JP2009193127A - 非接触icラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】ICチップの破損を防止することができ、より信頼性及びセキュリティ性の高い非接触ICラベルを提供する。
【解決手段】本発明の非接触ICラベル1は、外部の読取装置と非接触でデータ通信が可能なICチップ3と、導電体を含んで形成され、ICチップ3に電気的に接続されたアンテナ8とを有するインレット4と、インレット4の第1の面に取り付けられ、フィルム層6を含んで形成された光学変化デバイス部2と、インレット4の第1の面と反対側の第2の面において、ICチップ3に重畳するように設けられた硬化樹脂層5とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、外部のデータ読み書き装置との間で、非接触でデータの送受信をすることができる非接触ICラベルに関する。
従来、小売店やレンタル店等における商品管理に、ICチップとアンテナとを備えた非接触ICラベルが使用されている。これは、非接触ICラベルを、管理する商品等の被接着体に取り付け、専用のデータ読み書き装置でICチップに格納されたデータを読み書きし、商品の出入庫管理、在庫管理、貸し出し等の管理を行うものである。この技術は、各種商品のトレーサビリティシステム等への応用も期待されている。
一方、クレジットカード、有価証券、証明書類等の偽造防止手段として、ユーザが見る角度により色の変化を生じる多層薄膜等を備えた光学変化デバイス(optical variable device: OVD)が使用されている。OVDは、光の干渉を用いて立体画像や特殊な装飾画像を表現したホログラムや回折格子等を備えて構成されており、偽造防止手段のほか装飾効果の目的においても使用されている。
上述の非接触ICラベルとOVDとを組み合わせると、非接触ICラベルのデータ読み書き機能とOVDの偽造防止機能や装飾効果を組み合わせることによって、より高レベルの偽造防止効果を実現したり、偽造防止効果又は装飾効果と商品管理機能を併せ持つラベルを構成したりすることができるため、両者の組み合わせによる応用が期待されている。
一例として、RFID(Radio Frequency Identification)システムの媒体となるRFIDタグのアンテナパターンが、光回折構造層と導電性の光反射層とを有するものが特許文献1に記載されている。
特開2002−366915号公報
しかしながら、RFIDタグに使用されるICチップは、厚さ方向から加えられる圧力によって破損しやすいため、特許文献1に記載のように単に両者を組み合わせるだけでは、製造、輸送、使用の各ステージにおいてICチップが破損される恐れがあり、非接触ICラベルとしての信頼性が充分でないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ICチップの破損を防止することができ、より信頼性及びセキュリティ性の高い非接触ICラベルを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様である非接触ICラベルは、外部の読取装置と非接触でデータ通信が可能なICチップと、導電体を含んで形成され、前記ICチップに電気的に接続されたアンテナとを有するインレットと、前記インレットの第1の面に取り付けられ、フィルム層を含んで形成された光学変化デバイス部と、前記インレットの前記第1の面と反対側の第2の面において、前記ICチップに重畳するように設けられた保護層とを備えることを特徴とする。
本発明の非接触ICラベルによれば、被接着体に接するICチップの下側が保護層によって保護されるため、非接触ICラベルの面方向に作用する力によってICチップが破損されるのが好適に防止される。
前記保護層は、硬化した樹脂からなる硬化樹脂層でもよい。この場合、硬化した樹脂によってICチップを好適に保護することができる。
また、前記硬化樹脂層は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂を含んで形成されてもよい。この場合、硬化樹脂層を容易に形成し、ICチップの水平方向の周囲もあわせて保護することができる。
前記保護層は、基材の両面に粘着層が形成された多層粘着構造であってもよい。この場合、柔軟性を有する多層粘着構造によってICチップを好適に保護することができる。
また、前記多層粘着構造の厚みは、40マイクロメートル以上120マイクロメートル以下でもよい。この場合、ICチップをより好適に保護することができる。
前記インレットの前記アンテナは、前記ICチップの上面を覆うように前記ICチップに接続されており、前記第1の面は、前記アンテナの前記ICチップに対向する面と反対側の面であってもよい。この場合、非接触ICラベルを対象物品等に貼りつけた状態において、ICチップの上側にアンテナが位置する。したがって、非接触ICラベルの上面にICチップの外径が突出することが防止され、非接触ICラベルの美観を保持しつつICチップが保護される。
前記光学変化デバイス部は、積層フィルム層と、前記積層フィルム層に設けられた墨印刷層とを有するものでもよいし、前記フィルム層に形成された光学変化インク層を有するものでもよい。
本発明の非接触ICラベルは、前記光学変化デバイス部に取り付けられた回折構造形成層をさらに備えてもよい。この場合、非接触ICラベルのセキュリティ性や意匠性をさらに向上させることができる。
本発明の第2の態様である物品は、本発明の非接触ICラベルが接着されたことを特徴とする。
本発明の物品によれば、高いセキュリティ性が確保され、非接触ICラベルのICチップの破損等の発生も防止することができる。
本発明の非接触ICラベルによれば、ICチップの破損を防止することができ、より信頼性及びセキュリティ性の高い非接触ICラベルを提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態の非接触ICラベル(以下、単に「ICラベル」と称する。)について、図を参照して説明する。
図1は本実施形態のICラベル1を示す平面図である。ICラベル1は、上面に光学変化デバイス部(以下、「OVD部」と称する。)2が設けられ、中央部付近に外部の読取装置と非接触でデータ通信が可能なICチップ3が配置されている。
図2は、図1のA−A線における断面図である。ICラベル1は、OVD部2と、OVD部2の下方に取り付けられたICチップ3を含むインレット4と、インレット4の下方に配置された硬化樹脂層(保護層)5とを備えて構成されている。
OVD部2は、見る角度によって色が変化するカラーシフト等の視覚効果を発揮するもので、樹脂フィルム等からなる光学干渉薄膜が各種視覚効果を有するように積層されたフィルム層6と、フィルム層6の一方の面に黒色の印刷を所望の図柄に施して設けられた墨印刷層7とを有して構成されている。OVD部2は、墨印刷層7側の面(以下、「被接着面」と称する。)がインレット4に対向するように配置されている。そして、入射した光がフィルム層6において干渉を起こし、ICラベル1の上面に入射する光の一部が墨印刷層7に吸収されることによって、カラーシフト等の視覚効果を発揮する。
フィルム層6を形成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を採用することができる。また、視覚効果を高めるために、電子線描画装置等を用いてフィルム層6に回折格子等を設けてもよい。
インレット4は、ICチップ3と、ICチップ3の上面を覆うように配置されてICチップ3と電気的に接続されたアンテナ8とからなる公知の構成を有している。
ICチップ3はシリコンの単結晶等からなる公知のもので、例えば、(株)日立製作所製の商品名「ミューチップ」等を好適に採用することができる。アンテナ8は、PET等の樹脂フィルム基材上にアルミや銅等の導電体の薄膜層が形成されて構成されている。当該薄膜層には、インレット4の通信特性を確保するために、図示しないスリットが形成されている。アンテナ8は、金属製のバンプ9によってICチップと電気的に接続されている。
インレット4は、アンテナ8側の第1面が、接着剤等を含む第1粘着層10によって、OVD部2の被接着面と一体に接合されている。第1粘着層10の材料としては、アクリル系の熱接着剤、ポリアミド、ウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等のホットメルト樹脂、各種粘着剤等を使用することができる。
硬化樹脂層5は、ICチップ3の下面が露出するインレット4の第2面側全体に設けられている。硬化樹脂層5は、インレット4の第2面に熱硬化性樹脂や、紫外線硬化性樹脂を塗布し、硬化させることによって形成されている。この他、所定の厚さの樹脂シートをインレット4に接着剤等を用いて接合することによって硬化樹脂層5が設けられてもよい。
硬化樹脂層5の厚みは20マイクロメートル(μm)程度あれば、後述するようにICチップ3を好適に保護することができる。硬化樹脂層5をICチップ3の厚みと同程度あるいはそれ以上の厚みに設定すると、ICラベル1全体としてICチップ3の厚みを吸収し、ICラベル1の上面にICチップ3の外形が突出して美観を損ねることが抑制され、好ましい。本実施形態においては、硬化樹脂層5の厚みがICチップの厚みと同程度の45μmに設定されている。
硬化樹脂層5の下方には、ICラベル1を対象物品等の被接着体に貼り付けるための貼着部11が設けられている。貼着部11は、被接着体に接着される第2粘着層12と、第2粘着層12の基板となる樹脂シート13とから構成されている。
第2粘着層12の材料としては、上述した第1粘着層10の材料とほぼ同様の各種粘着剤等を使用することができる。樹脂シート13としては、PETをはじめとして各種の樹脂を採用することができる。必要に応じて、第2粘着層12の樹脂シート13と接着する面と反対側の面(図2における下側)に、被接着体への貼着時まで第2粘着層12を保護するための離型紙等が接合されてもよい。
上記のように構成されたICラベル1は、OVD部2、インレット4、及び貼着部11の各部品が図3に示すような態様で一体に接合されることによって完成する。
製造手順の一例を示す。まず、OVD部2の被接着面に上述の材料を塗布して第1粘着層10を形成する。そして、インレット4の第1面とOVD部2の被接着面とを第1粘着層10を介して一体に接合する。
次に、インレット4の第2面側に硬化樹脂層5の材料となる樹脂を所望の厚さに塗布する。塗布後、塗布した樹脂を硬化させる前に、貼着部11の第2粘着層12が設けられている面と反対側の面をインレット4に対向させ、塗布した樹脂を挟んでインレット4と貼着部11とを一体に接合する。そして、塗布した樹脂に熱を加える、紫外線を照射する等の対応する処理を施して硬化させ、硬化樹脂層5を形成すると共にインレット4と貼着部11とを強固に接合する。このようにしてICラベル1が完成する。
なお、各部品の接合順序に特に制限はなく、任意の順番で各部品を接合してよい。また、大面積の部材を用いて、OVD部2、インレット4、及び貼着部11の各部品をそれぞれ一枚のシート上に複数個製造し、一体に接合した後に1個ずつ切り離してICラベル1を製造しても構わない。
本実施形態のICラベル1によれば、ICチップ3を含むインレット4と、視覚効果を発現するOVD部2とが組み合わされているので、偽造防止等のセキュリティ効果がより高まると共に、不正流通の監視やトレーサビリティの確保等の物品管理も可能なICラベルを提供することができる。
また、インレット4の第2面に硬化樹脂層5が設けられているので、ICラベル1を各種物品等の被接着体に貼り付けたときに、ICチップ3と被接着体との間に硬化樹脂層5が位置する。したがって、ICチップ3が硬化樹脂層5によって好適に保護され、ICラベル1の貼り付け後、上面側から厚さ方向に力が加えられても、ICチップ3が破損しにくい。
さらに、インレット4は、アンテナ8の、ICチップ3と対向する面と反対側の面を第1面として、OVD部2に接合されているので、ICラベル1を被接着体に貼り付けた状態において、アンテナ8がICチップ3の上面をほぼ完全に覆った状態となる。
したがって、剛性の高いアルミ等からなる導電体層を含むアンテナ8によってICチップ3の上面が被覆されるので、ICラベル1の上面にICチップ3の外形が突出しにくい。そのため、ICラベル1の美観やOVD部2の視覚効果が損なわれることを防ぐことができる。
加えて、硬化樹脂層5が、熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂で形成されるので、当該樹脂をインレット4の第2面に塗布して硬化処理を行うことによって、容易に硬化樹脂層5を形成することができる。
また、液体の硬化樹脂を使用して硬化樹脂層5を形成する場合、硬化樹脂を塗布することによって、図2に示すように、ICチップ3の下方に加えて周囲にも硬化樹脂が進入し、硬化樹脂層が形成される。したがって、ICチップ3の下方だけでなく、水平方向の周囲も好適に保護することができる。
本実施形態においては、OVD部2と接合されるインレット4の第1面が、アンテナ8の、ICチップ3と対向する面と反対側の面である例を説明したが、これに代えて、ICチップ3が露出する側の面が第1面としてOVD部2に接合されてもよい。この場合、ICラベル1を被接着体に貼り付けた状態において、アンテナ8がICチップ3の上面に存在しない状態となるが、硬化樹脂層5の厚さ等の設計パラメータを適宜変更することによって、ICラベル1の上面にICチップ3の外形が突出することを防止することができる。
また、上述の実施形態においては、貼着部11が樹脂シート13を有する例を説明したが、これに代えて、図4に示す変形例のように、硬化樹脂層5の下方に直接第2粘着層12を設けることによって、貼着部11Aを形成してもよい。この場合は、インレット4の第2面に塗布した樹脂を硬化させて硬化樹脂層5を形成した後に、第2粘着層12を形成するための接着剤等を硬化樹脂層5に塗布等の方法で配置すればよい。
ただし、貼着部11が樹脂シート13を有していると、貼着部11を独立した部品として扱えるため、ICラベル1の製造がより容易になる。また、樹脂シート13の硬化樹脂層5と接合される側の面にも接着剤等を配して、貼着部11を両面テープ様の構成とすれば、硬化樹脂層5に容易に接合することができる。加えて、樹脂シート13によってICチップ3がさらに良好に保護されるので、樹脂シートを含んで貼着部11が形成されるのがより好ましい。
次に本発明の第2実施形態について図5を参照して説明する。本実施形態のICラベル21と上述の第1実施形態のICラベル1との異なるところは、回折構造を備えている点と、硬化樹脂層に代えて、多層粘着構造がICチップの下方に設けられている点である。
なお、第1実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図5は、ICラベル21のICチップ3周辺を示す拡大断面図である。フィルム層6のインレット4に対向する面には、ホログラム等の視覚効果を発揮するように構成された(この部分不要であればご指示下さい。)公知の回折構造形成層22が設けられている。また、回折構造形成層22と墨印刷層7との間には、粘着層23が介在している。
回折構造形成層22の作製方法について、以下に説明する。
まず、フィルム層6の一方の面に、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を塗料化し、コート法等によって塗布して樹脂層を形成する。その厚さは0.5〜2μmが望ましい。
次に、当該樹脂層にエンボスによる回折構造を形成する。具体的な形成方法の例としては、回折格子や表面レリーフ型ホログラム等に係る回折構造のパターンが形成されたニッケル等からなるプレス版を、当該樹脂層に対して加熱押圧することにより回折構造を形成する方法が挙げられる。
屈折率が高い透明薄膜層を回折構造形成層の凹凸面に沿って設けると、回折構造の特徴である再生の角度依存性により、回折構造による画像(例えば回折格子による画像やホログラム等)の再生可能な角度範囲内では、上記透明薄膜層における光の反射率が最大となり『反射型回折格子』や『反射型ホログラム』として機能する一方、回折構造の画像の再生可能な角度範囲外では単なる透明体として機能し、その下層にある像を透視させることが可能になる。そこで、回折構造を形成した上記樹脂層上に透過性薄膜層を形成して回折構造形成層22を完成させる。
透過性薄膜層は例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、又はイオンプレーティング法等により形成できる。特に、装飾性を高めるには、回折構造形成層よりも屈折率が高く(一般的な回折構造形成層の屈折率nは、1.3〜1.5程度である。)、膜厚によって各物質特有の着色効果が現れるSiO等の無機化合物を、透明域内で上記の方法で200〜5000オングストローム(Å)の厚みで設けるのが望ましい。以下に、代表的な透過性薄膜物質を記す。また、括弧内に各物質の屈折率n:透明波長域[μm]を記す。
CaF(1.23〜1.26:0.15〜12)、NaF(1.34:0.25〜14)、NaAlF(1.35:<0.2〜14)、LiF(1.36〜1.37:0.11〜7)、MgF(1.38:0.21〜10)、SiO(1.46:0.2〜8)、LaF(1.59:0.22〜2)、NdF(1.6:0.22〜2)、CeF(1.63:0.3〜5)、PbF(1.75:0.24〜20)、ThO(1.8:0.25〜2)、La(1.95:0.35〜2)、SiO(1.7〜2.0:0.5〜8)、Nd(2.0:0.4〜>2)、Sb(2.04:0.3〜>1)、CeO(2.2:0.4〜10)、TiO(2.2〜2.7:0.35〜12)、ZnS(2.35:0.38〜25)、ZnSe(2.58:0.6〜15)、CdS(2.6:0.6〜7)、Sb(3.0:0.5〜10)、Si(3.5:1.1〜10)、Ge(4.0:1.7〜100)、Te(4.9:3.4〜20)、PbTe(5.5:3.4〜30)
また、AuやAl、Snなどの金属単体、もしくはその酸化物、窒化物であっても、100〜500Å、望ましくは200〜400Åの厚みで設けても、有色な透過性薄膜が得られる。
インレット4のアンテナ8は、樹脂等からなるシート状の基材8Aと、基材8Aの一方の面に形成された導電体層8Bとを有しており、導電体層8Bはバンプ9と接続されている。
インレット4の第2面には、両面テープ状の多層粘着構造(保護層)24が取り付けられている。多層粘着構造24は、シート状の基材25の両面に接着剤等からなる粘着層26及び27がそれぞれ形成されて構成されており、ICチップ3の下面に直接接着するように取り付けられている。粘着層27は、第2粘着層と同様に、被接着体に接着されるための媒体として機能する。
基材25としては、柔軟性を有するものが好ましく、例えば不織布等を好適に採用することができる。粘着層26及び27は、所定値以上の厚さに形成されるとICチップ3を好適に保護することができ、例えば、ICラベル21全体の美観とのバランス等も考慮すると、40μm以上120μm以下に設定されるのが好ましい。
なお、各粘着層26、27の材料としては、第2粘着層12と同様の材料を採用することができる。
上記のように構成されたICラベル21の製造手順について説明する。ここでは、ICラベルの図柄が、地模様のような連続柄でない、いわゆる固定柄である例について説明する。
まずインレット4を形成し、第1面側の基材8A状に所望の固定柄の墨印刷層7を形成する。インレット4はロール状の基材上に多数形成されてもよい。そして、第2面側に両面テープ状の多層粘着構造24の粘着層26を貼り合わせて一体に接合する。
並行して、OVD部を形成するフィルム層6の一方の面に回折構造形成層22を形成し、回折構造形成層22の上に材料を塗布して粘着層23を形成する。粘着層23をインレット4の第1面に対向させてフィルム層6とインレット4とを一体に接合する(必要に応じて1個ずつ切り離す)と、ICラベル21が完成する。
一般に、固定柄のICラベルを製造するのは容易ではないが、上述のように製造すれば、固定柄のICラベル21を容易にかつ大量に製造することが可能となる。
本実施形態のICラベル21によれば、インレット4の第2面にICチップ3の保護層として機能する多層粘着構造24が配置されており、被接着体に貼りつけた際に、当該被接着体とICチップ3との間に多層粘着構造24が介在する。したがって、ICチップ3が柔軟性を有する多層粘着構造24によって好適に保護され、破損等の不具合の発生を防ぐことができる。
また、多層粘着構造24は、基材25の両面に形成された2層の粘着層26、27を含んで構成されているので、単層で塗布する場合のほぼ上限である50μm以上の厚みの保護層であっても容易に形成することができる。
また、多層粘着構造24を形成する両面テープ状の部材をインレット4の第2面に一体に接合するだけで、ICチップ3の保護層と、被接着体に接着するための粘着層とを同時に形成することができる。したがって、ICチップを好適に保護しつつ、より製造工程が簡素で、かつ低コストで製造可能なICラベルとすることができる。
さらに、ホログラム等の特殊な視覚効果を発揮する回折構造形成層22がOVD部を形成するフィルム層6に取り付けられているので、意匠性がさらに高まると共に、偽造がより困難となってセキュリティ性をさらに向上させることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明してきたが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態においては、インレット4の第2面全面に保護層が設けられる例を説明したが、これに代えて、例えば平面視における寸法がICチップ3よりも一回り大きい程度の大きさの硬化樹脂層を、平面視において当該硬化樹脂層がICチップ3の全域と重畳するように配置することによって保護層が設けられてもよい。このようにすれば、インレット4の第2面において、ICチップ3を被覆するように硬化性樹脂を滴下し、硬化処理を行うことによって、より少ない樹脂量で容易に硬化樹脂層5を形成し、ICチップ3を保護することができる。
なお、この場合、第2粘着層12を厚めに設けると、ICチップ3及び硬化樹脂層5の厚みを吸収させ、ICチップ3及びその周辺がICラベル1の上面において突出することを防ぐことができる。
また、上述の実施形態においては、フィルム層6のインレット4に対向する側の面に回折構造形成層22が設けられる例を説明したが、これに代えて、OVD部2の上面に、一方の面に回折構造が形成された透明なシート状の基材を接合することによって回折構造形成層を設けてもよい。このようにすると、OVD部の上面に接合された当該基材によってICラベル表面の剛性が高まり、内部のICチップの外形がより表面に突出しにくくなる。したがって、ICラベルの美観や視覚効果等をより良好に保持することができる。
さらに、上述の実施形態においては、OVD部2が、積層されたフィルム層6と墨印刷層7とで形成された例を説明したが、これに代えて、樹脂フィルム等からなるフィルム層に光学変化インキ(OVI)による印刷を施すことによってOVD部が形成されてもよい。OVIとは、OVDの構成材料となりうるインキの総称であり、インキ自体がカラーシフト等の視覚効果を発現できるもので、特殊な材料をインキ中に含有している。OVIの例としては、例えば、コレステリック液晶の顔料を含有したコレステリックインキや、光沢を有して輝く顔料を含有したパールインク等が挙げられる。フィルム層としてはポリエチレンテレフタレート(PET)等を好適に採用することができる。OVD部をこのような構成としても、上述の各実施形態におけるICラベルと同様の効果を得ることが可能である。
加えて、第1粘着層10を容易に剥離する材料で形成することによって、OVD部2が容易にインレット4から剥離する脆性のICラベルとして本発明のICラベル1を構成してもよい。このようにすると、ICラベル1を剥離して、他の模倣品等に貼り付ける等の不正行為を困難にすることができる。
本発明の第1実施形態の非接触ICラベルを示す平面図である。 図1のA−A線における拡大断面図である。 同非接触ICラベルを分解して示す図である。 同非接触ICラベルの変形例を示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の非接触ICラベルを示す拡大断面図である。
符号の説明
1、21 非接触ICラベル
2 光学変化デバイス部
3 ICチップ
4 インレット
5 硬化樹脂層(保護層)
6 フィルム層
8 アンテナ
22 回折構造形成層
24 多層粘着構造(保護層)
25 基材
26、27 粘着層

Claims (10)

  1. 外部の読取装置と非接触でデータ通信が可能なICチップと、導電体を含んで形成され、前記ICチップに電気的に接続されたアンテナとを有するインレットと、
    前記インレットの第1の面に取り付けられ、フィルム層を含んで形成された光学変化デバイス部と、
    前記インレットの前記第1の面と反対側の第2の面において、前記ICチップに重畳するように設けられた保護層と、
    を備えることを特徴とする非接触ICラベル。
  2. 前記保護層は、硬化した樹脂からなる硬化樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICラベル。
  3. 前記硬化樹脂層は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂を含んで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の非接触ICラベル。
  4. 前記保護層は、基材の両面に粘着層が形成された多層粘着構造であることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICラベル。
  5. 前記多層粘着構造の厚みは、40マイクロメートル以上120マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項4に記載の非接触ICラベル。
  6. 前記インレットの前記アンテナは、前記ICチップの上面を覆うように前記ICチップに接続されており、前記第1の面は、前記アンテナの前記ICチップに対向する面と反対側の面であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の非接触ICラベル。
  7. 前記光学変化デバイス部は、積層フィルム層と、前記積層フィルム層に設けられた墨印刷層とを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の非接触ICラベル。
  8. 前記光学変化デバイス部は、前記フィルム層に形成された光学変化インク層を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の非接触ICラベル。
  9. 前記光学変化デバイス部に取り付けられた回折構造形成層をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の非接触ICラベル。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の非接触ICラベルが接着されたことを特徴とする物品。
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