JP2009206134A - チップのピックアップ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイアタッチフィルム付きの薄型のチップを、高速でダメージを与えることなくピックアップすることができるチップのピックアップ方法を提供することを目的とする。
【解決手段】下面にダイアタッチフィルムが貼着された板状のチップをシートからダイアタッチフィルムとともにピックアップするチップのピックアップ方法において、取り出しノズルによってチップを吸着保持して取り出すピックアップ動作に先立って、エジェクタ機構8の吸着部23に設けられた冷媒循環溝23dに冷媒を循環させることによりダイアタッチフィルム7を冷却して硬化させ、次いでエジェクタ機構8のエジェクタピン24によってシート5の下方から硬化して剛性が増大した状態のダイアタッチフィルム7をチップ6とともに突き上げ、チップ6をダメージなく安定してシート5から剥離させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ウェハから切り出されシートに貼り付けられた状態のチップをピックアップするチップのピックアップ方法に関するものである。
半導体装置の製造工程において、半導体チップは多数の個片のチップより成るウェハから切り出される。この個片チップの切り出しは、粘着性のシートにウェハを貼り付けた状態で行われ、切り出された個片のチップはシートから剥ぎ取られてピックアップされる(例えば特許文献1参照)。このピックアップ作業は、シートを下面側から吸着した状態で、シートの下面側からチップをエジェクタによって突き上げることによりシートから剥離させながら、チップを取出しヘッドによって吸着保持して取り出すようにしている。
特許第2679266号公報
最近の電子部品の小型化に伴ってチップは薄型化する傾向にあり、100μm以下の極薄のチップが実用化されるようになっている。このような極薄のチップを接着剤を介して基板に固着するダイボンディング工程において、従来のように予め接着剤が塗布された基板にチップを搭載すると、チップ厚みが小さいことに起因して、チップの上面に接着剤が回り込んで汚損する不具合が生じやすい。このため、このような極薄のチップに対してはダイボンディング用の接着剤の供給形態として、接着剤が予めダイアタッチフィルムの形でチップの下面に貼着される場合が多い。このような場合には、チップは撓みやすくて取り扱いが難しい上にシートとの貼着力が従来よりも強い場合も多くなっており、ピックアップ時にシートから剥離させる際の難度が増している。このためピックアップ動作の高速高能率化が難しく、このようなダイアタッチフィルム付きの薄型のチップを対象として、チップにダメージを与えることなく確実に効率よくシートから剥離させる技術が求められていた。
そこで本発明は、ダイアタッチフィルム付きの薄型のチップを高速でダメージを与えることなくピックアップすることができるチップのピックアップ方法を提供することを目的とする。
本発明のチップのピックアップ方法は、下面にダイアタッチフィルムが貼着された板状のチップが前記ダイアタッチフィルムを介して貼り付けられたシートを保持するシート保持部と、ノズル昇降機構によって昇降自在に設けられ前記チップの上面に当接してこのチップを吸着保持する取出しノズルと、前記シート保持部の下方にこのシート保持部に対して相対的に昇降自在に配設され、前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進させる剥離促進機構と、前記剥離促進機構を前記シートに貼り付けられたチップに対して相対的に位置合わせする位置合わせ手段とを備えたチップのピックアップ装置によって、前記シートから前記チップを前記ダイアタッチフィルムとともにピックアップするチップのピックアップ方法であって、前記取り出しノズルによって前記チップを吸着保持して取り出すピックアップ動作に先立って、ピックアップ対象のチップに貼着されたダイアタッチフィルムを冷却して硬化させる。
本発明によれば、取り出しノズルによってチップを吸着保持して取り出すピックアップ
動作に先立って、ピックアップ対象のチップに貼着されたダイアタッチフィルムを冷却して硬化させることにより、ダイアタッチフィルム付きのチップを高速でダメージをほとんど与えることなくピックアップすることができる。
図1は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の構成を示すブロック図、図2は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における取出しノズルの部分断面図、図3は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の斜視図、図4は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の部分断面図、図5、図6は本発明の一実施の形態のチップのピックアップ方法の工程説明図、図7は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の取り出し対象となるチップに貼着されたダイアタッチフィルムの貯蔵弾性率の温度依存性を示すグラフである。
まず図1を参照してチップピックアップ装置の構成について説明する。このチップピックアップ装置は、ダイシングによって個片に分割されシートに貼り付けられた状態の半導体チップを取出しノズルで吸着保持してピックアップする機能を有するものである。図1においてチップ供給部1は、XYテーブル2に立設されたブラケット3上に保持テーブル4を結合して構成されている。保持テーブル4には複数の半導体チップ6(以下、単に「チップ6」と略記する)が貼り付けられたシート5が保持されている。チップ6は薄化加工された薄型チップであり、剛性が小さく撓みやすい特性を有している。
本実施の形態においては、チップ6は下面(回路形成面の裏面)にダイボンディング時の接着剤として機能するダイアタッチフィルムが貼り付けられたダイアタッチフィルム付きのチップとなっている。すなわち、ダイアタッチフィルムは半導体ウェハの状態においてシート状で貼り付けられ、半導体ウェハを個片に分割するダイシング時にチップ6とともに個片に分割される。チップ6は個片毎に分割されたダイアタッチフィルム7を介してシート5に貼り付けられており(図2参照)、チップ6をシート5から取り出す際には、シート5からチップ6をダイアタッチフィルム7とともにピックアップする。保持テーブル4は、下面にダイアタッチフィルムが貼着された板状のチップがダイアタッチフィルムを介して貼り付けられたシート5を保持するシート保持部となっている。
ここで本実施の形態においてダイアタッチフィルム7として用いられる樹脂材料の組成例について説明する。ダイアタッチフィルム7は、チップ6を基板などの実装した状態においてチップ6を固着する接着剤としての機能を有するものであるため、適正な固着力とともにチップと基板との熱膨張係数の差を吸収して熱応力を緩和する機能が求められる。さらにダイアタッチフィルム7は予めチップ6に貼り付けられ、シート5からチップ6を取り出すピックアップ動作時にはシート5からダイアタッチフィルム7を剥離させる必要があることから、ピックアップ時において適正な粘着性を有していることが求められる。
このようなダイアタッチフィルムとして求められる特性を満たすため、ここでは、エポキシ樹脂とアクリルポリマを主成分とし、さらに熱膨張係数の差を吸収するためのフィラ成分を含有させた樹脂をフィルム状にして、Bステージ状態、すなわち熱硬化が中途で停止した半硬化状態とした樹脂膜をダイアタッチフィルムとして用いる。具体例としては、クリジジルメタクリレートを共重合した架橋性アクリルポリマ、エポキシ樹脂(例:ビスフェノールA型官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型多官能エポキシ樹脂)、フェノールノボラック系硬化剤、高架促進剤(イミダゾール化合物)からなる樹脂材料に必要に応じてシリカなどのフィラ粒子を加えた樹脂材料を、離型処理したPETフィルムに塗布して膜状とし、140℃の温度で約5分間乾燥することによってBステージ状態としたものを用いている。
保持テーブル4の下方には剥離促進機構としてのエジェクタ機構8が配設されている。エジェクタ機構8は、以下に説明するピックアップヘッド9によるチップ6のピックアップ動作において、シート5の下面に当接してチップ6の下面に貼着されたダイアタッチフィルム7とシート5との剥離を促進させる機能を有している。すなわち、エジェクタ機構8は、ピックアップ対象のチップ6をダイアタッチフィルム7とともにシート5の下面側からエジェクタピン24(図3参照)によって突き上げることにより、ダイアタッチフィルム7とシート5との界面の剥離を促進させる。
XYテーブル2を駆動することにより、ピックアップ対象のチップ6はエジェクタ機構8に対して位置合わせされる。したがってXYテーブル2は、剥離促進機構であるエジェクタ機構8を、シート5に貼り付けられたチップ6に対して相対的に位置合わせする位置合わせ手段となっている。チップ供給部1の上方には、移動テーブル9aに装着されたピックアップヘッド9が水平動自在に配設されている。ピックアップヘッド9の下部には、取出しノズル20が装着されており、取出しノズル20はピックアップヘッド9に内蔵されたノズル昇降機構によって昇降自在となっている。
図2に示すように、取出しノズル20には真空吸引用の開口部20aが設けられており、開口部20aの下面には吸着板20bが装着されている。吸着板20bは焼結体などの多孔質材より製作されており、真空吸引源(図示省略)を駆動して開口部20aから真空吸引(矢印a)することにより、吸着板20bの下面の保持面20dにチップ6の全範囲を均等に吸着して保持することができるようになっている。吸着板20bの外周側面には、樹脂膜など気密性を有するシール膜20cが設けられており、真空吸着時の吸着性能を確保するようにしている。
保持面20dは平坦面に加工されており、薄くて撓みやすいチップ6を対象とする場合にあっても、チップ6の全範囲を真空吸着によって保持面20dに密着させて保持することにより、チップ6を平坦な状態に保つことができる。すなわち、取出しノズル20はノズル昇降機構によって保持テーブル4に対して相対的に昇降し、吸着板20bの下面にはチップ6の上面に当接してこのチップ6を吸着保持するとともに平坦な状態に保つ保持面20dが設けられている。
シート5から剥離されたチップ6は、ダイアタッチフィルム7とともに取出しノズル20によって真空吸着によりピックアップされる。ピックアップされたチップ6は、移動テーブル9aによってピックアップヘッド9が移動することにより、取出しノズル20とともに基板保持テーブル10の上方に移動する。そしてここで取出しノズル20を昇降させることにより、チップ6は基板保持テーブル10に保持された基板11上にダイアタッチフィルム7を介して搭載される。
保持テーブル4の上方には、カメラ13を備えた撮像部12が配設されている。撮像部12はシート5上のチップ6を上方から撮像し、撮像結果を画像認識部14に対して出力する。画像認識部14はこの撮像結果を認識処理することにより、チップ6の位置を検出する。演算部15はCPUであり、記憶部16に記憶されたプログラムを実行することにより各種動作処理や演算を行うことにより、以下に説明する各部を制御する。記憶部16は各部の動作に必要なプログラムや認識対象のチップ6のサイズや、シート5上での配列データなどの各種データを記憶する。
機構制御部17は、ピックアップヘッド9およびピックアップヘッド9を移動させる移動テーブル9a、エジェクタ機構8、XYテーブル2を制御する。XYテーブル2,保持テーブル4,移動テーブル9a、演算部15および機構制御部17は、位置検出手段によるチップ6の位置検出結果に基づいてピックアップ対象のチップを取出しノズル20の開
口部20aに対して相対的に位置決めする位置決め手段となっている。表示部18は撮像されたチップ6の画像や操作・入力時の画面を表示する。操作・入力部19はキーボードなどの入力装置であり、操作入力やデータ入力を行う。
次に図3、図4、図5を参照して、エジェクタ機構8の構成について説明する。図3に示すようにエジェクタ機構8は、機構本体部8a,機構本体部8aに昇降自在に保持された支持軸部21および剥離ツール22より構成される。剥離ツール22は対象となるチップ6の形状・サイズに応じて別体で準備され、支持軸部21の上面に交換自在に装着される。 機構本体部8a内にはツール昇降機構(図示省略)が内蔵されており、ツール昇降機構を駆動することにより、剥離ツール22は保持テーブル4に保持されたシート5に対して下面側から相対的に昇降する(矢印b参照)。
剥離ツール22には、同心形状の吸着部23がそれぞれの上面を面一状態として装着されており、剥離ツール22の上面および吸着部23の上面はシート剥離動作においてシート5の下面を吸着する吸着面22a、23aとなっている。吸着面23aには、ピックアップ対象のチップ6の外形形状に対応して、複数の吸着孔23bが等配配置で形成されており、吸着面23aの中心位置には、突き上げ孔23cが開孔している。
図4は、図3におけるA−A断面を示しており、突き上げ孔23cにはエジェクタピン24が挿通している。エジェクタピン24はピン保持部24aによって保持されており、ピン保持部24aはエジェクタ昇降機構25によって昇降自在となっている。エジェクタ昇降機構25を駆動することによりエジェクタピン24は昇降し(矢印g)、エジェクタ機構8による剥離促進動作においては、エジェクタピン24が突き上げ孔23cから突没する。また吸着部23に設けられた吸着孔23bは、剥離ツール22の内部に設けられた吸引空間22cと連通している。吸引空間22cはさらに吸引孔22dを介して真空吸引源26に接続されており、真空吸引源26を駆動することにより、吸引孔22dから真空吸引し(矢印d)、これにより、吸着面23aに開孔した吸着孔23bから真空吸引する(矢印c)。この真空吸引により、チップ6のピックアップ動作においてシート5は剥離ツール22によって下面側から吸着保持される。真空吸引源26は、吸着孔23bから真空吸引する真空吸引手段となっている。
吸着部23には、外周面に沿って上下2段に冷媒循環溝23dが形成されており、吸着部23を剥離ツール22に装着した状態において、冷媒循環溝23dは剥離ツール22の内部において冷媒を循環させるための冷媒流路として機能し、剥離ツール22の内部には冷却ジャケットが形成される。これらの冷媒循環溝23dは剥離ツール22に設けられた冷媒孔22bと連通しており、冷媒孔22bはさらに管路27を介して冷媒循環装置28に接続されている。冷媒循環装置28は水などの液状の冷媒を所定の温度に冷却して循環させる機能を有しており、冷媒循環装置28を駆動することにより、管路27を介して冷媒が冷媒循環溝23dの内部を循環し(矢印e,f)、これにより吸着部23が予め設定された所定温度に冷却される。冷媒循環溝23d、管路27および冷媒循環装置28は、エジェクタ機構8に備えられて吸着部23を冷却する冷却手段となっている。
このように吸着部23を冷却することにより、後述するチップのピックアップ動作において、シート5を介してチップ6に貼着されたダイアタッチフィルム7を常温よりも低温に冷却することができる。これによりダイアタッチフィルム7を硬化させて剛性を増大させ、ピックアップ動作時にチップ6の剛性を補う効果を得る。なお、エジェクタ機構8に備えられて吸着部23を冷却する冷却手段として、吸着部23内に形成された冷却ジャケット内に冷媒を循環させる方式以外にも、ペルチエ素子によって吸着部23の温度を任意に設定する方式、さらにはシート5の上方から対象となるチップ6に冷却気体を吹き付ける方法など、各種の冷却手段を用いることができる。
このチップのピックアップ装置は上記のように構成されており、次に図5,図6を参照して、このチップのピックアップ装置によって、保持テーブル4に保持されたシート5からチップ6をダイアタッチフィルム7とともにピックアップするチップのピックアップ方法について説明する。
図5(a)は、エジェクタ機構8の剥離ツール22をピックアップ対象となるチップ6に位置合わせした状態を示している。すなわち保持テーブル4を移動させることによりチップ6が貼着されたシート5を水平移動させ、ピックアップ対象のチップ6の中心位置を、突き上げ孔23cに合わせる。このとき、突き上げ孔23c内においてはエジェクタピン24が没入した状態となっている。
この後、図5(b)に示すように、剥離ツール22を上昇させて(矢印h)、吸着面23aをシート5の下面に当接させる。次いで真空吸引源26を駆動して吸着孔23bから真空吸引し、シート5を吸着面23aに密着させる。このとき吸着部23は、予め冷媒循環装置28を駆動して冷媒循環溝23d内に冷媒を循環させておくことにより所定の温度まで冷却されており、これによりダイアタッチフィルム7はシート5を介して冷却される。ここでは、約0℃を目標温度として吸着部23の冷却が行われる。
このように、ダイアタッチフィルム7を常温より低い温度に冷却することによるダイアタッチフィルム7の物性変化を、図7を参照して説明する。図7は、前述の樹脂組成によって製造されたBステージ状態のダイアタッチフィルム7の貯蔵弾性率の温度依存性を示したものである。図7のグラフから判るように、ダイアタッチフィルム7の外力に対する剛性の度合いを示す貯蔵弾性率は、0℃以下の温度域では1000Mpaのオーダでほぼ一定であるが、0℃を超えると急激に低下して20℃前後の常温域では100Mpaのオーダとなり、さらに温度が上昇すると約90℃前後で最小値の約1Mpaまで貯蔵弾性率が低下する。
換言すれば、下面側にBステージ状態のダイアタッチフィルム7が貼着された状態におけるチップ6は、温度を常温(15℃〜25℃程度)から0℃程度まで低下させることにより、ダイアタッチフィルム7の貯蔵弾性率が1桁大きいオーダに増大することによって、チップ6をダイアタッチフィルム7と一体で取り扱う上での剛性が大幅に増大する。これにより、100μm以下の薄型で剛性が低く、取り扱いが難しい種類のチップ6を取り出し対象とする場合にあっても、以下に説明するピックアップ動作を、厚みが大きく取り扱いが容易な通常のチップと同様の容易さで実行することができる。
すなわちピックアップ動作においては、図6(a)に示すように、真空吸引源26を駆動して吸着孔23bによるシート5の真空吸着を継続しながら、エジェクタ昇降機構25を駆動してエジェクタピン24を上昇させる突き上げ動作を行う(矢印i)。これにより、エジェクタピン24はシート5を突き破ってダイアタッチフィルム7を下面側から突き上げる。このとき、上述のようにダイアタッチフィルム7は冷却によって温度が低下して剛性が増大していることから、それ自体では剛性が低い薄型のチップ6とダイアタッチフィルム7が一体となった状態での剛性が大幅に増大し、シート5からの剥離がクラックなどのダメージを生じることなく安定して行われる。さらにこの剥離において、シート5もダイアタッチフィルム7とともに冷却されていることから、シート5とダイアタッチフィルム7の界面の密着力は低下しており、エジェクタピン24の突き上げによってダイアタッチフィルム7はシート5から容易に剥離する。
そしてチップ6の取出しノズル20による取り出しはこの状態で行われる。すなわち、図6(b)に示すように、取出しノズル20を取り出し対象のチップ6に対して位置合わ
せしながら昇降動作を行わせ(矢印j)、吸着板20bをチップ6の上面に当接させた状態で、開口部20aから真空吸引(矢印a)する。これにより、チップ6は吸着板20bによって吸着保持される。そしてこの状態で取出しノズル20が上昇することにより、チップ6はダイアタッチフィルム7とともにシート5から取り出される。
なお図6においては、エジェクタピン24の突き上げによってチップ6がダイアタッチフィルム7とともにシート5から完全に剥離した状態を図示しているが、実際例においては、ダイアタッチフィルム7が部分的にシート5に貼着された状態のまま、取り出しノズル20による取り出し動作を実行する形態であってもよい。この場合には、エジェクタピン24によって突き上げられた部分の近傍がシート5から剥離するが、その他の範囲においては局部的にシート5とダイアタッチフィルム7とが貼着状態にあり、取り出しノズル20によってチップ6を上方に引き上げることによって、ダイアタッチフィルム7はシート5から完全に剥離する。このような場合には、エジェクタピンによる突き上げは、ダイアタッチフィルム7とシート5との剥離を容易にすることを目的とした剥離促進動作に該当する。
すなわち本実施の形態に示すチップチップのピックアップ方法では、取り出しノズル20によってチップ6を吸着保持して取り出すピックアップ動作に先だって、ピックアップ対象のチップ6に貼着されたダイアタッチフィルム7を冷却して硬化させ、エジェクタ機構8をシート5に貼り付けられたピックアップ対象のチップ6に対して相対的に位置合わせして、ダイアタッチフィルム7とシート5との剥離を容易にすることを目的とした剥離促進動作を実行するようにしている。これにより、薄型で下面にダイアタッチフィルムが貼着され剥離動作の難度が高いダイアタッチフィルム付きのチップを対象とする場合にあっても、高速でダメージを与えることなくピックアップすることができる。
なお上記実施の形態においては、剥離促進機構としてエジェクタピン24をシート5の下面側から突き上げる方式のエジェクタ機構8を用いた例を示したが、剥離促進機構と例としてはエジェクタ機構に限定されるものではなく、各種の剥離促進機構を用いることができる。例えば、シート5の下面側からシート5を真空吸着により下方に撓ませて、シート5をダイアタッチフィルム7から剥離させる方法や、凸形状の押し上げ面を有する押し上げ部材によってシート5の下面を徐々に押し上げることによってシート5をダイアタッチフィルム7から剥離させる方法など、各種の方法を用いることが可能である。
本発明のチップのピックアップ方法は、ダイアタッチフィルム付きの薄型のチップを高速でダメージを与えることなくピックアップすることができるという効果を有し、薄型のチップをピックアップの対象としてシートからチップを取り出して基板に実装する分野において有用である。
本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における取出しノズルの部分断面図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の斜視図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の部分断面図 本発明の一実施の形態のチップのピックアップ方法の工程説明図 本発明の一実施の形態のチップのピックアップ方法の工程説明図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の取り出し対象となるチップに貼着されたダイアタッチフィルムの貯蔵弾性率の温度依存性を示すグラフ
符号の説明
4 保持テーブル
5 シート
6 チップ
7 ダイアタッチフィルム
8 エジェクタ機構(剥離促進機構)
9 ピックアップヘッド
20 取出しノズル
22 剥離ツール
22a、23a 吸着面
23 吸着部
23b 吸着孔
23c 突き上げ孔
23d 冷媒循環溝
24 エジェクタピン

Claims (2)

  1. 下面にダイアタッチフィルムが貼着された板状のチップが前記ダイアタッチフィルムを介して貼り付けられたシートを保持するシート保持部と、ノズル昇降機構によって昇降自在に設けられ前記チップの上面に当接してこのチップを吸着保持する取出しノズルと、前記シート保持部の下方にこのシート保持部に対して相対的に昇降自在に配設され、前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進させる剥離促進機構と、前記剥離促進機構を前記シートに貼り付けられたチップに対して相対的に位置合わせする位置合わせ手段とを備えたチップのピックアップ装置によって、前記シートから前記チップを前記ダイアタッチフィルムとともにピックアップするチップのピックアップ方法であって、
    前記取り出しノズルによって前記チップを吸着保持して取り出すピックアップ動作に先立って、ピックアップ対象のチップに貼着されたダイアタッチフィルムを冷却して硬化させることを特徴とするチップのピックアップ方法。
  2. 前記剥離促進機構は、前記ピックアップ対象のチップをダイアタッチフィルムとともに前記シートの下面側からエジェクタピンによって突き上げるエジェクタ機構であり、このエジェクタ機構に備えられた冷却手段によって前記ダイアタッチフィルムを冷却することを特徴とする請求項1記載のチップのピックアップ方法。
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