JP2009195379A - カテーテル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】形状記憶特性を付与することで先端部の位置変位を可能としたカテーテル10であって、前記先端部11の側面に、円周方向の偶数箇所に等間隔で、形状記憶特性を有するバネシート21a〜24bを2つ1組で前後に縦列装備させると共に、相互に180度離れた位置関係で且つ縦列装備の前と後ろの関係にある2つのバネシートを同時に変形させることで、バネシートの装備領域を介して前記先端部11の位置を平行移動させるようにした。
【選択図】 図1
Description
カテーテルの先端部を自由に屈曲させる形状記憶合金パイプ型アクチュエータに関しては、従来、下記特許文献1が提供されている。
また特許文献2には能動屈曲機構として、形状記憶部材が用いられたカテーテルやマニピュレーターが開示されている。
また本発明のカテーテルは、上記第1の特徴に加えて、バネシートは、カテーテル先端部の側面に、円周方向の4箇所に、2つ1組で前後に縦列装備してあることを第2の特徴としている。
また本発明のカテーテルは、上記第1又は第2の特徴に加えて、バネシートは、収縮状態における形状を記憶したシート状バネとし、これを伸張した状態でカテーテル先端部の側壁に接合してあることを第3の特徴としている。
また本発明のカテーテルは、上記第1〜第3の特徴の何れかに加えて、超音波探査用の発信受信部を先端部に備えたことを第4の特徴としている。
即ち、請求項1に記載のカテーテルによれば、カテーテルの先端を常に同じ向きに維持したまま、その位置を変位させることが可能となる。よって、このカテーテルを血管等の管内に挿入した状態でその先端を屈曲操作した場合においても、管内壁を損傷することが軽減される。またカテーテルの先端から発信される音波、超音波、光等の進行方向を正確に把握することが可能となる。
また請求項2に記載のカテーテルによれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、バネシートは、カテーテル先端部の側面に、円周方向の4箇所に、2つ1組で前後に縦列装備してあるので、
4箇所にあるバネシートの組み合わせにより、カテーテルの先端部を少なくとも4方向に平行移動させることができる。また同時に変形させるバネシートの組み合わせを増加させることで、8方向に平行移動させることも可能となる。
また請求項3に記載のカテーテルによれば、上記請求項1又は2に記載の構成による効果に加えて、バネシートは、収縮状態における形状を記憶したシート状バネとし、これを伸張した状態でカテーテル先端部の側壁に接合してあるので、
シート状のバネシートにより、殆どカテーテルの外径寸法を増加させることなく、屈曲自在なカテーテルを得ることができる。形状記憶特性を有するバネシートを用いて、これを側壁に接合するだけでカテーテルの屈曲動作を可能とすることができ、非常にシンプルな構成による屈曲自在なカテーテルを得ることができる。また収縮状態における形状を記憶したシート状バネを用いて、これを伸張した状態でカテーテルの側壁に接合しているので、シート状バネの収縮によってカテーテルをシート状バネのある方向に屈曲させることができ、カテーテルの屈曲が容易となると共に、安定した屈曲を行うことができる。
また請求項4に記載のカテーテルによれば、上記請求項1〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、超音波探査用の発信受信部を先端部に備えたので、所定の位置に平行移動された各位置から常に一定の方向に超音波を発信することができ、超音波探査を行っている探査位置を確実且つ容易に特定することができると共に、探査したい位置、方向に向けて確実、容易に探査超音波を発信し、受信することができる。
図1は本発明のカテーテルの先端部を示す斜視図、図2は各バネシートの電気結線図、図3はカテーテルの先端部が平行移動して変位する状態を説明する縦断面図で、(A)は元の真っ直ぐな状態を示す縦断面図、(B)はカテーテルの先端部が一方向に平行移動した状態を示す縦断面図、(C)はカテーテルの先端部が前記(B)の場合とは反対側(180度反対の方向)に平行移動した状態を示す縦断面図である。
前記カテーテル10は通常、円形のチューブとして構成することができる。材質的には弾性変形が自由にできること、生体に安全であること等、従来公知、公用のものを用いることができる。
前記バネシート21a〜24bの形状記憶特性は、収縮状態における形状を記憶したものとし、この各バネシート21a〜24bを、弾性変形範囲内で引き伸ばした状態にして、カテーテル10の先端部11の側面に接合する。接合は、例えば接着剤を用いてバネシート21a〜24bを側面に接着して行う。
バネシート21a〜24bの長さ、幅、厚み等の寸法は、装備させるカテーテル10の径に応じて、適当な寸法のものを自在に作製することができる。
各バネシート21a〜24bの寸法は、全て同じ寸法にして、全てのバネシート21a〜24bが同じ形状記憶特性を持つようにする。
得られたバネ形状シート、即ちバネシート21a〜24bの8枚を引き伸ばした状態で、カテーテル10の先端部11の側面に接合することで装備が整う。
上記の作製によるバネシート21a〜24bによれば、どのように細いカテーテルに対しても、十分に対応することができるような、小さくて薄い寸法のものを得ることができる。
電源回路30にスイッチ31〜34を設け、また電源35を設ける。スイッチ31をONすると、バネシート21bと23aに電流が流れる。またスイッチ32をONするとバネシート22bと24aに電流が流れ、スイッチ33をONするとバネシート23bと21aに電流が流れ、スイッチ34をONするとバネシート24bと22aに電流が流れる。
今、スイッチ31がONされた場合には、バネシート21bとバネシート23aに電流が流れる。他のバネシート21a、22a、24a、22b、23b、24bには電流は流れない。これによってバネシート21b、23aにジュール熱が発生し、温度が上昇する結果、形状記憶された元の形状に戻ろうとする。即ち、引き伸ばした状態で接合しているバネシート21b、23aが、元の形状に戻ろうとして収縮、変形する。バネシート21bの収縮、変形によりカテーテル10の先端部11が、図3の(B)上で上向きに屈曲(湾曲する)。またバネシート23aの収縮によりカテーテル10の先端部11が、下向きに屈曲(湾曲)する。前後のバネシート23a、21bによる屈曲量(湾曲量)、即ち屈曲角度(湾曲角度)を同じにしているので、結果として、先端部11は図面上において上方(バネシート21bのある方向)に平行移動する。
平行移動することで、カテーテル10の先端部11の先端12の向きは元の向きと同じ一定方向Pに維持される。
同様に、スイッチ33をONすると、バネシート23bとバネシート21aに電流が流れ、それらバネシート23b、21aが収縮し、結果としてカテーテル10の先端部11が、図3の(C)上で下方(バネシート23bがある方向)に平行移動する。この場合も先端部11の先端12の向きは、元の向きと同じ一定方向Pである。
スイッチ32をONした場合は、先端部11はバネシート22bがある方向に平行移動する。またスイッチ34をONした場合は、先端部10はバネシート24bがある方向に平行移動する。
また4つのスイッチ31〜34のうちの隣り合う2スイッチ(スイッチ31、32、スイッチ32、33、スイッチ33、34、スイッチ34、31)をONすることで、それらの中間の方向に先端部11を平行移動させることができる。この場合も先端部11の先端は元の向きと同じ一定方向Pとなる。
またバネシートを先端部11の側面の円周方向の6箇所、8箇所等の偶数箇所に等間隔で設けることも可能である。設ける箇所が多いほど、先端部11の平行移動方向を精密に制御することが可能となる。
カテーテル10の先端12は前向きと言えるので、血管等の管内に入れて操作する場合においても、管の側壁面に先端12が当って損傷させるといったことも十分に低減させることができる。
11 先端部
12 先端
21a、21b バネシート
22a、22b バネシート
23a、23b バネシート
24a、24b バネシート
30 電源回路
31〜34 スイッチ
35 電源
P 矢符
Claims (4)
- 形状記憶特性を付与することで先端部の位置変位を可能としたカテーテルであって、前記先端部の側面に、円周方向の偶数箇所に等間隔で、形状記憶特性を有するバネシートを2つ1組で前後に縦列装備させると共に、相互に180度離れた位置関係で且つ縦列装備の前と後ろの関係にある2つのバネシートを同時に変形させることで、バネシートの装備領域を介して前記先端部の位置を平行移動させるようにしたことを特徴とするカテーテル。
- バネシートは、カテーテル先端部の側面に、円周方向の4箇所に、2つ1組で前後に縦列装備してあることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- バネシートは、収縮状態における形状を記憶したシート状バネとし、これを伸張した状態でカテーテル先端部の側壁に接合してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
- 超音波探査用の発信受信部を先端部に備えたことを特徴とする請求項1〜3に記載のカテーテル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008038597A JP2009195379A (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | カテーテル |
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ID=41139604
Family Applications (1)
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JP2008038597A Pending JP2009195379A (ja) | 2008-02-20 | 2008-02-20 | カテーテル |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH01198563A (ja) * | 1987-10-05 | 1989-08-10 | Terumo Corp | カテーテル |
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JP2001279500A (ja) * | 2000-03-29 | 2001-10-10 | Yamagata Prefecture | 形状記憶合金極薄板の加工方法 |
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2008
- 2008-02-20 JP JP2008038597A patent/JP2009195379A/ja active Pending
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