅および高さを小さくすることで、搬送室7から成膜室6a、6bへの超臨界流体の流れが対流せずに一方向になるため、成膜室6a、6bから成膜室6a、6b外(搬送室7)への成膜原料の流出や熱拡散を防止できる。
また、図2(a)および図2(b)に示すように、成膜室6a、6bには、ウエハ41を所定の成膜温度まで加熱できるヒーティングテーブル15(図1においては図示略)が設置されている。また、図1および図2に示すように、成膜室6a、6bには、超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料を導入する配管系3が設けられているとともに、超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料を排出する導出配管4が設けられている。配管系3によって導入された成膜原料は、図2(a)に示すように、シャワーヘッド14を介して噴入させることによってウエハ41面上に供給される。
また、図1に示す超臨界成膜装置においては、搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1a、1bが設けられ、成膜室6a、6bには超臨界流体を排出する導出配管4が設けられていることにより、搬送室7から成膜室6a、6bに超臨界流体が流入するようにされている。このことにより、搬送室7と成膜室6a、6bとの間に隔壁を設けることなく、成膜室6a、6bから搬送室7への成膜原料の流出や熱拡散を効果的に防止できる。なお、成膜室6a、6bから搬送室7への成膜原料の流出や熱拡散をより効果的に防止するために、搬送室7から成膜室6a、6bへ流入される超臨界流体は、高純度で50〜80℃程度の低温であることが好ましい。
ロードロック室5a、5bは、成膜前のウエハ41および成膜後のウエハ41が搬入・搬出されるものである。図1に示す超臨界成膜装置では、ロードロック室5a、5bにおいて、成膜前のウエハ41の収納されたFOUP28と、成膜後のウエハ41の収納されたFOUP28との交換が行われる。ロードロック室5a、5b内では、耐圧容器40外から搬入された成膜前のウエハ41は、超臨界状態に達する圧力、温度以上の雰囲気(超臨界流体中)に保持される。
また、図1および図5に示すように、ロードロック室5a、5bには、外部出入口45と内部出入口43とが設けられている。外部出入口45は、ウエハ41を耐圧容器40外から搬入するとともに耐圧容器40外に搬出するためのものである。外部出入口45には、ロードロック室5a、5bを外部出入口45の外部と隔離するための外部隔壁45aが設けられている。図1に示すように、外部隔壁45aが閉じられた状態では、ロードロック室5a、5bは、耐圧容器40の外部と遮断されている。外部隔壁45aは、耐圧容器40の外側に向かって開閉可能に可動するようになっている。図1および図5に示すように、外部隔壁45aは、断面視略T字型であり、ロードロック室5a、5b内に配置される部分の外周が外部出入口45の内周に沿う形状とされ、耐圧容器40外に接する部分の外周が外部出入口45の内周よりも大きいものとされている。
また、内部出入口43は、ウエハ41を成膜室6a、6bに搬入するとともに成膜室6a、6bから搬出するためのものである。図1および図5に示すように、2つのロードロック室5a、5bの内部出入口43は、いずれも搬送室7に接続されている。内部出入口43には、ロードロック室5a、5bを内部出入口43の外部と隔離するための開閉可能な隔壁10a、10bが設けられている。図1に示すように、隔壁10a、10bが閉じられた状態では、ロードロック室5a、5bは、内部出入口43の外部と遮断されている。隔壁10a、10bは、外部隔壁45aを可動させてロードロック室5a、5bを開放した時に生じる場合のある大きな差圧(例えば、20MPa程度)に耐えることができる強度を有している。
隔壁10a、10bは、図1、図5、図6に示すように、断面視略T字型であり、ロードロック室5a、5b内に配置される内部43cの外周が内部出入口43の内周に沿う形状とされ、ロードロック室5a、5b外に接する外部43dの外周が内部出入口43の内周よりも大きいものとされている。なお、図6においては、一方のロードロック室5aに備えられた隔壁10aを示しているが、もう一方のロードロック室5bに備えられた隔壁10bも同様の構成となっている。
図6に示すように、隔壁10a、10bは、平面視円形であり、隔壁10a、10bの縁部に沿って、等間隔に円環状に配置された8本の円柱状の固定冶具11の一端が貫通している。また、図5および図6に示すように、固定冶具11の他端が、内部出入口43の周囲13に設けられた凹部にはめ込まれている。このことにより、隔壁10a、10bが内部出入口43を覆う位置に位置合わせされるとともに、閉じられた隔壁10a、10bが固定されるようになっている。また、図6に示すように、隔壁10a、10bの内部43cの外周には、Oリングなどからなるシール材12が設けられており、隔壁10a、10bによって、内部出入口43が密閉されるようになっている。
また、隔壁10a、10bには、図1および図6に示すように、逆止弁9a、9bが設けられている。逆止弁9a、9bは、図1に示す矢印のように、ロードロック室5a、5bから搬送室7側への一方向のみ超臨界流体の流入が可能とされたものである。また、図6に示すように、逆止弁9a、9bは、隔壁10a、10bと同心円環状に6箇所設けられている。なお、隔壁10a、10bに設けられる逆止弁9a、9bの数は限定されるものではなく、1つでもよいし複数でもよい。
また、隔壁10a、10bは、図5に示すように、ロードロック室5a、5bに対して成膜室6a、6b側に配置された搬送室7に向かって可動するようになっている。また、隔壁10a、10bは、ロードロック室5a、5bを耐圧容器40内に開放する際には、図5に矢印で示したように、搬送室7側(水平方向)に移動された後に、上下方向に延在するガイドレール46に支持されてガイドレール46に沿って下方向に移動されるようになっている。このことにより、ロードロック室5a、5b内にウエハ41が出し入れされる際に、ウエハ41やロボットアーム8に隔壁10a、10bが接触することを防止できる。
また、ロードロック室5a、5bには、ロードロック室5a、5b内の圧力を個別に調整するための圧力調整手段が設けられている。図1に示す超臨界成膜装置においては、ロードロック室5a、5bに超臨界流体を導入するロードロック室導入配管1c、1dと、ロードロック室5a、5bから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2a、2bとに圧力調整手段が設けられている。また、逆止弁9a、9bも圧力調整手段として機能する。
次に、図3および図4を用いて、図1に示す超臨界成膜装置を構成する配管について説明する。
図3(a)は、搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1aを説明するための概略構成図である。なお、搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1aと、搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1bと、ロードロック室5a、5bに超臨界流体を導入するロードロック室導入配管1c、1dとは、同じ構成であり、設置位置が異なっているだけであるので、代表して搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1aの構成を説明し、搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1bと、ロードロック室5a、5bに超臨界流体を導入するロードロック室導入配管1c、1dについての説明を省略する。
搬送室7に超臨界流体を導入する導入配管1aは、図3(a)に示すように、二酸化炭素ボンベ20aから供給された二酸化炭素を、高圧バルブ16aと、圧力調整手段である二酸化炭素用ポンプ19aと、ヒータなどを備えた温度調節部18a内に配置された高圧バルブ16bとを介して所定の温度および圧力の超臨界流体として供給するものである。
また、図3(b)は、ロードロック室5aから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2aを説明するための概略構成図である。なお、ロードロック室5aから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2aと、ロードロック室5bから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2bとは、同じ構成であり、設置位置が異なっているだけであるので、代表してロードロック室5aから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2aの構成を説明し、ロードロック室5bから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2bについての説明を省略する。
ロードロック室5aから超臨界流体を排出するロードロック室導出配管2aは、図3(b)に示すように、ロードロック室5aから排出された超臨界流体を、ヒータなどを備えた温度調節部18b内に配置された高圧バルブ16cと、背圧調整装置17aとを介して所定の温度および圧力で排出するものである。
また、図4(a)は、超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料を導入する配管系3を説明するための概略構成図である。
配管系3は、図4(a)に示すように、二酸化炭素ボンベ20bから供給された二酸化炭素を、高圧バルブ16dと、二酸化炭素用ポンプ19bと、ヒータなどを備えた温度調節部18c内に配置された高圧バルブ16eおよび逆止弁22aとを介して供給される所定の温度および圧力の超臨界流体と、反応ガス(酸素、水素など)ボンベ62から高圧バルブ16fと、高圧ガス用マスフロー24と、逆止弁22bとを介して供給される所定の量の反応試薬と、温度調節部18d内に配置された液体試薬(原料)貯蔵容器26から高圧バルブ16g、16hと、液体試薬用ポンプ25と、逆止弁22cとを介して供給される所定の温度および圧力の原料試薬とを混合して、超臨界二酸化炭素に溶解した反応試薬および成膜原料として供給するものである。
なお、配管系3は、必要に応じて各種ポンプおよびマスフローコントローラーを操作することにより、任意の組成の成膜原料および反応試薬を含む超臨界溶液を供給することができるものである。
また、図4(b)は、超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料を排出する導出配管4を説明するための概略構成図である。
導出配管4は、成膜室6a、6bから排出された超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料を、図4(b)に示すように、ヒータなどを備えた温度調節部18cで加熱し、背圧調整装置17bを介して分離回収容器21内に排出し、回収するものである。
次に、図1に示す超臨界成膜装置を用いてウエハ41上に成膜する超臨界成膜方法について図7を用いて説明する。
まず、外部隔壁45aが開けられて隔壁10bが閉じられたロードロック室5b内に、処理前のウエハ41を複数枚収納したFOUP28を搬入し、外部隔壁45aを閉じて密閉する。
次に、2つの成膜室6a、6bに配管系3を介して二酸化炭素を導入して加圧し、搬送室7に導入配管1a、1bを介して二酸化炭素を導入して加圧し、2つのうち一方のロードロック室5bにロードロック室導入配管1dを介して二酸化炭素を導入して加圧するとともに、それらの各部屋内の温度を温水ジャケット29によって調整し、各部屋内の雰囲気を超臨界状態(例えば、10MPa,50℃)にする。
次に、導出配管4に設けられた背圧調整装置17bによって、成膜室6a、6b内および搬送室7内の圧力を制御し、成膜室6a、6b内および搬送室7内の圧力を均一にするとともに、隔壁10bを開けやすくするために、導出配管4とロードロック室導出配管2bとにそれぞれ設けられた背圧調整装置17a、17bと、ロードロック室導入配管1dと、逆止弁9bとを用いて、隔壁10bの成膜室6a、6b側(搬送室7)側の圧力とロードロック室5b内の圧力とを調整する。
その後、図7に示すように、隔壁10bを開けて内部出入口43を開け、ロードロック室5bを耐圧容器40内に開放する。図7は、図1に示す超臨界成膜装置において、隔壁10bを開放した状態の水平方向の断面図である。
隔壁10bは、隔壁10bの搬送室7側の圧力とロードロック室5b内の圧力とが同じであるときに開けることが好ましい。
また、隔壁10bは、ロードロック室導出配管2bの背圧調整装置17aの設定圧力を導出配管4の背圧調整装置17bの設定圧力よりも若干高め(差圧<0.2MPa)にすることなどにより、ロードロック室5b内の圧力を隔壁10bの搬送室7側の圧力をよりも若干高めとし、ロードロック室5bから搬送室7に逆止弁9bを介して流体が流入しているときに開けてもよい。なお、隔壁10bには、逆止弁9bが設けられているので、ロードロック室5bから搬送室7に逆止弁9bを介して流体が流入している状態であるときに、隔壁10bの搬送室7側の圧力とロードロック室5b内の圧力との差圧が、隔壁10bの開閉に支障をきたすほどに大きくなることはない。
次いで、図7に示すように、内部出入口43を開けて開放されたロードロック室5b内のFOUP28からロボットアーム8によってウエハ41を一枚ずつ取り出し、成膜室6aまたは成膜室6b内に搬送し、予め成膜温度に加熱されたヒーティングテーブル15上に設置する。
続いて、配管系3から超臨界二酸化炭素に溶解した成膜原料および反応試薬を、ヒーティングテーブル15上に設置されたウエハ41に、同時に、あるいは連続的に導入して、成膜を開始する。本実施形態においては、成膜中は、成膜室6a、6b、ロードロック室5b、搬送室7のすべてが超臨界流体雰囲気とされている。また、成膜中には、搬送室7に導入配管1a、1bから例えば50℃程度の高純度の超臨界流体が導入され、導出配管4から成膜室6a、6b内の超臨界流体が排出されるので、成膜室6a、6b内の成膜原料およびヒーティングテーブル15からの熱の搬送室7側への拡散が抑制される。
このようにしてウエハ41上に所望の膜を成膜した後、配管系3からの成膜原料の供給を停止する。その後、成膜後のウエハ41とロードロック室5b内の未処理(成膜前)のウエハ41とをロボットアーム8によって交換する。
本実施形態においては、配管系3からの成膜原料の供給を停止している間も常に、導入配管1a、1bおよび配管系3から高純度の純粋な超臨界二酸化炭素を供給するとともに、導出配管4から排出して、成膜室6a、6b内のパージングを行うことが好ましい。
また、本実施形態においては、一方のロードロック室5b内のウエハ41を順次成膜している間に、他方のロードロック室5aにおいて以下に示す工程を行うことが好ましい。
すなわち、他方のロードロック室5a内を大気圧とし、図7に示すように、他方のロードロック室5aの外部隔壁45aを開け、外部出入口45を開けてロードロック室5aを耐圧容器40外に開放(大気開放)する。大気開放時には、他方のロードロック5aの隔壁10aは、大気と耐圧容器40内との差圧によって、内部出入口43の周囲13に密着する。このため、耐圧容器40内とロードロック室5aとの圧力シーリングは容易に高精度で達成される。
続いて、大気開放された他方のロードロック室5a内に、処理前のウエハ41を複数枚収納したFOUP28を搬入する。その後、ロードロック5aの外部隔壁45aを閉じて、ロードロック室5aを密閉する。次いで、ロードロック室5a内の温度を温水ジャケット29によって調整するとともに、ロードロック室5aにロードロック室導入配管1cを介して二酸化炭素を導入してロードロック5aの大気を排出し、加圧することで、ロードロック室5b、成膜室6a、6b、搬送室7と同様に超臨界状態にする。
その後、一方のロードロック室5b内の全てのウエハ41の成膜が終了したら、隔壁10bと同様にして隔壁10aを開けてロードロック室5aを耐圧容器40内に開放し、ロードロック室5b内のウエハ41と同様にして、ロードロック室5a内のウエハ41の成膜を行う。
次に、成膜後のウエハ41の搬入されたロードロック室5bの隔壁10bを閉じ、内部出入口43を閉じる。このとき、隔壁10bの搬送室7側の圧力とロードロック室5b内の圧力とは同じとすることが好ましい。
このようにして、ロードロック室5bの隔壁10bを閉じた後、ロードロック室5b内の二酸化炭素を排出することによって大気圧まで減圧し、ロードロック室5bの外部隔壁45aを開け、外部出入口45を開けてロードロック室5bを耐圧容器40外に開放(大気開放)する。そして、ロードロック室5bから、処理後のウエハ41を収納したFOUP28を取り出し、処理前のウエハ41を複数枚収納したFOUP28を搬入する。
以下、同様にしてロードロック室5a、5bのいずれか一方のロードロック室の外部隔壁45aを開けて外部出入口45を開け、耐圧容器40外に開放(大気開放)し、他方のロードロック室の隔壁10bを開けて内部出入口43を開け、耐圧容器40内に開放する。そして、一方のロードロック室内での処理後のウエハ41と処理前のウエハ41との交換と、他方のロードロック室内に収納された処理前のウエハ41の成膜とを同時に行うことにより、全ての処理前のウエハ41の成膜を行う。
図1に示す超臨界成膜装置においては、ロードロック室5a、5bの内部出入口43には、ロードロック室5a、5bを内部出入口43の外部と隔離するための開閉可能な隔壁10a、10bが設けられている。ロードロック室5a、5bでは、ロードロック室導入配管1c、1dとロードロック室導出配管2a、2bと逆止弁9a、9bとが圧力調整機能を有しているので、それら圧力調整手段によって、ロードロック室5a、5b内の圧力を、隔壁10a、10bの開閉を容易に行うことができる圧力に調整することができる。
例えば、隔壁10a、10bの搬送室7側の圧力とロードロック室5a、5b内の圧力とが同じとなる圧力や、ロードロック室5bから搬送室7に逆止弁9a、9bを介して流体が流入している圧力に調整することで、隔壁10a、10bの開閉を容易に行うことができる。よって、隔壁10a、10bや、隔壁10a、10bを支持するためのガイドレール46などの部材、隔壁10a、10bを開閉させるための固定冶具11などの部材に余計な負荷がかかりにくく、超臨界成膜装置の耐久性を向上させることができる。
また、図1に示す超臨界成膜装置には、隔壁10a、10bに加え、ロードロック室5a、5b内の圧力を調整するための圧力調整手段とが設けられているので、成膜室6a、6bおよび搬送室7が高圧力状態にある場合でも、隔壁10a、10bを閉じてロードロック室5a、5bのみを大気圧状態にして、ロードロック室5a、5b内のウエハ41の出し入れを行うことが可能である。
よって、図1に示す超臨界成膜装置によれば、超臨界成膜プロセスで律速となる成膜室6a、6bの昇圧、減圧時間やウエハ41の加熱時間を各ウエハ41ごとにかける必要がなく、成膜室6a、6b内の成膜後のウエハ41を順次交換してウエハ41の成膜を行うことができる。したがって、図1に示す超臨界成膜装置によれば、超臨界成膜方法におけるスループットを飛躍的に改善できる。
また、図1に示す超臨界成膜装置によれば、1枚のウエハ41の成膜を終了するごとに成膜室6a、6bを大気開放する必要がないので、1枚のウエハ41の成膜を終了するごとに成膜室6a、6bを大気開放する場合と比較して、空気中の汚染物質に成膜室6a、6bがさらされる機会を格段に減らすことができる。したがって、良質の膜を再現性良く成膜することができる。
また、図1に示す超臨界成膜装置においては、成膜室6a、6bとロードロック室5a、5bとの間に搬送室7が設けられ、搬送室7には超臨界流体を導入する導入配管1a、1bが設けられ、成膜室6a、6bには超臨界流体を排出する導出配管4が設けられ、搬送室7から成膜室6a、6bに超臨界流体が流入しているので、成膜室6a、6bからの熱や物質の拡散をより効果的に防止でき、成膜室6a、6b内における成膜環境の変化をより効果的に抑制できる。また、装置全体の経時的な温度変化をより効果的に抑制できる。
また、図1に示す超臨界成膜装置によれば、2つのロードロック室5a、5bの内部出入口43が1つの搬送室7に接続されており、一方のロードロック室の外部出入口45が開いているときに、他方のロードロック室の内部出入口43が開いているので、一方のロードロック室内での処理後のウエハ41と処理前のウエハ41との交換と、他方のロードロック室内のウエハ41の成膜とを同時に行うことができる。この場合、成膜時間以外の時間的なロス(例えば、耐圧容器40内の臨界圧力以上への加圧、ロードロック室の大気圧への減圧、耐圧容器40内の成膜温度への加熱など)を最小限にして連続的にウエハ41上に効率よく成膜できる。
また、図1に示す超臨界成膜装置においては、2つのロードロック室5a、5b内の圧力を個別に調整する圧力調整手段が設けられているので、一方のロードロック室内での処理後のウエハ41と処理前のウエハ41との交換と、他方のロードロック室内のウエハ41の成膜とを同時に行う場合に、各ロードロック室5a、5b内の圧力を容易に個別に制御でき、安全かつ定常的にロードロック機構を利用しながら成膜処理を行うことができる。
また、本実施形態の超臨界成膜方法においては、圧力調整手段によってロードロック室5a、5b内の圧力を調整するので、ロードロック室5a、5b内の圧力を、隔壁10a、10bの搬送室7側の圧力とロードロック室5a、5b内の圧力とが同じとなる圧力や、ロードロック室5a、5bから搬送室7に逆止弁9a、9bを介して流体が流入している圧力に制御して、隔壁10a、10bの開閉を容易に行うことができる。
次に、本発明の超臨界成膜装置および超臨界成膜方法の他の例について、図面を参照して詳細に説明する。図8は、本発明の超臨界成膜装置の他の一例を示した鉛直方向の断面図である。図8に示す本実施形態の超臨界成膜装置は、図1に示す超臨界成膜装置と、成膜室が異なっており、それ以外の構成については同一となっている。したがって、図8に示す本実施形態の超臨界成膜装置において、図1に示す超臨界成膜装置と同一の構成については、その説明について省略若しくは簡略化する。
図1に示す超臨界成膜装置を構成する成膜室6a、6bは、所謂、枚葉式であったが、図8に示す超臨界成膜装置を構成する成膜室61は、複数枚のウエハ41に対して同時に成膜するバッチ式とされている。図8に示すように、バッチ式の成膜室61では、複数のヒーティングテーブル30が互いに離間して上下方向に複数段(例えば25段)配置されている。なお、図8に示す成膜室61では、ヒーティングテーブル30の裏面への不要な成膜(デポ)を抑制するために、ヒーティングテーブル30の裏面に断熱材からなる断熱層を設けることができる。各ウエハ41は、各ヒーティングテーブル30の加熱領域に載置されて成膜される。
次に、図8に示す超臨界成膜装置を用いてウエハ41上に成膜する超臨界成膜方法について説明する。
図8に示す超臨界成膜装置を用いる場合も図1に示す超臨界成膜装置を用いる場合と同様にロードロック室5bを開放して、ロードロック室5b内のFOUP28からロボットアーム8によってウエハ41を一枚ずつ取り出し、成膜室61内に搬送して、予め成膜温度に加熱されたヒーティングテーブル30上に設置して成膜する。図8に示す超臨界成膜装置を用いる場合、図1に示す超臨界成膜装置を用いる場合と異なり、複数枚のウエハ41上に同時に成膜することができる。成膜後のウエハ41は、ロードロック室5b内の未処理(成膜前)のウエハ41と、ロボットアーム8によって交換する。
このようなバッチ式の成膜室61を備えた超臨界成膜装置は、成膜室61内で複数枚のウエハ41上に同時に成膜することができるので、図1に示す枚葉式の成膜室6a、6bを備えた超臨界成膜装置よりも、スループットを向上させることができ好ましい。しかし、枚葉式の成膜室6a、6bは、バッチ式の成膜室61と比較して、膜の面内均一性やロット内の均一性が優れている。したがって、成膜する膜に所望する特性やスループットを考慮して、枚葉式の成膜室6a、6bを用いるか、バッチ式の成膜室61を用いるかを決定すればよい。
図8に示す超臨界成膜装置においても、ロードロック室5a、5bの内部出入口43には、ロードロック室5a、5bを内部出入口43の外部と隔離するための開閉可能な隔壁10a、10bが設けられ、ロードロック室5a、5bには、ロードロック室導入配管1c、1dとロードロック室導出配管2a、2bと逆止弁9a、9bとを有する圧力調整手段が設けられているので、圧力調整手段によって、ロードロック室5a、5b内の圧力を、隔壁10a、10bの開閉を容易に行うことができる圧力に調整することができ、隔壁10a、10bの開閉を容易に行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではない。例えば、成膜室およびロードロック室の数は、2つに限定されるものではなく、1つでもよいし3つ以上であってもよく、生産性や成膜条件などによって決定できる。
また、ロードロック室導入配管、ロードロック室導出配管、逆止弁の全てが圧力調整機能を有し、相互作用していることがロードロック室内の圧力を容易に精度よく調整できるため好ましいが、ロードロック室内の圧力を調整できればいかなるものであってもよく、例えば、ロードロック室導入配管のみであってもよいし、ロードロック室導入配管と逆止弁とからなるものであってもよい。
図1は、本発明の超臨界成膜装置の一例を示した水平方向の断面図である。 図2は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する成膜室の鉛直方向の断面図である。 図3は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する配管を説明するための概略図である。 図4は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する配管を説明するための概略図である。 図5は、図1に示す超臨界成膜装置を構成するロードロック室および搬送室の鉛直方向の断面図である。 図6は、図1に示す超臨界成膜装置を構成する隔壁を説明するための拡大斜視図である。 図7は、図1に示す超臨界成膜装置において、隔壁を開放した状態の水平方向の断面図である。 図8は、本発明の超臨界成膜装置の他の一例を示した鉛直方向の断面図である。 図9は、ロードロック室を備えた超臨界成膜装置の一例を示した水平方向の断面図である。
符号の説明
1a、1b…導入配管、1c、1d…ロードロック室導入配管、2a、2b…ロードロック室導出配管、3…配管系、4…導出配管、5a、5b…ロードロック室、6a、6b、61…成膜室、7…搬送室、8…ロボットアーム、9、9a、9b…逆止弁、10a、10b……隔壁、11…固定冶具、12…シール材、13…周囲、14…シャワーヘッド、15、30…ヒーティングテーブル、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h…高圧バルブ、17a、17b…背圧調整装置、18a、18b、18c、18d…温度調節部、19a、19b…二酸化炭素用ポンプ、20a、20b…二酸化炭素ボンベ、21…分離回収容器、22a、22b、22c…逆止弁、24…高圧ガス用マスフロー、25…液体試薬用ポンプ、26…液体試薬(原料)貯蔵容器、28…FOUP、28a…棚板、29…温水ジャケット、40…耐圧容器、41…ウエハ(基板)、42…通路、43…内部出入口、43c…内部、43d…外部、45…外部出入口、45a…外部隔壁、46…ガイドレール、62…反応ガス(酸素、水素など)ボンベ。

Claims (9)

  1. 超臨界流体雰囲気中で基板上に成膜材料を供給して成膜を行う成膜室を有する耐圧容器を備えた超臨界成膜装置であって、
    前記耐圧容器には、成膜前の前記基板および成膜後の前記基板が搬入されるロードロック室が備えられ、前記ロードロック室には、前記ロードロック室内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記基板を前記耐圧容器外から搬入するとともに前記耐圧容器外に搬出するための外部出入口と、前記基板を前記成膜室に搬入するとともに前記成膜室から搬出するための内部出入口とが設けられ、
    前記内部出入口に、前記ロードロック室を前記内部出入口の外部と隔離するための開閉可能な隔壁が設けられていることを特徴とする超臨界成膜装置。
  2. 前記隔壁が、外周の少なくとも一部が前記内部出入口の内周よりも大きい形状を有し、前記成膜室側に向かって可動するものであり、
    前記ロードロック室から前記成膜室側への一方向のみ前記超臨界流体の流入が可能である逆止弁を有していることを特徴とする請求項1に記載の超臨界成膜装置。
  3. 前記圧力調整手段が、前記ロードロック室に超臨界流体を導入するロードロック室導入配管と、前記ロードロック室から超臨界流体を排出するロードロック室導出配管とに設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超臨界成膜装置。
  4. 前記高圧容器の外壁に温水ジャケットが設置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の超臨界成膜装置。
  5. 前記成膜室と前記ロードロック室との間に搬送室が設けられ、
    前記搬送室には超臨界流体を導入する導入配管が設けられ、
    前記成膜室には超臨界流体を排出する導出配管が設けられ、
    前記搬送室から前記成膜室に超臨界流体が流入していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の超臨界成膜装置。
  6. 前記ロードロック室が複数設けられ、複数の前記ロードロック室にそれぞれ設けられた前記内部出入口が1つの搬送室に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の超臨界成膜装置。
  7. 前記圧力調整手段が、各ロードロック室内の圧力を個別に調整するものであることを特徴とする請求項6に記載の超臨界成膜装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の超臨界成膜装置を用いて基板上に成膜する超臨界成膜方法であって、
    前記圧力調整手段によって前記ロードロック室内の圧力を調整することを特徴とする超臨界成膜方法。
  9. 前記隔壁の開閉時における前記ロードロック室内の圧力を、前記隔壁の前記成膜室側の圧力と同じ圧力、または前記隔壁の前記成膜室側の圧力を超える圧力とすることを特徴とする請求項8に記載の超臨界成膜方法。
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