JP2009210424A - 車両用物体検出装置及び車両用移動物体判別方法 - Google Patents

車両用物体検出装置及び車両用移動物体判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像対象の移動を判別する。
【解決手段】車両用物体検出装置は、車両に搭載され、周辺画像を撮像する撮像部1と、車両と画像中の物体との位置関係の変化を、車両の走行方向に対して該車両からみた物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体の位置を算出可能なモーションステレオ方式を用いて、撮像部1からの撮像画像を基に、車両周辺の物体の位置を算出する距離算出部10と、同一物体について異なる車速で距離算出部10が算出した位置の変化に基づいて、該物体が移動物体であるか否かを判別する移動物体判別部6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載カメラにより移動物体を検出する車両用物体検出装置及び車両用移動物体判別方法に関する。
特許文献1には、カメラ内部にシフトレンズを組み込み、ECU(Electronic Control Unit)からの信号に基づいて、シフト駆動部で前記シフトレンズを動作させる装置が開示されている。この装置は、シフトレンズの動きを制御することで光軸をずらし、ステレオ撮像を実現している。これにより、この装置は、撮像対象までの距離や三次元形状を推定している。
特開2003−295045号公報
ところで、近年、交差点通過支援システムが提案されている。この交差点通過支援システムとは、交差点を通過する際の車速等を制御するシステムである。この交差点通過支援システムでは、車両の一時停止が必要な交差点において、所定の位置に車両を停止させることが望まれている。ここで、所定の位置とは、例えば運転者が交差道路等を走行する周辺車両の有無を直接確認できる位置である。このため、カメラ等を用いて交差点の周辺構造物の位置を正確に把握する必要がある。
ここで、このようなシーンに、前記特許文献1に開示の技術を適用することも考えられる。しかし、前記特許文献1に開示の技術では、撮像対象自体が移動していると、その撮像対象の移動を判別することができない。このため、正確な距離や三次元形状を推定することができないという課題がある。例えば、移動している撮像対象を静止物体と認識して、距離を推定してしまうという課題がある。
本発明の課題は、撮像対象の移動を判別することである。
前記課題を解決するために、本発明は、周辺画像を撮像する車載の撮像手段からの撮像画像を基に、モーションステレオ方式を用いて、車両の周辺の物体の位置を算出する。このとき、同一物体について異なる車速で算出した車両の周辺の物体の位置の変化に基づいて、該物体が移動物体であるか否かを判別する。
本発明によれば、モーションステレオ方式を用いるだけで、車両の周辺の物体の位置を基に、該物体が移動物体であるか否かを判別できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(構成)
本実施形態は、本発明を適用した車両用物体検出装置である。
図1は、車両用物体検出装置の構成を示す。図1に示すように、車両用物体検出装置は、撮像部1、周辺交通情報取得部2、処理開始位置算出部3、距離算出部10、車両制御部5及び移動物体判別部6を備える。
撮像部1は、時間Δt(例えば0.03sec)毎に連続的に画像を取得可能な装置である。撮像部1は例えばビデオカメラである。撮像部1は、車両前端に搭載されており、車両前方を撮像する。撮像部1は、撮像画像を距離算出部10に出力する。周辺交通情報取得部2は、車両周辺の交通情報を取得する。具体的には、周辺交通情報取得部2は、車両周辺の道路の速度規制情報や車両周辺の道路の渋滞情報、さらには車両周辺地域を通過するために必要な時間を得る。周辺交通情報取得部2は、例えばカーナビゲーションシステムやビーコンシステム、インターナビシステム等である。周辺交通情報取得部2は、取得した交通情報を処理開始位置算出部3及び移動物体判別部6に出力する。
処理開始位置算出部3は、周辺交通情報取得部2が取得した交通情報等を基に、車両周辺の物体までの距離の算出処理や移動物体の判別処理の開始位置を決定する。具体的には、処理開始位置算出部3は、周辺道路の交通情報や車両の状態の情報を基に、移動物体判別部6による移動物体の判別処理の開始位置(以下、単に処理開始位置という。)を算出する。処理開始位置算出部3は、処理開始位置の情報を距離算出部10に出力する。
距離算出部10は、撮像部1が撮像した撮像画像の変化を基に、自車両から距離計算対象物までの距離を算出する。距離算出部10は、撮像部1から得た撮像画像及び該撮像画像の変化量を基に、距離計算対象物までの距離を算出する。距離算出部10は、距離情報を移動物体判別部6に出力する。例えば、撮像画像中に複数の距離計算対象物が存在すれば、各距離計算対象物について算出した距離情報を移動物体判別部6に出力する。
車両制御部5は車両の動きを制御する。車両の動きとは駆動力及び制動力による車両の動きである。具体的には、車両制御部5は、アクセル開度やブレーキの液圧を制御し、車両の移動速度を任意に調整する。また、複数の距離計算対象物について距離情報を得ていた場合には、それら複数の距離計算対象物に応じて最適な車両制御を行う。
移動物体判別部6は、車両周辺の物体が移動物体か否かを判別する。具体的には、移動物体判別部6は、車両制御部5が車速を変化させたときに距離算出部10が取得した距離計算対象物の位置情報を基に、該距離計算対象物が移動物体か否かを判別する。ここで、距離算出部10は、自車両から距離計算対象物までの距離を算出する過程で、該距離計算対象物の位置情報を算出又は特定している。移動物体判別部6は、このように移動物体判別部6が算出又は特定した距離計算対象物の位置を基に、距離計算対象物が移動物体か否かを判別する。また、距離算出部10は、処理開始位置の情報を基に、距離計算対象物の距離の算出処理を開始している。そして、距離算出部10は、そのときに該距離計算対象物の位置を移動物体判別部6に出力している。このようなことから、移動物体判別部6は、処理開始位置算出部3が得た処理開始位置の情報を基に、移動物体の判別処理を開始しているとも言える。
図2は、距離算出部10の構成を示す。図2に示すように、オプティカルフロー算出部11及びモーションステレオ算出部12を備える。オプティカルフロー算出部11は、撮像部1が得た撮像画像を基に、その画像のオプティカルフロー(動き速度等)を算出する。ここで、オプティカルフローは動物体解析の手法の一つである。オプティカルフローは、連続画像中の輝度情報から物体の動きを解析し、速度ベクトルによって物体の運動を表すものである。オプティカルフローの算出には、大きく分けて、トラッキング法と勾配法とがある。本実施形態では、オプティカルフローの算出にどちらの処理を用いても良い。オプティカルフロー算出部11は、算出したオプティカルフロー(動き速度等)をモーションステレオ算出部12に出力する。
モーションステレオ算出部12は、画像上の物体の位置及びその動き速度を基に、モーションステレオの原理により、自車両と物体との距離を算出する。ここで、モーションステレオの原理は、画像中の物体との位置関係の変化を角度変化として捉え、その角度変化を基に物体間の距離を算出することが可能な原理である。モーションステレオの原理では、本来、距離を算出する対象を静止物体としている。例えば、静止物体は道路脇の構造物や停止車両である。
図3は、車両用物体検出装置による移動物体の判別処理の処理手順を示す。図3に示すように、処理を開始すると、先ずステップS1において、処理開始位置算出部3は、車両が停止する必要がある位置に対する自車両の現在位置を監視する。ここで、車両が停止する必要がある位置とは、例えば交差点手前の停止線の位置である。
続いてステップS2において、処理開始位置算出部3は、処理開始位置に自車両が接近したか否かを判定する。ここで、交差点等で停止が必要な位置に自車両が近づくほど、撮像部1による物体の検出精度(後述のステップS4の距離の算出精度)は向上する。その一方で、停止が必要な位置にある程度近づいてから、撮像部1による移動物体の検出を開始しようとすると、移動物体の判別処理(後述するステップS8の処理)が遅れてしまう。これにより、交差点手前等で適切な位置に自車両を停止させることができなくなる。このようなことから、撮像部1の撮像画像を基に距離計算対象物までの距離又は距離計算対象物の位置を算出(ある程度の精度をもって算出)できることを観点とし、処理開始位置に自車両が接近したか否かを判定する。具体的には、車両の状態及び車両の周辺環境の少なくとも何れかを基に、処理開始位置に自車両が接近したか否かを判定する。車両の状態とは例えば自車速や加減速状態である。また、車両の周辺環境とは渋滞情報等の周辺道路の交通状態や交差点での運転者の視界の状態である。
例えば、一時停止が必要な交差点で、停止線と自車両との距離が所定値内になった場合、処理開始位置に自車両が接近したと判定する。ここで、所定値を車両の状態や車両の周辺環境を基に設定する。処理開始位置算出部3は、このステップS2の判定処理の結果、処理開始位置に自車両が接近している場合、ステップS3に進み、そうでない場合、前記ステップS1の処理から再び開始する。
続いてステップS3において、オプティカルフロー算出部11は、撮像部1が得た撮像画像を基に、その画像のオプティカルフローを算出する。
続いてステップS4において、モーションステレオ算出部12は、前記ステップS3で得た画像及びオプティカルフローから、自車両から距離計算対象物までの距離を算出する。モーションステレオ算出部12は、モーションステレオの原理により距離計算対象物までの距離を算出する。
図4は、モーションステレオの原理を説明する図である。この図4は、静止物体である壁200と自車両100との距離を算出するときのものを示す。ここでは、壁200の端部(距離計算対象物)200aと自車両100との距離を算出している。図4に示すように、時刻t1において、画像上で自車両100の走行方向に対して自車両100と壁200の端部200aとを結ぶ線がなす角度をθ1とする。また、時刻t1からΔt経過後において、画像上で自車両100の走行方向に対して自車両100と壁200の端部200aとを結ぶ線がなす角度をθ2とする。ここで、角度θ1,θ2は、自車両100と壁200の端部200aとの相対位置関係を示す。そして、自車両の移動速度をVとした場合、下記(1)式〜(3)式が成り立つ。
θ1=L/W ・・・(1)
θ2=(L−V・t)/W ・・・(2)
θ1−θ2=V・t/W ・・・(3)
ここで、Lは、自車両と物体(壁200の端部200a)との縦方向の距離である。また、Wは、自車両と物体(壁200の端部200a)との横方向の距離である。そして、前記(1)式の横方向距離Wを、前記(3)式に代入する。これにより、下記(4)式及び(5)式により、物体との縦方向距離L、物体との横方向距離Wを算出できる。
L=V・t・θ1/(θ1−θ2) ・・・(4)
W=V・t/(θ1−θ2) ・・・(5)
なお、計算上、自車両の位置については、画像上に表示される自車両の位置を用いたり、画像上には表示されない、自車両の絶対座標位置を用いたりする。
以上のように、モーションステレオの原理により、自車両と画像中の物体との位置関係の変化を、自車両の走行方向に対して該自車両からみた物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体との距離を算出できる。このとき、モーションステレオの原理では、距離計算対象物が静止していることを前提として、該距離計算対象物との距離を算出している。なお、前記図4はモーションステレオの原理を説明するために用いた図であり、実際には、自車両が搭載するカメラの撮像画像中から、前記角度θ1,θ2等の計算に必要な情報を取得する。
続いてステップS5において、前記ステップS3で得たオプティカルフローを基に、移動物体を判別する(最初の移動物体の判別処理を行う)。例えば、移動物体判別部6が判別処理を行う。
ここで、図5は撮像画像の例を示す。図5に示すように、このステップS5の移動物体の判別処理では、画像300中、その中心に向かう動き速度(矢印Aの方向の速度)を有する物体(他の車両)210を移動物体であると判別する。すなわち、このステップS5の移動物体の判別処理では、静止(停止)物体であれば、その動き速度が画像の中心(消失点、同図に示す点0の位置)から湧き出る方向になる現象を利用し、移動物体を判別している。ここで、同図の画像300中で、左側に位置する他の車両220のように、手前側に向かう動き速度(矢印Bの方向の速度)を有する物体を考える。この場合、他の車両220が動く方向は、同図に示す静止物体(例えば道路脇の壁200)が動く方向(自車両との相対的な動き、矢印Cの方向)と同じになる。よって、静止物体の動きが画像300の中心(消失点)から湧き出る方向になることに着目して移動物体を判別する処理では、他の車両220を静止物体であると判別し、移動物体を認識することができない。このように移動物体を認識できないと、該移動物体を静止物体として扱い、その距離を算出し、算出した距離が車速制御等で採用されることになる。
図6は、前記ステップS5の移動物体の判別処理で移動物体を判別できない他の例を示す。図6で(a)から(b)への変化として示すように、画像300中、他の車両230が該画像300の外方向(矢印Dの方向)に向かい移動している場合を考える。このとき、自車両は、他の車両230側(他の車両230が通過する交差点)に向かって走行している。このような場合、他の車両230の動く方向が画像300の中心(消失点)から湧き出る方向と合致することがある。例えば、他の車両230が実際は移動している(交差点を通過している)ものの、図6に示すように画像300でみた場合に、静止物体である道路脇の壁200の端の向こうに該他の車両230が常に存在するような場合である。例えば、自車速と他の車両230の速度とがある関係となることで、このような現象が起きる。
図7及び図8は、前記ステップS5の移動物体の判別処理で移動物体を判別できない例を例模式的に示す。図7に示すように、自車両100の進行方向に対して、横切っていくような他の車両240を移動物体として判別することができない。この例は、前記図6を用いて説明した例である。また、図8に示すように、自車両100と対向して走行するような他の車両240を移動物体として判別することができない。このような場合、モーションステレオの原理では、他の車両240を位置aに静止する物体(停止車両)とし、その距離を算出してしまうことになる。例えば、図7及び図8に示すように、移動中の自車両100からみて、壁200の端部の向こうに他の車両240が常に検出できている場合、壁200の端部位置a付近に停止している他の車両240として、その距離を算出してしまう。
続いてステップS6において、車両制御部5は、自車両の動きを制御する。具体的には、車両制御部5は、自車両のブレーキ液圧を制御して、減速させる。続いてステップS7において、オプティカルフロー算出部11は、現時点(前記ステップS6の減速制御後)で、再びオプティカルフローを算出する。
続いてステップS8において、前記ステップS5の処理内容とは異なる移動物体の判別処理を行う。具体的には、モーションステレオ算出部12は、先ず前記ステップS4と同様にして、前記ステップS7で得た画像及びオプティカルフローを基に、モーションステレオの原理により自車両から距離計算対象物までの距離L,Wを算出する。そして、移動物体判別部6は、ここで得た該距離計算対象物の位置と、前記ステップS4で同距離計算対象物について得た位置と比較する。ここで、距離計算対象物までの距離L,Wの算出過程で距離計算対象物の位置を算出又は特定している。そして、移動物体判別部6は、これらの位置(例えば座標位置)が異なる場合には、該距離計算対象物を移動物体と判別する。
(作用)
ここでは、前記ステップS6〜ステップS8の処理による作用を説明する。図9を用いて説明する。
自車両100がある一定の速度V1で走行している場合を考える。この場合において、モーションステレオの原理を用いて、位置bを移動している物体(移動車両)250までの距離を算出する。そうすると、図9に示すように、その物体250を位置aに停止しているものとして扱ってしまう。すなわち、モーションステレオの原理だけでは、物体250が位置aで停止しているものなのか、物体250がその実際の走行位置bで移動しているものなのかを判別することまではできない。
ここで、自車両100が速度V1から車速V2(<V1)に減速した場合を考える。ここで、物体250が実際に位置aで停止している場合、車速V2に減速しても、変わらず物体250が位置aに見えることになる。しかし、物体250が位置bで移動している場合に、車速V2に減速すると、位置aとは異なる位置cに物体250が見えるようになる。よって、自車両を減速したときの物体250の位置の変化を検出することで、該物体250が移動物体であるか否かを判定できる。
このようなことから、前記ステップS6及びステップS7において自車両を減速させるとともに、再びオプティカルフローを算出している。そして、前記ステップS8において該オプティカルフローから、モーションステレオの原理により距離計算対象物までの距離を算出する。このとき、距離計算対象物までの距離の算出過程で、該距離計算対象物の位置を算出又は特定する。これにより、減速前後で距離計算対象物について得た位置を比較する。そして、その比較の結果、減速前後で距離計算対象物の位置が異なる場合には、該距離計算対象物を移動物体と判別している。例えば、減速前後での距離計算対象物の位置の差異(変化量)が所定のしきい値以上になる場合に、該距離計算対象物を移動物体と判別する。例えば、距離計算対象物の位置を逐次記憶しておき、減速前後での位置の差異により、距離計算対象物が移動物体か否かを判別する。このように、距離計算対象物が移動物体である場合に、その判別を確実にできることで、移動物体を静止物体として扱ってしまい、誤った距離を算出してしまうことを防止できる。これにより、本実施形態の車両用物体検出装置を交差点通過支援システムに適用すれば、交差点(交差点の周囲の構造物)と交差点を通過する車両とを確実に判別できるようになる。例えば、これにより、交差点通過支援システムでは、運転者が交差道路等を走行する周辺車両の有無を直接確認できる位置に確実に車両を停止させることできる。
また、移動物体の判別精度を向上させるために、撮像画像中で減速前後の物体(距離計算対象物)の位置の差が十分な値として現れるようにしている。そのために、減速前後の速度差を次のように決めている。
先ず、下記(6)式及び(7)式により、自車両と物体との関係の変化を示すθ3,θ4を算出する。
θ3=(L−V2・t−Vm・t)/W ・・・(6)
θ4=L・V1・t/(Vm・t+V1・t)/(V1・t/(Vm・t+V1・t)・W−V2・t)) ・・・(7)
ここで、図9に示すように、Vmは、物体250の縦方向の移動速度である。また、Lは、物体250との縦方向距離であり、Wは、物体250との横方向距離である。また、V1は、最初の自車速(減速前の速度)であり、V2は、減速後の自車速である。また、同図に、前記(6)式及び(7)式により得られる角度θ3,θ4を示している。
そして、このように算出した角度θ3と角度θ4との差(θ4−θ3)が撮像部1の一画素以上の差であることを必要条件とする。撮像部1として一般的なカメラを用いることとし、視野角を30°、横方向の解像度を320ピクセル(pixel)とすると、一画素は約0.5mradに相当する。このようなことから、角度θ3と角度θ4との差(θ4−θ3)として0.5mradを少なくとも確保するには、車速V2を0.1m/s以上の値に設定しなければならない。ここで、物体250の距離(長さ、例えば約3m)を最大とすることを前提とする。このように減速後の車速V2を設定することで、移動物体の判別精度を向上させることができる。
また、車速V2に減速してから一定時間経過後、移動物体の判別処理を開始している。例えば、自車両が移動物体の判別をするために車速V1から車速V2に減速したタイミングで、距離計算対象物が加速又は減速してしまうことも考えられる。距離計算対象物が対向車の場合、このようなことが考えられる。この場合、該車両に対する移動物体の判別ができなくなる、又は判別精度が低下してしまう。これに対して、車速V2に減速してから一定時間経過後に、移動物体の判別処理を開始する。具体的には、車速V2に減速してから一定時間経過後に、距離計算対象物の位置を取得する。このようにすることで、距離計算対象物である対向車等が減速状態等から一定車速の走行状態に戻っている可能性が高い状態で該距離計算対象物の位置を取得できる。これにより、高い精度で移動物体を判別できる。
また、移動物体と判別した物体に対して、さらに別の判別処理を行っている。すなわち、
周辺交通情報取得部2が得た交通情報から、周辺道路(例えば交差道路)の規制速度を取得する。一方、前記ステップS8の処理で移動物体と判別した物体の速度を算出する。例えば、自車速等の自車両の状態や撮像画像内での自車両と該物体との幾何学的位置関係等を基に、該物体の移動速度を算出する。そして、その算出した移動速度と規制速度とに差異がない場合、先に移動物体と判別したその結果を確定する。例えば、移動速度が規制速度に対して算出した移動速度が所定の範囲内にある場合、判別結果を確定する。
また、この実施形態では、車速制御により減速して、車速V2を得て、その車速V2で再び距離計算対象物の位置を取得している。これに対して、他の減速状況により、車速V2になったとき、再び距離計算対象物の位置を取得することもできる。他の減速状況とは、例えば、運転者のブレーキ操作による減速や既に車載している他の車速制御システム又は汎用の走行制御システムによる減速によるものである。これにより、移動物体の判別処理のために減速する必要もないので、運転者に違和感を与えることなく、移動物体の判別ができるようになる。また、この実施形態では、減速させて、距離計算対象物の位置情報を得ている。これに対して、加速状況において、距離計算対象物の位置の差異を得て、その位置の差異を基に、移動物体を判別することもできる。
また、この実施形態では、モーションステレオの原理を用いて行う距離計算対象物との距離の算出過程で算出又は特定した該距離計算対象物の位置を基に、移動物体を判定している。これに対して、異なる車速で得た距離計算対象物との距離の差を基に、移動物体を判定することもできる。
なお、この実施形態では、撮像部1は、車両に搭載され、周辺画像を撮像する撮像手段を実現している。また、距離算出部10は、車両と画像中の物体との位置関係の変化を、車両の走行方向に対して該車両からみた前記物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体の位置を算出可能なモーションステレオ方式を用いて、前記撮像手段からの撮像画像を基に、前記車両の周辺の物体の位置を算出する位置算出手段を実現している。また、移動物体判別部6は、同一物体について異なる車速で前記位置算出手段が算出した車両の周辺の物体の位置の変化に基づいて、該物体が移動物体であるか否かを判別する移動物体判別手段を実現している。
また、この実施形態では、車両と画像中の物体との位置関係の変化を、車両の走行方向に対して該車両からみた前記物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体の位置を算出可能なモーションステレオ方式を利用して、同一物体について異なる車速で車載の撮像手段で得た撮像画像を基に、車両の周辺の物体の位置の変化を取得し、その位置の変化を基に、該物体が移動物体であるか否かを判別する車両用移動物体判別方法を実現している。
(効果)
本実施形態の効果は次のようになる。
(1)撮像部1からの撮像画像を基に、モーションステレオ方式を用いて、車両周辺の距離計算対象物の位置を得ている。そして、このとき、同一距離計算対象物について異なる車速で算出した位置の変化に基づいて、該距離計算対象物が移動物体であるか否かを判別している。これにより、モーションステレオ方式を用いるだけで、車両周辺の距離計算対象物の位置を基に、その距離計算対象物が移動物体であるか否かを判別できる。すなわち、モーションステレオ方式を採用して距離を取得するシステムであれば、移動物体を判別するための手段を別途設けることなく、移動物体を判別できるようになる。
(2)同一物体について異なる車速で得た位置が異なる場合、該物体を移動物体と判別している。これにより、簡単な構成で、移動物体の判別ができる。
(3)車両を減速制御して、異なる車速を実現している。これにより、移動物体の判別処理タイミングを制御することができ、最適なタイミングで移動物体の判別処理ができる。また、本実施形態の装置は、車両減速時に移動物体の判別処理を行うので、交差点手前で減速しつつ移動物体の判別が必要なシステムに好適となる。
(4)車速V1と車速V2とが所定の速度差を有している。これにより、減速前後での距離計算対象物の位置の変化分を一定量、確保している。これにより、高い精度で移動物体を判別できる。
(5)車速V2に減速してから一定時間経過後、移動物体の判別処理を開始している。これにより、高い精度で移動物体を判別できる。
(6)車両の状態や車両の周辺環境を基に、移動物体の判別処理の開始位置を決めている。これにより、車速、周辺道路の交通状態、運転者に必要な視野の広さ等に応じて、移動物体の判別処理ができる。これにより、過不足なく、最適なタイミングで移動物体の判別処理ができる。
(7)車両の周辺道路の規制速度に基づいて、移動物体の判別処理をしている。すなわち、距離計算対象物の位置の変化を基に移動物体を判別する他に、車両の周辺道路の規制速度を基に移動物体を判別している。これにより、高い精度で移動物体を判別できる。
本発明の実施形態の車両用物体検出装置の構成を示すブロック図である。 車両用物体検出装置の距離算出部の構成を示すブロック図である。 車両用物体検出装置による移動物体の判別処理の処理手順を示すフローチャートである。 モーションステレオの原理を説明するために使用した図である。 撮像画像の例を示す図である。 移動物体の判別処理で移動物体を判別できない例を示す図である。 移動物体の判別処理で移動物体を判別できない例を模式的に示す図である。 移動物体の判別処理で移動物体を判別できない他の例を模式的に示す図である。 作用の説明に使用した図である。
符号の説明
1 撮像部、2 周辺交通情報取得部、3 処理開始位置算出部、5 車両制御部、6 移動物体判別部、10 距離算出部、11 オプティカルフロー算出部、12 モーションステレオ算出部

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、周辺画像を撮像する撮像手段と、
    車両と画像中の物体との位置関係の変化を、車両の走行方向に対して該車両からみた前記物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体の位置を算出可能なモーションステレオ方式を用いて、前記撮像手段からの撮像画像を基に、前記車両の周辺の物体の位置を算出する位置算出手段と、
    同一物体について異なる車速で前記位置算出手段が算出した車両の周辺の物体の位置の変化に基づいて、該物体が移動物体であるか否かを判別する移動物体判別手段と、
    を備えることを特徴とする車両用物体検出装置。
  2. 前記移動物体判別手段は、同一物体について異なる車速で前記位置算出手段が算出した各位置が異なる場合、該物体を移動物体と判別することを特徴とする請求項1に記載の車両用物体検出装置。
  3. 車両を減速制御して、前記異なる車速を実現する車速制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用物体検出装置。
  4. 前記異なる車速は、所定の速度差を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用物体検出装置。
  5. 異なる車速に変化してから一定時間経過後、前記位置算出手段が位置を算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用物体検出装置。
  6. 前記移動物体判別手段は、前記車両の状態及び車両の周辺環境のうちの少なくとも何れかに基づいて、移動物体の判別処理を開始することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用物体検出装置。
  7. 前記移動物体判別手段は、車両の周辺道路の規制速度に基づいて、物体が移動物体であるか否かを判別することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の車両用物体検出装置。
  8. 車両と画像中の物体との位置関係の変化を、車両の走行方向に対して該車両からみた前記物体の方向がなす角度変化として捉え、その角度変化を基に物体の位置を算出可能なモーションステレオ方式を利用して、同一物体について異なる車速で車載の撮像手段で得た撮像画像を基に、車両の周辺の物体の位置の変化を取得し、その位置の変化を基に、該物体が移動物体であるか否かを判別することを特徴とする車両用移動物体判別方法。
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