JP2009191176A - ルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)アスファルテンの重量平均分子量が2000〜8000の範囲になるようなアスファルト、(B)ナフテン系鉱物油、および(C)重量平均分子量が20万以上のスチレン系ブロック共重合体よりなることを特徴とするルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の第2は、前記(A)成分中におけるアスファルテン量が前記(A)、(B)、(C)の合計重量に対して14〜25重量%である請求項1記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物に関する。
本発明の第3は、前記(B)成分が、SP値7.5〜8.5であって、炭素数24〜40の炭化水素が占める割合が70重量%以上である請求項1または2記載のルーフィング用アスファルト組成物に関する。
本発明の第4は、前記(C)成分の分子構造がスタータイプのものである請求項1〜3いずれか記載のルーフィング用アスファルト組成物に関する。
本発明の第5は、前記(C)成分が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)およびスチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPSブロック共重合体)よりなる群から選ばれたものである請求項1〜4いずれか記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物に関する。
本発明者らは今回、ブローンアスファルトの中には本発明の(A)成分に適するブローンアスファルトとそれに適さないブローンアスファルトがあることに気がついた。本発明の(A)成分に適するブローンアスファルトは、そこに含まれるアスファルテンの分子量が8000以下と小さいブローンアスファルトであり、分子量が8000を上回るほど大きいブローンアスファルトは適さないことが分かった。
一般に、ストレートアスファルトを単純にブローイングすると、ブローンアスファルト中のアスファルテンの分子量が大きくなってしまうが、ストレートアスファルトに残渣油を加え、触媒(ポリリン酸が一般的)を用いてブローイングすると、アスファルテンの分子量を低く抑えることができるので、この方法でえられたブローンアスファルトが好ましい。
アスファルテンは、トルエンに溶けるが熱では融解しない性質をもち、耐熱性および弾性率が高く、本発明で用いる分子量程度のものはアスファルト中によく微分散する。
この点から本発明においては、アスファルトとして、ストレートアスファルトとブローンアスファルトを併用することが好ましい。
ストレートアスファルト中のアスファルテンの重量平均分子量は、小さいもので3000〜4000、大きいもので6000をやや上回る程度であるが、本発明の(A)成分として、ブローンアスファルトと併用して用いるストレートアスファルトとしては、それが含有するアスファルテンの重量平均分子量が、3000〜4000のものが好ましい。
その理由は、改質アスファルトの中のアスファルテン分子量分布を幅広くさせて、アスファルテンの分散性を高め、安定化させることにある。
ストレートアスファルト中のアスファルテンのように分子量の小さいアスファルテンだけでは安定性は好ましいが、高温時の機械特性に欠ける。
逆に、高分子量のアスファルテンだけを多くすると高温時の機械特性は向上するが、分散安定性に欠け、耐候性および耐久性が悪くなる。
また、本発明で用いる前記ナフテン系鉱物油の粘度は、40℃において50〜700mm2/s、好ましくは100〜400mm2/s、特に好ましくは200mm2/s前後である。
(B)成分の添加効果は非常に高く、少量の添加で低温特性や相溶性の改善が図れる。特に低分子量のスチレン系ブロック共重合体の場合は、(B)成分の量が少なくても、その効果が発現しやすい。スチレン系ブロック共重合体の分子量が大きい場合は、(B)成分を多く含むことができる。
よって、改質アスファルト性状をどのようにコントロールしたいかによって、(B)成分の配合量は変ってくる。
(B)成分の使用量が(C)成分100重量部に対して10重量部を下回るような場合には、ほとんど低温特性や相溶性の改善はみられない。一方、500重量部を上回るようになると、高温時の機械的特性に悪影響がではじめるし、コストがかかりすぎるようになる。
前記(C)成分のスチレン系ブロック共重合体の重量平均分子量は、20万以上、好ましくは25万以上、とくに好ましくは30万以上である。このような高分子のものが好ましい理由は、これより分子量が小さいと、本発明のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物が軟らかくなりすぎるので好ましくない。また、スチレン系ブロック共重合体の市販品は重量平均分子量が50万のものが上限であるのが実情である。このような(C)成分として使用するのに適した市販品としては、旭化成ケミカルズ株式会社商品名T−411(重量平均分子量43万)、クレイトンポリマー社製商品名カリフレックスTR1186(重量平均分子量40万)、同TR1184(重量平均分子量40万)、Dynasol社製商品名C−412(重量平均分子量40万)などがある。
前記(C)成分の重量平均分子量が20万以上のスチレン系ブロック共重合体としては、分子構造が線状のタイプのものではなく、スタータイプ(分岐状のもの)のものが好ましい。前記分子量より低分子量のものを使用したり、リニアータイプのものを使用すると、組成物の弾性率が低下するので好ましくない。このようなスタータイプのスチレン系ブロック共重合体の市販品としては、旭化成ケミカルズ株式会社の商品名アサプレンT−430(分子量21万)のほか、後述の実施例で用いている各種のスタータイプのSBSを挙げることができる。
通常の改質アスファルト(ストレートアスファルト/SBS)の2成分系では、SBSの改質効果が現れるためには10%程度必要であるが、本発明では少ない量で改質効果が現れるのが特徴的である。
1.5%未満では(C)成分の使用の改質効果が現れない。また、20%を超えて用いることはコスト的問題がある。
ストレートアスファルトの、高温では流動しやすく、低温で硬くて脆いなど感温性が大きいという欠点を直すため、SBSによる改質アスファルトが提案された。SBSの改質効果は、ストレートアスファルトの低温時脆性を劇的に改善することができる。
しかし、SBS改質アスファルトでも80℃以上では弾性率の低下が目立ち、より過酷な条件(例えば夏の炎天下)での適用を考えると、その性能は必ずしも充分とは言えない。
図2に、ストレートアスファルト、ストレートアスファルト/SBS改質アスファルトおよび本発明におけるブローンアスファルト/ナフテン系鉱物油/(C)成分による改質アスファルトの代表的な配合における温度vs.弾性率の関係を示す。
本発明におけるブローンアスファルト/ナフテン系鉱物油/(C)成分による改質アスファルトの温度vs.弾性率の特性は、先のストレートアスファルトおよびストレートアスファルト/SBS改質アスファルトと比較して、低温領域(−20℃)においてより柔軟で、高温域の弾性率も120℃まで10の4乗Pa以上を保持し、通常考えられる野外での使用環境下では、充分な値であることが分かる。
また、本発明配合は、表3に示す通り、ストレ−トアスファルト/SBSの2成分改質アスファルトと比べ格段に耐候性が高いことが分かる。これは、本発明は改質アスファルト中に含まれる重量平均分子量が2000〜8000の範囲のアスファルテンが14〜25重量%配合物中でかつ均質分散していることに起因する。
更に図2に示す通り、ストレ−トアスファルト/SBSの2成分改質アスファルトでは、高価なSBSを10重量%以上加えないと充分な改質効果が得られない。しかし、図3および表4に示すとおり、本発明配合においては3〜10重量%程度のSBS量(いいかえればスチレン系ブロック共重合体の量)でも充分な改質効果を得ることができ、改質アスファルト配合コストを大幅に低減することが出来るのである。
図2および図3で使用しているSBSは、旭化成ケミカルズ株式会社の商品名アサプレンT−411(重量平均分子量43万)である。
表3のSBSの項中、T−411は、旭化成ケミカルズ株式会社の商品名アサプレンT−411のことであり、T−430は、旭化成ケミカルズ株式会社の商品名アサプレンT−430のことであり、TR−1101は、クレイトンポリマー社製のカリフレックスTR1101のことである。
また、実施例3〜5、比較例7〜9において、アスファルテンの項の分子量が2段に記載されているのは、いずれも2種のアスファルトを使用しているため、それぞれのアスファルト中のアスファルテンの分子量を示しているためである。
なお、表3中のパラフィンオイルは、出光興産株式会社の商品名ダイナフレシアP−180であり、ナフテンオイルは、三共油化工業株式会社の商品名SNH−220であり、アロマオイルは、出光興産株式会社の商品名ダイナプロセスオイルAH−16である。
Claims (5)
- (A)アスファルテンの重量平均分子量が2000〜8000の範囲になるようなアスファルト、(B)ナフテン系鉱物油、および(C)重量平均分子量が20万以上のスチレン系ブロック共重合体よりなることを特徴とするルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
- 前記(A)成分中におけるアスファルテン量が前記(A)、(B)、(C)の合計重量に対して14〜25重量%である請求項1記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
- 前記(B)成分が、SP値7.5〜8.5であって、炭素数24〜40の炭化水素が占める割合が70重量%以上である請求項1または2記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
- 前記(C)成分の分子構造がスタータイプのものである請求項1〜3いずれか記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
- 前記(C)成分が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)およびスチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPSブロック共重合体)よりなる群から選ばれたものである請求項1〜4いずれか記載のルーフィング用ポリマー改質アスファルト組成物。
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JP2015105360A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-06-08 | 三井化学株式会社 | アスファルト組成物およびその用途 |
JP2016030805A (ja) * | 2014-07-30 | 2016-03-07 | 宇部興産株式会社 | 改質アスファルト組成物および自己粘着防水シート |
CN108559283A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-09-21 | 广州大象超薄路面技术开发有限公司 | 一种薄层透水路面用改性沥青组合物 |
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