JP2009204694A - 波長フィルター及び、該波長フィルターを備えた光送信器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速で長距離伝送が可能で、特にアイソレータ等の高額部品を低減し、低コスト化を図れる波長フィルター及び光送信器を提供する。
【解決手段】この波長フィルターは、二つの入力路と二つの出力路を持つ3dB方向性結合器6,12を備え、これらがマッハツェンダー干渉計型の構造となるように縦列接続されている。3dB方向性結合器6の一方の入力路4と3dB方向性結合器12の一方の出力路16とが光共振器17を介して接続されている。また3dB方向性結合器6の他方の入力路8と3dB方向性結合器12の他方の出力路9とが光共振器12を介して接続されている。3dB方向性結合器6の一方の出力路7の終端5が、強度変調された光波の出力部である。3dB方向性結合器12の一方の入力路13が、光共振器17,18を通過しないで戻る反射光成分の出力部である。さらに、3dB方向性結合器12の他方の入力路11がレーザ光源10からの光波の入力部である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信システムにおいて、電気信号を光信号に変換する光半導体素子からなる光送信器に関する。特に本発明は、レーザ光源において周波数変調された光波を強度変調された光波に変換して通過させる波長フィルター、及び該波長フィルターを備えた光送信器に関する。
電気信号を光信号に変換する機能を持つ光送信器は、近年の通信トラフィックの急速な増大において、極めて重要な役割を果たしてきた基幹部品である。
光送信器には、半導体レーザのみを使用する直接変調方式や、半導体レーザと外部光変調器を組み合わせた方式が主に採用されてきた。
特に、半導体レーザのみを使用した直接変調方式は、低コストで簡便な方式として最も早くから研究された通信方式の一つであった。ところがこの方式の場合、変調時に生じるチャーピング(chirping)の為に伝送可能な距離が他の方式に比べて短くなる。その結果、2.5Gb/sの変調速度で200km前後、10Gb/sの変調速度で10km程度の伝送距離に制限されるという課題があった。
一方、外部変調器と半導体レーザとを組み合わせた方式では、チャーピングの大きさだけでなく符号もある程度制御することが可能である。そのためこの方式は伝送距離を大きく延ばすことが可能となる。
この方式に用いられる外部変調器としては、化合物半導体材料を用いた電界吸収型変調器や、LiNbO3材料を用いたマッハツェンダー干渉計(MZI)型変調器などが挙げられる。
化合物半導体材料による電界吸収型変調器の例としては、InP材料による変調器集積化光源が非特許文献1に発表されており、長距離光通信用光源として実用化されている。また、LiNbO3材料によるMZI型変調器の例としては、非特許文献2により、特に小型化されたものが報告されている。
上記のどちらの方式も、2.5Gb/sの変調速度で600km〜800kmの伝送距離、10Gb/sの変調速度で40km〜80kmの伝送距離が実現されている。
これらの方式に対して、最近、さらに伝送距離を伸ばすことができる方法が非特許文献3により発表されている。同文献記載の光送信源は、CML(Chirp-Managed Laser)と呼ばれるものである。これは、半導体レーザの注入電流を小信号変調で制御することにより該半導体レーザからの発振光波長に周波数変調(FM変調)を生じさせるものである。そして、該CMLは該FM変調による発振光を、狭帯域の波長フィルターに通過させて振幅変調(AM変調)に変換した後、外部へ出力するものである。
このCMLを用いた伝送実験では、10Gb/sで250kmの伝送距離が実現されている。この方式には、狭帯域でFSR(Free Spectrum Range)の大きな波長フィルターが必要となり、現状では両端面に適当な反射率を有する平板状のエタロンが使用されている。
しかしながら、平板状のエタロンを使用した場合には、FM変調からAM変調に変換されて出力される光波信号の逆相の信号光が反射光成分として半導体レーザに戻ることになる。これを抑制するためには高価な光アイソレータの導入が必要であって、エタロンの使用は低コスト化の妨げとなっている。
また、FM−AM変換を行う光送信器の例は上記非特許文献3だけでなく特許文献1及び2にも開示されている。特許文献1及び2に記載の例では光送信器の波長フィルターがリング共振器型の構造からなっているが、リング半径が曲げ損失の関係から幾らでも小さくできるわけではないので変調帯域の大幅な向上が難しい。
またMZ干渉計内部にエタロンを導入した例が特許文献3に示されているが、この例での各エタロンは位相変調器として作用するものであり、能動的な変調器として利用されている。つまり、光波を通過させると強度変調が行われる光部品ではない。
M.ISHIZAKA et al., 「IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS」, Vol.9, No.10, October.1997, p.1406 M.SUGIYAMA et al., 「30th European Conference on Optical Communication」, Post-Deadline Session 3, 2004,th4.3.5 D.Mahgerefte et al., 「28th ELECTRONICS LETTERS」, Vol.41, No.9, April.2005, p.543 特開2007-139888号公報 特開2008-004633号公報 特表2002-538499号公報
光通信技術の進展は、より多くの情報をより遠方に伝えることを目的として進められている。情報量の拡大は、通信速度の向上と波長多重伝送(WDM)方式の採用により進展している。伝送距離の拡大は、外部変調方式を凌駕するCML等の導入により加速する傾向が見え始めている。
しかしながら、光送信器において光部品の占めるコスト割合は、例えば電気回路等の部品に比較して著しく大きなものになっている。特に、光送信器のコストは、他の光部品と比較しても大きく、そのコスト低減は急務の課題である。
そこで本発明は、上記のようなコストの課題を解決することができる波長フィルター及び該波長フィルターを備えた光送信器を提供することにある。その目的の一例は、光送信器において比較的高額な光アイソレータを削減し、かつ、高速・長距離伝送が可能なFM−AM変換方式の新たな構成を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、レーザ光源からの特定波長の光波を、強度変調された光波に変換して出力する光送信器の波長フィルターに係るものである。
この態様の波長フィルターは、二つの入力路と二つの出力路を持つ3dB方向性結合器を2つ備えており、これらが、マッハツェンダー干渉計型の構造となるように縦列接続されている。
第一の3dB方向性結合器の一方の入力路と第二の3dB方向性結合器の一方の出力路とが、第一の光共振器を介して接続されている。さらに、前記第一の3dB方向性結合器の他方の入力路と前記第二の3dB方向性結合器の他方の出力路とが、第二の光共振器を介して接続されている。前記第一の光共振器と第二の光共振器は同じ波長特性を持つ。
そして、前記第一の3dB方向性結合器の一方の出力路の終端が、前記強度変調された光波の出力部となっている。前記第二の3dB方向性結合器の一方の入力路が、前記波長フィルターを通過しないで戻る反射光成分の出力部となっている。さらに、前記第二の3dB方向性結合器の他方の入力路が、前記レーザ光源からの光波の入力部となっている。
また本発明の他の態様は、前述のとおりの態様の波長フィルターと、該フィルターのレーザ光源としての波長可変光源と、を備えた光送信器である。
本発明によれば、光送信器のコストを削減しつつ、高速・長距離伝送が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
「第一実施例」
図1は、本発明の第一実施例による光送信器の構成概略を示す模式図である。
この図において、本実施例の光送信器は、周波数変調された光波を発振するレーザ光源10と、レーザ光源10からの光波を強度変調された光波に変換して出力する波長フィルターとを備える。
前記波長フィルターは、2つの入力路と2つの出力路とを有する2つの3dB方向性結合器6,12(2×2の3dB方向性結合器と呼ぶ。)を備える。そして、3dB方向性結合器6の一方の入力路4と3dB方向性結合器12の一方の出力路16とを導波路型光共振器17で連結し、かつ、3dB方向性結合器6の他方の入力路8と3dB方向性結合器12の他方の出力路9とを導波路型光共振器18で連結することにより、前記波長フィルターはマッハツェンダー干渉計(MZI)型の構造となっている。
導波路型光共振器17と18は同一の波長透過特性を有する構成である。
このようなMZ干渉計型の波長フィルターはSOI(Silicon on insulator)基板15の上部平面に形成される。つまり、光導波路4,8,9及び16と、3dB方向性結合器6,12と導波路型光共振器17,18とがSOI基板15上にモノリシック集積されて平面光回路(PLC:planar lightwave circuit)を構成している。
前記平面光回路を構成する光導波路のコア層はSOI基板15におけるSi(シリコン)を、クラッド層はSOI基板15におけるSiO2(石英)を利用している。
3dB方向性結合器12の一方の入力路11の一端にはレーザ光源10の出力端が光学的に接続されている。レーザ光源10としては単一縦モード発振が可能な半導体レーザダイオードが用いられている。該半導体レーザダイオードは、前記平面光回路による波長フィルターとハイブリット集積されている。あるいは、該半導体レーザダイオードは、前記平面光回路が構成されるSOI基板15上にモノリシック集積されていてもよい。
3dB方向性結合器12の他方の入力路13の終端14は、無反射コーティングを施された基板端面1に接続されている。3dB方向性結合器6の一方の出力路7の終端5も、無反射コーティングを施された基板端面1に接続されている。
光導波路からなる出力路9,16に関して、出力路9,16の3dB方向性結合器12から導波路型光共振器17,18までの導波路長が共に等しくなるように設定されている。光導波路からなる入力路4,8に関しても、入力路4,8の3dB方向性結合器6から導波路型光共振器17,18までの導波路長が共に等しくなるように設定されている。
導波路型光共振器17,18のそれぞれの上部には、共振器を構成する光導波路の温度を変化させるためのヒータ2が形成されている。
導波路型光共振器17,18はそれぞれ両端面に適切な反射率(透過率)のミラーを有して導波路エタロンを構成している。それぞれの導波路型光共振器の両端面のミラー部分は、シリコン導波路に沿って複数の溝部(エアギャップ)を周期的に配列して得られる、多層のエアギャップミラー3により構成されている。
図2に多層のエアギャップミラー3の構成例を模式的に示す。図2の例ではシリコン材料の光導波路101に150nmのエアギャップ103が、長さ120nmのシリコン材料の光導波路102を構成するように2箇所形成されている。
また図3は、本実施例でのエアギャップミラー3の反射率の波長依存性を示すシミュレーション結果の例である。この図から、本実施例によれば、通常の光通信で使用されるC帯の波長領域でほぼ一定の反射率(0.8)が得られることが分かる。
このような多層のエアギャップミラー3を導波路型光共振器17,18の両端面に同じように配設することにより、導波路型光共振器17と18を同じ波長透過特性にすることが出来る。
以下に、本実施例による光送信器の動作について詳細に述べる。
レーザ光源10としての半導体レーザの注入電流に小信号変調を付加することにより、該半導体レーザから、周波数変調されたレーザ光が出力される。該レーザ出力光は、光導波路11を伝搬して3dB方向性結合器12で光導波路9と16に2分岐される。
それぞれの分岐光は、同一の波長透過特性の導波路型光共振器17,18において、その光の波長成分に応じて強度変調されつつ透過波と反射波に分離される。
導波路型光共振器17,18において反射された光波成分は再び3dB方向性結合器12で合波されて、光導波路13に導かれ、無反射コーティングされた導波路端面14から外部へ放射される。このように反射光成分が光導波路13のみに導かれるため、本例の光送信器は半導体レーザへの反射戻り光を抑制するための光アイソレータは必要ない。
反射光成分が光導波路13のみに導かれる理由は、3dB方向性結合器12から導波路型光共振器17,18の各一端面のエアギャップミラー3までの導波路9と16の長さが等しく設定されていることによる。
一方、導波路型光共振器17,18において透過した光波成分は、光導波路4と8を伝搬した後に3dB方向性結合器6を介して光導波路7に導かれて、無反射コーティングを施した出力端5から外部に出力される。
このように本実施例の光送信器は、レーザ光源10において周波数変調された光波を、両端面にエアギャップミラー3を持つ導波路型光共振器17,18をMZI型の光行路に含むMZI型波長フィルターにより、強度変調して、出力することが出来る。
図4は、上記構成のMZI型波長フィルターの透過率(transmission)に関する波長スペクトルの模式図を示している。本発明によれば、例えば図中の符号202で指し示す波長変動幅(即ち周波数変調)になったレーザ発振光が、上記構成のMZI型波長フィルターを通過することにより、符号201で指し示す透過率変動幅(即ち強度変調)の光波に変換される。
図4に示される透過率スペクトルの波長周期は、導波路型光共振器17,18の波長周期と同一である。例えば、この周期を波長多重通信(WDM)方式のチャンネル間隔に設定することにより、本発明の光送信器はWDM方式に対応できる。
また、上記構成のMZI型波長フィルターを用いて周波数変動(FM)を強度変調(AM)に変換するためには、発振されるレーザ光の波長変動の中心に対して、波長フィルターの透過率スロープの中心を適切な波長位置に調整する必要がある。
この調整は、導波路型光共振器17,18のそれぞれに形成されたヒータ2によって実施することが出来る。その理由は、ヒータ2の加温により、導波路型光共振器17,18の導波路層の屈折率が熱光学効果により変化するので、図4のグラフに示されるような透過率スペクトルのピーク位置を波長軸に沿ってシフトさせることが出来るからである。
「第二実施例」
次に、本発明の第二実施例を説明する。
ここでは、第一実施例のMZI型波長フィルターを構成する3dB方向性結合器(図1の符号6,12の部品)の代替手段としてMMI(Multimode interference)カプラを用いた例を示す。
方向性結合器による合分波器は、2つの導波路間ギャップや導波路メサ形状などのバラツキにより、分岐比のズレが生じるので、フィルター特性に対する構造トレランスが小さいという課題がある。これに対し、下記の第二実施例で用いられているMMIカプラは、前述の構造トレランスが比較的大きいという利点がある。
図5はその第二実施例を示す模式図であるが、第一実施例と同じ構成要素には同一符号が付してある。
本実施例は図5に示すとおり、前述した第一実施例で使用されていた3dB方向性結合器を3dB型MMIカプラ32,36に替えたものである。
すなわち、本実施例の光送信器に用いられる波長フィルターは、2つの入力路と2つの出力路とを有する3dB型MMIカプラ32(2×2の3dB型MMIカプラと呼ぶ。)と、2つの入力路と1つの出力路とを有する3dB型MMIカプラ36(2×1の3dB型MMIカプラと呼ぶ。)と、を備える。
そして、3dB型MMIカプラ36の一方の入力路4と3dB型MMIカプラ32の一方の出力路16とを導波路型光共振器17で連結し、かつ、3dB型MMIカプラ36の他方の入力路8と3dB型MMIカプラ32の他方の出力路9とを導波路型光共振器18で連結することにより、前記波長フィルターはMZI型の回路構造となっている。
導波路型光共振器17と18は同一の波長透過特性を有する構成である。
このようなMZ干渉計型の波長フィルターはSOI基板15の上部平面に形成される。つまり、光導波路4,8,9及び16と、3dB方向性結合器6,12と導波路型光共振器17,18とがSOI基板15上にモノリシック集積されて平面光回路(PLC)を構成している。
前記平面光回路を構成する光導波路のコア層はSOI基板15におけるSi(シリコン)を、クラッド層はSOI基板15におけるSiO2(石英)を利用している。
3dB型MMIカプラ32の一方の入力路11の一端にはレーザ光源10の出力端が光学的に接続されている。レーザ光源10としては単一縦モード発振が可能な半導体レーザダイオードが用いられている。該半導体レーザダイオードは、前記平面光回路による波長フィルターとハイブリット集積されている。あるいは、該半導体レーザダイオードは、前記平面光回路が構成されるSOI基板15上にモノリシック集積されていてもよい。
3dB型MMIカプラ32の他方の入力路13の終端14は、無反射コーティングを施された基板端面1に接続されている。3dB型MMIカプラ36の一方の出力路7の終端5も、無反射コーティングを施された基板端面1に接続されている。
光導波路からなる出力路9,16に関して、出力路9,16の3dB型MMIカプラ32から導波路型光共振器17,18までの導波路長が共に等しくなるように設定されている。光導波路からなる入力路4,8に関しても、入力路4,8の3dB型MMIカプラ36から導波路型光共振器17,18までの導波路長が共に等しくなるように設定されている。
導波路型光共振器17,18のそれぞれの上部には、共振器を構成する光導波路の温度を変化させるためのヒータ2が形成されている。
導波路型光共振器17,18はそれぞれ両端面に適切な反射率(透過率)のミラーを有して導波路エタロンを構成している。この導波路型光共振器の両端面のミラー部分は、シリコン導波路に沿って複数の溝部(エアギャップ)を周期的に配列して得られる、多層のエアギャップミラー3により構成されている。
以下に、本実施例による光送信器の動作について詳細に述べる。
レーザ光源10としての半導体レーザの注入電流に小信号変調を付加することにより、該半導体レーザから、周波数変調されたレーザ光が出力される。該レーザ出力光は、光導波路11を伝搬して3dB型MMIカプラ32で光導波路9と16に2分岐される。
それぞれの分岐光は、同一の波長透過特性の導波路型光共振器17,18において、その波長成分に応じて強度変調されつつ透過波と反射波に分離される。
導波路型光共振器17,18において反射された光波成分は再び3dB型MMIカプラ32を介して、光導波路13に導かれ、無反射コーティングされた導波路端面14から外部へ放射される。このように反射光成分が光導波路13のみに導かれるため、半導体レーザへの反射戻り光を抑制するための光アイソレータは必要ない。
反射光成分が光導波路13のみに導かれる理由は、3dB型MMIカプラ32から導波路型光共振器17,18の各一端面のエアギャップミラー3までの導波路9と16の長さが等しく設定されていることによる。
一方、導波路型光共振器17,18において透過した光波成分は、光導波路4と8を伝搬した後に3dB型MMIカプラ36で合波されて光導波路7を伝播して、無反射コーティングを施した出力端5から外部に出力される。
このように本実施例の光送信器は、レーザ光源10において周波数変調された光波を、両端面にエアギャップミラー3を持つ導波路型光共振器17,18をMZI型の光行路に含むMZI型波長フィルターにより、強度変調して、出力することが出来る。
(その他の実施例)
これまでに説明したように、本発明の光送信器は、周波数変調された光波を発振するレーザ光源と、該レーザ光源からの光波を強度変調された光波に変換して出力する波長フィルターと、を備える。また本発明の波長フィルターは、レーザ光源からの出力光が入力されると、その入力波長に応じて出力光強度を変化させるものである。
その波長フィルターは、2つの、2×2の3dB方向性結合器が縦列接続されたマッハツェンダー干渉計型の構造を有している。
このようなマッハツェンダー干渉計型の光行路において2つの3dB方向性結合器を結ぶ2つの光行路のそれぞれに、透過率及び反射率に関して周期的な波長特性を有する光共振器が含まれている。
上記のような波長フィルターの他の態様として、2つの3dB方向性結合器のうちの一方は、2×2の3dB方向性結合器で分岐された光を合波する為の、2×1の3dB合波器であってもよい。3dB合波器はY分岐型光回路部品より構成してもよい。
また上記波長フィルターの好ましい態様として、前記3dB方向性結合器及び前記3dB合波器がそれぞれ、MMI(マルチモード干渉系)型光回路部品より構成されているものが適用できる。
前記光共振器としては、両端面に適切な反射率のミラーを有する導波路型光共振器を適用することが好ましい。
前述のように波長フィルターを構成する3dB方向性結合器、3dB合波器、MMI型光回路、導波路型光共振器等の各光部品は、平面光回路(PLC)を構成するように同一基板上にモノリシック集積されていることが好ましい。
この場合、前記平面光回路の光導波路コア層を半導体材料で形成すると、前記レーザ光源としての半導体レーザを、前記平面光回路と同じ基板にモノリシック集積することが可能である。
前記平面光回路の光導波路を石英系材料で構成した場合は、前記半導体レーザを前記平面光回路による波長フィルターとハイブリット集積することが可能である。
また、前記導波路型光共振器の両端それぞれのミラー部分としては、導波路に沿って周期的に配列された多層の空隙ギャップが適用できる。
また、前記波長フィルターの波長透過特性をチューニングするために、前記導波路型光共振器に、該共振器の共振波長を可変せしめるヒータ電極が配置されているものが好ましい。
前記レーザ光源としては、出力されるレーザ光の発振波長を可変せしめることが可能な波長可変光源であることが好ましい。
以上のような態様の光送信器は、レーザ光源より出力される発振光に対して、伝送データに対応する周波数変調を施し、波長フィルターを用いて振幅変調データ(光強度変調データ)に変換して出力することが出来る。そのため、半導体レーザのみを使用した直接変調方式や、半導体レーザと外部光変調器との組み合わせた伝送方式などに比べて、長距離伝送が可能となる。
レーザ光源から出力される周波数変調された光波は、波長フィルターの入力導波路端即ち3dB方向性結合器の一端に入力された後、2方向に分岐される。そして、それぞれの分岐光は、導波路型光共振器において、その光波の周波数に応じて強度変調されつつ透過光成分と反射光成分に分離される。
その透過光成分は、前記導波路型光共振器を通過した後、3dB方向性結合器または3dB合波器で合波されて外部へ出力されることになる。一方、前記反射光成分は3dB方向性結合器に戻り、レーザ光源に接続されていないもう一方の光導波路へ導波される。
このとき、前記各導波路型光共振器の端部から前記3dB方向性結合器までの2つ光波の位相差が2Nπラジアン(但し、Nは整数)になるように、2つの導波路型光共振器の位置が設定されている。上記の各実施例では、各導波路型光共振器17,18の端部から3dB方向性結合器12または3dB型MMIカプラ32までの2つの導波路長が共に等しく設定されている。
このような設定により、前記反射光成分は、レーザ光が入力された導波路ではなく、もう一方の導波路に導波される。
したがって、レーザ光源への反射戻り光を抑制するための光アイソレータが不要となり、余分なコストを低減することが可能となる。
以上のような波長フィルターを備えた光送信器は次のような効果を奏する。
第一の効果は、周波数変調されたレーザ光源の光波が強度変調に変換されて出力されるので、光出力後の波形歪を低減することが可能な点である。
このようなFM−AM変換方式は、半導体レーザのみを用いた直接変調方式や外部変調器を用いた通信方式に比べて、より長距離の伝送が可能である。
第二の効果は、半導体レーザによる周波数変調を、狭帯域の外部フィルターの波長依存性(周波数依存性)を利用して十分な消光比(Extention Ratio)の強度変調に変換することが可能な点である。フィルターの波長特性を急峻にすることにより、比較的小さな周波数変調で大きな強度変調を実現できるので、駆動電気回路の消費電力が低減する。
第三の効果は、波長フィルターがその光波入力部に方向性結合器を用いたマッハツェンダー干渉計型の構成を有している点である。この構成により、波長フィルターの反射光成分は、方向性結合器を介して、光波入力ポートとは異なる他方のポートに出力されることになるので、レーザ光源への戻り光成分を抑制できる。即ち、アイソレータ部品が不要になるので光送信器の低コスト化が可能である。
第四の効果は、波長フィルターを平面光回路(PLC)で構成することが可能な点である。この構成により、半導体レーザ光源とのハイブリット集積が可能である。さらに平面回路として半導体材料を用いることによりモノリシック集積できるので、小型化と実装コストの低減を図ることができる。
第五の効果は、波長フィルターに内包される光共振器に導波路エタロンが構成されている点である。その導波路エタロンの長さを短尺化することにより、フリースペクトラムレンジ(FSR)即ち、共振周波数間隔をほとんど他の制限を受けずに拡大することができるので、送信可能な変調帯域を十分に大きくすることが可能である。
以上のように本発明について幾つかの実施例を示して説明したが、本願発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能であることは言うまでもない。
本発明の第一実施例による光送信器の構成を示す模式図。 本発明に用いられる導波路型光共振器の端面のエアギャップミラーの構成を示す模式図。 本発明に用いられる導波路型光共振器の端面のエアギャップミラーの反射率の波長依存性を示すシミュレーション結果のグラフ。 本発明の光送信器に使用される波長フィルターの透過率に関する波長スペクトルを示すグラフ。 本発明の第二実施例による光送信器の構成を示す模式図
符号の説明
1 無反射コーティングが施された基板端面
2 ヒータ
3 導波路型光共振器のエアギャップミラー
4 3dB方向性結合器6の入力路
5 3dB方向性結合器6の出力路の終端(出力端)
6 2×2の3dB方向性結合器
7 3dB方向性結合器6の出力路
8 3dB方向性結合器6の入力路
9 3dB方向性結合器12の出力路
10 レーザ光源
11 3dB方向性結合器12の入力路
12 2×2の3dB方向性結合器
13 3dB方向性結合器12の入力路
14 3dB方向性結合器12の入力路の終端(導波路端面)
15 SOI基板
16 3dB方向性結合器6の出力路の終端(出力端)
17 導波路型光共振器
18 導波路型光共振器
101 Si導波路
102 Si導波路
103 エアギャップ
201 透過率変動幅
202 波長変動幅
32 2×2の3dB型MMIカプラ
36 2×1の3dB型MMIカプラ

Claims (13)

  1. レーザ光源からの特定波長の光波を、強度変調された光波に変換して出力する光送信器の波長フィルターであって、
    マッハツェンダー干渉計型の構造となるように縦列接続され、それぞれが2つの入力路と2つの出力路とを有する第一及び第二の3dB方向性結合器と、
    前記第一の3dB方向性結合器の一方の入力路と前記第二の3dB方向性結合器の一方の出力路とを連結する第一の光共振器と、
    前記第一の3dB方向性結合器の他方の入力路と前記第二の3dB方向性結合器の他方の出力路とを連結する、前記第一の光共振器と同じ波長特性を持つ第二の光共振器と、を備え、
    前記第一の3dB方向性結合器の一方の出力路が、前記強度変調された光波の出力部になっており、
    前記第二の3dB方向性結合器の一方の入力路が、前記第一及び第二の光共振器を通過しないで戻る反射光成分の出力部になっており、
    前記第二の3dB方向性結合器の他方の入力路が、前記レーザ光源からの光波の入力部になっている、波長フィルター。
  2. 前記第一及び第二の光共振器が、両端に所定の反射率のミラーを有する導波路型光共振器であることを特徴とする請求項1に記載の波長フィルター。
  3. 前記導波路型光共振器の両端それぞれのミラー部分が、周期的に配列された多層の空隙ギャップにより形成されていることを特徴とする請求項2に記載の波長フィルター。
  4. 前記第一及び第二の光共振器にそれぞれ配設されたヒータを更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の波長フィルター。
  5. 前記第一の3dB方向性結合器の代替の手段として、2つの入力路と1つの出力路とを有する3dB合波器を用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の波長フィルター。
  6. 前記第一及び第二の3dB方向性結合器の代替の手段として、MMI(Multimode interference)カプラを用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の波長フィルター。
  7. 前記第一及び第二の3dB方向性結合器と前記第一及び第二の光共振器が、基板に形成された光導波路を用いた平面光回路により構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の波長フィルター。
  8. 前記平面光回路の光導波路が半導体材料または石英系材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項7に記載の波長フィルター。
  9. 請求項1から4のいずれか1項に記載の波長フィルターと、
    該波長フィルターに入力するレーザ光源であってレーザ発振光の波長を変えられるレーザ光源と、
    を備えた光送信器。
  10. 前記レーザ光源として半導体レーザが使われており、
    前記波長フィルターが、基板に形成された光導波路を用いた平面光回路により構成されており、
    前記半導体レーザが、前記平面光回路による波長フィルターとハイブリット集積されていることを特徴とする請求項9に記載の光送信器。
  11. 前記平面光回路の光導波路が石英系材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項10に記載の光送信器。
  12. 前記レーザ光源として半導体レーザが使われており、
    前記波長フィルターが、基板に形成された光導波路を用いた平面光回路により構成されており、
    前記半導体レーザが、前記平面光回路と同じ基板にモノリシック集積されていることを特徴とする請求項9に記載の光送信器。
  13. 前記平面光回路の光導波路コア層が半導体材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項12に記載の光送信器。
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