JP2009195521A - 体内監視カメラ装置及びその装着方法 - Google Patents

体内監視カメラ装置及びその装着方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009195521A
JP2009195521A JP2008041222A JP2008041222A JP2009195521A JP 2009195521 A JP2009195521 A JP 2009195521A JP 2008041222 A JP2008041222 A JP 2008041222A JP 2008041222 A JP2008041222 A JP 2008041222A JP 2009195521 A JP2009195521 A JP 2009195521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera
needle
video signal
signal line
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008041222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5131661B2 (ja
Inventor
Tomohiro Kawahara
知洋 川原
Hirokazu Mino
浩数 三野
Takeshi Takagi
健 高木
Idaku Ishii
抱 石井
Masazumi Okajima
正純 岡島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiroshima University NUC filed Critical Hiroshima University NUC
Priority to JP2008041222A priority Critical patent/JP5131661B2/ja
Publication of JP2009195521A publication Critical patent/JP2009195521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5131661B2 publication Critical patent/JP5131661B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Endoscopes (AREA)

Abstract

【課題】 専用のポートを必要とせずに体内全体を広角に観察することができる体内監視カメラ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 映像信号ラインを埋め込んだ第1コネクタ部13を有するカメラ11と、映像信号ラインを内蔵し第1コネクタ部13と連結されるカメラより細い針14と、映像信号を表示するディスプレイ17とから構成する。
カメラ11を体内に挿入し、体外から挿入した針14を第1コネクタ部13に差し込んで機械的に固定し、針14を引き上げてカメラ11の固定位置を操作する。カメラ11で撮影した映像信号はコネクタ部13、針14等を通してディスプレイ17に表示される。術部から離れた位置にカメラ11を固定できるので、作業領域外をも広角に撮影し、周辺の状況把握ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、体内に挿入したカメラを針で体内に固定し、体内を広角に観察する体内監視カメラ装置及びその装着方法に関する。
一般に、鉗子等の処置具と内視鏡とがそれぞれ別個に患者の体腔内に挿入され、体腔内に挿入された処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捕らえ、処置具による患部の処置状態を内視鏡によって観察しながらその処置作業を行う内視鏡手術が行われている。内視鏡手術では、患者の体に数センチの傷(以下、ポート)を開けてトロッカーと呼ばれえる筒を挿入し、このトロッカー内を通して処置具及び内視鏡を体腔内に挿入、操作をしつつ処置作業を行っている。
術者は臓器の切開や縫合の際には内視鏡を臓器に近づけ画像を拡大して行うため、視野が非常に狭くなってしまう。このため、作業領域外の状態を把握することができず、作業領域外の処置具の動き、出血が起こっている箇所、或いはガーゼなどの残留物などを見落としてしまい、医療事故を起こす危険がある。
このような問題の対策として、内視鏡を複数本使用し、広角画像、拡大画像を得るようにすることも考えられるが、患者への侵襲性を考慮してポートの数は5つまでと制限されている。主任術者及び補助者が左右の手にそれぞれ1つずつ処置具を持って行っているので、4つのポートがこれに費やされ、必然的に内視鏡を挿入できるポートは1つに制約されることとなる。従って、複数本の内視鏡を挿入し、それぞれの内視鏡から広角画像、拡大画像を得るということはできない。
このような事情から、例えば特許文献1では、1つの内視鏡に2つの光学チャンネルを設け、一方の光学チャンネルで広角視野を観察し、他方の光学チャンネルで広角視野内の一部を任意の倍率で拡大観察できるマルチビュー内視鏡が開示されている。
また、特許文献2では、広角、拡大の2種類の対物レンズ群を並列に設け、それぞれの対物レンズからの観察像を、モニタの左側に広角画像、右側に拡大画像を表示させ、広角画像にレクチルを表示し、拡大画像の視野中心を明示する内視鏡について開示されている。これにより、広角画像と拡大画像との両観察像の位置関係を容易に認識することを可能にしている。
特許文献3では、鉗子等の処置具の柄の部分に、撮像装置がリンク機構により可動できるよう設けてある。鉗子にいわゆる内視鏡を組み合わせた一つの医療器具としており、リンク機構によって撮像装置を鉗子先端から離間させ、鉗子先端の術部周辺を観察可能とし、内視鏡用のポートを敢えて開けなくてもよいようにしている。
特開2001−275953号公報 特開2001−221960号公報 米国特許第6,648,816号
特許文献1及び特許文献2においては、内視鏡先端部に広角用対物レンズと拡大用対物レンズがほぼ隣り合うように設けられている。体腔内全体を広角に撮像するにはできるだけ術部である臓器から離間させなければならないが、内視鏡先端部はトロッカーを通じて体内に挿入され、トロッカー先端から突出させて使用するものであるため、結果的に拡大用対物レンズは手術を行う臓器からあまり離間させることはできない。また、例え内視鏡先端をトロッカーの内部に留めて臓器から離間させたとしても、撮像範囲がトロッカーの縁で遮られることになる。したがって、体内全体を把握できるほど広角に撮影することができないため、依然として作業領域外の状態を把握することができず、作業領域外の処置具の動き、出血が起こっている箇所、或いはガーゼなどの残留物などを見落としてしまい、医療事故を起こす危険性がある。
特許文献3においても、鉗子先端の術部周辺を観察するだけであり、体腔内全体を観察できるほどの広角画像を得られるものではない。
また、リンク機構によって撮像装置が可動するもので、広角に撮像するにはリンクを長くし術部から出来るだけ離れるようにしなければならないが、リンクが長くなればなるほど横に張り出すことになる。リンクの張り出しが、他のポートから挿入した鉗子等の操作の妨げになり、術者及び補助者の円滑な手術行為を妨げてしまうという問題がある。
本発明は、上記事項に鑑みて成されたものであり、専用のポートを必要とせずに体内全体を広角に観察することができる体内監視カメラ装置を提供することを目的とする。
本発明は、体内に挿入され、上部にカメラからの映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部を有するカメラと、体外から挿入され前記映像信号ラインを内蔵し前記コネクタ部と連結される前記カメラより細い針と、前記映像信号を表示するディスプレイとを備え、前記コネクタ部に前記針をさすことで前記カメラを機械的に固定し、前記カメラからの映像信号を前記コネクタ部及び前記針の映像信号ラインを通して前記ディスプレイに送って体内を監視することを特徴とする。
また、本発明は、体内に挿入され、映像信号ラインを内蔵した針の下部に連結したカメラと、配線と接続し映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部と、前記映像信号を表示するディスプレイとを備え、体内から体外へ突出させた前記針の上部を前記コネクタ部にさすことで前記カメラを機械的に固定し、前記カメラからの映像信号を前記針及び前記コネクタ部の映像信号ラインを通して前記ディスプレイに送って体内を監視することを特徴とする。
更に、本発明は、前記カメラには照明素子を内蔵させることを特徴とする。
更に、本発明は、前記針及び前記コネクタ部には前記映像信号ライン、電源ライン、グランドラインを同軸に設け、前記針をさすことで各ラインを接続することを特徴とする。
更に、本発明は、前記コネクタ部と前記カメラとの間をフレキシブル部材で連結して、体内にて前記カメラの角度を調節できることを特徴とする。
更に、本発明は、前記針と前記カメラはフレキシブル部材を介して連結され、体内にて前記カメラの角度を調節できることを特徴とする。
更に、本発明は、映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部を有するカメラを体内に挿入し、映像信号ラインを内蔵する前記カメラより細い針を体外から挿入し、前記コネクタ部に前記針を刺して、前記針及び前記コネクタ部の前記映像信号ラインを接続し、前記針でカメラの固定位置を操作することを特徴とする。
更に、本発明は、映像信号ラインを内蔵する針の下部に連結したカメラを体内に挿入し、前記針の上部を体外に突出させ、体外で映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部に前記針をさして、前記針及び前記コネクタ部の前記映像信号ラインを接続し、前記針でカメラの固定位置を操作することを特徴とする。
本発明に依れば、患者の臓器から離れた皮膚裏面付近にカメラを固定できるので、体内の広角映像をディスプレイに表示することができる。これにより、術部だけでなく作業領域外をも監視出来るので、作業領域外の処置具の動き、出血が起こっている箇所、或いはガーゼなどの残留物等の見落としを防止でき、医療事故が起こりにくいという利点がある。
また、本発明によれば、カメラは針にコネクタ部で機械的に固定されるので、針を体外から上側に引っ張ることでカメラと術部との距離を任意に選択でき、体腔を膨らませてより広角に術部全体を観察できる利点を有する。
また、本発明に依れば、カメラを体内に挿入した後、体外から細い針をさして体内でカメラと針を接続するもの故、カメラ用として患者に専用のポートを開ける必要がない。このため、患者に開けられるポート数は5つまでという制約に拘束されることなく装着でき、体内を広角に監視できる利点がある。
更に、本発明に依れば、患者には細い針の傷しか付かないので、患者の負担を和らげることができる。
更に、本発明に依れば、上記のようにカメラ専用のポートが必要ないので、複数のカメラを装着することもできる。複数のカメラを装着することで、更に広範囲の映像を得て、患者の術部以外の臓器の状態をも観察し、異常がないか監視することができる。
更に、本発明に依れば、カメラに照明素子を設けて使用することもできる。照明素子の設置箇所も臓器から離れた位置となることから、広角に光を照射して体内全体を明るく照らすことができ、カメラによる撮影に必要な光量も不足することない。このため、カメラから鮮明な映像を得ることができ、術中の体内の異常を見落としにくいという利点を有する。
更に、本発明に依れば、カメラとコネクタ部はフレキシブル部材で連結していることから、カメラの角度を自由に変えられ、所望の範囲を監視できる利点がある。
図1を参照して、第1実施形態の体内監視カメラ装置1の概略的構成について説明する。体内監視カメラ装置1は、主にカメラ11、針14、ディスプレイ17から構成される。
カメラ11はトロッカーを通じて体内に挿入し、体内を撮影して映像信号を取得するものであり、体内画像を取得できるものであれば特に制限されるものではないが、トロッカーを通じて体内に挿入するものであるため、小型のカメラを使用する。一度体内に挿入したカメラは衛生上の観点から再利用せず、廃棄することになる。このため安価なCMOSカメラを用いるとよい。
また、カメラ11に照明素子を内蔵させて用いてもよい。カメラ11による撮影では光量が必要となるが、照明素子を内蔵させて体内を照らすことで撮影のための光量が不足することが無く、鮮明な映像を得ることができる。照明素子としては小型のものを用い、LED(Light Emitting Diode)を用いることが好ましい。
カメラ11にはフレキシブル部材12を介して第1コネクタ部13と連結している。フレキシブル部材12は、内部に針金を設けた樹脂等で構成されており、可動自在にするとともに、カメラ11を所望の方向へ向けた形態のまま維持できるようにしている。これにより、体内に装着後には鉗子でカメラを摘んで自由に角度調節し、所望の範囲を観察することができる。第1コネクタ部13は針14と接続するものであり、後述のように内部に電源ライン、映像信号ライン、グランドラインが内蔵されている。
針14は体外から挿入され、体内に挿入されたカメラ11と接続するものである。針14の外側は、直径1mm程度の通常の採血用針と同様のものが用いられ、金属や樹脂等、人体と親和性を有する材質からなる。そして、針14は、直径1mm程度の通常の採血用針の空洞部分に、電源ライン、映像信号ライン、グランドラインが長手方向の端から端まで貫通して内蔵されている。針14の一端(図の下側)が斜めにカットし鋭利にしており、カメラ11の第1コネクタ部13に突き刺すと、針14内部と第1コネクタ部13内部のそれぞれの映像信号ライン等が接続する仕組みである。
配線16側の第2コネクタ部15は、カメラ11の第1コネクタ部13と同様の構造である。針14の他端(図の上側)が第2コネクタ部15と接続し、配線16を通して、カメラ11から得られる映像信号をディスプレイ17へ送信している。
ディスプレイ17はカメラ11で撮影した映像を表示するものである。カメラ11で撮影された映像信号は第1コネクタ部13、針14に内蔵された映像信号ライン21(図2、図3参照)を通じてディスプレイ17に送信さて表示される。術者、補助者はこのディスプレイ17に表示された映像を見つつ処置作業を行う。
カメラ11は針14に第1コネクタ部13で機械的に固定されるので、針14を体外から上側に引っ張ることでカメラ11と術部との距離を任意に選択でき、体腔を膨らませてより広角に術部全体を観察できる。
上記説明では外部電源を用いた場合について述べたが、カメラにバッテリーを内蔵させて用いることもできる。この場合、第1コネクタ部13及び針14の電源ラインを設ける必要がなく、第1コネクタ部13及び針14の内部構造を映像信号ラインとグランドラインに簡略化できる。
図2及び図3を参照して、針14と第1コネクタ部13の接続部分について説明する。図2(A)は図1に示す針14のA−A’断面図、図2(B)は図1に示す第1コネクタ部13のD−D’断面図である。
図2(A)に示すように、針14の内部には、同軸に映像信号ライン21a、グランドライン22a、電源ライン23aを配置し、各ラインの間には絶縁部材24をそれぞれ配置している。内側に強い電流が流れる電源ライン23a、グランドライン22aを配置し、弱い電流が流れる映像信号ライン21aを最も外側に配置することで、電流が漏れて患者に支障が起ることがないようにしている。
図2(B)に示すように、第1コネクタ部13の接続部分も、針14内部と対応するように、外側から映像信号ライン21b、グランドライン22b、電源ライン23bの順に同軸に配置し、各線の間に絶縁樹脂等の絶縁部材24を設けている。
第1コネクタ部13の映像信号ライン21b、グランドライン22b、電源ライン23bは、針14の映像信号ライン21a、グランドライン22a、電源ライン23aにそれぞれ嵌合するよう、若干直径を大きくしている。これにより、接続面が広面積になり、接続不良が起こりにくくしている。
図3(A)は図1に示す針14のB−B’断面図、図3(B)は図1に示す第1コネクタ部13のC−C’断面図である。針14の先端部分の内部は映像信号ライン21a等と絶縁部材24で平面をなしており、一方の第1コネクタ部13先端内部は映像信号ライン21b等を絶縁部材24よりもやや突出させている。
破線矢印に示すように針14を第1コネクタ部13に差し込むことで、針14と第1コネクタ部13の映像信号ライン21a、21b等がそれぞれ接続する。図3(C)は針14と第1コネクタ部13が接続した状態である。第1コネクタ部13の映像信号ライン21bは絶縁部材24よりも突出させているので、針14の映像信号ライン21aと絶縁部材24の間を押し分けて入り込み嵌合する。これにより、映像信号ライン21a、21bが接続する。そして、針14及び第1コネクタ部13の絶縁部材24が当接するまで針14が第1コネクタ部13に入り込み、針14の絶縁部材24が映像信号ライン21a、21bを押さえ付けることにより機械的に固定される。グランドライン及び電源ラインも同様である。
また、針14及び第1コネクタ部13の内部構造は、同軸に映像信号ライン等を配置したものについて説明したが、この構造に限定されるものではなく、例えば図4に示す構造であってもよい。図4(A)は針14の断面図(B)は第1コネクタ部13の断面図であるが、それぞれ対応する映像信号ライン21、グランドライン22、電源ライン23を同心円上に設け、その間を絶縁部材24で埋めた構成である。また、各ラインとして導電性ゴム等を用いても良い。なお、バッテリー内蔵のカメラ11を用いる場合には、電源ライン23が不要になり、グランドライン22は体自体を用いれば、映像信号ライン21を1本内蔵させるだけでよく、接続が容易に行える。
次に、図5を参照して、第1実施形態に係る体内監視カメラ装置の装着方法について説明する。
まず、皮膚41に鉗子32や内視鏡33用のポートを開け、ポートからトロッカー31を挿入する。このトロッカー31を通じてガスを送り込み、体内を膨張させる。
次に、図5(A)に示すように、内視鏡33で体内を観察しながら、鉗子32で把持したカメラ11を、トロッカー31bを通じて体内に挿入する。そのまま鉗子32によってカメラ11を所望の位置へ移動する。
カメラ11の位置を決めた後、図5(B)に示すように、カメラ11の位置に向けて体外から針14を差し込む。鉗子32を操作してカメラ11の第1コネクタ部13と針14を接続する。これにより、第1コネクタ部13に埋め込まれた映像信号ライン21bと針14に内蔵している映像信号ライン21aが接続する。同様に、電源ライン、グランドラインもそれぞれ接続する。
カメラ11と針14を接続した後、図5(C)に示すように、体外に出ている針14を上側に引き上げて、所望の術部の広角撮影が行える位置に針14体外部を固定してカメラ11の固定位置を選択すればよい。また、本体内監視カメラ装置を取り外す際は、上記を逆の手順にて行う。
図6は、第1実施形態の体内監視カメラ装置の使用状況を示している。カメラ11により臓器42全体を広角に撮影し、映像が第1コネクタ部13、針14、配線16それぞれに内蔵される映像信号ラインを通じてディスプレイ17に送信され、ディスプレイ17に臓器42全体が映し出されている。
また、内視鏡33により臓器42の拡大映像がディスプレイ44に映し出されるので、術者及び補助者は鉗子32a、32bを操作しつつ、従来同様に臓器の切開や縫合等を行うことができる。
カメラ11によって臓器42全体を映し出しているので、術者等は作業領域外の状態を把握することができ、作業領域外の鉗子等の動き、出血が起こっている箇所を見落とすことがない。また、術後にガーゼなどの残留物などを見落とすことがないので、医療事故を起こす危険性が低い。
そして、本発明に使用する針14は、通常の採血用注射針と同程度の細さなので、それ専用に患者の体にポートを開ける必要がない。また、針程度の孔を患者に開けたとしても、術後すぐに自然治癒するものなので、複数開けても支障がない。このため、更に複数のカメラ11を同様に装着することもできる。複数のカメラ11を装着することにより、更に幅広い範囲の映像を得ることができる。
更に、カメラ11に照明装置をさせて用いても良い。患者にポートを開けて行う手術の場合、外部から体内に光が照射されない。従来では内視鏡先端に設けられたLED等の照明装置、或いは外部からの光源を内視鏡先端まで光ファイバーで導いたりして術部を照らし手術を行っている。前述のように照明装置は内視鏡の先端部分に取り付けられ、内視鏡は術部に接近させて拡大映像を得るもの故、この照明装置の照射範囲は自ずと狭くなる。このため、術部以外には光照射が十分でないため鮮明な周辺映像を得られない。
本発明では、術部から遠く離した位置から照明素子で体内を照らすことができるので、術部以外をも広範囲に照らすことができる。これにより、体内全体を明るく照らし、撮影に必要な光量が不足することがないので、鮮明な映像を得ることが可能となる。
続いて、図7を参照して、第2実施形態の体内監視カメラ装置2について説明する。第2実施形態の体内監視カメラ装置2が、上述の第1実施形態の体内監視カメラ装置1と異なる点は、針14の一端(図中、針14の下部)とカメラ11が連結されている点にある。そして、針14の他端(図中、針14の上端)は、斜めにカットし鋭利にしてある。針14と連結するカメラ11を体内に挿入した後、この針14の鋭利な先端部分を体内から体外に向けて皮膚に差し込み、先端部分が体外へ貫通し突出するようにしている。
カメラ11、フレキシブル部材12、第1コネクタ部13、針14、第2コネクタ部15、配線16、ディスプレイ17等、その他の点については、上述した第1実施形態の体内監視カメラ装置1と同様であるため、説明を省略する。
第2実施形態の体内監視カメラ装置2の装着方法は、まず、針14が連結したカメラ11を、トロッカーを通じて体内に挿入する。そして、針14の上部を体内から皮膚に差し込んで体外まで貫通させて、針14上端を突出させ、体外で針14を第2コネクタ部15に差し込む。これにより、映像信号ラインを接続される。そして、針14を引き上げる等の操作をし、カメラ11を所望の位置に機械的に固定すればよい。その他については、上述した第1実施形態の体内監視カメラ装置1の装着方法と同様であるため、説明を省略する。
図8に示す装置を使用して、本発明の体内監視カメラ装置が広角に体内を撮影できることを検証した。図8に示す装置は、台51の天板を皮膚、床52を人間の臓器に模したものである。台51の天板に穴を開け、その穴に針14を挿入し、天板の下でカメラ11の第1コネクタ部13と接続した。カメラ11には直径約9mm角のCMOSカメラ(画素数:510×492pixel)を用いた。針14は、外径1.7mm、内径1.3mmで、前述のように映像信号ライン、電源ライン、グランドラインの3本の配線を内臓させたものを用いた。そして、針14の他端を第2コネクタ部15と接続し、配線16を通じてカメラ11で撮影した映像信号をディスプレイ17に送信した。カメラ11を床52に接するまで下降し、針14を引き上げてカメラ11の固定位置を操作し、カメラ11と床52までの距離dを変えながら、その撮影範囲をディスプレイで確認しながら測定した。
比較として、台51の天板に穴を開けてトロッカーを差し込み、トロッカーに内視鏡(Endscope)を挿入して、内視鏡の先端を床52に接するまで下降させ、徐々に引き上げながら内視鏡の撮影範囲を測定した。なお、トロッカーの先端は凡そ通常の手術で固定する位置、床52から100mmほど離間させた位置に固定した。
その実験結果を図9に示す。CMOSカメラ及び内視鏡双方において、床52から離間するに従い、撮影範囲は徐々に広くなっている。
しかし、内視鏡では床52から100mm以上離れるに従い、撮影範囲は徐々に狭くなっている。これは、100mm以上離れると、内視鏡の先端がトロッカーの中に収まってしまい、撮影範囲がトロッカーの先端部分で遮られてしまうためである。従って、内視鏡で体内を監視できる範囲は約1.5×10mmが限界となり、これ以上の広角映像を得ることは出来ず、体内全体を監視できないことがわかる。
一方、本発明で用いているCMOSカメラでは床52から100mm以上離れても、カメラ11を遮るものがないため、更に広い範囲を撮影できている。内視鏡手術では、体内にガスを充填して膨張させて作業領域を確保するが、この場合、臓器からおよそ皮膚まで15cm程度離すことができる。本発明では皮膚付近にカメラを装着でき、臓器から15cm離して設置すると、図9よりその監視領域は約2.7×10mmとなり、内視鏡の最大監視領域に比べて約2倍近い範囲を観察できることがわかる。これにより、本発明を用いることで、体内を広角に撮影して、作業領域外の処置具の動き、出血が起こっている箇所、或いはガーゼなどの残留物なども監視できることから、医療事故を起こす危険性を減少させることができる。
次に、針と連結したカメラを豚の体内に装着し、内視鏡出術を行い、本発明の体内監視カメラ装置が豚の体内を広角に監視できることを実証した。前述した第2実施形態の体内監視カメラ装置の装着方法の説明と同様に、カメラを装着した。カメラには直径約9mm角のCMOSカメラ(画素数:510×492pixel)を用いた。針は、外径1.7mm、内径1.3mm、長さ約10cmで、前述のように映像信号ライン、電源ライン、グランドラインの3本の配線を内臓させたもの用いた。
カメラ11、内視鏡33、鉗子32のそれぞれの配置位置を図10に示している。豚の下腹部61を体外から描いたもので、図中下側から内視鏡33を挿入し、破線箇所に示す述部62である大腸に接近させて手術を行った。カメラ11は図中左側に装着し、述部62である大腸周辺を広角に監視して行った。なお、カメラ11は豚の皮膚内側に接する位置まで針を体外に引き上げて固定した。
図11は、体内監視カメラ装置及び内視鏡33から得られた画像である。図11(A)が体内監視カメラ装置による画像、(B)が内視鏡による画像である。図11(B)では内視鏡33を述部62まで近づけて処置作業を行っているので、鉗子32b先端付近だけしか監視できないことがわかる。一方、本発明の体内監視カメラ装置では、述部から離れた豚の皮膚内側に接する位置にカメラ11を装着しているので、図11(A)に示すように、内視鏡画像に比べて広範な範囲を撮影できている。述部62周辺が広範に確認できることにくわえ、鉗子32bだけでなく、他の鉗子32aやガーゼ43をも監視できている。これにより、作業領域外の処置具の動き、出血が起こっている箇所、或いはガーゼなどの残留物なども監視できることが確認できた。
本発明の第1実施形態に係る体内監視カメラ装置の構成を示す概略図である。 本発明の針及びコネクタ部の構造を示す断面図である。 本発明の針とコネクタ部の接続部を示す断面図である。 本発明の他の形態の針及びコネクタ部の構造を示す断面図である。 本発明の体内監視カメラ装置の設置方法を示す工程図である。 本発明の体内監視カメラ装置の使用状況を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る体内監視カメラ装置の構成を示す概略図である。 本発明の体内監視カメラ装置の検証に用いる装置の概略図である。 本発明の体内監視カメラ装置の撮影面積を示すグラフである。 本発明の体内監視カメラ装置を豚に装着して実証した際のカメラや内視鏡等の配置図である。 本発明の体内監視カメラ装置にて撮影した豚の体内画像である。
符号の説明
1 体内監視カメラ装置
2 体内監視カメラ装置
11 カメラ
12 フレキシブル部
13 第1コネクタ部
14 針
15 第2コネクタ部
16 配線
17 ディスプレイ
21 映像信号ライン
22 グランドライン
23 電源ライン
24 絶縁部材
31 トロッカー
32 鉗子
33 内視鏡
41 皮膚
42 臓器
43 ガーゼ
44 ディスプレイ
51 台
52 床
61 豚の下腹部
62 述部

Claims (8)

  1. 体内に挿入され、上部にカメラからの映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部を有するカメラと、
    体外から挿入され前記映像信号ラインを内蔵し前記コネクタ部と連結される前記カメラより細い針と、
    前記映像信号を表示するディスプレイとを備え、
    前記コネクタ部に前記針をさすことで前記カメラを機械的に固定し、前記カメラからの映像信号を前記コネクタ部及び前記針の映像信号ラインを通して前記ディスプレイに送って体内を監視することを特徴とする体内監視カメラ装置。
  2. 体内に挿入され、映像信号ラインを内蔵した針の下部に連結したカメラと、
    配線と接続し映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部と、
    前記映像信号を表示するディスプレイとを備え、
    体内から体外へ突出させた前記針を前記コネクタ部にさすことで前記カメラを機械的に固定し、前記カメラからの映像信号を前記針及び前記コネクタ部の映像信号ラインを通して前記ディスプレイに送って体内を監視することを特徴とする体内監視カメラ装置。
  3. 前記カメラには照明素子を内蔵させることを特徴とする請求項1又は2に記載の体内監視カメラ装置。
  4. 前記針及び前記コネクタ部には前記映像信号ライン、電源ライン、グランドラインを同軸に設け、前記針をさすことで各ラインを接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の体内監視カメラ装置。
  5. 前記コネクタ部と前記カメラとの間をフレキシブル部材で連結して、体内にて前記カメラの角度を調節できることを特徴とする請求項1に記載の体内監視カメラ装置。
  6. 前記針と前記カメラはフレキシブル部材を介して連結され、体内にて前記カメラの角度を調節できることを特徴とする請求項2に記載の体内監視カメラ装置。
  7. 映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部を有するカメラを体内に挿入し、
    映像信号ラインを内蔵する前記カメラより細い針を体外から挿入し、
    前記コネクタ部に前記針を刺して、前記針及び前記コネクタ部の前記映像信号ラインを接続し、
    前記針でカメラの固定位置を操作することを特徴とする体内監視カメラ装置の装着方法。
  8. 映像信号ラインを内蔵する針の下部に連結したカメラを体内に挿入し、
    前記針の上部を体外に突出させ、体外で映像信号ラインを埋め込んだコネクタ部に前記針をさして、前記針及び前記コネクタ部の前記映像信号ラインを接続し、
    前記針でカメラの固定位置を操作することを特徴とする体内監視カメラ装置の装着方法。
JP2008041222A 2008-02-22 2008-02-22 体内監視カメラ装置 Expired - Fee Related JP5131661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008041222A JP5131661B2 (ja) 2008-02-22 2008-02-22 体内監視カメラ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008041222A JP5131661B2 (ja) 2008-02-22 2008-02-22 体内監視カメラ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009195521A true JP2009195521A (ja) 2009-09-03
JP5131661B2 JP5131661B2 (ja) 2013-01-30

Family

ID=41139738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008041222A Expired - Fee Related JP5131661B2 (ja) 2008-02-22 2008-02-22 体内監視カメラ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5131661B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009256A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 シャープ株式会社 体内カメラ装置、体内監視カメラシステム
WO2019017346A1 (ja) * 2017-07-18 2019-01-24 シャープ株式会社 体内撮像装置
JP2020069395A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 シャープ株式会社 体内撮像装置及び体内撮像システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007078003A1 (ja) * 2006-01-06 2007-07-12 Olympus Medical Systems Corp. 経自然開口的または経皮的な医療システム
JP2008307224A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007078003A1 (ja) * 2006-01-06 2007-07-12 Olympus Medical Systems Corp. 経自然開口的または経皮的な医療システム
JP2008307224A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009256A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 シャープ株式会社 体内カメラ装置、体内監視カメラシステム
JPWO2019009256A1 (ja) * 2017-07-04 2020-04-23 シャープ株式会社 体内カメラ装置、体内監視カメラシステム
WO2019017346A1 (ja) * 2017-07-18 2019-01-24 シャープ株式会社 体内撮像装置
JP2020069395A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 シャープ株式会社 体内撮像装置及び体内撮像システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5131661B2 (ja) 2013-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4472728B2 (ja) 内視鏡システム
US10912447B2 (en) Laparoscope system
JP5161714B2 (ja) 医療機器
JP4971209B2 (ja) 医療装置
JP5204564B2 (ja) 医療装置
US8475361B2 (en) Percutaneous or natural-orifice medical procedure and system therefor
JP4980625B2 (ja) 体腔内観察装置
JP4599474B1 (ja) 医療装置
US20070161855A1 (en) Medical procedure through natural body orifice
JP2008307226A (ja) 内視鏡システム
EP2371264A1 (en) Medical device
JP5131661B2 (ja) 体内監視カメラ装置
JP2005323681A (ja) 体腔内観察装置
JPH04307021A (ja) 画像表示装置
CA3194992A1 (en) Portable disposable microperitoneoscope for direct visualisation of peritoneal cavity of a patient at the point-of-care
KR20100106664A (ko) 내시경적 수술장치 및 그 제어방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121029

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5131661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees