JP2009192135A - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を適正量に制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる省エネ性に優れたヒートポンプ給湯装置を提供することを目的とする。
【解決手段】圧縮機21、給湯用熱交換器22、絞り装置23、及び蒸発器24から形成されるヒートポンプサイクル20と、ヒートポンプサイクル20を用いて加熱された液体を循環させ蓄熱する蓄熱ユニット31とを備え、蓄熱ユニット31、循環ポンプ38、給湯用熱交換器22で循環路を形成し、給湯用熱交換器22への入水温度を検出する入水温度検出手段22Bと、給湯用熱交換器22からの出湯温度を検出する出湯温度検出手段22Cと、蒸発器24の吸い込み温度を検出する外気温度検出手段24Aとを有し、各々の検出値に基づいて、蓄熱ユニット31に蓄える蓄熱量を決定することを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ給湯装置に関するものである。
従来から、種々のヒートポンプサイクルを利用した給湯装置が提案されおり、図3に示すものがある(例えば、特許文献1参照)。
図3は前記公報に記載された従来のヒートポンプ給湯機の構成図である。図3において、圧縮機1、蓄熱装置2、蓄熱用伝熱管3、絞り装置4、蒸発器5からなる冷媒循環回路と、蓄熱装置2、給水管11、出湯用伝熱管12、流量制御弁13、混合弁14、バイパス管15、給湯管16を接続した給湯回路からなる。
蓄熱を行う場合、圧縮機1より吐出された高温高圧の過熱ガスは蓄熱装置2に流入し、蓄熱用伝熱管3を流れるときに蓄熱装置2の蓄熱材(図示せず)と熱交換を行って冷却され、凝縮する。蓄熱用伝熱管3を出た冷媒は絞り装置3で減圧され、蒸発器4に流入し、ここで大気熱を吸熱して蒸発ガス化し、圧縮機1に戻る。
蓄熱運転を終了する場合、圧縮機1の吐出側に高圧遮断用圧力スイッチ6を設け、冷媒回路の高圧圧力が所定値に達したときに圧縮機1の運転を停止するようにしている。この高圧圧力が所定値は、蓄熱材の温度が潜熱域での蓄熱終了直後の温度に達したときの冷媒の高圧圧力である。
給湯を行う場合、水道水の一方は、給水管11を通り、出湯用伝熱管12へ導入され、蓄熱装置2の蓄熱材と熱交換を行い、水道水は加熱される。加熱された水道水は、流量制御弁13を通り、混合弁14に流入する。また、水道水の他方は、給水管11、バイパス管15を通り、混合弁14に流入する。この混合弁14で所望温度に混合され、給湯管16から給湯するものである。
特開2004−101031号公報
しかしながら、前記従来の構成では、蓄熱運転が終了した時、蓄熱装置には常に最大蓄熱量を蓄熱した状態となり、例えば、この蓄熱装置に蓄熱できる50%の蓄熱量を蓄熱したいという要望にこたえられないという課題を有していた。また、蓄熱運転完了から給湯負荷が発生するまで長時間経過した場合、この蓄熱装置に蓄熱できる100%の蓄熱量を蓄熱しているため大気に放熱するロスも多くなるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を適正量に制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる省エネ性に優れたヒートポンプ給湯装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機、給湯用熱交換器、絞り装置、及び蒸発器から形成されるヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクルを用いて加熱された液体を循環させ蓄熱する蓄熱ユニットとを備え、前記蓄熱ユニット、循環ポンプ、前記給湯用熱交換器で循環路を形成し、前記給湯用熱交換器への入水温度を検出する入水温度検出手段と、前記給湯用熱交換器からの出湯温度を検出す
る出湯温度検出手段と、前記蒸発器の吸い込み温度を検出する外気温度検出手段とを有し、前記入水温度検出手段と前記出湯温度検出手段と前記外気温度検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットに蓄える蓄熱量を決定することを特徴とするもので、ヒートポンプサイクルから蓄熱ユニットに与えた熱量を推定することで、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
本発明によれば、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を適正量に制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できるヒートポンプ給湯装置を提供できる。
第1の発明は、圧縮機、給湯用熱交換器、絞り装置、及び蒸発器から形成されるヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクルを用いて加熱された液体を循環させ蓄熱する蓄熱ユニットとを備え、前記蓄熱ユニット、循環ポンプ、前記給湯用熱交換器で循環路を形成し、前記給湯用熱交換器への入水温度を検出する入水温度検出手段と、前記給湯用熱交換器からの出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、前記蒸発器の吸い込み温度を検出する外気温度検出手段とを有し、前記入水温度検出手段と前記出湯温度検出手段と前記外気温度検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットに蓄える蓄熱量を決定することを特徴とするもので、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
第2の発明は、特に、第1の発明のヒートポンプ給湯装置において、蓄熱ユニットへの給水温度を検出する給水温度検出手段と、前記蓄熱ユニットの給湯温度を検出する給湯温度検出手段と、給湯流量を検出する流量検出手段とを有し、前記給水温度検出手段と前記給湯温度検出手段と前記流量検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットの放熱量を算出することを特徴とするもので、水道水を温め給湯などに使用した熱量、すなわち、放熱量を算出することで、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量と関連させて、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のヒートポンプ給湯装置において、蓄熱ユニットの温度を検出する蓄熱ユニット温度検出手段と、前記蓄熱ユニットの雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段とを有し、前記蓄熱ユニット温度検出手段と前記雰囲気温度検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットからの熱ロスを算出することを特徴とするもので、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量と放熱量と関連させて、蓄熱ユニットに蓄えられている残蓄熱量をさらに精度良く算出し、把握しているので、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明のヒートポンプ給湯装置において、蓄熱ユニットは、潜熱蓄熱材と液体循環路とから構成されることを特徴とするもので、単位体積あたりの蓄熱量が、水より多い潜熱蓄熱材を採用しているので、同じ熱量を蓄熱する場合、小型化が可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明のヒートポンプ給湯装置において、ヒートポンプサイクルに用いる冷媒を二酸化炭素とし、高圧側では臨界圧を越える状態で運転しているもので、給湯水の高温化を高効率で実現すると共に、冷媒が外部に漏れた場合にも、地球温暖化への影響は非常に少なくなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図である。図1において、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の冷凍回路について説明する。
ヒートポンプサイクル20は、圧縮機21、給湯用熱交換器22、絞り装置である膨張弁23、及び蒸発器24を配管で接続している。また、蒸発器24に送風するためのファン25を設けている。また、蒸発器24の吸い込み温度を検出する外気温度検出手段24Aを設置している。本実施の形態によるヒートポンプ給湯装置は、二酸化炭素を冷媒として用い、高圧側では臨界圧力を越える状態で運転することが好ましい。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の給湯回路について説明する。
蓄熱ユニット31は、潜熱蓄熱材32と液体循環路33から成っている。また、蓄熱ユニット31の蓄熱ユニット温度検出手段31A、雰囲気温度検出手段31Bを設置している。また、蓄熱ユニット31の第一底部配管34は、減圧弁35を介して水道管等の水供給配管36に接続されている。また、第一底部配管34には給水温度検出手段34Aを設置している。また、蓄熱ユニット31の第二底部配管37は、循環ポンプ38を介して給湯用熱交換器22の水用配管22Aの流入側と接続し、蓄熱ユニット31の第一上部配管39と接続されている。また、給湯用熱交換器22の水用配管22Aの入口側には入水温度検出手段22B、出口側には出湯温度検出手段22Cを設置している。また、蓄熱ユニット31の第二上部配管40は、キッチン、又は洗面所等の蛇口や風呂端末(図示せず)に接続されている。また、第二上部配管40には、給湯温度検出手段40Aと流量検出手段41を設置している。
コントローラ50は、蓄熱量推定手段51、放熱量算出手段52、放熱ロス算出手段53から成り、残蓄熱量算出手段54で残蓄熱量を算出する。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の蓄熱運転動作について説明する。
まず、使用者が蛇口を開くと第二上部配管40から出湯される。蓄熱ユニット31の残蓄熱量が少なくなると、圧縮機21が起動し、ヒートポンプサイクル20が運転を開始する。圧縮機21で圧縮された冷媒は、給湯用熱交換器22で放熱し、膨張弁23で減圧された後、蒸発器24にて吸熱し、ガス状態で圧縮機21に吸入される。ファン25は、圧縮機21の運転状態に応じた回転数に設定される。
循環ポンプ38により蓄熱ユニット31からの水は、蓄熱ユニット31の第二底部配管37を通り、給湯用熱交換器22の水用配管22Aに導かれ、高温の湯に加熱され、蓄熱ユニット31に流入する。
図2は、本発明の第1の形態におけるヒートポンプ給湯装置の残蓄熱量算出のフローチャートである。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるヒートポンプ給湯装置の残蓄熱量算出方法について図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、電源がONされると(ステップ1)、圧縮機21がONか判断する(ステップ2)。圧縮機21がONの場合、入水温度検出手段22B、出湯温度検出手段22C、外気温度検出手段24Aで、それぞれTwi、Two、Toutを検出する(ステップ3)。次に、蓄熱量推定手段51で流量の推定を外気温度Toutの1次関数で推定し、(数1)で表す様に蓄熱量を推定する(ステップ4)。
Figure 2009192135
次に、蛇口が開か判断する(ステップ5)。蛇口が開の場合、給湯温度検出手段40A、流量検出手段41、給水温度検出手段34Aで、それぞれTwh、Q、Twlを検出する(ステップ6)。次に、放熱量算出手段52で(数2)で表す様に放熱量を算出する(ステップ7)。
Figure 2009192135
次に、蓄熱ユニット温度検出手段31A、雰囲気温度検出手段31Bで、それぞれT1、T2を検出し、放熱ロス算出手段53で(数3)で表す様に放熱ロスを算出する(ステップ8)。なお、ステップ2で圧縮機21がOFFの場合、ステップ5で蛇口が閉の場合もステップ8で放熱ロスを算出する。
Figure 2009192135
次に、残蓄熱量算出手段54で(数4)で表す様に残蓄熱量を算出する(ステップ9)。
Figure 2009192135
従って、ヒートポンプサイクルから蓄熱ユニットに与えられた熱量を流量検出手段を設置しない安易な方法で推定し、精度よく、蓄熱ユニットの残蓄熱量を把握しているので、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
以上のように本実施の形態のヒートポンプ給湯装置は、精度よく、蓄熱ユニットの残蓄熱量を把握しているので、学習制御等により給湯負荷が少ないと予測される場合、蓄熱ユニットに蓄熱する蓄熱量を少なく制御でき、蓄熱ユニットからの放熱ロスを低減できる。
また、(数1)で流量の推定を外気温度の1次関数で説明したが、2次関数以上もしくはその他の関数を用いてもよい。また、(数1)で蓄熱量を推定するにあたり、流量と温
度差の積という形で説明したが、入水温度、出湯温度、外気温度の3つの関数が入っておれば式の形は問わない。
また、本実施の形態では、冷媒として二酸化炭素を用いた場合で説明したが、冷媒としてR410A冷媒やHC冷媒などのその他の冷媒を用いてもよい。
また、本実施の形態では、潜熱蓄熱剤については、特に説明していないが、1種類の潜熱蓄熱剤、または融点の異なる2種類以上の潜熱蓄熱剤を充填してもよい。
また、本実施の形態では、ヒートポンプサイクル20を備えたヒートポンプ給湯装置を用いて説明したが、2つ以上のヒートポンプサイクルを用いてもよい。
以上のように、本発明にかかるヒートポンプ給湯装置は、容易に蓄熱ユニット蓄熱することが可能となるので、その蓄熱熱量を利用した暖房等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯装置の回路構成図 同ヒートポンプ給湯装置の残蓄熱量算出のフローチャート 従来のヒートポンプ給湯機の構成図
符号の説明
20 ヒートポンプサイクル
21 圧縮機
22 給湯用熱交換器
22B 入水温度検出手段
22C 出湯温度検出手段
23 膨張弁
24 蒸発器
31 蓄熱ユニット
38 循環ポンプ
51 蓄熱量推定手段

Claims (5)

  1. 圧縮機、給湯用熱交換器、絞り装置、及び蒸発器から形成されるヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクルを用いて加熱された液体を循環させ蓄熱する蓄熱ユニットとを備え、前記蓄熱ユニット、循環ポンプ、前記給湯用熱交換器で循環路を形成し、前記給湯用熱交換器への入水温度を検出する入水温度検出手段と、前記給湯用熱交換器からの出湯温度を検出する出湯温度検出手段と、前記蒸発器の吸い込み温度を検出する外気温度検出手段とを有し、前記入水温度検出手段と前記出湯温度検出手段と前記外気温度検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットに蓄える蓄熱量を決定することを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
  2. 蓄熱ユニットへの給水温度を検出する給水温度検出手段と、前記蓄熱ユニットの給湯温度を検出する給湯温度検出手段と、給湯流量を検出する流量検出手段とを有し、前記給水温度検出手段と前記給湯温度検出手段と前記流量検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットの放熱量を算出することを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ給湯装置。
  3. 蓄熱ユニットの温度を検出する蓄熱ユニット温度検出手段と、前記蓄熱ユニットの雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段とを有し、前記蓄熱ユニット温度検出手段と前記雰囲気温度検出手段との検出値に基づいて、前記蓄熱ユニットからの熱ロスを算出することを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯装置。
  4. 蓄熱ユニットは、潜熱蓄熱材と液体循環路とから構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
  5. ヒートポンプサイクルに用いる冷媒を二酸化炭素とし、高圧側では臨界圧力を越える状態で運転することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯装置。
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