JP2009207814A - トスバッティング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボールの揺動手段を備えた収容部1と、収容部1のボールを順次搬送する供給手段5と、供給手段5によって所定位置に搬送されたボールを、弾性体に蓄勢した張力を解除することにより投出する投球手段6と、回転駆動部4とを備え、前記回転駆動部4の動力により、弾性体の蓄勢駆動及び張力の解除駆動を行い、そして、供給手段5によるボールの供給駆動を行い、さらに揺動手段を駆動する構成とした。
【選択図】図4
Description
この問題点を解決すべく、補助者なしで、一人でトスバッティングの練習ができるようにするためのトスバッティング練習装置の技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記従来の技術は収容部に収容したボール同士が互いにぶつかり合い、ボール詰まりが発生するという問題があった。
請求項1記載のトスバッティング装置においては、1個の回転駆動部の動力により、弾性体の蓄勢及び張力の解除駆動と、搬送手段によるボールの供給駆動と、揺動手段の駆動を行うことができる。
従来では、収容部に雑然と収容したボールをスムーズに流すためには、特別のボール搬送装置を必要としたが、本発明では回転駆動部のみの動力により、確実にボールを送ることができる。
前記収容部1は本体の上側に配置され、四方周囲を囲う側壁9と、内側に向かって傾斜した底板10を備え、硬式野球のボールを100〜200個収容できる容積を有している。底板は右側側壁の側壁9に基部11が蝶着されて、その基部11から内側に向かって下り勾配とされ、その下り勾配の先は下に折れ曲がっている。そして、折れ曲がった底板10の先に、ボールが転がって通過する幅を備えるボールレーン12が配置されている。
前記ボールレーン12の底には2本のレール13が前後方向に通過し、このレール13は基部14が側壁9に蝶着され、先端はボールの落下口15に向かって下り勾配となっている。
この傾斜が形成されていることにより、衝突板16に突き当ったボールは、上への跳ね返りが阻止されて、落下口15に落下する。
このように構成されているため、収容部1のボールは底板10の傾斜に沿って、ボールレーン12方向に転動し、レール13上にボールが載ると、その上を転がり落下口15に入る。落下口15へ落ちたボールは樋17上をストッパ方向へ転がっていく。
この揺動ヘッド18はレール13の先端部分を持ち上げる機能を有するが、レール13の先端部分が上昇すると、レール先端と本体との間に隙間が生じ、この隙間にボールが入り込むおそれがある。
このため、本実施例では、このボールの入り込みを防止するために、レール先端の下側に垂下板19を配置して、レール13先端が上昇しても隙間にボールが入り込まないように閉塞している。
前記駆動部は、一般家庭用の電源を電力供給源とする電動モータ4が使用されている。このモータ4としては、バッテリーを電力供給源とする他、携帯型発電機、内燃機関の動力によって駆動される構成とすることも可能である。そして、モータの回転数、トルク等については、使用するボールの種類等に応じて適宜設定される。
駆動軸20の一端側(右側)には駆動ヘッド24が突設されており、この駆動ヘッド24は駆動軸20から突設された柄25とその先端のゴム製の前後ヘッド24a、24bから構成され全体形状がハンマー状とされている(図10参照)。
この駆動ヘッド24は後述する従動ヘッド26を押圧して打撃側スプロケット28へ動力を伝達する。
前記投球手段6は、駆動ヘッド24から動力を受けて従動ヘッド26と一体回転する従動側スプロケット29と、従動側スプロケット29にチェーン30によって連結される打撃側スプロケット28と、打撃スプロケット28の回転軸31の左端に接続されたクランク32と、クランク32に接続された打撃スプリング33と、打撃スプリング33の他端側(右端)に設けられたフランジ34と、フランジ34に固定された打撃アーム35とを有している。
前記従動側スプロケット29はモータ4の駆動軸20の延長線上であるが、分離独立した回転軸36に固定され、その回転軸36の一端にはハンマー状の従動ヘッド26が突設されている。
尚、この回転軸36は駆動軸20の外周にベアリング等を介して外嵌させて、駆動軸20とは動力的に分断させ、独立回転させる構成としても良い。
この従動ヘッド26は、前記駆動ヘッド24と同様に、回転軸36から突設された柄27とその先端のゴム製の前後ヘッド26a、26bから構成され全体形状がハンマー状とされている。
前記打撃側スプロケット28は左右水平方向の回転軸31を備え、従動側スプロケット29とチェーン30によって連結されている。
クランク32は打撃側スプロケット28の回転軸31の左端に固定されて前後方向に回転する。クランクの先にはピン37が直交して突設されている。
打撃スプリングは、コイル状のスプリングであり、その先端がクランク32のピン37に遊嵌した連結材38に取り付けられ、後端を長さ調整ハンドル39に接続されている。
長さ調整ハンドル39は、ハンドル軸40が横架材41に挿通されて、斜め上方に突設されており、その先端に打撃スプリング33が接続されている。この長さ調整ハンドル39を操作すると、スプリングの張力の調整が可能であり、それにより、打球の早さを調整することができる。
横架材41とフレームとの左右取付け部42は、横架材41が前後方向に回動自在に取付けられており、スプリング33の弾力の衝撃を横架材41とフレームとの取付け部42が回動することによって吸収するようになっている。
フランジ34は打撃側スプロケット28の回転軸31の右端に取付けられており、前後方向に回転する。
打撃アーム35はその基部をフランジ34にボルト止めされ、フランジ34を介して動力を受けて前後回転してボールを打撃する。打撃アーム先端のボールの打撃点にはゴム製の打撃ヘッド35aが配置されている。
装置本体の右下の打撃ヘッド35aの回転軌跡上にはボールがセッテイングされるポケット43が配置されている。このポケット43に転がり込んだボールがヘッド35aで打撃されてトスボールが投球される。ポケット43の傾斜角度は調整可能であり、トス高さは適宜設定することができる。
本実施例の揺動手段7、8は、底板10を揺動する揺動アーム44と、ガイドレール13を揺動する揺動ロッド45を介して実現される(図8参照)。
まず、底板10の揺動手段について説明する。
クランク32の一端の回転方向の外周には揺動アーム44が突設されている。クランク32が回転すると、揺動アーム44が突出と下降を繰り返して底板を上下させる。
つまり、モータ4の駆動を受けてクランク32が回転すると、打撃スプリング33が伸長すると共に、揺動アーム44が回転して徐々に上方に突き出されることになる。
揺動アーム44が突き出されると、揺動アーム44先端のローラ46が底板10に接触して、ローラ46が回転しながら、底板10を数cm持ち上げることになる。
ここで、底板10は基部11を側壁に蝶着されているので、この蝶着部を基点として底板10の下端部分を持ち上げることになる。
収容部1に多数のボールが収容されていたとしても、駆動モータからボールの重力を上回る動力が揺動アーム44に伝達される。
前記ボール供給側スプロケット23はチェーン22によって連結されて駆動スプロケット21と共に回転する。
ボール供給側スプロケット23の回転軸47は左右水平方向に伸びて、その左端には回転盤48が接続されて、その回転盤48の一端にピン49が突設され、ピン49の外周にロッド50の基端が遊嵌して連結されている。
回転盤48が回転すると、回転盤48と共にピン49が上下動し、その上下動に伴ってロッド50の基端及びロッド50本体が上下する。
ロッド50の先端は上方に伸びて、スライドレール51に上下動可能に配置されたリンク52を介して揺動ロッド45に伝達される(図5参照)。
ガイドレール13が上下することにより、ボール同士が接触してボール詰まりが発生している場合でも、それを解消して、スムーズにボールを流す。
特に、硬式野球のボールは外皮が革で形成されているため水分を吸収しやすく、そのため、土、砂等の付着し、摩擦抵抗が大きく、ボール詰まりが発生し易いという問題があるが、この揺動装置があることにより、ボール詰まりのおそれがない。
ボールの供給手段は図9に示すように、収容部1のボールを打撃ポケット43へ供給する樋17と、その樋の先端部分に配置されて、樋17の最下端のボールの停止と打撃ポケット43への供給を制御する最終ストッパ53と、最下端の一個手前のボールの進行を制御する後続ストッパ54を備えている。
樋17は、金属板、樹脂板等によって構成される通路であるが、この樋17はボールが自重によって転がる構成であれば良く、レールによって構成することも可能である。
前記最終ストッパ53は、ボールの進行方向と直交して本体の前後方向に挿通された傾動軸55と、その傾動軸55に基部を固定されて上方に突設された垂直板からなる凹板56を備えている。
前記凹板56は前片56a、後片56bの間にボールを収容する円弧状の陥没部57を備え、ボールの進行方向に沿って樋17中央の直下に配置されている。この凹板56の前片56a、後片56bを樋17の底から突出させて、これらを前後させることにより、陥没部57に収容されたボールの進行と停止を制御する機能を備えている。
つまり、陥没部57にボールをセットした状態で、傾動軸55を操作して凹板56を前傾させると、前片56aが樋の下に隠れてボールのストップ状態が解除される。同時に後片56bがボールを前へ押し出す機能を有する。
押し出されたボールは樋17を転がり落ちて、打撃ポケット43へセットされる。
傾動軸55の傾動により凹板56が後傾すると、後片56bが樋17の下に隠れて、同時に前片56aが樋17の下から現れて、陥没部57へボールの受入可能状態とされる。
そのため、本発明では凹板56の傾動をスムーズに行うための後続ストッパ54を備えている。
以下、後続ストッパについて説明する。
後続ストッパ54は、本体の前後方向に挿通された傾動軸55と、傾動軸55先端の左右のアーム58a、58bと、アーム58bの右端に接続されたコイルスプリング59と、アーム58aの左側に接続された紐状のチェーン60と、チェーン60を介して作動するリンク機構61を備えている。
[傾動軸について]
前記傾動軸55の基部には水平方向に係止片62が突設されており、この係止片62に回転盤63のピン64が接触して、傾動軸55の回転を行う構成となっている。
ボール供給スプロケット23の回転軸47上には回転盤63が連結され、この回転盤63の一端にピン64が突設されており、回転軸47の回転と共にピン64が回転し、このピン64が係止片62を一定の角度まで傾動させる構成となっている。ピン64が係止片62を一定の角度まで持ち上げると、傾動軸55がそれに伴って傾動し、一定の角度に達した後はピン64の係止が外れて、傾動軸55は元の位置に復帰する。
傾動軸55の先端には軸に直交して左右にアーム58a、58bが突設されている。右のアーム58b先端には上方にコイルスプリング59が連結されて、上方に引っ張っている。左のアーム58a先端には上方にチェーン60(紐)が接続されてリンク機構61を下に引っ張るようになっている。
これらのアーム58a、58bは、傾動軸55を基点として一方のアーム先端が上昇すると、他方のアーム先端が下降し、一方のアーム先端が下降すると、他方のアーム先端が上昇する関係にある。
前記リンク機構61は、水平方向に配置されたリンク65と、リンク65の中央部分を回動自在に支持する支柱66と、支柱66に取付けられてリンク65基部を上方に引っ張るコイルスプリング67と、リンク65先端に設けられてボールの上を押圧する突起68を備えている。
このリンク機構61によると、傾動軸55がチェーン60の弛む方向に傾動すると、リンク65基部をコイルスプリング67が上方に引っ張り、リンク65が軸支部を中心として回動し、リンク65先端の突起68が下降してボールを押圧する。これにより後続ボールをストップさせる。
一方、傾動軸55がチェーン60を下に引っ張る方向に傾動すると、スプリング67に抗して、リンク65が軸支部を中心として回動し、リンク65先端の突起68が上昇してボールから離れ、後続ボールのストップ状態が解除される。
すなわち、傾動軸55が右回転すると、凹板56が前傾して、ボールが送り出される。同時に、アーム58aが上昇してチェーン60が弛み、リンク65先端の突起68が後続のボールの転がりをストップさせる。
これにより、凹板56の後片56bは後続ボールとの干渉が回避されてボールを打撃ポケットへ送り出すことができる。
続いて、傾動軸55の基部の係止片62からピン64が外れると、スプリング59がアーム58bの先端を上に引っ張り、傾動軸55が元に復帰する。これにより凹板56が後傾する。ここでは、傾動軸55が元に復帰する際に、後続ボールは突起68によってストップされているので、凹板56の後片56bは後続ボールに圧迫されずに、スムーズに復帰する。
同時に、アーム58aが下降してチェーン60を下に引っ張り、リンク65先端の突起68が上昇し、後続ボールのストップ状態が解除される。すると、後続ボールは凹板56の陥没部57に転がり込み、次期ボール供給の待機状態となる。
また、ボール供給側スプロケット23の回転を利用して、最終ストッパ53及び後続ストッパ54を作動させて、打撃アーム35とタイミングを合わせてボールポケット43へのボールの供給を行う。
よって、本発明のトスバッティング装置では、回転駆動部のみの動力により、弾性体の蓄勢駆動及び張力の解除駆動を行い、そして、供給手段によるボールの供給駆動を行い、さらに揺動手段を駆動することができる。
装置のスイッチを入れると、モータ4の動力により、駆動スプロケット21及び駆動ヘッド24が回転する(図10(a))。
図10(a)では、駆動ヘッド24のみが回転し、従動ヘッド26とクランク32及び打撃アーム35は停止した状態である。
図10(b)に示すように、駆動ヘッド24の回転により前ヘッド24aが従動ヘッド26の後ヘッド26bに突き当たると、駆動ヘッド24が従動ヘッド26を押しながら徐々に回転する。
このとき、クランク32及び打撃アーム35も共に回転する。
ここでは、クランク32の回転によってピン37がスプリング33を引っ張り、スプリングが伸長して張力が蓄勢される。
スプリング33の引っ張り方向が、クランク32の回転軸31とピン37を結ぶラインと一致、あるいはわずかに越えた時点で、スプリング33の蓄勢力が解除される。そして、スプリング33がクランク32を急速に引っ張り、この急速回転により打撃アーム35は一気に上から振り下ろされ、打撃ポケット43のボールを打撃する(図11(e))。
このとき、従動アーム26も共に急速回転し、回転慣性により従動アームの前ヘッド26aが、駆動アーム24の後ヘッド24bに衝突するが、それぞれのヘッドはゴム製であるので、この衝撃を吸収する。
また、打撃スプリング33は急速に縮小するために、この衝撃が長さ調整ハンドル39に伝達されるが、長さ調整ハンドル39の固定部である横架材41とフレームとの左右取付け部42は、横架材41が前後方向に回動自在に取付けられており、スプリング33の弾力の衝撃を横架材41とフレームとの取付け部42が回動することによって吸収する。
また、ボール供給側スプロケット23の回転盤63のピン64が傾動軸55を傾動させて、凹板56及び後続ストッパ53を作動させて、タイミングを合わせて打撃ポケット43へのボールの供給を行う。
例えば、前記実施例では硬式野球ボールのトスバッティング装置について説明したが、ボールの種類は特に限定されるものではない。
また、前記実施例で説明した打撃スプリングとしてはコイルバネの他、ゴム、板バネ等によることも可能である。
2 防護ネット
3 車輪
4 モータ
5 供給手段
6 投球手段
7 揺動手段
8 揺動手段
9 側壁
10 底板
11 基部
12 ボールレーン
13 ガイドレール
14 基部
15 落下口
16 衝突板
17 樋
18 揺動ヘッド
19 垂下板
20 駆動軸
21 駆動スプロケット
22 チェーン
23 ボール供給側スプロケット
24 駆動ヘッド
24a 前ヘッド
24b 後ヘッド
25 柄
26 従動ヘッド
26a 前ヘッド
26b 後ヘッド
27 柄
28 打撃側スプロケット
29 従動側スプロケット
30 チェーン
31 回転軸
32 クランク
33 打撃スプリング
34 フランジ
35 打撃アーム
36 回転軸
37 ピン
38 連結材
39 長さ調整ハンドル
40 ハンドル軸
41 横架材
42 取付け部
43 ポケット
44 揺動アーム
45 揺動ロッド
46 ローラ
47 回転軸
48 回転盤
49 ピン
50 ロッド
51 スライドレール
53 最終ストッパ
54 後続ストッパ
55 傾動軸
56 凹板
56a 前片
56b 後片
57 陥没部
58a アーム
58b アーム
59 コイルスプリング
60 チェーン
61 リンク機構
62 係止片
63 回転盤
64 ピン
65 リンク
66 支柱
67 コイルスプリング
68 突起
Claims (4)
- ボールの揺動手段を備えた収容部と、収容部のボールを順次搬送する供給手段と、供給手段によって所定位置に搬送されたボールを、弾性体に蓄勢した張力を解除することにより投出する投球手段と、回転駆動部とを備え、
前記回転駆動部の動力により、弾性体の蓄勢駆動及び張力の解除駆動を行い、そして、供給手段によるボールの供給駆動を行い、さらに揺動手段を駆動する構成としたトスバッティング装置。 - 前記収容部は勾配を有した底板と、底板の落下口にボールをガイドするガイドレールを備え、
前記揺動手段は底板及びガイドレールを揺動する構成とした請求項1記載のトスバッティング装置。 - 前記投球手段は、一定の回転角まで回転させてスプリングに蓄勢を行い、一体の回転角を越えたところでスプリングの蓄勢力を解除して打撃アームに急速回転を与えてボールを打ち出す機構とした請求項1又は2記載のトスバッティング装置。
- 前記供給手段は先端のボールを係止する最終ストッパと、先端のボールに後続するボールを係止する後続ストッパを備え、
前記最終ストッパはボールの収容部を備えた凹板を傾動させることにより、ボールのストップと送り出しを行う構成とした請求項1,2又は3記載のトスバッティング装置。
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