JP2009197282A - 耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板とその製造方法 - Google Patents

耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地震多発地帯などで使用される鋼材に要求される耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板を提供すると共に、該鋼板の有利な製造方法を提案する。
【解決手段】mass%で、C:0.03〜0.1%、Si:0.01〜1%、Mn:1.2〜2.5%、S:0.002%以下、Al:0.01〜0.07%、Ca:0.001〜0.003%、O:0.003%以下を含有し、Ca,SおよびOが下記(1)式;
0.8≦(1−130×O)×Ca/(1.25×S)≦2.0 ・・・(1)
ここで、(1)式中の元素記号は各元素の質量mass%
を満たして含有し、金属組織がフェライト相とベイナイト相と島状マルテンサイト相の3相組織からなり、島状マルテンサイトの相分率が3〜15%、平均アスペクト比が8以下の組織を有し、降伏比が0.80以下である低降伏比高強度鋼板。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物や海洋構造物、造船、橋梁、ラインパイプなどに用いて好適な構造用鋼板に関し、特に地震多発地帯などで用いられる鋼板に要求される耐延性き裂発生特性に優れる引張強さが550MPa以上の低降伏比高強度鋼板とその製造方法に関するものである。
近年、建築物や海洋構造物、造船、橋梁、ラインパイプなどの分野で用いられている鋼材は、安全性の向上や、操業効率の向上(例えば、パイプラインでの輸送ガスの高圧化)、使用鋼材の削減によるトータルコストの低減等を目的として、高強度化が進められている。また、上記鋼材が使用される地域は、自然環境の過酷な地域へと拡大しているため、例えば、地震多発地帯などで使用される構造物用鋼材などには、従来の要求性能とは異なる、優れた塑性変形能や耐延性破壊特性が求められるようになってきている。
このような状況から、特許文献1〜3には、降伏応力と引張強さの比である降伏比を低下させることにより塑性変形能を向上させた鋼材が、また、特許文献4,5には、同じく降伏比を低下させることにより優れた耐座屈特性を有する高変形能鋼材が提案されている。しかし、たとえ低降伏比で、変形能に優れた鋼材であっても、欠陥部などの応力集中部から延性き裂が発生し、これが進展する場合には、その塑性変形能力が発揮される前に、き裂が長距離に伝播し、不安定延性破壊を生じてしまう虞がある。
そこで、不安定延性破壊を防止することを目的として、高強度高変形能鋼材の開発が行われている。例えば、特許文献6には、金属組織を細粒フェライト主体の組織とすることにより、吸収エネルギーを高めた高張力鋼の製造方法が、また、特許文献7には、金属組織をフェライトとマルテンサイトの2相混合組織とすることにより、不安定延性破壊の停止性能を高めた高強度鋼管が提案されている。
特開昭55−119152号公報 特開昭63−223123号公報 特開平03−115524号公報 特開平10−330885号公報 特開2000−178689号公報 特開2002−105534号公報 特開2004−197191号公報
上記特許文献6および7に記載された技術は、不安定延性破壊における耐延性き裂伝播特性を向上させた鋼材に関するものである。しかし、例えば、高圧で操業されるガスパイプラインでは、一旦、き裂が発生すると、き裂の伝播停止が困難になる場合があり、その結果、局所的な破壊でも重大な被害をもたらすことが懸念されている。そのため、ガスパイプラインに用いられる鋼材は、延性き裂の伝播が抑制されるだけでなく、たとえ損傷が生じてもき裂発生に至らない、もしくはき裂が発生しても、ガスのリークを最小限に止められるものであることが望ましい。
上記要求に応えるためには、鋼材自体に内在する欠陥や外的要因によって受ける損傷、あるいは、腐食による減肉部等からのき裂の発生を確実に防止し得ることが必要である。しかし、上記特性を満たすような、延性き裂発生抵抗が大きい低降伏比高強度鋼板は、今のところ存在していないのが実情である。
そこで、本発明の目的は、地震多発地帯などで使用される鋼材に要求される耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板を提供すると共に、該鋼板を低コストでかつ効率よく製造することができる有利な製造方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題の解決に向けて、外的要因による損傷が存在する場合を想定し、切欠きを有する高強度鋼板の延性破壊挙動について鋭意研究を重ねた。その結果、加速冷却過程で一旦冷却を停止し、その後、ただちに再加熱処理を施すことにより、フェライト相とベイナイト相と島状マルテンサイト相からなる3相組織が得られてミクロ組織形態を最適化することができること、さらに、Ca,OおよびSの含有量を適正範囲に制御することにより、変形能を低下させることなく、切欠きからの延性き裂の発生を抑制し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.03〜0.1mass%、Si:0.01〜1mass%、Mn:1.2〜2.5mass%、S:0.002mass%以下、Al:0.01〜0.07mass%、Ca:0.001〜0.003mass%、O:0.003mass%以下を含有し、Ca,SおよびOが下記(1)式;
0.8≦(1−130×O)×Ca/(1.25×S)≦2.0 ・・・(1)
ここで、(1)式中の元素記号は各元素の質量mass%
を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、金属組織がフェライト相とベイナイト相と島状マルテンサイト相の3相組織からなり、島状マルテンサイトの相分率が3〜15%、平均アスペクト比が8以下の組織を有し、降伏比が0.80以下である耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板である。
本発明の低降伏比高強度鋼板は、上記成分組成に加えてさらに、Nb:0.005〜0.1mass%、V:0.005〜0.1mass%およびTi:0.005〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の低降伏比高強度鋼板は、上記成分組成に加えてさらに、Cu:0.01〜0.5mass%、Ni:0.05〜0.5mass%、Cr:0.01〜0.5mass%およびMo:0.01〜0.5mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の成分組成を有する鋼スラブを1000〜1300℃に加熱後、圧延終了温度をAr変態点以上とする熱間圧延し、冷却速度5℃/s以上で450℃〜650℃の温度まで加速冷却し、その後直ちに昇温速度0.5℃/s以上で加速冷却停止温度以上の550〜700℃まで再加熱する耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板の製造方法を提案する。
本発明によれば、地震などで大きな塑性変形を受けた場合においても、延性き裂を発生することのない低降伏比高強度鋼板を提供することができる。したがって、本発明の鋼板は、安全性への要求が高い建築物や海洋構造物、造船、橋梁、ラインパイプなどに用いて好適である。
本発明は、熱間圧延終了後の鋼板を加速冷却する過程において、ベイナイト変態途中で、即ち、まだ未変態オーステナイトが存在するベイナイト変態終了温度以上の温度領域で冷却を停止し、その後、その温度から直ちに再加熱し、未変態オーステナイト中にCを濃化せしめることによって、その後の冷却過程で、フェライト相とベイナイト相の混合相中に硬質相である島状マルテンサイト相(以下、「MA相」ともいう)を均一に生成させて、軟質相であるフェライト相とベイナイト相と硬質相であるMA相からなる3相組織を得るところに特徴がある。そして、本発明の鋼板は、上記3相組織とすることで、550MPa以上の引張強さと、0.80以下の低降伏比を有し、かつ、耐延性き裂発生特性にも優れる低降伏比高強度鋼板を得ることができる。なお、上記MA相は、3mass%ナイタール溶液(nital:硝酸アルコール溶液)でエッチング後、電解エッチングすると、容易に他の相との識別ができる。
次に、本発明の低降伏比高強度鋼板を開発する契機となった実験について説明する。
フェライト相とベイナイト相とMA相の3相組織からなり、MA相分率が異なる各種鋼材(厚鋼板)から、図1に示したような、平行部が10mmφ、評点間が26mmで、切欠底半径が0.25mmの環状切欠を有する丸棒試験片を採取して引張試験を行い、丸棒試験片の切欠底から発生したき裂が初めて確認されたときの標点間の平均歪を「延性き裂発生歪」と定義し、この歪量の大小で耐延性き裂発生特性を評価した。また、同時に、鋼材のミクロ組織を調査し、耐延性き裂発生特性との関係を調べた。
図2は、3相組織を有する鋼板のMA相の相分率と、降伏比と延性き裂発生歪との関係を示したグラフである。図2から、降伏比は、MA相分率が3%以上の広い範囲で0.80以下の低い値を示しているが、延性き裂発生歪はMA相分率の増加に伴って低下するが、15%を超えると急激に低下することがわかる。
3相組織を有する鋼板において、MA相の相分率が高い範囲まで延性き裂発生歪が高い理由は、以下のように考えている。フェライト相とベイナイト相とMA相の3相組織を有する鋼板が加工を受けた場合、再加熱処理によって生成したフェライト相と焼き戻されたベイナイト相はMA相に比べて軟質であるため、フェライト相とベイナイト相が加工初期から変形を開始する。一方、引張強さは、硬質なMA相によって確保されるため、降伏応力と引張強さの比、即ち、降伏比(=降伏応力/引張強さ)が低下するため、加工硬化指数が大きくなり、変形能が向上する。
そこで、発明者らは、上記結果にさらに検討を加えた結果、成分組成、製造条件を適正に制御した上で、さらにMA相の相分率と平均アスペクト比を適正な範囲に制御することにより、耐延性き裂発生特性に優れる低降伏比高強度鋼板が得られることを見出し、本発明を完成させた。
次に、本発明の鋼板が有すべき成分組成について説明する。
C:0.03〜0.1mass%
Cは、MA相の生成を促進し、鋼板の強度を高めるために必要な元素である。0.03mass%未満の添加では、MA相分率が低くて所望とする強度が得られず、一方、0.1mass%を超えて添加すると、溶接性が低下する。よって、Cは0.03〜0.1mass%の範囲とする。
Si:0.01〜1mass%
Siは、脱酸剤として、また、鋼の強度を高めるために添加する元素である。0.01mass%未満では、脱酸効果が十分でなく、一方、1mass%を超える添加は、靭性や溶接性を低下させる。よって、Siは0.01〜1mass%の範囲とする。
Mn:1.2〜2.5mass%
Mnは、鋼の強度と靭性を高めるために、また、焼入れ性を高めてMA相の生成を促進するために添加する。しかし、1.2mass%未満の添加では、その効果が十分ではなく、一方、2.5mass%を超える添加は、溶接性を低下させる。よって、Mnは1.2〜2.5mass%の範囲とする。
S:0.002mass%以下
Sは、不可避的に不純物として混入する元素であり、一般には、鋼中に硫化物系介在物として存在し、変形時におけるボイド発生の起点となる。したがって、延性き裂の発生を防止するには、Sの含有量は厳しく規制する必要がある。しかし、0.002mass%以下であれば、上記悪影響が小さい。よって、Sは、0.002mass%を上限とする。好ましくは0.001mass%以下である。
Al:0.01〜0.07mass%
Alは、Siと同様、製鋼工程で、脱酸剤として添加するが、0.01mass%未満の添加では、脱酸効果が十分でなく、一方、0.07mass%を超える添加は、酸化物系介在物の量が増加し、靭性を低下させる。よって、Alは0.01〜0.07mass%の範囲とする。
Ca:0.001〜0.003mass%
Caは、硫化物系介在物の形態を制御し、延性を改善する有効な元素であるが、0.001mass%未満の添加では、その効果が得られない。一方、0.003mass%を超えて添加しても、上記効果が飽和する。また、清浄度の低下や、粗大CaOの生成により靭性が低下する他、取鍋のノズル閉塞の原因ともなり、生産性を阻害する。よって、Caは0.001〜0.003mass%の範囲とする。
O:0.003mass%以下
Oは、不可避的不純物であり、粗大な酸化物系介在物を生成し、延性および靭性に悪影響を及ぼす。よって、本発明においては、Oは0.003mass%以下に制限する。
0.8≦((1−130×O)×Ca)/(1.25×S)≦2.0
本発明の鋼では、上記成分組成を満たしていることに加えてさらに、Ca,OおよびSが、下記(1)式を満たして含有することが必要である。
0.8≦((1−130×O)×Ca)/(1.25×S)≦2.0 ・・・(1)
(但し、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%))
この(1)式は、延性き裂発生の起点となる粗大な硫化物系介在物の生成を抑制し、延性き裂の発生に影響のない硫化物形態に制御するために、O:0.001〜0.003mass%、S:0.002mass%以下に制御した上で、さらに、Ca含有量からCaOの生成により消費されたCa分を除いた有効Ca量(Ca*)を、実験により求めた下記(2)の回帰式;
Ca*=(1−130×O)×Ca ・・・(2)
(但し、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%))
を用いて計算し、次いで、CaとSの化学量論比に基いて、有効CaとSの原子比(Ca*/(1.25×S))を、0.8〜2.0の範囲に制御する必要があることを示したものである。
すなわち、Ca*/(1.25×S)が0.8未満では、SをCaSとして十分に固定できないため、粗大なMnSが生成し、耐延性き裂発生特性が低下し、一方、Ca*/(1.25×S)が2.0を超えると、粗大なCa系酸化物や硫化物が生成し、耐延性き裂発生特性を低下させるので、Ca,SおよびOは、上記(1)式を満たして含有することが必要である。
本発明の鋼板は、上記必須成分の他に、Cu:0.01〜0.5mass%、Ni:0.01〜0.5mass%、Cr:0.01〜0.5mass%およびMo:0.01〜0.5mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することができる。
Cu,Ni,CrおよびMoは、鋼の強度および靭性を高め、さらに焼入れ性を向上してMA相の生成を促進する元素であり、要求される強度に応じて添加することができる。各元素とも、0.01mass%未満の添加では十分な効果が得られず、一方、0.5mass%を超える添加は、溶接性の低下を招く。よって、これらの元素を添加する場合は、それぞれ0.01〜0.5mass%の範囲で添加するのが好ましい。
また、本発明の鋼板は、上記成分の他に、Nb:0.005〜0.1mass%、V:0.005〜0.1mass%およびTi:0.005〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することができる。
Nb,VおよびTiは、鋼板の強度および靭性を高める元素であり、要求される強度に応じて添加することができる。各元素とも、0.005mass%未満の添加では十分な効果が得られず、一方、0.1mass%を超える添加は、溶接部の靭性を低下させる。よって、これらの元素を添加する場合は、それぞれ0.005〜0.1mass%の範囲で添加するのが好ましい。
本発明の鋼板は、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。ただし、上記以外の成分が、不可避的不純物として通常認められる量以上添加されていても、本発明の作用効果を害しない限り、許容される。
次に、本発明の鋼板のミクロ組織について説明する。
ミクロ組織:フェライト相とベイナイト相とMA相からなる3相組織
本発明の鋼板は、軟質のフェライト相とベイナイト相と硬質のMA相の3相からなるミクロ組織を有することが必要である。上記3相からなるミクロ組織は、熱間圧延後の加速冷却過程において、ベイナイト変態途中すなわち未変態オーステナイトが存在する温度域で冷却を一旦停止し、その後、直ちに再加熱し、未変態オーステナイトからフェライトが生じる際、未変態オーステナイト中にCを濃化させ、その後の冷却過程でMA相を生成させることにより、製造効率を低下させることなく、得ることができる。
図3は、C:0.05mass%C、Si:0.2mass%、Mn:1.8mass%を含有する本発明の鋼板のミクロ組織を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した組織写真を示したものであり、フェライト相とベイナイト相の混合相中に、MA相が均一に分散生成している様子が確認できる。
MA相分率:3〜15%
MA相の相分率は、低降伏比かつ耐延性き裂発生特性に優れる鋼板を得るために、3〜15%の範囲であることが必要である。上述した図2からわかるように、MA相分率が3%未満では降伏比が高く、一方、15%を超えると、延性き裂が容易に発生するようになるからである。なお、より優れた低降伏比と耐延性き裂発生特性を得るためには、MA相分率は5〜12%の範囲が好ましい。ここで、MA相の相分率とは、全組織に対するMA相の体積分率(%)のことであり、その体積分率は、鋼板断面の面積分率(%)で代えることができる。
本発明の鋼板は、上記MA相以外の残部は、主としてフェライト相とベイナイト相であるが、鋼板強度を確保する観点からは、ベイナイト相の相分率は、10%以上であることが好ましい。なお、フェライト相、ベイナイト相およびMA相の3相以外には、パーライト相やセメンタイト相などの異種相が存在することができる。しかし、これらの異種相が存在すると、強度が低下するため、それら異種相の相分率は少ないほどよい。ただし、それらの相分率の合計が5%以下であれば、本発明の作用効果に悪影響を及ぼすことはないので許容される。
MA相の平均アスペクト比:8以下
MA相の平均アスペクト比は8以下であることが必要である。このMA相の平均アスペクト比が8を超えると、変形時に、伸長したMA相の先端近傍のフェライト相やベイナイト相との界面に歪が集中し、延性き裂の起点となって、耐延性き裂発生特性が劣化するからである。ここで、MA相のアスペクト比とは、図3に示したような伸長したMA相の長径と短径の比(長径/短径)と定義する。また、平均アスペクト比は、300個のMA相のアスペクト比の平均値である。
次に、本発明の鋼板の機械的特性について説明する。
降伏比:0.80以下
本発明は、引張強さが550MPa以上の高強度鋼板を対象としているが、その鋼板は、降伏比が0.80以下であることが必要である。降伏比が0.80を超えると、鋼材の変形能が低下するだけでなく、欠陥部近傍での歪集中が大きくなる結果、欠陥を有する断面で塑性変形が局在化して起こるようになり、延性き裂が容易に起こるようになるからである。好ましくは、降伏比は0.75以下である。
延性き裂発生歪:2.5%以上
また、本発明の鋼板は、低降伏比であることに加えて、延性き裂が起こり難いことが必要である。耐延性き裂に対する抵抗性は、延性き裂発生歪で評価することができ、本発明の鋼板は、上記延性き裂発生歪が2.5%以上であることが必要である。ここで、上記延性き裂発生歪とは、図1に示した切欠底半径が0.25mmの環状切欠を有する丸棒試験片に種々の量の引張歪を付与してから除荷し、その試験片の切欠底断面の組織を観察した際に、延性き裂の発生が最初に認められたときにおける標点間の平均歪のことである。なお、延性き裂発生歪が2.5%以上という優れた耐延性き裂発生特性は、上述した成分組成を有する鋼板の組織を、上述した3相組織とすることにより実現することができる。
次に、本発明に係る低降伏比高強度鋼板の製造方法について説明する。
スラブ加熱温度:1000〜1300℃
本発明の鋼板は、上述した本発明に適合する成分組成を有する鋼を、転炉や電気炉あるいはさらに真空脱ガス処理等の2次精錬を経る通常の方法で溶製し、鋼スラブとした後、その鋼スラブを加熱炉で加熱し、熱間圧延して製造する。ここで、上記鋼スラブの加熱温度は、1000〜1300℃の範囲とする必要がある。加熱温度が1000℃未満では、炭化物の固溶が不十分となるため、十分な強度が得られず、一方、1300℃を超える加熱は、圧延後の鋼板組織が粗大化し、靭性が低下するためである。
圧延終了温度
スラブを加熱後、熱間圧延して鋼板に加工するが、この熱間圧延における圧延終了温度は、Ar変態点以上とする必要がある。圧延終了温度がAr変態点未満では、その後の冷却時に起こるフェライト変態速度が低下し、加速冷却後の再加熱時に、未変態オーステナイトへのCの濃縮が不十分となり、MA相が生成し難くなる。さらに、圧延終了温度がAr変態点未満では、初析フェライトが析出して圧延されるため、加工フェライト相が残存するので、耐延性き裂発生特性が低下する。なお、圧延終了温度の上限については、特に規定しないが、未再結晶域で圧延し、組織の微細化を図るためには950℃以下であることが好ましい。ここで、Ar変態点は、鋼板の成分組成によって変化し、通常、下記(3)式で求めることができる。
Ar変態点(℃)=910−310×C−80×Mn−20×Cu−15×Cr−55×Ni−80×Mo ・・・(2)
ここで、上式の元素記号は各元素の含有量(mass%)である。
加速冷却
本発明では、後述する熱間圧延に続く加速冷却後の再加熱によって、Cを濃縮させた未変態オーステナイトを、その後の冷却によってMA相へと変態させる。そのためには、熱間圧延後の鋼板の冷却は、圧延終了温度から、まだ未変態オーステナイトが存在するベイナイト変態終了温度(B点)以上である450〜650℃の温度までを、冷却速度5℃/s以上で加速冷却し、その温度域で冷却を停止する必要がある。
冷却停止温度が450℃未満では、ベイナイト変態が完了してしまうため、再加熱後の冷却時にMA相が十分に生成しない。また、一部に未変態オーステナイトが残存してMA相が生成したとしても、ベイナイトの粒界またはラス間に針状に析出するため、MA相のアスペクト比が増加して耐延性き裂発生特性が低下する。一方、冷却停止温度が650℃を超えると、冷却中に析出するパーライトにCが消費されて、未変態オーステナイトにCが濃化せず、MA相が生成し難くなる。よって、加速冷却停止温度は450〜650℃の範囲とする。MA相の生成をより促進するためには、500〜650℃が好ましい。
また、加速冷却速度を5℃/s以上とする理由は、5℃/s未満では、冷却時にパーライト相が多く生成し、ベイナイト相による高強度化が得られないからである。ベイナイト相による変態強化を十分に活用したい場合には、圧延終了後の加速冷却速度は10℃/s以上とするのが好ましい。加速冷却の方法については、特に制限はなく、製造プロセスによって任意の設備を用いることができる。
再加熱処理
次に、本発明の製造方法では、未変態オーステナイトが存在するB点以上の温度域で加速冷却停止後、直ちに再加熱を行うことが重要であり、具体的には、加速冷却停止温度から0.5℃/s以上の昇温速度で、ベイナイト変態終了温度(B点)以上の550〜700℃まで再加熱を行う必要がある。昇温速度が0.5℃/s未満では、加熱中にパーライト変態が生じるため、十分な量のMA相が得られなくなる他、目的の再加熱温度に達するまでに長時間を要するため、製造効率が悪化する。
また、再加熱温度がB点以下であると、ベイナイト変態が完了し、未変態オーステナイトが存在しなくなる。さらに、再加熱温度が550℃未満では、未変態オーステナイトへのC濃化が不十分となり、MA相が生成し難くなる。一方、再加熱温度が700℃を超えると、ベイナイト相の軟化により十分な強度が得られないからである。なお、確実に未変態オーステナイトへCを濃化させるためには、再加熱開始温度(加速冷却停止温度)より50℃以上昇温するのが好ましい。
なお、上記再加熱温度では、特に保持時間を設ける必要はなく、再加熱後ただちに冷却しても、十分なMA相を得ることができる。しかし、よりCの濃化を促進させて、十分な量のMA相分率を確保するためには、30分以内の保持時間を設けることが好ましい。30分を超えて加熱保持すると、ベイナイト相中の転位の回復が起こり、強度が低下する場合がある。再加熱後の冷却は、特に制限されないが、空冷(放冷)でも十分にFA相を生成させることができる。
次に、本発明の鋼板を製造するための設備について説明する。
加速冷却後に再加熱を行うための加熱装置は、加速冷却を行う冷却設備の下流側に設置するのが好ましい。加熱装置としては、鋼板の急速加熱が可能であるガス燃焼炉や誘導加熱装置を用いることができるが、誘導加熱装置の方がガス燃焼炉に比べて、冷却後の鋼板を迅速に加熱でき、温度制御も容易で、コストも比較的低いので好ましい。また、複数の誘導加熱装置を連続して直列に配置することは、ライン速度や鋼板の種類・寸法の大きな変化がある場合でも、使用する誘導加熱装置の数や供給電力を適宜変更するだけで、容易に昇温速度や再加熱温度を操作することが可能となるので好ましい。
図4は、本発明の鋼板を製造する圧延ライン設備列の一例を示したものである。圧延ライン1には、上流から下流側に向かって熱間圧延機3、加速冷却装置4、誘導加熱装置5、ホットレベラー6が配置されており、誘導加熱装置5は、加速冷却装置4の下流の同一ライン上に設置されている。この配列とすることにより、加速冷却終了後、迅速に再加熱処理が行えるので、圧延冷却後の鋼板温度を過度に低下させることなく加熱処理を施すことができる。なお、加熱装置としてガス燃焼炉を用いるような場合には、上記のように圧延設備等と同一ライン上に設置してもよいが、機側に加熱炉を設置し、鋼板を再加熱後、再びライン上に戻す構成としてもよい。
以上説明した本発明によれば、上記の成分組成を有する鋼スラブに、上記の製造方法を適用して鋼板とし、上記ミクロ組織を付与することで、地震などで生じる大きな塑性変形を受けても、延性き裂が発生し難く、しかも低降伏比かつ高強度の鋼板を、低コストでかつ高効率に製造することが可能となる。
表1に示した成分組成を有するA〜Mの鋼を常法の製鋼プロセスで溶製し、連続鋳造法で鋼スラブとし、これらの鋼スラブを加熱し、熱間圧延し、圧延終了後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用いて所定の冷却停止温度まで冷却し、その後、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱し、空冷することにより、板厚15mmのNo.1〜18の厚鋼板を得た。なお、各鋼板の製造条件の詳細は表2に示した。また、再加熱装置は、誘導加熱炉は、図4に示したように加速冷却設備と同一ライン上に設置し、ガス燃焼炉は、加速冷却後のラインの側に近接して設置したものを用いた。
Figure 2009197282
Figure 2009197282
上記のようにして製造した各鋼板について、板厚中心部付近のミクロ組織を観察し、10視野の組織写真を得て、これを画像解析し、MA相の相分率とMA相の平均アスペクト比を求めた。なお、平均アスペクト比は、300個のMA相の平均値である。
また、上記の各鋼板から、平行部が6mmφ×30mmの丸棒試験片を採取し、引張試験して、引張強さと降伏比を測定した。
また、延性き裂発生歪は、上記の各鋼板から、図1に示したような、平行部が10mmφ、評点間が26mmで、切欠底半径が0.25mmの環状切欠を有する丸棒試験片を採取し種々の量の引張歪を付与してから除荷し、切欠底断面組織を観察して、延性き裂の発生が最初に認められたときの標点間の平均歪を延性き裂発生歪として求めた。
表2に、製造条件と共に、ミクロ組織構成、MA相の相分率、MA相の平均アスペクト比、引張強さ、降伏比および延性き裂発生歪の測定結果を併せて示した。表2から、本発明例の鋼板は、いずれもフェライト相とベイナイト相とMA相の3相組織を有しており、降伏比が0.80以下、延性き裂発生歪が2.5%以上であり、優れた変形能と耐延性き裂発生特性を有していることがわかる。一方、比較例の鋼板は、成分組成または製造条件のいずれかが本発明範囲から外れているため、組織がフェライト相とベイナイト相とMA相の3相組織が得られないか、あるいは、MA相の分率あるいは平均アスペクト比が本発明の規定範囲外のものとなり、その結果、降伏比が高いかまたは延性き裂発生歪が小さく、本発明が所期した特性が得られていない。
延性き裂発生歪の測定に用いた環状切欠きを有する丸棒試験片を説明する図である。 フェライト相とベイナイト相とMA相の3相組織鋼において、MA相分率が降伏比と延性き裂発生歪に及ぼす影響を示すグラフである。 本発明の鋼板のミクロ組織を走査型電子顕微鏡で観察した写真である。 本発明の鋼板を製造する製造ラインの一例を説明する概略図である。
符号の説明
1:圧延ライン
2:鋼板
3:熱間圧延機
4:加速冷却装置
5:誘導加熱装置
6:ホットレベラー

Claims (4)

  1. C:0.03〜0.1mass%、Si:0.01〜1mass%、Mn:1.2〜2.5mass%、S:0.002mass%以下、Al:0.01〜0.07mass%、Ca:0.001〜0.003mass%、O:0.003mass%以下を含有し、Ca,SおよびOが下記(1)式を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、金属組織がフェライト相とベイナイト相と島状マルテンサイト相の3相組織からなり、島状マルテンサイトの相分率が3〜15%、平均アスペクト比が8以下の組織を有し、降伏比が0.80以下である低降伏比高強度鋼板。

    0.8≦(1−130×O)×Ca/(1.25×S)≦2.0 ・・・(1)
    ここで、(1)式中の元素記号は各元素の質量mass%
  2. 上記成分組成に加えてさらに、Nb:0.005〜0.1mass%、V:0.005〜0.1mass%およびTi:0.005〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の低降伏比高強度鋼板。
  3. 上記成分組成に加えてさらに、Cu:0.01〜0.5mass%、Ni:0.05〜0.5mass%、Cr:0.01〜0.5mass%およびMo:0.01〜0.5mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の低降伏比高強度鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼スラブを1000〜1300℃に加熱後、圧延終了温度をAr変態点以上とする熱間圧延し、冷却速度5℃/s以上で450℃〜650℃の温度まで加速冷却し、その後直ちに昇温速度0.5℃/s以上で加速冷却停止温度以上の550〜700℃まで再加熱する低降伏比高強度鋼板の製造方法。
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