JP2009196800A - デッキクレーンの製造方法及び製造システム - Google Patents

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Abstract

【課題】容量の小さなクレーンを有する高さの低い場所でも容易に製作できると共に量産が可能なデッキクレーンの製造方法及び製造システムを提供する。
【解決手段】小型クレーン4を有する建屋5に隣接する屋外6に大型クレーン8を配した工場でデッキクレーンの本体1を組立てるデッキクレーンの製造方法であって、上記建屋5内で小型クレーン4を用いて上記本体1の基台部2に駆動部3を取付ける小組立を行う第1組立工程と、該第1組立工程後に上記基台部2を搬送台車9により上記屋外6に搬出する搬出工程と、該搬出工程後に上記屋外6で大型クレーン8を用いて上記基台部2に上記駆動部3を覆う高さの高いハウジング7を取付ける大組立を行う第2組立工程とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、デッキクレーンの製造方法及び製造システムに係り、特にデッキクレーンの本体を容量の小さなクレーンを有する高さの低い建屋内でも製作可能とする技術に関する。
船上荷役装置の一つであるデッキクレーンは、貨物船等の船舶の甲板上に設置される。このデッキクレーンは、内部に駆動部を内蔵した高さの高い本体(ポストともいう)と、この本体に俯仰可能となるように基部を支持されるジブとを備える。上記本体は、回転可能な基台部と、この基台部上に設けられる駆動部と、この駆動部を覆うように基台部上に設けられるハウジングとから主に構成される。上記駆動部は、基台部を回転する回転駆動機構と、上記ジブの俯仰用ワイヤの繰り出し及び巻取りによりジブを俯仰させる第1ウインチと、ジブの先端から垂下されたフックをフック昇降用ワイヤの繰り出し及び巻取りにより昇降させる第2ウインチとから主に構成される。
なお、本発明において使用される搬送台車の関連技術としては、例えば特許文献1〜3に記載のものがある。
特開2001−162455号公報 特開平8−157016号公報 特開2002−227447号公報
ところで、上記デッキクレーンを製造する場合、例えば基台部にハウジングを取付ける本体の組立においては、高さの高いハウジングを吊り上げる必要があることから、重量物を扱える容量のクレーンを有し、且つハウジングを吊り上げるに十分な高さを有する場所(例えば屋外)で製作する必要があり、容量の小さなクレーンを有する建屋のような高さの低い場所で製作することができなかった。また、上述のように十分な高さを有する場所のみで製作しなければならないため、量産が困難であった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、容量の小さなクレーンを有する建屋のような高さの低い場所でも容易に製作することができると共に量産が可能なデッキクレーンの製造方法及び製造システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち、第1の発明は、小型クレーンを有する建屋に隣接する屋外に大型クレーンを配した工場でデッキクレーンの本体を組立てるデッキクレーンの製造方法であって、上記建屋内で小型クレーンを用いて上記本体の基台部に駆動部を取付ける小組立を行う第1組立工程と、該第1組立工程後に上記基台部を搬送台車により上記屋外に搬出する搬出工程と、該搬出工程後に上記屋外で大型クレーンを用いて上記基台部に上記駆動部を覆う高さの高いハウジングを取付ける大組立を行う第2組立工程とを備えたことを特徴とする。
上記第2組立工程後に上記基台部を搬送台車により屋外から上記建屋内に搬入する搬入工程と、該搬入工程後に建屋内で上記小型クレーンを用いて上記基台部上のハウジングに運転席等の小物を取付ける第3組立工程とを備えていることが好ましい。
第2の発明は、デッキクレーンの本体を組立てるデッキクレーンの製造システムであって、上記本体の基台部に駆動部を取付ける小組立を行うための小型クレーンを有する建屋と、該建屋に隣接した屋外に設けられ、上記基台部に上記駆動部を覆う高さの高いハウジングを取付ける大組立を行うための大型クレーンと、上記建屋内と屋外との間で上記基台部の搬送を行う搬送台車とを備えたことを特徴とする。
上記建屋内と屋外には上記搬送台車を走行させるための走行レールが敷設され、上記屋内には上記走行レールと直交する方向に上記搬送台車を横行させるための複数の横行レールが敷設されていると共に、該横行レールに沿って搬送台車により搬送される上記基台部を適宜間隔で複数支持しておくための支持脚が設置されていることが好ましい。
上記搬送台車は、上記走行レール上を転動する走行車輪と、上記横行レール上を転動する横行車輪と、上記支持脚に対して上記基台部の授受を行うべく走行台車を昇降させるために上記走行車輪を上記横行車輪よりも上方に引き込んだ位置から上記横行車輪よりも下方に突出させた位置に昇降動させる昇降ジャッキとを有することが好ましい。
本発明によれば、建屋内で小型クレーンを用いて本体の基台部に駆動部を取付ける小組立を行う第1組立工程と、屋外で大型クレーンを用いて上記基台部に上記駆動部を覆う高さの高いハウジングを取付ける大組立を行う第2組立工程とに分けてデッキクレーンを製作するようにしたので、容量の小さなクレーンを有する高さの低い場所でも容易に製作することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の実施形態に係るデッキクレーンの製造方法及び製造システムを説明するための図で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、図2(a)は図1(b)のA部を示す拡大図、図2(b)は図1(b)のB部を示す拡大図である。
図1に示すように、デッキクレーンの本体(ポスト)1を組立てるデッキクレーンの製造システムは、上記本体1の基台部2に駆動部3を取付ける小組立を行うための容量の小さな小型クレーン例えば天井クレーン4を有する建屋5と、この建屋5に隣接した屋外6に設けられ、上記基台部2に上記駆動部3を覆う高さの高いハウジング7を取付ける大組立を行うための容量の大きな大型クレーン例えば門形クレーン(橋形クレーンともいう)8と、上記建屋5内と屋外6との間で上記基台部2の搬送を行う搬送台車9とを備えている。
図2に示すように、上記本体1は、回転可能な基台部2と、この基台部2上に設けられる駆動部3と、この駆動部3を覆うように基台部2上に設けられる、高さの高いハウジング7とから主に構成される。なお、ハウジング7の下側部には図2(b)に仮想線で示すようにジブ10が取付けられ、このジブ10は、その一端がハウジング7の下側部に設けた2箇所の支持部11により俯仰可能に支持される。なお、ジブ10の取付けは、本体1を船舶の甲板上に設置した後に行われるため、本発明の製造方法には含まれない。
上記駆動部3は、基台部2を回転する回転駆動機構12と、ジブ10の俯仰用ワイヤの繰り出し及び巻取りによりジブを俯仰させる第1ウインチ13と、ジブ10の先端から垂下されたフックをフック昇降用ワイヤの繰り出し及び巻取りにより昇降させる第2ウインチ14とから主に構成される。
上記基台部2はリング状の回転軸受15に回転可能に支持されており、この回転軸受15を介して本体1の基台部2が船舶の甲板上に設置されるようになっている。上記回転駆動機構12は、回転軸受15の内周に設けられた内歯歯車に噛合する駆動歯車を備えている(図示省略)。
上記ハウジング7は、円筒状ないし裁頭円錐状に形成され、上端部が端板16で閉塞されている。ハウジング7の上部には俯仰用ワイヤ及びフック昇降用ワイヤを巻き掛けるための滑車17が取付けられる。
上記本体1の組立を建屋5内と屋外6で行うために、図1(a)に示すように、上記建屋5内の床面と屋外6の地面には上記搬送台車9を走行させるための走行用レール18が敷設され、上記屋内5には上記走行レール18と直交する方向に上記搬送台車9を横行させるための複数の横行レール19が敷設されていると共に、該横行レール19に沿って搬送台車9により搬送される上記基台部2を適宜間隔で複数(図示例では15個)支持しておくための複数組(15組)の支持脚ユニット20Uが設置されている。各支持脚ユニットUは、複数例えば4本の支持脚20により構成されている。
支持脚20は、基台部2の略四隅を支持するように、1つの基台部2に対して4本、床面に立設されている(図5参照)。基台部2は、支持脚ユニット20Uの頂部にスぺーサ21を介して載置される(図6(b)参照)。スペーサ21は、各支持脚20の頂部に夫々着脱可能に載置された盤木からなる。被搬送物である基台部2は、建屋5内において、複数行、複数列(図1では3行、5列)に配置されている。これら基台部2は、各支持脚ユニット20Uの支持脚20の頂部に、スペーサ21を介して夫々支持されている。
横行レール19は、図1(a)中、上下方向(X方向)に敷設され、走行レール18は、左右方向(Y方向)に敷設されている。詳しくは、横行レール19は、支持脚ユニット20Uを構成する4本の支持脚20の内方に位置して、図1(a)の上段、中段、下段の支持脚ユニット20Uを通るようにX方向に沿って対をなして敷設されている。走行レール18は、図1(a)の上段の支持脚ユニット20Uと中段の支持脚ユニット20Uとの間、中段の支持脚ユニット20Uと下段の支持脚ユニット20Uとの間に位置して、建屋5内の奥側から建屋5の出入口5aを通って屋外までY方向に沿って対をなして敷設されている。
上記天井クレーン4は、建屋5の両側の壁に沿って設けられた走行路4aと、両走行路4aに跨って走行するガーダー4bと、このガーダー4bに設けられたトロリー4cとを有する。上記門型クレーン8は、屋外の地面に建屋5と平行に敷設された一対のレール8aと、レール8a上を走行する脚部8bと、脚部8bの頂部に架け渡されたガーダー8cと、ガーダー8cに設けられたトロリー8dとを有する。
基台部2は、建屋5内にて、建屋5内に設けられた小型の天井クレーン4によって、吊り上げ高さが低くても済む部品である駆動部3が組付けられ、その後、搬送台車9によって屋外6に搬出されて吊り上げ高さが高くならざるを得ない部品であるハウジング7が組付けられる。また、必要に応じて、再び走行台車9で建屋5内に搬入されて吊り上げ高さが低くても済む部品例えば運転席22が組付けられる。
上記搬送台車9は、図3に示すように、略直方体形状に形成された台車本体9aと、台車本体9aに昇降可能に設けられ走行レール18上をY方向に沿って転動する走行車輪23と、台車本体9aに昇降不能に設けられ横行レール19上をX方向に沿って転動する横行車輪24と、上記支持脚20に対して上記基台部2の授受を行うべく走行台車9を昇降させるために上記走行車輪23を上記横行車輪24よりも上方に引き込んだ位置から上記横行車輪24よりも下方に突出させた位置に昇降動させ、横行車輪24の下端が走行車輪23の下端よりも上の上昇位置(図5(c)参照)と下の下降位置(図5(a)参照)とに切り替える昇降手段である昇降ジャッキ25とを有している。
横行車輪24は、台車本体9aの長辺の両側に配設された4組の車輪ユニット24Uからなる。車輪ユニット24Uは、台車本体9aに軸支された2個の車輪本体24aと、各車輪本体24aの回転軸24bに夫々設けられたスプロケット24cと、これらスプロケット24cに巻き掛けられたチェーン24dと、一方の回転軸24bに連結されたモータ24eとを有する。
走行車輪23は、台車本体9bの短辺の両側に配設された4組の車輪ユニット23Uからなる。車輪ユニット23Uは、ガイドロッド23aによって鉛直方向に昇降可能に案内される昇降ブロック23bと、昇降ブロック23bに軸支された2個の車輪本体23cと、一方の車輪本体23cの回転軸23dに連結されたモータ23eとを有する。
昇降ジャッキ25は、一端が昇降ブロック23bに他端が台車本体9aに接続されている。昇降ジャッキ25は、各昇降ブロック23b毎に設けられている。
昇降ジャッキ25を収縮すると、図4(a)に示すように、昇降ブロック23bが引き上げられ、走行車輪23が上昇位置となって台車本体9a内に格納される。このとき、走行車輪23の下端は、図6(a)に示す横行車輪24の下端よりも上方に位置する。台車本体9a内には、昇降ブロック23bの頂部が押し付けられ、昇降ジャッキ25の収縮ストロークを定めるストッパとなる荷重受けパッド26が設けられている。
昇降ジャッキ25を伸長すると、図4(b)に示すように、昇降ブロック23bが押し下げられ、走行車輪23が下降位置となって台車本体9aから下方に突出する。このとき、走行車輪23の下端は、図6(c)に示す横行車輪24の下端よりも下方に位置する。台車本体9a内には、昇降ブロック23bの下降量を制限し、昇降ジャッキ25の伸長ストロークを定めるストッパ27が設けられている。
図5は、支持脚上に支持された基台部の下に搬送台車が潜り込んだ状態を示す概略的平面図ある。搬送台車9は、支持脚ユニット20Uの4本の支持脚20の頂部にスペーサ21(図6(b)参照)を介して載置された基台部2の下方に、停車される。搬送台車9のY方向の幅は、左右の支持脚20の間隔よりも多少狭くなっていて、搬送台車9が左右の支持脚20の間を通過できるようになっている。
図6は、支持脚20に対する基台部2の授受及び基台部2の搬送を行うための走行台車9の動きを説明する説明図である。支持脚ユニット20Uの支持脚20の頂部にスペーサ21を介して支持された基台部2は、以下のようにして搬送台車9で搬送される。先ず、図6(a)に示すように、走行車輪23を上昇位置とすることで、走行レール18から上方に離し、横行車輪24が床面の横行レール19に乗った状態とし、搬送台車9を横行車輪24により横行レール19に沿ってX方向に横行させる。
図6(b)に示すように、搬送台車9を、支持脚20上にスぺーサ21を介して架け渡して載置された基台部2の下方に、停車させる。このとき、搬送台車9の上面が基台部2の下面から離間している。図6(c)に示すように、走行車輪23を下降位置に移動させ、走行車輪23で床面に敷設された反力受けレール28を押圧することで搬送台車9を床面に対して上昇させ、その搬送台車9で基台部2を持ち上げてスペーサ21から上方に離間させる。反力受けレール28は、図1(a)に示すように、各支持脚ユニット20Uの部分の床面に、走行車輪23が降りて来る部分に位置して敷設されている。こうして搬送台車9で基台部2を持ち上げた状態で、スペーサ21を支持脚20の頂部から取り除く。
スペーサ21の厚さは、搬送台車9を基台部2の下方に配置した状態で、走行車輪23を上昇位置としたとき(図6(b)参照)、搬送台車9の上面が基台部2の下面から離間し、走行車輪23を下降位置としたとき(図6(c)参照)、搬送台車9の上面が基台部2の下面を上方に押圧する厚さに設定されている。
その後、図6(d)に示すように、走行車輪23を上昇位置に移動させ、反力受けレール28から引き上げると共に横行車輪24を横行レール19に接地させる。このとき、スペーサ21が支持脚20の頂部から取り外されているので、搬送台車9に載せられた基台部2と支持脚20の頂部との間には、隙間sが形成された状態となる。
支持脚20の高さは、走行車輪23を上昇位置とした状態で、搬送台車9の上面に基台部2を載置し、その搬送台車9をスペーサ21を取り除いた支持脚20の間に停車させたとき(図6(d)参照)、搬送台車9の上面に載置された基台部2が支持脚20の頂部から離間する高さに設定されている。
図6(e)に示すように、基台部2が載せられた搬送台車9を、横行車輪24によって横行レール19に沿ってX方向に走行させて、支持脚ユニット20Uの支持脚20の間から離間させる。搬送台車9は、横行レール19と走行レール18とが交差する部分(図1参照)で停車される。
図6(f)に示すように、走行車輪23を下降位置とすることで、走行車輪23を走行レール18に接地させると共に横行車輪24を横行レール19から離間させる。この状態で、基台部2が載せられた搬送台車2を、走行車輪23によって走行レール18に沿ってY方向に走行させる。こうして、図1に示すように、基台部2が載せられた搬送台車9を、建屋5の出入口5aから屋外6に出す。
図7は、横行レール19と走行レール18との交差する交差部29を示す斜視図である。横行レール19を走行する横行車輪24、走行レール18を走行する走行車輪23は、夫々フランジを有するため、交差部29には、フランジを通過させるための溝30が形成されている。すなわち、交差部29の中央には、横行レール19と走行レール18とを兼ねる柱状の共用レール片31が設けられている。なお、上記走行レール18と屋外6の門形クレーン8のレール8aとの交差部32も上記交差部29と同様に形成されている。
次に、デッキクレーンの製造方法すなわち本体1の組立方法について説明する。先ず、上記建屋5内で天井クレーン4を用いて上記本体1の基台部2に駆動部3を取付ける小組立を行う(第1組立工程)。この第1組立工程では、基台部2は上述したように支持脚ユニット20Uの支持脚20上にスぺーサ21を介して支持されている。
上記第1組立工程後に上記基台部2を搬送台車9により上記屋外6に搬出する(搬出工程)。この搬出工程では、図6を用いて説明した搬送台車9の昇降操作、横行操作、走行操作が行われる。
上記搬出工程後に、上記屋外6で門形クレーン8を用いて上記基台部2に上記駆動部3を覆う高さの高いハウジング7を取付ける大組立を行う(第2組立工程)。なお、この第2組立工程では、基台部2は走行台車9上に支持されたままであるが、建屋内と同様に、屋外の地面に支持脚(支持脚ユニット)を立設し、その支持脚上にスぺーサを介して基台部を載置するようにしても良く、或いは門形クレーンにより基台部を搬送台車から地上に降ろしても良い。このようにすることにより、屋外での第2組立工程を安定した状態で行うことができると共に、空荷となった搬送台車を建屋5内に戻すことにより次の基台部2の搬出を行うことができ、一台の搬送台車を効率良く運行することが可能となり、組立作業性の向上が図れ、デッキクレーンの更なる量産化が可能となる。
上記第2組立工程後に、上記基台部2を搬送台車9により屋外6から上記建屋5内に再度搬入し(搬入工程)、この搬入工程後に建屋5内で上記天井クレーン4を用いて上記基台部2上のハウジング7に運転席22等の小物(部品)を取付ける(第3組立工程)。搬入工程では、上述の手順とは逆の手順を経て、支持脚ユニット20Uの支持脚20の頂部にスペーサ21を介して基台部2が支持される。なお、第3組立工程は、屋外6で行っても良いが、建屋5内で行うことにより、建屋5内の天井クレーン4と屋外6の門形クレーン8を有効に活用することができる。
このように建屋5内で小型クレーン例えば天井クレーン4を用いて本体1の基台部2に駆動部3を取付ける小組立を行う第1組立工程と、屋外6で大型クレーン例えば門形クレーン8を用いて上記基台部2に上記駆動部3を覆う高さの高いハウジング7を取付ける大組立を行う第2組立工程とに分けてデッキクレーンを製作するため、容量の小さなクレーン例えば天井クレーン4を有する高さの低い場所例えば建屋5内でも容易に製作することができ、デッキクレーンを効率よく組み立てることができ、量産化が可能になる。
また、上記支持脚20と搬送台車9を用いた搬送システムないし搬送方法によれば、横行車輪24ではなく走行車輪23を昇降するようにすると共に支持脚20の頂部のスペーサ21を着脱するようにしたので、基台部2を持ち上げて搬送するのに、走行車輪23の高さを2段階に切り替えれば足りることになり、コストダウンを図ることができる。すなわち、走行車輪23の高さを2段階に切り替える昇降ジャッキ25は、伸長方向に作動油を供給する状態と、収縮方向に作動油を供給する状態とに切り替えればよく、簡素な構造で実現でき、コストダウンを図ることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
本発明の実施形態に係るデッキクレーンの製造方法及び製造システムを説明するための図で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図ある。 (a)は図1(b)のA部を示す拡大図、(b)は図1(b)のB部を示す拡大図である。 デッキクレーンの製造システムで用いられる搬送台車を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(b)のc−c線断面図ある。 図3(c)の拡大図で、(a)は走行車輪を引き上げた状態の断面図、(b)は走行車輪を押し下げた状態の断面図である。 支持脚上に支持された基台部の下に搬送台車が潜り込んだ状態を示す概略的平面図ある。 支持脚に対する基台部の授受及びベースの搬送を行うための走行台車の動きを説明する説明図である。 横行レールと走行レールとの交差する交差部を示す斜視図である。
符号の説明
1 本体
2 基台部
3 駆動部
4 天井クレーン(小型クレーン)
5 建屋
6 屋外
7 ハウジング
8 門形クレーン(大型クレーン)
9 搬送台車

Claims (5)

  1. 小型クレーンを有する建屋に隣接する屋外に大型クレーンを配した工場でデッキクレーンの本体を組立てるデッキクレーンの製造方法であって、上記建屋内で小型クレーンを用いて上記本体の基台部に駆動部を取付ける小組立を行う第1組立工程と、該第1組立工程後に上記基台部を搬送台車により上記屋外に搬出する搬出工程と、該搬出工程後に上記屋外で大型クレーンを用いて上記基台部に上記駆動部を覆う高さの高いハウジングを取付ける大組立を行う第2組立工程とを備えたことを特徴とするデッキクレーンの製造方法。
  2. 上記第2組立工程後に上記基台部を搬送台車により屋外から上記建屋内に搬入する搬入工程と、該搬入工程後に建屋内で上記小型クレーンを用いて上記基台部上のハウジングに運転席等の小物を取付ける第3組立工程とを備えたことを特徴とする請求項1記載のデッキクレーンの製造方法。
  3. デッキクレーンの本体を組立てるデッキクレーンの製造システムであって、上記本体の基台部に駆動部を取付ける小組立を行うための小型クレーンを有する建屋と、該建屋に隣接した屋外に設けられ、上記基台部に上記駆動部を覆う高さの高いハウジングを取付ける大組立を行うための大型クレーンと、上記建屋内と屋外との間で上記基台部の搬送を行う搬送台車とを備えたことを特徴とするデッキクレーンの製造システム。
  4. 上記建屋内と屋外には上記搬送台車を走行させるための走行レールが敷設され、上記屋内には上記走行レールと直交する方向に上記搬送台車を横行させるための複数の横行レールが敷設されていると共に、該横行レールに沿って搬送台車により搬送される上記基台部を適宜間隔で複数支持しておくための支持脚が設置されていることを特徴とする請求項3記載のデッキクレーンの製造システム。
  5. 上記搬送台車は、上記走行レール上を転動する走行車輪と、上記横行レール上を転動する横行車輪と、上記支持脚に対して上記基台部の授受を行うべく走行台車を昇降させるために上記走行車輪を上記横行車輪よりも上方に引き込んだ位置から上記横行車輪よりも下方に突出させた位置に昇降動させる昇降ジャッキとを有することを特徴とする請求項4記載のデッキクレーンの製造システム。
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