JP2009212119A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラシの内部に染み込んだ異物を確実に除去できる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】基板処理装置は、ウエハを洗浄するためのスポンジブラシ18と、このスポンジブラシ18を所定の処理位置と所定の待機位置との間で移動させる移動手段とを備えている。スポンジブラシ18は、前記待機位置で待機ポッド25内に収容される。移動手段は、待機ポッド25内でスポンジブラシ18に洗浄液が供給されている状態で、スポンジブラシ18を受け部43に押し付けてスポンジブラシ18を圧縮させる圧縮動作、およびスポンジブラシ18を受け部43から離反させてスポンジブラシ18を自身の復元力により復元伸長させる伸長動作を交互に行うように制御される。
【選択図】図10

Description

この発明は、基板をブラシで洗浄処理する基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体装置の製造工程では、たとえば、半導体ウエハなどの基板をブラシで洗浄する洗浄処理が行われる。具体的には、水平面内で基板が回転させられた状態で、当該基板に処理液が供給される。さらに、基板が回転させられた状態で、当該基板にブラシが当接される。これにより、基板に付着している異物がブラシにより擦り取られ、擦り取られた異物が処理液によって洗い流される。
一方、基板の洗浄に用いられたブラシには、基板上の異物が転写され蓄積されていく。そのため、ブラシを洗浄するためのブラシ洗浄処理が洗浄液を用いて行われる。具体的には、回転中のブラシの表面に向けて外方から洗浄液が吐出される。これにより、洗浄液がブラシに均一に供給され、当該ブラシの表面に付着している異物が洗い流される(たとえば特許文献1参照)。
特開2003−332287号公報
ところが、前述のブラシ洗浄処理では、ブラシから異物を確実に除去できない場合がある。すなわち、ブラシの表面に付着している異物は、洗浄液によって洗い流され除去されるが、ブラシの内部に染み込んでしまった異物は、洗浄液によって除去されずにブラシ内部に残ってしまう。そのため、基板の洗浄中に、ブラシ内部の異物が当該基板に移って、当該基板が汚染されるおそれがある。
そこで、この発明の目的は、ブラシの内部に染み込んだ異物を確実に除去できる基板処理装置を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、所定の処理位置で基板(W)の周縁部に当接され、当該周縁部を洗浄するためのスポンジブラシ(18)と、前記スポンジブラシを移動させるための移動手段(23,24)と、前記スポンジブラシが前記処理位置から退避して待機するときの待機位置に設けられ、前記スポンジブラシが押し付けられる受け部(43)と、前記移動手段を制御して、前記スポンジブラシを前記受け部に押し付けて当該スポンジブラシを圧縮させる圧縮動作、および当該スポンジブラシを前記受け部から離反させて当該スポンジブラシを復元伸長させる伸長動作を前記待機位置で行わせる制御手段(51)とを含む、基板処理装置(1)である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すものとする。
この発明によれば、所定の処理位置で、スポンジブラシが基板の周縁部に当接され、当該周縁部がスポンジブラシによって洗浄される。また、スポンジブラシが処理位置から退避して待機するときの待機位置に、スポンジブラシが移動手段によって移動される。そして、この待機位置で、スポンジブラシの圧縮および伸長が行われる。すなわち、制御手段により移動手段が制御されて、移動手段が、待機位置に配置された受け部にスポンジブラシを押し付けて当該スポンジブラシを圧縮させる圧縮動作と、スポンジブラシを受け部から離反させて当該スポンジブラシを自身の復元力により復元伸長させる伸長動作とを行う。
スポンジブラシが圧縮されることにより、スポンジブラシの内部に染み込んだパーティクル等の異物が押し出されて、スポンジブラシから排出される。したがって、スポンジブラシの圧縮および伸長が行われることにより、スポンジブラシから前記異物が確実に除去される。これにより、スポンジブラシの内部に染み込んだ異物がウエハに転移され、当該ウエハが汚染されることを抑制または防止することができる。また、前記処理位置と前記待機位置との間でスポンジブラシを移動させる移動手段を利用して、スポンジブラシの圧縮および伸長を行わせることができるので、装置の構成が簡単である。
スポンジブラシは、それ自体が受け部に当接されてもよいし、スポンジブラシを保持するブラシホルダ(21)が受け部に当接されてもよい。つまり、スポンジブラシは直接的に受け部に押し付けられてもよいし、間接的に(間に別の部材が介在した状態で)受け部に押し付けられてもよい。
請求項2記載の発明は、前記待機位置で前記スポンジブラシに洗浄液を供給するための洗浄液供給手段(44)をさらに含み、前記制御手段は、前記移動手段を制御して前記圧縮動作および伸長動作を前記待機位置で行わせつつ、前記洗浄液供給手段を制御して前記スポンジブラシに洗浄液を供給させるものである、請求項1記載の基板処理装置である。
この発明によれば、制御手段により移動手段および洗浄液供給手段が制御されて、スポンジブラシの圧縮および伸長が行われつつ、当該スポンジブラシに洗浄液が供給される。
スポンジブラシが伸長された状態で当該スポンジブラシに洗浄液が供給されると、洗浄液がスポンジブラシに吸収され、スポンジブラシが膨潤する。また、スポンジブラシに洗浄液が吸収された状態で当該スポンジブラシが圧縮されると、スポンジブラシの内部にその外表面に向かう流れが形成される。したがって、スポンジブラシの圧縮および伸長を行わせつつ、当該スポンジブラシに洗浄液を供給させることにより、スポンジブラシの内部に染み込んだ異物を洗浄液の流れによって当該スポンジブラシから確実に排出させることができる。
請求項3記載の発明は、前記スポンジブラシは、所定の中心軸線(L1)と、この中心軸線を取り囲む外表面に設けられた洗浄面(29,30)とを有し、前記制御手段は、前記スポンジブラシを前記中心軸線に沿う方向に圧縮させるように前記移動手段を制御するものである、請求項1または2記載の基板処理装置である。
この発明によれば、スポンジブラシの中心軸線を取り囲む外表面に設けられた洗浄面が基板の周縁部に当接され、当該周縁部が洗浄される。また、制御手段により移動手段が制御されて、移動手段がスポンジブラシをその中心軸線に沿う方向に圧縮させる。スポンジブラシがその中心軸線に沿う方向に圧縮されるので、スポンジブラシに吸収されている液体の大部分は、当該中心軸線を取り囲む外表面から排出される。したがって、スポンジブラシの中で最も汚染されやすい部分である洗浄面を含む領域を介して、スポンジブラシに吸収されている液体を排出させることができる。これにより、スポンジブラシの内部に染み込んだ異物が効率的に排出される。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示す基板処理装置1の内部の図解的な側面図である。
この基板処理装置1は、基板の一例としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)を1枚ずつ処理する枚葉型の装置である。基板処理装置1は、隔壁で区画された処理室2内に、ウエハWを水平に保持して回転させるためのスピンチャック3と、ウエハWの表面(デバイスが形成される側の面:本実施形態においては上面)に処理液を供給するための表面ノズル4と、ウエハWの裏面(本実施形態においては下面)に処理液を供給するための裏面ノズル5と、ウエハWを洗浄するためのブラシ機構6とを備えている。
スピンチャック3は、この実施形態では、真空吸着式のチャックである。このスピンチャック3は、鉛直な方向に延びたスピン軸7と、このスピン軸7の上端に取り付けられて、ウエハWを水平な姿勢でその裏面(下面)を吸着して保持する吸着ベース8と、スピン軸7と同軸に結合された回転軸を有するスピンモータ9とを備えている。ウエハWの裏面が吸着ベース8に吸着保持された状態で、スピンモータ9が駆動されると、ウエハWがスピン軸7の中心軸線まわりに回転する。
表面ノズル4および裏面ノズル5には、それぞれ処理液供給管10および処理液供給管11が接続されている。これらの処理液供給管10,11には、処理液バルブ12を介して、図示しない処理液供給源からの処理液が供給される。表面ノズル4は、処理液供給管10を通して供給される処理液を、スピンチャック3に保持されたウエハWの表面の中央に向けて吐出する。また、裏面ノズル5は、処理液供給管11を通して供給される処理液を、スピンチャック3に保持されたウエハWの裏面の周端縁と吸着ベース8との間に向けて吐出する。
ノズル4,5に供給される処理液としては、たとえば純水が用いられている。処理液は、純水に限らず、炭酸水、イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などの機能水であってもよいし、アンモニア水またはアンモニア水と過酸化水素水との混合液などの薬液であってもよい。
ブラシ機構6は、スピンチャック3によるウエハWの保持位置よりも上方で略水平に延びる揺動アーム16と、ウエハWの回転範囲外に設定されて、揺動アーム16を支持するアーム支持軸17と、揺動アーム16の先端に保持されて、ウエハWの周縁部を洗浄するためのスポンジブラシ18とを備えている。
ウエハWの周縁部とは、ウエハWの表面の周縁領域13、ウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15を含む部分をいう。また、周縁領域13,14とは、たとえば、ウエハWの周端縁から幅数ミリメートル程度の環状の領域をいう。
揺動アーム16の先端部には、鉛直方向に延びる回転軸19が回転可能に設けられている。回転軸19の下端部は揺動アーム16から下方に突出しており、当該下端部には、ホルダ取付部20を介してブラシホルダ21が取り付けられている。スポンジブラシ18は、このブラシホルダ21によって保持されている。
また、回転軸19には、揺動アーム16の内部において、スポンジブラシ18を回転させるためのブラシ自転機構22が結合されている。ブラシ自転機構22は、回転軸19を回転させることにより、スポンジブラシ18を自転させることができる。
アーム支持軸17は、鉛直方向に延びている。アーム支持軸17の上端部は、揺動アーム16の一端部(基端部)の下面に結合されている。アーム支持軸17には、移動手段としての昇降駆動機構23および揺動駆動機構24が結合されている。アーム支持軸17には、昇降駆動機構23および揺動駆動機構24の駆動力がそれぞれ入力される。
昇降駆動機構23の駆動力がアーム支持軸17に入力されると、揺動アーム16およびアーム支持軸17が一体的に上下動される。また、揺動駆動機構24の駆動力がアーム支持軸17に入力されると、アーム支持軸17を支点として揺動アーム16が揺動される。
昇降駆動機構23および揺動駆動機構24が揺動アーム16を移動させることにより、スポンジブラシ18がウエハWの周縁部に当接して当該周縁部を洗浄する処理位置と、前記処理位置から退避して待機するときの待機位置との間で、スポンジブラシ18を移動させることができる。図1に、スポンジブラシ18が処理位置にあるときの揺動アーム16の位置を二点鎖線で示し、スポンジブラシ18が待機位置にあるときの揺動アーム16の位置を実線で示す。図2に示すように、待機位置には、スポンジブラシ18を収容するための待機ポッド25が配置されている。待機ポッド25は、有底筒状の容器であり、スポンジブラシ18は、この待機ポッド25内において待機させられる。
図3は、スポンジブラシ18およびその周辺の構成を示す断面図である。
スポンジブラシ18は、たとえば、PVA(ポリビニルアルコール)などのスポンジ材によって形成された、弾性変形可能な洗浄ブラシである。スポンジブラシ18は、たとえば、鉛直な軸線である中心軸線L1まわりに回転対称な略鼓状に形成されている。ウエハWの周縁部を洗浄するための洗浄面(後述の第1洗浄面29および第2洗浄面30)は、中心軸線L1を取り囲むスポンジブラシ18の外表面の一部に設けられている。スポンジブラシ18は、ウエハWの表面の周縁領域13および周端面15を洗浄するための第1洗浄部26と、ウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15を洗浄するための第2洗浄部27とを一体的に備えている。スポンジブラシ18には、その中心軸線L1に沿って延びる貫通孔28が形成されている。
第1洗浄部26は、その上部26aが略円筒状をなし、下部26bが下方に向けて狭まる略倒立円錐台状をなしている。第1洗浄部26の下部26bの側面は、上端縁が上部26aの側面の下端縁に連続し、中心軸線L1に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線L1に近づくように傾斜している。この第1洗浄部26において、下部26bの側面がウエハWの表面の周縁領域13および周端面15に当接する第1洗浄面29となっている。
また、第2洗浄部27は、第1洗浄部26の下端に一体的に結合されて、第1洗浄部26と中心軸線を共有するように配置されている。この第2洗浄部27は、上部27aが下方に向けて拡がる略円錐台状をなし、下部27bが略円筒状をなしている。第2洗浄部27の上部27aの側面は、上端縁が第1洗浄部26の下部26bの側面の下端縁に連続し、中心軸線L1に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線L1から離れるように傾斜している。また、上部27aの側面の下端縁は、下部27bの側面の上端縁に連続している。この第2洗浄部27において、上部27aの側面がウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15に当接する第2洗浄面30となっている。
ホルダ取付部20は、回転軸19が挿通された円板状の上面部31と、この上面部31の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部32とを一体的に備えている。上面部31は、回転軸19の下端部に取り付けられたリング33により支持されている。また、側面部32の内周面には、ねじが切られた雌ねじ部34aが一体的に形成されている。
ブラシホルダ21は、略円柱状の樹脂ブロック35と、樹脂ブロック35の中心軸線上に配置され、上端部が樹脂ブロック35の下面に挿入されて固定された芯材36と、この芯材36の下端に取り付けられたプレート37とを備えている。
樹脂ブロック35の上端部には、周面にねじが切られた雄ねじ部34bが一体的に形成されている。この雄ねじ部34bとホルダ取付部20の雌ねじ部34aとを螺合させることにより、ブラシホルダ21がホルダ取付部20に取り付けられる。
また、樹脂ブロック35の上面には、回転軸19の下端部が嵌合された嵌合孔39が形成されている。回転軸19の下端部は、たとえば四角柱状とされており、嵌合孔39は、回転軸19の下端部の形状に対応する形状(四角柱状)とされている。回転軸19の回転は、回転軸19の下端部から樹脂ブロック35に伝達される。
芯材36の下端部には、芯材36の中心軸線に沿って延びるねじ孔が形成されている。また、プレート37の中央部には、芯材36が挿通可能な挿通孔40が形成されている。芯材36には、スポンジブラシ18およびプレート37が外嵌されている。また、スポンジブラシ18およびプレート37が芯材36に外嵌した状態で、芯材36のねじ孔には、ボルト38がねじ込まれている。スポンジブラシ18は、樹脂ブロック35とプレート37との間に挟持されている。また、プレート37は、ボルト38の頭部38aに支持されている。プレート37の外径は、たとえば第2洗浄部27の下部27bの外径よりも大きくされており、プレート37の上面および下面は、たとえば平坦面とされている。
図4は、待機ポッド25およびその周辺の構成を示す断面図である。
待機ポッド25は、有底筒状の容器である。待機ポッド25の上面は開放されていて、スポンジブラシ18を受け入れる入口が形成されている。スポンジブラシ18は、この入口から待機ポッド25内に収容される。待機ポッド25は、円筒状の周壁41と、この周壁41の下端に結合された底部42と、この底部42の上面に結合された受け部43とを含む。
周壁41には、スポンジブラシ18に洗浄液を供給するための洗浄液供給手段としての複数(たとえば一対)の洗浄ノズル44,44が連結されている。一対の洗浄ノズル44,44は、たとえば、その吐出口が待機ポッド25の中心軸線を挟んで対向するように同じ高さで周壁41に連結されている。
各洗浄ノズル44には、洗浄液供給管45を通じて洗浄液が供給される。各洗浄液供給管45には洗浄液バルブ46が介装されており、この洗浄液バルブ46が開かれることにより、対応する洗浄ノズル44に洗浄液が供給される。各洗浄ノズル44からは、待機ポッド25の内側に向けて略水平に洗浄液が吐出される。
洗浄ノズル44に供給される洗浄液としては、たとえば純水が用いられている。洗浄液は、純水に限らず、炭酸水、イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などの機能水であってもよいし、アンモニア水またはアンモニア水と過酸化水素水との混合液などの薬液であってもよい。また、洗浄液は、ノズル4,5から吐出される処理液と同種のものであってもよい。
底部42には、排液口47が形成されている。排液口47は、たとえば底部42の中央部に位置している。底部42の下面には、排液口47に連通する排液配管48が接続されている。待機ポッド25内に溜まった液体は、この排液口47から排液され、排液配管48を介して図示しないタンクに導かれる。
受け部43は、たとえば略円筒状をなしている。受け部43は、たとえば底部42の上面中央部に結合されている。受け部43は、水平に配置された円環状をなす板状の上部49と、この上部49の周縁部から下方に向けて延びる複数の柱部50とを一体的に備えている。
上部49の内径は、ボルト38の頭部38aよりも大きく、かつ、プレート37の外径よりも小さくされている。上部49の上面は、たとえば平坦面にされている。また、複数の柱部50は、上部49の周方向に間隔を隔てて並んで配置されている。各柱部50の下端は、底部42の上面に結合されている。平面視において、排液口47は受け部43の内側に位置している。待機ポッド25内における受け部43の外側に溜まった液体は、柱部50の間を通って受け部43の内側に進入し、排液口47から排液される。
図5は、基板処理装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。
基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む制御部51を備えている。この制御部51には、使用者によって処理レシピ(ウエハWの処理のための各種条件)を入力するためのレシピ入力キー52が接続されている。さらに、制御部51には、スピンモータ9、処理液バルブ12、ブラシ自転機構22、昇降駆動機構23、揺動駆動機構24および洗浄液バルブ46などが制御対象として接続されている。
図6は、基板処理装置1におけるウエハWの処理を説明するための工程図である。また、図7および図8は、ウエハWの処理中におけるスポンジブラシ18の状態を示す側面図である。
ウエハWの処理に先立ち、使用者によって、レシピ入力キー52が操作されて、ウエハWの周端面15に対するスポンジブラシ18の押し付け量が設定されている(ステップS1)。押し付け量とは、ウエハWの周端面15にスポンジブラシ18の洗浄面(第1洗浄面29または第2洗浄面30)を押し付けたときのスポンジブラシ18の弾性変形量をいう。
その後、処理室2内にウエハWが搬入され(ステップS2)、そのウエハWがスピンチャック3に保持されると、制御部51によりスピンモータ9が制御されて、スピンチャック3によるウエハWの回転が開始される(ステップS3)。次いで、制御部51により処理液バルブ12が開かれて、表面ノズル4および裏面ノズル5からそれぞれウエハWの表面および裏面への処理液の供給が開始される(ステップS4)。
また、制御部51によりブラシ自転機構23が制御されて、スポンジブラシ18が、たとえばウエハWの回転方向と同方向に回転される。その後、制御部51により昇降駆動機構23および揺動駆動機構24が制御されて、スピンチャック3により回転されるウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15に、スポンジブラシ18の第2洗浄面30が当接される(ステップS5)。
具体的には、まず、昇降駆動機構23が制御されて、スポンジブラシ18がレシピ入力キー52から設定された押し付け量に応じた高さの位置に移動され、スポンジブラシ18の第2洗浄面30がウエハWの周端面15に対向する。次に、揺動駆動機構24が制御されて、揺動アーム16が旋回し、スポンジブラシ18が水平移動される。これにより、図7に示すように、ウエハWの周縁部がスポンジブラシ18の第2洗浄面30に食い込み、第2洗浄面30がウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15に押し付けられる。そのため、ウエハWの裏面の周縁領域14および周端面15に付着しているパーティクル等の異物がスポンジブラシ18によって擦り取られ、当該周縁領域14および周端面15が洗浄される。スポンジブラシ18により擦り取られた異物は、ウエハWに供給される処理液によって洗い流される。
スポンジブラシ18の第2洗浄面30がウエハWに当接してから所定時間が経過すると、制御部51により昇降駆動機構23が制御されて、スポンジブラシ18が所定の高さまで下降される。これにより、図8に示すように、ウエハWの周縁部がスポンジブラシ18の第1洗浄面29に食い込み、第1洗浄面29がウエハWの表面の周縁領域13および周端面15に押し付けられる(ステップS6)。これにより、ウエハWの表面の周縁領域13および周端面15が洗浄される。
スポンジブラシ18の第1洗浄面29がウエハWに当接してから所定時間が経過すると、制御部51により昇降駆動機構23および揺動駆動機構24が制御されて、スポンジブラシ18が待機位置に退避される(ステップS7)。また、スポンジブラシ18が待機位置に戻される間に、ブラシ自転機構23が停止されて、スポンジブラシ18の回転が停止される。さらに、制御部51により処理液バルブ12が閉じられて、表面ノズル4および裏面ノズル5からの処理液の供給が停止される(ステップS8)。
その後は、制御部51によりスピンモータ9が制御されて、ウエハWが高速(たとえば、3000rpm)で回転される(ステップS9)。これにより、ウエハWに付着している処理液が振り切られ、ウエハWが乾燥される。
ウエハWの高速回転が所定時間にわたって続けられると、スピンモータ9が停止されて、スピンチャック3によるウエハWの回転が停止される(ステップS10)。そして、ウエハWが静止した後、その処理済みのウエハWが処理室2から搬出されていく(ステップS11)。
図9および図10は、待機ポッド25内においてスポンジブラシ18が洗浄されている状態を示す断面図である。
スポンジブラシ18は、前記待機位置で待機ポッド25内に収容され、図9に示すように、ボルト38の頭部38aが受け部43の内側に位置するように、プレート37の下面が受け部43の上面(上部49の上面)に当接される。すなわち、制御部51により昇降駆動機構23および揺動駆動機構24が制御されて、スポンジブラシ18が受け部43の鉛直上方に位置するように揺動アーム16が移動される。さらに、制御部51により昇降駆動機構23が制御されて、プレート37の下面が受け部43の上面に当接するまで揺動アーム16が鉛直下方に降下される。
プレート37が受け部43に当接されると、制御部51により洗浄液バルブ46が開かれて各洗浄ノズル44から洗浄液が吐出される。洗浄液バルブ46が開かれることにより、各洗浄ノズル44から洗浄液が吐出され、スポンジブラシ18に洗浄液が供給される。これにより、スポンジブラシ18に洗浄液が供給され、スポンジブラシ18の外表面に付着している異物が洗い流される。このとき、ブラシ自転機構22は駆動されておらず、スポンジブラシ18は回転されていない。
また、洗浄液バルブ46が開かれた状態で、制御部51により昇降駆動機構23が制御されて、昇降駆動機構23が、スポンジブラシ18を圧縮させる圧縮動作およびスポンジブラシ18を自身の復元力により復元伸長させる伸長動作を交互に繰り返し行う。すなわち、洗浄液バルブ46が開かれた状態で、制御部51により昇降駆動機構23が制御されて、揺動アーム16が所定の振幅で鉛直方向に上下動される。
プレート37が受け部43に当接された状態で、揺動アーム16が鉛直方向に降下されると、樹脂ブロック35によってスポンジブラシ18が鉛直下方に押され、プレート37を介してスポンジブラシ18が受け部43に押し付けられる。これにより、図10に示すように、芯材36がプレート37から下方に突出し、スポンジブラシ18がその中心軸線に沿う方向に圧縮される。
一方、スポンジブラシ18が圧縮された状態で、揺動アーム16が鉛直方向に上昇されると、スポンジブラシ18が受け部43から離反され、自らの復元力により鉛直方向に伸長する。これにより、スポンジブラシ18が復元伸長して図9に示す状態に戻る。したがって、揺動アーム16が所定の振幅で鉛直方向に上下動されることにより、スポンジブラシ18の圧縮および伸長が交互に繰り返される。
スポンジブラシ18が伸長した状態で当該スポンジブラシ18に洗浄液が供給されると、スポンジブラシ18の内部に洗浄液が吸収され、スポンジブラシ18が膨潤する。また、スポンジブラシ18に洗浄液が吸収された状態でスポンジブラシ18が圧縮されると、その内部に吸収された洗浄液が、スポンジブラシ18の外表面から押し出され、スポンジブラシ18から排出される。このとき、スポンジブラシ18の内部に染み込んだパーティクル等の異物は、スポンジブラシ18から押し出される洗浄液とともに、スポンジブラシ18から排出される。
したがって、スポンジブラシ18に洗浄液を供給しつつ、スポンジブラシ18の圧縮および伸長が交互に行われることにより、スポンジブラシ18の内部に染み込んだパーティクル等の異物が、洗浄液の流れによってスポンジブラシ18から押し出され排出される。これにより、スポンジブラシ18の内部に染み込んだ異物が当該スポンジブラシ18から確実に排出される。そのため、スポンジブラシ18の内部に染み込んだ異物がウエハWに転移され、当該ウエハWが汚染されることを抑制または防止することができる。
以上のように本実施形態では、待機位置で、スポンジブラシ18に洗浄液が供給されつつ、スポンジブラシ18の圧縮および伸長が交互に行われる。また、スポンジブラシ18は、その中心軸線に沿う方向に圧縮および伸長される。
スポンジブラシ18がその中心軸線に沿う方向に圧縮されると、スポンジブラシ18に吸収されている洗浄液の大部分は、当該中心軸線を取り囲む外表面から排出される。したがって、スポンジブラシ18の中で最も汚染されやすい部分である洗浄面(第1および第2洗浄面29,30)を含む領域を介して、スポンジブラシ18に吸収されている洗浄液を排出させることができる。これにより、スポンジブラシ18の内部に染み込んだ異物が効率的に排出される。
さらに、前記処理位置と前記待機位置との間でスポンジブラシ18を移動させる昇降駆動機構23および揺動駆動機構24を利用して、スポンジブラシ18の圧縮および伸長を行わせることができるので、基板処理装置1の構成が簡単である。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の実施形態では、プレート37を介してスポンジブラシ18が受け部43に押し付けられる場合について説明したが、これに限らず、たとえば図11に示すように、スポンジブラシ18が直接的に受け部43に押し付けられてもよい。
この図11において、前述の図1〜図10に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図10と同一の参照符号が付されている。プレート137の外径は、第2洗浄部27の下部27bの外径よりも小さく、かつ、受け部43の上部49の内径よりも小さくされている。また、スポンジブラシ18は、プレート137が受け部43の内側に位置する状態で、第2洗浄部27の下部27bの下面が受け部43の上面に当接されている。
また、前述の実施形態では、処理対象となる基板としてウエハWを取り上げたが、ウエハWに限らず、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの他の種類の基板が処理対象とされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1に示す基板処理装置の内部の図解的な側面図である。 スポンジブラシおよびその周辺の構成を示す断面図である。 待機ポッドおよびその周辺の構成を示す断面図である。 前記基板処理装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 前記基板処理装置におけるウエハの処理を説明するための工程図である。 ウエハの処理中におけるスポンジブラシの状態を示す側面図である。 ウエハの処理中におけるスポンジブラシの状態を示す側面図である。 待機ポッド内においてスポンジブラシが洗浄されている状態を示す断面図である。 待機ポッド内においてスポンジブラシが洗浄されている状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係るスポンジブラシおよびその周辺の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 基板処理装置
18 スポンジブラシ
23 昇降駆動機構(移動手段)
24 揺動駆動機構(移動手段)
29 第1洗浄面(洗浄面)
30 第2洗浄面(洗浄面)
43 受け部
44 洗浄ノズル(洗浄液供給手段)
51 制御部(制御手段)
L1 中心軸線
W ウエハ(基板)

Claims (3)

  1. 所定の処理位置で基板の周縁部に当接され、当該周縁部を洗浄するためのスポンジブラシと、
    前記スポンジブラシを移動させるための移動手段と、
    前記スポンジブラシが前記処理位置から退避して待機するときの待機位置に設けられ、前記スポンジブラシが押し付けられる受け部と、
    前記移動手段を制御して、前記スポンジブラシを前記受け部に押し付けて当該スポンジブラシを圧縮させる圧縮動作、および当該スポンジブラシを前記受け部から離反させて当該スポンジブラシを復元伸長させる伸長動作を前記待機位置で行わせる制御手段とを含む、基板処理装置。
  2. 前記待機位置で前記スポンジブラシに洗浄液を供給するための洗浄液供給手段をさらに含み、
    前記制御手段は、前記移動手段を制御して前記圧縮動作および伸長動作を前記待機位置で行わせつつ、前記洗浄液供給手段を制御して前記スポンジブラシに洗浄液を供給させるものである、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記スポンジブラシは、所定の中心軸線と、この中心軸線を取り囲む外表面に設けられた洗浄面とを有し、
    前記制御手段は、前記スポンジブラシを前記中心軸線に沿う方向に圧縮させるように前記移動手段を制御するものである、請求項1または2記載の基板処理装置。
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