JP2009200798A - 電圧制御発振器、電圧並びにバイアス設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インダクタL1、L2と可変容量素子M1、M2からなるLCタンク回路と負性抵抗を発生するバイポーラトランジスタQ1、Q2とを備える電圧制御発振器にあって、バイポーラトランジスタQ1、Q2のコレクターエミッタ間電圧VcEは、発振動作中バイポーラトランジスタのベースーエミッタ間電圧VBE以上であり、しかもバイポーラトランジスQ1、Q2タのトランジスタ耐圧BVCEO以下とするようにした。
【選択図】 図1
Description
このような構成のVCOにおいては、位相雑音特性は電流源Ilのバイアス電流値にて決定される。すなわち、バイポーラトランジスタQ1、Q2のDCバイアス電流を増加していくと、一般に、図2に示すような位相雑音とDCバイアス電流の関係が現れる。すなわち、DCバイアス電流の増加に伴い位相雑音が減少する第1領域と、DCバイアス電流がある一定の値を超え、更にDCバイアス電流を増加すると位相雑音が増大する第2領域が存在する。この現象は以下のように説明される。
図2に示すDCバイアス電流に対する依存性を決定するVCO回路構成上の要因を明らかにできれば、Z点の位置が製造上のばらつきや使用電圧や温度等の動作環境でどのように影響されるかの詳細な把握が可能となり、Z点に近いDC電流値での第1領域内での安定で良好な位相雑音性能をもつVCOを、製造上のばらつきや動作環境の影響を配慮した上で、確実に製造することが可能となる。
更に、本発明は、特性上限界点であるZ点に対応するように十分に低くかつ安定した位相雑音特性を有する電圧制御発振器及び電圧並びにバイアス設定方法を提供することを目的とする。
また、本発明によれば、前記第1領域のみで動作する時に許される最大振幅と、かつ、それを第1領域内の動作で実現するための構成が明らかであるため、動作環境の影響や製造上のばらつきの影響等を正確に把握した上で、Z点に対応する十分に低い位相雑音特性を安定に有するVCOを確実に得ることが可能となる。
(実施形態1)
以下に、図1の回路図を用い、本実施形態によるVCOについて述べる。
一般に、バイポーラトランジスタのベースーエミッタ間電圧VBEと、コレクタ電流Icは次式(1)で表される。
電流源I1によって引かれるDCバイアス電流をIBIASとすると、VCOの発振動作中にはコレクターエミッタ間電圧VcEが最小となる時にコレクタ電流Icの値は最大となり、DCバイアス電流IBIASのほぼ2倍の電流値となる。すなわち、より詳しくはベース電流IB=Ic/β分の寄与も考慮すると、IBIAS(1+1/β)の2倍の電流値となる。ここにβはトランジスタのコレクタ電流Icとべース電流IBからβ=Ic/IBの比率で表される順方向電流利得である。
従ってコレクタ電流Icが最大となるVBE=VcEとなる限界でのVcEの許容最小電圧VCE-MINは、次式(2)で表される。
すなわち、許容限度として
VCE-MAX=BVCEO ・・・(3)
となる。
このトランジスタの耐圧BVCEOは、より詳細にはべースを開放した場合に、コレクターエミッタ間に加えられる最大の電圧で、これを超えるとPN接合部がなだれ降伏を起こし破壊される電圧である。
トランジスタの耐圧BVCEOの値は以下の式(4)で与えられる。
このようなことからバイポーラトランジスタの動作範囲は、発振動作中の許容最小電圧VCE-MINと耐圧となる許容最大電圧VCE-MAXとの間にて動作させる必要が生ずる。
一方、図1のOUT,OUTB端子からそれぞれ出力される、差動VCOの片側の出力電圧振幅VAMPは、Q1、Q2のコレクタ電圧振幅であり、次式(6)で表される。
Rp=Q*ω*L ・・・(7)
ここで、Qは、タンク回路のQ値、ωは発振周波数Foscの角周波数表示でありω=Fosc/2π、Lはインダクタのインダクタンス値を表す。従って、VCOの出力電圧振幅VAMPは式(6)に式(7)を代入して次式(8)のように表される。
VDD−VAMP ≧ VE+VCE-MIN ・・・(9)
VDD+VAMP ≦ VE+VCE-MAX ・・・(10)
VCE-MIN+VAMP ≦VDD−VE ≦VCE-MAX−VAMP ・・・(11)
すなわち、この式(11)にて発振振幅の範囲が決定される。そして、VAMPは式(8)に示すように発振周波数とバイアス電流とインダクタンスによって決まるため、バイポーラトランジスタが決まっている場合には、式(11)の条件を満たすように、所要のVDDおよび発振周波数Foscに対して、バイアス電流IBIASとインダクタL1、L2のインダクタンスL、およびQの組み合わせを選定することが本実施形態の構成である。
式(11)を満足するように構成された本発明によるVCOは、図2における第1領域の安定な位相雑音特性を実現するが、より好ましくは発振振幅が最大、すなわち図2のZ点に対応する十分に低い位相雑音特性の実現が望ましい。このことは、式(11)を満足した条件下で最大の出力電圧振幅VAMPを得るようにエミッタ電位VEの値が決められることである。このことは式(11)における最大のVAMPはVEが次式(12)となった場合に可能である。
VAMP=(VCE-MAX−VCE-MIN)/2 ・・・(13)
実際の回路上で式(12)を満足するVEは、Q1、Q2のベース電位VBを調整することで設定可能である。一般にトランジスタのサイズとIBIASによって決まる電位差VBEだけVBから電位降下した電圧がVEとなる。VBを決めることは図1におけるV3のDCバイアス電圧値を決めることに他ならない。具体的なV3の印加に関しては、例えば図4に示すような抵抗R5と電流源I2からなる回路で構成することが可能である。より詳細には、V3は、図1において抵抗R3、R4の値をRISOとするとQ1、Q2のべ−ス電流IBが流れることによる電位降下分、RISO*IBが加味される。以上から、式(12)を満足するようなVEを実現するために図1におけるV3の値は、式(14)で決定できる。
つまり、バイボーレラトランジスタのDCバイアス電流IBIASとベース電位IBの組み合わせを選択することで式(12)と式(13)とを同時に満足するVCOが、第2実施形態のVCOである。
C1,C2,C3,C4 固定容量
R1,R2,R3,R4 アイソレーション抵抗
Q1,Q2 バイポーラトランジスタ
M1,M2 可変容量素子
I1 電流源
Claims (4)
- インダクタと可変容量素子からなるLCタンク回路と負性抵抗を発生するバイポーラトランジスタとを備える電圧制御発振器において、
前記バイポーラトランジスタのコレクターエミッタ間電圧は、発振動作中前記バイポーラトランジスタのベースーエミッタ間電圧以上であり、しかも前記バイポーラトランジスタのトランジスタ耐圧以下とすることを特徴とする電圧制御発振器。 - 前記バイポーラトランジスタの発振動作中に該バイポーラトランジスタのコレクタ電流が最大となってベースーエミッタ間に加わる電圧に等しくなるときのコレクターエミッタ間電圧をVCE-MINとしかつ前記トランジスタ耐圧BVCEOに当たるコレクターエミッタ間電圧をVCE-MAXとしたとき、前記バイポーラトランジスタのコレクターエミッタ間電圧が(VCE-MIN+VCE-MAX)/2となる電圧を中心にして、振幅(VCE-MIN+VCE-MAX)/2にて発振動作を行うように、前記バイポーラトランジスタのベースのDCバイアス電位及びDCバイアス電流を設定することを特徴とする請求項1に記載の電圧制御発振器。
- インダクタと可変容量素子からなるLCタンク回路と負性抵抗を発生するバイポーラトランジスタとを備える電圧制御発振器の電圧設定方法において、
前記バイポーラトランジスタのコレクターエミッタ間電圧は、発振動作中前記バイポーラトランジスタのベースーエミッタ間電圧以上であり、しかも前記バイポーラトランジスタのトランジスタ耐圧以下とすることを特徴とする電圧制御発振器の電圧設定方法。 - 前記請求項3の電圧制御発振器の電圧設定方法において、
前記バイポーラトランジスタの発振動作中に該バイポーラトランジスタのコレクタ電流が最大となってベースーエミッタ間に加わる電圧に等しくなるときのコレクターエミッタ間電圧をVCE-MINとしかつ前記トランジスタ耐圧BVCEOに当たるコレクターエミッタ間電圧をVCE-MAXとしたとき、前記バイポーラトランジスタのコレクターエミッタ間電圧が(VCE-MIN+VCE-MAX)/2となる電圧を中心にして、振幅(VCE-MIN+VCE-MAX)/2にて発振動作を行うように、前記バイポーラトランジスタのベースのDCバイアス電位及びDCバイアス電流を設定することを特徴とする電圧制御発振器のバイアス設定方法。
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