JP2009195944A - 基板分割方法、及び表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板端面の機能部へのダメージを回避すると共に、対向配置された二枚の基板を一度の外力で同時に分割することが可能な基板分割方法を提供する。
【解決手段】二枚の基板1,2の夫々に対し、それらの対向側と反対側から個別にレーザビームを照射して改質領域5を形成すると共に、ポリイミド膜からなる機能部6が形成されるTFT基板1の対向側の端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成し、そのふくらみによる内部応力で当該機能部6が形成されるTFT基板1の対向側の端面に直進性の高い亀裂を生じせしめる。機能部6が形成されるTFT基板1に対向する対向基板2の対向側と反対側の端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成し、そのふくらみによる内部応力で当該反対側の端面にも直進性の高い亀裂を生じせしめる
【選択図】図5
【解決手段】二枚の基板1,2の夫々に対し、それらの対向側と反対側から個別にレーザビームを照射して改質領域5を形成すると共に、ポリイミド膜からなる機能部6が形成されるTFT基板1の対向側の端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成し、そのふくらみによる内部応力で当該機能部6が形成されるTFT基板1の対向側の端面に直進性の高い亀裂を生じせしめる。機能部6が形成されるTFT基板1に対向する対向基板2の対向側と反対側の端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成し、そのふくらみによる内部応力で当該反対側の端面にも直進性の高い亀裂を生じせしめる
【選択図】図5
Description
本発明は、レーザ光を照射して基板を分割する方法、特に基板の内部に改質領域を形成することにより基板を分割する基板分割方法、及びそれにより表示装置用基板を分割する表示装置の製造方法に関するものである。
このような基板分割方法としては、例えば下記の特許文献に記載されるものがある。このうち特許文献1では、基板の内部に改質領域を形成し、この改質領域が形成されている部分に外力を加えて基板を分割することが開示されている。また、特許文献2では、基板の厚さ方向に改質領域を複数形成し、その部分に外力を加えて基板を分割することが開示されている。また、特許文献3では、レーザビームの偏光方向の長軸と走査方向を一致させることが開示されている。
特開2002−192367号公報
特開2002−205180号公報
特開2002−192369号公報
ところで、例えば液晶表示パネルに使用されるTFT(Thin Film Transistor)基板として、一対の石英基板を対向配置し、そのうちTFT基板となる石英基板の対向側端面に液晶配向膜としての機能を有する機能部(ポリイミド膜)を形成する場合に、前記各特許文献に記載されるように、夫々の石英基板の対向側と反対側からレーザビームを照射して改質領域を形成し、その後、外力を加えて、一対の石英基板を分割することが考えられる。この場合、一対の石英基板の厚さ方向全域に改質領域を形成すると、外力を加えることにより一対の石英基板を同時に分割することが可能となるが、レーザビームの光エネルギーによって機能部であるポリイミド膜が小片となって飛散し、例えばその飛散した小片が配線部に付着して短絡の原因となる恐れがある。この問題を解決すべく、機能部が形成されている端面から遠い位置までしか改質領域を形成しないとすると、分割に大きな外力が必要となるばかりでなく、例えば一対の石英基板の表裏両方から個別に外力を加えないと分割できない恐れがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、対向配置されている一対の基板のうち、一方の基板の対向側端面に形成された機能部へのダメージを回避すると共に、対向配置されている一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能な基板分割方法及び表示装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、対向配置されている一対の基板のうち、一方の基板の対向側端面に形成された機能部へのダメージを回避すると共に、対向配置されている一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能な基板分割方法及び表示装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の基板分割方法は、一対の基板を対向配置し、何れか一方の基板の対向側端面に所定の機能を有する機能部を形成し、一対の基板にレーザ光を照射して当該一対の基板を分割する基板分割方法であって、少なくとも機能部が形成された基板の対向側端面の近傍でレーザ光を収差補正により集光して改質領域を形成することを特徴とするものである。
この発明によれば、機能部が形成された基板の対向側端面の近傍で形成される改質領域のふくらみによる内部応力によって直進性の高い亀裂が形成されるものであるから、レーザ光の光エネルギーによる機能部へのダメージを回避することが可能となると共に、機能部が形成された基板の対向側端面に形成された亀裂によって一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
この発明によれば、機能部が形成された基板の対向側端面の近傍で形成される改質領域のふくらみによる内部応力によって直進性の高い亀裂が形成されるものであるから、レーザ光の光エネルギーによる機能部へのダメージを回避することが可能となると共に、機能部が形成された基板の対向側端面に形成された亀裂によって一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
また、本発明の基板分割方法は、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面の近傍でレーザ光を収差補正により集光して改質領域を形成することを特徴とするものである。
この発明によれば、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面の近傍で形成される改質領域のふくらみによる内部応力によって直進性の高い亀裂が形成されるものであるから、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面が大きく欠損することを回避することができると共に、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面に形成された亀裂によって一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
この発明によれば、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面の近傍で形成される改質領域のふくらみによる内部応力によって直進性の高い亀裂が形成されるものであるから、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面が大きく欠損することを回避することができると共に、機能部が形成された基板に対向する基板の対向側端面と反対側の端面に形成された亀裂によって一対の基板を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
また、本発明の基板分割方法は、改質領域を一対の基板の厚さ方向に複数層形成し、その後、当該一対の基板に外力を加えることで当該一対の基板を同時に分割することを特徴とするものである。
この発明によれば、改質領域を一対の基板の厚さ方向に複数層形成し、その後、当該一対の基板に外力を加えることで当該一対の基板を同時に分割することとしたため、一対の基板を確実に且つ精度良く分割することができる。
この発明によれば、改質領域を一対の基板の厚さ方向に複数層形成し、その後、当該一対の基板に外力を加えることで当該一対の基板を同時に分割することとしたため、一対の基板を確実に且つ精度良く分割することができる。
また、本発明の基板分割方法は、レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることを特徴とするものである。
この発明によれば、レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることとしたため、基板の分割に適したレーザ光を用いて一対の基板を分割することができる。
また、本発明の表示装置の製造方法は、前記本発明の基板分割方法で一対の基板から表示装置用基板を分割することを特徴とするものである。
この発明によれば、前記本発明の基板分割方法で一対の基板から表示装置用基板を分割することとしたため、機能部にダメージのない基板で表示装置を製造することができる。
この発明によれば、レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることとしたため、基板の分割に適したレーザ光を用いて一対の基板を分割することができる。
また、本発明の表示装置の製造方法は、前記本発明の基板分割方法で一対の基板から表示装置用基板を分割することを特徴とするものである。
この発明によれば、前記本発明の基板分割方法で一対の基板から表示装置用基板を分割することとしたため、機能部にダメージのない基板で表示装置を製造することができる。
次に、本発明の基板分割方法及び表示装置の製造方法の実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態は、液晶表示装置を構成する液晶表示パネルの製造工程において、当該液晶表示パネルに使用されるTFT用の基板をウエハ状の分割対象基板から切出す(分割する)ものである。ちなみに、液晶表示パネルは、周知のように、TFTを有するTFT基板、対向電極を有する対向基板、及び両基板間の隙間に充填された液晶などを備えて構成される。
図1には、分割される直前の分割対象基板の平面図を示す。この分割対象基板4は、複数の石英基板を貼り合わせてなり、図示しない絶縁層、画素電極なども形成され、これらがTFT膜として機能部を構成している。図2には、分割対象基板4をレーザ光(ビーム)で分割するレーザスクライブ方法の概念図を示す。分割対象基板4は、前述のように対向基板や防塵基板など、複数の基板が貼り合わされてなるが、同図では、TFT基板1の上方に対向基板2を貼り合わせ、その間に機能部(図示せず)が形成されている状態を示している。そして、この分割対象基板4に、後述するレーザビーム照射装置からレーザビームを照射して集光すると、その集光領域に改質領域が形成される。この改質領域を、分割対象基板4の分割断面の厚さ方向に複数層形成し、その後、例えば図2の分割対象基板4の両端部に下向きのモーメントを外力として加えて当該分割対象基板4を分割する。なお、本実施形態では、対向基板2の上側、つまり対向側と反対側からレーザビームを照射すると共に、TFT基板1の下側、つまり対向側と反対側からもレーザビームを照射する。即ち、後述するレーザビーム照射装置では、例えばTFT基板1の対向側と反対側からレーザビームを照射した後、分割対象基板4を反転して、対向基板2の対向側と反対側からレーザビームを照射する。
図3には、レーザビーム照射装置の概略構成を示す。このレーザビーム照射装置10は、レーザビームを出射するレーザ光源11と、出射されたレーザビームを反射するダイクロイックミラー12と、反射したレーザビームを集光する集光レンズ13とを備えている。集光レンズ13の内部には、複数のレンズが配置されている。また、このレーザビーム照射装置10は、前述した分割対象基板4を載置するステージ17と、ステージ17を集光レンズ13に対して水平面直交2軸方向、即ち図3に記載のX軸及びY軸方向に移動させるX軸スライド部20及びY軸スライド部21と、ステージ17に載置された分割対象基板4に対して、集光レンズ13の高さ方向、即ち図3に記載のZ軸方向の位置を変えてレーザビームの集光点の位置を調整するZ軸スライド機構14と、集光レンズ13の一端に設けられ、レーザビームの収差を補正する補正環16と、ダイクロイックミラー12を挟んで集光レンズ13と反対側に位置する撮像装置22とを備えている。
また、このレーザビーム照射装置10は、前記各構成を制御するメインコンピュータ30を備えており、メインコンピュータ30にはCPUや各種メモリの他に、撮像装置22で撮像した画像情報を処理する画像処理部34を備えている。撮像装置22は、同軸落射型光源とCCD(固体撮像素子)とが組み込まれており、同軸落射型光源から出射した可視光は、集光レンズ13を透過して焦点を結ぶ。また、このメインコンピュータ30には、レーザ加工の際に用いられる各種加工条件のデータを入力する入力部35と、レーザ加工時の各種情報を表示する表示部36とが接続されている。また、レーザ光源11の出力やパルス幅、パルス周期を制御するレーザ制御部31と、Z軸スライド機構14を駆動して集光レンズ13のZ軸方向の位置を制御するレンズ制御部32と、X軸スライド部20とY軸スライド部21を夫々レール18,19に沿って移動させるサーボモータ(不図示)を駆動するステージ制御部33とが接続されている。
集光レンズ13をZ軸方向に移動させるZ軸スライド機構14には、移動距離を検出可能な位置センサが内蔵されており、レンズ制御部32は、この位置センサの出力を検出して集光レンズ13のZ軸方向の位置を制御可能となっている。従って、撮像装置22の同軸落射型光源から出射した可視光の焦点が分割対象基板4の表面に一致するように集光レンズ13をZ軸方向に移動させれば、分割対象基板4の厚さを計測することが可能である。
レーザ光源11としては、例えばチタンサファイヤを固体光源とするレーザビームをフェムト秒のパルス幅で出射する、所謂フェムト秒レーザが用いられる。この場合、パルスレーザビームは、波長分散特性を有しており、中心波長が800nm、パルス幅は凡そ300fs(フェムト秒)、パルス周期は5kHz、出力は凡そ1000mWである。レーザ光源11には、これに代えて、ピコ秒レーザ(中心波長:800nm、パルス幅:3ps、平均出力:1W)やナノ秒レーザ(波長:355nm、パルス幅:35ns、平均出力:10W)を用いることも可能である。
集光レンズ13は、例えば倍率100倍、開口数(NA)0.8、WD(Working Distance)3mmの対物レンズである。特に、集光レンズの開口数は0.1以上であればよく、上記に限定されるものではない。集光レンズ13は、Z軸スライド機構14から延設されたスタンドアーム14aによって支持されている。また、Z軸スライド機構14と共に移動するモータ15には回転アーム15aが延設され、この回転アーム15aの端部に補正環16が取付けられている。従って、レンズ制御部32は、Z軸スライド機構14を駆動すると共に、モータ15を駆動して回転アーム15aをZ軸回りに回転させることにより、集光レンズ13の補正環16が回転し、集光レンズ13の内部に配置された複数のレンズを移動させて収差を補正することが可能となっている。
また、本実施形態のレーザビーム照射装置10には、レーザビームを用いた反射型距離計測装置9が搭載されている。この反射型距離計測装置9は、例えば複数の石英基板を積層した分割対象基板4であっても、各石英基板の上下面までの距離を計測することにより、各石英基板の厚さを検出することができる。図4には、この反射型距離計測装置9の計測原理を示す。この反射型距離計測装置9では、例えば一枚の石英基板であるTFT基板1の上下面(両表面)からのレーザビームの反射光の光スポットをCCDなどの位置検出素子で捉え、これを分割面に沿って走査したときの光スポットの位置変化量からTFT基板1の反射面、即ち上下面の高さ変動を求め、それを予め検出したTFT基板1の上下面高さに加減算してTFT基板1の上下面の位置、即ち厚さを検出する。対向基板2についても、同様にして厚さを検出することができる。
なお、本実施形態では、ステージ17は、Y軸スライド部21に支持されているが、X軸スライド部20とY軸スライド部21との位置関係を逆転させてX軸スライド部20にステージ17が支持される形態としてもよい。また、θテーブルを介してステージ17をY軸スライド部21に支持することが好ましい。これによれば、分割対象基板4を光軸に対してより垂直な状態とすることが可能となる。
このレーザビーム照射装置10では、前述したように、分割対象基板4の主として石英基板部分にレーザビームを照射し、その集光部分に改質領域5を形成し、該改質領域5を、図5(a)に示すように、所定断面の厚さ方向に複数層形成した後、図5(b)のように外力を加えて分割する。改質領域5を分割対象基板4の厚さ方向に複数層形成する場合には、例えば前記特許文献2に記載されるように、レーザビームの照射方向先方から順に改質領域5の層を形成する。また、その際、収差補正手段としての石英ガラス板を用い、例えば特開2007−021556号公報に記載されるように、レーザビームの集光領域を長くして、つまりエネルギー密度の高い領域を長くして改質領域5を厚さ方向に長くするようにしてもよいし、石英ガラス板の代わりに収差補正機能を有した集光レンズ13を用いても良い。
図5(a)の符号6は、液晶配向膜として機能するポリイミド膜からなる機能部である。また、隣接する符号7は配線部である。本実施形態では、ポリイミド膜からなる機能部6の部分で分割対象基板4を分割する必要がある。そこで、図3のレーザビーム照射装置10を用いる場合、先にTFT基板1の対向側と反対側からレーザビームを照射して当該TFT基板1の厚さ方向に複数層の改質領域5を形成し、次いで分割対象基板4を反転し、対向基板2の対向側と反対側からレーザビームを照射して当該対向基板2の厚さ方向に複数層の改質領域5を形成する。そして、特に、ポリイミド膜からなる機能部6の近傍に改質領域5を形成する場合には、前記補正環16を回転させることによる収差補正機能を用いて、図6に示すように、レーザビームの集光領域が機能部6、つまりTFT基板1の対向側端面に及ばないようにしながら、当該機能部6の近傍の改質領域5のふくらみによる内部応力でTFT基板1の対向側端面に直進性の高い亀裂8が形成されるようにする。
また、同様の収差補正機能を用い、対向基板2の対向側端面と反対側の端面の近傍に改質領域5を形成する際にも、当該改質領域5のふくらみによる内部応力で当該対向基板2の対向側端面と反対側の端面に直進性の高い亀裂8が形成されるようにする。このようにTFT基板1の対向側端面及び対向基板2の対向側端面と反対側の端面に亀裂8を生じせしめることにより、図5(b)に示すように、小さな外力で一対の基板1,2を同時に分割することができる。また、レーザビームの光エネルギーがポリイミド膜からなる機能部6に及ばないので、図7に示すようにポリイミド膜が小片となって飛散することを回避することができる。
これに対し、図8(a)に示すように、対向基板2の対向側端面に及ぶまで改質領域5を形成すると共に、TFT基板1の対向側端面、即ちポリイミド膜からなる機能部6に及ぶまで改質領域5を形成すると、比較的小さな外力で一対の基板1,2を同時に分割することができるが、レーザビームの光エネルギーがポリイミド膜からなる機能部6に及んでしまうので、図8(b)に示すように、ポリイミド膜が小片となって飛散する。この飛散した小片が配線部7に付着すると短絡の原因となる。
一方、図9(a)に示すように、対向基板2の対向側端面に及ばないように改質領域5を形成すると共に、単にTFT基板1の対向側端面、即ちポリイミド膜からなる機能部6に及ばないように改質領域5を形成するだけなら、図9(b)に示すように、ポリイミド膜が小片となって飛散することを回避することができる。しかしながら、この場合には、一方向からの外力で一対の基板1,2を同時に分割することができず、例えば図9(a)のような下向きのモーメントを加えて対向基板2を分割した後、上向きのモーメントを加えてTFT基板1を分割するといったような分割工程が必要となり、分割が面倒になる。
このように、本実施形態の基板分割方法によれば、一対の基板1,2を対向配置し、何れか一方のTFT基板1の対向側端面に所定の機能を有する機能部6を形成し、一対の基板1,2にレーザビームを照射して当該一対の基板1,2を分割するにあたり、機能部6が形成されたTFT基板1の対向側端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成することにより、レーザビームの光エネルギーによる機能部6へのダメージを回避することが可能となると共に、機能部6が形成されたTFT基板1の対向側端面に形成された亀裂8によって一対の基板1,2を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
また、機能部6が形成されたTFT基板1に対向する対向基板2の対向側端面と反対側の端面の近傍でレーザビームを収差補正により集光して改質領域5を形成することにより、機能部6が形成されたTFT基板1に対向する対向基板2の対向側端面と反対側の端面が大きく欠損することを回避することができると共に、機能部6が形成されたTFT基板1に対向する対向基板2の対向側端面と反対側の端面に形成された亀裂8によって一対の基板1,2を一方向からの外力で同時に分割することが可能となる。
また、改質領域5を一対の基板1,2の厚さ方向に複数層形成し、その後、当該一対の基板1,2に外力を加えることで当該一対の基板1,2を同時に分割することとしたため、一対の基板1,2を確実に且つ精度良く分割することができる。
また、レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることとしたため、基板の分割に適したレーザ光を用いて一対の基板を分割することができる。
また、本実施形態の基板分割方法で分割対象基板4から表示装置用基板を分割することとしたため、機能部6にダメージのない基板で表示装置を製造することができる。
また、レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることとしたため、基板の分割に適したレーザ光を用いて一対の基板を分割することができる。
また、本実施形態の基板分割方法で分割対象基板4から表示装置用基板を分割することとしたため、機能部6にダメージのない基板で表示装置を製造することができる。
1 TFT基板、2 対向基板、4 分割対象基板、5 改質領域、6 機能部、7 配線部、8 亀裂 9 反射型距離計測装置、10 レーザビーム照射装置。
Claims (5)
- 一対の基板を対向配置し、何れか一方の基板の対向側端面に所定の機能を有する機能部を形成し、前記一対の基板にレーザ光を照射して当該一対の基板を分割する基板分割方法であって、少なくとも前記機能部が形成された基板の前記対向側端面の近傍で前記レーザ光を収差補正により集光して改質領域を形成することを特徴とする基板分割方法。
- 前記機能部が形成された基板に対向する基板の前記対向側端面と反対側の端面の近傍で前記レーザ光を収差補正により集光して改質領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の基板分割方法。
- 前記改質領域を前記一対の基板の厚さ方向に複数層形成し、その後、当該一対の基板に外力を加えることで当該一対の基板を同時に分割することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板分割方法。
- 前記レーザ光がフェムト秒からナノ秒のいずれかのパルス幅を有するパルスレーザであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の基板分割方法。
- 前記請求項1乃至4の何れかに記載の基板分割方法で前記一対の基板から表示装置用基板を分割することを特徴とする表示装置の製造方法。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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