JP2009189129A - 高圧閉鎖配電盤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】盤内に乾燥空気などの絶縁ガスを封入した密閉容器2,3を設け、この密閉容器の内部に回路遮断器4,断路器5などの開閉機器を配置して給電側,受電側の主回路に接続した高圧閉鎖配電盤において、前記密閉容器の内部に乾燥吸着剤9を配置して絶縁ガスを絶縁度の高い乾燥状態に維持する。
【選択図】 図1
Description
ここで、前記特許文献1では、密閉容器内に封入した絶縁ガスとして大気圧よりも高い圧力の乾燥空気を加圧封入して回路遮断器,断路器などの開閉機器を個別に収納して該開閉機器の極間,対地間を絶縁するようにしている。一方、特許文献2は密閉容器の耐圧強度を低減させるために、絶縁ガスとして密閉容器内に大気圧とほぼ同じ圧力に設定した乾燥空気,窒素ガスなどを封入している。
すなわち、特許文献1の高圧閉鎖配電盤では、密閉容器に封入した乾燥空気を常に大気圧よりも高い圧力に保持し、また湿気を含んだ大気が周囲から密閉容器内に侵入して空気の前縁度低下を防ぐために、別途除湿処理した乾燥空気を貯留して外部から加圧補給する圧力ボンベなどの給気設備を要するほか、その保守管理も必要でコストが高くなる。
また、特許文献2の高圧閉鎖配電盤においても、開閉機器の保守点検時に密閉容器を開放すると、密閉容器の内部が湿気を含んだ周囲の空気(湿気を含んだ空気は乾燥空気に比べて絶縁度が低く、また開閉機器に結露を生じて絶縁耐力が低下する)と入れ替わるために、運転再開時に際しては密閉容器の内部を外部から新たに供給する絶縁ガス(乾燥空気)と置換させる必要があり、そのための給気設備,およびその保守管理が必要となる。
この発明は上記の点に鑑みなされたものであり、主回路の開閉機器を収納した密閉容器に外部から絶縁ガスを封入,補給するための付帯設備,およびその保守管理を必要とせずに、メンテナンスフリーのまま長期に亙り密閉容器内に封入した絶縁ガスの湿気による絶縁度の低下を防いで主回路機器の絶縁性確保が図れるように改良した高圧閉鎖配電盤を提供することを目的とする。
また、この発明では、前記構成要件に加えて高圧閉鎖配電盤を次記のような具体的態様で構成することができる。
(1)前記の密閉容器内に封入する絶縁ガスを周囲の大気圧と同等な圧力に設定する(請求項2)。
(2)前記密閉容器に収納した開閉機器のうち、回路遮断器は遮断器本体を移動台車に搭載した引出形高圧真空遮断器として、前面にフランジカバーを備えた密閉容器に収容配置する(請求項3)。
(3)前項(2)において、密閉容器に収納した回路遮断器を外部からの操作で運転位置,断路位置に移動する移動操作機構を備える(請求項4)。
(1)密閉容器内に乾燥吸着剤を配置したことにより、長期間メンテナンスフリーのままでも密閉容器内に封入した絶縁ガスを低湿度の乾燥状態に維持し、湿気による絶縁ガスの絶縁度低下を防ぐことができ、これにより外部から乾燥状態の絶縁ガスを供給する従来方式と比べて保守管理コストの低減化が図れる。
(2)この場合に、密閉容器に封入する絶縁ガスを大気圧と同等な圧力の乾燥空気とすれば、開閉機器の保守点検などで密閉容器のフランジカバーを外した際に密閉容器の内部が湿気を含んだ周囲の外気と入れ替わっても、運転再開後は密閉容器内の空気が乾燥吸着剤により除湿,乾燥されるので、運転再開に際して外部から供給する乾燥空気との置換作業,およびその付帯設備も不要で、現地での保守管理が簡単となる。
(3)また、密閉容器に収納する回路遮断器を引出形の高圧真空遮断器として、前面にフランジカバーを備えた密閉容器に収容配置することにより、密閉容器内に封入した絶縁ガスが電流遮断に伴うアークガスで汚損されるおそれがないほか、回路遮断器の故障,保守点検時などには密閉容器のフランジカバーを外して回路遮断器を移動台車と一緒に外部へ簡単に引き出すことができて、現場での作業が短時間で楽に行える。
(4)さらに、密閉容器に収納した回路遮断器を外部からの操作で運転位置,断路位置に移動する移動操作機構を装備することにより、回路遮断器とは別に盤内に独立設置する断路器,および断路器を格納する密閉容器を省略して盤の小形化,コスト低減化が図れる。
ここで、前記の回路遮断器4は遮断器本体4aを移動台車4bに搭載して密閉容器2の内部を前後に移動できる引出形の高圧真空遮断器であり、遮断器本体4aは背後に突き出した断路コンタクト4cを介して主回路母線に接続される。
また、図示実施例の密閉容器2,3の内部には、シリカゲルなどの乾燥吸着剤9をケースに充填して配置されている。なお、乾燥吸着剤9の量は、密閉容器2,3の容積に対応して各容器内の雰囲気をメンテナンスフリーのまま長期間低湿度の乾燥状態に維持するのに必要かつ充分な量とする。
そして、密閉容器2,3には、絶縁ガスとして低湿な空気(あるいは窒素ガス)を大気圧と同等な圧力で封入し、主回路,回路遮断器4,断路器の相間、および対地間を絶縁するようにしている。
ここで、密閉容器2,3に封入する絶縁ガスを乾燥空気として主回路の開閉機器を絶縁することにより、回路遮断器4,断路器5の保守点検などで密閉容器2,3のフランジカバー2a,3aを一時的に開放し、このために密閉容器内の空気(絶縁ガス)が湿気を含んだ周囲外気と入れ替わっても、保守点検の終了後に密閉容器の開放面をフランジカバー2a,3aで気密に閉塞することで密閉容器内の空気に含まれている湿気が乾燥吸着剤9に吸着されて絶縁度の高い乾燥空気に改質される。これにより、盤内に収納した主回路の開閉機器の絶縁性を、メンテナンスフリーのまま長期間に亙って安全に保持できる。なお、乾燥吸着剤9の交換,活性化処理は、配電盤の定期点検時、および開閉機器のメンテナンス時に併せて行うようにすればよい。
また、密閉容器2に収納した回路遮断器4を固定形とせずに、引出形の高圧真空遮断器を採用することにより、密閉容器内に封入した絶縁ガスが遮断器の電流遮断に伴って生じるアークガスなどの影響を受けるおそれがないほか、回路遮断器を密閉容器2から簡単に引出して保守点検などに対応できて現場での作業が楽に行える。
この移動操作機構は、例えば先記した特許文献2の図1に開示されている回路遮断器の移動操作機構と同様な機構を採用することができる。これにより、盤の前方から密閉容器に気密シールして差し込んだハンドルの操作で引出形回路遮断器4を運転位置/断路位置に移動すると、盤内の主回路と回路遮断器との間を断路コンタクト4c(図1参照)により接続/開極することができる。
これにより、実施例1の構成で盤内に設置した断路器5,および断路器5を収納する密閉容器3を省略して配電盤を小形,コンパクトに構成できる。
2,3 密閉容器
2a,3a フランジカバー
4 回路遮断器
5 断路器
9 乾燥吸着剤
Claims (4)
- 盤内に絶縁ガスを封入した密閉容器を設け、この密閉容器の内部に開閉機器を配置して給電側,受電側の主回路に接続した高圧閉鎖配電盤において、前記密閉容器の内部に乾燥吸着剤を配置したことを特徴とする高圧閉鎖配電盤。
- 請求項1に記載の高圧配電盤において、密閉容器内に封入する絶縁ガスを大気圧と同等な圧力に設定したことを特徴とする高圧閉鎖配電盤。
- 請求項1に記載の高圧配電盤において、開閉機器のうち、回路遮断器は遮断器本体を移動台車に搭載した引出形高圧真空遮断器として前面にフランジカバーを備えた密閉容器に収容配置したことを特徴とする高圧閉鎖配電盤。
- 請求項3に記載の高圧閉鎖配電盤において、密閉容器に収納した回路遮断器を外部からの操作で運転位置,断路位置に移動する移動操作機構を備えたことを特徴とする高圧配電盤。
Priority Applications (1)
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JP2008025352A JP2009189129A (ja) | 2008-02-05 | 2008-02-05 | 高圧閉鎖配電盤 |
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JP2008025352A JP2009189129A (ja) | 2008-02-05 | 2008-02-05 | 高圧閉鎖配電盤 |
Publications (1)
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JP2009189129A true JP2009189129A (ja) | 2009-08-20 |
Family
ID=41071816
Family Applications (1)
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JP2008025352A Pending JP2009189129A (ja) | 2008-02-05 | 2008-02-05 | 高圧閉鎖配電盤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009189129A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58176506U (ja) * | 1982-05-21 | 1983-11-25 | 株式会社東芝 | 閉鎖配電盤 |
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JP2004336891A (ja) * | 2003-05-08 | 2004-11-25 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 密閉形ガス絶縁開閉装置 |
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2008
- 2008-02-05 JP JP2008025352A patent/JP2009189129A/ja active Pending
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