JP2009194140A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】シリコン基板1の主面f1上にゲート絶縁膜IGを隔てて形成された浮遊ゲート電極FGと、浮遊ゲート電極FGを覆うようにして順に形成された、層間絶縁膜14、ゲッタリング膜G1、緩衝酸化膜B1、第1導体配線層17、層間絶縁膜19、および、第2導体配線21を有する不揮発性メモリNVMを備えた半導体装置であって、リンを含む酸化シリコンであるゲッタリング膜G1は、浮遊ゲート電極FGの上部に開口部OFを有し、ノンドープの酸化シリコンである緩衝酸化膜B1は層間絶縁膜14よりも薄く、キャップ膜P1はゲッタリング膜G1の開口部OFを平面的に塞ぐようにして配置されている。
【選択図】図15

Description

本発明は、半導体装置技術に関し、特に、不揮発性メモリを有する半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
表示用素子として広く実用化されている液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)などは、更なる高詳細化、長寿命化などに向けて開発が進められている。LCDの動作制御には、LCD駆動用集積回路(ドライバIC(integrated circuit)、又は、単にドライバ)と称される半導体装置が用いられる。
LCDドライバの諧調特性を調節する不揮発性メモリは、LCDドライバと同時に同一の半導体チップ上に形成され、特性の均質性の観点から、なるべく容易な製造工程で形成されることが望ましい。例えば、国際公開WO2005/101519号パンフレット(特許文献1)には、浮遊状態(又は、フローティング状態)にある単層のポリシリコン(又は、多結晶シリコン)ゲート電極に、電荷担体(又は、キャリア)を蓄積することで情報を保持する不揮発性メモリに関する技術が開示されている。
単層の電荷蓄積層により構成される不揮発性メモリは、その製造工程が比較的容易であり、LCDドライバを形成する工程をそのまま利用して製造することができる。製造工程が容易であることは、半導体装置の製造歩留まりの向上や、製品の信頼性の向上に対して有効である。
また、例えば特開2000−58531号公報(特許文献2)には、高密度プラズマ(high density plasma:HDP)を用いた化学気相成長(chemical vapor deposition:CVD)法により形成した酸化シリコン膜と、PSG(phospho silicate glass)膜とを適用し、適宜、化学的機械的研磨(chemical mechanical polishing:CMP)を施し、平坦で埋め込み性の良い層間絶縁膜を、低温で形成し得る技術などが開示されている。
また、例えば特開2002−110666号公報(特許文献3)には、上記に加えて、TEOS(tetra ethyl ortho silicate)を原材料としたCVD法により形成した酸化シリコン膜を、層間絶縁膜に適用することで、より高品質な層間絶縁膜を形成し得る技術などが開示されている。
また、例えば、特開2005−142560号公報(特許文献4)には、上記に加えて、PEOX(plasma enhanced oxide)膜を層間絶縁膜に適用し、単層の電荷蓄積層を有する不揮発性メモリのデータリテンション特性を向上し得る技術などが開示されている。
また、例えば、特開平4−212471号公報(特許文献5)には、単層の電荷蓄積層を有する不揮発性メモリにおいて、蓄積層の上部を導体膜でカバーすることで、データの保持特性を向上させ得る技術などが開示されている。
国際公開WO2005/101519号パンフレット 特開2000−58531号公報 特開2002−110666号公報 特開2005−142560号公報 特開平4−212471号公報
本発明者らの検討によれば、LCDドライバに対しては、所望の画像、動画などを高画質で表示するために、画素への電位差を高精度に制御し得る、直線性の高い諧調特性が要求される。一方、量産過程を経て生産されたLCDドライバにおいては、構成するトランジスタの特性にばらつきが生じるため、諧調特性の均質性が低下してしまう。上記のように高精度の諧調特性が要求されるようなLCDドライバにおいては、このようなトランジスタのばらつきは、特に顕著な問題となる。
これに対し、本発明者らが検討したLCDドライバでは、製造後にトリミングと称される諧調特性の調整が施され、最適な状態で出荷される。これには、トリマーと称される外付けの可変抵抗などで、諧調のずれている箇所を適正化するのが一般的であった。
一方、本発明者らの検討によれば、近年のLCDの需要動向として、移動通信端末などへの搭載が急速に増加していることなどから、LCDドライバ自体の小型チップ化、低コスト生産化の要求などがなされている。従って、本発明者らは、上記のトリミング機能を、LCDドライバの半導体チップ内に予め備え、製造段階で諧調特性を調整し、出荷する技術を検討した。
ここでは、諧調特性の調整に関する情報を記憶し、出荷後の電源印加の無い状態でもその情報を保持し続けるような不揮発性メモリが望ましい。即ち、比較的小容量であっても、信頼性の高い不揮発性メモリ(または、電気ヒューズ)が必要となる。そこで本発明者らは、上記のような特性が要求される不揮発性メモリとして、上記特許文献1の、単層ポリシリコンゲート電極を電荷蓄積層として備える不揮発性メモリの導入を検討した。
通常の不揮発性メモリに比べ、単層の電荷蓄積層を有する不揮発性メモリは、1セルの占有面積が広い。一方、情報を蓄積する領域が単層であることから、製造工程が比較的容易であり、信頼性が比較的高い。そして、このような特性が、比較的小容量であっても、信頼性の高い不揮発性メモリとして適しているという着想に至った。実際に、本発明者らの検証では、LCDドライバと同一の半導体チップ上に、上記の単層ポリシリコンゲート型不揮発性メモリを形成することができ、所望の特性を再現性良く得られた。
しかしながら、本発明者らの更なる検討によって、このような単層ポリシリコンゲート型不揮発性メモリを備えるLCDドライバを量産するに際し、以下に示す課題が明らかとなった。
一般的に、不揮発性メモリの特性を示す重要なパラメータの一つとして、データ保持(リテンション)特性がある。これは、不揮発性メモリにおけるデータの保持状態を、経過時間に対してどれだけ維持できるかを示す指標である。通常、任意の不揮発性メモリにデータが書き込まれた状態であるか否かは、当該メモリの閾値電圧で判断する。従って、上記のリテンション特性は、メモリの閾値電圧における、経過時間に対する変動によって示される。
そして、上記の単層ポリシリコンゲート型不揮発性メモリの量産に際し、期待されたリテンション特性が得られないメモリが多くなることが、本発明者らの更なる検討で明らかになった。結果として、不揮発性メモリを備える半導体装置の信頼性が低下してしまうという課題が生じている。
そこで、本発明の目的は、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願においては、複数の発明が開示されるが、そのうちの一実施例の概要を簡単に説明すれば以下の通りである。
半導体基板の主面上にゲート絶縁膜を隔てて形成された浮遊ゲート電極と、浮遊ゲート電極を覆うようにして順に形成された、第1絶縁膜、第2絶縁膜、第3絶縁膜、第1導体配線、層間絶縁膜、および、第2導体配線を有する不揮発性メモリを備えた半導体装置であって、リンを含む酸化シリコンである第2絶縁膜は、浮遊ゲート電極の上部に開口部を有し、ノンドープの酸化シリコンである第3絶縁膜は第1絶縁膜よりも薄く、保護膜は第2絶縁膜の開口部を平面的に塞ぐようにして配置されている。
本願において開示される複数の発明のうち、上記一実施例により得られる効果を代表して簡単に説明すれば以下のとおりである。
即ち、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態)
まず、LCDドライバを有する半導体装置に備える不揮発性メモリにおいて、本発明者らが検討した不揮発性メモリの構成、および、その特性に見出された課題について、詳しく説明する。
図1は、本発明者らが検討した不揮発性メモリNVMaの平面図を示したものである。図1においては、便宜上、絶縁膜などを省略して示している。また、図2は、図1のa−a線、b−b線、および、c−c線の各矢印に沿った方向に見た断面図を示したものである。以下、図1、図2を用いて説明する不揮発性メモリNVMaの構成、および、動作仕様は、特筆しない限り、本発明の実施の形態として図15以降を用いて説明する不揮発性メモリと同様である。
半導体チップを構成するシリコン基板(半導体基板)1は、例えばp型のシリコン(Si)単結晶により形成されている。p型とは、例えばIV族の元素からなるシリコンなどにおいて、ホウ素(B)などのIII族の元素をV族の元素よりも多く含有した状態であり、多数キャリアが正孔(ホール)であるような半導体材料の導電型を表す。以下、p型の導電型に関しては同様である。このようなシリコン基板1上に、種々の素子が形成される。ここでは、シリコン基板1の主面f1上に規定されたメモリ領域に、不揮発性メモリNVMaが形成されている。
また、シリコン基板1の主面f1には分離部2が形成されている。この分離部2は、浅い溝に酸化シリコンなどの絶縁膜を埋め込んだ、所謂STI(shallow trench isolation)構造の分離部2である。分離部2によって主面f1に規定される活性領域(アクティブ領域)に、種々の素子が形成されている。
シリコン基板1には、その主面f1から所望の深さに渡って、n型の半導体領域である埋め込みnウェル3が形成されている。n型とは、例えばIV族の元素からなるシリコンなどにおいて、リン(P)やヒ素(As)などのV族の元素をIII族の元素よりも多く含有した状態であり、多数キャリアが電子であるような半導体材料の導電型を表す。以下、n型の導電型に関しては同様である。
埋め込みnウェル3には、3つのp型の半導体領域である素子用pウェル4が形成されている。これらを、図1の上から順に、第1素子用pウェル4a、第2素子用pウェル4b、第3素子用pウェル4cと記述する。素子用pウェル4と記述するときは、これらをまとめて呼称するときである。これら3つの素子用pウェル4は、分離用nウェル5により、互いに分離された状態で配置されている。更に、素子用pウェル4は第1方向xに延在するように配置されている。更に、各素子用pウェル4a,4b,4cは、第1方向xに交差する第2方向yにおいて、互いに距離を隔てて配置されている。
シリコン基板1の主面f1には、ゲート絶縁膜IGを隔てて、浮遊ゲート電極FGが形成されている。ゲート絶縁膜IGは酸化シリコンからなる絶縁膜であり、浮遊ゲート電極FGはポリシリコンからなる導体膜である。浮遊ゲート電極FGは、シリコン基板1の主面f1を正面に見て、素子用pウェル4に平面的に重なるようにして、かつ、3つの素子用pウェル4に平面的に跨るように、第2方向yに延在して配置されている。
浮遊ゲート電極FGの側壁には、酸化シリコンからなるサイドウォールスペーサ6が形成されている。また、浮遊ゲート電極FGおよびサイドウォールスペーサ6を一体的に覆うようにして、酸化シリコンからなる保護絶縁膜7が形成されている。上記のように、浮遊ゲート電極FGは、下部をゲート絶縁膜IGに覆われ、側部をサイドウォールスペーサに覆われ、上部を保護絶縁膜7に覆われている。従って、浮遊ゲート絶縁膜FGは、これら絶縁膜によって覆われた状態で、他のいかなる部分にも電気的に接続されていない、所謂フローティング状態となるようにして、配置されている。このようなフローティング状態にある単層の浮遊ゲート電極FGは、データを保持する役割を担う。
このような単層の浮遊ゲート電極FGを共有するようにして、不揮発性メモリNVMaを構成する各素子が、素子用pウェル4に形成されている。以下では、各素子用pウェル4に形成された素子の構成に関して、個別に詳しく説明する。
第1素子用pウェル4aには、書き込み/消去用素子D1が形成されている。書き込み/消去用素子D1は、第1素子用pウェル4aに平面的に重なる部分の浮遊ゲート電極FGおよびゲート絶縁膜IGと、第1素子用pウェル4aとからなるMIS(metal insulator semiconductor)構造を、基本構成として有している。その他、以下に示す構成要素を有する。
第1素子用pウェル4aにおける主面f1には、ウェル給電機構が形成されている。即ち、浮遊ゲート電極FGのいずれか一方の側方下部に、p型の半導体領域であるpウェル給電領域8aが形成されている。そして、pウェル給電領域8aに電気的に接続するようにして、かつ、サイドウォールスペーサ6の下部に配置するようにして、p型の半導体領域であるp型エクステンション領域8bが形成されている。これらに通電することによって、第1素子用pウェル4aに給電することができる。第1素子用p型ウェル4a、p型エクステンション領域8b、pウェル給電領域8aの順に、p型不純物濃度が高くなる。
また、第1素子用pウェル4bにおける主面f1には、キャリア供給機構が形成されている。即ち、浮遊ゲート電極FGの側方下部のうち、上記のウェル給電機構が形成されていない方に、n型の半導体領域であるn型ソース領域9aが形成されている。そして、n型ソース領域9aに電気的に接続するようにして、かつ、サイドウォールスペーサ6の下部に配置するようにして、n型の半導体領域であるn型エクステンション領域9bが形成されている。これらに通電することによって、n型の多数キャリアである電子を供給することができる。n型ソース領域9aのn型不純物濃度は、n型エクステンション領域9bのn型不純物濃度よりも高い。
第2素子用pウェル4bには、読み出し用素子D2と選択用トランジスタQ1とが形成されている。まず、読み出し用素子D2の構成を詳しく説明する。読み出し用素子D2は、第2素子用pウェル4bに平面的に重なる部分の浮遊ゲート電極FGおよびゲート絶縁膜IGと、第2素子用pウェル4bとからなるMIS構造を基本構成として有している。
その他、第2素子用pウェル4bの主面f1であり、浮遊ゲート電極FGの側方下部に形成された、n型の半導体領域であるn型ソース/ドレイン領域10aを有する。更に、n型ソース/ドレイン領域10aに電気的に接続するようにして、かつ、サイドウォールスペーサ6の下部に配置するようにして形成された、n型の半導体領域であるn型エクステンション領域10bを有する。n型ソース/ドレイン領域10aのn型不純物濃度は、n型エクステンション領域10bのn型不純物濃度よりも高い。
以上のように、読み出し用素子D2とは、上記のMIS構造に加えてn型のソース/ドレイン機構を有する、所謂nチャネル型のMIS型電界効果トランジスタ(以下、単にn型MISトランジスタ)と見ることもできる。
次に、第2素子用pウェル4b内に形成された選択用トランジスタQ1の構成を詳しく説明する。選択用トランジスタQ1は、シリコン基板1の主面f1において、選択用ゲート絶縁膜11を隔てて形成された選択用ゲート電極12を有する。選択用ゲート絶縁膜11および選択用ゲート電極12は、第2素子用pウェル4bの一部に平面的に重なるように、かつ、浮遊ゲート電極FGに沿うようにして形成されている。選択用ゲート絶縁膜11は酸化シリコンからなる絶縁膜であり、選択用ゲート電極12はポリシリコンからなる導体膜である。このように、選択用トランジスタQ1は、選択用ゲート電極12、選択用ゲート絶縁膜11、および、第2素子用pウェル4bからなるMIS構造を、基本構成として有している。
なお、選択用ゲート電極12は、フローティング状態ではなく、後に示す給電機構により電位バイアスされる構造を有している。また、選択用ゲート電極12の側壁には、浮遊ゲート電極FGと同様のサイドウォールスペーサ6が形成されている。
その他、第2素子用pウェル4bの主面f1であり、選択用ゲート電極12の側方下部に形成された、n型の半導体領域であるn型ソース/ドレイン領域10aを有する。これは、上記の読み出し用素子D2が有するn型ソース/ドレイン領域10aと同様であり、更に同様のn型エクステンション領域10bを有する。
第2素子用pウェル4b上において、読み出し用素子D2の浮遊ゲート電極FGと、選択用トランジスタQ1の選択用ゲート電極12とは、互いに沿って形成されている。従って、それぞれの側方下部に位置し、同様の構成を有するn型ソース/ドレイン領域10aは、共有していても良い。不揮発性メモリNVMaのセル面積を小さくできることから、共有できる部分を共有させが構造とする方が、より好ましい。
以上のように、選択用トランジスタQ1は、上記のMIS構造に加えて、n型ソース/ドレイン領域10aを有するn型MISトランジスタである。
また、第2素子用pウェル4bにおける主面f1には、上記第1素子用pウェル4aと同様の構成のpウェル給電領域8aを有する。第2素子用pウェル4b内において、pウェル給電領域8aと、読み出し用素子D1および選択用トランジスタQ1とは、分離部2によって、隔離されるようにして形成されている。
第3素子用pウェル4cには、容量用素子D3が形成されている。容量用素子D3は、第3素子用pウェル4cに平面的に重なる部分の浮遊ゲート電極FGおよびゲート絶縁膜IGと、第3素子用pウェル4cとからなるMIS構造を、基本構成として有している。ここで、第3素子用pウェル4cを平面的に覆う部分の浮遊ゲート電極FGにおいては、その第1方向xの長さが、他の2つの素子用pウェル4a,4bを平面的に覆う部分の浮遊ゲート電極FGの長さよりも長い。これにより、容量用素子D3を構成するMIS構造の浮遊ゲート電極FGの面積は、他の素子(書き込み/消去用素子D1、読み出し用素子D2)の同面積よりも大きくなっている。
その他、上記第1素子用pウェル4aの書き込み/消去用素子D1と同様の、ウェル給電機構およびキャリア供給機構を有する。即ち、容量用素子D3は、ウェル給電機構としてpウェル給電領域8aとp型エクステンション領域8bとを有し、キャリア供給機構としてn型ソース領域9aとn型エクステンション領域9bとを有する。
以上のように、不揮発性メモリNVMaは、書き込み/消去用素子D1、読み出し用素子D2、選択用トランジスタQ1、および、容量用素子D3により構成されている。このうち、書き込み/消去用素子D1、読み出し用素子D2、および、容量用素子D3は、同一の浮遊ゲート電極FGを共有している。従って、後に説明するメモリ動作においても、上記の浮遊ゲート電極FGは、常にフローティング状態である。
シリコン基板1の主面f1には、上記の構成を覆うようにして、保護窒化膜13と層間絶縁膜14とが順に形成されている。保護窒化膜13は窒化シリコンからなる絶縁膜であり、層間絶縁膜14は酸化シリコンからなる絶縁膜であるとする。層間絶縁膜14は、シリコン基板1の主面f1の各要素に対して電気的な接続を取る複数のコンタクトプラグ15を、互いに絶縁するための構成である。保護窒化膜13は、コンタクトプラグ15を形成する異方性エッチングの工程において、所謂SAC(self align contact)工程のための、エッチングストップ層として適用する絶縁膜である。コンタクトプラグ15は、タングステン(W)などからなる導電体であるとする。コンタクトプラグ15は、層間絶縁膜14との界面に、バリア膜として、例えば窒化チタン(TiN)などを有していても良い。
コンタクトプラグ15は、pウェル給電領域8a、n型ソース領域9a、および、n型ソース/ドレイン領域10aに対して電気的に接続するようにして、形成されている。その際、コンタクトプラグ15とオーミックに接続されるように、各領域8a,9a,10aの表面には、抵抗値の低いシリサイド層16が形成されている。シリサイド層16は、コバルトシリサイドからなる導電体であるとする。なお、上記と同様のコンタクトプラグ15、および、シリサイド層16は、選択用トランジスタQ1の選択用ゲート電極12においても形成されている。
後に説明する不揮発性メモリNVMaの動作によって、上記の各コンタクトプラグ15への給電方法が変わる。そのため、層間絶縁膜14上には、各コンタクトプラグ15に電気的に接続するようにして、第1導体配線17が形成されている。
第1導体配線17は、電気伝導の主経路となる配線金属17aの上下を、バリア金属17bで挟んだ3層構造となっている。バリア金属17bは、配線金属17aと層間絶縁膜14などとの化学反応を抑制するために形成する。配線金属17aは例えばアルミニウム(Al)やタングステンなどからなる導電体であり、バリア金属17bは例えば窒化チタンなどからなる導電体である。第1導体配線17の上部には、不揮発性メモリNVMaに対して所望の給電を施すために、同様のプラグと配線からなる多層の配線層が形成されている(図示しない)。
また、各素子用pウェル4を分離する分離用nウェル5に対しても、給電機構が備えられている。即ち、分離用nウェル5における主面f1には、これよりもn型不純物濃度の高い半導体領域であるnウェル給電領域18が形成されている。そして、nウェル給電領域18の表面には、pウェル給電領域8aなどと同様のシリサイド層が形成され(図示しない)、コンタクトプラグ15および配線(図示しない)により、給電することができるようになっている。
以上が、本発明者らが検討した不揮発性メモリNVMaの詳細な構造である。ここで、本発明の実施の形態として図15以降を用いて説明する不揮発性メモリにおいても、特筆する箇所以外は、以下で説明する本発明者らが検討した不揮発性メモリNVMaと同様の構成、および、動作原理である。以下では、不揮発性メモリNVMaのメモリ動作について詳しく説明する。
第1素子用pウェル4aにおいては、pウェル給電領域8aとn型ソース領域9aとに対して、同時に同一の動作部電圧Vpが印加される。また、第2素子用pウェル4bにおいては、pウェル給電領域8aに対して第2pウェル電圧Vmが印加され、読み出し用素子D2のn型ソース/ドレイン領域10aに対してソース電圧Vsが印加され、選択用トランジスタQ1のn型ソース/ドレイン領域10aに対してドレイン電圧Vdが印加される。また。第3素子用pウェル4cにおいては、pウェル給電領域8aとn型ソース領域9aとに対して、同時に同一の容量部電圧Vcが印加される。
第1に、書き込み動作を説明する。容量部電圧Vcを+9Vとすることで、第3素子用pウェル4cに+9Vの電圧を印加する。ここで、容量用素子D3において、第3素子用pウェル4cが+9Vにバイアスされると、ゲート絶縁膜IGを隔てて対置している浮遊ゲート電極FGは−9Vに相当する電荷を蓄える。即ち、浮遊ゲート電極FGの容量用素子D3部に電子が蓄積される。
このとき、浮遊ゲート電極FGはフローティング状態であることから、上記のように電子が偏在する場合、その他の部分では中性状態に比べて電子が少なくなる。即ち、初期状態の浮遊ゲート電極FGが電荷中性であれば、第3素子用pウェル4cを覆う領域以外では、+9Vに相当する電荷が蓄えられていることになる。言い換えれば、例えば書き込み/消去用素子D1を構成する部分(第1素子用pウェル4aを覆う部分)の浮遊ゲート電極FGは、+9Vにバイアスされたことになる。この浮遊ゲート電極FGに印加された+9Vのバイアスによって、ゲート絶縁膜IG直下の第1素子用pウェル4aに電界が生じる。そして、p型の第1素子用pウェル4aにおけるゲート絶縁膜IGとの界面に、所謂反転領域が生じ、少数キャリアである電子が蓄積する。
上記の電位状態に加え、更に、動作部電圧Vpを−9Vとすることで、第1素子用pウェル4aに−9Vの電圧を印加する。従って、第1素子用pウェル4aと浮遊ゲート電極FGとの間には、ゲート絶縁膜IGを介して、18Vに相当する電圧が印加された状態となる。そして、この様な高い電位差によって、反転領域に生じた電子がFN(Fowler Nordheim)トンネリングによってゲート絶縁膜IGを越えて、浮遊ゲート電極FGに注入される。
なお、動作部電圧Vpを−9Vとすることで、反転領域には、第1素子用pウェルのn型エクステンション領域9bを介して電子が供給される。従って、FNトンネリングに際しても反転領域の電子は枯渇せず、常に潤沢な状態となっている。
以上のようにして、浮遊ゲート電極FGに電子が注入されて負に帯電する。そして、浮遊ゲート電極FGはフローティング状態にあるので、その後、特定の電圧状態(消去状態)とならない限り、負の帯電状態を維持し続ける。これが、不揮発性メモリNVMaにおけるデータ書き込み状態である。
第2に、読み出し動作を説明する。ここでは、考慮する不揮発性メモリNVMaの選択用トランジスタQ1はオン状態であるとする。これは、当該セルが読み出しの対象として選択されていることに相当する。まず、容量部電圧Vcを+3Vとする。この場合、上記の書き込み動作で説明した状態と同様に、第3素子用pウェル4cを覆う部分の浮遊ゲート電極FGに、−3Vに相当する電子の蓄積が起こる。そして、フローティング状態にある浮遊ゲート電極FGでは、電荷中性条件を保つために、蓄積電荷に偏りを生じることになる。このとき、上記の書き込み動作の履歴によって、浮遊ゲート電極FGの電荷の偏りにおいて、以下のような差異が生じる。
当該不揮発性メモリNVMaは書き込み動作を受けておらず、浮遊ゲート電極FGは帯電してない場合、容量用素子D3部以外の、例えば、読み出し用素子D2部の浮遊ゲート電極FGは+3Vに帯電する。一方、書き込みを受け、浮遊ゲート電極FGが負に帯電していた場合、電荷保存のために、読み出し用素子D2部の浮遊ゲート電極FGの電位は+3Vよりも低い電位に帯電する。即ち、n型MISトランジスタである読み出し用素子D2にしてみれば、書き込み動作の履歴によって、オン状態となる閾値電圧が変化したことになる。より具体的には、書き込み動作を受けていない場合は、読み出し用素子D2の浮遊ゲート電極FGは既に+3Vに帯電しているため、低閾値電圧となる。反対に、書き込み動作を受けている場合は、高閾値電圧となる。
この状態で、ソース電圧Vsとドレイン電圧Vdとの間に適当なバイアスを印加し、得られるドレイン電流値から、読み出し用素子D2の閾値電圧値の高低を判別する。これにより、当該不揮発性メモリNVMaが書き込み状態であったか否かの読み出し動作を行うことができる。
第3に、消去動作を説明する。ここでは、上記で説明した書き込み動作を実行する電圧印加条件を、逆の条件とすることで、電子の挙動を全て逆にする。即ち、書き込み動作により、書き込み/消去用素子D1の浮遊ゲート電極FGに蓄積された電子を、FNトンネリングにより、第1素子用pウェル4aに放出させる。これにより、浮遊ゲート電極FGには電荷の蓄積が無く、消去状態とすることができる。
実際の不揮発性メモリでは、上記のような不揮発性メモリNVMaを多数配列させて用いる。図3に示すように、不揮発性メモリNVMaをアレイ状に配列する場合、同様の機能を有する素子用pウェル(例えば、第1素子用pウェル4aなど)を共有させ、また、浮遊ゲート電極FGを入れ子状にして配置しても良い。半導体チップ全体の小型化、小面積化、または、不揮発性メモリの大容量化を実現し得る技術として、図3のような配置にすることが、より好ましい。
以上、本発明者らが検討した不揮発性メモリNVMaの構成および動作仕様を詳細に説明した。そして、本発明者らは、実際に不揮発性メモリNVMaをLCDドライバとともに半導体チップ上に形成し、データの書き込み、読み出し、消去動作が可能であることを検証した。しかしながら、本発明者の更なる検討によって、このような不揮発性メモリNVMaを備えた半導体装置の量産に際し、そのリテンション特性において、データの保持時間が所望の時間よりも短い素子が形成されるという課題が見出された。
以下では、図4、図5を用いて、本発明者らが見出した課題の詳細を説明する。不揮発性メモリNVMaの書き込み状態において、電荷を蓄積するのは浮遊ゲート電極FGである。従って、本発明者らは、その浮遊ゲート電極FGの周辺の荷電状態を詳細に検証した。図4には、浮遊ゲート電極FGの断面として、上記図1のa−a線において、矢印に沿って見た要部断面の説明図を、代表して示す。即ち、図4に示すのは、不揮発性メモリNVMaが有する書き込み/消去用素子D1の断面図である。図5は、浮遊ゲート電極FGの荷電状態を示す説明図である。
本発明者らの検討によれば、層間絶縁膜14として、HDPを用いたCVD法により形成した酸化シリコン膜(以下、HDP膜と記述)を適用した場合に、リテンション特性の劣化が顕著に現れることが分かった。
HDP膜は、通常よりも高い密度のプラズマを用いたCVD法により形成した酸化シリコン膜であり、埋め込み性に優れている。即ち、隣接するゲート電極の間隔が狭い箇所にも正常に層間絶縁膜を埋め込むことが可能である。このような特性から、半導体装置の製造工程の微細化に伴って、層間絶縁膜としてHDP膜が適用される。
層間絶縁膜14と層間絶縁膜19とはHDP膜である。更に、上記図2では図示を省略したが、図4に示すように、層間絶縁膜19の上部には、第2導体配線21が形成されている。ビアプラグ20は、層間絶縁膜19内に形成され、コンタクトプラグ15と同様の構成を有する。第2導体配線21は、第1導体配線17と同様の構成を有する。また、ビアプラグ20および第2導体配線21は、第1導体配線17と電気的に接続し、所望の回路を構成している。更に上層には、所望の多層配線層が形成されている(図示しない)。
HDP膜である層間絶縁膜14,19の形成工程では、平坦化、薄膜化のためのCMPを施す必要がある。このCMP工程では、水分wの供給が必要となる。このような水分wは、浮遊ゲート電極FG付近などに侵入すると、電界効果で水素イオン(H)などに分解され、可動イオンmとして挙動し始める。そして、この可動イオンmが、上記のようなリテンション特性の劣化に影響を与えていることが、本発明者らの検討により分かった。
図5に示すように、浮遊ゲート電極FGに電子eによる負電荷が蓄積された状態で、周囲に可動イオンmによる正電荷が存在する場合を考える。書き込み後の浮遊ゲート電極FGには電子eが大量に蓄積されているため、可動イオンmは、浮遊ゲート電極FGに吸い寄せられていく。そして、電子eを固定化、または、中和させる。このため、見かけ上、浮遊ゲート電極FG内の電子eが減少したような状態になる。これは、書き込み状態にあり、負に帯電していた浮遊ゲート電極FGの帯電が緩和されていくことを意味する。このようにして、不揮発性メモリNVMaのリテンション特性が劣化するということが分かった。
ここで、層間絶縁膜14を平坦化、薄膜化する際のCMP工程後であれば、熱処理によって水分を蒸発除去することが可能である。しかしながら、例えば、熱耐性が比較的脆弱であるアルミニウム配線などを形成した後には、このような熱処理を施すことができない。従って、第1導体配線17を形成した後のCMP工程においては、高い温度で熱処理を施すことは困難である。これにより、例えば、層間絶縁膜19を平坦化、薄膜化する際のCMP工程においては、細かい研磨傷などに入り込んだ水分の除去が不完全になる場合がある。即ち、CMPを要するHDP膜を層間絶縁膜として用いた多層の配線層を備える不揮発性メモリでは、リテンション特性の劣化が顕著となる。結果として、不揮発性メモリを備える半導体装置の信頼性が低下するという課題が、本発明者らの上記のような検討により明らかになった。
そこで、本発明者らは、上記のような可動イオンmの浮遊ゲート電極FGへの侵入を防ぎ得る構造の不揮発性メモリを検討した。ここでは、その検討構造と検証結果に関して詳しく説明する。特に、問題となる浮遊ゲート電極FG周辺の構造を詳しく説明するため、浮遊ゲート電極FG周辺の断面図を用いる。以後の断面図は、全て、上記図1のa−a線において、矢印に沿って見た要部断面である。即ち、不揮発性メモリNVMaにおける書き込み/消去用素子D1の断面図である。ただし、その構成は、浮遊ゲート電極FGを有する他の素子(読み出し用素子D2、容量用素子D3)とほぼ同様である。そして、以下では、上記図1、図2を用いて説明した構成と異なる構成要素のみを説明し、他の構成要素は特筆しない限り同様であるとする。
第1の検討構造を、図6を用いて説明する。第1の検討構造では、第2保護窒化膜22が適用されている。第2保護窒化膜22は、浮遊ゲート電極FGを平面的に覆うようにして、保護絶縁膜7と保護窒化膜13との間に形成されている。第2保護窒化膜22は、低圧CVD法で形成された窒化シリコンを主体とする絶縁膜である。一般的に、低圧CVD法で形成された窒化シリコン膜は、膜が緻密であることが知られている。このような緻密な第2保護窒化膜22によって浮遊ゲート電極FGを覆うことで、可動イオンなどの浮遊ゲート電極FGへの侵入を防止することを目的とした構造である。
なお、低圧CVD法では、緻密な窒化シリコン膜が形成できる一方で、膜の形成速度が比較的遅い。SAC工程に要求される厚さの窒化シリコン膜を形成するためには、低圧CVD法のみによると相当の時間がかかる。そこで、生産性を維持するために、通常のCVD法で形成する窒化シリコン膜である保護窒化膜13との2層構造とした。
本発明者らの検証によれば、第1の検討構造によって、リテンション特性の改善が見出された。しかしながら、以下に示す新たな課題が見出された。即ち、比較的密なゲート電極のパターンが形成された領域において、層間絶縁膜14の埋め込み不良が発生することが分かった。このような、所謂ボイドの発生は、層間絶縁膜14の絶縁不良などを引き起こす原因となる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を低下させる原因となることが、本発明者らの検討で明らかになった。
第2の検討構造を、図7を用いて説明する。第2の検討構造では、PSG下地膜23が適用されている。PSG下地膜23は、浮遊ゲート電極FGを平面的に覆うようにして、保護窒化膜13と層間絶縁膜14との間に形成されている。PSG下地膜23は、リンを含み、酸化シリコンを主体とする絶縁膜である、所謂PSG膜であり、可動イオンを固定化(ゲッタリング)させる機能を有する。このようなゲッタリング作用を有するPSG下地膜23によって浮遊ゲート電極FGを覆うことで、可動イオンなどの浮遊ゲート電極FGへの侵入を防止することを目的とした構造である。
本発明者らの検証によれば、第2の検討構造によって、リテンション特性の改善が見出された。しかしながら、以下に示す新たな課題が見出された。即ち、層間絶縁膜14の下地となっているPSG下地膜23は、HDP膜である層間絶縁膜14よりも埋め込み性が悪く、埋め込み不良が発生することが分かった。従って、ボイドを発生し易い構造となり、絶縁不良などを引き起こす原因となる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を低下させる原因となることが、本発明者らの検討で明らかになった。
第3の検討構造を、図8を用いて説明する。第3の検討構造では、金属キャップ膜24が適用されている。金属キャップ膜24は、第1導体配線17と同様の構成であり、第1導体配線17と同一の層間絶縁膜19の中に形成される。また、金属キャップ膜24は、浮遊ゲート電極FGの全てと平面的に重なるようにして、層間絶縁膜19の中に配置されている。これは、第1導体配線17と同一の層において金属キャップ膜24を形成し、それよりも上部からの水分の侵入を防止することを目的とした構造である。
本発明者らの検討によれば、アルミニウムを有する層として最初に形成される第1導体配線17を形成する前であれば、CMP工程によって導入された水分を高温での熱処理により除去できる。従って、第1導体配線17よりも上層からの水分の侵入を防止できれば、十分効果が期待できる。また、金属キャップ膜24は、層間絶縁膜14よりも上層に配置させる構成であるから、層間絶縁膜14の埋め込み性にも影響を及ぼすことが無い。
本発明者らは、実際に第3の検討構造を有する不揮発性メモリNVMaのリテンション特性を検証し、上記の効果を検証した。リテンション特性は、上記図1、図2を用いて説明した読み出し用素子D2の閾値電圧によって評価する。前述のように、不揮発性メモリNVMaが書き込み状態にある場合、読み出し用素子D2の閾値電圧値は上昇する。そして、理想的には、消去動作を施されない限り、閾値電圧値は高い値を維持する。実際には、蓄積電荷の漏洩や、ここで問題としている可動イオンとの中和などが起こり、閾値電圧値は徐々に低下していくことになる。そこで、当該閾値電圧値の時間変化を評価した結果をリテンション特性とし、図9、図10に示す。なお、評価時間の短縮のために、閾値電圧値の変動を顕在化させることを目的として、300度の温度で強制的にベークしつつ、電気特性の評価を行っている。以後、リテンション特性の評価については同様である。
図9は金属キャップ膜24を適用していない場合のリテンション特性であり、図10は金属キャップ膜24を適用した場合のリテンション特性である。図のように、金属キャップ膜24を用いることで、リテンション特性における閾値電圧値の低下が抑制されていることが分かった。これにより、金属キャップ膜24を形成することが、リテンション特性の改善にとって有意であることが分かった。更に、リテンション特性を劣化させる原因となる可動イオンは、第1導体配線17よりも上層から侵入することも、この検証により確かめられた。
また、本発明者らの更なる検討によれば、上記図8の第3の検討構造で充分な効果を得るには金属キャップ膜26の面積をFGに対してある程度大きめに設定する必要がある。そのため金属キャップ膜26とデバイスのソースおよびドレインとが短絡し易くなった。これを防ぐため、メモリセルのコンタクトプラグ15はFGから充分離して再配置する必要があり、その結果メモリセルの面積が拡大してしまった。
第4の検討構造を、図11を用いて説明する。第4の検討構造では、PSGキャップ膜25が適用されている。PSGキャップ膜25は、メモリ全体を覆うようにして、層間絶縁膜14と第1導体配線層17との間に形成されている。PSGキャップ膜25は、可動イオンのゲッタリング作用を有するPSG膜である。これは、第1導体配線17よりも下の層にPSGキャップ膜25を配置し、上部からの可動イオンの侵入を防止することを目的とした構造である。また、PSGキャップ膜25は、層間絶縁膜14よりも上層に配置させる構成であるから、層間絶縁膜14の埋め込み性にも影響を及ぼすことが無い。更に、PSGキャップ膜25は、PSGからなる絶縁膜であるから、他の導体部との接触に制限されることなく、メモリ全域を覆うことができる。
本発明者らは、実際に第4の検討構造を有する不揮発性メモリのリテンション特性を検証し、上記の効果を検討した。図12はPSGキャップ膜25を適用していない場合のリテンション特性であり、図13はPSGキャップ膜25を適用した場合のリテンション特性である。図のように、PSGキャップ膜25を用いることで、リテンション特性における閾値電圧値の低下が抑制されていることが分かった。また、この検証結果からも、可動イオンが第1導体配線17よりも上層から侵入することが確かめられたことになる。
しかしながら、本発明者らの更なる検討により、以下に示す課題が新たに見出された。その課題は、PSGキャップ膜25と第1導体配線17との密着性に起因する。一般的に、ノンドープの酸化シリコン膜に比べ、リンを含む酸化シリコン(PSG)膜に対しては、導体材料の密着性が低い。即ち、PSGキャップ膜25に対して、第1導体配線17の密着性が低く、特に配線の細い領域において、はがれを起こすことが分かった。このような配線はがれにより、第1導体配線17において所望の配線構造が形成されず、これは、動作不良を引き起こす原因となる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を低下させる原因となることが、本発明者らの検討で明らかになった。
第5の検討構造を、図14を用いて説明する。第5の検討構造は、上記図13の第4の検討構造を改良したものである。即ち、PSGキャップ膜25と第1導体配線層17との間に、緩衝酸化膜26を配置した構造である。緩衝酸化膜26は、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。このような構造とすることで、第1導体配線17は緩衝酸化膜26上に形成された構造となり、PSGキャップ膜25との密着性の課題を回避することができる。
しかしながら、本発明者らの更なる検討により、以下に示す課題が新たに見出された。第1導体配線17の下層には、保護窒化膜13、層間絶縁膜14、PSGキャップ膜25、および、緩衝酸化膜26が配置されている。特に、PSGキャップ膜25の薄膜化は困難であり、主面f1から第1導体配線17までの距離が長くなる。即ち、比較的厚い絶縁膜を貫通させて、コンタクトプラグ15を形成しなければならない。言い換えれば、高いアスペクト比のコンタクトプラグ15が要求されることになる。コンタクトプラグ15におけるアスペクト比の増加は、抵抗増加や断線などの原因となり得る。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を低下させる原因となることが、本発明者らの検討で明らかになった。
以上のように、本発明者らの検討により、単層の浮遊ゲート電極を有する不揮発性メモリのリテンション特性を劣化させる原因が明らかになった。そして、その原因である水分、可動イオンの浸入を防ぎ得る構造を、上記図6〜図14のように提示するに至った。そして、上記の検討構造のそれぞれに、課題を解決し得る効果が見出された。しかしながら、新たな構成の適用により、別の要因に起因する課題が付随して生じることが明らかとなった。
次に、本実施の形態の不揮発性メモリについて説明する。本実施の形態の不揮発性メモリは、上記図1、図2を用いて説明した不揮発性メモリNVMaを基にして、また、本発明者らの種々の検討結果を勘案して改良したものである。従って、本実施の形態の不揮発性メモリにおいて下記に示す構成以外は、上記図1、図2の不揮発性メモリNVMaとほぼ同様の構成を有している。更に、動作原理等も、上記図1、図2を用いた説明と同様である。従って、ここでの重複した説明は省略する。
図15には、本実施の形態の不揮発性メモリNVMの要部断面図を示す。ここでは、浮遊ゲート電極FG周辺の構造を示す断面図として、本実施の形態の不揮発性メモリNVMが有する書き込み/消去用素子D1の断面図を用いて説明する。即ち、以後の断面図は、上記図1の不揮発性メモリNVMaのa−a線において矢印に沿ってみた要部断面図に相当する。ただし、その構成は、浮遊ゲート電極FGを有する他の素子(読み出し用素子D2、容量用素子D3)とほぼ同様である。
上記図4などを用いて説明したように、第1導体配線17よりも上部における、層間絶縁膜19などに対するCMP工程で導入される水分や可動イオンが、リテンション特性の劣化をもたらす原因となっている。以下では、このような可動イオンなどの侵入を防止し得る構成として、浮遊ゲート電極FGを覆っている種々の絶縁膜に関し、それぞれが適用される効果とともに、詳しく説明する。以下に記載する以外の構成および特性は、上記図1、図2で説明したものと同様である。
浮遊ゲート電極FGを覆うようにして、保護絶縁膜(第4絶縁膜)7が形成されている。更に、保護絶縁膜7およびシリコン基板の主面f1を覆うようにして、保護窒化膜(第5絶縁膜)13が形成されている。保護絶縁膜7は、リンやホウ素などを含まない、所謂ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。また、保護窒化膜13は、窒化シリコンを主体とする絶縁膜である。
保護絶縁膜7は、浮遊ゲート電極FGのフローティング状態をより強固にするために配置されている。例えば、保護絶縁膜7を配置しない場合、浮遊ゲート電極FGは、その上面において保護窒化膜13と接することになる。ここで、保護窒化膜13のような窒化シリコン膜は、状態によっては、キャリアを漏洩させる作用を有することが分かっている。即ち、浮遊ゲート電極FGと保護窒化膜13とが直接接触していると、書き込み動作によって蓄えられた電子が漏洩してしまう可能性がある。なお、前述のように、保護窒化膜13は、所謂SAC技術の適用のために必要となる。
これに対し、本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、浮遊ゲート電極FGと保護窒化膜13との間に、両者を隔てるようにして、酸化シリコン膜である保護絶縁膜7が配置されていることで、浮遊ゲート電極FGと保護窒化膜13とは互いに接触しない構造となっている。従って、浮遊ゲート電極FGに蓄えられた電子の、保護窒化膜13への漏洩を防止することができる。結果として、不揮発性メモリNVMのリテンション特性はより向上し、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
ここで、基本的なメモリ動作を完遂するためには、保護絶縁膜7を有さない構造の不揮発性メモリNVMであっても良い。一方、蓄積電荷の保持特性を向上させるためには、保護絶縁膜7を配置した構造の不揮発性メモリNVMとする方が、より好ましい。その際、保護絶縁膜7は、浮遊ゲート電極FGと保護窒化膜7とが接しないように、浮遊ゲート電極FGを直接覆うようにして形成されていれば良い。実際には、浮遊ゲート電極FGと、サイドウォールスペーサ6と、その側方下部のシリコン基板1の主面f1を覆うようにして、形成されている。
更に、シリコン基板1の主面f1および浮遊ゲート電極FGを覆うようにして、層間絶縁膜(第1絶縁膜)14が形成されている。層間絶縁膜14は、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。この層間絶縁膜14としては、HDPを用いたCVD法により形成したノンドープの酸化シリコン膜である、HDP膜を用いることが、より好ましい。なぜなら、前述のように、HDP膜はゲート電極間などの凹凸においての埋め込み性が良く、絶縁不良などを起こし難い層間絶縁膜14とすることができるからである。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。HDP膜の形成方法に関しては、後に詳細を説明する。
本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、上記の保護絶縁膜7と保護窒化膜13とを適用した場合、保護窒化膜13を覆うようにして、層間絶縁膜14を形成する。即ち、保護絶縁膜7は層間絶縁膜14よりも下に配置され、保護窒化膜13は層間絶縁膜14の直下に配置されている。
層間絶縁膜14の上部には、ゲッタリング膜(第2絶縁膜)G1が形成されている。ゲッタリング膜GLは、可動イオンを固定化するゲッタリング作用を有する絶縁膜である。ゲッタリング膜G1としては、例えば、ホウ素およびリンを含む酸化シリコンを主体とする絶縁膜であるBPSG(boro phospho silicate glass)膜や、リンを含む酸化シリコンを主体とする絶縁膜であるPSG膜を適用しても良い。フロー特性が良好であることから、PSG膜を用いることが、より好ましい。
ゲッタリング膜G1は、シリコン基板1の主面f1上において、不揮発性メモリNVMが配置されているメモリ領域に平面的に重なるようにして形成されている。このような構造とすることで、ゲッタリング膜G1よりも上部からの、浮遊ゲート電極FGへの可動イオンの侵入を防ぐことができる。結果として、不揮発性メモリNVMのリテンション特性はより向上し、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、ゲッタリング膜G1の厚さは、層間絶縁膜14の厚さよりも薄いことが好ましい。なぜなら、ゲッタリング膜G1を薄くすることで、コンタクトプラグ15のアスペクト比の増加を防ぐことができるからである。より好ましくは、ゲッタリング膜G1の厚さは層間絶縁膜14の厚さの3分の1程度となるように形成する。定量的には、層間絶縁膜14は300nm程度、ゲッタリング膜G1は100nm程度である。このように、ゲッタリング膜G1を薄膜化することで、コンタクトプラグ15の高抵抗化または断線が起こり難い構造とすることができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
ここで、後に詳細を説明するように、ゲッタリング膜G1を薄膜化する過程において、ゲッタリング膜G1に開口部OFが形成される場合がある。開口部OFは、ゲッタリング膜G1のうち、平面的に見て、浮遊ゲート電極FGに重なる領域の一部に形成される。この開口部OF内は、ゲッタリング膜G1より下層の層間絶縁膜13によって埋め込まれている。この開口部OFは上層からの可動イオンの侵入口となる。これに対し、本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、後に詳しく説明する第1導体配線17の構成により、開口部OFからの可動イオンの侵入を防ぐ構造を実現している。
上記のような構造のゲッタリング膜G1を覆うようにして、緩衝酸化膜(第3絶縁膜)B1が形成されている。この緩衝酸化膜B1は、上記図14の緩衝酸化膜26と同様の構成であり、同様の目的で形成されている。即ち、第1導体配線17の密着性を向上させるために、緩衝酸化膜26を適用する。従って、ゲッタリング膜G1と第1導体配線17とが密着性の良い材料同士である場合、緩衝酸化膜B1を用いない構造の不揮発性メモリNVMとしても良い。これに対し、本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、ゲッタリング膜G1としてPSG膜を用い、第1導体配線17としてアルミニウムの配線金属17aと窒化チタンのバリア金属17bとを用いている。この場合、第1導体配線17とゲッタリング膜G1とが接触しないようにして、緩衝酸化膜B1を、両者の間に配置する構造とすることが、より好ましい。これにより、第1導体配線17において、細線部などでのはがれを起こし難い構造とすることができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、緩衝酸化膜B1の厚さは、層間絶縁膜14の厚さよりも薄いことが好ましい。なぜなら、緩衝酸化膜B1を薄くすることで、コンタクトプラグ15のアスペクト比の増加を防ぐことができるからである。より好ましくは、緩衝酸化膜B1の厚さは層間絶縁膜14の厚さの3分の1程度となるように形成する。定量的には、層間絶縁膜14は300nm程度、緩衝酸化膜B1は100nm程度である。なお、上記のゲッタリング膜G1の膜厚の条件と合わせると、シリコン基板1の主面f1から第1配線MW1までの距離は、500nm程度となる。本発明者らの検討によれば、この膜厚から換算されるコンタクトプラグ15のアスペクト比は、特性上の問題を起こさない程度である。このように、緩衝酸化膜B1を薄膜化することで、コンタクトプラグ15の高抵抗化または断線が起こり難い構造とすることができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、少なくとも、ゲッタリング膜G1の上部に第1導体配線17が形成されている。より好ましくは、上記の説明の通り、ゲッタリング膜G1との間に緩衝酸化膜B1を備える構造、即ち、緩衝酸化膜B1上に第1導体配線17が配置された構造とする。
本実施の形態の不揮発性メモリNVMは、上記図1、図2で説明した、層間絶縁膜19と、その中に形成された第1導体配線17との他に、同じく層間絶縁膜19中に形成されたキャップ膜(保護膜)P1を有する。キャップ膜P1は、浮遊ゲート電極FGの全面を覆うように、平面的に重なるようにして、層間絶縁膜19中に形成されている。図16には、本実施の形態の不揮発性メモリNVMの要部平面図を示す。図より、キャップ膜P1が浮遊ゲート電極FGの全面を覆うようにして形成されている様子が分かる。
このようなキャップ膜P1は、上記図8の検討構造において、金属キャップ膜24を適用することで得られた効果に倣って形成したものである。即ち、浮遊ゲート電極FGを平面的に覆うようにして形成されたキャップ膜P1により、第1導体配線17より上部からの、浮遊ゲート電極FGの周辺への可動イオンの侵入を防止することができる。
更に、本実施の形態の不揮発性メモリNVMは、キャップ膜P1の下部に、メモリ領域を平面的に覆うようにして、ゲッタリング膜G1が配置されている。これにより、キャップ膜P1が覆いきれていない領域(例えば、キャップ膜P1と第1導体配線17との隙間)から侵入してくる可動イオンを、浮遊ゲート電極FGに至らせることなく固定化することができる。結果として、不揮発性メモリNVMのリテンション特性はより向上し、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、上記のように、本実施の形態の不揮発性メモリNVMにおいて、ゲッタリング膜G1が開口部OFを有する場合を考える。層間絶縁膜19中のキャップ膜P1は、平面的に見て、ゲッタリング膜G1の開口部OFを塞ぐようにして配置されている。このような配置により、開口部OFを抜けて浮遊ゲート電極FGの周辺に侵入し得る可動イオンは、キャップ膜P1により、その侵入を阻止することができる。そして、上記のように、キャップ膜P1が覆いきれない領域を抜ける可動イオンは、ゲッタリング膜G1によって固定化されるため、浮遊ゲート電極FGには侵入し難い構造となっている。このように、ゲッタリング膜G1とキャップ膜P1とは、それぞれ可動イオンの侵入を防止する効果を有するが、共に適用して、より効果的である。結果として、不揮発性メモリNVMのリテンション特性はより向上し、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、キャップ膜P1は、絶縁膜中における可動イオンの輸送を物理的に妨げることができる材料であれば良い。このような材料として、例えば、上記図8の検討構造における金属キャップ膜24と同様に、第1導体配線17と同様の材質を用いることがより好ましい。キャップ膜P1と第1導体配線17とは同じ層間絶縁膜19中に形成される。従って、キャップ膜P1と第1導体配線17とを同じ構成とすることで、同一の製造工程で形成することができる。これにより、製造工程数を増加することなく、キャップ膜P1を有する構成の不揮発性メモリNVMを形成することができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。なお、第1導体配線17と同じ構成のキャップ膜P1が、リテンション特性の向上に効果的であることは、本発明者らによる、上記の検討構造(上記図8〜図11)の説明により実証されている。
また、可動イオンの侵入を阻止するためにキャップ膜P1を設けるのであれば、キャップ膜P1は、フローティング状態であってもよい。一方、キャップ膜P1として導電性の膜を用いた場合、第1導体配線17のいずれかの部分に電気的に接続され、フローティング状態ではないような構造である方が、より好ましい。例えば、フローティング状態であると、キャップ膜P1に達した可動イオンが蓄積される可能性がある。浮遊ゲート電極FGの上部に蓄積電荷を有する層があると、見かけ上の閾値電圧値が低下するなど、リテンション特性を劣化させる原因となる。これに対し、キャップ膜P1がフローティング状態になく、いずれかの電位がかけられるようにすれば、可動イオンによる電荷の蓄積は起こらず、リテンション特性を向上させることができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、キャップ膜P1は、ゲッタリング膜G1の開口部OFを平面的に塞ぎ得る寸法であれば、その効果は十分である。即ち、キャップ膜P1は、必ずしも浮遊ゲート電極FGの全面に平面的に重なるように配置する必要は無く、ゲッタリング膜G1かキャップ膜P1のいずれかによって平面的に覆われていれば、可動イオンの侵入を防ぐことができる。
従って、図17に示すように、上記の条件を満たしていれば、平面的に見たキャップ膜P1の幅であるキャップ幅Wpは、同浮遊ゲート電極の幅である浮遊ゲート幅Wgよりも小さくても良い。
即ち、容量用素子D3上のキャップ膜P1は、第1方向xにおいて、その幅であるキャップ幅Wpが容量用素子D3領域の浮遊ゲート電極FGの幅である浮遊ゲート幅Wgよりも小さくなるように形成されている。また、書き込み/消去用素子D1および読み出し用素子D2上のキャップ幅Wpについても、同様に、それらのキャップ幅Wpが書き込み/消去用素子D1領域および読み出し用素子D2領域の浮遊ゲート幅Wgよりも小さくなるようにして形成されている。このように、本実施の形態の不揮発性メモリNVMでは、キャップ幅Wpは、浮遊ゲート幅Wgよりも小さい構造である方が、より好ましい。その理由を以下に示す。
一般的に、半導体装置は、個々の素子サイズの縮小によって高性能化することができる。不揮発性メモリNVMにおいては、素子サイズを縮小することで、同一チップサイズ内の記憶容量を増加させたり、同一容量のチップを小面積化させたりできる。例えば、キャップ幅Wpが浮遊ゲート幅Wgよりも大きいと、キャップ幅Wpよりも浮遊ゲート幅Wgを小さくすることが困難になる。なぜなら、キャップ膜P1と第1導体配線17との接近、または、接触が起こり得るからである。これは、素子の縮小化を妨げる原因となる。これに対し、本実施の形態では、ゲッタリング膜G1の開口部OFを平面的に塞いでいれば、キャップ幅Wpは浮遊ゲート幅Wgより小さくても良い。従って、キャップ幅Wpに制限されることなく、不揮発性メモリNVMの寸法を縮小することができる。結果として、不揮発性メモリNVMを有する半導体装置をより高性能化することができる。
以下では、本実施の形態における半導体装置の製造方法を説明する。半導体装置は単結晶シリコンの基板上に形成される。本実施の形態の製造工程では、まず、シリコン基板1上にメモリ領域を規定し、そこに、不揮発性メモリNVMを形成する。ここでは、この不揮発性メモリNVMの形成工程について、図18〜図28を用いて詳しく説明する。各図は、本実施の形態の不揮発性メモリNVMにおいて、書き込み/消去用素子D1が形成される過程の要部断面図を示している。即ち、上記図1の平面図においてa−a線の矢印に沿った方向に見た断面図に該当し、上記図15に示す断面構造の形成過程を示す断面図に相当する。これらは、特筆しない限り、浮遊ゲート電極FGを有する他の素子(読み出し用素子D2、容量用素子D3)と同様である。また、各構成要素を形成することによる構造上の効果は、特筆しない限り、上記図15〜図17を用いた説明と同様である。
図18に示すように、p型の単結晶シリコンからなるシリコン基板1の主面f1に、埋め込みnウェル3を形成する。埋め込みnウェル3は、フォトリソグラフィ工程、イオン注入工程、および、熱処理工程などにより形成する。フォトリソグラフィ工程は、フォトレジスト膜の塗布、露光および現像などにより所望のレジストパターンを形成する一連の工程である。ここでのレジストパターンは、不純物の導入領域が露出され、それ以外の領域が覆われるようなパターンとされている。イオン注入工程では、フォトリソグラフィ工程を経てシリコン基板1の主面f1上に形成されたレジストパターンをイオン注入マスクとして、シリコン基板1の所望の部分に所望の不純物(ここでは、例えばリン)を選択的に導入する。続いて、熱処理工程を経て、導入された不純物は、拡散されつつ活性化される。以下、シリコン基板上への半導体領域の形成方法については同様である。
その後、シリコン基板1の主面f1に、分離部2を形成する。これには、まず、シリコン基板1の主面f1にフォトリソグラフィ工程および異方性エッチング工程により、浅い溝を形成する。続いて、この浅い溝の内部を含むシリコン基板1上に、CVD法で酸化シリコン膜などの絶縁膜を堆積する。その後、浅い溝の外部の不要な酸化シリコン膜をCMP法で研磨、除去することによって、浅い溝の内部に酸化シリコン膜を残す。このようにして、STI構造の分離部2を形成する。このSTIを形成することにより、シリコン基板1の主面f1には、分離部2によって周囲を規定された活性領域が形成される。
その後、例えば、シリコン基板1の一部にp型の不純物(例えば、ホウ素)をイオン注入し、素子用pウェル4を形成する。なお、本実施の形態では、当該活性領域には、上記図1、図2を用いて説明したように、n型の反転領域を利用するMIS構造を形成するために、p型の素子用pウェル4を形成した。一方、その後形成される素子の導電型によっては、n型の素子用nウェルを形成する活性領域もある(図示しない)。
次に、図19に示すように、シリコン基板1を熱酸化して、主面f1に酸化シリコン膜27を形成する。続いて、例えばCVD法で、酸化シリコン膜27上に多結晶シリコン膜28を形成する。更に、例えばCVD法で、多結晶シリコン膜28上に酸化シリコンを主体とする絶縁膜29を形成する。
次に、図20に示すように、フォトリソグラフィ工程によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示しない)をエッチングマスクとした異方性エッチングにより、絶縁膜29をパターニングする。その後、パターニングされた絶縁膜29をエッチングマスクとした異方性エッチングにより、多結晶シリコン膜28をパターニングすることで、浮遊ゲート電極FGを形成する。
その後、素子用pウェル4において、浮遊ゲート電極FGの側方下部に位置する主面f1のうち、いずれか一方にp型の不純物を、他の一方にn型の不純物をそれぞれ別工程によってイオン注入する。これにより、それぞれ、比較的低濃度のp型エクステンション領域8bと、比較的低濃度のn型エクステンション領域9bとを形成する。
次に、図21に示すように、CVD法で酸化シリコン膜30を堆積する。その後、図22に示すように、酸化シリコン膜30に対し、全面的な異方性エッチング(エッチバック)を施すことで、サイドウォールスペーサ6を形成する。このエッチバックの際には、同じ酸化シリコンを主体とする絶縁膜29も同時に除去される。更に、このエッチバックの際には、浮遊ゲート電極FGに覆われていない部分の酸化シリコン膜27も除去される。ここで浮遊ゲート電極FGの下に残された酸化シリコン膜27は、ゲート絶縁膜IGとなる。以上の工程で、シリコン基板1の主面f1上に、ゲート絶縁膜IGを隔てて浮遊ゲート電極FGを形成したことになる。
その後、素子用pウェル4において、サイドウォールスペーサ6の側方下部に位置する主面f1のうち、p型エクステンション領域8bが形成されている方に、更に高濃度のp型不純物をイオン注入する。これにより、p型エクステンション領域8bに電気的に接続するように、かつ、p型エクステンション領域8bよりもp型不純物濃度が高くなるようにして、pウェル給電領域8aを形成する。また、サイドウォールスペーサ6の側方下部に位置する主面f1のうち、n型エクステンション領域9bが形成されている方に、更に高濃度のn型不純物をイオン注入する。これにより、n型エクステンション領域9bに電気的に接続するように、かつ、n型エクステンション領域9bよりもn型不純物濃度が高くなるようにして、n型ソース領域9aを形成する。上記のpウェル給電領域8aとn型ソース領域9aとは、どちらを先に形成しても良い。
その後、シリコン基板1の主面f1上に、CVD法により酸化シリコン膜31を形成する。酸化シリコン膜31は、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。
次に、図23に示すように、フォトリソグラフィ工程によりパターニングされたフォトレジスト膜(図示しない)をエッチングマスクとした異方性エッチングにより、酸化シリコン膜31をパターニングすることで、保護絶縁膜7を形成する。このとき、保護絶縁膜7が、浮遊ゲート電極FGを覆うようにして配置されるように、酸化シリコン膜31を加工する。
続いて、シリサイド層16を形成する。このシリサイド層16の形成方法は、まず、シリコン基板1上の主面f1に、例えばスパッタリング法でコバルト(Co)膜を堆積する(図示しない)。次に、シリコン基板1を熱処理して、コバルト膜と、シリコンとが接している界面にシリサイド反応を生じさせた後、未反応のコバルト膜をエッチングにより除去する。なお、酸化シリコンである分離部2や酸化シリコン膜7は、コバルト膜とのシリサイド反応に対して不活性であり、これらの表面にはシリサイド層16は形成されない。以上により、pウェル給電領域8aおよびn型ソース領域9aの表面に、シリサイド層16が形成される。
続いて、保護絶縁膜7およびシリコン基板1の主面f1を覆うようにして、CVD法により保護窒化膜13を形成する。保護窒化膜13は、窒化シリコンを主体とする絶縁膜である。
次に、図24に示すように、保護窒化膜13の上から、シリコン基板1の主面f1および浮遊ゲート電極FGを覆うようにして、層間絶縁膜14を形成する。層間絶縁膜14は、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。ここでは、高密度プラズマを用いたCVD法により、埋め込み性の良好な酸化シリコンによる層間絶縁膜14を形成する(HDP膜)。高密度プラズマの密度としてより好ましくは、1×1011〜1×1012cm−3である。ここで、高密度プラズマを用いたCVD法の特性により、凹凸起伏状の表面に層間絶縁膜14を堆積した場合、特に、突部である浮遊ゲート電極FGの上部には、尖端状の突起を生じる。
その後、層間絶縁膜14を覆うようにして、ゲッタリング作用を有する絶縁膜として、例えばPSG膜であるゲッタリング膜G1を形成する。ゲッタリング膜G1は、例えば、SiH,PH,Oなどを原材料としたCVD法により形成する。ゲッタリング膜G1は、シリコン基板1の主面f1上において、不揮発性メモリNVMを形成するために規定したメモリ領域に、平面的に重なるようにして形成する。
次に、図25に示すように、ゲッタリング膜G1に対してCMPを施すことで、ゲッタリング膜を薄膜化する。ここでは、ゲッタリング膜G1の厚さが、層間絶縁膜14の厚さよりも薄くなるように、ゲッタリング膜G1に対してCMPを施すことが好ましい。より好ましくは、ゲッタリング膜G1の厚さは層間絶縁膜14の厚さの3分の1程度となるように加工する。定量的には、層間絶縁膜14は300nm程度、ゲッタリング膜G1は100nm程度である。
このCMPの後には、水分を十分に除去し得る程度の熱処理を施す。この段階では、配線等で用いるアルミニウムなど、熱処理に対して比較的脆弱な材料は形成されていないので、十分な熱処理を施すことが可能である。従って、浮遊ゲート電極FGへの水分の侵入を懸念することなく、ゲッタリング膜G1の薄膜化のためのCMPを施すことができる。
ここで、ゲッタリング膜G1を所望の厚さまで研磨する際、CMPにより研磨された研磨表面SPは、層間絶縁膜14の尖端状の突起に達する場合が考えられる。このとき、同図のように、ゲッタリング膜G1には、開口部OFが生じることになる。即ち、ゲッタリング膜G1に施すCMP工程によって、ゲッタリング膜G1における、浮遊ゲート電極FGと平面的に重なる領域の一部に開口部OFを形成することになる。以下では、上記のように、ゲッタリング膜G1を所望の厚さまで研磨した結果、開口部OFが形成されたものとして、以後の工程を説明する。
次に、図26に示すように、ゲッタリング膜G1を覆うようにして、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である、緩衝酸化膜B1を形成する。緩衝酸化膜B1は、例えば、TEOS、オゾンなどを原材料としたCVD法により形成する。ここでは、緩衝絶縁膜B1の厚さが、層間絶縁膜14の厚さよりも薄くなるように、緩衝絶縁膜B1を形成することが好ましい。より好ましくは、緩衝酸化膜B1の厚さは層間絶縁膜14の厚さの3分の1程度となるように形成する。定量的には、層間絶縁膜14は300nm程度、緩衝酸化膜B1は100nm程度となるように、緩衝酸化膜B1を形成する。
次に、図27に示すように、緩衝酸化膜B1、ゲッタリング膜G1、層間絶縁膜14、および、保護窒化膜13を貫通するようにして、かつ、シリサイド層16と電気的に接続するようにして、コンタクトプラグ15を形成する。ここでは、まず、酸化シリコンと窒化シリコンとのエッチングレートの違いをしたSAC技術により、自己整合的にコンタクトホールCHを形成する。その後、コンタクトホールCHの内側を埋めるように、シリコン基板1の主面f1全面に、例えばスパッタリング法などによりタングステン膜を形成する。そして、余分なタングステン膜をエッチングまたはCMPにより除去することで、コンタクトプラグ15を形成する。なお、タングステン膜を堆積する前に、バリア膜として、例えば窒化チタンなどを形成しても良い。ここでのCMP工程後においても、熱処理を施しても良い。
次に、図28に示すように、緩衝絶縁膜B1の上部に第1導体配線17を形成する。ここでは、まず、緩衝絶縁膜B1を覆うようにして、例えばスパッタリング法などにより、順に、バリア金属17b、配線金属17a、バリア金属17bを形成する。その後、フォトリソグラフィ工程によってパターニングしたフォトレジスト膜をエッチングマスクとして、上記の金属膜に対して異方性エッチングを施すことで、所望の回路パターンを有する第1導体配線17を形成する。その後、例えばCVD法などにより層間絶縁膜19を堆積する。その後、層間絶縁膜19に対してCMP法により研磨を施すことで、表面を平坦化する。続いて、層間絶縁膜19中の導体配線17に電気的に接続するようにして、ビアプラグ20を形成する。ビアプラグ20は、例えば、コンタクトプラグ15などと同様の工程により形成する。
以上の工程により、第1導体配線17を絶縁するための層間絶縁膜19は、ゲッタリング膜G1の上部に形成することになる。従って、第1導体配線17を形成した後の、例えば層間絶縁膜19などに対するCMP工程により導入され得る可動イオンは、ゲッタリング膜G1により固定化することができる。また、以上の工程により、第1導体配線17とゲッタリング膜G1との間には、緩衝酸化膜B1が配置された構造となる。これにより、第1導体配線17とPSGからなるゲッタリング膜G1とは、接触しない構造が形成される。
更に、本実施の形態の製造工程では、層間絶縁膜19を形成する前に、緩衝酸化膜B1上である第1導体配線17と同層に、キャップ膜P1を形成する。このとき、キャップ層P1は、第1導体配線17と平面的に重ならないようにして、緩衝酸化膜B1上に形成する。これには、まず、緩衝酸化膜B1を覆うようにしてキャップ膜P1を形成する。その後、フォトリソグラフィ工程によってパターニングしたフォトレジスト膜をエッチングマスクとして、キャップ膜P1に対して異方性エッチングを施すことで、有するキャップ膜P1を形成する。その後、第1導体配線17およびキャップ膜P1を覆うようにして、層間絶縁膜19を形成する。なお、キャップ膜P1の形成は、層間絶縁膜19を形成する前であれば、第1導体配線17を形成する前でも後でも良い。
ここで、キャップ膜P1を加工する際の所望の形状とは、以下の通りである。即ち、キャップ膜P1は、平面的に見て、ゲッタリング膜G1の開口部OFを塞ぐようにして配置するように、形成する。なお、ゲッタリング膜G1が開口部OFを有さない場合、キャップ膜P1は、浮遊ゲート電極FGと平面的に重なるようにして、層間絶縁膜19中に配置する。
また、上記のキャップ膜P1は、第1導体配線17と同様の材質であることが、より好ましい。なぜなら、キャップ膜P1は、第1導体配線17と一緒に、同一の層間絶縁膜19中に埋め込まれるため、同様の材質であれば、同一の工程で形成することができ、製造工程の増加を防ぐことができるからである。より具体的には、第1導体配線17を構成するバリア金属17bと配線金属17aとを堆積し、パターニングする際に、キャップ膜P1となる領域に、これらの膜を残すように加工する。これをもって、キャップ膜P1とする。
上記のように、キャップ膜P1を、第1導体配線17と同様の材質(即ち導体膜)とした場合、キャップ膜P1は、浮遊状態とならないように、第1導体配線17のいずれかの部分と電気的に接続した構造とすることが、より好ましい。その理由は、上記図15を用いて説明した通りである。
また、キャップ膜P1は、上記図15を用いて説明したように、ゲッタリング膜G1の開口部OFを平面的に塞いでいれば十分である。なぜなら、この状態で、浮遊ゲート電極FGは、少なくともゲッタリング膜G1かキャップ膜P1のいずれかによって、平面的に覆われているからである。これにより、上層からの可動イオンの侵入を防ぐことができる。即ち、この条件を満たしていれば、キャップ膜P1の平面的に見た幅は、浮遊ゲート電極FGの幅よりも小さくなるように配置しても良い。上記図17を用いて説明した通り、キャップ膜P1の平面的な幅(上記図17のキャップ幅Wp)は、浮遊ゲート電極Fgの平面的な幅(上記図17の浮遊ゲート幅Wg)よりも狭い構造となるように形成する方が、より好ましい。
続いて、上記のCMP工程で表面を平坦化した層間絶縁膜19の上部に、第2導体配線21を形成する。ここで、第2導体配線21は第1導体配線17と同様にして形成する。その後、更に上層に同様のビアプラグ、層間絶縁膜、導体配線などを形成することで、所望の多層配線構造を形成する(図示しない)。
このようにして多層配線構造を形成する場合、複数回のCMP工程が含まれる。この際には水分が導入されるが、第1導体配線17などとしてアルミニウムを形成した後であるため、十分な熱処理により水分を除去することが困難である。これに対し、本実施の形態の製造工程では、上記のようなCMP工程を必要とする多層配線層よりも下の層において、浮遊ゲート電極FGを平面的に覆うようにして、ゲッタリング膜G1およびキャップ膜P1の、少なくともいずれか一方を、配置している。これにより、水分および水分の分解により生じる可動イオンの、浮遊ゲート電極FGへの侵入を防ぐことができる。結果として、不揮発性メモリNVMのリテンション特性はより向上し、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
その後、同様の方法を繰り返すことで、更に上層の配線層を形成する(図示しない)。
以上のようにして、上記図15を用いて説明した構造の不揮発性メモリNVMを製造することができる。結果として、単層の浮遊ゲート電極に電荷を蓄積することで情報を蓄積するような不揮発性メモリを備える半導体装置の信頼性を、より向上させることができる。なお、上記の製造工程の説明では、各工程で形成された構成要素を備えることによる効果や、当該構造としたことによる効果の記載については、上記図15〜図17を用いた構造の説明における記載と重複するものを省略した。上記図18〜図28を用いた製造方法の説明においても、同様の構成要素においては、同様の効果を有する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、例えば液晶ディスプレイの駆動用集積回路を構成するのに必要な半導体産業に適用することができる。
本発明者らが検討した半導体装置の平面図である。 図1に示した半導体装置のa−a線、b−b線、および、c−c線における要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置の要部平面図である。 本発明者らが検討した半導体装置の説明図であり、図1に示した半導体装置のa−a線における要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置の説明図である。 本発明者らが更に検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが更に検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが更に検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置におけるリテンション特性を示すグラフ図である。 図8に示した半導体装置におけるリテンション特性を示すグラフ図である。 本発明者らが更に検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置におけるリテンション特性を示すグラフ図である。 図11に示した半導体装置におけるリテンション特性を示すグラフ図である。 本発明者らが更に検討した半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部平面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図18に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図19に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図20に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図21に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図22に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図23に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図24に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図25に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図26に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図27に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。
符号の説明
1 シリコン基板(半導体基板)
2 分離部
3 埋め込みnウェル
4 素子用pウェル
4a 第1素子用pウェル
4b 第2素子用pウェル
4c 第3素子用pウェル
5 分離用nウェル
6 サイドウォールスペーサ
7 保護絶縁膜(第4絶縁膜)
8a pウェル給電領域
8b p型エクステンション領域
9a n型ソース領域
9b,10b n型エクステンション領域
10a n型ソース/ドレイン領域
11 選択用ゲート絶縁膜
12 選択用ゲート電極
13 保護窒化膜
14 層間絶縁膜(第1絶縁膜)
15 コンタクトプラグ
16 シリサイド層
17 第1導体配線
17a 配線金属
17b バリア金属
18 nウェル給電領域
19 層間絶縁膜
20 ビアプラグ
21 第2導体配線
22 第2保護窒化膜
23 PSG下地膜
24 金属キャップ膜
25 PSGキャップ膜
26 緩衝酸化膜
27,30,31 酸化シリコン膜
28 多結晶シリコン膜
29 絶縁膜
B1 緩衝酸化膜(第3絶縁膜)
CH コンタクトホール
D1 書き込み/消去用素子
D2 読み出し用素子
D3 容量用素子
e 電子
f1 主面
FG 浮遊ゲート電極
G1 ゲッタリング膜
IG ゲート絶縁膜
m 可動イオン
NVM 不揮発性メモリ
OF 開口部
P1 キャップ膜(保護膜)
Q1 選択用トランジスタ
SP 研磨表面
Vc 容量部電圧
Vd ドレイン電圧
Vm 第2pウェル電圧
Vp 動作部電圧
Vs ソース電圧
w 水分
Wg 浮遊ゲート幅
Wp キャップ幅
x 第1方向
y 第2方向

Claims (20)

  1. 半導体基板の主面上に規定されたメモリ領域に形成された不揮発性メモリを備え、
    前記不揮発性メモリは、
    (a)前記半導体基板の主面上に、ゲート絶縁膜を隔てて形成された浮遊ゲート電極と、
    (b)前記半導体基板の主面および浮遊ゲート電極を覆うようにして形成された第1絶縁膜と、
    (c)前記第1絶縁膜の上部に形成された、可動イオンのゲッタリング作用を有する第2絶縁膜と、
    (d)前記第2絶縁膜の上部に形成された層間絶縁膜と、
    (e)前記第2絶縁膜上であり、前記層間絶縁膜中に配置された第1導体配線および保護膜と、
    (f)前記層間絶縁膜上に形成された第2導体配線とを有し、
    前記第2絶縁膜は、前記メモリ領域に平面的に重なるようにして形成され、
    前記保護膜は、前記浮遊ゲート電極に平面的に重なるようにして、前記層間絶縁膜中に配置され、
    前記浮遊ゲート電極に電荷を蓄積することで情報を記憶する記憶素子であることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1絶縁膜は、高密度プラズマを用いた化学気相成長法によって形成された、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記第2絶縁膜は、平面的に見て、前記浮遊ゲート電極と重なる領域の一部に開口部を有し、
    前記第2絶縁膜の開口部内には、前記第1絶縁膜が形成され、
    前記保護膜は、平面的に見て、前記第2絶縁膜の開口部を塞ぐようにして、前記層間絶縁膜中に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3記載の半導体装置において、
    前記不揮発性メモリは、更に、
    (g)ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である第3絶縁膜を有し、
    前記第2絶縁膜は、リンを含む酸化シリコンを主体とする絶縁膜であり、
    前記第3絶縁膜は、前記第1導体配線と前記第2絶縁膜とが接触しないようにして、前記第1導体配線と前記第2絶縁膜との間に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4記載の半導体装置において、
    平面的に見て、前記保護膜の幅は、前記浮遊ゲート電極の幅よりも小さく、
    前記浮遊ゲート電極は、平面的に見て、少なくとも、前記第2絶縁膜か、前記保護膜のいずれかに覆われていることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記保護膜は、前記第1導体配線と同様の材質であることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、
    前記保護膜は、前記第1導体配線のいずれかの部分に電気的に接続され、浮遊状態ではないことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項7記載の半導体装置において、
    前記第2絶縁膜の厚さは、前記第1絶縁膜の厚さよりも薄いことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第3絶縁膜の厚さは、前記第1絶縁膜の厚さよりも薄いことを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置において、
    前記不揮発性メモリは、更に、
    (h)ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である第4絶縁膜と、
    (i)窒化シリコンを主体とする絶縁膜である第5絶縁膜とを有し、
    前記第4絶縁膜は、前記浮遊ゲート電極を覆うようにして、前記第1絶縁膜の下に配置され、
    前記第5絶縁膜は、前記第4絶縁膜および前記半導体基板の主面を覆うようにして、前記第1絶縁膜の直下に配置され、
    前記浮遊ゲート電極と前記第5絶縁膜との間には、両者を隔てるようにして前記第4絶縁膜が配置されていることで、互いに接触していないことを特徴とする半導体装置。
  11. (a)半導体基板の主面上にメモリ領域を規定する工程と、
    (b)前記メモリ領域に不揮発性メモリを形成する工程とを有し、
    前記(b)工程は、
    (b1)前記半導体基板の主面上に、ゲート絶縁膜を隔てて浮遊ゲート電極を形成する工程と、
    (b2)前記半導体基板の主面および前記浮遊ゲート電極を覆うようにして、第1絶縁膜を形成する工程と、
    (b3)前記第1絶縁膜を覆うようにして、可動イオンのゲッタリング作用を有する第2絶縁膜を形成する工程と、
    (b4)前記第2絶縁膜に対して化学的機械的研磨を施すことで、前記第2絶縁膜を薄くする工程と、
    (b5)前記半導体基板に熱処理を施すことで、前記(b4)工程の化学的機械的研磨で導入された水分を蒸発させる工程と、
    (b6)前記第2絶縁膜の上部に第1導体配線を形成する工程と、
    (b7)前記第2絶縁膜の上部に、前記第1導体配線と平面的に重ならないようにして、保護膜を形成する工程と、
    (b8)前記第2絶縁膜上に、前記第1導体配線および前記保護膜を覆うようにして、層間絶縁膜を形成する工程と、
    (b9)前記層間絶縁膜に対して化学的機械的研磨を施す工程と、
    (b10)前記層間絶縁膜上に、第2導体配線を形成する工程とを有し、
    前記(b3)工程では、
    前記第2絶縁膜を、前記メモリ領域に平面的に重なるようにして形成し、
    前記(b7)工程では、
    前記保護膜は、前記浮遊ゲート電極に平面的に重なるようにして形成し、
    前記不揮発性メモリは、前記浮遊ゲート電極に電荷を蓄積することで情報を記憶する素子であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b2)工程では、
    前記第1絶縁膜として、高密度プラズマを用いた化学気相成長法によって、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b4)工程では、
    前記化学的機械的研磨によって、前記第2絶縁膜における、前記浮遊ゲート電極と平面的に重なる領域の一部に開口部を形成し、
    前記(b7)工程では、
    平面的に見て、前記第2絶縁膜の開口部を塞ぐようにして配置するように、前記保護膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、更に、
    (b11)ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である第3絶縁膜を形成する工程を有し、
    前記(b3)工程では、前記第2絶縁膜として、リンを含む酸化シリコンを主体とする絶縁膜を形成し、
    前記(b11)工程は、前記(b4)工程終了後、前記(b6)工程に至る前に施し、
    前記第3絶縁膜は、前記第1導体配線と前記第2絶縁膜とが接触しないように、前記第1導体配線と前記第2絶縁膜との間に配置することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b7)工程において、前記保護膜は、
    平面的に見て、前記保護膜の幅が、前記浮遊ゲート電極の幅よりも小さくなるように形成し、
    平面的に見て、少なくとも、前記第2絶縁膜か、前記保護膜のいずれかによって、前記浮遊ゲート電極を覆うようにして、前記第2絶縁膜および前記保護膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b6)、(b7)工程において、
    前記保護膜は、前記第1導体配線と同様の材質であり、
    前記保護膜と前記第1導体配線とは、同一の工程で形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b7)工程において、
    前記保護膜は、前記第1導体配線のいずれかの部分と電気的に接続することで、浮遊状態とならないようにして形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項17記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b4)工程では、
    前記第2絶縁膜の厚さが、前記第1絶縁膜の厚さよりも薄くなるように、前記第2絶縁膜に対して化学的機械的研磨を施すことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b11)工程では、
    前記第3絶縁膜の厚さが、前記第1絶縁膜の厚さよりも薄くなるように、前記第3絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 請求項19記載の半導体装置の製造方法において、更に、
    (b12)前記(b1)工程後、前記(b2)工程に至る前に、前記浮遊ゲート電極を覆うようにして、ノンドープの酸化シリコンを主体とする絶縁膜である第4絶縁膜を形成する工程と、
    (b13)前記(b12)工程後、前記(b2)工程に至る前に、前記第4絶縁膜および前記半導体基板の主面を覆うようにして、窒化シリコンを主体とする絶縁膜である第5絶縁膜を形成する工程とを有し、
    前記浮遊ゲート電極と前記第5絶縁膜との間に、両者を隔てるようにして前記第4絶縁膜を配置することで、互いに接触させないようにして形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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