JP2009194483A - 無線ネットワーク接続切替方法および装置、並びに情報受信方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体が接続する無線接続ポイントの切り替えを迅速に行い、安定した通信を行える無線ネットワーク接続切替方法および装置、並びにこれを利用した情報受信方法および装置を提供する。
【解決手段】無線ネットワーク接続切替装置10は、無線接続ポイントを備えた通信エリア内で発信されるトリガ信号を入力し、このトリガ信号に含まれる識別情報を取り出すセンサ信号受信手段14と、センサ信号受信手段14で取り出した識別情報を入力し、既に入力してある他の識別情報があれば、この他の識別情報と新たに入力した識別情報とを比較するセンサ信号判別手段16と、このセンサ信号判別手段16で新たに識別情報を記憶すると、無線接続ポイントからIPアドレスを取得するIPアドレス制御部18とを有する構成である。
【選択図】図1
【解決手段】無線ネットワーク接続切替装置10は、無線接続ポイントを備えた通信エリア内で発信されるトリガ信号を入力し、このトリガ信号に含まれる識別情報を取り出すセンサ信号受信手段14と、センサ信号受信手段14で取り出した識別情報を入力し、既に入力してある他の識別情報があれば、この他の識別情報と新たに入力した識別情報とを比較するセンサ信号判別手段16と、このセンサ信号判別手段16で新たに識別情報を記憶すると、無線接続ポイントからIPアドレスを取得するIPアドレス制御部18とを有する構成である。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線ネットワーク接続切替方法および装置、並びに情報受信方法および装置に関するものである。
移動体が無線通信を行うには、移動体からアクセスポイントに接続することにより行われている。そして無線通信のアクセスポイントは通信可能な範囲(通信エリア)が限られているので、移動体が移動しながら無線通信を行うには、異なるアクセスポイントに切り替えて接続しなければならない。
ところで特許文献1に記載された発明では、移動端末が移動して異なる基本サービスセット(BSS)に入った場合、自動的に当該異なるBSSのアクセスポイントに切り替えるハンドオーバの処理を行うと、移動端末に備えられた検出部がBSSの変更があったことを検出している。そして移動端末は、複数のBSSを組み合わせた拡張サービスセット(ESS)の変更が検出されない場合、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバへDHCP Discoverを送信して、サブネット情報を問い合わせている。するとDHCPサーバから移動端末にDHCP Offerが送信されるので、移動端末は、DHCP Offerに含まれるサブネット情報と、ハンドオーバ前のサブネット情報とを比較し、ハンドオーバの前後でサブネットが異なるか否かを判断する。この判断でサブネットが異なっていると、移動端末は、DHCPサーバへのDHCP Requestの送信およびDHCPサーバからのDHCP ACKの受信の処理を行うことで、DHCPサーバから新たなIP(Internet Protocol)アドレスを取得し、この新たなIPアドレスでインターネットに接続し、データ通信を再開している。
また移動端末は、ESSの変更を検出した場合、データ通信を切断し、DHCPサーバへサブネット情報を問い合わせて、この問い合わせに応答してDHCPサーバから送られたサブネット情報と、ハンドオーバ前のサブネット情報とを比較し、ハンドオーバの前後でサブネットが異なるか否かを判断する。この判断でサブネットが異なっていると、移動端末は、DHCPサーバから新たなIPアドレスを取得し、この新たなIPアドレスでインターネットに接続し、データ通信を再開している。
特開2005−124087号公報(特に、5〜6頁を参照)
パーソナルコンピュータは、無線LAN(Local Area Network)が利用可能な通信エリアにおいて、電源を入れて使用するのが基本的な使用法となっている。すなわちパーソナルコンピュータの無線LANは、移動しながらの使用を考慮していない。このため無線LANカードを備えたパーソナルコンピュータを移動させながら無線通信を行おうとする場合、パーソナルコンピュータが通信エリアに入ると、無線LANカードはアクセスポイントからの無線電波を受信し、アクセスポイントとの接続処理を行っている。
しかしながら公衆無線LANサービスのようなDHCP環境下のネットワークにおいては、DHCPによるIPアドレスの取得処理が行われなければデータ通信を開始することができない。そして従来のパーソナルコンピュータに搭載されている無線ネットワーク接続の仕組みでは、アクセスポイントとの接続処理と、DHCPによるIPアドレスの取得処理とがうまく連動していない。すなわち異なる通信エリアの切り替えを行う部分と、IPアドレスを制御(DHCP要求)する部分とは異なっているので、両者がうまく連動していない。
このため通常、移動体が移動することによって生じるアクセスポイントの切り替えと、DHCPによるIPアドレスの設定は、ネットワークインターフェースのドライバに依存することになる。そして前述した特許文献1に記載された発明であっても、アクセスポイントの切り替わり検知は、無線インターフェース部分のドライバに依存している。すなわち移動体は、無線通信エリアに入りアクセスポイントと無線接続の処理を行う場合、無線電波を検知して通信可能となるまでの時間は無線LANカードの種類や無線LAN接続ツールの種類に依存することになる。このように従来技術では、パーソナルコンピュータの内部と無線LANカードの内部での処理になっているので、変更や改造は困難になっている。
図7は従来技術に係り、移動体と通信エリアとの関係を説明する図である。この図7は、アクセスポイント1aとアクセスポイント1bとが別のネットワークで存在し、且つ、移動体2に搭載した端末がDHCPにてIPアドレスを取得している場合を示している。この場合において、移動体2がアクセスポイント1aからアクセスポイント1bへ通過していく時には、移動体2がアクセスポイント1aの通信エリア3を完全にぬけて、アクセスポイント1bの通信エリア3に入ってからDHCPサーバへの問い合わせが始まることになる。このため移動体2は、移動によってアクセスポイント1aよりもアクセスポイント1bの方が近くなっても、アクセスポイント1aに接続していることになる。そして移動体2とアクセスポイント1aとの距離が長くなったときには、通信の電波強度が弱くなり、通信速度が低下してしまう。
また前述したように、アクセスポイント1の切り替わり検知は無線インターフェース部分のドライバに依存しているので、移動体2がアクセスポイント1bの通信エリア3に入ってしばらくしてからDHCPサーバへの問い合わせが始まることになる。このときには、アクセスポイント1の切り替えによって移動体2側とアクセスポイント1との通信断の時間が長くなってしまう。そして通信エリア3の範囲・電波強度、移動体2の通過速度によっては、移動体2側からアクセスポイント1bに接続しないまま通過してしまうこともある。
本発明は、移動体が接続する無線接続ポイントの切り替えを迅速に行い、安定した通信を行える無線ネットワーク接続切替方法および装置を提供することを目的とする。
また本発明は、無線ネットワーク接続切替方法および装置を利用した情報受信方法および装置を提供することを目的とする。
また本発明は、無線ネットワーク接続切替方法および装置を利用した情報受信方法および装置を提供することを目的とする。
本発明に係る無線ネットワーク接続切替方法は、無線接続ポイントを配置することにより、前記無線接続ポイントと無線通信を行う通信エリアを形成し、前記通信エリア内でトリガ信号を出力し、前記通信エリアに入った移動体が前記トリガ信号を入力すると、前記無線接続ポイントと無線通信を行うことを特徴としている。
また前述した無線ネットワーク接続切替方法は、前記通信エリアに入った前記移動体が前記トリガ信号を入力すると、入力した前記トリガ信号から取り出した識別情報と既に記憶している他の識別情報とを比較し、取り出した前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、前記トリガ信号を出力した前記通信エリア内に配置した前記無線接続ポイントと無線通信を行う構成にすることもできる。
さらに無線ネットワーク接続切替方法は、取り出した前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、DHCPサーバから新たなIPアドレスを得て、前記トリガ信号を出力した前記通信エリア内に配置した前記無線接続ポイントと無線通信を行う構成にすることもできる。
また本発明に係る無線ネットワーク接続切替装置は、無線接続ポイントを備えた通信エリア内で発信されるトリガ信号を入力し、前記トリガ信号に含まれる識別情報を取り出すセンサ信号受信手段と、前記センサ信号受信手段で取り出した前記識別情報を入力して、既に入力してある他の識別情報があれば前記他の識別情報と新たに入力した前記識別情報とを比較するセンサ信号判別手段と、前記比較の結果、前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、前記無線接続ポイントからIPアドレスを取得するIPアドレス制御部と、を備えたことを特徴としている。
この場合、無線ネットワーク接続切替装置は、前記通信エリア内に無線タグを配設して、前記無線タグが出力するセンサ信号の送信範囲を前記通信エリア以下にしておき、前記センサ信号を受信し、当該受信信号を前記トリガ信号として前記センサ信号受信手段に出力するタグリーダを設けた構成にすることもできる。
また本発明に係る情報受信方法は、前述した無線ネットワーク接続切替方法を備え、前記識別情報と、前記識別情報を有する前記トリガ信号が発信された前記通信エリアにネットワークを介して接続する情報配信サーバへの接続先とを予め対応付けて記憶しておき、前記トリガ信号を入力した後、新たな前記無線接続ポイントとの無線通信が可能になると、前記トリガ信号から取り出した前記識別情報に基づいて予め記憶した中から前記情報配信サーバの前記接続先を読み出して、この接続先に接続し、前記情報配信サーバから、これに記憶してある情報を取得することを特徴としている。
また本発明に係る情報受信装置は、前述した無線ネットワーク接続切替装置を備えるとともに、前記識別情報と、前記識別情報を有する前記トリガ信号が発信された前記通信エリアにネットワークを介して接続する情報配信サーバへの接続先との関係を予め対応付けて記憶した情報接続先登録データベースと、前記センサ信号判別手段で新たに記憶した前記識別情報を入力し、前記識別情報に基づいて情報接続先登録データベースを検索し、前記識別情報と対応付けられた前記接続先を読み出すデータベース制御部と、前記データベース制御部が読み出した前記接続先を入力し、前記接続先を有する前記情報配信サーバに前記無線接続ポイントを介して接続して、前記情報配信サーバが記憶している情報を取得する情報要求部とを備えたことを特徴としている。
前述した無線ネットワーク接続切替方法および装置は、通信エリアにセンサ等を配置して、このセンサ等からトリガを得ることで、強制的に電波強度の弱い通信エリアとの接続を切断して、電波強度の強い新しい通信エリアに迅速に接続できる。これにより安定した通信を行うことができる。また入力したトリガから識別情報を得ているので、既に記憶してある識別情報と比較できる。この比較の結果、異なっていると新たな識別情報を記憶し、この新たに識別情報を記憶したときのみ通信エリアの切り替えを行っているので、接続切替動作を無駄に行う必要がなくなって通信断が発生するのを防止できる。さらに新たに識別情報を記憶したときに、IPアドレスを得ることで無線接続ポイントとの無線接続を行うことができる。
また前述した情報受信方法および装置は、トリガを得ることで通信エリアを迅速に切り替えると、受信したトリガの識別情報から位置を認識し、各通信エリアに特化した情報を得ることができる。
以下に、本発明に係る無線ネットワーク接続切替方法および装置、並びに情報受信方法および装置の最良の実施形態について説明する。まず第1の実施形態について説明する。この第1の実施形態は、無線ネットワーク接続切替方法および装置について説明する。
図1は無線ネットワーク接続切替装置の構成を説明するブロック図である。図2は端末の無線ネットワーク接続を説明するブロック図である。無線ネットワーク接続切替装置10は、図1に示すように、無線接続ポイント付近に設置した無線タグ26が無線で出力したセンサ信号をこの装置10に接続したタグリーダ24が受信するのをトリガとして、ネットワークインターフェースの設定を開放・再設定するものである。すなわち無線ネットワーク接続切替装置10は、トリガ信号を入力するとDHCPサーバ28への問い合わせを行い、電波強度の強い無線接続ポイントへの接続を瞬時に行って通信速度の低下を防ぐとともに、通信断の区間を短くするものである。このような無線ネットワーク接続切替装置10により、無線接続ポイントへの接続、または無線接続ポイント間の切り替えを迅速に行っている。
なお無線接続ポイントを設置することによって、無線LANやWAN(Wide Area Network)等によりこの無線接続ポイントと通信可能な範囲(通信エリア)が形成されるが、無線タグ26はこの通信エリア内に配設してあればよい。そして無線タグ26が出力したセンサ信号を受信できる範囲(受信範囲)は、通信エリア以下になっており、さらに通信エリアよりも狭い範囲になっている。この場合、通信エリアの周縁部では、センサ信号を受信できないことになる。また無線タグ26は、トリガ信号を無線で出力できるトリガ信号出力手段であればよい。
無線ネットワーク接続切替装置10は、図2に示すように、例えば、無線通信制御部38と共にパーソナルコンピュータ等の端末36に搭載されて移動可能になっていたり、無線通信制御部38を備えた端末36に接続して移動可能になっていたりする。したがって無線ネットワーク接続切替装置10は、端末36と共に車両30(図4等を参照)に搭載されて移動可能な移動体になっていたり、端末36と共に人によって持ち運び可能な移動体になっていたりする。
なお無線通信制御部38は、無線接続ポイント34に接続するためのネットワークインターフェース等であればよい。より具体的な一例としては、無線通信制御部38は、無線LANカード等であればよい。そして無線LANカードは、パーソナルコンピュータ等に標準搭載されているものであってもよく、無線接続ポイント34との接続処理の開始を早く行える高性能無線LANインターフェースであってもよい。この高性能無線LANインターフェースは、無線接続ポイント34からの無線電波強度を計測し、設定してある閾値を下回ると周囲に電波強度の強い他の無線接続ポイント34がないかを探して接続する機能を有している。
そして無線ネットワーク接続切替装置10は、前述した処理をするため、図1に示すように、センサ信号検出部12およびIPアドレス制御部18を有している。
このセンサ信号検出部12は、センサ信号受信手段14とセンサ信号判別手段16を有している。センサ信号受信手段14は、通信エリア内でトリガ信号を入力し、このトリガ信号に含まれる識別情報を取り出している。なお図1に示す場合では、無線ネットワーク接続切替装置10にタグリーダ24が接続しており、センサ信号受信手段14がタグリーダ24からトリガ信号を得るようになっている。より具体的には、無線タグ26が無線で出力したセンサ信号をタグリーダ24が受信し、これをトリガ信号としてタグリーダ24からセンサ信号に出力している。そして識別情報は、個々の無線タグ26を識別するものである。
このセンサ信号検出部12は、センサ信号受信手段14とセンサ信号判別手段16を有している。センサ信号受信手段14は、通信エリア内でトリガ信号を入力し、このトリガ信号に含まれる識別情報を取り出している。なお図1に示す場合では、無線ネットワーク接続切替装置10にタグリーダ24が接続しており、センサ信号受信手段14がタグリーダ24からトリガ信号を得るようになっている。より具体的には、無線タグ26が無線で出力したセンサ信号をタグリーダ24が受信し、これをトリガ信号としてタグリーダ24からセンサ信号に出力している。そして識別情報は、個々の無線タグ26を識別するものである。
センサ信号判別手段16は、内部バッファ16a(図3を参照)を有しており、センサ信号受信手段14に接続している。このセンサ信号判別手段16は、センサ信号受信手段14で取り出した識別情報を入力して、この識別情報を内部バッファ16aに記憶し、既に記憶した他の識別情報があれば、この他の識別情報と新たに入力した前記識別情報とを比較している。
またIPアドレス制御部18は、センサ信号判別手段16に接続したIPアドレス開放手段20と、このIPアドレス開放手段20に接続したIPアドレス取得手段22とを有している。そしてIPアドレス制御部18は、IPアドレス開放手段20およびIPアドレス取得手段22を用いて、センサ信号検出部12で新たに識別情報を記憶すると、新たな無線接続ポイント34からIPアドレスを取得するようになっている。
次に、このような装置10による無線ネットワーク接続切替方法について、図1ないし図5を用いて説明する。なお図3は内部バッファの動作を説明する図である。図4は移動体と1つの通信エリアとの関係を説明する図である。図5は移動体と複数の通信エリアとの関係を説明する図である。
図4に示すような場合、すなわち無線ネットワーク接続切替装置10およびタグリーダ24を搭載した車両30が、最初の通信エリア32に入り、さらに無線タグ26が出力するセンサ信号の受信範囲に入ると、タグリーダ24はセンサ信号を受信する(S1)。そしてタグリーダ24は、受信したセンサ信号をセンサ信号検出部12に入力させるために、センサ信号をセンサ信号受信手段14に出力している(S2)。
センサ信号受信手段14は、トリガ信号として前記IPパケットを入力する。このトリガ信号(センサ信号)には個々の無線タグ26を識別する情報(識別情報)が含まれているので、センサ信号受信手段14は、トリガ信号から識別情報を取り出して、センサ信号判別手段16に出力している(S3)。センサ信号判別手段16は、本実施形態の場合、1つの識別情報のみを記憶する内部バッファ16aを有しているが、前述したように車両30が1番目の通信エリア32に入ったので、内部バッファ16aは空になっている。このため図3(A)のS100に例示するように、無線ネットワーク接続切替装置10が1つ目のトリガ信号を入力すると、このトリガ信号の識別情報「101」を内部バッファ16aに格納する。
この後、センサ信号判別手段16は、新たに識別情報を記憶したので、IPアドレス制御部18にDHCP要求をするように指示する(S4)。すなわちS4の指示はIPアドレス開放手段20に入力する。
また無線ネットワーク接続切替装置10と無線通信制御部38とを備えた端末36は、無線通信制御部38の処理によって無線接続ポイント34との無線接続を確立する(S10)。
ところで車両30は、最初の通信エリア32に入ったので、以前に使っていたIPアドレスを有していない。このためIPアドレス開放手段20は、IPアドレス取得手段22に対して新しいIPアドレスの取得を指示する(S6)。するとIPアドレス取得手段22は、通信エリア32に接続するDHCPサーバ28に対して新しいIPアドレスを要求する(S7)。このS7の要求により、DHCPサーバ28(28b)は、IPアドレス取得手段22に新たなIPアドレスを配布する(S8)。そしてIPアドレス取得手段22は、新たなIPアドレスを取得して設定する。
これにより無線ネットワーク接続切替装置10は、無線接続ポイント34と無線によるデータ通信を行える。
これにより無線ネットワーク接続切替装置10は、無線接続ポイント34と無線によるデータ通信を行える。
また車両30が図4に示す通信エリア32内を移動している間は、タグリーダ24はセンサ信号を受信し続ける。この場合も、前述したS2およびS3の処理を行う。そしてセンサ信号判別手段16は、内部バッファ16aに識別情報を既に格納しているので、既に格納してある識別情報をセンサ信号受信手段14から新たに入力した識別情報に置き換えて、格納していた直前の識別情報と新たに置き換えた識別情報とを比較する。この場合、車両30は同一の通信エリア32内を移動しているので、既に内部バッファ16aに格納していた識別情報と新たに置き換えて格納した識別情報とは、図3(A)のS102に例示するように「101」で同じになっている。このときには、センサ信号判別手段16は、図3(A)のS104に例示するように、見た目上、「101」が維持された状態となる。さらに車両30側と無線接続ポイント34とが無線通信を行える状態になっているので、センサ信号判別手段16は、IPアドレス制御部18にDHCP要求をすることがない。すなわち前述したS4〜S8の処理は行われない。
なお実施形態によっては、センサ信号判別手段16は、内部バッファ16aに既に格納している識別情報と、センサ信号受信手段14から新たに入力した識別情報とを比較して、これらの識別情報が同じであれば内部バッファ16aを書き換えることなく、既に格納している識別情報を維持してもよい。
さらに車両30が移動して、図4に示す状態から図5に示すように、通信エリア32aに隣接する通信エリア32b内に入った場合でも、端末36は図5の矢印Aに示す間は無線接続ポイント34aとデータ通信を行っている。そして車両30が通信エリア32b内のセンサ信号の受信範囲に入った場合、タグリーダ24は、新たな通信エリア32bのセンサ信号を受信する。このときには、通信エリア32aと通信エリア32bの周縁部は重なっているが、通信エリア32a内のセンサ信号の受信範囲と通信エリア32b内のセンサ信号の受信範囲は重なっていない。このため無線ネットワーク接続切替装置10には、通信エリア32b内で送信されているセンサ信号のみを受信する。そして無線ネットワーク接続切替装置10は、前述したS2およびS3の処理を行う。
センサ信号判別手段16は、内部バッファ16aに識別情報を既に格納しているので、この既に格納してある識別情報をセンサ信号受信手段14から新たに入力した識別情報に置き換える。この場合、車両30は、通信エリア32aから通信エリア32bに入ったので、内部バッファ16aに格納していた識別情報と、新たに入力して格納した識別情報とは異なっている。すなわち図3(B)に例示するように、通信エリア32a内では識別情報が「101」であり、通信エリア32bでは識別情報が「102」であるとすると、内部バッファ16aに格納してある識別情報は「101」であり、新たに入力した識別情報は「102」となっている(S200)。このためセンサ信号判別手段16は、内部バッファ16aの識別情報を「101」から「102」に置き換えて、この「102」を格納している(S202)。
この後、センサ信号判別手段16は、内部バッファ16aに格納していた識別情報(「101」)と、新たに置き換えて格納した識別情報(「102」)とを比較し、これらの識別情報が異なっているので、IPアドレス制御部18にDHCP要求をするように指示する(S4)。なお、この場合、車両30は、通信エリア32aに配置した無線接続ポイント34aよりも、通信エリア32bに配置した無線接続ポイント34bの方が近い。このためIPアドレス制御部18がDHCP要求をすると、電波強度の強い通信エリア32bの無線接続ポイント34bのDHCPサーバ28bから応答がある。また、この場合、無線通信制御部38は、無線接続ポイント34bとの無線接続を確立している。
DHCP要求について具体的に説明すると、S4の指示を入力したIPアドレス開放手段20は、通信エリア32aで使用していた古いIPアドレスを開放する処理を行う(S5)。このとき移動体側と無線接続ポイント34aと無線接続が確立されていないので、IPアドレス開放手段20は、古いIPアドレスをネットワーク上に流すだけとなる。また仮に、移動体側と無線接続ポイント34aとの接続が確立されていれば、IPアドレス開放手段20が開放した古いIPアドレスは、この古いIPアドレスを付与したDHCPサーバ28aが受け取ることになる。なお新たなIPアドレスを設定するまでの間(図5の矢印Bで示す間)は、無線接続ポイント34a,34bとデータ通信ができない状態となっている。
この後、IPアドレス開放手段20は、IPアドレス取得手段22に新しいIPアドレスの取得を指示する(S6)。するとIPアドレス取得手段22は、前述したS7およびS8の処理により、電波強度の強い無線接続ポイント32bのDHCPサーバ28bから新たなIPアドレスを取得して設定する。これにより無線ネットワーク接続切替装置10は無線接続ポイント34を切り替えて、図5の矢印Cに示す間は、電波強度の強い無線接続ポイント34bとデータ通信を行うことができる。
このような無線ネットワーク接続切替方法および装置10は、トリガ信号を入力すると、車両30側が接続する無線接続ポイント34をより電波強度の強い方へ迅速に切り替えているので、安定したデータ通信を行うことができる。すなわち通信速度が低下するのを防止でき、通信が途切れる時間を短くできる。また車両30側から無線接続ポイント34に一度も接続することなく、車両30がその通信エリア32を通過することも防止できる。
また複数の通信エリア32が重なっている場合でも、電波強度の強い無線接続ポイント34に接続でき、通信速度の低下を防ぐことができる。さらに車両30に設けたパソコン等の端末36の無線接続ポイント34の接続の切り替えにかかる時間を短縮でき、通信が途切れる時間を短くできる。
なお前述した形態では、センサ信号判別手段16の内部バッファ16aは、識別情報を1つのみ格納する形態である。しかしながら内部バッファ16aは複数の識別情報を格納する形態にすることもできる。そしてセンサ信号判別手段16は、センサ信号受信手段14から新たな識別情報を入力して格納すると、内部バッファ16aに格納してある全ての識別情報と新たに格納した識別情報とを比較する構成になっていればよい。このような構成にすると、無線タグ26の受信範囲が重なっている場合でも、頻繁に無線接続ポイント34が切り替わるのを防止できる。
例えば、2つの無線タグ26の受信範囲が重なっており、無線ネットワーク接続切替装置10が2つの無線タグ26のそれぞれからセンサ信号を入力する状態になっている場合では、内部バッファ16aに2つの識別情報を格納できるようにしておけばよい。これにより内部バッファ16aは各無線タグ26の識別情報を格納するので、これらの無線タグ26が出力するセンサ信号の受信範囲ではいずれか一方のセンサ信号を近傍に配置してある無線接続ポイント34と移動体側とがデータ通信を行うことになる。
次に、第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は、情報受信方法および装置について説明する。図6は情報受信装置の構成を説明するブロック図である。情報受信装置40は、前述した無線ネットワーク接続切替装置10のセンサ信号検出部12に加えて、データベース制御部42、情報接続先登録データベース44および情報要求部46を備えた構成である。この情報受信装置40は、無線ネットワーク接続切替装置10や無線通信制御部38(図6には図示せず)とともに車両30に搭載されており、実施形態によっては車両30に搭載されるパーソナルコンピュータ等の端末36に設けることができる。
そして情報受信装置40は、具体的には、次のような構成になっている。データベース制御部42は、センサ信号検出部12に接続しており、センサ信号検出部12から識別情報の通知を受けるようになっている。すなわち無線タグ26が出力したセンサ信号をタグリーダ24が受信して、この受信した信号をトリガ信号としてセンサ信号検出部12が入力し(S20)、図1に示すセンサ信号判別手段16が内部バッファ16aに新たな識別情報を格納したときに、センサ信号検出部12(センサ信号判別手段16)からデータベース制御部42に識別情報を通知する(S21)。
また情報接続先登録データベース44は、データベース制御部42に接続しており、無線タグ26の識別情報と情報配信サーバ48の接続先とを対応付けたものを予め記憶している。この対応付けたデータは、図6に例示するように、識別情報が「0001」のときに接続先が「http://www.location-info.com/0001」となっている。このためデータベース制御部42は、識別情報の通知を受けると、この識別情報に基づいて情報接続先登録データベース44を検索し、この識別情報に1対1に対応した情報配信サーバ48の接続先を得ている(S22)。
さらに情報要求部46は、データベース制御部42に接続しており、情報接続先登録データベース44を検索することによって得た情報配信サーバ48の接続先の通知を受けるようになっている(S23)。そして情報要求部46は、前述した無線ネットワーク接続切替装置10が無線接続ポイント34とデータ通信を行えるようにした後、入力した接続先の情報配信サーバ48に対して情報要求をする(S24)。情報配信サーバ48は、無線接続ポイント34にネットワークを介して接続しており、前述した情報要求に対して、記憶してある情報を情報要求部46に対して出力する(S25)。
このような方法を行うことによって情報受信装置40は、車両30の外部から情報を取得できる。なお車両30側が受ける情報としては、例えば無線タグ26が設けられた地域に特化した情報等であればよい。
無線ネットワーク接続切替装置をバスに配設するとともに、無線接続ポイントと無線タグをバス停に設置することで、バス内に設置した情報受信端末の無線接続を安定させることができる。そしてバスの位置情報の取得やバス停近辺の地域情報配信への応用利用もできる。
また鉄道輸送においても、無線接続ポイントと無線タグを駅に設置するとともに、無線ネットワーク接続切替方法および装置を導入することにより、前述したバスの場合と同様の利用ができる。
さらに公共のアクセスポイントとして小中学校等に無線接続ポイントと無線タグを設置すれば、救急車、消防車両、警察車両、行政車両およびライフライン関連企業の車両が大容量なファイルを安定かつ確実に送受信できるようになる。
10…無線ネットワーク接続切替装置、12…センサ信号検出部、14…センサ信号受信手段、16…センサ信号判別手段、18…IPアドレス制御部、20…IPアドレス開放手段、22…IPアドレス取得手段、24…タグリーダ、26…無線タグ、28…DHCPサーバ、30…車両、32…通信エリア、34…無線接続ポイント、40…情報受信装置、42…データベース制御部、44…情報接続先登録データベース、46…情報要求部、48…情報配信サーバ。
Claims (7)
- 無線接続ポイントを配置することにより、前記無線接続ポイントと無線通信を行う通信エリアを形成し、
前記通信エリア内でトリガ信号を出力し、
前記通信エリアに入った移動体が前記トリガ信号を入力すると、前記無線接続ポイントと無線通信を行う、
ことを特徴とする無線ネットワーク接続切替方法。 - 前記通信エリアに入った前記移動体が前記トリガ信号を入力すると、
入力した前記トリガ信号から取り出した識別情報と既に記憶している他の識別情報とを比較し、取り出した前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、前記トリガ信号を出力した前記通信エリア内に配置した前記無線接続ポイントと無線通信を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワーク接続切替方法。 - 取り出した前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、
DHCPサーバから新たなIPアドレスを得て、前記トリガ信号を出力した前記通信エリア内に配置した前記無線接続ポイントと無線通信を行う、
ことを特徴とする請求項2に記載の無線ネットワーク接続切替方法。 - 無線接続ポイントを備えた通信エリア内で発信されるトリガ信号を入力し、前記トリガ信号に含まれる識別情報を取り出すセンサ信号受信手段と、
前記センサ信号受信手段で取り出した前記識別情報を入力して、既に入力してある他の識別情報があれば前記他の識別情報と新たに入力した前記識別情報とを比較するセンサ信号判別手段と、
前記比較の結果、前記識別情報と前記他の識別情報とが異なっていると、前記無線接続ポイントからIPアドレスを取得するIPアドレス制御部と、
を備えたことを特徴とする無線ネットワーク接続切替装置。 - 前記通信エリア内に無線タグを配設して、前記無線タグが出力するセンサ信号の送信範囲を前記通信エリア以下にしておき、
前記センサ信号を受信し、当該受信信号を前記トリガ信号として前記センサ信号受信手段に出力するタグリーダを設けた、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線ネットワーク接続切替装置。 - 請求項2または3に記載の無線ネットワーク接続切替方法を備え、
前記識別情報と、前記識別情報を有する前記トリガ信号が発信された前記通信エリアにネットワークを介して接続する情報配信サーバへの接続先とを予め対応付けて記憶しておき、
前記トリガ信号を入力した後、新たな前記無線接続ポイントとの無線通信が可能になると、前記トリガ信号から取り出した前記識別情報に基づいて予め記憶した中から前記情報配信サーバの前記接続先を読み出して、この接続先に接続し、
前記情報配信サーバから、これに記憶してある情報を取得する、
ことを特徴とする情報受信方法。 - 請求項4または5に記載の無線ネットワーク接続切替装置を備えるとともに、
前記識別情報と、前記識別情報を有する前記トリガ信号が発信された前記通信エリアにネットワークを介して接続する情報配信サーバへの接続先との関係を予め対応付けて記憶した情報接続先登録データベースと、
前記センサ信号判別手段で新たに記憶した前記識別情報を入力し、前記識別情報に基づいて情報接続先登録データベースを検索し、前記識別情報と対応付けられた前記接続先を読み出すデータベース制御部と、
前記データベース制御部が読み出した前記接続先を入力し、前記接続先を有する前記情報配信サーバに前記無線接続ポイントを介して接続して、前記情報配信サーバが記憶している情報を取得する情報要求部と、
を備えたことを特徴とする情報受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008031120A JP2009194483A (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 無線ネットワーク接続切替方法および装置、並びに情報受信方法および装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016213655A (ja) * | 2015-05-08 | 2016-12-15 | 沖電気工業株式会社 | 情報通信装置及び方法 |
CN112433492A (zh) * | 2020-11-24 | 2021-03-02 | 安徽成威消防科技有限公司 | 一种集成式通用系统 |
-
2008
- 2008-02-12 JP JP2008031120A patent/JP2009194483A/ja active Pending
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