JP2009200259A - 測定方法及び測定用レチクル - Google Patents

測定方法及び測定用レチクル Download PDF

Info

Publication number
JP2009200259A
JP2009200259A JP2008040451A JP2008040451A JP2009200259A JP 2009200259 A JP2009200259 A JP 2009200259A JP 2008040451 A JP2008040451 A JP 2008040451A JP 2008040451 A JP2008040451 A JP 2008040451A JP 2009200259 A JP2009200259 A JP 2009200259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
measurement
optical system
wavefront
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008040451A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Matsumura
祐介 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008040451A priority Critical patent/JP2009200259A/ja
Priority to TW098104125A priority patent/TW200944766A/zh
Priority to US12/370,381 priority patent/US20090213388A1/en
Priority to KR1020090014312A priority patent/KR20090091060A/ko
Publication of JP2009200259A publication Critical patent/JP2009200259A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M11/00Testing of optical apparatus; Testing structures by optical methods not otherwise provided for
    • G01M11/02Testing optical properties
    • G01M11/0242Testing optical properties by measuring geometrical properties or aberrations
    • G01M11/0257Testing optical properties by measuring geometrical properties or aberrations by analyzing the image formed by the object to be tested
    • G01M11/0264Testing optical properties by measuring geometrical properties or aberrations by analyzing the image formed by the object to be tested by using targets or reference patterns
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/38Masks having auxiliary features, e.g. special coatings or marks for alignment or testing; Preparation thereof
    • G03F1/44Testing or measuring features, e.g. grid patterns, focus monitors, sawtooth scales or notched scales
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/62Pellicles, e.g. pellicle assemblies, e.g. having membrane on support frame; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70491Information management, e.g. software; Active and passive control, e.g. details of controlling exposure processes or exposure tool monitoring processes
    • G03F7/70516Calibration of components of the microlithographic apparatus, e.g. light sources, addressable masks or detectors
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components
    • G03F7/706Aberration measurement

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】被検光学系の高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる測定方法を提供する。
【解決手段】波面測定用マークと前記波面測定用マークからの光を被検光学系の瞳面上の異なる位置に入射させるためのピンホールとを含む測定用レチクルを用いて、前記被検光学系の波面収差を測定する測定方法であって、前記測定用レチクルを前記被検光学系の物体面に配置して、前記被検光学系の像面に前記波面測定用マークの像を形成する形成ステップと、前記被検光学系の像面に形成された前記波面測定用マークの像の理想位置からの位置ずれ量に基づいて前記被検光学系の波面収差を算出する算出ステップと、を有し、前記波面測定用マークは、第1の方向に長手方向を有するように形成された第1のマークと、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有するように且つ前記第1のマークから離れるように形成された第2のマークとを含むことを特徴とする測定方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、測定方法及び測定用レチクルに関する。
フォトリソグラフィー技術を用いて半導体デバイスを製造する際に、レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウエハ等に投影して回路パターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
近年では、半導体デバイスの微細化が進んでいるため、投影光学系の光学特性を高精度に管理することが重要になってきており、特に、投影光学系の波面収差を高精度に測定することが必要である。
投影光学系の波面収差を測定する技術は、特許文献1及び2に開示されているISI法と呼ばれる技術や特許文献3に開示されている特殊な回折格子パターンを用いたSPIN法と呼ばれる技術が知られている。
米国特許第5828455号 米国特許第5978085号 国際公開第03/088329号パンフレット
近年では、半導体デバイスの微細化に伴って、高次成分を含む波面収差を高精度に測定することが要求されており、従来のSPIN法やISI法では、要求される測定精度を必ずしも満たすことができなくなってきている。
SPIN法やISI法において、投影光学系などの被検光学系の高次成分を含む波面収差を高精度に測定するためには、かかる被検光学系の瞳面における測定領域(測定対象領域)を広くする(理想的には、被検光学系の解像限界に近づける)ことが有効である。
しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、従来のSPIN法やISI法における装置構成においては、被検光学系の瞳面における測定領域が限界にまで広くなっておらず、測定領域を拡大できる余地があることを見出した。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みて、被検光学系の高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる測定方法を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての測定方法は、波面測定用マークと前記波面測定用マークからの光を被検光学系の瞳面上の異なる位置に入射させるためのピンホールとを含む測定用レチクルを用いて、前記被検光学系の波面収差を測定する測定方法であって、前記測定用レチクルを前記被検光学系の物体面に配置して、前記被検光学系の像面に前記波面測定用マークの像を形成する形成ステップと、前記被検光学系の像面に形成された前記波面測定用マークの像の理想位置からの位置ずれ量に基づいて前記被検光学系の波面収差を算出する算出ステップと、を有し、前記波面測定用マークは、第1の方向に長手方向を有するように形成された第1のマークと、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有するように且つ前記第1のマークから離れるように形成された第2のマークとを含むことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、被検光学系の高次成分を含む波面収差を高精度に測定する測定方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の理解を深めるために、まず、SPIN法及びISI法による波面収差の測定の原理と共に、SPIN法及びISI法による波面収差の測定における具体的な課題について説明する。
図15は、SPIN法による波面収差の測定の原理を説明するための図である。SPIN法による波面収差の測定では、図15に示すように、特殊な測定用レチクル1000を用いる。測定用レチクル1000は、特殊な回折格子パターンを形成する波面測定用マーク1100を光の射出側に有し、ピンホール1200を光の入射側に有する。また、測定用レチクル1000は、σ1以上の照明角度で光をピンホール1200に入射させるための拡散部1300を更に有する。なお、図15では、拡散部1300をわかりやすく示しているが、拡散部1300は、実際には、ピンホール1200の径の内側に配置される。
図示しない照明系からの光は、拡散部1300を介して、σが1以上、即ち、被検光学系OSの開口数以上の開口数でピンホールへ入射し、波面測定用マーク1100を斜入射照明する。波面測定用マーク1100は、特殊な回折格子パターンによって、0次回折光以外の回折光(±1次回折光など)の発生を抑制する機能を有している。従って、波面測定用マーク1100における回折格子パターンの各点を通過した光は、互いに異なる角度の光となって被検光学系OSの瞳面上の異なる位置に到達し、被検光学系OSの波面収差の影響を受けてウエハWFに結像される。
ウエハWFに結像した回折格子パターンの各点は、互いに異なる波面収差(位相)の影響を受けている。従って、回折格子パターンの各点を通過した光は、被検光学系OSの波面の法線方向に進むため、ウエハWFに結像した回折格子パターンの各点は、被検光学系OSの瞳面内の各点の傾き分だけシフトする(即ち、理想位置からずれる)ことになる。その結果、ウエハWFに結像した回折格子パターンのレファレンスパターン(理想位置を規定する理想格子)からの相対位置ずれを測定することで、被検光学系OSの瞳面内の各点の波面の傾きが得られ、種々の数学的手法から波面収差を算出することができる。
図16を参照して、ウエハWFに結像した回折格子パターンとリファレンスパターンとの相対位置ずれの測定について説明する。図16(a)は、回折格子パターン(波面測定用マーク1100)を示しており、かかる回折格子パターンを、斜入射照明によってウエハWFに転写する(焼き付ける)。図16(b)は、レファレンスパターンを示しており、かかるレファレンスパターンを、斜入射照明を用いずに、図16(a)に示す回折格子パターンに重ねてウエハWFに転写する(焼き付ける)。図16(c)は、図16(a)に示す回折格子パターンと図16(b)に示すレファレンスパターンとをウエハWFに転写した結果を示している。なお、図16(c)において、回折格子パターンの角部が解像していないのは、被検光学系OSの瞳面に配置される開口絞りの影響である。
図16(c)に示すように、回折格子パターン及びレファレンスパターンをウエハに転写したら、オーバーレイ測定装置によって回折格子パターンとレファレンスパターンの相対位置ずれを測定する。具体的には、レファレンスパターンの1つのボックスの中心と、それを取り囲む回折格子パターンのボックスの中心との相対位置ずれを測定する(「box−in−box測定法」と呼ばれる)。この際、相対位置ずれの測定される点(測定点)は、各レファレンスパターンのボックスの中心となる。
このように、SPIN法においては、通常、波面測定用マークとして特殊な回折格子パターンをウエハに転写し、かかる回折格子パターンの位置ずれをbox−in−box測定法で測定することによって、被検光学系の波面収差を測定している。
図17は、ISI法による波面収差の測定の原理を説明するための図である。ISI法による波面収差の測定では、図17に示すように、特殊な測定用レチクル2000を用いる。測定用レチクル2000は、格子状の波面測定用マーク2100と、波面測定用マーク2100の中心の真下に所定の距離を有して配置されたピンホール2200と、波面測定用マーク2100の真上に配置された凸レンズ(正レンズ)2300とを有する。
図示しない照明系からの光は、凸レンズ2300を介して、σ1以上の照明角度で波面測定用マーク2100を照明する。波面測定用マーク2100を構成する回折格子パターンを通過した光は、ピンホール2200を通過(透過)する。但し、ピンホール2200を通過できる光は、回折格子パターンの各点の位置とピンホール2200とを結んだ角度の光のみに限定される。従って、波面測定用マーク2100における回折格子パターンの各点を通過した光は、互いに異なる角度の光となって被検光学系OSの瞳面上の異なる位置に到達し、被検光学系OSの波面収差の影響を受けてウエハWFに結像される。
ウエハWFに結像した回折格子パターンの各点は、互いに異なる波面収差(位相)の影響を受けている。従って、回折格子パターンの各点を通過した光は、被検光学系OSの波面の法線方向に進むため、ウエハWFに結像した回折格子パターンの各点は、被検光学系OSの瞳面内の各点の波面の傾き分だけシフトする(即ち、理想位置からずれる)ことになる。その結果、ウエハWFに結像した回折格子パターンのレファレンスパターン(理想位置を規定する理想格子)からの相対位置ずれを測定することで、被検光学系OSの瞳面内の各点の波面の傾きが得られ、種々の数学的手法から波面収差を算出することができる。
ISI法においても、SPIN法と同様に、回折格子パターンとレファレンスパターンの相対位置ずれをbox−in−box測定法で測定することによって、被検光学系の波面収差を測定している。
SPIN法及びISI法における回折格子パターンの位置ずれ量(測定値)は、上述したように、被検光学系の波面の傾きを反映している。なお、被検光学系の波面の傾きは、波面収差の高次成分になるほど瞳面の周辺で大きくなる。従って、高次成分を含む波面収差を高精度に測定するためには、投影光学系などの被検光学系の瞳面における測定領域(測定対象領域)を瞳面の周辺までとる必要がある。換言すれば、図18に示すように、被検光学系の瞳面における測定領域を拡大することで、波面収差の測定精度を向上させることができる(即ち、高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる)。ここで、図18は、被検光学系の瞳面における測定領域と測定誤差との関係を示すグラフである。図18では、被検光学系の瞳面における測定領域の半径を被検光学系の開口数(NA)で規格化した値を横軸に採用し、Zernike36項の測定誤差のRMS換算値(波面収差の二乗の瞳面内における積分値)を縦軸に採用した。
但し、被検光学系の瞳面における測定領域は、以下の2つの要因によって、投影光学系などの被検光学系のフルNA(σr=1)よりも小さくなってしまう。第1の要因は、回折格子パターンがσr=1まで解像しないことである。なお、以下では、回折格子パターンが解像する限界のσrを解像限界と称する。第2の要因は、回折格子パターンの位置ずれをbox−in−box測定法で測定する場合には、測定領域が上述した解像限界よりも小さくなってしまうことである。
第1の要因(解像限界がσr=1よりも小さくなる理由)について説明する。
SPIN法において、ピンホールは、ピンホールと回折格子パターンの各点とを結んだ角度の光のみで回折格子パターンを斜入射照明する機能を有する。ピンホールを通過した光は、回折格子パターンの有限の領域を通過する。なお、回折格子パターンは、上述したように、0次回折光以外の回折光の発生を抑制する機能を有しているため、回折格子パターンの各点を通過した光は、0次回折光のみを含む。従って、回折格子パターンからの回折光は、被検光学系の瞳面を有限の大きさで通過する。換言すれば、ピンホールの径は、被検光学系の瞳面での光束の径に相当する。かかる光束の径は有限の大きさを有するため、被検光学系の瞳面の周辺部では、開口絞りによって、一部の光束が通過できなくなる。その結果、被検光学系の瞳面の外縁に近い周辺部を通過した光は、ウエハ上で解像しなかったり、不完全な解像をしたりする。従って、被検光学系の瞳面における測定領域(の大きさ)は、ピンホールの径、即ち、開口径の影響を受ける。具体的には、ピンホール径の被検光学系の瞳面での大きさをσsとすると、回折格子パターンが完全に解像する解像限界、即ち、被検光学系の瞳面における測定領域の半径は、σr=1−σsとなる。なお、σs及びσrは、被検光学系のフルNAで規格化した値である。実際には、σr=1−σsを境として、回折格子パターンが急に解像しなくなるわけではない。但し、σr=1−σsよりも外側の領域を測定点(測定領域)とすることは、測定誤差を生じる要因となる。以下では、σr=1−σsの領域内の測定点のみを用いる場合を考え、この値を解像限界とする。
一方、ISI法において、ピンホールは、回折格子パターンからの回折光のうち、回折格子パターンの各点とピンホールとを結んだ角度の光のみを通過させる機能を有する。換言すれば、ピンホールは、回折格子パターンからの回折光をメカ的に遮光する。ピンホールを通過した回折格子パターンからの回折光は、被検光学系の瞳面を有限の大きさで通過する。ピンホールの径は、被検光学系の瞳面での光束の径に相当する。従って、SPIN法と同様に、解像限界(σr=1−σs)が存在する。
このように、SPIN法及びISI法においては、取り得る測定領域の限界値はσr=1−σsとなり、被検光学系のフルNA(σr=1)よりも小さくなる。
第2の要因(回折格子パターンの位置ずれをbox−in−box測定法で測定する場合に、測定領域が解像限界よりも小さくなる理由)について説明する。
図19は、回折格子パターンとレファレンスパターンが転写されたウエハを示す図であって、点線は解像限界(1−σs)を示している。図19を参照するに、被検光学系の波面を測定するための測定点は、解像限界を示す点線よりも内側にあることがわかる。これは、従来のSPIN法及びISI法では、box−in−box測定法を行っている、即ち、回折格子パターンとレファレンスパターン(2つのボックスパターン)の相対位置ずれを1つの測定点の位置ずれとして測定していることが原因である。従って、ある測定点における位置ずれを測定しようとすると、かかる測定点を取り囲む回折格子パターンの4つの辺の全てが結像している必要がある。その結果、測定領域は、回折格子パターンのサイズの分だけ解像限界よりも内側になってしまう。
例えば、図20に示すように、回折格子パターンの線幅をW1、回折格子パターンとレファレンスパターンとの間隔をS、レファレンスパターンの線幅をW2とする。また、レファレンスパターンの内幅(線と線との間隔)をG2、解像限界(σr=1−σs)から回折格子パターンまでの間隔をΔとする。なお、これらは、被検光学系の瞳面における値を被検光学系のフルNAで規格化したものであるとする。図20を参照するに、被検光学系の瞳面における測定領域の半径は、1−σs−(W1+S+W2+G2/2+Δ)となり、解像限界よりも小さくなっている。ここで、図20は、図19において、回折格子パターンの線幅、回折格子パターンとレファレンスパターンとの間隔、レファレンスパターンの線幅、レファレンスパターンの内幅及び解像限界から回折格子パターンまでの間隔の定義を示す図である。
上述したように、SPIN法やISI法において、投影光学系などの被検光学系の高次成分を含む波面収差を高精度に測定するためには、かかる被検光学系の瞳面における測定領域を広くする(理想的には、被検光学系の解像限界に近づける)必要がある。
そこで、本発明では、被検光学系の瞳面の各点に対応して配置され、互いに直交する2つの独立した第1のマーク及び第2のマークを波面測定用マークとして用いる。そして、被検光学系の像面に形成される第1のマークの像の理想位置からの位置ずれ量及び第2のマークの像の理想位置からの位置ずれ量を測定し、かかる2つの位置ずれ量のそれぞれから算出される波面収差を合成することで、被検光学系の波面収差を測定する。これにより、投影光学系などの被検光学系の瞳面における測定領域を拡大することが可能となり、波面収差の測定精度を向上させることができる(即ち、高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる。
具体的には、図1に示すように、第1のマーク(以下、「Hマーク」と称する)112と、第2のマーク(以下、「Vマーク」と称する)114とを含む波面測定用マーク110を用いる。ここで、Hマーク112は、第1の方向に長手方向を有するように形成される。また、Vマーク114は、第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有するように、且つ、Hマーク112から離れて形成される。なお、以下では、Hマーク112及びVマーク114をまとめてHVマークと称する。そして、Hマーク112及びVマーク114をウエハ上の別々の位置に転写した後、Hマーク112には、Hマーク112と平行なレファレンスパターンを、Vマーク114には、Vマーク114と平行なレファレンスパターンを、ウエハ上に重ねて転写する。次いで、Hマーク112とレファレンスパターンとの相対位置ずれ量、及び、Vマーク114とレファレンスパターンとの相対位置ずれ量を測定する。
図2は、Vマーク114とレファレンスパターンが転写されたウエハを示す図であって、点線は解像限界(1−σs)を示している。図2に示すように、本発明では、相対位置ずれの測定される点(測定点)をVマーク114上にすることが可能であり(即ち、Vマーク114上の位置ずれを測定することで)、測定領域を拡大させることができる。例えば、Vマーク114の線幅をW1、解像限界(σr=1−σs)からVマーク114までの間隔をΔとする。この場合、被検光学系の瞳面における測定領域の半径は、1−σs−(W1/2+Δ)となる。従って、本発明における測定領域は、box−in−box測定法における測定領域よりも広く、波面収差の測定精度を向上させることができる。
図3は、波面測定用マーク110(HVマーク)を用いて被検光学系の波面収差を測定した場合(本発明)の測定領域とピンホールの径との関係、及び、box−in−box測定法における測定領域とピンホールの径との関係を示す図である。図3を参照するに、ピンホールの径が同一であれば、box−in−box測定法よりも波面測定用マーク110(HVマーク)を用いた場合の方が、被検光学系の瞳面における測定領域を広くすることができることがわかる。
なお、図16(a)に示したような回折格子パターンを用いた場合であっても、第1の方向に長手方向を有するパターンと第2の方向に長手方向を有するパターンとを分けて測定すれば、HVマークを用いた場合と同様に、測定領域を広くすることができる。但し、以下に説明する2つの点において、図1に示すような波面測定用マーク110(HVマーク)を用いる場合の方が、図16(a)に示したような回折格子パターンを用いる場合よりも有利となる。
第1の点は、測定領域における測定点の数である。図16(a)に示したような回折格子パターンを用いた場合のレファレンスパターンの大きさは、レファレンスパターンの線幅よりも大きくなる。これは、1つのレファレンスパターンを用いて、第1の方向及び第2の方向の両方の位置ずれを測定するために、レファレンスパターンが第1の方向及び第2の方向に長手方向を有する必要があるからである。
一方、例えば、Hマーク112を用いた場合、第2の方向の位置ずれのみ測定するため、レファレンスパターンは第1の方向に長手方向を有すればよい。この場合、レファレンスパターンの大きさは、レファレンスパターンの線幅に等しくなる。従って、図1に示すような波面測定用マーク110(HVマーク)を用いる場合の方が、図16(a)に示したような回折格子パターンを用いる場合よりも、測定領域における測定点の数を多くすることができ、波面収差の測定精度を向上させることが可能となる。
第2の点は、各測定点における波面収差の方向である。図16(a)に示したような回折格子パターンを用いた場合、各測定点では第1の方向又は第2の方向の位置ずれしか測定することができない。従って、被検光学系の瞳面における測定点において、各測定点で1つの方向の波面収差(波面収差情報)しか得ることができない。その結果、位置ずれを測定した後の波面収差の算出処理が複雑になってしまう。
また、図1に示すような波面測定用マーク110(HVマーク)を用いる場合であっても、各測定点では第1の方向又は第2の方向の位置ずれしか測定することができない。但し、Hマーク112及びVマーク114のそれぞれを転写するため、2つのマークの測定結果(即ち、位置ずれ)を合成することができる。従って、被検光学系の瞳面における測定点において、各測定点で第1の方向及び第2の方向の両方の波面収差(波面収差情報)を得ることができる。その結果、位置ずれを測定した後の波面収差の算出処理を単純にすることができる。
以下、図1に示すような波面測定用マーク110(HVマーク)を用いた被検光学系の波面収差の測定方法について説明する。図4は、本発明の一側面としての測定方法を実施する測定装置1の構成を示す概略断面図である。
測定装置1は、SPIN法を用いて、被検光学系OS(例えば、露光装置の投影光学系など)の波面収差を測定する測定装置である。測定装置1は、図示しない照明系と、被検光学系OSの物体面に配置される測定用レチクル10と、レチクルステージ20と、ウエハステージ30と、オートフォーカス系40と、アライメントスコープ50と、算出部60とを有する。
測定用レチクル10は、図示しないレチクルチャックを介してレチクルステージ20に載置され、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に駆動可能に支持される。測定用レチクル10は、光の射出側に、図1に示すようなHマーク112と、Vマーク114とを含む波面測定用マーク110を有する。Hマーク112とVマーク114とは、上述したように、互いに直交する独立した2つのマークである。換言すれば、Hマーク112とVマーク114とは、離れて形成されている。なお、Hマーク112及びVマーク114の各々は、0次回折光以外の発生を抑制する特殊な回折格子パターンで構成される。
また、測定用レチクル10は、光の射出側に、Hマーク112及びVマーク114に対するレファレンスパターン120を有する。レファレンスパターン120は、Hマーク112とVマーク114とに対してそれぞれ別々のレファレンスパターンを含む。レファレンスパターン120は、本実施形態では、Hマーク112に対するレファレンスパターンであるHマーク用レファレンスパターン122と、Vマーク114に対するレファレンスパターンであるVマーク用レファレンスパターン124とを含む。Hマーク用レファレンスパターン122は、Hマーク112に平行な直線パターンであって、ウエハWFに転写した場合に、図5(a)に示すように、Hマーク112の間に転写されるような間隔で形成される。また、Vマーク用レファレンスパターン124は、Vマーク114に平行な直線パターンであって、ウエハWFに転写した場合に、図5(b)に示すように、Vマーク114の間に転写されるような間隔で形成される。ここで、図5(a)は、Hマーク112とHマーク用レファレンスパターン122が転写されたウエハWFを示す図であって、図5(b)はVマーク114とVマーク用レファレンスパターン124が転写されたウエハWFを示す図である。なお、図5(a)及び図5(b)において、Hマーク112及びVマーク114が円形に転写されているのは、被検光学系OSの瞳面に配置される開口絞りの影響である。
更に、測定用レチクル10は、光の入射側に、Hマーク112及びVマーク114のそれぞれに対応してピンホール130を有する。ピンホール130は、波面測定用マーク110(Hマーク112及びVマーク114)からの光を被検光学系OSの瞳面上の異なる位置に入射させる機能を有する。また、ピンホール130のそれぞれには、ピンホール130を通過した光によってHマーク112又はVマーク114の全面を均一に照明するための拡散部140が配置されている。拡散部140は、例えば、拡散板、計算機ホログラム(CGH)、回折光学素子などで構成される。なお、図4では、拡散部140をわかりやすく示しているが、拡散部140は、実際には、ピンホール130の径の内側に配置される。
但し、測定用レチクル10は、レファレンスパターン120に対応したピンホールを有さず、レファレンスパターン120に対応する光の入射側は開口になっている。これにより、レファレンスパターン120は斜入射照明されることなく、通常照明され、ウエハWFに転写される。なお、レファレンスパターン120に対応して設けられる開口の大きさは、被検光学系OSのNA程度であることが好ましい。
ここで、測定装置1の動作、即ち、測定装置1による被検光学系OSの波面収差の測定について説明する。
まず、図示しない照明系からの光で測定用レチクル10の波面測定用マーク110(Hマーク112及びVマーク114)を照明する。この際、Hマーク112及びVマーク114が同時に照明領域に位置するように、照明系に設けられた図示しない照明領域調整機構(例えば、マスキングブレード)を駆動する。次いで、ウエハWFのフォーカス位置(Z軸方向の位置)をオートフォーカス系40を用いて検出し、かかる検出結果に基づいてウエハステージ30をZ軸方向に駆動して、ウエハWFを被検光学系OSのベストフォーカス面の近傍に配置する。そして、レチクルステージ20及びウエハステージ30を被検光学系OSの縮小倍率比の速度比で走査して、Hマーク112及びVマーク114を同時に(即ち、1回の露光で)ウエハWFに転写する。
図6は、ウエハWFに転写されたHマーク112及びVマーク114とウエハWF上の転写領域(露光領域)との関係を示す図である。このように、Hマーク112及びVマーク114を同時に転写する場合には、以下の3つの特徴がある。第1の特徴は、転写領域内におけるHマーク112の位置(レンズ像高)及びVマーク114の位置(レンズ像高)が異なることで誤差が生じることである。第2の特徴は、Hマーク112及びVマーク114を同時に転写するため、ウエハWFのフォーカス駆動誤差(即ち、ウエハWFの駆動再現性)の影響を受けないことである。第3の特徴は、Hマーク112及びVマーク114を同時に転写するため、ウエハWFの平坦度の影響を受けることである。
なお、Hマーク112及びVマーク114は、別々にウエハWFに転写してもよい。まず、測定用レチクル10の波面測定用マーク110のHマーク112のみが照明領域(即ち、被検光学系OSの物体面上の所定の位置)に位置するように、照明系に設けられた図示しない照明領域調整機構を駆動する。次いで、ウエハWFのフォーカス位置(Z軸方向の位置)をオートフォーカス系40を用いて検出し、かかる検出結果に基づいてウエハステージ30をZ軸方向に駆動して、ウエハWFを被検光学系OSのベストフォーカス面の近傍に配置する。そして、レチクルステージ20及びウエハステージ30を被検光学系OSの縮小倍率比の速度比で走査して、1回目の露光において、Hマーク112のみをウエハWFに転写する。その後、同様にして(測定用レチクル10の波面測定用マーク110のVマーク114のみが照明領域に位置するように、照明系に設けられた図示しない照明領域調整機構を駆動するなど)、2回目の露光において、Vマーク114のみをウエハWFに転写する。但し、Vマーク114は、Hマーク112を転写した際と同じレンズ像高を用いて転写する。なお、Hマーク112及びVマーク114を転写する順序は任意であり、1回目の露光でHマーク112及びVマーク114のうち一方のマークを転写し、2回目の露光でHマーク112及びVマーク114のうち他方のマークを転写すればよい。
図7は、ウエハWFに転写されたHマーク112及びVマーク114、ウエハWF上の転写領域(露光領域)及びあるレンズ像高(x、y)との関係を示す図であって、図7(a)は1回目の露光の状態を示し、図7(b)は2回目の露光の状態を示している。図7では、各露光時において、レンズ像高(x、y)とHマーク112又はVマーク114の中心が一致するような場合を示している。このように、Hマーク112及びVマーク114を別々に転写する場合には、以下の3つの特徴がある。第1の特徴は、転写領域内において、Hマーク112を転写する際のレンズ像高とVマーク114を転写する際のレンズ像高をほぼ同じにできることである。第2の特徴は、Hマーク112及びVマーク114を別々に転写するため、ウエハWFのフォーカス駆動誤差(即ち、ウエハWFの駆動再現性)の影響を受けることである。第3の特徴は、Hマーク112及びVマーク114を別々に転写するため、ウエハWFの平坦度の影響を受けないことである。
Hマーク112及びVマーク114を同時に転写する場合と別々に転写する場合とでは、Hマーク112とVマーク114とのデフォーカス差(即ち、Hマーク112の像とVマーク114の像との間のデフォーカス量の差)をもたらす誤差成分が異なる。Hマーク112及びVマーク114を同時に転写する場合には、ウエハWFのフォーカス位置を被検光学系OSのベストフォーカス面に合わせた後にHマーク112及びVマーク114を転写する。従って、ウエハWFの平坦度がHマーク112とVマーク114とのデフォーカス差の主な要因となる。一方、Hマーク112及びVマーク114を別々に転写する場合には、Hマーク112の転写時及びVマーク114の転写時のそれぞれについて、ウエハWFのフォーカス位置を被検光学系OSのベストフォーカス面に合わせる。従って、ウエハWFのフォーカス駆動誤差がHマーク112とVマーク114とのデフォーカス差の主な要因となる。
Hマーク112とVマーク114とのデフォーカス差(Hマーク112の像とVマーク114の像との間のデフォーカス量の差)の補正については後で詳細に説明する。但し、かかる補正に応じて、Hマーク112及びVマーク114を同時に転写するのか、或いは、別々に転写するのかを選択する必要がある。
このようにして、Hマーク112及びVマーク114をウエハWFに転写したら、レチクルステージ20を駆動して、Hマーク用レファレンスパターン122が照明領域に位置させる。そして、ウエハWFに転写されたHマーク112に重なり合うようにHマーク用レファレンスパターン122を転写する(図5(a)参照)。同様に、Vマーク用レファレンスパターン124もウエハWFに転写されたVマーク114と重なり合うように転写する(図5(b)参照)。なお、Hマーク用レファレンスパターン122及びVマーク用レファレンスパターン124は同時に転写してもよいし、別々に転写してもよい。また、Hマーク用レファレンスパターン122及びVマーク用レファレンスパターン124を転写する順序も任意である。
Hマーク112、Vマーク114、Hマーク用レファレンスパターン122及びVマーク用レファレンスパターン124をウエハWFに転写したら、Hマーク112及びVマーク114の位置ずれ(位置ずれ量)をアライメントスコープ50を用いて測定する。ここで、Hマーク112及びVマーク114の位置ずれ(位置ずれ量)とは、理想位置を規定するHマーク用レファレンスパターン122及びVマーク用レファレンスパターン124からの位置ずれである。アライメントスコープ50は、被検光学系OSの光軸外に配置され、Hマーク112とHマーク用レファレンスパターン122との位置ずれ量、及び、Vマーク114とVマーク用レファレンスパターン124との位置ずれ量を測定する。
図8を参照して、Hマーク112とHマーク用レファレンスパターン122との位置ずれ量の測定について具体的に説明する。なお、Hマーク112の長手方向(第1の方向)をH方向とし、かかるH方向に直交する方向をV方向、即ち、Vマーク114の長手方向(第2の方向)とする。Hマーク112(及びHマーク用レファレンスパターン122)からは、V方向の位置ずれ、即ち、V方向の波面情報のみが測定される。また、Vマーク114(及びVマーク用レファレンスパターン124)からは、H方向の位置ずれ、即ち、H方向の波面情報のみが測定される。従って、Hマーク112及びVマーク114から得られる2つの波面情報を合成することで、被検光学系OSの波面収差を得ることができる。
まず、V方向の位置ずれを測定したいHマーク112上の点(測定点)と、かかるHマーク112の近傍の1つ以上のHマーク用レファレンスパターン122とがアライメントスコープ50の視野内に位置するように、ウエハステージ30を駆動する。次に、Hマーク112を、所望の測定点のH方向座標においてV方向に測定して、得られるパルスを積算する(即ち、パルス積算領域を得る)。これにより、所望の測定点のV方向座標におけるHマーク112の中心(V方向)を求めることができる。同様な測定をHマーク用レファレンスパターン122に対しても実行して、Hマーク用レファレンスパターン122のH方向座標における中心(V方向)を求める。そして、Hマーク112の中心とHマーク用レファレンスパターン122の中心との相対位置ずれ(V方向)を測定して、所望の測定点におけるHマーク112の位置ずれ(V方向)を得る。次いで、H方向に予め決められた駆動量だけウエハステージ30を駆動させて、上述した測定を繰り返す。この際、H方向のウエハステージ30の駆動量は、ウエハWFに転写したVマーク114のピッチと一致していることが好ましい。このようにして、1つのHマーク112の測定が終了したら、次のHマーク112を測定することを繰り返し、Hマーク112の全体としての位置ずれを測定する。
なお、本実施形態では、Hマーク112及びHマーク用レファレンスパターン122を別々に測定しているが、同時に測定してもよい。
Vマーク114とVマーク用レファレンスパターン124との位置ずれ量の測定は、Hマーク112とHマーク用レファレンスパターン122との位置ずれ量の測定と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
Hマーク112の理想位置からの位置ずれ量及びVマーク114の理想位置からの位置ずれ量を測定したら、かかる測定結果を算出部60で演算処理して、被検光学系OSの波面収差を算出する。具体的には、Hマーク112から得られる測定値は各測定点のV方向の位置ずれであり、Vマーク114から得られる測定値は各測定点のH方向の位置ずれであるため、2つの測定結果から各測定点のH方向及びV方向の位置ずれを求める。そして、かかる各測定点のH方向及びV方向の位置ずれから被検光学系OSの波面収差を算出する。このように、算出部60は、被検光学系OSの像面に形成される波面測定用マーク110(Hマーク112及びVマーク114)の理想位置からの位置ずれ量に基づいて被検光学系OSの波面収差を算出する。
上述したように、本実施形態では、ウエハWFに転写したHマーク112の像とVマーク114の像との間にデフォーカス差(デフォーカス量の差)が生じる。かかるデフォーカス差は、Hマーク112の位置ずれ及びVマーク114の位置ずれを合成して被検光学系OSの波面収差を算出する際に、アスの測定誤差(アス誤差)となる。
アス誤差は、図9に示すような格子状に形成された格子マーク160を用いることで補正することができる。換言すれば、格子マーク160は、被検光学系OSの像面に形成されるHマーク112の像とVマーク114の像との間のデフォーカス量の差を補正する補正マークとして機能する。格子マーク160は、例えば、測定用レチクル10に形成される。
格子マーク160は、H方向(第1の方向)に長手方向を有するマーク(Hマーク112)とV方向(第2の方向)に長手方向を有するマーク(Vマーク114)とを含むため、位置ずれの測定において、H方向とV方向の間にデフォーカス差を生じない。従って、格子マーク160の位置ずれ量から算出される被検光学系OSの波面収差には、デフォーカス差による誤差(アス誤差)が含まれない。
そこで、格子マーク160及び格子マーク160に対応するレファレンスマークをウエハWFに転写して格子マーク160の理想位置からの位置ずれを測定し、かかる測定結果から波面収差を測定する。そして、格子マーク160から算出される波面収差(波面収差情報)を用いることで、Hマーク112の位置ずれ及びVマーク114の位置ずれから算出される被検光学系OSの波面収差のアス誤差を補正することが可能となる。
図10を参照して、Hマーク112の位置ずれ及びVマーク114の位置ずれから算出される被検光学系OSの波面収差のアス誤差の補正について説明する。但し、Hマーク112、Hマーク用レファレンスパターン122、Vマーク114、Vマーク用レファレンスパターン124、格子マーク160及び格子マーク160に対応するレファレンスマークは、ウエハWFに転写されているものとする。
図10を参照するに、まず、ステップS3002において、Hマーク112の位置ずれ量及びVマーク114の位置ずれ量を測定する。
次に、ステップS3004において、ステップS3002で測定したHマーク112の位置ずれ量及びVマーク114の位置ずれ量から、被検光学系OSの波面収差W1を算出する。
次いで、ステップS3006において、格子マーク160の位置ずれ量を測定する。
次に、ステップS3008において、ステップS3006で測定した格子マーク160の位置ずれ量から、被検光学系OSの波面収差W2を算出する。
次いで、ステップS3010において、波面収差W2のアス成分を波面収差W1に代入して波面収差W1に含まれるアス誤差を補正し、アス誤差が補正された波面収差W3を算出する。
そして、ステップS3012において、ステップS3010で算出された波面収差W3を被検光学系OSの波面収差とする。
また、Hマーク112の位置ずれ及びVマーク114の位置ずれから算出される被検光学系OSの波面収差のアス誤差の補正の別の例を図11に示す。但し、ステップS4002乃至S4008までは、図10に示すステップS3002乃至S3008と同様である。
ステップS4010において、波面収差W1と波面収差W2とを比較して、Hマーク112とVマーク114との間のデフォーカス差を算出する。
次いで、ステップS4012において、ステップS4010で算出したデフォーカス差に基づいて、ステップS4002で測定したHマーク112及びVマーク114の位置ずれ量を補正する。
次に、ステップS4014において、ステップS4012で補正されたHマーク112及びVマーク114の位置ずれ量から、被検光学系OSの波面収差W3を算出する。
そして、ステップS4016において、ステップS4014で算出された波面収差W3を被検光学系OSの波面収差とする。
また、補正マークとして、H方向(第1の方向)に直交する方向に長手方向を有してHマーク112と一体的に形成されるマーク又はV方向(第2の方向)に直交する方向に長手方向を有してVマーク114と一体的に形成されるマークを用いてもよい。
図12は、H方向に直交する方向に長手方向を有してHマーク112と一体的に形成されるマーク160Aを示す図である。図12において、点線は、被検光学系OSの瞳面に配置される開口絞りを示している。マーク160Aは、図12に示すように、Hマーク112の2箇所に形成される。なお、マーク160Aは、ウエハWFに転写された際に、測定領域の周辺部に位置するように形成されることが好ましい。図12に示すHマーク112においては、Hマーク112とマーク160Aとの交点でH方向及びV方向の位置ずれ量を測定することができる。
図13は、マーク160Aが一体的に形成されたHマーク112を用いた場合のHマーク112の位置ずれ及びVマーク114の位置ずれから算出される被検光学系OSの波面収差のアス誤差の補正を説明するためのフローチャートである。但し、マーク160Aが一体的に形成されたHマーク112、Hマーク用レファレンスパターン122、Vマーク114及びVマーク用レファレンスパターン124は、ウエハWFに転写されているものとする。
まず、ステップS5002において、マーク160Aが一体的に形成されたHマーク112の位置ずれ量及びVマーク114の位置ずれ量を測定する。
次に、ステップS5004において、マーク160AとVマーク114のマーク160Aと同じ位置におけるH方向の位置ずれ(図12に示す矢印)を比較して、Hマーク112とVマーク114との間のデフォーカス差を算出する。なお、Hマーク112に一体的に形成されたマーク160A間の距離と、それに対応するVマーク114の間の距離とを比較しても、Hマーク112とVマーク114との間のデフォーカス差を算出することができる。
次いで、ステップS5006において、ステップS5004で算出したデフォーカス差に基づいて、ステップS5002で測定したHマーク112及びVマーク114の位置ずれ量を補正する。
次に、ステップS5008において、ステップS5006で補正されたHマーク112及びVマーク114の位置ずれ量から、被検光学系OSの波面収差W4を算出する。
そして、ステップS5010において、ステップS5008で算出された波面収差W4を被検光学系OSの波面収差とする。
このように、本実施形態の測定装置1によれば、被検光学系OSの瞳面における測定領域を従来よりも拡大することが可能であり、SPIN法を用いて、被検光学系OSの高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる。
なお、本実施形態では、波面測定用マーク110やレファレンスパターン120などをウエハWFに転写しているが、波面測定用マーク110やレファレンスパターン120などをウエハWFに転写せずに、撮像素子などを用いて空中像を測定してもよい。
また、本実施形態では、Hマーク112及びVマーク114の理想位置からの位置ずれ量をアライメントスコープ50で測定しているが、オーバーレイ測定装置を用いてもよい。なお、Hマーク112及びVマーク114の理想位置からの位置ずれは、レファレンスパターン120を用いることなく、例えば、ウエハステージ30上の基準位置を用いて測定することも可能である。
また、本実施形態では、レファレンスパターン120は測定用レチクル10に形成されているが、レファレンスパターン120は、レチクルステージ20や他のレチクルに形成され、被検光学系OSの物体面に配置されてもよい。
また、波面測定用マーク110(HVマーク)は、図14に示すように、ISI法を用いる測定装置1Aにも適用することができる。図14は、本発明の一側面としての測定装置1Aの構成を示す概略断面図である。
測定装置1Aは、ISI法を用いて、被検光学系OS(例えば、露光装置の投影光学系など)の波面収差を測定する測定装置である。測定装置1Aは、図示しない照明系と、被検光学系OSの物体面に配置される測定用レチクル10Aと、レチクルステージ20と、ウエハステージ30と、オートフォーカス系40と、アライメントスコープ50と、算出部60とを有する。
測定用レチクル10Aは、図示しないレチクルチャックを介してレチクルステージ20に載置され、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に駆動可能に支持される。
測定用レチクル10Aは、光の射出側に、図1に示すようなHマーク112とVマーク114とを含む波面測定用マーク110を有する。
また、測定用レチクル10Aは、光の射出側に、Hマーク112及びVマーク114に対するレファレンスパターン120を有する。
更に、測定用レチクル10Aは、光の入射側に、Hマーク112及びVマーク114のそれぞれに対応して凸レンズ(正レンズ)170を有する。凸レンズ170は、Hマーク112及びVマーク114の中心の真上に配置され、波面測定用マーク110(Hマーク112及びVマーク114)をσが1以上となるように、即ち、被検光学系OSの開口数以上の開口数の光で照明する機能を有する。
また、波面測定用マーク110及びレファレンスパターン120の真下には、ペリクルフレームと同様な枠状部材で構成されるスペーサー180が配置されている。なお、スペーサー180においては、Hマーク112及びVマーク114に対応してピンホール130Aが配置されている。但し、レファレンスパターン120に対応するスペーサー180にはピンホールが配置されておらず、開口になっている。なお、レファレンスパターン120に対応して設けられる開口の大きさは、被検光学系OSのNA程度であることが好ましい。
測定装置1Aにおいて、波面測定用マーク110(Hマーク112及びVマーク114)は斜入射照明されてウエハWFに転写される。一方、レファレンスパターン120は斜入射照明されることなく、通常照明され、ウエハWFに転写される。
なお、測定装置1Aにおける波面測定用マーク110及びレファレンスパターン120の転写、Hマーク112及びVマーク114の位置ずれ量の測定、被検光学系OSの波面収差の算出は、測定装置1と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
測定装置1Aによれば、被検光学系OSの瞳面における測定領域を従来よりも拡大することが可能であり、ISI法を用いて、被検光学系OSの高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができる。
以下、測定装置1又は1Aを有する(即ち、本発明の一側面としての測定方法を実施する機能を有する)露光装置について説明する。図21は、露光装置300の構成を示す概略断面図である。露光装置300は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクル320のパターンをウエハ340に転写する投影露光装置である。但し、露光装置300は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置300は、照明装置310と、レチクル320及び測定用レチクル10を支持するレチクルステージ325と、投影光学系330と、ウエハ340を支持するウエハステージ345とを有する。また、露光装置300は、オートフォーカス系40と、アライメントスコープ50と、算出部60と、調整部360とを有する。なお、露光装置300において、照明装置310、レチクルステージ325、ウエハステージ345、測定用レチクル10、オートフォーカス系40、アライメントスコープ50及び算出部60は、上述した測定装置1を構成する。なお、本実施形態では、測定装置1を露光装置300に適用した例を説明するが、同様に、測定装置1Aを適用することも可能である。測定装置1Aを適用する場合には、測定用レチクル10を測定用レチクル10Aに置換すればよい。
照明装置310は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル320及び測定用レチクル10を照明し、光源部312と、照明光学系314とを有する。
光源部312は、例えば、光源としてエキシマレーザーを使用する。エキシマレーザーは、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約193nmのArFエキシマレーザーなどを含む。但し、光源部312の光源はエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザーなどを使用してもよい。
照明光学系314は、レチクル320及び測定用レチクル10を照明する光学系である。照明光学系314は、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、位相板、回折光学素子、絞り等を含む。
レチクル320は、回路パターンを有し、レチクルステージ325に支持及び駆動される。レチクル320から発せられた回折光は、投影光学系330を介して、ウエハ340に投影される。露光装置300は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル320とウエハ340を走査することによって、レチクル320のパターンをウエハ340に転写する。
レチクルステージ325は、レチクル320及び測定用レチクル10を支持及び駆動する。
投影光学系330は、レチクル320のパターンをウエハ340に投影する光学系である。投影光学系330は、屈折系、反射屈折系、或いは、反射系を使用することができる。投影光学系330は、後述するように、高次成分を含む波面収差が高精度に調整されている。
ウエハ340は、本実施形態では、レチクル320のパターンが投影(転写)される基板である。但し、ウエハ340は、ガラスプレートやその他の基板に置換されることもある。ウエハ340には、フォトレジストが塗布されている。
ウエハステージ345は、ウエハ340を支持及び駆動する。
調整部360は、測定装置1の測定結果(即ち、算出部60で算出された投影光学系330の波面収差)に基づいて、かかる波面収差が低減するように投影光学系330を調整する。
露光装置300の動作において、まず、投影光学系330の波面収差を測定する。投影光学系330の波面収差は、上述したように、測定装置1を構成する照明装置310、レチクルステージ325、ウエハステージ345、測定用レチクル10、オートフォーカス系40、アライメントスコープ50及び算出部60を用いて測定される。投影光学系330の波面収差が測定されると、かかる測定結果に基づいて、調整部360が投影光学系330を調整する。測定装置1は、上述したように、投影光学系330の高次成分を含む波面収差を高精度に測定することができるため、調整部360によって投影光学系330の波面収差は高精度に調整される。
次いで、レチクル320のパターンをウエハ340に露光する。光源部312から発せられた光束は、照明光学系314によってレチクル320を照明する。レチクル320のパターンを反映する光は、投影光学系330によってウエハ340上に結像する。露光装置300が使用する投影光学系330は、上述したように、波面収差が高精度に調整されており、優れた結像能力を達成する。従って、露光装置300は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)を提供することができる。なお、デバイスは、上述の露光装置を用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることにより製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一側面としての測定装置において用いられる波面測定用マーク(HVマーク)の一例を示す図である。 図1に示す波面測定用マークのうちVマークとレファレンスパターンが転写されたウエハを示す図である。 図1に示す波面測定用マーク(HVマーク)を用いて被検光学系の波面収差を測定した場合(本発明)の測定領域とピンホールの径との関係、及び、box−in−box測定法における測定領域とピンホールの径との関係を示す図である。 本発明の一側面としての測定装置の構成を示す概略断面図である。 図5(a)は、HマークとHマーク用レファレンスパターンが転写されたウエハを示す図であって、図5(b)はVマークとVマーク用レファレンスパターンが転写されたウエハを示す図である。 ウエハに転写されたHマーク及びVマークとウエハ上の転写領域(露光領域)との関係を示す図である。 ウエハに転写されたHマーク及びVマーク、ウエハ上の転写領域(露光領域)及びあるレンズ像高(x、y)との関係を示す図である。 HマークとHマーク用レファレンスパターンとの位置ずれ量の測定を説明するための図である。 ウエハWFに転写されたHマークとVマークとの間のデフォーカス量の差を補正するための補正マークの一例を示す図である。 Hマークの位置ずれ及びVマークの位置ずれから算出される被検光学系の波面収差のアス誤差の補正を説明するためのフローチャートである。 Hマークの位置ずれ及びVマークの位置ずれから算出される被検光学系の波面収差のアス誤差の補正を説明するためのフローチャートである。 H方向に直交する方向に長手方向を有してHマークと一体的に形成されるマークを示す図である。 Hマークの位置ずれ及びVマークの位置ずれから算出される被検光学系の波面収差のアス誤差の補正を説明するためのフローチャートである。 本発明の一側面としての測定方法を実施する測定装置の構成を示す概略断面図である。 SPIN法による波面収差の測定の原理を説明するための図である。 ウエハに結像した回折格子パターンの理想格子からの相対位置ずれの測定を説明するための図である。 ISI法による波面収差の測定の原理を説明するための図である。 被検光学系の瞳面における測定領域と測定誤差との関係を示すグラフである。 回折格子パターンとレファレンスパターンが転写されたウエハを示す図である。 図19において、回折格子パターンの線幅、回折格子パターンとレファレンスパターンとの間隔、レファレンスパターンの線幅、レファレンスパターンの内幅及び解像限界から回折格子パターンまでの間隔の定義を示す図である。 露光装置の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
1 測定装置
10 測定用レチクル10
110 波面測定用マーク
112 Hマーク
114 Vマーク
120 レファレンスパターン
122 Hマーク用レファレンスパターン
124 Vマーク用レファレンスパターン
130 ピンホール
140 拡散部
160 格子マーク
160A マーク
20 レチクルステージ
30 ウエハステージ
40 オートフォーカス系
50 アライメントスコープ
60 算出部
OS 被検光学系
WF ウエハ
1A 測定装置
10A 測定用レチクル
130A ピンホール
170 凸レンズ
180 スペーサー
300 露光装置
310 照明装置
320 レチクル
325 レチクルステージ
330 投影光学系
340 ウエハ
345 ウエハステージ
360 調整部

Claims (10)

  1. 波面測定用マークと前記波面測定用マークからの光を被検光学系の瞳面上の異なる位置に入射させるためのピンホールとを含む測定用レチクルを用いて、前記被検光学系の波面収差を測定する測定方法であって、
    前記測定用レチクルを前記被検光学系の物体面に配置して、前記被検光学系の像面に前記波面測定用マークの像を形成する形成ステップと、
    前記被検光学系の像面に形成された前記波面測定用マークの像の理想位置からの位置ずれ量に基づいて前記被検光学系の波面収差を算出する算出ステップと、
    を有し、
    前記波面測定用マークは、第1の方向に長手方向を有するように形成された第1のマークと、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有するように且つ前記第1のマークから離れるように形成された第2のマークとを含むことを特徴とする測定方法。
  2. 前記波面測定用マーク及び前記ピンホールは、前記ピンホールを通過した光が前記測定用マークに入射するように配置され、
    前記測定用レチクルは、波面測定用マークを前記被検光学系の開口数より大きい開口数の照明光で照明するための拡散部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記波面測定用マーク及び前記ピンホールは、前記波面測定用マークを通過した光が前記ピンホールに入射するように配置され、
    前記測定用レチクルは、前記波面測定用マークを前記被検光学系の開口数より大きい開口数の照明光で照明するためのレンズを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  4. 前記被検光学系の像面に形成される前記第1のマークの像と前記第2のマークの像との間のデフォーカス量の差を補正するための補正マークを前記被検光学系の物体面に配置して、前記被検光学系の像面に前記補正マークの像を形成するステップを更に有し、
    前記算出ステップでは、前記被検光学系の像面に形成される前記第1のマークの像及び前記第2のマークの像の理想位置からの位置ずれ量と前記補正マークの像の理想位置からの位置ずれ量に基づいて前記被検光学系の波面収差を算出することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の測定方法。
  5. 前記補正マークは、格子状に形成された格子マークを含むことを特徴とする請求項4に記載の測定方法。
  6. 前記補正マークは、前記第1のマーク及び前記第2のマークの少なくとも一方と一体的に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の測定方法。
  7. 前記補正マークは、前記第1のマークに直交するマーク又は前記第2のマークに直交するマークを含むことを特徴とする請求項6に記載の測定方法。
  8. 前記形成ステップは、
    前記第1のマーク及び前記第2のマークのうち一方のマークを前記被検光学系の物体面上の所定の位置に配置して、前記一方のマークの像を形成するステップと、
    前記第1のマーク及び前記第2のマークのうち他方のマークを前記被検光学系の物体面上の前記所定の位置に配置して、前記他方のマークの像を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  9. 前記被検光学系は、レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の測定方法。
  10. 被検光学系の波面収差を測定する際に、前記被検光学系の物体面に配置される測定用レチクルであって、
    波面測定用マークと、
    前記波面測定用マークからの光を被検光学系の瞳面上の異なる位置に入射させるためのピンホールと、
    を有し、
    前記波面測定用マークは、第1の方向に長手方向を有するように形成された第1のマークと、前記第1の方向に直交する第2の方向に長手方向を有するように且つ前記第1のマークから離れるように形成された第2のマークとを含むことを特徴とする測定用レチクル。
JP2008040451A 2008-02-21 2008-02-21 測定方法及び測定用レチクル Withdrawn JP2009200259A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008040451A JP2009200259A (ja) 2008-02-21 2008-02-21 測定方法及び測定用レチクル
TW098104125A TW200944766A (en) 2008-02-21 2009-02-10 Measurement method and measurement reticle
US12/370,381 US20090213388A1 (en) 2008-02-21 2009-02-12 Measurement method and measurement reticle
KR1020090014312A KR20090091060A (ko) 2008-02-21 2009-02-20 측정 방법 및 측정용 레티클

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008040451A JP2009200259A (ja) 2008-02-21 2008-02-21 測定方法及び測定用レチクル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009200259A true JP2009200259A (ja) 2009-09-03

Family

ID=40997984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008040451A Withdrawn JP2009200259A (ja) 2008-02-21 2008-02-21 測定方法及び測定用レチクル

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20090213388A1 (ja)
JP (1) JP2009200259A (ja)
KR (1) KR20090091060A (ja)
TW (1) TW200944766A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115616861A (zh) * 2021-07-15 2023-01-17 长鑫存储技术有限公司 一种量测标记、量测版图及量测方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5978085A (en) * 1997-03-07 1999-11-02 Litel Instruments Apparatus method of measurement and method of data analysis for correction of optical system
US5828455A (en) * 1997-03-07 1998-10-27 Litel Instruments Apparatus, method of measurement, and method of data analysis for correction of optical system
JP4343685B2 (ja) * 2001-08-31 2009-10-14 キヤノン株式会社 レチクル及び光学特性計測方法
EP1503403B1 (en) * 2002-04-17 2009-04-15 Canon Kabushiki Kaisha Reticle and optical characteristic measuring method
JP2007066926A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Canon Inc 計測方法及び装置、露光装置、並びに、デバイス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20090091060A (ko) 2009-08-26
US20090213388A1 (en) 2009-08-27
TW200944766A (en) 2009-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7619748B2 (en) Exposure apparatus mounted with measuring apparatus
US8223315B2 (en) Measuring apparatus and exposure apparatus having the same
JP5691608B2 (ja) 瞳透過率分布の測定方法および測定装置、露光方法および露光装置、並びにデバイス製造方法
JP5219534B2 (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
WO2010134487A1 (ja) 波面計測方法及び装置、並びに露光方法及び装置
JP2009068922A (ja) 測定装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP4692862B2 (ja) 検査装置、該検査装置を備えた露光装置、およびマイクロデバイスの製造方法
US8692975B2 (en) Measurement apparatus, exposure apparatus, and device fabrication method
JP2007158225A (ja) 露光装置
US20090280418A1 (en) Exposure apparatus, correction method, and device manufacturing method
JP2006279029A (ja) 露光方法及び装置
JP3870153B2 (ja) 光学特性の測定方法
US20090021711A1 (en) Method of inspecting exposure system and exposure system
JP2010109186A (ja) 露光装置およびデバイス製造方法
JP2005175407A (ja) 計測方法及び装置、それを利用した露光方法及び装置、並びに、デバイス製造方法
TWI397781B (zh) Optical system, exposure apparatus and apparatus manufacturing method
JP4912205B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP3736271B2 (ja) マスク、投影光学系の検査方法及び露光方法、並びに、投影光学系の検査装置及び露光装置
JP2006080444A (ja) 測定装置、テストレチクル、露光装置及びデバイス製造方法
JP2007207822A (ja) 計測方法、露光方法、デバイス製造方法、計測用マーク、及びマスク
JP2009200259A (ja) 測定方法及び測定用レチクル
US8013976B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device fabrication method
JP2007287885A (ja) 照明光学装置、露光装置、およびデバイス製造方法
JP2005167139A (ja) 波長選択方法、位置検出方法及び装置、並びに、露光装置
US20110075121A1 (en) Catadioptric projection objective

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20110510