JP2009191343A - イオン透過性隔膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカリ水電解装置に使用するための電気抵抗及びガス透過性が低いイオン透過性隔膜を提供する。
【解決手段】アルカリ水電解装置の電解ユニットは、アルカリ溶液Wが流通する電解槽1と、水電解装置用電極2と、バイポーラ電極3,4とからなり、水電解装置用電極2は、イオン透過性隔膜5の両側を電極体Eで挟み込んでなる。イオン透過性隔膜5は、ポリイミド薄膜に細孔を形成したものを使用する。このポリイミド薄膜は、親水化処理されたものであることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】アルカリ水電解装置の電解ユニットは、アルカリ溶液Wが流通する電解槽1と、水電解装置用電極2と、バイポーラ電極3,4とからなり、水電解装置用電極2は、イオン透過性隔膜5の両側を電極体Eで挟み込んでなる。イオン透過性隔膜5は、ポリイミド薄膜に細孔を形成したものを使用する。このポリイミド薄膜は、親水化処理されたものであることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルカリ水電解装置に使用するためのイオン透過性隔膜に関し、特にイオン透過性隔膜を電極間に挟持した構造を有するアルカリ水電解装置に使用するためのイオン透過性隔膜に関する。
水素は、最近のエネルギー事情を反映し、石油に代わる新しいエネルギー源として多方面から注目されている。このような水素の工業的製造方法としては、コークスや石油のガス化法や水電解法等が挙げられる。
前者の方法は、操作が煩雑であるとともに、非常に大規模な設備が必要となるので、イニシャルコストがかなりかかるという問題点がある。
一方、後者の方法は、原料として入手し易い水を用いるものであり、電解槽内に複数の電極対を設け、これら対となる電極の間にKOH等のアルカリ電解液を流通させるとともにイオン透過性隔膜で区画して、このイオン透過性隔膜の陰極側で水素を発生させるとともに陽極側で酸素を発生させるものであるが、電極間にイオン透過性隔膜と被電解液とが存在しているので、電気抵抗が大きく、電解効率が悪いという問題がある。しかしながら、この水電解法は、比較的小規模な設備でも水素の発生が可能であり、実用的であることから、電解効率を向上させることにより実用性を持たせることが望まれている。
ところで、このようなアルカリ水電解装置に代表される電気化学的電解槽に使用する隔膜には、以下の性能が要求される。
(1)膜を通じてイオンのみを通し、ガスの通過や拡散がないこと
(2)電解液中で物理的、化学的に耐久性があること
(3)電気抵抗が低いこと
(1)膜を通じてイオンのみを通し、ガスの通過や拡散がないこと
(2)電解液中で物理的、化学的に耐久性があること
(3)電気抵抗が低いこと
このような性能を有する電解用隔膜として、実用的には石綿布が広く使われている。しかし、電解液は場合によっては100℃以上になるにもかかわらず、石綿布は、100℃以上の温度では腐食を受け使用できなくなる上に、近年では、石綿による健康被害も多く報告されており、その使用には大きな問題がある。
そこで、上記(1)及び(2)の性能を満たすとともに、(3)電気抵抗が一層低いイオン透過性隔膜として、高分子多孔膜又はイオン交換膜、NiO等の金属酸化物膜を用いたもの(特許文献1参照)及び無機物質と有機高分子との複合材料等を隔膜材料としたイオン透過性隔膜(特許文献2参照)等が提案されている。
しかしながら、上記各膜材料からなるイオン透過性隔膜のうち、高分子多孔膜は、柔軟であり、機械的損傷に対して抵抗性が強いという利点を有するが、ここで使用される高分子材料は疎水性であるため、多孔性であったとしても電解質の溶媒和したイオンの移動が容易でなく、電気抵抗が大きくなり、電解槽の性能が激しく低下するという問題点がある。また、高分子多孔膜やイオン交換膜では、気体を発生するアルカリ水電解装置においては、気体の泡が膜の表面に付着し電気抵抗が増大するという問題があり、特に気泡が集中して部分的に電気抵抗が大きく増大した場合には、いわゆるホット・スポットと呼ばれる高温部が生じ、隔膜の劣化が起こるという問題点もある。
また、上記特許文献1に記載されているようなNiO等の金属酸化物膜は、焼結により製造されるが、ガスの拡散や透過のない緻密な焼結隔膜は、そのサイズに限界があるため、大型の電解槽への適用には向いていないという問題点がある。
そして、特許文献2に記載されている無機物質と有機高分子との複合材料を隔膜としたイオン透過性隔膜は、無機湿潤性材料として酸化ジルコニウムやポリアンチモン酸を用い、フルオロカーボン重合体やポリスルホン等をバインダーとして製膜することで微細孔を形成したものである。この複合材料を用いたイオン透過性隔膜は、優れた平滑性及び非常に良好なイオン伝導率を示し、アルカリ水電解装置の隔膜としては好適なものである。
しかしながら、上記特許文献2では隔膜を隔てて差圧が増加した場合、ガスを分離できなくなる欠点があり、その点を改良するために、隔膜を製造する際に、真空脱気工程を加えたり、ボールミルによる無機の親水化材の粉砕工程を追加したりしている(特許文献3参照)。
特公昭62−50557号公報
特許第2604734号公報
国際公開1993/015529号パンフレット
上記特許文献3に開示された方法によりイオン透過性隔膜を製造することで、当該隔膜のガスの分離性能を向上させることができるものの、電気抵抗においていまだ改善の余地があり、より安定的にかつ効率よくアルカリ水電解装置を運転するためには、従来のイオン透過性隔膜よりもさらに電気抵抗及びガス透過性が低いものが必要である。
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みて、アルカリ水電解装置に使用するための電気抵抗及びガス透過性が低いイオン透過性隔膜を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、アルカリ水電解に用いられるイオン透過性隔膜であって、前記イオン透過性隔膜が、ポリイミド薄膜に細孔を形成したものであることを特徴とするイオン透過性隔膜を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、アルカリ水電解におけるイオンが、ポリイミド薄膜に物理的に形成された細孔を速やかに通過することで、水電解が可能になる。さらに、ポリイミドは、耐薬品性及び耐熱性に優れているので、水電解能を長期間維持することができる。しかも、ポリイミド薄膜に形成する細孔を調整することで、高いイオン透過性を維持したまま、膜自体の電気抵抗を低下させることができる。また、ポリイミド薄膜に形成する孔、すなわち孔の大きさ、細孔密度等を調整することで、イオン透過性隔膜の陰極側で発生した水素に陽極側で発生した酸素等が混入することがなく、水素の純度を高く維持することができる。
上記発明(請求項1)においては、前記ポリイミド薄膜が、親水化処理されたものであるのが好ましい(請求項2)。そして、この親水化処理としては、UV処理、オゾン処理、コロナ放電、プラズマ処理及び電子線処理からなる群より選ばれる1種又は2種以上を適用することができる(請求項3)。
上記発明(請求項2,3)によれば、ポリイミド薄膜に親水化処理を施すことにより、膜自体が非常に良好な親水性を有し、優れたイオン伝導率を示すために、アルカリ水電解装置の隔膜としてさらに好適なものとすることができる。
また、上記発明(請求項1〜3)においては、前記細孔が、前記ポリイミド薄膜に重イオンを照射することによって形成されたものであることが好ましい(請求項4)。
上記発明(請求項4)によれば、ポリイミド薄膜に形成する細孔の数、孔径、細孔密度等を容易に調整することができる。
さらに、上記発明(請求項1〜4)においては、前記ポリイミド薄膜の膜厚が10〜500μmであり、前記細孔の孔径が0.1〜1.0μmであり、細孔密度が1×104〜1×1010cm−1であるのが好ましい(請求項5)。
上記発明(請求項5)によれば、高いイオンの透過性を維持したまま、膜自体の電気抵抗が低く、所望とする膜強度を確保したアルカリ水電解装置用の隔膜とすることができ、電気抵抗が大きく上昇することもない。
本発明のイオン透過性隔膜によれば、アルカリ水電解におけるイオンは、親水性の高められたポリイミド薄膜を速やかに通過できるため、膜における電気抵抗を低減でき、これによりアルカリ水電解装置における消費電力の低減、及び電解効率の向上が達成される。また、イオン透過性隔膜の陰極側で発生した水素に陽極側で発生した酸素等が混入することがなく、水素製造効率の低下を招くおそれもない。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るイオン透過性隔膜を用いたアルカリ水電解装置の電解ユニットの一単位を示す拡大断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るイオン透過性隔膜を用いたアルカリ水電解装置の電解ユニットの一単位を示す拡大断面図である。
図1において、アルカリ水電解装置の電解ユニットは、アルカリ溶液Wが流通する電解槽1と、水電解装置用電極2と、バイポーラ電極3,4とからなり、水電解装置用電極2は、イオン透過性隔膜5の両側を電極体Eで挟み込んでなる。この電極体Eは、メッシュ状の電極部材6,7と、連続した矩形の凹凸面8A,8B及び9A,9Bを有するメッシュ状の導電体部材8及び9とからなる。このメッシュ状の電極部材6及び7に、導電体部材8及び9の凹凸面8A及び9Aがそれぞれ接合されている。そして、この導電体部材8,9を凹凸面8B及び9Bにおいてバイポーラ電極3,4の陽極側3A及び陰極側4Aにそれぞれ接続する。なお、アルカリ溶液Wとしては、水酸化カリウム(KOH)溶液を用いる。
このようなアルカリ水電解装置において、イオン透過性隔膜5として、ポリイミド薄膜に細孔を形成したものを使用する。このような細孔を形成したポリイミド薄膜は、アルカリ溶液中での物理的、化学的な耐久性に優れており、細孔からイオンを通過させる。そして、この細孔の孔径等を調整することにより、イオン透過性隔膜5を介してガスの通過や拡散を防止することができる。なお、本明細書中においてポリイミドとは、他のモノマーを共重合した変性ポリイミド及びポリイミドを50質量%以上含む他の樹脂とのポリマーブレンドも含むものとする。
このポリイミド薄膜は、膜厚(t)が10〜500μm、特に20〜300μmであるのが好ましい。ポリイミド薄膜の膜厚(t)が10μm未満では、得られるイオン透過性隔膜5の機械的強度が十分でない一方、500μmを超えるとイオン透過性が低下するため好ましくない。
また、上記ポリイミド薄膜は、親水化処理されたものであることが好ましい。親水化処理を施すことにより、膜自体が非常に良好な親水性を有することになり、さらに優れたイオン伝導率を備えることになる。
このような親水化処理としては、UV処理、オゾン処理、コロナ放電、プラズマ処理及び電子線処理のうちのいずれかを単独で又は2種以上を併用することができる。
また、ポリイミド薄膜に形成される細孔の孔径は、0.1〜1.0μm、特に0.3〜0.6μmであり、細孔密度が1×104〜1×1010cm−1、特に1×107〜1×109cm−1であるのが好ましい。
ポリイミド薄膜に形成される細孔の孔径が0.1μm未満、又は細孔密度が1×104cm−1未満では、ガス透過性は低いものの電気抵抗が増加して電気効率の低下を招く一方、孔径が1.0μmを超えるか、又は細孔密度が1×1010cm−1を超えると、ガス透過性が低下して水素製造効率の低下を招くため好ましくない。
上述したような細孔の形成方法としては、特に制限はなく、物理的、化学的いずれの方法でもよい。例えば、ポリイミド薄膜にアルゴンイオン等の重イオンを照射した後、エッチング処理を施すことにより形成することができる。このような重イオンの照射により細孔を形成すれば、孔径、細孔密度等を容易に調整することができる。
上述したようなイオン透過性隔膜1は、1mol/LのKOH溶液中、25℃、1000Hzの条件下において、1.0Ω・cm2以下、特に0.2Ω・cm2以下の膜抵抗(電気抵抗)を有する。
このようなイオン透過性隔膜5を用いた図1に示す電解ユニットにおいては、バイポーラ電極3,4に電流を流すと、電極部材6,7からメッシュ状の導電体部材8,9間に電圧が生じ、水酸化カリウム溶液Wの電気分解により、イオン透過性隔膜5とメッシュ状の電極部材6(陽極)との界面において、酸素(O2)が発生する。
そして、イオン透過性隔膜5とメッシュ状の電極部材7(陰極)との界面においては、2倍量の水素(H2)が発生する。この電解ユニットにおける電解槽1は、イオン透過性隔膜5により陰極側と陽極側とに区画されているので、陰極側で発生した水素のみを回収することで水素ガスを製造することができる。
このとき、イオン透過性隔膜5は、親水性に優れているとともに細孔が形成されているため、水酸化カリウム溶液W中のイオンは迅速に移動する。そのため、イオン透過性隔膜5の電気抵抗が低下し、アルカリ水電解を効率よく行うことができる。
しかも、このイオン透過性隔膜5に形成された細孔は、上述したような大きさ及び細孔密度であるので、水酸化カリウム溶液Wやイオンは通過するが、陽極側で発生する酸素ガスの気泡、及び陰極側で発生する水素ガスの気泡は透過できず、これらの気体が相互に混入するおそれがない。したがって、陰極側から得られる水素ガスの純度を高く維持することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、例えば電解ユニット等は特に制限はなく、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
A4サイズの大きさのポリイミド薄膜(厚さ:100μm)に対して、細孔径:0.45μm、細孔密度:4×107cm−1となるようにアルゴンイオンを照射し、エッチング液の中に浸すことで細孔を形成した。
A4サイズの大きさのポリイミド薄膜(厚さ:100μm)に対して、細孔径:0.45μm、細孔密度:4×107cm−1となるようにアルゴンイオンを照射し、エッチング液の中に浸すことで細孔を形成した。
この細孔を形成したポリイミド薄膜に対して親水化処理としてO2プラズマ処理を行い、イオン透過性隔膜5を製造した。このO2プラズマ処理により、ポリイミド薄膜の表面エネルギーが37mJ/m3から69mJ/m3にまで増加していることを確認した。
〔比較例1〕
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)60質量%(30g)、平均粒径5μmのフルオロアパタイト(FAP,関東化学社製)32質量%(16g)及びポリスルホン(PSF,ソルベイアドバンストポリマーズ社製,商品名:UDEL)8質量%(4g)を混合し、十分に撹拌してポリスルホン(PSF)を溶解させるとともに、FAPを分散させて懸濁液を調製した。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)60質量%(30g)、平均粒径5μmのフルオロアパタイト(FAP,関東化学社製)32質量%(16g)及びポリスルホン(PSF,ソルベイアドバンストポリマーズ社製,商品名:UDEL)8質量%(4g)を混合し、十分に撹拌してポリスルホン(PSF)を溶解させるとともに、FAPを分散させて懸濁液を調製した。
この懸濁液を、底面から400μmの位置に200メッシュのポリプロピレン繊維布(繊維径:87μm,NBC社製,商品名:ニップ(ポリプロピレン)強力網)を伸張状態で設置した10cm×10cmのガラス製の枠体上に10mL流し込み、表面積100cm2、厚さ約500μmの湿潤シートを作製した。
懸濁液を流し込んだ後直ちに枠体を水浴中に移し、室温で5分間放置し、湿潤シートから溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を浸出させた。その後、枠体上に残存したシートを剥離し、水中でさらに5分間保持し、シート状の膜材料(イオン透過性隔膜5)を得た。得られたシート状膜材料は、約400μmの厚さを有していた。
〔電気抵抗の測定〕
上記のようにして得られた実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を1mol/LのKOH溶液に浸漬し、これらのイオン透過性隔膜5について、25℃で1000Hzの交流にてLCRメーター(日置電機社製,LCRハイテスタ5030)を用いて膜抵抗を測定した。
結果を表1に示す。
上記のようにして得られた実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を1mol/LのKOH溶液に浸漬し、これらのイオン透過性隔膜5について、25℃で1000Hzの交流にてLCRメーター(日置電機社製,LCRハイテスタ5030)を用いて膜抵抗を測定した。
結果を表1に示す。
〔電気分解試験〕
25%KOH溶液を用いて、図1に示すような電解ユニットに実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を用いて80℃で水電解を行い、電解電圧を測定し、エネルギー効率を算出した。
結果を表1に併せて示す。
25%KOH溶液を用いて、図1に示すような電解ユニットに実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を用いて80℃で水電解を行い、電解電圧を測定し、エネルギー効率を算出した。
結果を表1に併せて示す。
〔ガスの透過性試験〕
図1の電解ユニットに、実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を設置してH2側からN2ガスを導入し、O2側にリークが開始する圧力を測定した。
結果を表2に示す。
図1の電解ユニットに、実施例1及び比較例1のイオン透過性隔膜5を設置してH2側からN2ガスを導入し、O2側にリークが開始する圧力を測定した。
結果を表2に示す。
表1及び表2から明らかなとおり、実施例1のイオン透過性隔膜を用いた電解ユニットは、0.2Ω・cm2以下の非常に低い膜抵抗で、電解効率も4.0kWh/Nm3以下と優れた電解効率を示した。さらに、H2側からのリーク圧力も186kPaと非常に高く、ガス透過特性においても非常に優れていることが確認された。
5…イオン透過性隔膜(細孔を形成したポリイミド薄膜)
Claims (5)
- アルカリ水電解に用いられるイオン透過性隔膜であって、
前記イオン透過性隔膜が、ポリイミド薄膜に細孔を形成したものであることを特徴とするイオン透過性隔膜。 - 前記ポリイミド薄膜が、親水化処理されたものであることを特徴とする請求項1に記載のイオン透過性隔膜。
- 前記親水化処理が、UV処理、オゾン処理、コロナ放電、プラズマ処理及び電子線処理からなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項2に記載のイオン透過性隔膜。
- 前記細孔が、前記ポリイミド薄膜に重イオンを照射することによって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオン透過性隔膜。
- 前記ポリイミド薄膜の膜厚が10〜500μmであり、
前記細孔の孔径が0.1〜1.0μmであり、細孔密度が1×104〜1×1010cm−1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のイオン透過性隔膜。
Priority Applications (1)
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JP2008036043A JP2009191343A (ja) | 2008-02-18 | 2008-02-18 | イオン透過性隔膜 |
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