JP2009209262A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い耐摩耗性、高い耐ブローアウト性及び広い温度範囲にわたって高いグリップ性能を示すタイヤトレッド用ゴム組成物を提供すること。
【解決手段】(A)ガラス転移温度が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムを65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、(B)50〜130重量部の、窒素吸着比表面積が250m2/g以上及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積が200m2/g以上であるカーボンブラック;(C)10〜40重量部の、軟化点が80℃以上120℃未満である芳香族変性テルペン樹脂;及び(D)5〜30重量部の可塑剤を含んで成るタイヤトレッド用ゴム組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)ガラス転移温度が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムを65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、(B)50〜130重量部の、窒素吸着比表面積が250m2/g以上及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積が200m2/g以上であるカーボンブラック;(C)10〜40重量部の、軟化点が80℃以上120℃未満である芳香族変性テルペン樹脂;及び(D)5〜30重量部の可塑剤を含んで成るタイヤトレッド用ゴム組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、より詳細には、例えば高速での走行を要求される高性能タイヤに好適な高い耐摩耗性、高い耐ブローアウト性、及び走行初期乃至発熱後の広い温度範囲にわたって高いグリップ性能を示すタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
近年、空気入りタイヤの運動性能の向上を目的として、加硫後に優れたグリップ性能(ウェットグリップ性能とドライグリップ性能の両方)を示すトレッド用ゴム組成物を開発することが要求されている。この要求に対し、下記特許文献1〜4に記載されているように各種の提案がなされている。特許文献1には、ガラス転移温度(Tg)が−25℃よりも高い少なくとも1種のスチレンブタジエンゴムと、Tgが−30℃以下の少なくとも1種のジエン系ゴムから成る特定のポリマーと特定のカーボンブラックに対してエステル系可塑剤を配合することにより、高いグリップ性能を維持しつつ、耐摩耗性及び耐ブローアウト性を向上させることが提案されている。特許文献2には、高分子量ゴムに、芳香族ビニルを主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)とからなり特定の重量平均分子量を有するA−Bブロック共重合体を配合することにより、引張強度及び耐摩耗性を損なわずにグリップ性能を向上させることが提案されている。特許文献3には、ゴム成分に対して、70℃以上の高い軟化点を有する樹脂、−50℃〜50℃の中程度の軟化点を有する軟化剤、及び−50℃以下の低い軟化点を有する可塑剤を配合することにより、広い温度範囲にわたってグリップ性能を向上させることが提案されている。また、特許文献4には、重量平均分子量及び結合スチレン量等の組成が異なる2種のスチレンブタジエンゴムに粘着付与性樹脂又は液状ポリマー配合することにより、物性の温度依存性が小さく、グリップ性が高く、工場作業性に優れたゴム組成物を提供することが提案されている。
しかしながら、これまで、走行初期乃至発熱後の広い温度範囲にわたって高いグリップ性能を示すとともに、高い耐摩耗性及び高い耐ブローアウト性を示すゴム組成物は提案されていない。
従って、本発明は、加硫後に、高い耐摩耗性、高い耐ブローアウト性、及び走行初期乃至発熱後の広い温度領域にわたって高いグリップ性能を示すタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ガラス転移温度(Tg)が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴム(SBR)を65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、特定量の非常に粒径が小さい、すなわち、比表面積が非常に大きいカーボンブラックと、特定量の高軟化点樹脂と特定量の可塑剤を配合することによって、加硫後に得られるゴム組成物をタイヤトレッドとして使用した場合に、耐摩耗性、耐ブローアウト性及び走行初期乃至発熱後の広い温度領域にわたって高いグリップ性能を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、
(A)ガラス転移温度が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムを65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、
(B)50〜130重量部の、窒素吸着比表面積(N2SA)が250m2 /g以上及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が200m2 /g以上であるカーボンブラック;
(C)10〜40重量部の、軟化点が80℃以上120℃未満である芳香族変性テルペン樹脂;及び
(D)5〜30重量部の可塑剤;
を含んで成るタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
(A)ガラス転移温度が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムを65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、
(B)50〜130重量部の、窒素吸着比表面積(N2SA)が250m2 /g以上及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が200m2 /g以上であるカーボンブラック;
(C)10〜40重量部の、軟化点が80℃以上120℃未満である芳香族変性テルペン樹脂;及び
(D)5〜30重量部の可塑剤;
を含んで成るタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に配合されるジエン系ゴム(成分(A))について、当該ジエン系ゴムの総重量部100重量部のうち65重量部以上は、Tgが−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムから構成される。ジエン系ゴム(A)に配合されるスチレンブタジエンゴムは、一般的に入手可能なもののいずれであってもよい。ジエン系ゴム(A)は、上記のガラス転移温度を有するスチレンブタジエンゴムを上記の割合で含む限り、他のジエン系ゴム、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、各種スチレンブタジエン、各種ポリブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどを含んでもよい。成分(A)に含まれるスチレンブタジエンゴムは、好ましくは20〜45重量%の結合スチレン量を有し、また、好ましくは10〜75重量%のビニル量を有する。成分(A)に含まれるスチレンブタジエンゴムのガラス転移温度が低すぎると、走行による発熱のために剛性が低下するため、発熱後に充分なドライグリップ性能が得られず、安定した走行ができなくなる。スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度が高すぎると、走行初期におけるグリップ性能が低下してしまう。
カーボンブラック(成分(B))は、JIS K6217に準拠して求められるN2SAが250m2/g以上であり、JIS K6217に準拠して求められるCTABが200m2/g以上のものである。本発明のゴム組成物におけるカーボンブラック(B)の配合量は、ジエン系ゴム(A)100重量部に対して50〜130重量部である。上記のようなN2SA及びCTABにより特徴付けられる非常に小さい粒径を有するカーボンブラックを配合した場合には、高速走行による発熱によって耐摩耗性及び耐ブローアウト性が低下するが、後述する特定の軟化点を有する芳香族変性テルペン樹脂(C)及び特定量の可塑剤(D)を配合することによって、耐摩耗性及び耐ブローアウト性の低下を防止することができる。カーボンブラック(B)の配合量が、ジエン系ゴム(A)100重量部に対して50重量部未満であると、十分なグリップ性能の向上を達成することができず、130重量部を超えると、耐摩耗性及び耐ブローアウト性が低下する。カーボンブラック(B)のN2SAが250m2/g未満またはCTABが200m2/g未満であると、走行初期乃至発熱後に高いグリップ性能を維持することができない。
芳香族変性テルペン樹脂(成分(C))としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネンなどのテルペンとスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデンなどの芳香族化合物とを重合させて得られる芳香族変性テルペン樹脂であって、80℃以上120℃未満の軟化点を有するものが有効である。本発明のゴム組成物における芳香族変性テルペン樹脂(C)の配合量は、ジエン系ゴム(A)100重量部に対して10〜40重量部である。スチレン−テルペン樹脂(C)の配合量がジエン系ゴム(A)100重量部に対して10重量部未満であると、発熱後のグリップ性能を十分に向上させることができず、40重量部を超えると、初期グリップ性能を十分に向上させることができない。芳香族変性テルペン樹脂(C)の軟化点が80℃未満であると発熱後のグリップ性能を十分に向上させることができず、120℃以上であると、初期グリップ性能を十分に向上させることができない。
従来、上記のような軟化点の高い樹脂をゴム組成物に配合すると、走行初期のグリップ性能が低下する問題があったが、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、上記のとおりの高い軟化点を有する芳香族変性テルペン樹脂(C)と可塑剤(D)を含むことによって、高い耐摩耗性、高い耐ブローアウト性及び広い温度範囲にわたって高いグリップ性能を発揮することができる。耐摩耗性、耐ブローアウト性及び広い温度範囲にわたるグリップ性能の両立は、特定の組成を有するジエン系ゴム(A)、特定の小粒径カーボンブラック(B)及び芳香族変性テルペン樹脂(C)の系に対する、可塑剤(成分(D))の可塑化作用によるものと考えられる。可塑剤(C)の例としては、エステル系可塑剤、例えばフタル酸等の芳香族カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族カルボン酸と、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコールなど各種アルコールとのエステルなどが挙げられる。特に、フタル酸エステル等の芳香族カルボン酸エステルは、芳香族変性テルペン樹脂(C)との相溶性が高く、高軟化点の芳香族変性テルペン樹脂(C)に対する可塑化作用がジエン系ゴムに対する可塑化作用よりも高いと考えられ、高軟化点の芳香族変性テルペン樹脂に対する可塑剤の可塑化作用が、走行初期乃至発熱後の広い温度範囲にわたる高いグリップ性能、及び耐ブローアウト性をもたらすと考えられる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において、ジエン系ゴム(A)100重量部のうちの5〜35重量部が、トルエン膨潤指数が16〜70であるジエン系ゴムゲルから構成されることが好ましい。ジエン系ゴム(A)にかかるジエン系ゴムゲルを含めることにより、走行初期乃至発熱後の広い温度範囲にわたってグリップ性能をより一層向上させることができる。ジエン系ゴムゲルを上記範囲内の量で配合することによって、グリップ性能をより一層向上させることができる。ここで、ジエン系ゴムゲルとは、架橋点を有するジエン系ゴムであり、本発明のゴム組成物において使用できるジエン系ゴムゲルとしては、例えば、共役ジエン単量体単位(例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどの単量体に由来する)及び芳香族モノビニル単量体単位(例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなど)を構成単位として含み、40〜75重量%の共役ジエン単量体単位、60〜25重量%の芳香族モノビニル単量体単位、0〜1.5重量%の多官能単量体単位からなるものが挙げられる。多官能単量体単位は、共役ジエン単量体と共重合しうる少なくとも2個、好ましくは2〜4個の炭素−炭素二重結合をもつ化合物に由来するものであるのが望ましい。かかる化合物の具体例しては、例えばジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリイソプロペニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどの多価ビニル化合物、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニルなどのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の不飽和エステル化合物や、1,2−ポリブタジエン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン酸等が挙げられる。トルエン膨潤指数は、ジエン系ゴムゲルを70℃で恒量になるまで乾燥させて得られた試料250mgをトルエン25ml中で24時間振とうして膨潤させ、膨潤した試料を20,000rpmで遠心分離し、遠心分離により得られた残渣を湿潤状態で計量し、次いで70℃で恒量になるまで乾燥させ、乾燥させた残渣を計量して求められる、ゲルの乾燥質量に対するゲルの遠心分離後の湿潤状態の質量の比を意味する。上記範囲内の膨潤指数を有するジエン系ゴムゲルは、例えば日本ゼオン(株)からNIPOL 9560(SBRゲル、スチレン含有量41%、膨潤指数40%、油展量:28phr)の商品名で入手することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物には、上記ゴム成分および配合剤以外に、ゴム組成物に通常配合される加硫促進剤や、酸化亜鉛やステアリン酸などの加硫促進助剤、老化防止剤、硫黄等の各種配合剤および添加剤を、一般的に使用される量で一般的な配合方法によって配合することができる。
以下に実施例および比較例により本発明を更に説明するが。本発明の範囲をこれら実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
比較例1〜10及び実施例1〜2
比較例1〜10及び実施例1〜2のゴム組成物の調製に用いた配合は、下記表1に示すとおりである。
比較例1〜10及び実施例1〜2のゴム組成物の調製に用いた配合は、下記表1に示すとおりである。
表1注
*1:日本ゼオン(株)製のNIPOL 1712(乳化重合SBR、Tg=−53℃、油展量:35phr)
*2:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9526(乳化重合SBR、Tg=−35℃、油展量:50phr)
*3:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9529(乳化重合SBR、Tg=−20℃、油展量:50phr)
*4:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9560(SBRゲル、スチレン含有量41%、膨潤指数40%、油展量:28phr)
*5:コロンビヤンケミカルスカンパニー製のCD2019(商品名)(N2SA=390m2/g、CTAB=250m2/g)
*6:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO85(軟化点85℃)
*7:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO125(軟化点125℃)
*8:フェロ・ジャパン(株)製のサンチサイザーS-106(フタル酸ブチルベンジル)
*9:ジャパンエナジー(株)製のプロセスX-140
*10:FLEXSYS社製のSANTOFLEX 6PPD
*11:正同化学工業(株)製の酸化亜鉛3種
*12:日本油脂(株)製のビーズステアリン酸YR
*13:FLEXSYS社製のPERKACIT TBzTD
*14:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ-G
*15:鶴見化学工業(株)製の金華印油入微粉硫黄
*1:日本ゼオン(株)製のNIPOL 1712(乳化重合SBR、Tg=−53℃、油展量:35phr)
*2:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9526(乳化重合SBR、Tg=−35℃、油展量:50phr)
*3:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9529(乳化重合SBR、Tg=−20℃、油展量:50phr)
*4:日本ゼオン(株)製のNIPOL 9560(SBRゲル、スチレン含有量41%、膨潤指数40%、油展量:28phr)
*5:コロンビヤンケミカルスカンパニー製のCD2019(商品名)(N2SA=390m2/g、CTAB=250m2/g)
*6:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO85(軟化点85℃)
*7:ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO125(軟化点125℃)
*8:フェロ・ジャパン(株)製のサンチサイザーS-106(フタル酸ブチルベンジル)
*9:ジャパンエナジー(株)製のプロセスX-140
*10:FLEXSYS社製のSANTOFLEX 6PPD
*11:正同化学工業(株)製の酸化亜鉛3種
*12:日本油脂(株)製のビーズステアリン酸YR
*13:FLEXSYS社製のPERKACIT TBzTD
*14:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ-G
*15:鶴見化学工業(株)製の金華印油入微粉硫黄
上記表1の配合に従って、16リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて、加硫促進剤と硫黄以外の成分を10分間混合し、150℃でミキサーから放出後、オープンロールにて加硫促進剤および硫黄を混合し、比較例1〜10および実施例1〜2の各ゴム組成物を得た。
試験方法
耐摩耗性
比較例1〜10および実施例1〜2の各ゴム組成物について、所定の金型中で150℃、30分間加硫して加硫ゴム試験片を作製し、JIS K6264に準拠して、ピコ摩耗試験機を使用して耐摩耗性求めた。比較例1のゴム組成物について求められた耐摩耗性を100としたときの相対値で、比較例2〜10及び実施例1〜2の各ゴム組成物の耐摩耗性を指数で表わした。この数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。
耐摩耗性
比較例1〜10および実施例1〜2の各ゴム組成物について、所定の金型中で150℃、30分間加硫して加硫ゴム試験片を作製し、JIS K6264に準拠して、ピコ摩耗試験機を使用して耐摩耗性求めた。比較例1のゴム組成物について求められた耐摩耗性を100としたときの相対値で、比較例2〜10及び実施例1〜2の各ゴム組成物の耐摩耗性を指数で表わした。この数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。
耐ブローアウト性
耐ブローアウト性は、JIS K6265に準拠して、フレクソメーター(上島製作所製のフレクソメーターFT−1260)を使用して求めた。比較例1〜10および実施例1〜2の各ゴム組成物について、150℃で30分間加硫して得た直径17.80mm、高さ25.00mmの円柱状試験片を、温度100℃、静荷重680N、動荷重600N、周波数30Hzで試験し、試験片を切断し、その切断面に気泡が確認される(ブローアウト)までの当該試験片の試験時間を測定した。比較例2〜10および実施例1〜2の試験結果は、比較例1について求められたブローアウトするまでの時間を100としたときの相対値で表した。この数値が大きいほど、耐ブローアウト性に優れている。
耐ブローアウト性は、JIS K6265に準拠して、フレクソメーター(上島製作所製のフレクソメーターFT−1260)を使用して求めた。比較例1〜10および実施例1〜2の各ゴム組成物について、150℃で30分間加硫して得た直径17.80mm、高さ25.00mmの円柱状試験片を、温度100℃、静荷重680N、動荷重600N、周波数30Hzで試験し、試験片を切断し、その切断面に気泡が確認される(ブローアウト)までの当該試験片の試験時間を測定した。比較例2〜10および実施例1〜2の試験結果は、比較例1について求められたブローアウトするまでの時間を100としたときの相対値で表した。この数値が大きいほど、耐ブローアウト性に優れている。
グリップ性能
(i)走行初期グリップ性能:
上記のように調製された比較例1〜10及び実施例1〜2の各ゴム組成物をトレッドに用いた195/55R15サイズの試験タイヤを作製した。次に、試験タイヤを4輪車両の4輪に装着し、1周2.2kmのサーキットを可能限界スピードで10周連続走行した。
高速走行の際の走行初期のグリップ性能を評価するため、最初の1〜3周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッド部に使用したタイヤで得られた最初の1〜3周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
(i)走行初期グリップ性能:
上記のように調製された比較例1〜10及び実施例1〜2の各ゴム組成物をトレッドに用いた195/55R15サイズの試験タイヤを作製した。次に、試験タイヤを4輪車両の4輪に装着し、1周2.2kmのサーキットを可能限界スピードで10周連続走行した。
高速走行の際の走行初期のグリップ性能を評価するため、最初の1〜3周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッド部に使用したタイヤで得られた最初の1〜3周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
(ii)走行末期グリップ性能:
高速走行によるグリップ性能の温度依存性を評価するため、上記の10周の走行のうちの最後の8〜10周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッド部に使用したタイヤで得られた最後の8〜10周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
高速走行によるグリップ性能の温度依存性を評価するため、上記の10周の走行のうちの最後の8〜10周の周回タイムの平均値を求め、比較例1のゴム組成物をトレッド部に使用したタイヤで得られた最後の8〜10周の周回タイムの平均値を対照基準とした場合に、以下のように5段階で評価した:
5:対照基準に対して0.5秒以上速い場合、
4:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満速い場合、
3:対照基準に対して±0.2秒未満である場合、
2:対照基準に対して0.2秒以上0.5秒未満遅い場合、
1:対照基準に対して0.5秒以上遅い場合。
上記のグリップ性能の評価結果について、対照基準(比較例1)と比較して周回タイムの平均値が短い(すなわち、速い)ほど、グリップ性能が優れる。
耐摩耗性、耐ブローアウト性及びグリップ性能についての試験結果は表1に示したとおりである。
耐摩耗性、耐ブローアウト性及びグリップ性能についての試験結果は表1に示したとおりである。
表1の結果から、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物では、高い耐摩耗性、高い耐ブローアウト性、及び走行初期乃至発熱後の広い温度範囲にわたって高いグリップ性能を両立できることが判る。
Claims (2)
- (A)ガラス転移温度が−40℃〜−25℃の範囲内にあるスチレンブタジエンゴムを65重量部以上含むジエン系ゴム100重量部に対して、
(B)50〜130重量部の、窒素吸着比表面積が250m2/g以上及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積が200m2/g以上であるカーボンブラック;
(C)10〜40重量部の、軟化点が80℃以上120℃未満である芳香族変性テルペン樹脂;及び
(D)5〜30重量部の可塑剤;
を含んで成るタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 前記ジエン系ゴム(A)100重量部のうちの5〜35重量部が、トルエン膨潤指数が16〜70であるジエン系ゴムゲルから構成される、請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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2008
- 2008-03-04 JP JP2008053524A patent/JP2009209262A/ja not_active Withdrawn
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