JP2009206158A - レーザモジュールおよびレーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造がシンプルで小型化が可能であり、十分な結合効率を実現できるレーザモジュールおよびレーザ装置を提供する。
【解決手段】半導体レーザモジュール1は、フォトニック結晶面発光レーザ素子であるレーザ素子3と、レーザ素子3のレーザ出射面としての出射面7に対向する位置に端面8が露出している光ファイバ6とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】半導体レーザモジュール1は、フォトニック結晶面発光レーザ素子であるレーザ素子3と、レーザ素子3のレーザ出射面としての出射面7に対向する位置に端面8が露出している光ファイバ6とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、レーザモジュールおよびレーザ装置に関し、より特定的には、構造がシンプルで小型化が可能なレーザモジュールおよびレーザ装置に関する。
従来、さまざまなレーザ装置が実用化されている。たとえば、紫外域のレーザビームを発生させる装置として、半導体レーザ励起固体レーザから発せられた赤外光を紫外域の第3高調波に変換する波長変換レーザ、エキシマレーザ、あるいはArレーザなどが知られている。しかし、上記エキシマレーザは、高出力を得ることが可能である一方で、装置が大型で、装置コストやメンテナンスコストが高いという問題がある。また、上記波長変換レ−ザ−は波長変換効率が非常に低く、また、Arレーザーは電気−光効率が約0.005%と非常に低いため、ともに高出力を実現するには問題がある。
そこで、複数の光源(例えばGaN系半導体レーザ素子など)からの光を1箇所に集光して光ファイバ等の受光器に結合する光パワー合成用光学系が従来提案されている(たとえば、特開2002−202442号公報(以下、特許文献1と呼ぶ)参照)。
特許文献1では、複数の光源からの光を、それぞれの光源に対応するコリメートレンズで略平行光とした後、その複数の光束を一つの大口径の集光レンズで1箇所に集光することで光ファイバに結合するレーザ装置が提案されている。特許文献1では、このレーザ装置により高出力のレーザビームが得られるとしている。また、このような高出力のレーザビームの応用分野としては、加工用(局所半田付け)、医療関係、露光用光源などが考えられている。
特開2002−202442号公報
しかし、上述した従来のレーザ装置には以下のような問題があった。すなわち、複数の半導体レーザからのレーザ光をまずコリメートレンズでほぼ平行光としてから、さらに大口径の集光レンズで1箇所に集光するため、光学系が複雑で部品点数が多く、高コストとなっていた。また、複数の半導体レーザを一列に配置するため、集光レンズの径もその半導体レーザの数に応じて大きくなっていた。ここで、複数の光源から出射し集光レンズで集光された合成光を、光ファイバのようなNA(開口数)の制限がある受光器に効率よく取込むためには、集光レンズで集光される合成光のNAを受光器のNAより小さくする必要がある。このため、集光レンズの口径が大きくなり、その焦点距離も長くなってしまうため、光学系の光路長が長くなる。この結果、光学系のサイズが大きくなってしまう。さらに、集光レンズの焦点距離が長くなると、光学系の倍率が大きくなり、結果的に集光された光束の集光径も大きくなる。この結果、受光器の受光エリアが小さいばあいには、当該受光エリアに集光された光束が入りきらないことになり、結果的に結合効率が低下するという問題が発生し得る。
さらに、上述した従来のレーザ装置に用いられる半導体レーザは、一般的にFFP(Far Field Pattern:遠視野像)が大きいため、上記従来のレーザ装置のようにコリメートレンズおよび集光レンズを用いても結合効率が低下する場合があった。
この発明は、上記の様な課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、構造がシンプルで小型化が可能であり、十分な結合効率を実現できるレーザモジュールおよびレーザ装置を提供することである。
この発明に従ったレーザモジュールは、フォトニック結晶面発光レーザ素子と、フォトニック結晶面発光レーザ素子のレーザ出射面に対向する位置に端面が露出している光ファイバとを備える。このようにすれば、レーザ素子として他の半導体レーザ素子より遠視野像(FFP)が非常に小さいため(たとえば通常の半導体レーザのFFPが半値全幅で10°〜50°程度であるのに対して、フォトニック結晶面発光レーザ素子のFFPはたとえば半値全幅で1.8°程度)、集光レンズなどを用いることなく高効率で光ファイバにレーザ光を受光させることができる(高い結合効率を実現できる)。また、集光レンズなどを用いないため、レーザモジュールの構成が従来に比べてシンプルになる。この結果、レーザモジュールの小型化を図ることができると共に、製造コストを低減できる。
この発明に従ったレーザ装置は、上記レーザモジュールを複数備え、複数のレーザモジュールの光ファイバが集合して光ファイバ束を構成している。この場合、個々のレーザモジュールから得られるレーザ光を、光ファイバ束を通してまとめることにより、高出力のレーザ光を得ることができる。
上記レーザ装置は、光ファイバ束においてフォトニック結晶面発光レーザ素子側の端面とは反対側の端面に対向するように配置された集光レンズをさらに備えていてもよい。この場合、光ファイバ束から出射されるレーザ光を集光レンズで集光することで、高出力のレーザ光を所定の領域に照射することができる。
この発明に従ったレーザモジュールは、フォトニック結晶面発光レーザ素子が複数個連なったレーザ素子アレイと、レーザ素子アレイを構成するフォトニック結晶面発光レーザ素子のレーザ出射面に対向する位置にそれぞれの端部が露出している複数の光ファイバと、レーザ素子アレイに対する光ファイバの相対的な位置を固定するための固定部材とを備える。また、本発明に従ったレーザ装置は、上記レーザモジュールを1つまたは複数備えていてもよい。
このようにすれば、フォトニック結晶面発光レーザ素子(以下、面発光レーザ素子とも言う)と光ファイバとを結合したレーザモジュールを形成した後、当該レーザモジュールを集積する場合よりも、レーザモジュールやレーザ装置のサイズを小さくできる。また、レーザ素子アレイと対向するように光ファイバを固定する固定部材として、たとえば通信用の規格品(キャピラリ)などを用いることができるため、低コストで本発明によるレーザモジュールおよびレーザ装置を実現できる。
また、上述のような構成とすれば、面発光レーザ素子と光ファイバとを個別に結合したレーザモジュールを複数個集積した場合より、レーザモジュールおよびレーザ装置の部品点数を削減できる。このため、レーザモジュールまたはレーザ装置の構造を単純化できるとともに、製造コストも削減できる。
また、複数の光ファイバの固定のために固定部材を用いることで、レーザ素子アレイに対する複数の光ファイバの位置決めを容易に行なうことができるため、個々の光ファイバにおけるレーザ光の結合効率を高く維持することが可能になる。
本発明によれば、シンプルな構成でかつ小型化が可能なレーザモジュールおよびレーザ装置を実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部材には同一の参照符号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態1を示す模式図である。図1を参照して、本発明による半導体レーザモジュールを説明する。
図1は、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態1を示す模式図である。図1を参照して、本発明による半導体レーザモジュールを説明する。
図1を参照して、本発明による半導体レーザモジュール1は、基板2と基板2の上部表面上に配置されたレーザ素子3と、このレーザ素子3の光の出射面7に対向する位置に配置された光ファイバ6とを備える。光ファイバ6は、たとえばコア径が112μm、NA(開口数)が0.2の光ファイバを用いることができる。また、レーザ素子3は、フォトニック結晶面発光レーザ素子であって、たとえばレーザ光の出射面における発光部の直径を100μm、FFPを1.8°とすることができる。光ファイバ6のレーザ素子3と対向する端部は保持体10に接続固定されている。この保持体10が、基板2の上部表面に固定された支持部材11の開口部に挿入されることにより、光ファイバ6はレーザ素子3に対して位置決めされる。具体的には、光ファイバ6の端面8における中心軸9がレーザ素子3の発光領域の中心と重なるように、光ファイバ6が位置決めされている。
レーザ素子3は、基板2の上部表面上に接続固定されている。基板2の上部表面上においてレーザ素子3に隣接する部分には、レーザ素子3へと電力を供給するための端子4が設置されている。端子4と、レーザ素子3の電極(図示せず)とはワイヤ5によって接続されている。すなわち、半導体レーザモジュール1は、フォトニック結晶面発光レーザ素子であるレーザ素子3と、レーザ素子3のレーザ出射面としての出射面7に対向する位置に端面8が露出している光ファイバ6とを備える。
レーザ素子3の光の出射面と光ファイバ6の端面8との間の距離Lはたとえば0.5mmとすることができる。この場合、半導体レーザモジュール1の結合効率は約96%となる。ここで、結合効率とは、レーザ素子3から出射された光のうち、光ファイバ6の端面8に入射する光の割合を示しており、たとえばレーザ素子3の光出力が35mWとした場合に、半導体レーザモジュール1の結合効率が上述のように96%である場合、光ファイバ6の端面8から入射し、この半導体レーザモジュール1から取出される光の出力は35mW×0.96=33.6mWということになる。また、図1に示すように、レーザ素子3の出射面7における発光領域の端部と光ファイバ6のコアの外周との間を結ぶ線分と中心軸9に平行な線分とのなす角度θはたとえば2°程度となる。
このように、レーザ素子3としてFFPが非常に小さいフォトニック結晶面発光レーザを用い、光ファイバ6をレーザ素子3に近接して配置することで、レンズなどの光学素子を使わずに半導体レーザモジュール1を構成することができる。この結果、シンプルな構成であって小型化が可能であり、十分な結合効率を示す半導体レーザモジュール1を実現できる。また、構成部材の数が従来のレーザモジュールより少ないため、製造コストを従来より低減できる。
(実施の形態2)
図2は、本発明によるレーザ装置の実施の形態2を示す模式図である。図2を参照して、本発明によるレーザ装置20を説明する。図2に示すように、本発明によるレーザ装置20は、複数の半導体レーザモジュール1を備えるレーザ光源部41と、これらの複数の半導体レーザモジュール1から引出された光ファイバ6をまとめたバンドル21と、当該バンドル21においてレーザ光源部41が位置する側と反対側の端部に接続された光学系22と、を備える。レーザ光源部41を構成する半導体レーザモジュール1は、基本的には図1に示した半導体レーザモジュール1と同様の構造を備える。また、光学系22としては、たとえば凸レンズなどの集光レンズを用いることができる。つまり、レーザ装置20は、上記半導体レーザモジュール1を複数備え、複数の半導体レーザモジュール1の光ファイバ6が集合して光ファイバ束としてのバンドル21を構成している。また、上記レーザ装置20は、バンドル21においてレーザ素子3側の端面とは反対側の端面に対向するように配置された集光レンズを含む光学系22をさらに備えている。
図2は、本発明によるレーザ装置の実施の形態2を示す模式図である。図2を参照して、本発明によるレーザ装置20を説明する。図2に示すように、本発明によるレーザ装置20は、複数の半導体レーザモジュール1を備えるレーザ光源部41と、これらの複数の半導体レーザモジュール1から引出された光ファイバ6をまとめたバンドル21と、当該バンドル21においてレーザ光源部41が位置する側と反対側の端部に接続された光学系22と、を備える。レーザ光源部41を構成する半導体レーザモジュール1は、基本的には図1に示した半導体レーザモジュール1と同様の構造を備える。また、光学系22としては、たとえば凸レンズなどの集光レンズを用いることができる。つまり、レーザ装置20は、上記半導体レーザモジュール1を複数備え、複数の半導体レーザモジュール1の光ファイバ6が集合して光ファイバ束としてのバンドル21を構成している。また、上記レーザ装置20は、バンドル21においてレーザ素子3側の端面とは反対側の端面に対向するように配置された集光レンズを含む光学系22をさらに備えている。
この結果、個々の半導体レーザモジュール1から得られるレーザ光を、バンドル21を通してまとめることにより、高出力のレーザ光23を得ることができる。また、レーザ装置20では、複数のレーザ素子3から出射したレーザ光を、光ファイバ6を介して光学系22に入射させている。そして、当該光学系22における凸レンズなどの集光レンズを用いて、レーザ光23を照射対象物24の所定の位置に集光して照射することができる。ここで、たとえばレーザ素子3として実施の形態1において説明した光出力が35mWのものを用い、各半導体レーザモジュール1の結合効率を約96%とすると、バンドル21から光学系22を介して出力されるレーザ光23の出力は、半導体レーザモジュール1の数に比例して増大することになる。たとえば、半導体レーザモジュール1をレーザ光源部41が60個備えている場合には、レーザ光23の光出力としてはたとえば33.6mW×60=2016mWといった大きな値となる。
(実施の形態3)
図3は、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態3を示す模式図である。図3を参照して、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態3を説明する。
図3は、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態3を示す模式図である。図3を参照して、本発明による半導体レーザモジュールの実施の形態3を説明する。
図3に示すように、本発明による半導体レーザモジュールは、レーザ素子3が複数個連なったレーザアレイ31と、当該レーザアレイ31における光の出射面7と対向する位置に配置されたキャピラリ30とを備える。キャピラリ30は、複数の光ファイバ6と、これらの複数の光ファイバ6の端部を保持するキャピラリ本体32とによって構成される。なお、光ファイバ6において、キャピラリ本体32と接続された端部から反対側の端部は、バンドル21にまとめられた状態になっている。つまり、図3に示したレーザモジュールは、フォトニック結晶面発光レーザ素子であるレーザ素子3が複数個連なったレーザ素子アレイとしてのレーザアレイ31と、レーザアレイ31を構成するレーザ素子3のレーザ出射面(出射面7)に対向する位置にそれぞれの端部が露出している複数の光ファイバ6と、レーザアレイ31に対する光ファイバ6の相対的な位置を固定するための固定部材であるキャピラリ本体32とを備える。
レーザアレイ31は、図3に示すように複数のレーザ素子3が直列に並んだ構成となっている。また、レーザアレイ31の個々のレーザ素子3における出射面7の光出射領域の中心と、光ファイバ6の中心軸とがそれぞれ一致するように、キャピラリ本体32には光ファイバ6を保持するための開口部が形成されている。当該開口部の内部に光ファイバ6が挿入された状態で固定される。このようなキャピラリ30を用いることにより、キャピラリ30をレーザアレイ31に対して位置決めすることで、レーザ素子3と光ファイバ6とを容易かつ精度よく配置することができる。このため、光ファイバ6における結合効率を高く維持することができる。また、半導体レーザモジュール1が個々に独立している場合よりも、モジュール全体の大きさを小さくするとともに、部品点数を削減し製造コストを低減することもできる。
ここで、たとえばレーザアレイ31が8個のレーザ素子3を備える場合を考える。また、レーザ素子3として、上述した実施の形態1における半導体レーザモジュールに含まれるレーザ素子3と同様に、光出力が35mWのレーザ素子を用いると考える。また、レーザ素子3と光ファイバ6との配置は、図1に示した半導体レーザモジュールにおける配置と同様になっていると仮定する。このとき、図3に示した半導体レーザモジュールからは、33.6mW×8=269mWの光出力が光ファイバ6のバンドル21を介して得られる。
(実施の形態4)
図4は、本発明によるレーザ装置の実施の形態4を示す模式図である。図5は、図4に示したレーザ装置のレーザ光源部の構成を示す斜視模式図である。図6は、図5の線分VI−VIにおける断面模式図である。図7は、図6の線分VII−VIIにおける断面模式図である。図4〜図7を参照して、本発明によるレーザ装置の実施の形態4を説明する。
図4は、本発明によるレーザ装置の実施の形態4を示す模式図である。図5は、図4に示したレーザ装置のレーザ光源部の構成を示す斜視模式図である。図6は、図5の線分VI−VIにおける断面模式図である。図7は、図6の線分VII−VIIにおける断面模式図である。図4〜図7を参照して、本発明によるレーザ装置の実施の形態4を説明する。
図4〜図7に示すように、本発明によるレーザ装置20は、レーザ光源部41と、このレーザ光源部41から取出されたレーザ光を伝送するための光ファイバのバンドル21と、当該バンドル21のレーザ光源部41が接続された側と反対側の端部に接続された光学系22と、これらの光学系22およびレーザ光源部41を制御するための制御部42とを備える。光学系22に対してバンドル21から入射したレーザ光は、たとえば凸レンズなどの集光レンズやその他の光学レンズを通過することにより、照射対象物24の表面に集光するレーザ光23となる。
レーザ光源部41は、図5〜図7に示すように、ベース部材としての基板2と、当該基板2上に配置された複数のレーザアレイ31と、このレーザアレイ31を囲むように配置された支持部材44と、この支持部材44に保持されることによって、レーザアレイ31の光出射面と対向する位置に位置決めされた複数のキャピラリ30とを備える。具体的には、基板2の上部表面上に複数のレーザアレイ31が設置される。このレーザアレイ31には、複数のレーザ素子が含まれる。そして、このレーザアレイ31を囲むように支持部材44が基板2の上部表面上に接続固定される。支持部材44には、キャピラリ30を挿入して固定するための溝部45(図6および図7参照)が形成されている。支持部材44には、複数個の溝部45が形成されている。このため、支持部材44に対しては、図5に示すように複数のキャピラリ30が整列して固定される。また、複数のレーザアレイ31は、それぞれ複数のキャピラリ30の直下に位置するように配置される。つまり、上記レーザ光源部41を含むレーザ装置20では、図3に示したレーザモジュールが複数用いられている。
キャピラリ30においては、そのレーザアレイ31と対向する端面に光ファイバ6の端面が露出するように、複数の光ファイバ6が固定されている。そして、キャピラリ本体32の上端部から外部へと延在する光ファイバ6は結束されバンドル21となっている。このような構成とすれば、複数のキャピラリ30とレーザアレイ31とを集積した状態で配置することができるので、レーザ光源部41をよりコンパクト化することが可能である。たとえば、フォトニック結晶面発光レーザを複数個含むレーザアレイ31を複数個、たとえば7つ並べ、これらのレーザアレイ31と対向する位置に、同様に7つのキャピラリ30が支持固定される構造を考える。そして、レーザアレイ31を構成するレーザ素子が本発明の実施の形態1と同様のレーザ素子であり、結合効率が同様に96%である場合には、当該レーザ光源部41から取出されるレーザ光の出力は、33.6mW×8×7=1882mWとなる。
図8は、図4〜図7に示したレーザ装置におけるレーザ光源部41の変形例を示す模式図である。図9は、図8の線分IX−IXにおける断面模式図である。図8および図9を参照して、図4〜図7に示したレーザ装置20の変形例を説明する。
図8および図9に示したレーザ装置のレーザ光源部は、基本的には図5〜図7に示したレーザ光源部と同様の構造を備えるが、支持部材44に対するキャピラリ30の位置決め方法が異なっている。具体的には、支持部材44において、キャピラリ30の位置決めを行なうための位置決めピン46がレーザアレイ31を挟むように2箇所に配置されている。当該位置決めピン46の上部は支持部材44の表面から突出した状態になっている。そして、キャピラリ30のキャピラリ本体32においては、光ファイバ6の端面が露出する下面(レーザアレイ31と対向する面)に、位置決めピン46の上部を挿入するための凹部47が形成されている。そして、キャピラリ30を支持部材44へと固定する場合には、キャピラリ30の当該凹部47に位置決めピン46が挿入された状態となるようにキャピラリ30を支持部材44へと設置する。この結果、図5〜図7に示したレーザ光源部41と同様に、レーザアレイ31に対するキャピラリ30の位置決めを確実に行なうことができる。
図10は、図4〜図7に示したレーザ装置におけるレーザ光源部の第2の変形例を示す平面模式図である。図11は、図10の線分XI−XIにおける断面模式図である。図10および図11を参照して、図4〜図7に示した本発明によるレーザ装置の第2の変形例を説明する。
図10および図11に示したレーザ光源部41を含むレーザ装置は、基本的には図4に示したレーザ装置と同様の構造を備えるが、レーザ光源部41の構成が異なっている。すなわち、図10および図11に示したレーザ光源部41は、レーザ素子がマトリクス状に配置されたレーザアレイ43と、当該レーザアレイ43の光出射面と対向する位置に複数の光ファイバ6を位置決めして固定するためのキャピラリ30と、当該キャピラリ30を支持するための支持部材54とからなる。但し、キャピラリ30を構成する固定部材としてのキャピラリ本体32の平面形状は、図10に示すように六角形状となっている。そして、このキャピラリ本体32には、光ファイバ6をマトリクス状に配置するための複数の開口部が形成されている。当該開口部は、レーザアレイ43における光出射領域と対向する位置に配置されている。そして、支持部材54には、上述した平面形状が六角形状のキャピラリ30を挿入固定するための凹部55が形成されている。
このような構成によっても、複数のレーザ素子を含むレーザアレイ43から、高い精度でレーザ光を取出すことが可能である。
上述した各実施の形態における半導体レーザモジュール1またはレーザ装置20において、レーザ素子3と光ファイバ6と相対的な配置については、以下のような構成とすることができる。すなわち、図1を参照して、レーザ素子3の出射面7における光出射領域の直径と、光ファイバのコア部の直径との差の1/2をr(単位:μm)、出射面7と光ファイバ6の端面8との間の距離をL(単位:μm)とし、出射面7における光出射領域の直径を100μm、レーザ素子3のFFPを半値全幅で1.8°とした場合に、0≦L≦3600+40×rという関係式を満足することが好ましい。また、上記距離Lは、好ましくは0≦L≦2500+40×r、より好ましくは0≦L≦1400+40×rという関係式を満足する。ここで、距離Lの上限を3600+40×r(μm)としたのは、このような条件を満足するように距離Lを設定することで、レーザ素子3と光ファイバ6との結合効率を、従来の構成(通常の半導体レーザから出射したレーザ光を、非球面レンズで集光し光ファイバに導入(結合)する構成)での最大の結合効率である60%を超える結合効率を実現できるためである。また、距離Lの好ましい上限を2500+40×rとしたのは、このような構成とすることで結合効率を75%以上とすることができ、本願発明におけるレーザ素子3の特徴(FFPが半値全幅できわめて小さいこと)を生かし、従来より十分に高い結合効率を実現できるためである。また、距離Lのより好ましい上限を1400+40×rとしたのは、このような構成とすれば、本願発明におけるレーザ素子3の特徴を最大限に生かし、結合効率を90%以上と極めて高くすることができるためである。なお、上述した結合効率については、光線追跡法による計算結果から算出した。
また、出射面7の中央部と光ファイバ6の中心軸9の延在方向とが一致することが好ましい。この場合、光ファイバ6へ十分高い結合効率でレーザ光を受光させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、レーザ素子から光ファイバへ光を受光させるレーザモジュールおよび当該レーザモジュールを用いたレーザ装置に有利に適用される。
1 半導体レーザモジュール、2 基板、3 レーザ素子、4 端子、5 ワイヤ、6 光ファイバ、7 出射面、8 端面、9 中心軸、10 保持体、11 支持部材、20 レーザ装置、21 バンドル、22 光学系、23 レーザ光、24 照射対象物、30 キャピラリ、31,43 レーザアレイ、32 キャピラリ本体、41 レーザ光源部、42 制御部、44,54 支持部材、45 溝部、46 位置決めピン、47,55 凹部。
Claims (4)
- フォトニック結晶面発光レーザ素子と、
前記フォトニック結晶面発光レーザ素子のレーザ出射面に対向する位置に端面が露出している光ファイバとを備える、レーザモジュール。 - 請求項1に記載のレーザモジュールを複数備え、
前記複数のレーザモジュールの光ファイバが集合して光ファイバ束を構成する、レーザ装置。 - 前記光ファイバ束において前記フォトニック結晶面発光レーザ素子側の前記端面とは反対側の端面に対向するように配置された集光レンズをさらに備える、請求項2に記載のレーザ装置。
- フォトニック結晶面発光レーザ素子が複数個連なったレーザ素子アレイと、
前記レーザ素子アレイを構成するフォトニック結晶面発光レーザ素子のレーザ出射面に対向する位置にそれぞれの端部が露出している複数の光ファイバと、
前記レーザ素子アレイに対する光ファイバの相対的な位置を固定するための固定部材とを備える、レーザモジュール。
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2008
- 2008-02-26 JP JP2008044562A patent/JP2009206158A/ja not_active Withdrawn
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