JP2009203146A - 回収カリウム塩の固結防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結を、長期間に亘って防止することが可能な回収カリウム塩の固結防止方法を提供する。
【解決手段】本発明の回収カリウム塩の固結防止方法は、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストDを洗浄槽1を用いて水洗し、得られたスラリーSを濾過機2を用いて固形分C1とカリウム塩を含む濾液F1とに分離し、反応槽3を用いて濾液F1に炭酸カリウムを添加し反応させて濾液F2とし、その後、濃縮装置4を用いて濃縮し、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させた濾液F3とし、濾過機5を用いて、この混合物を濾液F3から回収し、乾燥機6にて乾燥し、回収カリウム塩とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の回収カリウム塩の固結防止方法は、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストDを洗浄槽1を用いて水洗し、得られたスラリーSを濾過機2を用いて固形分C1とカリウム塩を含む濾液F1とに分離し、反応槽3を用いて濾液F1に炭酸カリウムを添加し反応させて濾液F2とし、その後、濃縮装置4を用いて濃縮し、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させた濾液F3とし、濾過機5を用いて、この混合物を濾液F3から回収し、乾燥機6にて乾燥し、回収カリウム塩とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、回収カリウム塩の固結防止方法に関し、更に詳しくは、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の、潮解性に起因する固結を防止することが可能であり、したがって、回収カリウム塩を固結させることなく長期の保存が可能な回収カリウム塩の固結防止方法に関するものである。
近年、環境問題への関心が高まることにより、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストに含まれている少量ではあるが有用な化合物である塩化カリウム等のカリウム塩についても、回収して有効利用することが試みられている。
ところで、塩化カリウム等のカリウム塩は潮解性を有するために、保存している間に大気中から吸湿したり、あるいは原料自体に結晶水や水分を含んでいたり等により固結してしまう虞がある。そこで、原料の固結を防止するために、下記の様な様々な固結防止方法が提案されている。
(1)晶析操作により製造したチオシアン酸アンモニウム結晶を乾燥して水分を0.5%以下に低減した後、水蒸気透過率が10g/m2・24Hr以下の袋とクラフト紙袋で構成された袋に袋詰めして貯蔵するチオシアン酸アンモニウム貯蔵中の固結防止方法(特許文献1)。
(2)塩化カルシウムに、界面活性剤であるHLB6以下の蔗糖脂肪酸エステルを添加することにより、塩化カルシウムの粒子、顆粒または結晶同士の付着を阻止する方法(特許文献2)。
ところで、塩化カリウム等のカリウム塩は潮解性を有するために、保存している間に大気中から吸湿したり、あるいは原料自体に結晶水や水分を含んでいたり等により固結してしまう虞がある。そこで、原料の固結を防止するために、下記の様な様々な固結防止方法が提案されている。
(1)晶析操作により製造したチオシアン酸アンモニウム結晶を乾燥して水分を0.5%以下に低減した後、水蒸気透過率が10g/m2・24Hr以下の袋とクラフト紙袋で構成された袋に袋詰めして貯蔵するチオシアン酸アンモニウム貯蔵中の固結防止方法(特許文献1)。
(2)塩化カルシウムに、界面活性剤であるHLB6以下の蔗糖脂肪酸エステルを添加することにより、塩化カルシウムの粒子、顆粒または結晶同士の付着を阻止する方法(特許文献2)。
(3)食塩または精製塩に、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素等の無機酸化物、アルミノケイ酸ナトリウム、アルミノケイ酸カルシウム等のアルミノケイ酸化合物等からなる水不溶性の微粒化無機化合物を0.2〜10重量%添加する方法(特許文献3)。
(4)塩化ナトリウム粉末に硫酸マグネシウム粉末を混合することにより、マグネシウムイオンを含有しながら固結性の無い食塩粉末を得る方法(特許文献4)。
この他にも、シリカゲルやリン酸水素二ナトリウムのように吸湿性を有する物質を添加する方法、フェロシアン化物、クエン酸鉄アンモニウムのように塩の結晶成長を阻害し、微細化する媒晶作用を有する物質を添加する方法等が提案され、一部は既に実用に供されている。
特開平9−208220号公報
特開平1−261484号公報
特開平5−229815号公報
特開昭63−109755号公報
(4)塩化ナトリウム粉末に硫酸マグネシウム粉末を混合することにより、マグネシウムイオンを含有しながら固結性の無い食塩粉末を得る方法(特許文献4)。
この他にも、シリカゲルやリン酸水素二ナトリウムのように吸湿性を有する物質を添加する方法、フェロシアン化物、クエン酸鉄アンモニウムのように塩の結晶成長を阻害し、微細化する媒晶作用を有する物質を添加する方法等が提案され、一部は既に実用に供されている。
ところで、従来のチオシアン酸アンモニウムの固結防止方法では、チオシアン酸アンモニウム結晶に付着した水分の量を調整した後、水蒸気透過率の低い包材にて包装しているために、包材に掛かるコストが高額になり、実用的ではないという問題点があった。また、包装を開封した後の吸湿性や潮解性に起因するべたつきや流動性の低下を防止することができないという問題点もあった。
また、塩化カルシウムに、界面活性剤としてHLB6以下の蔗糖脂肪酸エステルを添加する方法では、蔗糖脂肪酸エステル等の界面活性剤が有機物であることから、この有機物を塩化カルシウムに添加すると、この有機物が塩化カルシウムに悪影響を及ぼすという問題点があった。
また、塩化カルシウムに、界面活性剤としてHLB6以下の蔗糖脂肪酸エステルを添加する方法では、蔗糖脂肪酸エステル等の界面活性剤が有機物であることから、この有機物を塩化カルシウムに添加すると、この有機物が塩化カルシウムに悪影響を及ぼすという問題点があった。
また、食塩に、水不溶性の微粒化無機化合物、あるいは硫酸マグネシウム粉末を混合する等の方法では、食塩の潮解性を弱めることはできるものの、食塩が固結するのを防止することが難しく、この固結防止を長期間に亘って維持することが難しいという問題点があった。
したがって、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストに含まれる塩化カリウム等のカリウム塩に上記の方法を用いたとしても、やはり、固結防止を長期間に亘って維持することが難しいという問題点があった。
したがって、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストに含まれる塩化カリウム等のカリウム塩に上記の方法を用いたとしても、やはり、固結防止を長期間に亘って維持することが難しいという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結を、長期間に亘って防止することが可能であり、その結果、回収カリウム塩の取り扱いが容易になり、固結に起因するトラブル等の無い回収カリウム塩の固結防止方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストを水洗し、得られたスラリーまたは水溶液を固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、この析出した混合物を濾液から回収して乾燥することとすれば、得られた回収カリウム塩の固結を長期間に亘って防止することができ、しかも、回収カリウム塩の取り扱いが容易であり、固結に起因するトラブル等も無いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の回収カリウム塩の固結防止方法は、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結防止方法であって、前記脱塩バイパスダストを水洗し、次いで、得られたスラリーまたは水溶液を固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、次いで、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、次いで、この析出した混合物を前記濾液から回収して乾燥し、回収カリウム塩とすることを特徴とする。
前記濾液に炭酸カリウムを添加する際の該炭酸カリウムの添加量を、前記濾液中のカルシウムのモル濃度の1倍モル量を超えかつ3倍モル量以下とすることにより、炭酸カリウムを余剰に含む濾液とすることが好ましい。
前記炭酸カリウムを余剰に含む濾液を濃縮し、この濾液中の炭酸カリウムを飽和させることにより、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させることが好ましい。
前記濾液に二酸化炭素、炭酸、炭酸塩のうち1種または2種以上を添加して前記濾液に含まれるカルシウムを除去し、次いで、このカルシウムが除去された濾液に前記炭酸カリウムを添加することが好ましい。
前記炭酸カリウムを余剰に含む濾液を濃縮し、この濾液中の炭酸カリウムを飽和させることにより、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させることが好ましい。
前記濾液に二酸化炭素、炭酸、炭酸塩のうち1種または2種以上を添加して前記濾液に含まれるカルシウムを除去し、次いで、このカルシウムが除去された濾液に前記炭酸カリウムを添加することが好ましい。
本発明の回収カリウム塩の固結防止方法によれば、脱塩バイパスダストを水洗して得られたスラリーまたは水溶液を、固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、次いで、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、次いで、この析出した混合物を前記濾液から回収して乾燥するので、得られた回収カリウム塩の潮解性を低下させ、固結し難くすることができ、したがって、得られた回収カリウム塩の固結を長期間に亘って防止することができる。
また、得られた回収カリウム塩は、固結が長期間に亘って防止されるものであるから、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができる。したがって、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩を、容易かつ安価に得ることができる。
また、得られた回収カリウム塩は、固結が長期間に亘って防止されるものであるから、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができる。したがって、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩を、容易かつ安価に得ることができる。
本発明の回収カリウム塩の固結防止方法の最良の形態について、図面に基づき説明する。
なお、本形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、本形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態のセメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収カリウム塩を回収する装置を示す模式図である。
図において、1は洗浄槽、2は濾過機、3は反応槽、4は濃縮装置、5は濾過機、6は乾燥機である。
図において、1は洗浄槽、2は濾過機、3は反応槽、4は濃縮装置、5は濾過機、6は乾燥機である。
洗浄槽1は、セメントキルン等のセメント製造設備にて発生する排ガスから塩素を取り除く際に生じる脱塩バイパスダストDを水洗する装置であり、この脱塩バイパスダストDに新たな水(以下、新水とも称する)Wを添加し混合することにより、この脱塩バイパスダストDを洗浄するとともに、この脱塩バイパスダストDに含まれる水溶性成分を溶出しスラリーS1(または水溶液)とする装置である。
濾過機2は、例えば、フィルタープレス等からなるもので、洗浄槽1にて得られたスラリーS1(または水溶液)を加圧濾過により固形分C1と、カリウム塩等の水溶性成分を含む濾液F1とに分離し、この加圧濾過後に得られた固形分C1を加圧した状態のまま新水Wを圧送して固形分C1を洗浄し、この固形分C1に含まれるカリウム塩等の水溶性成分をさらに除去する装置である。洗浄された固形分C1は、セメント製造設備のセメントキルンに投入されてセメント原料として有効利用される。
反応槽3は、濾過機2から排出されるカリウム塩を含む濾液F1に、炭酸カリウム、二酸化炭素、炭酸、炭酸塩等を添加し、撹拌・混合して反応させ、濾液F2とする装置である。
濃縮装置4は、反応槽3から取り出された濾液F2を濃縮して、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させた濾液F3とする装置である。
この濃縮装置4は、濾液F2から炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を容易に析出させることができるように、濾液F2を濃縮するためのヒータ等の加熱手段、あるいは逆浸透膜や電気透析膜等による一次濃縮手段及びその後段に設けられたヒータ等の加熱手段を有する濃縮手段を備えている。
濃縮装置4は、反応槽3から取り出された濾液F2を濃縮して、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させた濾液F3とする装置である。
この濃縮装置4は、濾液F2から炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を容易に析出させることができるように、濾液F2を濃縮するためのヒータ等の加熱手段、あるいは逆浸透膜や電気透析膜等による一次濃縮手段及びその後段に設けられたヒータ等の加熱手段を有する濃縮手段を備えている。
濾過機5は、例えば、遠心分離機等からなるもので、濃縮装置4にて得られた炭酸カリウム結晶及びカリウム塩を含有する混合物を含む濾液F3を遠心分離により、炭酸カリウム結晶及びカリウム塩を含有する混合物を主成分とする固形分C2と、濾液F4とに分離する装置である。
以下、「炭酸カリウム結晶及びカリウム塩を含有する混合物」のことを、単に「カリウム塩混合物」とも称する。
乾燥機6は、例えば、恒温乾燥機、振動熱風乾燥機等からなるもので、濾過機5から取り出されたカリウム塩混合物を主成分とする固形分C2を、例えば、100℃〜300℃、好ましくは110℃〜200℃にて加熱することにより乾燥させる装置である。なお、乾燥に要する時間は、恒温乾燥機では1〜24時間程度、振動熱風乾燥機では1〜10分程度である。
以下、「炭酸カリウム結晶及びカリウム塩を含有する混合物」のことを、単に「カリウム塩混合物」とも称する。
乾燥機6は、例えば、恒温乾燥機、振動熱風乾燥機等からなるもので、濾過機5から取り出されたカリウム塩混合物を主成分とする固形分C2を、例えば、100℃〜300℃、好ましくは110℃〜200℃にて加熱することにより乾燥させる装置である。なお、乾燥に要する時間は、恒温乾燥機では1〜24時間程度、振動熱風乾燥機では1〜10分程度である。
次に、本実施形態の回収カリウム塩の固結防止方法について、図1に基づき説明する。
本実施形態の回収カリウム塩の固結防止方法は、セメントキルン等のセメント製造設備にて発生する排ガスから塩素を取り除く際に生じる脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結防止方法であり、前記脱塩バイパスダストを水洗し、次いで、得られたスラリーまたは水溶液を固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、次いで、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、次いで、この析出した混合物を前記濾液から回収して乾燥し、回収カリウム塩とする方法である。
本実施形態の回収カリウム塩の固結防止方法は、セメントキルン等のセメント製造設備にて発生する排ガスから塩素を取り除く際に生じる脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結防止方法であり、前記脱塩バイパスダストを水洗し、次いで、得られたスラリーまたは水溶液を固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、次いで、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、次いで、この析出した混合物を前記濾液から回収して乾燥し、回収カリウム塩とする方法である。
この回収カリウム塩の固結防止方法の各工程について、さらに詳細に説明する。
「水洗工程」
まず、脱塩バイパスダストDを所定量、洗浄槽1に投入し、この脱塩バイパスダストDの所定量に対して2〜5質量倍の新水Wを添加して攪拌し、スラリーSとするとともに、この脱塩バイパスダストDに含まれるカリウム塩等の可溶成分を溶出させる。新水Wとしては、工業用水、製造工程等から排出される2次排水等が用いられる。
「水洗工程」
まず、脱塩バイパスダストDを所定量、洗浄槽1に投入し、この脱塩バイパスダストDの所定量に対して2〜5質量倍の新水Wを添加して攪拌し、スラリーSとするとともに、この脱塩バイパスダストDに含まれるカリウム塩等の可溶成分を溶出させる。新水Wとしては、工業用水、製造工程等から排出される2次排水等が用いられる。
ここで新水Wの添加量を2〜5質量倍とする理由は、新水Wの添加量が脱塩バイパスダストDの2質量倍未満であると、脱塩バイパスダストDに含まれるカリウム塩の溶出が十分でなく、後段の濾過機2により濾過して得られる固形分C1中に残存するカリウム塩が多くなり、カリウム塩の回収効率が低下するからである。また得られるスラリーの粘性が高くなり、後の工程へのポンプ輸送が難しくなるからである。
また、水の添加量が脱塩バイパスダストDの5質量倍を超えると、脱塩バイパスダストD中のカリウム塩は充分に溶出されるものの、スラリーS1中の水の含有量が多くなり過ぎてしまい、その結果、加熱濃縮を行うために蒸発させる水分量が多くなり、エネルギーコストが高くなるからである。
また、水の添加量が脱塩バイパスダストDの5質量倍を超えると、脱塩バイパスダストD中のカリウム塩は充分に溶出されるものの、スラリーS1中の水の含有量が多くなり過ぎてしまい、その結果、加熱濃縮を行うために蒸発させる水分量が多くなり、エネルギーコストが高くなるからである。
上記の撹拌では、脱塩バイパスダストDに含まれるカリウム塩の溶出を早めるために、洗浄槽1内の温度を30℃〜60℃に加温してもよい。
また、攪拌時間は、カリウム塩が溶出するのに充分な時間であればよく、例えば、0.5〜3時間が好ましい。
また、攪拌時間は、カリウム塩が溶出するのに充分な時間であればよく、例えば、0.5〜3時間が好ましい。
「固液分離工程」
このようにして得られたスラリーSを濾過機2に投入し、圧搾して固液分離を行い、固形分C1と濾液F1に分離する。
この濾過の際に、濾過機2内に新水Wを導入し、固形分C1に残留するカリウム塩を含有する水分を新水Wで洗浄する。この新水Wでの洗浄は、濾過機2を加圧した状態で、固形分C1に一方向から新水Wを圧送することにより、少ない水量で効率のよい洗浄を行うことができる。
このようにして得られたスラリーSを濾過機2に投入し、圧搾して固液分離を行い、固形分C1と濾液F1に分離する。
この濾過の際に、濾過機2内に新水Wを導入し、固形分C1に残留するカリウム塩を含有する水分を新水Wで洗浄する。この新水Wでの洗浄は、濾過機2を加圧した状態で、固形分C1に一方向から新水Wを圧送することにより、少ない水量で効率のよい洗浄を行うことができる。
この新水Wを用いた洗浄により、固形分C1に残留するカリウム塩を効果的に除去することができる。
また、得られた固形分C1はカルシウム成分に富んでおり、セメント原料として有効利用される。例えば、固形分C1を直接セメント製造設備に送った場合には、他のセメント原料と混合され、乾燥・粉砕の後、粉末セメント原料としてセメント焼成工程にて再循環使用され、セメントクリンカとして焼成される。
また、得られた固形分C1はカルシウム成分に富んでおり、セメント原料として有効利用される。例えば、固形分C1を直接セメント製造設備に送った場合には、他のセメント原料と混合され、乾燥・粉砕の後、粉末セメント原料としてセメント焼成工程にて再循環使用され、セメントクリンカとして焼成される。
「反応析出工程」
濾過機2から排出される濾液F1を反応槽3に導入する。
この濾液F1から回収されるカリウム塩の純度を高めるためには、この濾液F1に含まれているカルシウムをできるだけ取り除いておくことが好ましい。
そこで、この濾液F1に炭酸カリウムを添加する前に、濾液F1に二酸化炭素(CO2)、炭酸(H2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)等の炭酸塩のうち1種または2種以上を添加して濾液F1に含まれるカルシウムを除去しておく。
濾過機2から排出される濾液F1を反応槽3に導入する。
この濾液F1から回収されるカリウム塩の純度を高めるためには、この濾液F1に含まれているカルシウムをできるだけ取り除いておくことが好ましい。
そこで、この濾液F1に炭酸カリウムを添加する前に、濾液F1に二酸化炭素(CO2)、炭酸(H2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)等の炭酸塩のうち1種または2種以上を添加して濾液F1に含まれるカルシウムを除去しておく。
これらの添加量は、濾液F1に含まれているカルシウムを取り除くことができる量であればよく、特に限定しないが、例えば、濾液F1に含まれているカルシウムのモル量に対して1〜3モル量倍を添加すればよい。なお、二酸化炭素(CO2)や炭酸(H2CO3)は、多量に添加すると再溶解するので、再溶解を防止するためにもpHを7以上に制御することが必要である。
濾液F1中のカルシウムは、二酸化炭素(CO2)、炭酸(H2CO3)、炭酸塩等により炭酸カルシウムとなって沈降し反応槽3の底部に堆積される。この炭酸カルシウムは、固液分離工程にて得られる固形分C1と同様に、セメント原料として有効利用される。
濾液F1中のカルシウムは、二酸化炭素(CO2)、炭酸(H2CO3)、炭酸塩等により炭酸カルシウムとなって沈降し反応槽3の底部に堆積される。この炭酸カルシウムは、固液分離工程にて得られる固形分C1と同様に、セメント原料として有効利用される。
次いで、このカルシウムが取り除かれた濾液F1に、析出する炭酸カリウムに見合うだけの量の炭酸カリウムを添加して撹拌、混合して反応させ、濾液F2とする。
ここで、析出する炭酸カリウムに見合うだけの量とは、濃縮後にも飽和量相当分が析出せずに濾液中に溶解したままであることや、例えば、事前にカルシウム除去のために炭酸カリウムが添加された場合には、カルシウム除去後に残存する余剰分により炭酸カリウムの析出量が増加することや、例えば、濾液F1にカルシウムが残留している場合には、炭酸カルシウムが炭酸カリウムに優先して析出するので、炭酸カリウムの析出量が減少すること等を考慮して算出される量のことである。
ここで、析出する炭酸カリウムに見合うだけの量とは、濃縮後にも飽和量相当分が析出せずに濾液中に溶解したままであることや、例えば、事前にカルシウム除去のために炭酸カリウムが添加された場合には、カルシウム除去後に残存する余剰分により炭酸カリウムの析出量が増加することや、例えば、濾液F1にカルシウムが残留している場合には、炭酸カルシウムが炭酸カリウムに優先して析出するので、炭酸カリウムの析出量が減少すること等を考慮して算出される量のことである。
この濾液F1に含まれるカリウム塩を効果的に析出させるためには、炭酸カリウムの添加量を、濾液F1に残留するカルシウムのモル濃度の1倍モル量を超えかつ3倍モル量以下、好ましくは1.1倍モル量以上かつ1.5倍モル量以下とする。
この炭酸カリウムは粉末状でもよいが、濾液F1にできるだけ速やかに添加することを考慮すると、水溶液の状態が好ましい。
この炭酸カリウムは粉末状でもよいが、濾液F1にできるだけ速やかに添加することを考慮すると、水溶液の状態が好ましい。
次いで、この濾液F2を濃縮装置4に導入し、この装置に備えられた加熱手段による加温、あるいは逆浸透膜や電気透析膜等による一次濃縮及びその後の加熱手段による加温により濃縮して、添加した炭酸カリウムを飽和させ、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させる。
この濾液F2中のカリウム塩は、添加される炭酸カリウムと共に析出し、結果的に、析出したカリウム塩混合物(炭酸カリウム結晶及びカリウム塩を含有する混合物)を含む濾液(厳密には、結晶含有スラリー)F3が生成することとなる。
このカリウム塩混合物における炭酸カリウム結晶の量は、カリウム塩の0.2質量%〜1質量%程度である。
このカリウム塩混合物における炭酸カリウム結晶の量は、カリウム塩の0.2質量%〜1質量%程度である。
「濾過・乾燥工程」
このようにして得られたカリウム塩混合物を含む濾液F3を濾過機5に投入し、遠心分離により固液分離を行い、回収カリウム塩(カリウム塩混合物を主成分とする固形分)C2と、濾液F4とに分離する。
得られた回収カリウム塩C2は、乾燥機6にて、100℃〜300℃にて1〜10分間加熱され、乾燥した回収カリウム塩として有効利用される。
なお、濾液F4は、濃縮前の濾液F2として反応析出工程に戻される。
このようにして得られたカリウム塩混合物を含む濾液F3を濾過機5に投入し、遠心分離により固液分離を行い、回収カリウム塩(カリウム塩混合物を主成分とする固形分)C2と、濾液F4とに分離する。
得られた回収カリウム塩C2は、乾燥機6にて、100℃〜300℃にて1〜10分間加熱され、乾燥した回収カリウム塩として有効利用される。
なお、濾液F4は、濃縮前の濾液F2として反応析出工程に戻される。
このようにして得られた回収カリウム塩は、潮解性が低下しており、固結し難いものとなっている。よって、この回収カリウム塩は、固結を長期間に亘って防止することが可能である。
また、この回収カリウム塩は、固結が長期間に亘って防止されるものであるから、粉体としての特性を長期間に亘って維持することが可能である。これにより、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩が、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから容易かつ安価に得られる。
また、この回収カリウム塩は、固結が長期間に亘って防止されるものであるから、粉体としての特性を長期間に亘って維持することが可能である。これにより、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩が、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから容易かつ安価に得られる。
以上説明したように、本実施形態の回収カリウム塩の固結防止方法によれば、脱塩バイパスダストDを水洗して得られたスラリーS(または水溶液)を、固形分C1とカリウム塩を含む濾液F1とに分離し、次いで、この濾液F1に炭酸カリウム、二酸化炭素、炭酸、炭酸塩等を添加し、その後濃縮して、カリウム塩混合物を析出させ、次いで、このカリウム塩混合物を濾液F2から回収して乾燥し、回収カリウム塩とするので、固結を長期間に亘って防止することができる。
また、得られた回収カリウム塩は、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができ、したがって、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩を、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから容易かつ安価に得ることができる。
また、得られた回収カリウム塩は、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができ、したがって、取り扱いが容易であり、しかも固結に起因するトラブル等も無い回収カリウム塩を、セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから容易かつ安価に得ることができる。
以下、本発明の回収カリウム塩の固結防止方法について実施例及び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって何ら制限されるものではない。
この実施例及び比較例で用いた脱塩バイパスダストの組成は下記の通りであった。
SiO2:5.1質量%、Al2O3:2.5質量%、Fe2O3:1.0質量%、CaO:14.1質量%、SO3:0.2質量%、Cl:28.2質量%、Na2O:2.4質量%、K2O:39.5質量%、Cu:500mg/Kg、Zn:500mg/Kg、Pb:5,000mg/Kg、Se:350mg/Kg
この実施例及び比較例で用いた脱塩バイパスダストの組成は下記の通りであった。
SiO2:5.1質量%、Al2O3:2.5質量%、Fe2O3:1.0質量%、CaO:14.1質量%、SO3:0.2質量%、Cl:28.2質量%、Na2O:2.4質量%、K2O:39.5質量%、Cu:500mg/Kg、Zn:500mg/Kg、Pb:5,000mg/Kg、Se:350mg/Kg
「実施例1〜3」
上記の脱塩バイパスダスト100kgに新水300kgを添加して60分攪拌し、スラリーとした。このスラリーの温度は30℃であった。次いで、このスラリーをフィルタプレスを用いて固形分と濾液に分離した。
次いで、この濾液100Lに炭酸カリウムを1kg添加し、さらに、高分子凝集剤 アコフロック A150(三井アクアポリマー株式会社製)500mgを添加し静置して炭酸カルシウムを沈殿させ、沈殿物を除去した。
次いで、この上澄み液を加温により濃縮して炭酸カリウムを飽和させ、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含むカリウム塩混合物を析出させた。
上記の脱塩バイパスダスト100kgに新水300kgを添加して60分攪拌し、スラリーとした。このスラリーの温度は30℃であった。次いで、このスラリーをフィルタプレスを用いて固形分と濾液に分離した。
次いで、この濾液100Lに炭酸カリウムを1kg添加し、さらに、高分子凝集剤 アコフロック A150(三井アクアポリマー株式会社製)500mgを添加し静置して炭酸カルシウムを沈殿させ、沈殿物を除去した。
次いで、この上澄み液を加温により濃縮して炭酸カリウムを飽和させ、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含むカリウム塩混合物を析出させた。
次いで、固液分離を行い、得られた固形分を乾燥し、回収カリウム塩を得た。
ここでは、乾燥条件を変えることにより、含水率が0.15%、0.27%、1.15%の3種類(実施例1〜3)の回収カリウム塩を得た。
これらの回収カリウム塩に含まれる炭酸カリウムの含有量を、全炭素計TOC(東レ社製)を用いて測定したところ、0.50質量%であった。
ここでは、乾燥条件を変えることにより、含水率が0.15%、0.27%、1.15%の3種類(実施例1〜3)の回収カリウム塩を得た。
これらの回収カリウム塩に含まれる炭酸カリウムの含有量を、全炭素計TOC(東レ社製)を用いて測定したところ、0.50質量%であった。
「比較例1〜3」
上記の脱塩バイパスダスト100kgに新水300kgを添加して60分攪拌し、スラリーとした。このスラリーの温度は30℃であった。次いで、このスラリーをフィルタプレスを用いて固形分と濾液に分離した。
この濾液のカルシウム濃度は2000mg/Lであり、濾液中のカルシウムを沈殿させるための炭酸カリウムの所要量を算出すると、濾液100L当たり0.7kgであった。
上記の脱塩バイパスダスト100kgに新水300kgを添加して60分攪拌し、スラリーとした。このスラリーの温度は30℃であった。次いで、このスラリーをフィルタプレスを用いて固形分と濾液に分離した。
この濾液のカルシウム濃度は2000mg/Lであり、濾液中のカルシウムを沈殿させるための炭酸カリウムの所要量を算出すると、濾液100L当たり0.7kgであった。
次いで、この濾液100Lに炭酸カリウムを0.7kg添加し、さらに、高分子凝集剤 アコフロック A150(三井アクアポリマー株式会社製)500mgを添加し静置して炭酸カルシウムを沈殿させ、沈殿物を除去した。
次いで、この上澄み液を加温により濃縮してカリウム塩を飽和させ、カリウム塩を析出させた。
次いで、この上澄み液を加温により濃縮してカリウム塩を飽和させ、カリウム塩を析出させた。
次いで、固液分離を行い、得られた固形分を乾燥し、回収カリウム塩を得た。
ここでは、乾燥条件を変えることにより、含水率が0.15%、0.27%、1.15%の3種類(比較例1〜3)の回収カリウム塩を得た。
これらの回収カリウム塩に含まれる炭酸カリウムの含有量を、全炭素計TOC(東レ社製)を用いて測定したところ、0質量%であった。
ここでは、乾燥条件を変えることにより、含水率が0.15%、0.27%、1.15%の3種類(比較例1〜3)の回収カリウム塩を得た。
これらの回収カリウム塩に含まれる炭酸カリウムの含有量を、全炭素計TOC(東レ社製)を用いて測定したところ、0質量%であった。
次いで、実施例1〜3及び比較例1〜3各々の回収カリウム塩について、固結度を評価した。
ポリエチレン製のチャック袋(125mm×80mm)に回収カリウム塩を180mL入れ、密封した後、平たくなるように平面上にチャック袋を2段に重ねて置き、このチャック袋の上に木製の板(200mm×200mm×10mm)を載せ、この板の上に20kgの錘を載せて荷重を掛けた。
次いで、これを2週間放置した。
また、比較のために、荷重を掛けない場合についても、同様に評価を行った。
ポリエチレン製のチャック袋(125mm×80mm)に回収カリウム塩を180mL入れ、密封した後、平たくなるように平面上にチャック袋を2段に重ねて置き、このチャック袋の上に木製の板(200mm×200mm×10mm)を載せ、この板の上に20kgの錘を載せて荷重を掛けた。
次いで、これを2週間放置した。
また、比較のために、荷重を掛けない場合についても、同様に評価を行った。
その後、チャック袋を開封し、回収カリウム塩の固結度を目視及び蝕感により評価した。
ここでは、下記の4点のうち当てはまるものを、回収カリウム塩の固結度とした。
固結度A:固結が認められず、チャック袋を開封すると崩れる状態。
固結度B:固結が認められるが、指で容易に崩れる状態。
固結度C:固結が認められ、指で崩れる状態。
固結度D:固結が認められ、手で崩れない状態。
荷重を掛けた場合の評価結果を表1に、荷重を掛けなかった場合の評価結果を表2に、それぞれ示す。
ここでは、下記の4点のうち当てはまるものを、回収カリウム塩の固結度とした。
固結度A:固結が認められず、チャック袋を開封すると崩れる状態。
固結度B:固結が認められるが、指で容易に崩れる状態。
固結度C:固結が認められ、指で崩れる状態。
固結度D:固結が認められ、手で崩れない状態。
荷重を掛けた場合の評価結果を表1に、荷重を掛けなかった場合の評価結果を表2に、それぞれ示す。
表1、2によれば、炭酸カリウムが余剰に析出した実施例1〜3は、炭酸カリウムが析出していない比較例1〜3と比べて、固結度が向上していることが分かった。
また、含水率が少なければ少ない程、固結状態が改善していることが分かった。
以上により、実施例1〜3の回収カリウム塩は、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができることが分かった。
また、含水率が少なければ少ない程、固結状態が改善していることが分かった。
以上により、実施例1〜3の回収カリウム塩は、粉体としての特性を長期間に亘って維持することができることが分かった。
1 洗浄槽
2 濾過機
3 反応槽
4 濃縮装置
5 濾過機
6 乾燥機
D 脱塩バイパスダスト
C1 固形分
C2 回収カリウム塩
F1〜F4 濾液
S スラリー
W 新水
2 濾過機
3 反応槽
4 濃縮装置
5 濾過機
6 乾燥機
D 脱塩バイパスダスト
C1 固形分
C2 回収カリウム塩
F1〜F4 濾液
S スラリー
W 新水
Claims (4)
- セメント製造設備にて発生する脱塩バイパスダストから回収される回収カリウム塩の固結防止方法であって、
前記脱塩バイパスダストを水洗し、次いで、得られたスラリーまたは水溶液を固形分とカリウム塩を含む濾液とに分離し、次いで、この濾液に炭酸カリウムを添加し、濃縮して、炭酸カリウム結晶と前記カリウム塩とを含む混合物を析出させ、次いで、この析出した混合物を前記濾液から回収して乾燥し、回収カリウム塩とすることを特徴とする回収カリウム塩の固結防止方法。 - 前記濾液に炭酸カリウムを添加する際の該炭酸カリウムの添加量を、前記濾液中のカルシウムのモル濃度の1倍モル量を超えかつ3倍モル量以下とすることにより、炭酸カリウムを余剰に含む濾液とすることを特徴とする請求項1記載の回収カリウム塩の固結防止方法。
- 前記炭酸カリウムを余剰に含む濾液を濃縮し、この濾液中の炭酸カリウムを飽和させることにより、炭酸カリウム結晶とカリウム塩とを含む混合物を析出させることを特徴とする請求項2記載の回収カリウム塩の固結防止方法。
- 前記濾液に二酸化炭素、炭酸、炭酸塩のうち1種または2種以上を添加して前記濾液に含まれるカルシウムを除去し、次いで、このカルシウムが除去された濾液に前記炭酸カリウムを添加することを特徴とする請求項1記載の回収カリウム塩の固結防止方法。
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JP2008049852A JP2009203146A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 回収カリウム塩の固結防止方法 |
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